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プロフィール
コメント数 67
性別 男性
自己紹介 最近になり、やっと映画鑑賞に時間がさけるようになってきたので活動再開していきます。自分は記憶力が悪く、映画を観ても内容をすぐ忘れてしまうので、できるだけレビューを残していきたいと思います。基本書くことは苦手ですので、大したレビューは書けませんがよろしくお願いします。

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21.  がんばれ!ベアーズ 《ネタバレ》 うーん・・・これはどうなんだろう。マイナーリーグでも活躍したことのあるモリスが、弱小少年野球チームの監督をすることになりリーグ戦の優勝を目指す話しなのだが、どうもこの監督を好きになれない。この監督がしたことって、天才少女と呼ばれた自分の娘と野球のセンスのある不良のターナーをチームに入れたことくらいで、他は何もやっていません。指示する内容もデッドボールに当たれ、守備は全てターナーに任せろなど到底戦術と呼べるものではありません。それ以前に少年にこんなこと言っちゃだめだろ・・・ ヤンキースとの最終試合、最終回の大事な局面で急にベンチの選手を使い始め「勝利より、みんな試合に出る方が大事だ。」みたいなことを言いやがる。デッドボールに当たってでも塁に出ろと言ってた奴がどういう心境の変化なんだ。この気まぐれなおっさんが、勝つことよりも大切な何かに気が付いたとは思えない。というか選手に練習方法を教え、戦術を教え、勝つことの喜びを教えることこそ監督の仕事だと思います。もちろんこの作品は真面目な野球映画ではないし、スポ魂映画でもありません。だって大して一生懸命練習してないし。でも、子供たちの人間模様は観ていて面白く、それぞれキャラが個性的だったので選手全員の顔を今でも思い出すことができます。野球大好きなアメリカ国民は、この作品をどう観たのか気になります。[DVD(字幕)] 4点(2015-01-14 22:25:44)

22.  裏窓(1954) 《ネタバレ》 初めてカラー映像のグレース・ケリーを拝見。あまりの美しさに悩殺されてしまいました。カラーの彼女を拝めただけでも、鑑賞した価値あり。片足を骨折しアパートの自宅で静養中のジェフリーズは、暇を持て余し裏窓から他人の生活を覗き見します。喧嘩をする夫婦、熱心にエアロビに没頭する若い女性など皆コミカルに動き回り、映画館のスクリーンにそれぞれの生活が映し出されているかのようでした。アパートのデザインも好きで、住んでみたくなります。突然、ある部屋の夫人の姿をパタリと見なくなります。旦那の不審な行動から、殺人事件が起きたことを確信し、独自に捜査を開始します。妻役のグレース・ケリーに犯人が襲かかる様子を見て慌ててカメラのシャッターを切り犯人の気を引くのである。盗撮されていたことに憤慨し、ジェフリーズの部屋にやってきます。動けないことによる恐怖感がよく出ていてハラハラドキドキ。カメラのストロボをたき、犯人の目を晦ませて時間を稼ぎます。ストロボをたいた瞬間の黄金色に浮かび上がる犯人の顔の不気味なこと。ヒッチコックの恐怖感を煽る発想力って本当にすごい。ギリギリのところでジェフリーズは助かります。しかし、他人の生活を覗き見した罰なのでしょう。犯人、警察ともつれ合い、窓から転落しもう片方の足も骨折してしまうというオチ。最高でした。こういった密室で起こるサスペンスもの(ガス燈、暗くなるまで待ってなど)が大好きで、今のところ、数あるヒッチコック作品の中で個人的に裏窓が最高傑作です。これだけ限られた空間の中だけで、ここまで見せてしまうヒッチコックは映画の神様だ。[DVD(字幕)] 9点(2015-01-14 21:18:08)

