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【製作年 : 1960年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順123
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21.  おとうと(1960) 《ネタバレ》 文芸作品らししい色彩、映像は見事だし、岸恵子の気丈で弟思いの姉の演技も素晴らしい。 姉弟の心理描写と父親との関係性はすんなり入ってきた。 しかし、継母との関係性の背景、心理描写が今ひとつ。 継母が体が悪いにしても家事を何もせず娘がやって当然ですって態度で、父親もそれで当然と思っているところで、姉弟の境遇を憐れむ気持ちよりも継母に対する腹立たしさのほうが先に立ってしまう。 前半は継母が姉弟を憎んでいる思っていたので、終盤で心配して優しくなって悲しむべき背景を自分で想像して納得するしかなく、このあたりののエピソードやプロセスをもう少し描写して欲しかった。 田中絹代という配役だけで、芯は悪い人ではないだろう納得させてしまったかにも思える。[CS・衛星(邦画)] 6点(2012-01-23 18:54:01)

22.  黄金の七人 《ネタバレ》 軽妙でコミカルで尺も適度に短く、細かいツメの甘さとかセットや道具のチャチさとかを突っ込みつつも、ノリで楽しく最後まで見てしまえる。それにしてもあの金塊の軽量感は何だろうね。素材はプラスチック? 時代を考えると木?紙? この疑問が映画の最中ずーっと頭から離れませんでした。[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-01-07 22:54:20)

23.  妻として女として 《ネタバレ》 見せ所の壮絶な女のバトルのあとでラストに爽やかさを残せるのは、甲斐性のある男なら妾を持つことは悪ではないという社会的価値観からまだ脱していない時代背景でのみ成立する映画。今の時代に同じシチュエーションで脚本を書けば、殺人事件、ストーカー行為、子供の非行とかの方向にしかならないだろう。核心の妻、女の本音を頭では理解できても、ベースとなる社会的価値観が今とは違うから、異文化の映画の感覚で完全に感情移入することはできなかった。1961年ならちょっと古い現代劇かなって感覚で見たのが間違いで、時代劇や外国映画のように見始める時にベースが違う話と思って見ていたら、もう少し感情移入できたかもしれない。[CS・衛星(邦画)] 6点(2012-01-07 22:41:35)

24.  他人の顔 《ネタバレ》  人間の最も代表的なレッテルである「顔」の持つ意味を問いかけるセンセーショナルな作品。  顔を失って狂気的な懐疑心に苛まれている患者と他人の顔を与える実験をする狂気的な精神科医との間でかわされる会話によって、現実離れした視察室の造形や映像表現を駆使して、見事にレッテルで人を判断し個々を識別する社会の不条理を問題提起している。  そして、その後行われる実験、その顛末によって、一つの答えを導き出している。  兄妹のサイドストーリーも、観るものに色々な意味を投げかけている。  自分にはレッテルと本質があると思い込んでも、他人から見ればそれがどちらであるかわかるはずもなく、レッテルが人間関係の全てである。すなわち、自分の本質というものは社会の中では意味がなく、レッテルこそが社会の中で認識される自分である。レッテルを張り替えることによって、様々な自分を作ることができるが、自分の本質に固執すれば帰着するところは孤独でしかない。  娯楽の部分は皆無であるが、人間の本質に迫る深層心理を見事に表現しており、非常に見ごたえのある作品となっている。  ただし、精神的に疲れてる時に見ると相当落ち込むかも。[CS・衛星(邦画)] 6点(2011-05-01 00:29:53)《改行有》

25.  上意討ち 拝領妻始末 《ネタバレ》  理不尽な組織の押し付けに怒り反抗するも最後は虚しさだけが残るというストーリーは、小林正樹監督の代表作「人間の條件」と通じるものを感じる。  しかし、三船敏郎の殺陣を見せたかったという意図かもしれないが、ちょっと人を殺し過ぎ。  この作品の中での女性の扱い、家制度、武士の建前の理不尽さは充分に理解できるし、感情移入できるのだが、主人公が反抗することで殺される雑兵達の理不尽な死のほうが逆にとても気になってしまった。  映像は叙情的でさすがに小林監督という感じだし、三船敏郎、仲代達矢はじめ出演者の演技も素晴らしく、良作には違いないのだが、個人的には、同じストーリーで主人公達と主たる悪役以外は一切死なないシナリオにすればもっと名作になったと思う。[CS・衛星(邦画)] 6点(2011-01-15 20:30:36)(良:1票) 《改行有》

