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21.  ベンジャミン・バトン/数奇な人生 《ネタバレ》 宣伝を見て受けていた印象、「人生をシミジミ描いた作品」とは異なり、SFチックな話でした。皮膚や体の各機能が成長と共に若返っていくという設定は流しつつ、最終的にどうなるか心配しながら鑑賞。トンデモ映画になりそうな予感はまさかの的中でした。 みかけがやたら年取った、爺さんのような赤ちゃんとして生まれ、どんどん若返りながら大きくなり、老齢を迎えてまた少しずつ縮み、最終的に赤ちゃんサイズまで縮小するって??? 映像はリアル系で、じっくり人間関係や生活を描いてるのに、その一点がのみが桃から生まれた桃太郎のお話以上にファンタジックすぎて浮いてます。どうしてもそのエピソードを活かしたいなら、もっとならして全体に溶け込ませてほしい...。 周囲の人たちとの温かい関わり、ユニークな女性との生涯にわたる恋、時代の移り変わりを描く物語で「フォレストガンプ」みたいだと思ったら、脚本が同じ人でした。ナゼこれだけ同じようなものを二度作るのか...あれ以上の内容になってもいないし。 人間が年を取ることの素晴らしさ、苦しさ、そういうものを描いてくれるのかなとも思っていたんですが、特にそういう点への深いツッコミもなかったし。 パートナーの女性を演じたK・ブランシェットも、年老いる哀しさというより、肉体的能力が非常に優秀な人が大ケガする悲惨さ・哀しさだったし。設定を怪我したダンサーにしたことで、ベンジャミンと生活しながら老いる苦悩というテーマがぼやけたように思います。 一番よかったのは予期せぬ戦闘シーンで、この場面は銃弾の音なんかにしてもとてもリアルで完成度が高いように思いました。戦争のバカバカしさ、それでも一般の人が戦わざるを得ない状況、命のはかなさを感じるシーンでした。 ブラピの若返りを結構楽しみにしていたのですが余り若くならず、もっとも若い頃(20歳前後?)を表現したブラピもブラピのパロディ?みたいな感じで残念だった。テルマ&ルイーズなど、本当に若い頃の彼を知ってる私は、椅子から落ちそうに...もうちょっと頑張って若くしてもよかったのでは~?いくらでも方法はあった気がするんですが...。R・レッドフォードが、ちょっとあり得ないシワクチャ顔でいつまでもモテ男、ハンサムガイを演じてたように、そこは治外法権なのかな? ちなみに、爺さん時代の老眼鏡をかけたブラピはとってもイイ人そうで、可愛かった。[映画館(字幕)] 6点(2009-03-07 02:25:29)《改行有》

22.  007/慰めの報酬 《ネタバレ》 前作を見ておかなければならないというのがちょっと面倒でしたが、そこはやはりダニエル・ボンドの魅力に負け、きちんとDVDで予習してから映画館へ行きました。 出だしの、いつもの007調のエロファンタジーCGを見て、前作に比べ予算がとっても増えてる感じに期待と不安が入り混じったのですが.... フツーのアクション映画という感じで退屈しました。ダイハードの3以降みたいで、死ぬ気が全くせず、スリルがない。なんか何もかもキマりすぎ、カッコよすぎ。 あまりボンドが活躍しなかった前作の方が、むしろボンドの人間的魅力が感じられてよかった。 内容に全く関係ないんですが、最も気になってしまった点。露出ファッションが主なオルガさんの背中の、微妙な皮膚の異常。見ながら、一体コレは何?と考えてしまいました。日焼けしすぎたあとの皮ムケのようにしか見えなかったので。伏線になる、「醜い火傷あと」という作りでは全くなく。スクリーンでもわかりにくかったので、DVDだったら全然わからないのではないか。もしかしたらホントに日焼けなのか、今も確信持てませんが、撮影で日焼けムケ背中ってあり得ないし。リアルすぎたんでしょうか? オルガさん、アクションシーンが結構よかったです。女優さんがアクションうまい場合は大抵、練習の成果みたいな型にはまった動きだし、ヘタだと「モデルが女優がんばってる」という感じで現実に引き戻されますが、オルガさんはそのどちらでもなかった。運動神経のとてもよい女性、なかなかやる~!という感じでリアルでした。 [映画館(字幕)] 6点(2009-03-07 01:09:46)《改行有》