23.  ワイルド・アット・ハート 《ネタバレ》 大胆にテンポよく進んでいくストーリー。リンチ作品にしては観やすい作品ではないでしょうか。冒頭のマッチの火がとても印象的。この作品の炎の美しさ。登場人物たちの、制御でいない高揚感や苛立ちを表しているかのようでした。リンチ作品に必ず登場する奇人、変人のいかれた演技は本作でも健在。やはりウィレム・デフォーが強烈で、短い歯をむき出しにしてルーラに迫る姿は恐ろしく、ローラ・ダンが本気で怯えているように見えました。ショットガンで自分の頭を吹き飛ばしてしまうシーンはまさにリンチワールドで、不謹慎であるが美しく感じてしまいました。ニコラス・ケイジの雰囲気も素晴らしかった。蛇の皮ジャンがこんなに似合う男って彼しかいないだろう。自分の感情をコントロールできずに周りに流され、あと一歩のところで幸せを逃してしまうしょーもない男に哀愁を感じてしまいます。出所後、子供とルーラの今後を考え家族のもとを離れようとした彼の姿は偉いと思いました。謎の天使に諭され、絡まれたチンピラに「気づかせてくれてありがとう。」という言葉を投げかけます。正直この流れは雑だと思います。ルーラにラブ・ミー・テンダーの聞かせるシーンをラストに持ってきたかったリンチ監督の気持ちは分からないでもないが、ちょっと強引すぎ。このままバットエンドで終わっても、十分に美しかったと思います。しかし、リンチワールドにどっぷり浸たることができ楽しめました。ただ一点、不自然で奇をてらったような字幕が気に食わなかった。私は、リンチワールドに浸りたいのであって戸田ワールドに浸りたいのではない。[DVD(字幕)] 7点(2015-01-12 13:54:27)

24.  不安 《ネタバレ》 ワグナーの不倫をきっかけに、周辺に鳴り響く不協和音。サスペンス映画さながらの緊張感漂う演出に、手に汗握りながら鑑賞しました。浮気をされた旦那が裏でいろいろ画策するのだが、その姿が女々しい。実際、ロベルト・ロッセリーニとイングリッド・バークマンは不倫関係にあり、当時世間を賑わせていたとのこと。そんな中、このコンビでの不倫映画。撮る方も撮る方だが、毅然と演じたバークマンの根性も凄い。大女優たる由縁ですね。この映画観てしまうと、小室哲哉と華原朋美の共演も、一青窈の他人の関係のカバーも、たいしてインパクトないわ(笑) バークマンの浮気相手をシュルツが、「あんなくだらない男」「あいつはペテン師」と罵る場面があるが、ロッセリーニの自分に対する戒めなのだろうか?最後、自殺を思い止まり、愛する子供のため生きる選択をしてくれて良かったです。乳母がバークマンの頭を撫でながら、「私をお母さんだと思って。」「過ちは犯しても早く気づけばいいの。」「子供たちはあなたが必要よ。」との言葉。とても温かい気持ちになりました。[DVD(字幕)] 7点(2015-01-12 01:51:54)

25.  トリュフォーの思春期 《ネタバレ》 とてもリアルに、思春期の子供の生態が表現されていたと思います。まるで実在する学校を覗いているような感覚でした。トリュフォー監督、教師の経験あるのではないかと思ってしまった。子供たちも伸び伸びとしていて、とても自然でした。最近の日本の子役の演技って、変に大人びたロボットのようであまり好きではないので、本作の子供たちは微笑ましく映りました。どのように撮影したのか気になります。映画館や美容室など、子供たちがおイタをするシーンがいくつもでてくるのだが、その一つ一つがコントみたいで面白かった。虐待を受けていた子供が翌日、教室から姿を消し、「彼は今までよりは幸せな生活を送ることになります。」という先生の子供たちに向けた言葉。無責任のようだが、苦しくとも生きていかなければならない現実の厳しさがひしひしと伝わってきました。大人たちも気取ることなく時には自分の未熟さを認めながら、子供たちに接する姿に好感が持てました。本作のトリュフォー監督の映し出す人間模様は、現実的だがとても温かいものでした。[DVD(字幕)] 7点(2015-01-11 01:51:48)

