みんなのシネマレビュー |
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401. 危険な関係(2012) 幾度となく映像化されてきた「危険な関係」今回は1931年の上海が舞台。中国のチャン・ツィイー、香港のセシリア・チャン、韓国のチャン・ドンゴンとアジアの名優をそろえてきた。スキャンダラスなエロティックさは中国映画だから今ひとつだけど、三者をめぐる関係はなかなかのもの、見応えはある。ただ日中戦争前の不穏な空気は感じるものの、日本軍が関係してくるような原作にない独自の展開はなかった。[映画館(字幕)] 6点(2014-03-18 07:44:07)(良:1票) 402. マリー・アントアネットの生涯 映画だから脚色はあろうが、政略結婚から王妃、派手な宮廷生活、首飾り事件、フランス革命、断頭台と進む流れは結構史実に近いのではあるまいか。主役はノーマ・シアラー演じるアントワネットだけど、男優としては格好いいタイロン・パワーよりもルイ16世を演じたロバート・モーレイに愛着を感じる。ルイ16世は国王としての能力は欠けていたかもしれないが、穏和でやさしく愛情深い人だったのだろう。国王として生まれなかったらきっと良き家庭人であっただろうにとさえ思う。[DVD(字幕)] 7点(2014-03-16 09:32:32) 403. 少女は自転車にのって どんなに映画通の人であっても、この映画以前にサウジアラビアの映画を見たことのある人はめったにはあるまい。イスラム教のきびしい掟があり、サウジアラビア国内では映画館の設置さえ禁じられているという。一夫多妻制度やヒジャブを巻いて肌をさらさないなど女性には特に厳しく、車の運転もかなわない。そういう厳しい情勢のなかで、サウジアラビア初の女性監督が国内で出演者を募集し、映画を製作したとなると驚嘆という言葉以外にはない。映画は決して反イスラムを掲げたものではなく、少女が自転車に乗るという優しく愛らしく描いている。サウジアラビアという国を理解する上でも必見。[映画館(字幕)] 7点(2014-03-16 08:04:38) 404. モンパルナスの灯 顔と首が異様に長いモディリアーニの肖像画は非常に印象的、良さはと聞かれても絵画にはさっぱりの私には答えようがない。美しい絵がいい絵と言われていた時代であればなおのこと理解されなかったのは仕方ない。酒と女に溺れ放蕩の生活を送っていたとばかり思っていたら、こんなに美しい女性がいたのだなあ。だが私が一番印象に残ったのはリノ・ヴァンチュラが演じる画商モレノ。いち早くモディリアーニの才能を見抜きながら、絵の価値が上がる彼の死を待ち望む、そしてそのラスト、あまりにも悲しく、あまりにもむごい。リノ・ヴァンチュラの真価を発揮した映画だと思う。[DVD(字幕)] 7点(2014-03-15 22:24:59) 405. パンと恋と夢 ヴィットリオ・デ・シーカは監督として有名だが、「武器よさらば」など俳優としても映画に出演していた。結構な男前である。このデ・シーカとジーナ・ロロブリジーダが共演するのだが、貧乏だけど明るく天真爛漫というマリアの役がいかにもぴったりしている。映画はほのぼのとして心地よいコメディだ。[DVD(字幕)] 7点(2014-03-13 07:17:49) 406. 今年の恋 悪友高校生の片方は美人の姉、もう一方はハンサムな男となれば、いかにも正月映画という雰囲気が漂っていてなかなか良い。田村正和の若き姿が評判になるけど、ちょっとちゃらんぽらんしすぎに思える。[DVD(邦画)] 6点(2014-03-12 12:24:07) 407. 鑑定士と顔のない依頼人 《ネタバレ》 ミステリー映画と知りつつも、「ニュー・シネマ・パラダイス」や「海の上のピアニスト」の雰囲気で見ていたものだから、まんまとだまされてしまった。隠し部屋の肖像画がすべてなくなっていたときは、主人公同様唖然としてしまった。依頼人がなぜ顔を出さないのかそっちにばかり気を取られていたからかもしれない。そういえば顔を出してからはちょっとばかり簡単にロマンスの方向へ行ってしまったような気もするし・・・。ジェフリー・ラッシュは何をやらせても上手い。[映画館(字幕)] 7点(2014-03-11 16:03:54) 408. 風雪の海峡 青函トンネルは、今… <TVM> NHKプロジェクトXや映画「黒部の太陽」「海峡」と較べてみるとやはり見劣りをしてしまう。青函トンネル工事を背景にした家族の絆の物語なのだろうが、テレビドラマとしてはまずまずでも映画としては迫力にも深みにも欠ける。ただそれらより早くトンネル工事着工中作られた作品としての価値は十分考えられると思う。原田美枝子の若き姿を久しぶりに見られたのは良かった。[DVD(邦画)] 5点(2014-03-11 07:47:39) 409. 女はそれを我慢できない 「女はそれを我慢できない」の「それ」って何?と思いつつ見ていたが、途中からそんなこと忘れておもしろさ満載、好きだなあ。もちろんジェーン・マンスフィールドの魅力たっぷり、でっかい胸の膨らみに目のやり場に困るけど・・・。音痴とばかりに思っていた彼女の歌に思わずびっくり、エドモンド・オブライエンもなかなかやるう![DVD(字幕)] 8点(2014-03-09 09:27:48) 410. マイ・フレンド・メモリー 脳みそと足のチビデカ少年友情物語と髙をくくって見ていたのだけど、単なる友情ヒューマンドラマ以上だった。マックスがケビンから受けた影響は大きく、マックスの成長の物語になっているのが良い。