26.  怪獣大戦争 《ネタバレ》 6作目。冒険活劇としてうまくまとめてあり高得点。  いたるところで辻褄が合っていなかったり、幼稚な設定で突っ込みどころ満載なのだが、テンポのよいストーリー展開と軽妙なセリフの掛け合いで最後まで一気に楽しめた。  準主役の外人のグレンが、アメリカンな乗りのいい演技(納谷悟朗の絶妙な吹き替え)でハリウッドっぽく仕上がっているのが非常によい。主演の宝田明も、グレンとの掛け合いのアメリカンな演技でぴったりマッチしていた。  無理に子供向けを狙ってはいないが、子供が見ても判りやすいし、特撮のカメラアングルも迫力重視で多少ワイヤーが見えても気にしない感じで、のびのび作った感がある。  ゴジラの顔がかなり可愛くなって、動作もコミカル、特に宇宙に運ばれる時の尻尾を丸めた姿は非常に可愛く、「ゴジラ」が子供中心の人気キャラになる要素が完成しているし、冒険活劇の中でその事に対する違和感がないのもシナリオの妙。  第1作ゴジラが「名作」であったシガラミから完全に開放され、「怪獣」は出てくるが存在の意味を考える必要がない冒険活劇として完成した「B級名作」かもしれない。[CS・衛星(邦画)] 6点(2010-07-01 00:59:30)(良:2票) 《改行有》

27.  三大怪獣地球最大の決戦 《ネタバレ》 5作目。人間の行動に愛とか反戦とか商業主義とか変なヒューマニズムを持ち込まず、怪獣を擬人化して地球防衛の意思を持たせた脚本は、エンタテインメントとして前作より好感が持てる。  「怪獣」の戦いそのものをショウとしてうまく見せているし、主役級の夏木陽介、小泉博、志村喬、星由里子の演技が自然だし、王女、刑事、記者のそれぞれのストーリが徐々に絡み合ってうまく作ってある。  現実にはありえない点や矛盾点を「怪獣」に集中させて、人間ドラマは破綻させずに収束させるという手法は、SF系の娯楽映画の王道ともいえる。  モスラ登場以降の怪獣プロレスは突っ込みどころ満載だが、自衛隊が住民が逃げるの助けるだけで一切攻撃していないのも、人間ドラマを破綻させないという点で良い選択だったと思う。  電気ショック療法で悪者に電圧を上げられてヤバイというときに、ゴジラが電線を壊して停電して危機一髪助かる、なんてシーンは、娯楽アクション映画のセンスを感じる。  ラストシーンでの王女と刑事の一コマが、ローマの休日のパクリと思わせるのもご愛嬌。  また何かの委員会にいた「防衛大臣」は、将来、省に格上げされるのを予言してたかのようで思わず(笑)。  第2作以降、「怪獣」が何故暴れるのか説明が何もなく、違和感が増す一方だったのが、本作で「怪獣」を擬人化することによって有無を言わさず元来の地球上の生物で我々の仲間であると位置づけ、娯楽アクション映画に徹した、という点でその後長くシリーズ化する土台が確立できたのかもしれない。(そういえば、モスラだけは4作目でも人格(神格)があったか) [CS・衛星(邦画)] 6点(2010-07-01 00:57:56)(良:1票) 《改行有》

28.  日本のいちばん長い日(1967) 実に硬派な作品で、いわゆる「名作」のテイストで、「岡本監督」ということを考えなければ、かなりいい映画だとは思う。娯楽映画風の映像表現や役者の演技の誇張振り、馬鹿馬鹿しいことに一所懸命な姿を大げさにテンポ良く描いてみせるというスタイルは岡本テイストがプンプンするのだが、テーマが重くてストーリーに笑いどころがなく、なんとなく違和感が残ったというのが正直な印象。「血と砂」のように、重いテーマでもコミカルを織り交ぜて仕上げるのが持ち味なのに、原作物のしがらみか、世間への遠慮か、誇張を笑えるほど滑稽にまで持って行けなかったのが最近岡本監督のファンになった私にとっては残念。岡本監督作品という枠をはずして見たら、名作です、と断言できるかも。 [DVD(邦画)] 6点(2009-08-15 17:41:25)(良:1票) 《改行有》