23.  少年メリケンサック 《ネタバレ》 クドカン作品ということ以外、大して予備知識なく観に行きました。 館内は若い人の方が多かったです。 上映中は、ところどころクスッとウケつつ、宮崎あおいちゃんの可愛さに感心。ラストは、え?そんな終わり???とかなり拍子ぬけ。なんか急いで店じまいされた感じ。 正直、こんな映画(失礼...を映画館の大スクリーンで観る自分てどうよ??と思いつつ、映画館をあとにしました。 しかし、意外なことに翌日、劇中のいろんなギャグやオモシロ人間のオモシロ発言や行動が効いてきて...アンドロメダ...とか、GOAとか。かんなの彼氏のしょーもない唄、その他。仕事中に思い出し笑い&きのう映画観たけど、こんなヒトが出てきたの...と周囲に教えずにはいられませんでした。 クドカン作品、映画は初めてだったのですが、面白さはテレビ以上かな。むしろ、TVよりスクリーンで観た方が、ギャグを全身に浴びられていいですね。脳への浸透度が違います。 そういう人、いるよね~、そういうとこ(人)私も着目してた!と、笑える人間観察、たくみなキャスティング、笑える会話、とにかく抜きん出ていると思います。作品中にそうやって突出している部分、何か一つ完璧な部分があると、多少のほつれなんかどうでもよくなる。 でも、ユーモア感覚のツボが違う人には、本当にどうでもいい、つまらない映画かな。 一般的な映画の定石である、ストーリーのリアルさがどう、主人公の心情がどう、というからは 全く離れている(あまり重視されてないと思う)ので。 私的には、官藤監督には これからもユニークな作品をスクリーンからどんどん発信して、みんなをむやみに、そして無意味に洗脳してもらいたい、という心境になりました。 宮崎あおいさん、あれが彼女の地かと思ってしまうほどでしたが、やったことのない演技に挑戦した作品だそうで。この若さでここまで演じられる人っていたでしょうか?凄い。 ちなみに怪役を当てられることが多いピエール瀧さん。 変な役やると、普段かもしている胡散臭さや怪しさが消えてしまうんですよね。不思議ですが...。 普通の役、あるいは普通のことをやってる時の怪しさは出ないので、怪しさ全開を目当てにピエールさんを使わないでほしいなと思います。[映画館(邦画)] 7点(2009-03-05 21:17:45)(良:1票) 《改行有》

24.  オーストラリア(2008) 《ネタバレ》 予定調和な映画なんだろうな~と思いつつ、予告編を見てニコマンさんの活躍や、壮大そうなロケに期待を寄せ、見に行きました。 レディースディだったので映画館は女性でいっぱい。最後は、あちこちで泣いてる人も。私の感想は... 「ハーレクインロマンス」が好きな人にはとっても楽しめる映画かなぁ~。 都合よすぎるストーリーと、流れに従って都合よく動く人物たち。 前後の思考や、感情は??? スクリーン映えする絵をたくさん撮っていて、それをちりばめた予告編を見るとつい期待してしまうんですが、絵と絵をつなぐ物語があまりにも大味すぎて...それもまたオーストラリア風なんですかね。 本編より予告編の方が断然よかったという印象です。 ヒュー・ジャックマン、いい俳優なのに単なるセクシー俳優の役どころでとても残念。あとちょっと、体鍛えすぎじゃない?劇中、「カメになって~」っていうシーンがあるんですが、ホントにミュータントタートルズみたいな感じでした。 ニコマンさんは、とってもカワイイけど、やっぱり線が細い、声が細い...人形のようなかよわい貴婦人が、堂々たるオーストラリアの農場の女主人になったという変化をあまり感じられなかったです。95年の「誘う女」が彼女の出色じゃないかなぁ。 なぜか微妙に&常にニコマンさんの目が充血してたのも気になりました。 アボリジニの二人は最高!でした。最近、映画見ててこんなに存在感のある俳優っていただろうかと思います。それぞれ、壮大なオーストラリアの自然とマッチしたシーンや、ファンタジックなシーンが素晴らしかった!目ヂカラも凄かったです。 でも、それも同じようなシーンを繰り返しやるのには閉口しました。。。 日本軍のダーウィン攻撃は史実に基づくのでしょうが、ご都合主義的な物語を動かすコマとして気軽に描くことなのか、あまり良い感じではありませんでした。[映画館(字幕)] 2点(2009-03-05 02:26:06)《改行有》

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