みんなのシネマレビュー
にょろぞうさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 380
性別

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順1234
投稿日付順1234
変更日付順1234

21.  犯人に告ぐ 《ネタバレ》 原作に忠実に展開されている 複雑な話の流れをほぼ均等に再現したので割愛されているエピソードが多く、原作未読のオーディエンスには優しく無いと思った 特にメインキャラクター達のプロフィールがまったく語られないので、原作の複雑なストーリーを追うのみに終止している 特に最初の誘拐事件の顛末が弱い しかしその分原作の緻密な話は楽しめた 原作キャラクターの再現は見事で、どの役者も原作にピッタリだが崔洋一のみかなりの違和感があった ニュース番組の顔役MCには到底見えない 監督ならば自分が要らない人だって判れよ 自分の作品じゃなきゃどうでもいいのか この映画はまず原作を読んでから見たい 相変わらずマスコミの描き方が画一的で主人公を責めるマスコミ達の対応がリアリティから程遠い いい加減、火サス演出から脱却出来ないのか しかもエンディングはいただけない あれは何だ あのヘンテコなシーンがおもいきりしらけた ヘボすぎる[DVD(邦画)] 7点(2014-08-24 22:46:18)(良:1票)

22.  天然コケッコー 《ネタバレ》 ああ、うんうん良かったよ え!どこが良かったかって? よーわからんかったけど なんとなく良かった なに言ってんのか よーわからんかったけど あれなに? ほーげん?、あ!方言ね なる んで そうそう、ちゅーぼーってこんなんだよねみたいな 華奢なわりに足ふといしw チューとかドキドキするけどだからってどーだっていいかんじだし 夏帆はとにかく かーいいしw おさげがにあうじょゆー 世界いちににんてー なんてねw[ブルーレイ(字幕)] 7点(2014-06-09 16:18:02)(笑:1票)

23.  クローバーフィールド/HAKAISHA 《ネタバレ》 再見したせいか一回目ほど面白くなかった 最初に見た時はかなり新鮮な面白さを感じたんだが したがってちょっと辛めな点数だと思う モキュメンタリーは総じて始まりが退屈だがやっぱりちょっと佳境に入るまでが長い お別れビデオの上書きされたテープの幸せな部分が要所要所に出てくるのが印象的だ あまり劇的に人が死なないのはリアルでなかなかいい ちびモンスターは結構弱いのに、でかモンスターが軍が制圧出来ないほど強い描写がまったくないのは不満だ なのでホラー映画お得意の街ごと吹き飛ばす作戦に移行するリアリティが無い 街ごと吹き飛ばすエンディングはもういい加減あきたが、最後にサイレンが聞こえたら危険範囲なのがわかる展開はゲームぽくておもしろいと思った 「あーあ鳴っちゃったよ」的な感じか(笑) エンディングが二人の幸せな最後の一日の、ヒロインの幸せな一言で終わるのは秀逸だ モキュメンタリー物の秀作といってもいいだろう[ブルーレイ(字幕)] 7点(2014-05-21 11:06:00)

24.  ドーン・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》 中盤ぐらいまではオリジナルのイメージを継承しつつオリジナルで少なかった人間ドラマが描かれている 登場人物もかなり多くて飽きない しかしショッピングモールで消費するわけじゃ無いので前作のようにショッピングモールじゃないといけない理由がない 事件が起こった翌日からすでに追いつめられているがゾンビの脇目も振らないダッシュぶりからするとしかたがないか でもあまりにも簡単にパニックを起こすのはリアル感を著しく削ぐ まず事件が起こったその日のうちにモールの警備員が逃げてきた人達と一悶着なんていくらなんでも疑心暗鬼が早すぎる、普通もう少し助け合うだろ そのわりに噛まれたらまだピンピンしてる間に射殺を決めるとか判断早すぎ 若い黒人が、ゾンビになった奥さんを撃ったばぁさんを撃つとかもバカすぎる 犬を助けに行って勝手に窮地に陥る若い娘もバカすぎてリアル感皆無 しかもその娘を皆で助けに行くぐらいなら最初から犬なんか使わないで皆で行けばいいはずだ だんだんと仲間を失うがほとんどバカだから死んだというべきだ ゾンビは早くて強いがそれにしてもパニックで死にすぎる バスで脱出する時もゾンビが居る訳でも無いのにトチ狂ってバスの中でチェンソー振り回して仲間を切った結果、バスがひっくり返って走行不能とか、とにかくバカのてんこ盛り 畳込む様にここまで連発されるともうスラプスティックギャグだ エンディングもやっぱり救いが無いが、そもそもショッピングモールを捨てて島に行こうとした理由がよくわからない そう言った面ではリアリティからするとオリジナルの方がずっとマシだった しかし映画自体はオリジナルよりも完全にエンターティメントに振れていておもしろくなっていると思った[ブルーレイ(字幕)] 7点(2014-05-21 11:01:18)