26.  豚と軍艦 《ネタバレ》 とてもエネルギッシュな映画でした。まさにバカヤローな男どものドタバタ喜劇。とにかく、この映画の中の「男」に何一つ魅力を感じません。弱いものから金をせしめる。妊娠した彼女を簡単に中絶させる。引っ掛けた女を米兵に受け渡す。親分と慕われている銀次でさえ、胃潰瘍を末期がんと勘違いしノイローゼになる始末。これまでの日本映画のヤクザ像とは一線を画しており、高倉健の任侠映画の真逆を行っています。この男どもの末路も哀れで、自分の育てた豚に踏み殺され、ある者は便所の汚水に顔をうずめて死んでいきました。オーバーアクト気味な演技もなかなか面白かった。加藤武のいかれた演技、言動は異彩を放っていました。また、若干17歳の吉村実子の体を張った演技も凄い。吉高由里子の蛇にピアスの演技なんてまだまだ。若者の有り余るエネルギーが、全てマイナスの方向に放出してしまいました。普通なら陰湿な映画になってしまうところを、喜劇にしてしまう今村監督は凄い。まさに日本版ヌーヴェルヴァーグ![DVD(邦画)] 8点(2015-01-07 22:27:14)(良:1票)

27.  マドモアゼル 《ネタバレ》 女性の恐ろしさをまざまざと見せつけられました。主人公のマドモアゼルはちょうど中年に差し掛かった頃の年齢で、肉体や性に関してフラストレーションが最もたまる時期である。冷淡で妖艶なジャンヌ・モローの演技からは大人のエロスを感じさせます。性へのストレスのはけ口として、洪水を発生させたり放火を繰り返したりします。群衆の中から、燃え盛る炎によって浮かび上がる彼女の姿はまさに魔女のようだ。凛とした中年のマドモアゼルがきこりを誘惑し、我を忘れ快楽に浸る姿に不覚にも魅了されてしまった。その後、彼女を強姦したと思い込んだ民衆にきこりは殺されてしまいます。何事もなかったかのように町を出るマドモアゼル。男は、とても彼女のように割り切れません。女性って死ぬまで嘘をつき通せてしまうところが凄い。この映画を観てつくづく、若いうちにたくさん恋愛したり、挫折を経験することって大事なことだと思いました。[DVD(字幕)] 7点(2015-01-07 00:24:27)

28.  奥様は魔女(1942) 《ネタバレ》 17世紀末、ジョナサン・ウーリーの告発で魔女のジェニファーと父ダニエルは火あぶりとなり、その灰が木の根元に埋められる。復讐のため結婚が失敗する魔法をかけられたウーリー家では、何代にもわたりヒステリーな女と結婚する羽目になります。前半は、コメディータッチでテンポもよく観ていて楽しかった。親子揃って煙の姿でモコモコと漂います。ラム酒の中に隠れたりしてウーリーを観察する様子が、コミカルでとても面白い。人間の姿を手に入れた後のジェニファーが可愛い。ウーリーにつきまとい小悪魔的なキャラを演じる姿や、階段の手すりを滑り降りるシーンはキュンとしてしまう。惚れ薬をジェニファーが飲んでしまい、ウーリーに恋心を寄せるようになってからは空気が一変します。陽気なキャラだったダニエルは、怒り狂って娘のジェニファーをも再び木の根元に封印しようとします。運転手に扮したダニエルの顔が、稲光に照らされ浮かび上がるシーンは完全にホラー。ものすごく怖かった。最後は、ダニエルをラム酒に閉じ込めて二人は結婚します。魔女を真似る子供、ラム酒の中から不敵に笑い家族を見つめるダニエル。このままハッピーエンドという感じはなく、不穏な未来を予兆するかのようだ。同じ映画の中で、これだけ空気を変えてしまうルネ・クレール監督の手腕はさすが。[DVD(字幕)] 8点(2015-01-05 23:57:34)

