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プロフィール
コメント数 375
性別 男性
ホームページ https://camuson.exblog.jp/
自己紹介 自分のブログに映画や本の感想文を書き溜めておりましたが、読まれることが絶無のため、こちらに出張しております。
もし興味がありましたら、弊過疎ブログにもお越しください。

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【製作年 : 1980年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順123
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21.  スペースバンパイア 《ネタバレ》 宇宙を舞台にした壮大なSFで、すぐに引き込まれ、ワクワクしながら見ました。荘厳なオーケストラによる音楽が素晴らしく、時代を感じさせますが、これぞ映画音楽という感じです。吸血コウモリ型の宇宙船が地球を襲うという、考えようによっては斬新なアイデアです。巨大な宇宙船という機械と、コウモリの羽のような生物の器官を融合させる発想には先進性を感じます。ですが、お話しの方は、次第にグダグダに成っていき、いつのまにかありがちなゾンビ映画になり、SFとしての必然性がなくなりオカルトティックに。終わり方もあまりカタルシスが得られるものではありませんでした。宇宙人役のマチルダ・メイ(当時19歳)が、地球人女性の全裸姿で宇宙船内を徘徊したりするのですが、均整が取れた美しい肢体で、生活臭がなく、ある意味、宇宙人的で、あまりエロくはないかもです。[DVD(字幕)] 5点(2023-05-20 00:22:58)

22.  リーサル・ウェポン 《ネタバレ》 冒頭登場する女性が魅力的。売春婦とはもったいない。彼女のミステリアスで衝撃的な墜落シーンでグッと引き込まれました。事件を解決するのが、メル・ギブソン扮する若い刑事と、黒人の年輩刑事(定年前?それはセブンか)。メル・ギブソンが若くて、ナイスガイですね。面の皮がまだ全然薄い感じです。妻を亡くし、自殺願望があり、その命知らずが兵器並みという設定。一方、黒人年輩刑事は妻子供3人、上の娘は色気づくというアットホームぶりで、キャラ設定とその肉付けを丁寧にやっている感じです。(この上の娘が、結構可愛い。養子でしょうか。)その一方で、ミステリ解決の展開は雑で、敵が向こうから攻撃してきて、簡単に特定。ちょっともったいない感じです。後はもっぱらアクションですが、敵キャラが薄いですかね。[DVD(字幕)] 5点(2023-05-17 21:33:46)

23.  蜘蛛女のキス 《ネタバレ》 原作未読です。タイトルからミステリアスで妖艶で、ブラジル映画であることから野性味溢れる濃い~い作品を期待したのですが、まったく想像していたものと違いました。牢獄の中の2人の男の会話にほぼ終始しています。2人のうち1人がホモセクシャル。もう1人の政治犯の男に対して、昔見た映画について語り始めるのですが、それが劇中劇として映像で再現され、牢獄での2人のやりとりと交互に進行していくという洒落たことをやっています。劇中劇の雰囲気も含めて欧州的な香りがするので、ブラジルというよりもアルゼンチンっぽいなと思ったのですが、後で調べてみると原作がアルゼンチン作家によるもので、監督もアルゼンチン出身でした。納得しました。牢獄の中の話を長く引っ張った割に、牢獄を出てからの話があっけなく、ちょっともったいない感じがしました。劇中劇のヒロインと、政治犯の昔の恋人と、むさ苦しいシーンの中の数少ない花である割に、2人ともちょっとビミョーだなと思ったのですが、後で役者が同一人物だと知りました。まったく気付きませんでした。あと、なんか牢獄の中に調理器具まであって、結構住みやすそうでした。海外では結構あるパターンのようですね。[DVD(字幕)] 4点(2023-05-09 17:24:20)

24.  バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2 《ネタバレ》 時代を行ったり来たりして忙しい割に、単調なんですよね。PART1から4年空いた分の復習で、PART1の現代(今は過去)と絡ませてるのですが、実質的にはジャイアンみたいなのから雑誌を取り返すだけの話で、ジャイアン自体に華がないから。PART1に比べて疾走感、爽快感も不足気味。名作と聞いてBOXで購入したので、PART3もたぶん見るとは思いますが、そうでなかったら続きは見なかったでしょうね。[ブルーレイ(字幕)] 4点(2023-04-29 17:01:06)