29.  タイム・マシン/80万年後の世界へ 《ネタバレ》 特撮のチャチさはどうしようもなく、テンポもぬるく、未来の設定もご都合主義満載で説得力もなく、今の時代に作れば間違いなくコントレベルの駄作ではあるのだが、なぜだか許せてしまう雰囲気に満ちている。途中のダメダメ感もラスト10分程度の展開、進め方で、一気に好印象の余韻が残って見終わることが出来た。タイムパラドックスには一切触れず、科学的に全く根拠も説明もないタイムワープの見せ方が、見ている最中はなんだこりゃ、だったのが、見終わった後に、「時間旅行」をしたという感覚になってしまうのが不思議といえば不思議。HGウェルズの原作が良いのもあるだろうが、脚本、見せ方の良さの成せる業だろう。科学的な情報が溢れる現代において、そんな感じになる分けないと思いながら見ても、映画の表現としてそれなりに許せる範囲なのだから、公開当時にはもっと絶賛の嵐だったに違いない。[DVD(吹替)] 6点(2009-08-09 19:14:02)

30.  人斬り 《ネタバレ》 勝新太郎の演技、表情は申し分ない。しかし、メタボな体型が最後まで以蔵のキャラにしっくりこないという違和感が拭いきれなかった。 特に走るシーンは滑稽ささえ感じてしまった。 この映画の中で出てきた人物で勝新太郎の体型、迫力を活かせるイメージの人物はほとんど居なかったのではないだろうか。 勝プロダクション制作ということで主演にするしかないとすれば、この物語は選択ミス。 折角のいい演技がもったいない。 幕末を描きたかったのであれば、西郷隆盛あたりをチョイスべきだった。 その他の配役も演技は申し分ないんだが、年齢層を高く設定し過ぎ。 幕末の志士たちは、もっと若々しく、荒々しかったはずである。 展開、画面構成は監督、スタッフともいい仕事をしているだけに、違う配役で、もっと若さを全面に出した脚本、演技にして欲しかったと思う。[CS・衛星(邦画)] 5点(2013-01-02 03:10:57)

31.  宇宙大怪獣ドゴラ 《ネタバレ》  カラーの東宝スコープに続いて、そこそこまともな宇宙シーン、期待して見始めたものの、すぐその期待が消えてこれはとんでもない映画を見ているという失望感とB級の醍醐味であるツッコミどころ探しのワクワク感に変わる。 存在感のない怪獣に現実感のない強盗団。どんな被害を想定してどこに逃げるのかわからない緊迫感のない避難シーンや何発撃っても当たらない銃撃戦。初めの方に人が浮いてたのがなぜなのか、ドゴラって名前の由来は何なのか最後までわからずに終わり。幼稚なシナリオ、設定のくせに、場面展開や台詞回しは子供には理解できそうもないややこしさ。「映画」としての価値はかなり低いと言わざるを得ないが、これはまさB級映画である。  一番突っ込めたシーンが、強盗団のボスのデスクのシーンで突然昼休みのチャイムみたいなのんきな音がしたと思ったら本部への連絡時間の合図だったところ(笑  ただし、ゴジラシリーズのような派手さや親しみがない分、もっともっと突っ込める要素が欲しかったことも事実。[CS・衛星(邦画)] 5点(2012-12-10 02:18:02)《改行有》

32.  電送人間 《ネタバレ》  東宝特撮もの。題名がいかにもB級で笑い飛ばそうと思って観たがストーリーはなかなかシリアスで、「電送」の部分以外はそこそこ硬派で真面目なシナリオで作られている。しかし、あまりにも非現実的な「電送」という突飛な発想を、単なる真面目なシナリオで受け止めるのは無理がある。  「電送」が推理ドラマの種明かしの一つにしかなっておらず、生かしきれていない。しかも、この非現実的な種明かしでは、推理ものとしては完全に反則。  娯楽映画であれば、「電送」と戦う姿をもっと組み込んでアクションものにするとか、ドタバタにするとか、いっそのことコメディーにするとかしないと、成立しないと思う。  いっそ、もっと手抜きの子供騙しのシナリオにしてくれれば、笑い飛ばしながら見るという、B級ならではの楽しみもあるのだが、そこそこ真面目なシナリオだけに、笑い飛ばすことも出来ず困ったB級映画である。[CS・衛星(邦画)] 5点(2011-04-29 22:52:40)《改行有》