29.  カラフル(2010) 《ネタバレ》 イジメや母親の不倫など、多くの問題に耐えきれず自殺した少年の再起をかけた修行の話。この映画はまさに人生の教科書だと思います。人が良すぎて残業をばかりさせられるのに、一向に昇進しない父。ストレスのはけ口として不倫をする母。医学部受験を理由に無関心を装う兄。一つのネジの緩みをきっかけに家族みんなが壊れていく負のスパイラル。真が命を取り留めたことをきっかけに、一からやり直そうと懸命な母。その思いとは裏腹に、母の不倫に嫌悪感を抱く真は辛く当たります。母親って家族の中の「華」だと思う。その「華」が枯れたり、汚れたりしたときの家族に与えるダメージの大きさをリアルに描いています。開きなおったような真の姿に秘かに思いを寄せていた唱子は、不信感をいだきます。この映画で唱子の存在って重要で、自身もいじめられていた唱子は、苦境に立たされても意思を曲げない強い真を尊敬し心の糧にしていました。それを知った真は初めて、自殺前の真も愛されていたことを知るのです。ここからだんだん変わっていきます。本音を言い合える友達もでき、生気が戻り人間らしくなっていきます。このような伏線があり、家族会議で友達と同じ高校に通いたいことを涙ながらに告げるのです。家族が初めて本音でぶつかったシーン。とても感動しました。兄がティッシュを取るとこが最高にいいですね。悩むひろかに対し、「全然普通。何もおかしくないよ。それでいいんだよ。」と優しく語りかけます。ただあくまで、「これからはお互い一生懸命生きていこうね」ということが前提の言葉だと思います。家族だってこれでずっと仲良くハッピーエンドのわけがなく、これからも就活、老後問題など困難な出来事が何度もやってきます。プラプラは真が復活の試験に合格した後、戸惑う真をしり目にたまには気に留めてやるという言葉を残し、あっさりと去っていきました。あくまでも、本番はこれからなわけで家族や友達と協力し合って生きていかなければなりません。原監督は、めでたし、めでたしで終わらせるような映画は作りません。オトナ帝国だって、「大人になって綺麗なお姉さんといっぱいお付き合いしてみたい。」という名セリフがあるが、ちゃんと大人になるかはしんのすけ次第で確約などされません。「厳しい内容の映画で、生きる希望を与える。」私はこれこそが最高の映画だと思います。[DVD(邦画)] 10点(2015-01-04 23:46:49)(良:1票)

30.  ドラキュラ(1992) なんて緊張感のない映画なんだ。ドラキュラといえば冷酷無比で、夜の張りつめた空気の中さっと現れ、さっと去って行くようなシャープなイメージだったのだが、今回のドラキュラは未練たらたらのただのエロジジイではないか。魅力が全く感じられなかった。ストーリーもあっち行ったりこっちいったりで何か落ち着かない。少し盛り上がってきたところで、場面が変わってしまうのでいまいち引き込まれません。ハロウィンパーティーかい!ってツッコみを入れたくなるような世界観。まるでティム・バートン作品みたいだ。始めからファンタジー映画撮った方がよかったような気がします。ただ、豪華な俳優をたくさん拝めてそこは嬉しかったです。[DVD(字幕)] 3点(2015-01-04 21:07:50)

31.   《ネタバレ》 家の近くでの激しい空爆、川に浮かぶ多くの死体。いままで観た戦争映画の中で、一番痛烈でした。最初のリブ・ウルマンが胸丸出しなのを全く気にしないあたりや、旦那の無関心な様子でこの夫婦の倦怠感みたいなものを感じました。それにしても、旦那さんが情けない・・・ 普段は威張っていて、奥さんがいるのに浮気を重ねても全く悪びれません。口から出るのは、自己中な言い訳ばかり。そのくせ、敵軍に囲まれるとパニックになり命乞いをし、持病の心臓発作を起こし奥さんに背負われ運ばれる始末。また、自分の保身のためなら、お世話になっていた市長を簡単に裏切り、軍の言われるままにピストルで撃ってしまう。映画でこんなサイテーなキャラを見たのは久しぶり。まあ、こんな極限状態に置かれれば人間そんなもんか?その点、やっぱ女性は肝が据わってるねー。人間の弱さ、脆さをここまで見せてしまうベルイマン監督ってやっぱ凄いですね。[DVD(字幕)] 9点(2015-01-02 13:33:08)

32.  キリクと魔女 《ネタバレ》 いやー大変綺麗な映像でした。アフリカの美しさに見惚れてしまった。冒頭のキリクが自力で生まれてくるシーンで、既に人類発祥の地であるアフリカの神秘的感じが滲み出ています。小さいキリク故の視点が面白い。大人に見下ろされたときの不気味なまでの威圧感。地下で繰り広げられる冒険譚。どんどん独特な映像の世界にのめりこんでしまいました。アドベンチャー、謎解き、異形なものに対する畏怖、神秘的な世界観。私はこの作品に、ゼルダの伝説に似た空気を感じました。これゲーム化されたら面白いだろうなあ。アニメーションとしては満点だと思います。ただキリクは、何故カラバと結婚したくなっちゃったんだろう?唐突だったので呆気にとられました。また男たちは喰われていなかったものの、カラバは村人に対して結構迷惑かけたと思うんですよ。一言くらい謝罪の言葉があってもよかったのではと思ってしまった。野暮かな・・・ 最後の超展開を除けば完璧に近いアニメ映画だと思います。[DVD(字幕)] 8点(2015-01-02 01:59:43)

