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21.  ネバーエンディング・ストーリー第2章 《ネタバレ》 主人公の子役が気味悪いとか、幼ごころの君が全然幼ごころでない顔だったりとか、ブツブツ言いながら観てたが、けっきょくは大人を経由したファンタジーでしかないって不満。もちろんファンタジーの世界を作り上げるのは大人には違いないけど、子どもを尊重してないんだよな。原作者エンデがあんまり好きでないのは、どこかそういう「大人だまし」の作家って気がする(キャロルや賢治のようには古典になれないのでは)。願いごとが叶うたびに記憶が消えていく、ってのなんかはちょっとオツなんだけど、最後の願いが「あなたの心に愛を」で決められると、やはり呆然とする。カラッポってのが深そうに感じられたのに、それを埋めるのが「愛」だったとは。どこまでが原作の責任で、どこから脚色の責任なのか知りませんが、筋が単線で広がりがない。[映画館(字幕)] 4点(2014-01-16 09:41:39)

22.  ワイルド・アット・ハート オズの魔法使いがベースになってるよう。「虹の彼方に」や黄色いレンガ、“靴をキュッキュッ”があるけど、空気はルイス・キャロルに近かった。クレージーな人々の中を旅していく二人組。母親がトランプのクイーンの貫禄。小さな火と燃え盛る炎が繰り返される。煙草の火のように抑えた情熱と、めらめらといく火事の炎。その二種類の火の間の狂気の世界。…てなふうに頭ではまとめたものの、もひとつ彼の世界に徹底できなかったと言うか。ユーモアの質が、この人のユーモアとは違う気がした。昔のポピュラーソングはこの人のよく使うものだけど、「ラヴミー・テンダー」はなんか違った。フェイントの笑いであって、この人のはもっと「本気がとんでもない方向に発揮されてる笑い」なんじゃないか。[映画館(字幕)] 7点(2014-01-14 09:26:25)

23.  バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3 ディズニーランドに、開拓の国があるのが子どものころは不思議で、「おとぎ」と「冒険」と「未来」は並列できるが、「開拓」ってのはなんか違うジャンルの世界なのじゃないか、「ひとつ仲間外れが混ざっているのを選べ」という問題みたいだ、と思っていた。その後アメリカ映画を見るようになって、あの国にとって開拓時代ってのがほとんど神話なんだと納得するようになったが、本シリーズでも最後に開拓時代を置いているのは、そういう重石になるからなんだろう。ブラウン博士は歴史を変えてはいかんと言いながら、ストーリーではどんどん歴史を改変していくのがアメリカ精神の発露で、『素晴らしき哉、人生!』と同じ「未来は変えられる」という基本態度だ。ちゃんとダンスパーティも行なわれる。最後には20世紀末の映画っぽいスペクタクルが用意され、機関車の煙の色の変化で緊迫感を煽るのが、趣向。[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-01-12 09:29:13)

24.  ヘンリー&ジューン/私が愛した男と女 硬質な肌触り、それでひんやりしている。とりわけヒロインのアナイスとジューンの凝視。相手を見抜いてやろうという凝視と、そう簡単に理解されないわよ、と気を張っているために見返す凝視でもあるか。自分の輪郭を絶対侵させまいとする誇りのようでもあり、傷ましくもある。とにかく日本にはない視線。この視線のドラマの迫力が強烈で、ジューンなど「尽くしたのに捨てられる哀れな女」という新派的な弱い存在になりかねないところなのに、彼女が残った二人を裁いているドラマでもあった。彼女、その後社会奉仕の仕事に入ったそう。この閉じた人々の物語で、世の中が姿を垣間見せるのは、ドイツのラジオとこの社会奉仕のナレーションのとこだけ。社会が確実にこの人々を閉じ込めつつある中で、ジューンだけは主体的に社会との関係を回復していく。音楽や映画が同時代の動向を示している。登場する人々がみな毅然としている。駄目な旦那でさえも。[映画館(字幕)] 8点(2014-01-09 09:23:22)(良:1票)