25.  薔薇の名前 《ネタバレ》 世間から断絶した修道院の禁欲世界。抑え込むからこそ、その裏側に渦巻き、蠢く欲望。およそ人間離れした異形の形相の修道士ら。その中にあっては、ショーン・コネリーが、思わずほおずりしたくなる愛玩動物のように可愛く感じられるから不思議。ディテールが醸し出す雰囲気は最高です。ただ、フィルムグレインがかなり強いので、明るい空や、全体的に白い靄がかかるシーンに切り替わったときの瞬間的広がり感・奥行き感が減じられるのが少し残念な気はします。修道院内のシーンでは、むしろ画面が落ち着いて良いのでしょうけど。お話しとしては、大して驚くところもなく、西洋版の犬神家(犬神家ほどの外連味はなし)という感じでした。[DVD(字幕)] 7点(2023-04-24 20:43:16)

26.  レインマン 《ネタバレ》 トム・クルーズが若いなぁ(今でも若作りですけど)。公開当時話題になっていたのを記憶していますが、30年以上前ですからね。早いものです。サヴァン症候群の兄(ダスティン・ホフマン)と、その遺産のおこぼれを狙って、兄を施設から連れ出す弟(トム・クルーズ)とが織り成す珍道中。中盤、親の過去の苦渋の決断、真相がわかるところが一つの山場です。終盤に向けて、現在進行形のドラマの山場を期待しましたが、意外と静かな終わり方という印象でした。変に盛り上げようとして、わざとらしくならないで良かった反面、何か、印象に残る、もう一押しがあってもよかったかなと。トム・クルーズが出演している映画を、たぶん初めて見たのですが、なかなかいい役者だなと思いました。[DVD(字幕)] 5点(2023-03-23 19:49:02)

27.  チェンジリング(1980) 《ネタバレ》 ポルターガイスト(騒がしい霊)現象を扱ったホラー作品。霊が物を動かしたりするポルターガイスト現象は、実際に体験する身にとっては怖いと思いますが、映像として見ると怖い要素があまりないですよね。ということで、基本、それほど怖くはなく、どちらかというと、現象の原因を探るサスペンスとしての色合いが強いです。その分、不意打ちで襲ってくる、背筋がぞっとするような映像が効果的です。意外にも、静的なホラーの醍醐味をわかってるじゃんと思いました。最後は、嵐のごとく動的です。うーん。これだとやっぱりあまり怖くないですね。[DVD(字幕)] 6点(2023-03-23 19:40:57)

28.  プロジェクトA 《ネタバレ》 格闘アクション映画です。ジャッキーが時計台から落下するアクションは特に有名ですが、狭い路地での自転車を使ったアクションや、時計小屋の歯車に巻き込まれるシーンなど、アイディア多彩で、飽きることなく楽しめます。ジャッキーは出演者の中では十分イケメンなので、二枚目ヒーローでも行けるところ、笑いを次々とぶっ込んでくるサービス精神に脱帽します。サドルが取れた自転車に座ろうとして、棒が尻に刺さって痛がるヒーロー像は、たぶん、当時としては斬新だったと思います(笑)。お話としては、海賊を倒すというわかりやすい勧善懲悪ですが、海上警察(ジャッキー所属)と陸上警察が仲違いしていたり、さらには、顔見知りの泥棒や、統治者の英国海軍も絡んできて、混沌としていて、ドタバタ感が増しています。とはいえ、話そのものが面白いかというと、そうでもなく、あくまでアクションを上手く転がすための添え物といった印象です。最後、敵を爆殺するのは、ちょっと雑だなあと思いました。[DVD(字幕)] 4点(2023-03-20 19:40:36)