33.  釈迦 《ネタバレ》  ウィキペディアによれば当時の大映のスターを集めて映画化した日本初の70ミリ超大作映画ということだ。  たしかに、当時の日本映画の中では群を抜いて頑張って、お金もかけてることはわかる。70ミリカラーの画面の緻密さとワイド画面を意識した映像作りもよく頑張っている。セットやスペクタクルシーンの現実感、スケール感は、その後の日本の怪獣特撮物より充分上回っている。  しかし、日本初ということで仕方ないことかもしれないが、ハリウッドのお金のかけ方やその技術力には、追いついていない。チャレンジ精神は充分感じられるのだが、ストーリー的にも、ベン・ハー(1958)や十戒(1956)の劣化コピー感が拭えない。  で、そのストーリー、シナリオだが、「釈迦」を題材にした時点で失敗だったかなあと感じてしまう。   日本では、普段から「釈迦」との接点は気づかないくらい多く、多かれ少なかれ「釈迦」に対するイメージを持ってるはずだから、単純にフィクションとして見ることもできず、しかし、信心深い人も少数なので宗教的に感銘を受けることもできず、中途半端になってしまったのではないだろうか。  もっとベン・ハーみたいに人間ドラマを中心に持ってくればもう少し良かったのではないだろうか。  日本初の超大作なのに、これまでテレビ放送もリバイバル上映もあまりなく、私自身、今回CSで放送されるまで全く知らなかったのも、一般的な日本人の感性としてストーリーが受け入れ難いのが原因かもしれない。[CS・衛星(邦画)] 5点(2011-04-29 20:02:46)《改行有》

34.  御用金 《ネタバレ》  映像に凝ろうとするのはよくわかるのだが、映像美だけを追っかけた無駄なシーンが多いと感じてしまった。もっと尺を短くするとか、人間をもっと深く掘り下げたシナリオにするとか、映像美を追いながらもテンポを崩さないやり方もあったのではないかと思う。  仲代達矢があまりにもシリアスなのに対し、萬屋錦之助が軽薄な役どころで、この対比の妙がもっと引き出せればいいのだが、全体を暗く叙情的に仕上げているため、萬屋錦之介の魅力がかなりスポイルされている。  叙情的な映像美を追求するなら、もう少しシナリオを練り込むべきだし、このシナリオで行くなら、もっと娯楽に徹してテンポよくして欲しかった。[CS・衛星(邦画)] 5点(2011-04-24 17:23:19)《改行有》

35.  マタンゴ 《ネタバレ》  TOHOSCOPEと誇らしげに始まるカラーシネスコの気合の入った映画で、出だしの東京の夜景もカラーならではの美しい映像、期待が膨らみます。しかし、だんだんと期待はずれ感が大きくなり、途中からはガッカリ感のみ。尺が短かったので最後まで見れた感じ。  基本となる設定、ストーリーの幹は名作にもなり得るアイデアなのに、ぶち壊すような展開、脚本にガッカリ感が漂う。カラーシネスコの威力と、特撮(特殊メイク)技術と、水野久美の妖艶さとに頼って、脚本をサボったような印象が否めない。  漂流する7人のキャラを、緻密な心理描写もなくあざとい演技だけで安易に見せすぎ。難破船の成り立ちも、マタンゴの行動も納得出来る理由提示もなく投げっぱなし。  といいつつ、この映画全体の雰囲気は、ガッカリ感を含めて、不思議に魅力があり、ツッコミまくって見るタイプの映画ではないのだが、何故かB級映画ファンとして心にひっかる。  しっかりとシナリオを練りなおしてリメイクしてはくれないだろうか、、「マタンゴ」が地味で不気味すぎて多分無理だな。[CS・衛星(邦画)] 5点(2011-02-11 23:09:53)(良:2票) 《改行有》

36.  江分利満氏の優雅な生活 《ネタバレ》  岡本喜八監督の冒険心は感じられるのだが、 正直、これはちょっと微妙。  アクション映画じゃないのでテンポが取りづらい。緩急の工夫はしているのだが、いかんせん、原作が映画的な緩急のある話ではないので、空回りしている感じがする。  劇中で話を聞かされている者が退屈する様子を観客にも同時体験してもらって根比べみたいな趣旨のことを特典映像の監督インタビューで言っていたが、まさに監督の思い通りになってしまった。  監督の意図どおりの映画になってはいるのだが、それが楽しさに繋がったかどうかは微妙。[DVD(邦画)] 5点(2010-07-01 02:17:05)《改行有》