25.  どっちもどっち 松田聖子は喜劇やれる人じゃないんだ。とりわけはしゃぐシーンは、バラエティ番組のおふざけコントになってしまい無惨。沢口靖子は、お嬢さんでかまわない役どころだけど、やり直しが利くと思っていた若さで不意に死んじゃって、その恨みを多食で晴らすというやりがいのある設定なのに、惜しい。なら代わりに誰が出来るか、となると、ま難しいんですけど(当時の日記には、もう少し若ければ石田えりあたりでどうか、と記している)。各種スポーツ中継をめぐる趣向。飛んでるときの東京の夜景が美しい。沢口靖子がさんまの部屋で、でぶでぶと言うとこがおかしい。隣室の夫婦はただ目撃するだけじゃなくて、もっと積極的に関わってきてもよかったんじゃないか。[映画館(邦画)] 5点(2014-01-08 08:48:04)

26.  運命の逆転 ちょっと前に実際にあった事件もの。当事者がまだ生きてるうちの映画化ってのは、それで盛り上がってたアメリカ人には面白かったでしょう。こういうナマの面白さは映画にとって大事だと思ってるんだが、それを知らなかった異国のものにとっては、疎外感はあります。真実がどんどん分裂していく面白さ、といった「形而上学的」興味を無理に味わうしかない。形而下の楽しみも味わいたかった。金持ちには金持ちなりの不幸があるんだなあ、とは思った。「上流社会の奇人」って独特の世界を造れちゃうからいい。ルートヴィヒのように道楽で城を建てられる。日本にも金持ちがニ笑亭って珍妙な家を作っちゃった話があった。この映画では回想シーンの庭園に虎の子が出てくる。[映画館(字幕)] 6点(2014-01-06 09:27:02)

27.  遺産相続 《ネタバレ》 『お葬式』に『マルサの女』的な情報を盛り込んで“二倍楽しめます”を狙ったようなのだが…。旦那が死ぬまでぐずぐずしていて、人情と合わない法律の冷たさを妾の側から描くのかと思っているとそうでもなく、政治家を絡めると社会性を出せたって気分になるのも困ったものである。三階ぶちぬきのセットが面白かったが、うまく使いこなせていなかった。佐久間良子が風間杜夫の弁護士に土下座するとこで職員がみな見下ろしたり見上げたりしている俯瞰のカットがあって、あの次に横からの三階ぶちぬきのカットが入ると思ったのだが。小川真由美が出てくると締まる。野々村真が出てくると緩む。最後は五分五分で人情で手打ち。どうして冒険をしてくれないのだ、邦画は。[映画館(邦画)] 5点(2014-01-03 09:43:22)

28.  パシフィック・ハイツ 《ネタバレ》 ワタナベ夫人は面白かった。日本のおばさんらしさがよく出ていた。控え目に振舞いながら喋りまくってる感じ。で話のほうだが、法律を悪用する犯人てのが、サスペンス映画の材料としては向かないんだ。こういう人間がいるという情報としては面白いんだけど。サスペンスの悪人にふさわしいのは、犯罪組織の人間とかサイコ系がいい。それも理解不能のきちがいではなく、我々が共通に持っている心の暗い細部を思いっきり拡大したようなサイコね。このマイケル・キートンもラストで「家族の面子が立たないじゃないか」と興奮しているあたりは、そういういい悪人になりかかっている。警察に電話入れといてから殴られにいくの。ピストルで撃ってから正当防衛のための凶器を握らせる。[映画館(字幕)] 5点(2014-01-01 09:28:14)