29.  ゆきゆきて、神軍 《ネタバレ》 ドキュメンタリー映画。主人公である奥崎謙三が、かつて自分も所属した日本軍ニューギニア残留部隊において実施された、兵士の不可解な処刑について、その遺族とともに関係者を訪問して、真相を追求するという内容です。当初、関係者の口は非常に堅かったのですが、暴力的に追い詰めることにより、口を割らせていきます。関係者が深刻に苦悩しているのがよくわかるわけですが、どういうわけだか、どこか笑ってしまうつくりになっているんですよね。奥崎謙三という男のキャラがとにかく強烈で、バイタリティと行動力が半端じゃなく、物腰低く相手の懐にもぐりこんだり、滔滔と自分語りをしたり、思い通りに行かないと急にキレて恫喝したり、文字通り寝技に持ち込むしぶとさです。適所でキレることで、こいつヤバイと思わせて、相手の戦意を削ぐんですよね。実際それ以上にヤバい人なんですけど。変な人が一人いるだけなら、あり得る話と言えるのですが、処刑された兵士の妹なる人物が、これまた強烈なキャラで、なんと、こともあろうか、(インチキ臭い)霊能者なんですね。奇跡的です。笑ってしまうシーンは多いのですが、特に好きなのは、押しかけた関係者宅のこたつの上に、たまたま置いてあったみかんを並べて、処刑時の立ち位置を再現して、問い質すシーンですね(人が死んでるんやで・・・)。処刑を指示したとされる隊長の妻が、撮影隊に対抗して写真を撮りまくっていたシーンも、結構好きです。[DVD(字幕)] 9点(2023-03-20 19:21:03)(良:1票)

30.  マッドマックス2 主人公はそのままに、前作から一足飛びに、舞台が近未来の無政府世界に変貌し、エンターテインメントとして大幅なスケールアップを達成しています。製作費も一挙に10倍以上。「北斗の拳」が影響を受けたというのも納得です。そうはいっても、油田を狙う悪玉暴走族 vs 油田を守る善玉軍団というように世界が単純化されていて、カオスな雰囲気はなく、いまひとつ深みがなく、真実みが感じられないんですけどね。ヘリコプターおやじとブーメラン少年の有能さと、その他の味方キャラの雑魚っぷりの落差が激し過ぎて涙が出るレベル(笑)。[DVD(字幕)] 6点(2023-03-19 18:14:38)

31.  ノスタルジア 《ネタバレ》 中年の男性と女性が、旅をしているようなのですが、目的は明確に語られず、どこに向かっているのかわからないまま、何気ない会話と、光と影の強調された映像が続きます。深夜に見始めると寝落ちしますね。欧州の古びた建物の壁が印象的です。ただの汚れた壁の一言で片付けられない。風化した表面に、時が刻まれているのを感じます。結局何の話かよくわからないまま終わってしまいましたが。[DVD(字幕)] 4点(2023-03-14 18:45:05)

32.  フェノミナ 《ネタバレ》 まとまりがないし、安っぽいところも散見されるのですが、それでも光るところがあると言うか、心に引っかかってくると言うか、 嫌いになれないというか、むしろ好きな作品です。音楽の使い方も、いい雰囲気を出しているところもあれば、静かな場面で大音量のヘビメタが鳴ったり、映像もウジ虫にやたらこだわっている割に、ハエが飛んでいるところは明らかな合成だったり、ムラがあるのですが、むしろそれがいい味を出していると感じられるところが面白いです。あと、主役のジェニファー・コネリーが可愛い過ぎて困ります。ジェニファーを愛でるための映画と言っても過言ではありません。つややかな黒髪と緑色の瞳。大人になっても十分美人の部類だとは思いますが、この頃は輪郭が柔らかくて、頬もほんのり赤くて艶やかです。イタリア語堪能なのにも驚きました。[DVD(字幕)] 6点(2023-03-11 13:28:14)《改行有》

33.  ツィゴイネルワイゼン 《ネタバレ》 本作は今回初見なのですが、なんとなく、勝手に、若かりし日の大谷直子の妖艶な姿 というひもづけをしていました。実際見てみたところ、若かりしと言うわけではなく、私の知っている大谷直子そのものでした。と言うことで、そっち方面ではちょっとスカッたのですが(裸で指ぱっちん意味不明です。)、それより、原田芳雄が原田芳雄らしくてほんと良かったです。豪胆で放埒なんだけど、乱暴な感じはなく、安っぽくもない。知性がにじみ出るとか感じさせずに、バカっぽくもない。たまに丁寧語使ったりするのも違和感なくハマっています。作品としては、雰囲気映画なんですよね。映像も美しく、嫌いではないですが、ストーリーがちょっと散漫で、原田芳雄のキャラ以外であまり引っかかるものがなかったです。[DVD(字幕)] 5点(2023-03-08 18:34:10)