25.  デッドガール 《ネタバレ》 ちょっと毛色の変わったゾンビ映画 あるいはバカばかり出てくる青春映画か ちょっとだらだらとした展開でメリハリがない あと20分ぐらい短くなるんじゃないか そのほうが退屈しないで見れた あいかわらずアメリカの高校生はバカばっかりで始まって5分で「こいつら皆んな死ね」って思った まぁ最終的にはあらかた死ぬんでいいんだけど(笑) 流し目のキモい主人公は生き残ってさらにキモさを増す 映画的には途中で筋肉バカな高校生が乱入するぐらいでたいした事はおこらない もう少し何か事件が起こらないと間がもたないな 犬が食われる所とガススタンドで拉致しようとした女がバカ強かった所はおもしろかった しかし全体的にはコンセプトを含め悪くなかったと思う 国産のミスゾンビとかよりはずっとマシだと思った[DVD(字幕)] 7点(2014-05-21 10:41:43)

26.  28日後... 《ネタバレ》 冒頭でレイジウイルスが世に出るきっかけが描かれるが、チンパンジーに残酷映像を見せつけるとか、ウイルスを作った奴もクソ野郎だが、それをわざわざ檻から出して逆に齧られる奴もクソ野郎で、クソ野郎同士のクソ対決で始まるのはかなりイライラさせる(褒めているつもりです) 始まってしばらくはほぼ無人のロンドンで非常に静か その分ゾンビがわらわら出て来ると、その静かさとの対比でハラハラする 静かな場面からスイッチが入ったかの様なゾンビの全力疾走に切り替わるのは見事な演出だ 無人の野を行く途中に、やはり無人のスーパーマーケットで思い切り買い物を楽しむのも元祖ロメロの「ゾンビ」を思わせて楽しい とにかくこの誰もいない静かな都会はクールだ 後半の舞台は一転して歴史を感じさせるお城だが、英国ぽいが思いのほか都会のパートは良くて、このまま無人のロンドンでもいいかなって思った 後半はうさんくさい軍隊との話だが案の定サイテーな奴らで、ゾンビより人間の方がずっと怖いという教訓ぽい作りだ しかし、たかだかパンデミックが起こって一ヶ月ぐらいで、女を拉致してハーレムを築こうとかまで普通は思いが至らないだろう 数年後の設定ならまだ納得出来るというものだが、こんなに辛抱が効かない奴らなんていねえよって思った この辺は少しシラケたが、軍隊はただのならず者としか思えないへぼさで、無駄に弾を撃ち過ぎる上に弱過ぎて軍人という感じはまったくしない なので、狂気の世界の中でのレアケースとして納得するしかないかな バーサーカー状態のゾンビはめちゃ強くてかなり怖い 羅病して20秒で人を襲い始めるスピード感は「ワールドウォーZ」でもパクられてる最強設定だ エンディングも「help」じゃなくて「HELLO」で終わるのも主人公が「ハロー」と何度も叫んでいた冒頭に繋がってなかなかしゃれている ゾンビ映画としてはかなりの傑作の部類に入ると思う[ブルーレイ(字幕)] 8点(2014-05-04 23:01:30)