29.  スキ! このヒロイン、屈託がなくて天真爛漫、って造形なのかもしれないが、はた迷惑な愚鈍にしか見えなかった。その「はた迷惑」ぶりを中心に持ってくれば安部公房の「友達」になったかもしれない(そういう狙いの映画じゃないのは分かるけど)。90年代の「友達」は、隣人愛じゃなくカワイイとかテンシンランマンでやってくるんだ。追い出されたとき、嘘泣きじゃなくって、本当にしくしく泣いてたほうがもっと怖いんだけど。人の迷惑を考えないってことが素直さの表われってのは幼児まででしょ。エレベーターが停まるとちゃんとロウソクを用意してあったり、階段でつまずいて転ぶと「いつもだったら骨折だった」と喜んだり、のあたりは楽しい。モノトーンのこの世に色を塗っていくのは、そう、君自身なのだよ、という話。山下洋輔の「乙女の祈り」が流れる。[映画館(邦画)] 4点(2013-12-26 09:40:59)

30.  ウェンディの見る夢は 《ネタバレ》 夢の中に知らず知らず入ってしまってた、っていう仕掛けはあって、ラスト近くの運転手も含めた舞踏シーンなんかはある種の豊かな混乱が出てはいるんだけど、全体として「そつはないけど、それ以上でもない」っていうのの典型のよう。仕事仲間の連中のシーンが面白かった。仕事とられてちょっと嫌味なオールドミス。インチキで賭けをしては勝っていくの。庶民は自分にふさわしいささやかな夢で我慢しろ、ってな話にも思えてしまう。ロザンナ・アークエットさんは鼻がとんがりすぎてて、この人の顔見てると尖端恐怖症的不安を感じてしまう。[映画館(字幕)] 5点(2013-12-24 09:41:00)

31.  ニキータ フランス映画で「リアリティがない」って悪口はあんまり意味ないのかもしれない。どうもあの国のリアリティは、たとえばアメリカとは閾値に違いがあるようで、自由に出来る部分が広いみたい。ニキータ自身が大使になって大使館に入っちゃえるぐらい警備が手薄でもアリになるらしい。ベニスでの狙撃なんかも、ちょっと無理が感じられるんだけど、あの国ではかなりの程度まで嘘っぽさが許されるのね。そう頭ではフランスの伝統を入れていても、私がノレたのは最初の料理店の銃のプレゼントのあたり。ふんわかした気分が一転して三分以内の仕事の緊張にすりかわり、トイレの窓はふさがってて厨房での銃撃戦になっていく。あの程度のリアリティと嘘の配分が私にはいい。で恋人が絡んでくるのがまたフランス映画で、もたれるの。[映画館(字幕)] 6点(2013-12-20 09:42:13)

32.  わが心のボルチモア 移民の家族史もの。ファミリーの団結が次第に衰えていく哀感。難しい名前クリチンスキーがケイになってしまう。七面鳥を切るのを待てない兄弟は喧嘩になり、そして次第に訛りのないアメリカ国民になっていく。少年が火事のときの告白をするあたりが一番いい。その勇気を祖父が促し、父が褒める。しかし実は…、って話。時代風俗を出すのは大変だったろうが、いちいちパパが息子に古い車を指さすのは、なくもがな。もっとさりげなくていいんじゃないか。昔の話をするときは8ミリふう。みんなでテストパターンを凝視するテレビ事始めも面白い。市電の事故が笑える。いい映画だがもうちょっと冒険もしてほしかった。目新しさがあまりない。傷つかない場所から眺めたアメリカ史。正しいアメリカ人へのなり方。[映画館(字幕)] 7点(2013-12-06 09:57:51)

33.  メンフィス・ベル(1990) 『Uボート』の空中版。爆撃機の中だけの狭苦しい「戦場」での青春群像もの。でも結局は「勇敢さ」に収斂されていっちゃう。ヒロイズム讃歌。「戦争は良くないけれども、いろんな階級の人が平等に触れ合えるのはいいことだった」なんて意見に導きそう。カチンときたのは、そばに病院や学校などの民間施設があって誤爆してはいけないからと旋回するとこ。そりゃこのメンフィス・ベルはそうだったのかもしれないけど、そうだとしてもそれはよほど特殊なケースでしょ。東京と違いすぎるじゃん。最近のイスラム圏でも豪快に誤爆しまくってる。フジサンケイグループが絡んでいて(冒頭に「石田ナントカに捧ぐ」と出てのけぞった)ま金を出しただけだろうが、歴史の部分を拡大して全体を美化するあそこの歴史観となら通じ合うものがあっただろう。爆撃機が離陸するときの揺れ具合やバチンバチンというトタンを叩くような音にのみリアリティが感じられた。[映画館(字幕)] 5点(2013-12-04 09:49:19)