33.  恋人よ帰れ!わが胸に 《ネタバレ》 まあまあな出来だと思うけど、ビリー・ワイルダー作品にしてはいまいち物足りなかった。ジャック・レモンが鬱設定で、いつものように明るく軽快な動きがあまり見られなかったからです。ストーリーも淡々と進んでいき、最後もお得意のどんでん返しもなくあっさり終わっちゃいました。ストーリーはラグビーの試合中、カメラマンのヒンクルが勢い余ったジャクソンに体当たりされ病院送りに。怪我は大したことなかったが、悪徳弁護士で義理の兄でもあるギングリッチが、重症であることを装い賠償金をせしめようと画策するというもの。元妻のサンディも、ヒンクルの寄りを戻したい気持ちを利用し、ギングリッチに加担します。責任を感じ、ヒンクルを懸命に看病するジャクソンを見ていると、とても遣る瀬無くなってくる。最後も報われることなく終わっちゃったし。全て鑑賞しているわけではないが、ビリー・ワイルダー監督作品って登場人物が人情味に溢れ温かい物語というイメージを持っていました。こんなにも「情」のない映画って異例なのでは。[DVD(字幕)] 5点(2014-12-31 13:17:07)

34.  流れる 《ネタバレ》 まだ映画鑑賞歴の浅い私であっても、この映画が大変豪華であることは分かります。これだけの女優が共演しているにもかかわらず、役者同士で潰しあうこともなく、それぞれがとても自然な演技をしていて驚きます。これ絶対に今、活躍されてる俳優さんも見習うべきだと思います。控えめな田中絹代の正座やお辞儀など動作一つ一つがとても美しい。忘れかけられている日本の女性像がそこにはありました。この女優陣の中で異彩を放っていたのは、やはり杉村春子でした。人を食ったような演技は本当に見事。酔っ払って大立ち回りをし、しばらくしてひょっこりと帰ってきたシーンは何故か憎めなく、微笑ましかった。これだけのキャスト陣にもかかわらず、自然で流れるようなストーリーを作ってしまう成瀬監督は天才だと思います。ラスト、新しく開店予定の小料理屋で働くことを促された梨花の複雑な表情が脳裏から離れません。店を閉じることなど知る由もないつた奴は、歌いながら三味線を弾きます。その音がとても切なく聞こえました。最後、2カットほど外の景色が映されますが、木造の建物の奥にコンクリートのビルが見えるあたり、時代の流れ行くさまを感じてしまいました。[DVD(邦画)] 9点(2014-12-31 01:19:55)

35.  さや侍 《ネタバレ》 これは普段の松本人志のコントをつなぎ合わせ、大衆向けにアレンジしたのものだと思います。はっきり言って松本さんらしくないです。こうなってしまった原因は、監督初作品がカンヌに招待されある程度の評価を受けたからではないでしょうか。大日本人は監督業の不慣れもあり雑ではあったが、松本色はそこそこ感じられる作品でした。松本監督は当時、「海外ウケなど全然考えていなかった。カンヌに招待されることがあらかじめ分かっていればもっと海外を意識したものを作った。」と発言しています。ただ、カンヌは「ある方面でのコメディー映画の最高峰」と言っており、松本監督の繊細でマニアックな芸風を評価したのです。海外ウケなど狙った時点で、海外の評価はもとより松本色が消えたことで日本での評価も落ちてしまいます。北野監督は海外ウケなど狙っておらず、自分の撮りたいものを撮って評価を得たのです。しんぼる以降の低評価はそこにあるのではないでしょうか。本作は脱藩した野見勘十郎が捕えられ、30日間で母を亡くし笑顔をなくしてしまった若君を笑わせられなければ切腹させられるというもの。まさか30回も一芸を見せるなんてことないよなあと思ってたら、8割くらい見せてきたのでビックリ!そりゃ最初は野見さんもキャラが立ってるんで笑えるけど、10回目くらいからはさすがに飽きてきます。期限が迫ってきても全く緊張感がなく同じテンポでことが進むので、どんどん笑えなくなっていくという悪循環。最後の坊さんの歌も完全に大衆向け。「心配しないで~♪父は今、母と一緒にいますぅ~♪親と子の絆は永遠ですぅ~♪もしかしたらこうして初めて父と子の絆は永遠となるのかもしれません♪もし、会いたくなったら愛する人と出会い~愛する人を愛してください~♪」無責任な・・・期限延長してもらったのに簡単に諦めんなよ。潔く死ぬなんてのは逃げであって、土下座して無様な姿を晒し命乞いをする方がたえを守っていくための愛を感じるし、よっぽど侍だと思います。これからのたえの壮絶な人生を映画にしたほうが面白いのではないでしょうか。小細工なしのわがままな松本監督の映画を観てみたい。[DVD(邦画)] 3点(2014-12-30 00:47:36)