27.  28週後... 《ネタバレ》 前作よりSFぽくなっている 相変わらず敵は軍隊だが前作のならず者軍人ではなく、完全に統制がとれた近代軍である その分敵は強い 空爆されるロンドンからゾンビの群れの中を脱出する四面楚歌型の脱出劇になっている 前作はほとんど無かったVFXも、空爆されるロンドン市内とか、ヘリのローターで一掃されるゾンビとか、充分に描かれていて前作とはかなり雰囲気も違う 映画の出来としては前作よりも良くなっているが独特のカルト風味は無くなっている しかし風刺は効いていて、夫婦愛には両目に指を突っ込み、親子愛には父親の徹底したヒッチャー的ストーカーで、兄弟愛には結果ウイルス蔓延によるフランス壊滅で描くというなんとも、愛はすべて蹴飛ばすという徹底的な人の悪さで描く この一面だけでもただのゾンビ映画と一線を画すと思ったのは褒めすぎだろうか 脱出中に次々と起こる危機とか、暗闇の中を暗視スコープで歩くとか、アイデアもかなりいい バーサーカー状態の父親に常に襲われる設定も秀逸 「ハート・ロッカー」以降、いまや大物スターのジェレミー・レナーも有名になる直前の出世作と言ってもいいだろう めちゃめちゃかっこいい 傑作です 「28月後…」はまだか[ブルーレイ(字幕)] 8点(2014-05-04 22:59:20)

28.  DOOM ドゥーム 《ネタバレ》 エイリアン&ゾンビ両方パクっちゃった的バカ映画 前半は結構退屈で、日本人らしいナントカかんとかクマノスケとか言う奴が瞬殺されたりする くまのすけの前に何故カツヒコが付くんだ、日本人なめんなよ 相変わらず、アジア人がザコキャラ扱いなのは腹立たしい 途中で主人公だと思われてたドウェイン・ジョンソンが急に敵になる 変わってカール・アーバンが主人公となってなんだかわからない物をお姉ちゃん先生に注射されてからは、さらに無敵のヒーローになるテキトーな展開 以降突然ガンシューティングシーンが一人称視線になると急にFPSゲームのようなビジュアルでそこは結構楽しい 何故、最初からこれをやらなかったのか ストーリーも姉弟の確執とか伏線ぽいセリフもあるがほぼ回収されることは無かった どちらにしろ特に目を引く所は無く、銃等のガジェットも悪く無いが、10年前の当時ならまぁまぁだったかもしれないが、今さらとりたてて見る必要もないだろうと思わせる程度だった[ブルーレイ(字幕)] 5点(2014-04-27 02:12:05)

29.  エイリアン/ディレクターズ・カット 《ネタバレ》 どこがDCなのかわからなかった 当時はあまりの緊迫感に息をするのも忘れたが、あれから何度も見て、すべて起こる事がわかっているので残念ながら緊迫感そのものは余り無い スターウォーズで有名になった宇宙船の汚し塗装がこれほどはまる映画は無いんじゃなかろうか ノストロモ号の風情は完璧 長いミッションをすでにこなして帰還の途である事が一瞥で判る 冒頭、ノストロモ号から探査艇が切り離されるシーンは感動もの出来 脱出艇がナルキッソス号と名前がついているのにこのかっこいい探査艇の名前が判らないのは不満だ 知っている人がいたら教えてほしいぐらいだ 精巧な舞台装置と今となっては稚拙な警告モニター等の線画のみのグラフィックが非常にバランスが良くてリアル ラストの時限装置を止めようとしたのに止まらなかった、さらに、脱出して助かったと思ったら助からなかった、さらに、敵をやっけたと思ったらダメだった、さらに…、さらに…、の繰り返しは本当に心臓に悪い この全部のっけ方式の演出はこの映画で初めて見た気がする 時限装置の場違いなさわやかなネーチャンの警告音もとにかく緊迫感を盛り上げる これ以降この手法が何度使われた映画を見たか すべてはここから始まった記念碑的映画 しかしこの映画の最大の魅力は極限状態の緊迫感なので何度も見てはだめだと思った 点数は今現在の自分の面白さ 初見の状態なら満点でもいいだろう エンディングのリプリーが、必死で宇宙服を跨ぐ時の白パンの股間だけでもう一度見て良かったと思わせる傑作(笑)[ブルーレイ(字幕)] 7点(2014-04-27 02:00:05)