34.  逃亡者(1990) M・ロークが何のいいところもないイヤーな悪人で(ひたすら恋人の到着を待ってるあたりに人間味を感じるべきだったのかな)ただのわがままというか、自分勝手。このイヤーな男が、イヤーな感じになってる一家に飛び込んでくる。この監督は女より男ね。女の描写は刑事も含めてつまらない。男は、ただカッカするだけの脇の役と思ってたのが、途中で異様に膨らんできたりする。リーダーと別れて自由になった途端に、バラバラと分解していっちゃう感じがある。狭いところから広すぎるところへ出て拡散しちゃうような。血だらけになってガソリンスタンドをうろつく。でも女子大生を人質にとって立て籠もろうとはしない。流れのあるところへ誘い出されていくの。もう停滞するのはこりごり。そこらへんに不思議な哀感が漂った。西部劇の時代ならもっとかっこよく死ねたのに、とか。コロラドの風景や、“保安官”というあたりに、開拓時代への・失われたものへの気分があるような。[映画館(字幕)] 8点(2013-12-02 09:52:45)

35.  ハリウッドにくちづけ 『スターウォーズ』のレイア姫がメリル・ストリープで、その母『雨に唄えば』のデビー・レイノルズがシャーリー・マクレーンとなかなかイメージしにくい世界(レイア姫が、すぐ別れたとはいえポール・サイモンと結婚したのも当時は全然イメージしにくかった)。冒頭、長回しの果てにマネーとマミーと間違える。この錯誤が心理学的に説明できる仕組みになっている母と娘のドラマ。マクレーンはさすがに鬱陶しい母親やらせるといい。退院祝いの席で、母親のほうが生き生きと歌う場面が充実している。ショーの密度のほうが映画の密度より濃いっていうのも困ったものではあるが。二人の口喧嘩も濃い。母と娘が病院で入れ替わりマクレーンに化粧を施していくとことか。以上が見せ場。でもサボテンに縛られたりモーターボートで追いかけたりしている撮影中の女警官の映画のほうが面白そうだったなあ。禁断症状の苦しみにぜんぜん触れないのも中途半端。[映画館(字幕)] 6点(2013-11-27 09:55:03)

36.  ちびまる子ちゃん 映画となるとエッセイ的ではもたず、大野君・杉山君の友情物語を中心にして、まる子は語り手に退いた。背景が立体的になっているのも、スクリーン向きの配慮か。小学校の運動会を一通り描いていて、準備から各競技、夕陽の中での後片付けまで、懐かしい。小学校のときの友だちってのは、だいたい別れ別れになっちゃって、生涯の友とはならないもので、それが独特の雰囲気を持つんだ。楽園時代と言うか。クラス中が一つの夢の中に漂いだす、その仲間の感じ。少年の夢がクラスの仲間たちを巻き込んで実現していく。お別れ会はあざとくならなかった。花輪君の金に糸目を付けない手品の後で、まる子が宙に浮くお札をやる。エンディングにズラッと出てくるNTTグループの名前が凄かった。[映画館(邦画)] 7点(2013-11-21 09:43:31)