34.  ドグラ・マグラ(1988) 《ネタバレ》 原作既読です。映像化作品の存在は前から知っていたのですが、長年入手困難な状態で観ることかないませんでした。何がきっかけなのかわかりませんが、2016年に復刻し、レンタルDVDにも供されることになったので観ることとしました。原作は日本三大奇書の一つでもあり、作品世界が文体や技巧に依存している部分が大きいため、映像化のハードルは随分と高いと思われます。そのような条件の下では、よくやっているなと思いました。特に狂人治療場の雰囲気は、思い描いていたイメージに近かったです。正木教授役に桂枝雀は、最初はちょっと違う感じがしたのですが、なかなか、どうして、これを観てしまうと、他の人では代用がきかないように思えてきます。原作の深みを出すのは難しいですが、これはこれでありですね。[DVD(字幕)] 6点(2023-03-06 18:48:02)

35.  地球へ・・・ 《ネタバレ》 いろいろと設定が練り込まれていることはわかりますが、あまりにも使い古された設定の組み合わせで、これといった目新しさが感じられませんでした。で、短い尺の中に、いろいろ織り込んだためか、結局何が言いたいのか、何で感動させたいのかがよくわかりませんでした。何より一番驚いたのが、金髪赤目のヘッドホンの人が一度も登場しないことでした。ソルジャーブルーと呼ばれる色違い(金髪ではなく青髪)の人が、最初の方でちょこっとだけ登場するだけでした。プロモーションと作品とのイメージ乖離が甚だしいのですが、どうしてそうなっているのか、とても謎です。作画については、劇場用のアニメなのでそれなりに丁寧につくられていて、当時としては十分なレベルだと思います。[DVD(字幕)] 3点(2023-02-24 21:36:16)

36.  ライトスタッフ 《ネタバレ》 3時間超の大作。60年代の米ソ冷戦下で躍起になって宇宙開発競争をしていた当時の空気をとても懐かしく感じました。まだ生まれてませんが。宇宙開発に皆が夢を抱いていた時代ですね。前半は、音速の壁に挑むテストパイロットの話です。主役のエースパイロットが、メチャクチャかっこいいです。一点の曇りのない眼差しと、ストイックで乾いた表情がいいです。奥さん以外の女の尻を追わずに、いまだに奥さんの尻を追いかけてあばら折るのもストイックでいいです。後半は、前半で登場したテストパイロットの一部が、名を挙げようと宇宙飛行士枠に応募し、厳しいテストに耐えて宇宙飛行士を目指す話です。宇宙飛行士候補達の息の長さと、肺活量を競うテストを見て、昔のテレビ番組「ザ・ガマン」を思い出しました。(口の上にセットされたシリンダー経由で羊の脳みそが落ちてくるシーンが思い浮かびました。)バカバカしさにおいてドッコイドッコイなところが笑えます。蛍のシーンは思いっきりフラグかと思いましたが、してやられましたね。まだ見ぬ世界を目指して危険を顧みない男達の話として、宇宙飛行士を扱うだけでなく、航空機テストパイロットと対比させたのが、作品に特別な味わいをもたらしていると思います。あえて難を言うとすれば、後半、宇宙飛行士達が一致団結して、爽やかないい奴になりすぎていて、ちょっと面白みに欠けるのと、実話に基づいているので、フィクション作品で得られるような感情の起伏がもたらされないところでしょうか。主要人物は死にそうにはなるものの死にませんし。[DVD(字幕)] 7点(2023-02-21 19:52:51)