30.  イングロリアス・バスターズ 《ネタバレ》 タランティーノらしい人が悪い作品 ユダヤ人がナチに徹底的に鬱憤をはらす これはユダヤ人じゃない人達が見て、なおかつ快哉を叫ぶにはいささか人が悪いと言うしか無いかな ナチはとにかくすべての登場人物が嫌な奴だ 「やな奴なんだからぶっ殺してが何が悪いの」的な展開に唖然とするが、対するユダヤ人もヒロインや協力者を含めて、メインキャストであろうが無かろうがガンガン死んで行く 本当に人が悪い映画だ さすがこの毒だらけの映画に心から快哉を叫ぶ気にはなれなかった とにかく死んだナチからは頭の皮を剥がすし、パパになったばかりの善良な徴兵組のナチ兵士も容赦なくぶっ殺す 冒頭から絶対に軍の情報を売らない真摯な将校を、いきなりバットで頭を横殴りにぶん殴るのは、残酷さを通り越して笑っちゃう程バカバカしい ラストはとにかく、はちゃめちゃだ 「ユダヤ人の怒り思い知れ!」的なセリフと共に劇場は燃えるわ、ヒトラーは蜂の巣にされるわ、ゲッペルスもほぼ瞬殺 史実なんてどうでもいいや的な展開は爽快感すらあるが、さすがに乗り込んだバスターズのユダヤの熊らも自爆して果てるとかは、めちゃめちゃすぎて大バカすぎる クリストフ・ヴァルツがナチの親衛隊長を怪演していて、ジャンゴのドクターも良かったがこちらもかなりイイ 傑作だとおもうが手放しで褒められない映画だとも思う[ブルーレイ(字幕)] 8点(2014-04-26 20:37:22)

31.  BROTHER 《ネタバレ》 北野流フィルム・ノワール しかもフレンチ臭強し 評判は悪いみたいだがアウトレイジパート1より好きだ 相変わらずの北野節炸裂だがここに来て完全にフィルム・ノワールと化した そう言う意味では完成された感がある その分北野らしさが減じたか しかし映画としては良く出来ている お話はいつもと同じくハリネズミ型の主人公が周囲すべてを敵にして仲間もろとも自壊して行く 新しさはまるでないがここまで同じ話が続くと演出が研ぎすまされた感がある しかし加藤雅也演じる白瀬が仲間になって 山本(たけし)の女が殺されるあたりから急に話が盛り上がらなくなってくる それというのもメインキャストの寺島進が自殺して、次々にメインキャストが殺されるので見るべき人がたけしだけになっていくのはきつい それに対して主人公がマフィアに一矢報いる事も無く、ただやられるだけなのは無情感はあるがまったく盛り上がらない たけしの映画はいつも後半、急に主人公が弱くなるのはなんとかならないものか せめてマフィアの幹部を震え上がらせて欲しかった 狙いはわかるがマフィアにただやられるだけなのはイライラする 北野映画にカタルシスを求めるのは野暮なのか? ラストに生き残った黒人の独白からしばしのブラックアウトがあって、静かにピアノ曲が流れる しっとりしたエンディング曲がいかにもフィルム・ノワールぽい その後だんだんとのりのいい曲になって行くので最後まで聞いていられた[ブルーレイ(邦画)] 7点(2014-04-21 22:11:58)(良:1票)

32.  リング0 バースデイ 《ネタバレ》 リング以降のシリーズの中では一番よく出来てると思った ホラーとしてはさほど怖くはないが不気味さは十分ある なによりもそれほど怖さを追求してはいない作りである 仲間由紀恵の貞子は微妙 芝居ははっきり言って大根である 仲間はこれ以降この大根な感じが受けているのかもしれないと思った 昭和43年の話だが時代がちょっと古い感じがよく出ていて、他のリングに比べて作り手がちゃんとちょい古な昭和という時代を作り込もうとしてるのがわかって好印象だった 貞子は二人いて仲間はヒーラーとしての力を持っているようなので井戸の中に落ちた時に死ななかったのか 貞子がいろんな人に憎まれるが貞子狩りに合うほど嫌われる不気味さが薄い 冒頭に出て来る女子高生の存在が不必要 終盤二人目の貞子に追い込まれる人達の恐怖演出が今ひとつ 二人目の貞子の正体がほとんど判らないのはかなり不満だ 廃屋に逃げ込む過程で麻生久美子が不快な程ぎゃーぎゃー言う感じとか、ようやく貞子が現れるタメた感じはなかなかうまいと思った エンディングは仲間のとぼけた芝居で今ひとつ貞子の怨念が伝わらなかった しかしシリーズの他作品よりも十分面白くておすすめできる[DVD(邦画)] 7点(2014-04-21 22:04:43)