37.  ダークマン 本格的B級映画でとりわけ後半はB級ならではの軽快感を楽しめました。ヘリコプターからぶら下がったダークマンがトラックの上をチョコチョコ走りするとこなんかいい。B級にとって安っぽい感傷性ってのも大事で、夫婦の絆が絡むといいの。妻への愛と醜い己れとの葛藤。仮面が99時間しかもたないという制約も一応ある。悪人は残虐で、指をコレクションしてる。ヘンな名前の日本人も出てきて、ヤキチトだったっけ? ヤキトリから適当に発想したんだろう。空気はやや「オペラ座の怪人」めく。廃工場での活躍からヘリコプターのあたりが一番Bの味みなぎっていた。ハラハラドキドキに完全には飲まれないんだけど、ヨウヤルワというレベルで満足する感じね。悪玉が自分からわざわざ建築現場へ行ってぴょんぴょん跳ぶのもおかしい。叩き上げの悪漢。「私は創造のために人を殺してるが、君はただの復讐じゃないか」。[映画館(字幕)] 6点(2013-11-10 09:39:24)

38.  ミュータント・タートルズ(1990) アメリカにおけるオリエンタルなものとは、ってなことを考える。正義の側も悪の側も東洋なの。そしてラストでは白人のカップルが生まれる。あんまりこだわるのも被害妄想みたいだけど、白人の側が巻き込まれる、いう雰囲気はありますな。この四匹の亀の個性がも一つハッキリしてなかった。一応色分けしてたんだけど。彼らの言葉が一昔前のスラングだそうで、そのおかしみは分からない。表情なんかはうまく出来てたし、口もただパクパクじゃなく微妙な動きを見せていた。当時でも目新しくはなかったが。一応言っとくと、これアニメじゃなくて実写映画ね。はぐれものたちは最後には家庭に帰れ、ってところが引っ掛かる。[映画館(字幕)] 4点(2013-11-07 09:43:27)

39.  掟(1990) アフリカにおける広さは何段階かあって、「中ぐらいに広い」とか「もっと広い」とかあるのね。日本だと、「狭い」と「広い」だが、あっちでは広さが幾種類にも分類されているよう。それまでもずいぶん広かったが、放浪すると「とっても広く」なる。前作『ヤーバ』でおばあさんが薬を取りに行くところでグーッと広がったのと同じ。共同体を出た心理的広がりでもあるんだろう。共同体の鬱陶しさは、日本もブルキナファソも同じにあるんだ。それにしても、いつの時代か知らないが、この国の男たちは普段何をしてるんだ。ただボーッと歩いてたり、立ってたりしてる。特別遊惰に身を持ち崩しているわけでもなく、ただ働いていない。息子の恋人を盗っちゃうお父さんって、さぞ脂ぎった人物かと思ってると、骨と皮のおじいさんが出てくる。厳格なるものの象徴なんだろう。日本だと共同体って女王蜂的イメージがあるのか女性的なるものに感じる面もあるが、あちらはあくまでも男性的。これ重要な違いね。ボーッと立ってても食っていける男性たちの支配なんだ。女たちが日本なら「あらあらあら」っていうようなところで「ぽぽぽぽぽ」って言うのがいい。[映画館(字幕)] 7点(2013-11-05 09:29:19)

40.  アラクノフォビア 《ネタバレ》 南の異国から来た邪悪なものが、スモールタウンを恐怖に落とし入れる。まずその蜘蛛の来訪が順々に描かれていて楽しい。最初の犠牲者の棺に付いてきて、ここから出るとき画面の隅で見せるの。瞬間だけチョロッと。烏に運ばれたりして、幼年時の体験のせいで蜘蛛恐怖症になっている医者の新居に到着するわけ。医者もそこの新入りで、ワザワイと一緒にされる。蜘蛛だから壁を這ったり二次元的な行動かと思うと、糸に伝わって三次元的に現われたりもする。ぴょんと飛び掛ったり。屋上パーティで紙コップが動くのなんかもいい。「最近コオロギが鳴きませんなあ」なんて会話も補強する。あわやの瞬間に踏まれちゃうなんてフェイントもある。田園讃歌・田舎讃歌をコケにしているようなスタンスがいいですね。地震があってもサンフランシスコのほうがいい、って。最後倒れたワインが蜘蛛の糸のように流れるのも粋。[映画館(字幕)] 8点(2013-11-03 09:24:58)

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