36.  ももへの手紙 《ネタバレ》 元来、妖怪といえば人間にとって恐ろしい存在であり、決して相容れあう関係ではありませんでした。最近になって夏目友人帳をはじめ、人と妖怪との共存を模索するアニメ作品が出始めました。本作の妖怪は死んだ人間が天に召されるまでの間、死者とその家族を見守る役割で登場します。人との関係性からみれば従来の妖怪像であり、普通ならばどこか畏怖の念を持って作品を観てしまいます。しかし、本作では妖怪の性格が、ズボラで情けなくどこか憎めない。反対にヒロインのももは元気いっぱいな多感な小学校6年生の女の子。妖怪に恐れをなすどころか逆に弱みを握り顎で使う始末。この関係がこの作品をとても観やすくしています。ももと母親のいく子は、父親を水難事故で亡くしてしまいます。住むところがなくなり、叔母の住む汐島に引っ越します。ももは父親と最後に喧嘩別れをしてしまったことを後悔していました。父親が船に乗る前に残した手紙をももは見つけるが、「ももへ」と書かれた宛名以外は空白でした。人一倍、気を使い不器用な父は謝罪の言葉が見つからなかったのだ。空白の手紙一枚で父と娘のこそばゆい親子関係を想像させてしまう沖浦監督は上手いですね。いく子も普段は明るく振舞っていたが、旦那のいない寂しさを紛らわすため知らないうちに無理をしてしまい、持病の呼吸器系の病気が悪化し倒れてしまいます。ここからクライマックスへと繋がるわけだが、普通の作品だとここまで辛く厳しいストーリーをみせられると途中で疲れてしまいます。しかも、妖怪の映画となれば余計に陰湿な感じを受けてしまいます。ももと妖怪の絶妙な関係。ももといく子の明るい性格。近所の人たちの温かさ。この3点で沖浦監督は暗く厳しい物語を明るい日常物語にしてしまいました。凄いですね。後は、怒涛のクライマックス!マメの言葉で吹っ切れたイワとカワは、仲間の力を借りて台風の中ももを今治まで運びます。妖怪達のトンネルを「こうなったらヤケクソでござるー」と叫びながら滑走するイワ!かっこよかったぞー!ももが父親に宛てた手紙を持って消えていくイワ、カワ、マメにうるっときちゃいました。こんな愛すべき妖怪いないぞ。最後、小舟で父親からの手紙が届くシーンは素晴らしいですね。こんなにも不器用で優さの詰まった短い言葉・・・号泣しました。人間は一人では生きていけない。そんな沖浦監督の気持ちが伝わってくる素晴らしい映画でした。[DVD(邦画)] 9点(2014-12-29 20:41:16)(良:1票)