37.  13日の金曜日(1980) 《ネタバレ》 現場はクリスタルレイクというキャンプ場なのですが、どこにでもありそうな(日本にもありそうな)キャンプ場が、ディテール含めて、いかにも雰囲気ありげに良く描けていて、映画として真面目に地道につくられているなと感心しました。終盤まで、殺人鬼をまったく画面に映さないのも、恐怖の演出として、とても効果的でした。そして一番の驚きが、「〇〇がメチャクチャ殺る」という私の前知識が、見事に覆されたことです。大どんでん返しでしたね。後のシリーズで方向転換を図り、さらにはシリーズとして人気を獲得し、強烈な印象を残すことにより、年季の入ったミスリードを仕込むとは、なかなかやるな!と思いました。というか見事に引っ掛かりました。「サイコ」感のある犯人像も面白いです。役者達が普通のそこら辺にいそうな若者で良かったです。女の子達も、変にすれた感じがなくて、良かったです。[DVD(字幕)] 6点(2023-02-21 18:33:11)

38.  夢千代日記 《ネタバレ》 先日、湯村温泉に宿泊する機会があって「夢千代日記」の舞台だったという知識を得たので、見ることにしました。評価の高いテレビ版はレンタルに供されていなかったので、とりあえずは映画版から見ることに。30年ほど前の作品ですが、小さな温泉街ながら、温泉客の宴会の相手をする芸者の置屋があって、演芸小屋があって、ストリップ小屋があってと、今の落ち着いた鄙びた温泉街の雰囲気からは想像できない、熱気と猥雑にまみれた昭和の臭気がプンプンしてきて、タイムトリップ感を楽しむことができました。こういった生々しい描写は、おそらくテレビシリーズでは難しいだろうと思うので、これはこれでいいと思いました。吉永小百合は、ちょっと、人間を超越したような風格があって、原爆による白血病で余命幾ばくかの置屋の女将兼芸者役が見事にはまっています。金が絡んだ男女関係、でも金では精算できない情念が渦巻く世界で、一人だけ孤高の世界にいて、作品の品格を支えている感じです。面白いバランスだなと思いました。テーマが温泉街に集まった女たちの人生の悲哀にフォーカスしているので、こうなると、原爆の話は背景設定くらいに押さえた方が良く、終盤で強調したのは、唐突感があって、しっくりときませんでした。[DVD(字幕)] 6点(2023-02-19 16:12:40)

39.  タッカー 1940年代後半にアメリカ自動車業界に話題を巻き起こしたタッカーの伝記的作品です。いい映画だと思うのですが、今一つ燃えないのは、敵が、すべて小役人、小物臭が強くて、しょぼいところですかね。敵キャラが分散されていて、強烈な個性があるわけでなく、すべてが、先見性や独創性をバカにする保守的な人たちで、金儲けや地位にしか興味がないといった分かりやすいステレオタイプ。実話の再現としてはあまりに単純化され過ぎてしまっていて、深みがないかなと。映像技術的には、距離的に離れて同時に起こるシーンをシームレスにつないだりとか、シーンの切り替え部分をシームレスにつないだりとか面白いけど、あまりテンポが良い感じもしなかったので、トータルで見ての効果は疑問でした。タッカー役は、特有のふてぶてしさがとても良いと思いました。ニンマリとした笑いの裏からにじみ出る苦々しさみたいなのが良い。奥さんはぱっと見美人だけどよくみるとそうでもない。娘はかわいい。[DVD(字幕)] 6点(2023-02-15 19:38:07)

40.  ねらわれた学園(1981) 過剰演技もここまで来るとミュージカルとして捉えられなくもないですね。序盤、学園での新入部員勧誘活動のシーンで、実際にミュージカル調になるところがあって、これは、この映画の見方のヒントなのかなと思いました。映像を大胆に加工する手法は、かなり実験的で前衛的。後からはめ込んだ空の禍々しい色は、とても印象的。峰岸徹や女子生徒会長の造形や衣装など、どこまで意図してやったのかわからない部分で、天才的と思えなくもないセンスが光る一方で、意図して作ったベタベタな笑いがとにかくクド過ぎて、それを帳消しにして余りあるにもほどがあるのですよね。手塚眞が演じたガリ勉役は、過剰演技がひときわ抜きんでていて、周りから浮いてしまっていたかなと思います。コメディは役者の演技のバランスを考えないと難しいですね。[インターネット(字幕)] 3点(2023-02-14 19:18:29)

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