終盤のまっさらな本や天国へ旅立ったケビン、謎の研究所(実は・・・)など感動するものばかりだった。[DVD(字幕)] 8点(2014-03-08 22:33:40) 411. にっぽん泥棒物語 山本薩夫と言えば当代きっての社会派映画監督だ。戦争と人間の三部作や白い巨塔、華麗なる一族、不毛地帯など数多くの名作を作り、どの映画にも深い感動を受けた。この映画は題名からしてコメディっぽく、泥棒稼業の主人公らにもとぼけたおもしろさを感じる。ところが列車転覆という事件が起こるとやはり山本監督らしい社会派映画となった。他の方も言われているように、伊藤雄之助のねちねちとした追求と三國連太郎のとぼけた言い逃れが非常におもしろい。だがやはり前科者の更生のむずかしさや証言と新生活の葛藤なども良く表現できていると思う。[DVD(邦画)] 8点(2014-03-08 07:42:21) 412. 旅路(1953) 岸恵子、佐多啓二と言えばもちろん「君の名は」の真知子と春樹だが、その「君の名は」と前後して作られた大佛次郎の新聞連載小説の映画化。しかし雰囲気は純粋なメロドラマとはまったく異なる。そもそも笠智衆の高利貸というのもまったく似合わないし、佐多啓二のブローカーというのにも驚きだ。この映画では佐多啓二よりも若原雅夫の方が純粋な役柄を見せる。[DVD(邦画)] 6点(2014-03-06 20:35:36) 413. キューティ・ブロンド/ハッピーMAX 愛犬のママを結婚式に招待?から始まって、ママ探し、さらに動物愛護と大発展。前作で妻が大喜びだったので続編も付き合って見たが、その彼女も今回の映画にはあんぐり。私の方はもう・・・。[DVD(字幕)] 1点(2014-03-03 21:14:47) 414. 喜劇 一発大必勝 冒頭いきなり「お婆ちゃん、墓場行きですよ」と脅かされる。ボルネオ帰りのゴリラ男が出てきて、骨をすりつぶした汁を無理矢理飲ませるシーンには目をつぶりたくなるほど、かなりアクが強い。山田洋次というより森崎東の映画という感じ。長屋だってオンボロだし汚いし、左門を除く男たちはだらしないし・・・。だが掃きだめに鶴、いやつるちゃん、私の好きな倍賞千惠子が何と言っても良い。ポパイとオリーブにそしてブルートーといったコンビを思わせるドタバタ喜劇なのだが。ところで死んだ馬さんの写真はいかりや長介だと思うが・・・。 [DVD(邦画)] 6点(2014-03-03 10:50:08)《改行有》 415. ブランカニエベス アーティスト以来のモノクロ・サイレント、モノトーンの美しい映像美と音楽はすばらしい。舞台は1920年代のスペイン、その中で繰り広げられる闘牛、設定の変化はあるもののやはり白雪姫、ストーリーは知ってるからと油断すると結末は・・・。女性陣は美人ぞろいだが、若いカルメンシータのソフィア・オリアがとてもかわいい。[映画館(字幕)] 6点(2014-03-01 17:36:55) 416. 善魔 三國連太郎のデビュー作としての価値は認めるものの、題名の「善魔」からして主題をつかむのはなかなかむずかしい。おそらく小説としては名作なのだろう。しかし小説の文章がそのまま台詞になったような堅苦しささえ感じる。若い桂木洋子は本当に愛くるしく死んでいくのはもったいないようなかわいそうなような・・・。[DVD(邦画)] 6点(2014-02-28 21:42:33) 417. 時雨の記 秋の美しい紅葉から冬そして春の桜と移りゆく情景がすばらしい。それに古都と寺院、藤原定家と時雨亭、日本の情緒もまた良い。そしてまた多江と壬生の恋も大人の愛を感じさせてくれる。この小説でしぐれ族ということばも流行したそうな。「堀川さんち、今日はお客さんですね」と景気のいい魚屋さんに思わず笑い。[DVD(邦画)] 7点(2014-02-27 22:51:07) 418. わが恋せし乙女(1946) 上映時間が短くしかもシンプルなストーリー、それでいてやはり木下恵介、情のこもった映画である。血の繋がらない兄妹、ゆくゆくは夫婦にという母や兄の願いむなしく「私好きな人がいるの」と捨て子の赤ん坊だった妹、よくある物語なのに感情表現が細やかで心打たれる。この映画の主題歌を歌っている栗本尊子、今も90才を超えて美声を持つ奇跡の歌い手である。[DVD(邦画)] 7点(2014-02-26 17:44:26) 419. よろめき休暇 お目当てはマリリン・モンロー似のジェーン・マンスフィールド。彼女もまたモンローと同じく若くして亡くなったので、出演映画としては貴重。ケイリー・グラント主演のコメディだし、スタンリー・ドーネンの映画であればおもしろいはずなのに、戦争と軍隊がベースなのでどうも楽しめない。それにジェーン・マンスフィールドもスージー・パーカーに完全に食われているようだし・・・。[DVD(字幕)] 5点(2014-02-25 22:03:12) 420. スペース・カウボーイ いくら40年前に訓練を受けたからといって、長いブランクと短期間の訓練それに年齢的な体力の衰え、どれひとつ取ってみても土台無茶苦茶な設定である。映画だから楽しめさえすれば良いと言ってしまえば成り立つのかも・・・。また癌とわかっていながら連れて行ってその結果犠牲になってしまうのもどうかと思う。もう少し若者を前面にバックアップする年寄りであってもらいたいものだ。[DVD(字幕)] 4点(2014-02-24 06:54:35)
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