37.  モスラ対ゴジラ 《ネタバレ》 モスラの卵を儲けの対象としか考えていない悪徳業者がやられるというストーリーが、「怪獣特撮」だけで興行収入が上がるから脚本は二の次という東宝の路線とダブって見えてしまった。 東宝はこれも映画のひとつの形と割り切ってたのかも知れず、滅んではいないが。  なぜゴジラが出現したのか何の説明もないし、南の島の住人は日本語しゃべるし、岩場のセットの地面が人が歩くと揺れて板張り丸出しだし、ゴジラが海に落ちただけで死んだのかどうかはっきりしないし、特撮を見せたいだけかなとも思う反面、反原水爆とか新聞記者のヒューマニズムとかが扱われていて、完全に子供向けにもB級にも徹し切れておらず、中途半端な印象。  1作目「ゴジラ」は別格、2作目は努力不足として、3作目以降脚本が手抜きになってきて、展開が不自然になり人間ドラマが軽薄になってるのは明らか。  特撮は、前3作にはないはめ込み合成の多用が本作品に見られるが、画面で後ろの人の動きが透けて見えて透明人間っぽくなってるのは、当時の技術の限界か予算の限界か。[CS・衛星(邦画)] 5点(2010-07-01 00:56:33)《改行有》

38.  キングコング対ゴジラ 《ネタバレ》 この作品からカラーのシネマスコープで、完全に怪獣がメイン。 人間ドラマは現実味のないコミカル路線で、製作の意図が明らかに興行成功狙い。 怪獣の動きも、さらにリアリティや恐怖感が薄れ、「怪獣」目当ての子供の人気取りの意図が見え見え。ここで、怪獣=娯楽、B級という価値観が定着してしまった。  ただ、南の島の住人(全員日本人役者なのは一目瞭然だが、、)に怪しげな現地語を喋らせて、通訳を連れて行くという設定や、潜水艦の中の会話がすべて英語で字幕スーパーなところに、僅かにリアリティを持たせたいという意地と努力の片鱗が感じられて泣けてくる。[CS・衛星(邦画)] 5点(2010-07-01 00:54:58)《改行有》

39.  大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス 《ネタバレ》 うーーん、微妙だ。ギャオスに対しての人間の対策は、ゴジラのように無駄に打ちまくるという攻撃はせず、ちゃんと作戦を立てていて光るものはあるのだが、その作戦の発想が唐突で論理的でなく幼稚。今回から、ハッキリとガメラを子供の味方に位置づけて、完全に子供向けを狙ったためにそうなってしまったのだろうが、単純でも説得力のある作戦を立てて欲しかった。ギャオスは、ゴジラシリーズを含めてどの怪獣よりも人間に対して極悪で怖くて強いというイメージがあり、平成ガメラ第1作がギャオスだったのもそのおかげなのだが、この映画では役者の演技がどちらかというと明るくコミカルで、ギャオスの恐怖感とのバランスが悪い。しかし、人間対敵怪獣の中でガメラが登場、一度傷つき力をためて最後は勝って人間を救うという2作目からのパターンが、しっかりと守られており、ゴジラシリーズとは違う方向で興行的に成功したのはうなずける。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2009-08-29 20:09:30)《改行有》

40.  大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン 《ネタバレ》 ストーリーはご都合主義だし、人間の行動が論理的でない部分も多く、子供騙しっぽい脚本にはなってはいるが、全体にトーンも暗めで、怪獣による「被害」を強調するなど、第1作と違い子供受けを狙った演出にはなっていない。その結果、第1作よりレベルは上がっているものの、子供向けではない「映画」として見てしまい、脚本の完成度の低さが目立ってしまうという中途半端な映画となってしまっている。しかし、当時の製作陣が、ゴジラシリーズを参考にしつつゴジラに対抗して、いろいろパクリつつ独自色を出そうと、かなり力を入れているところもうかがえ、それなりに結果は現れている。この時期に公開されたゴジラは8作目の「ゴジラの息子」であり、ゴジラシリーズが第1作ゴジラからどんどん遠くかけ離れて行くのに対し、この「ガメラ対バルゴン」が、2作目以降のどのゴジラシリーズよりも第1作ゴジラの雰囲気に一番近いかも。だが、あくまで雰囲気が似ているだけで、あれほどの名作ではありません。この映画ではガメラはまだ味方ではなく被害を与えたりするが、更なる脅威であるバルゴンを退治するというパターンで、先に見た名作平成ガメラ、平成ガメラ2に通じる雰囲気があり、平成ガメラの原点は、第1作ガメラではなくこの映画なのかもしれない。[CS・衛星(邦画)] 5点(2009-08-24 00:53:51)

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