33.  紀子の食卓 《ネタバレ》 「自殺サークル」の前日譚であり解明篇でもある 「自殺サークル」がまったくオチなかったので、ある程度理解出来てそれなりの満足感があった しかしやはりというか秘密結社の様なカルト集団の話である このオチはこれしかあり得ないので月並みな、「やっぱりか」という落胆も伴なった 3人のヒロイン達のモノローグでストーリーが進行して行く手前、各自の想像や希望なども盛り込まれていて、一筋縄ではいかない展開も違和感を伴う しかしそもそも徹底した一人称の表現は、多少リアリティを外してもかなりの部分で許容範囲なうまい表現じゃなかろうか 園子温にしては表現がかなりソフトだがヒロインが皆若いのでしかたがないのか 曲がりなりにもアイドルのキャスティングだし ヒロインの紀子は基本、身勝手なイライラさせる女なので、行く末が悲惨でもしかたがないかなと思って見ていたが、しかし一番の悲劇はさほど出てこない母親だと思った この人はほとんどキャラを描かれないのでむしろ可哀想で救いが無い 精神障害を伴う女性の表現は一番の不得意科目なので見ていて結構つらかった しかしカルト集団からヒロインを救い出す話は、2年後の「愛のむきだし」で完成されていて、同じテーマで愛の本質(この場合は家族愛か)に近づいて行く映画作りはさすがに見事だ[DVD(邦画)] 8点(2014-04-09 13:51:49)

34.  ダイアリー・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》 人気テレビシリーズ『ウォーキング・デッド』の3年前に撮られた元祖ゾンビ映画のロメロの作品だ アーチェリーや剣などを武器にするとか、移動がキャンピングカー等、明らかに『ウォーキング・デッド』が影響を受けているであろうシーンが多い、さすがロメロ 新シリーズの2005年「ランド・オブ・ザ・デッド」「サバイバル・オブ・ザ・デッド」の3作品の中ではこれが一番良く出来ている POV形式で撮られたせいか他の2作品に比べると脚本に破綻が無い モキュメンタリー映画だと普通、冒頭ぐずぐずとつまらない展開で始まるのが常だが、この映画は最初からいきなり佳境に入っている 映画製作の大学の学生達という設定で全てを撮り続けてる事にさほど違和感が無いのもうまい設定だ エンディングもロメロらしい風刺が効いていて中々いい[ブルーレイ(字幕)] 7点(2014-04-03 23:41:58)(良:1票)

35.  ヒューマン・キャッチャー/JEEPERS CREEPERS 2 《ネタバレ》 前作はあれこれ欲張りすぎな上にスケールがちっちゃくていまいちだった 今回は完全にクリーチャー物として作られている 前回は悪魔的な人物としてのキャラづけがされてたが、今回はエイリアンのような動物的なモンスターである この辺はむしろ意外でちょっとつまらなかった 悪魔の風貌はフレディに似ているので、人間的な肉付けがされてるとキャラとして立ったのに、何故さほど人格を感じさせないクリーチャーとして描いてしまったのか 前半は襲われる高校生達がたやすくパニックをおこして、全員が勝手にわめきちらしてイライラさせる ほんとにどいつもこいつもバカばかりで、こいつらみんな死んでもかまわないみたいに思っていたら案の定、全員に死亡フラグが立つという珍しい展開になるが、見てるこちらのイライラはかなりピークに まぁ、狙いかもしれないが狙いだったらまんまと乗せられたというべきか 終盤、捕鯨銛みたいなものを車につけた親父がかなりいい戦い振りを披露して盛り上げてくれる この辺の展開は結構おもしろかった しかし全体的には前作に比べるとかなり面白くなっている ラストも予想どうりのオチだか悪くない[DVD(字幕)] 7点(2014-04-03 23:36:37)