37.  エド・ウッド 《ネタバレ》 この映画、どう感情移入すればよいのか分からなかった。エド・ウッドが映画大好きってのはとてもよく伝わってきました。ただ映画監督を仕事にし、奥さんがいる以上は最低限食べていける程度の成功を収めなければなりません。それが彼の責任だと思うし、それができないなら他の仕事を探すべきだと思います。しかしこの人、無鉄砲とういか何も考えなしに映画作って失敗を重ねています。ほんとヒットさせるつもりあんのかよとツッコみを入れたくなります。また協力してくれていた奥さんを何度も裏切り、奥さんの役を初対面の他の女に与え、挙句にはそいつと結婚までしてしまう始末。観ているうちにだんだんイライラしてきました。ティム・バートン監督は、この映画で何を伝えたかったのだろうか?「売れなくたって好きなことをとことんやればいいじゃん。一度きりの人生さ。」ということだとしたら考えが自己中で甘すぎだし到底共感などできません。「滑稽な男の生き様をみて笑ってくれ。」ということであっても、愛のない無責任男をみて笑えるはずがない。本当に映画を観て何も得られませんでした。ティム・バートンは大好きな監督で、素晴らしい作品がたくさんありますが、この作品は私には合いませんでした。[DVD(字幕)] 2点(2014-12-29 01:48:06)

38.  サウスパーク/無修正映画版 《ネタバレ》 これはいったい何でしょう・・・ 監督さんはブラックジョーク連発でしてやったりとか思ってるんだろうなきっと・・・ 全く笑いのネタとしては成立していない。小学生がふざけて、「う○こー!う○こー!」って訳もなく連呼してるのと同じレベルなんですよねこれ。一発芸をずーっとみせられるんで飽きてきます。当然、尺的にも映画としてなりたたないので変なミュージカル入れたりしています。せめて最後までおふざけで押し通して欲しいと思って観ていたのに、クライマックスでお涙頂戴のストーリーぶっこんできやがった・・・ 正直、ちょっとダサい。映画にするのは無謀だったと思います。10分くらいのアニメにするのがいいように感じました[DVD(字幕)] 2点(2014-12-27 01:21:20)(良:1票)

39.  大人の見る絵本 生れてはみたけれど 《ネタバレ》 サイレント映画なのに声が今にも聴こえてきそうなほどに見事な演出でした。小津監督作品のいわゆる「小津調」に比べ、本作はテンポが速く感じました。子供たちは皆、自分の父親が一番偉いのだとアピールします。それほど当時、父親という存在は大きかったのでしょう。私の時代でさえ、友達から自分の悪口を言われる分には平気だったが、父親の悪口を言われるとついカッとなったものです。そんな自慢の父親が職場の上司の機嫌をとるため滑稽な動きをしたり、変な顔をしている映像が写し出されます。これは子供にとってはキツイ。小津監督の作品ってほのぼのしたイメージが強いけど、結構強烈な描写が多いんですよね。この作品もコメディータッチだが内容は厳しい。このような経験から次第に父親や大人社会に対し、嫌悪感や失望感を抱くようになりギクシャクしてきます。これは今も昔も変わらないですね。私自身もこのような体験をし、反発をしていた時期はやはりあったと思います。社会に出て仕事をするようになって、大人の世界の厳しさや理不尽さを知り、父親の苦労を知ることになります。「生活」を撮らせれば、小津監督の右に出るものはいないです[DVD(邦画)] 8点(2014-12-25 00:16:03)

40.  ピッチブラック 《ネタバレ》 最初は一番頼りになる奴が、状況が悪くなるに従って人間の業に逆らえず一番の問題児となり、逆に最初はサイテーだった奴が、最後にはヒーローになる流れはテンプレ化してますね。エイリアンの二番煎じだという声も多い本作ですが意外と楽しめました。暗くなるにつれて、昼間は洞窟などに潜んでいる謎の生物が行動を開始するシーンは、千と千尋の神隠しのような緊迫感がありよかったです。ヒロインでもあるキャロリン船長が、最後で殺されたところに本作の潔さを感じてしまった。結局、生き残ったメンバーって、最後まで自分が生き残ることに貪欲で尚且つ冷静な奴でした。とても分かりやすく、下手にお涙頂戴な感じにならなくてよかったと思います。ただ、気になる点が一つ。リディックの闇でも眼が利くという特殊能力があるのは何故?どういう理由で身につけたのか説明もなかったので不自然でした。低予算でも、工夫して丁寧に制作すれば良作を作れるという見本だと思います。[DVD(字幕)] 7点(2014-12-24 21:57:25)(良:2票)

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