36.  フローズン・リバー 《ネタバレ》 ばばあ版『ウィンターズ・ボーン』だと思った というか『ウィンターズ・ボーン』のほうが後なのか 失敗したら家を失うのも同じ 正しく生きている気丈な母親がすでに抜き差しならないほど困窮しているところから話が始まる 貧困からくるこの閉塞感はすごい この堅実な母親が徐々に密輸業にはまって行く過程が見ていて哀しかった 輸送中にパキスタン人の荷物を勝手に捨てるとか後先考えない主人公の行動がいかにも独善的なおばさん風でリアル 見ていてイライラさせる巧い作りだ この荷物が実は赤ん坊だったとか衝撃的でいい 主人公が毎晩逃げた旦那の留守番に艶っぽい声を入れたり女性監督らしい演出だ 男前なヒロインとのギャップが結構萌えた(笑) モホーク族のレイラとのバディ感にも母性という括りで結ばれているように見える この辺の母性感は男の監督では描けなかったのじゃないかな ハッピーエンドは望むべくも無いがエピローグは妙にほっとさせる 息子のTJが途中で犯した些細な犯罪は「ごめんなさい」で終わらせて(ここをちゃんと描くのは大事だ)、劇中まったく笑わない相棒のライラが笑顔で子供達と遊ぶ 本当にここはグッときた TJの肩越しに念願の新しいトレーラーハウスの先導者がほんの一瞬見えて終わるのは秀逸 ここをくどくど描かなかったのはかっこいい 本当に誰もが望んだ一瞬だと思う 日本映画の監督にはまず出来ない演出だ そのままエンディングの曲が I always come back と優しく囁くように流れるのはヒロインが刑期を終えて帰って来る時を思わせる 心に残る名エンディングだと思う[DVD(字幕)] 8点(2014-04-03 23:04:16)(良:2票)

37.  東京ゴッドファーザーズ 《ネタバレ》 冒頭から次々と偶然に主人公達に関係する人達に出会うのは都合よすぎるぞと思っていたら、その出会いの都合良さがこの映画のキモである事が徐々にわかってくる なので途中から、そこはまったく気にならなくなった なにせ次々と出会う人達に助けられながら、闇雲に走り回っても目的の人物にたどり着く 捨てられてた赤子の清子の回りで次々と事故が起きたり事件が起こったりする描写があるのに、清子に何か特別な力があるっていうオチなのかと思ったがそこは最後まで説明されなかったのはちょっと不満だ 余りにも偶然が続くので実は清子は天使(あるいは悪魔)だったみたいな所を匂わせる事が少しでもあれば良かったのに 後半の幸子の逃走劇に集束するように主人公3人の過去が明かされていくのは中々見事な展開だ しかもその時点で2つの話が同時進行する理由の為に、ギンを病院に置いて行くハナのエピソードが泣かせる上にめちゃ笑った 以降同時並行で話が二手に分かれる この辺は話の組み立て方としてめちゃうまい 別々に話が進行して大団円に向かって集束して行くのはドライブ感があって素晴らしいと思った 追跡の途中で、またまた不運なタクシーの運ちゃんに出会ったりしてコメディのセオリーをちゃんとおさえてる感があって楽しい エンディングは完全に予定調和なので、あそこまであっさりじゃ無くてもいいんじゃなかろうか 尻切れとんぼな割に驚きも無かった 宝くじのエピソードもちょっと判り安すぎて意外でもなんでもない むしろ要らないかな あぶく銭が入るとギンはまた身を持ち崩しそうだし それよりもホームレスから抜け出した3人を最後にちょっとだけでも見せて欲しかったな[ブルーレイ(邦画)] 8点(2014-03-25 12:27:30)

38.  バレット・バレエ 《ネタバレ》 輸入ブルーレイで見る 「鉄男II BODY HAMMER」でダメだと思った部分が良くなっている モノクロもいい しかし既視感がある 古くさい感じ たとえば「狂い咲きサンダーロード」の様な感じか 鉄男よりも自主映画くさいつくり 塚本監督と言えば常に新しい映像表現があるが今回は特に斬新な部分が無い 手製拳銃を作ったり、前半の拳銃を手に入れるあたりまでが結構面白いと思ったが 後半、疾走感を中心に据えた演出がいつもの塚本節で、安定感があるがちょっと飽きた 死にたい主人公と敵対しているヒロインが共感して行く過程がなかなかいいので、そこをメインに据えれば良かったんじゃないか ラストは唐突にハードボイルドな作りになるのがちょっと違和感が有った それまで拳銃一丁で引っぱって来たのにヤクザの親分が拳銃乱射するのはちょっとなぁ しかも復讐のためなら何故当事者のチンピラを殺さないのか エンディングの空き地で死体を焼くとかも変だし意味が無いと思う 主人公とヒロインがおのおの違う方向に歩き出して徐々に全力疾走になって行くラストは、二人が死にたい思いを乗り越えて死から全力で逃げ出すイメージに見えた このラストの捉え方はひとそれぞれだろうが、私は何故か晴れ晴れとした希望が有るエンディングに思えた[ブルーレイ(邦画)] 7点(2014-03-15 14:58:25)

39.  呪怨2 (2003) 《ネタバレ》 劇場版呪怨1が今ひとつだったのでさほど期待してなかったせいかそこそこ面白かった しかし最初のビデオ版呪怨に比べると不気味さではかなり落ちる やはり悪霊がただの白塗りであることが完全にバレてることが一番の原因だろうな ビデオ版はかなりのインパクトだったが、さすがに4作目なのにまったく変わらないこの造形はキツい さらにカメラワークや編集等が最初のビデオ版から一歩も進化してないのはかなり不満だ せめて劇場版なのだからそれなりの重厚さがほしい とにかく悪霊が出過ぎるわりに白塗りの伽椰子と俊雄だけなので飽きて来る さほど白塗り達が出てこない序盤の新山千春の章あたりが一番怖かった しかし時系列を無視したオムニパス構造は「事件を巻き戻したらこうだった」的なおもしろさがある 朋香篇の壁の音とか千春篇の恐怖の顛末とかはなるほどと思わせた ヒロインがいきなり出産するラストはやりすぎ だったらお腹が大きくなるまで時間の経過が必須だ 時系列じゃ無いのが売りの映画なのでどうにでもなっただろうに 今までの存在感が曖昧な悪霊という存在からモンスターに変わってしまったら不気味さが無くなってしまう しかも回りの医者達がその場で死んでしまったら大事件になるだろ リアルからかけ離れるとこの呪怨に関してはかなりのマイナスだ 医者達が死ぬ理由も描かないのは完全にやっつけなオチ これはしらける 紙袋に赤ん坊が入ってるのは造形の費用を浮かしたとしか思えなかった だったらわざわざ撮らなくてもいいだろう この出産のエピソードは無くても良かったと思う いつのまにかヒロインがお母さんになってた方がエンディングがもっと哀しかっただろうに エンディングはヒロインの最後もけっこう哀しくて不気味でもあり好きなエンディングだ ホラーに良いエンディングが少ないのでこれは貴重 このエンディングでプラス1点にする[DVD(邦画)] 7点(2014-03-15 13:35:05)

40.  河童のクゥと夏休み 《ネタバレ》 登場人物がやたら泣く映画 特にクゥの号泣ぶりは時に感動的ですらある 哀しいから泣く、てらいない泣きぶりがこちらの慟哭をも誘う 反面メインキャラ以外の人間が余りにもバカに描かれているのが気になった クゥを取り巻くマスコミや観客、主人公の友達までも、クゥ達妖怪よりもわがままでどうしようもない動物という周囲のザコキャラ的描き方で安易すぎる 家の前で犯罪者に対するように詰問するマスコミとか、実際にはドラマ以外では見た事が無いし、むりやり主人公を羽交い締めにしてバックの中のクゥを撮るカメラマンとかいるはずが無いだろう オッサンを轢いた若者達も、出てきたとたんに「クソやろー」で、こいつらがオッサンを轢くぞと思ったらその通りになった この映画は日常的な生活がリアルに描かれているので、逆にステレオタイプな人間達が出てくるとそこだけが現実感が無くて違和感がある 初めての一人旅に不安もなく振り返りもしない主人公の成長ぶりに、親離れがちょっと寂しい涙を流す母親の気持ちがまったくわからない父親とか、家族の機微にはめちゃリアルなのに、家族を取り巻く人達の気持ちとのバランスが悪くてたびたび感情移入を妨げられた ラストもハッピーエンドに落とすのは難しいと思っていたが、他の妖怪が突然救いの手を差し伸べるとか安易じゃなかろうか まぁバットエンドよりはずっといいけど、ちょっと唐突すぎるかな 途中で「ああこれだったのか」と思わせる伏線を仕掛けられなかったのか?[ブルーレイ(邦画)] 7点(2014-03-10 13:58:06)

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS