みんなのシネマレビュー |
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401. 谷崎潤一郎「痴人の愛」より ナオミ 谷崎潤一郎の原作を現代風にアレンジ。80年代だからというわけではないのだろうが、 映像も演出も暗くて、退廃的なムードがプンプン漂う仕上がりに。製作費がないこと以上に、 一番の問題点なのはヒロインの女優さんにまったく魅力がないこと。 小説なら自分のナオミ像を妄想できるけど、映画ではそういうわけにはいかず、 ど素人丸出しの演技、舌ったらずなしゃべり方、とても十六歳とは思えないくたびれた風情と、 序盤からかなり疲れます。当然のことながら、彼女に夢中になる主人公にも感情移入できず、 エロチックなシーンも今イチということで、ちょっと厳しい映画だったかな?[ビデオ(邦画)] 1点(2012-01-29 19:49:01)《改行有》 402. スペース・カウボーイ タイトルが内容とぴったり合った、とてもわかりやすい映画。 これはちょっと無理なのでは?と思いながらも、一応そこがテーマになっているので、 細かいことは気にせずに鑑賞したほうがベスト。爺ちゃん四人のキャラもわかりやすくていい。 終盤からラストの展開が甘くなったのが、ちょっと残念だったけど、 何となく元気を与えてくれる映画だった。[ブルーレイ(字幕)] 5点(2012-01-29 03:48:06)《改行有》 403. 鍵(1983) 谷崎潤一郎の原作で、何度も映画化されている作品。 題材は面白いんだけど、本作ではとてもエロシーンが多くて、何だか落ち着かない。 そこをメインに作られたような仕上がりだが、一応年老いた夫の悲哀さは表現できていたかと。 画面が暗く、全編を通じてドロドロしたシーンが延々と続くので、途中であきるかも。 岡田真澄の夫役は今イチも、冷めた娘の役を80年代の裏の性風俗界を席巻した、 あの田口ゆかりが演じているところが見所。[ビデオ(邦画)] 2点(2012-01-27 00:59:52)《改行有》 404. フレンチ・コネクション 「ダーティーハリー」に通ずる刑事アクションものだけど、 実在の麻薬課の刑事二人をベースにしたお話ということで、娯楽映画でありながらも、 正統派刑事物という印象が強い。犯人との攻防や本格的なカーアクションに見応えがあるが、 主役二人のキャラも見所。強烈な個性でアクの強さを見せてくれるジーン・ハックマン、 相棒役のロイ・シャイダーも渋くてよかった。男臭さがムンムンに漂ってくるような作品。[DVD(字幕)] 6点(2012-01-26 03:03:26)《改行有》 405. ポネット 主役の女の子が天使のようにかわいい映画。母親を突然失くした四歳の娘の心の内を、 少女の視点からこれでもかと描いた作品ということで、 その淡々とした流れには重苦しささえ感じるけど、健気な心には胸を打たれる。 ラストは様々な捉え方ができて、よかったんじゃないかと。 少女は最初から最後まで出ずっぱりだが、監督さんはどうやって演技指導をしたのか? 男性にはちとツラい映画で、やはり女性向けかな。全編子供ばかり出てくる作品だが、 完全に大人向けなのでご注意を。[DVD(字幕)] 6点(2012-01-25 01:24:23)《改行有》 406. ブギーナイツ 人間ドラマというよりは、青春ドラマという印象のほうがやや濃い映画。 ポルノ業界という一風変わった世界を舞台に、そこに携わる人間たちの悲喜こもごもの姿が、 70年代~80年代の音楽やファションとともに描写されてます。多少中だるみはあるし、 特別目を見張るようなシーンや展開はないけど、オーソドックスにまとめられていて、 ポルノ映画の舞台裏は結構楽しませてもらった。[DVD(字幕)] 5点(2012-01-24 07:15:44)《改行有》 407. ニューオーリンズ・トライアル 裁判員制度を題材にした裁判劇だが、リアルさより娯楽性の高い仕上がり。 ジーン・ハックマンの陪審コンサルタントという設定が目新しく、 彼のアクのある強烈な個性が目立ってます。ベテラン俳優のダスティン・ホフマン、 若手のジョン・キューザックと配役のバランスもいい。これはちょっと無理なのでは? という展開もあるにはあるんだけど、スリリングでテンポのいい流れ、オチもそれなりに、 ということで、娯楽映画の醍醐味を味わわせてくれるのではないかと。単純に面白い映画。[DVD(字幕)] 6点(2012-01-23 14:02:55)《改行有》 408. 白いドレスの女(1981) 「氷の微笑」に通ずるようなサスペンス映画。シナリオや演出ともに、 今ではさすがに斬新さは感じないけど、最初の鑑賞時は面白いなと感じた記憶が。 キャサリン・ターナーの魅力で、物語を引っ張っている印象があり。 フロリダを舞台にした映画だけど、さほどきれいな風景のシーンは出てこず、 どちらかというと泥臭い、テレビ映画的なサスペンスといった雰囲気の映画だった。[DVD(字幕)] 4点(2012-01-22 21:27:11)《改行有》 409. 愛のメモリー ヒッチコックのオマージュ的作品らしく、冒頭の展開は確かに彼の作品で見た気が。 サスペンスとしては突っ込み所が多々あるし、事の真相も早い段階から見えちゃうけど、 邦題から想像できるように、情緒を感じさせる演出とカメラワークが見所で、 ちょっと変わった愛の形を見せてくれます。この監督さんの映画は、取っつき易いところがいい。[DVD(字幕)] 4点(2012-01-22 13:12:23)《改行有》 410. 稲妻(1952) 女を描かせたら日本一、複雑な家庭環境で育った末っ子の心情を成瀬監督が巧みに描写、 ストーリーは特別何があるというわけではないけれど、ヒロインの不満や鬱憤など、 心の内がしっかりと伝わるホームドラマに仕上がってます。高峰秀子のヒロイン役はもちろん、 母親役の浦辺粂子が飄々としていて面白く、ラストへの流れもよかった。 タイトル「稲妻」は劇中で演出効果として使われており、その意味は十分理解できるも、 ちょっと当てつけがましく、個人的には今一つピンとこなかった。[DVD(邦画)] 6点(2012-01-21 20:57:29)《改行有》 411. ゴーストハウス(1987) 少女の呪いがついている古びた屋敷を舞台にした、正統派のホラー映画。 若者たちを主人公にしているので、多少取っつきやすくはあるが、 笑わせるシーンなどはいっさいないです。イタリアのホラーらしく、 「サスペリア」などに通じるキンキンに冷たいホラー映画といった感じ。 ストーリーや演出に特別見所はないけど、とにかく背筋をゾクッとさせたい人にはお勧め。[ビデオ(字幕)] 2点(2012-01-21 06:08:44)《改行有》 412. スピーシーズXXX 寄生獣の甘い罠 今回は女エイリアンがナースに。病院を舞台にしたドタバタB級ホラー。 エイリアンの目的がさっぱりわからず、誘ってるんだか、襲ってるんだか、 病院は単なるお化け屋敷と化し、大学生の男女五人が必死の逃走を試みます。 エロチック・ホラーということで、見所は美人女優さんたちかなぁと思ったら、 こちらもどうにもパッとせず、目の保養にもならなかった。 パッケージの美人さんたちに、すっかりと騙されてしまった情けないパターン。[DVD(字幕)] 1点(2012-01-20 20:29:37)《改行有》 413. 汚れなき悪戯 ちょっと宗教色の濃い内容で、鑑賞中は今一つピンとこなかったのだが、 鑑賞後は子供の純粋な心にじわじわじーんと・・・。主役を演じる男の子がとてもかわいくて、 よけいに涙を誘ったのかも。内容は全然違うけど、子供を視点に描いた作品としては、 「禁じられた遊び」とともにお薦めの映画。[ビデオ(字幕)] 7点(2012-01-20 01:07:54)《改行有》 414. 昆虫大戦争 南海のある島を舞台にしたパニック映画。反戦のメッセージを含ませているようで、 水爆、スパイ、細菌など、やや込み入った内容のストーリーでお話が展開していくが、 いかんせんまったく面白くないです。ラストの後味も悪い。昆虫のシーンはまあいいけど、 これなら「怪奇大作戦」のほうが断然面白いかも。[DVD(邦画)] 2点(2012-01-19 09:42:17)《改行有》 415. 秋日和 相変わらずキャラ描写やセリフ回しが面白い小津作品。 美しい未亡人と一人娘との親子の絆を描いた本作は、「晩春」にそっくりで、 父と娘が母と娘に、おせっかいな叔母さんがオジさん三人に変わっただけ。 キャスティングは「晩春」より充実しているけど、ストーリー展開がここまで同じだと、 どう評価したらいいのか難しい。もちろん作品自体の出来は悪くないので、 「晩春」未見の人なら十分楽しめると思うが、個人的にはあまりいい印象は受けない作品だった。[DVD(邦画)] 5点(2012-01-18 08:45:41)《改行有》 416. 1408号室 単純なストーリーに登場人物が少ないということで、冒頭の五分ぐらい観ただけで、 誰もが作品の中にすぐに入り込めるであろう、とてもわかりやすいホラー映画。 映像とともに心理面での恐怖を与えていく演出は、お化け屋敷映画とは一線を画してます。 ただ結局は精神世界のほうばかりに占められちゃって、後半以降の展開は個人的には辛かった。 何も考えずに鑑賞できるという点では、普通に楽しめる映画だとは思うけど・・・。[ブルーレイ(字幕)] 3点(2012-01-17 20:30:03)《改行有》 417. エイリアン3 この監督さんは、徹底的に「2」のストーリーを否定したかったようだ。 冒頭から寂しくなるような展開に、ラストではこれ以上の続編を作らせないようなオチ。 (実際には苦しい設定で4が作られたが) 設定も「1」と似通っていて、斬新さは感じられないし、それ以上にお話が面白くない。 リプリーもかなり老けたし、これならまったく違う設定で撮ってもらったほうが良かった。 シリーズものだと、どうしても過去の作品と比較されてしまうところが辛い。[ビデオ(字幕)] 3点(2012-01-17 07:46:44)《改行有》 418. ずっとあなたを愛してる 地味でとても暗い映画だが、登場人物たちの心の内をじっくりと見せてくれる作品。 家族の絆やヒロインの再生を軸に、我が子を殺めた真相で物語が構成されており、 人間ドラマとしては手堅さを感じる作り。特に一番印象に残っているのは、 やっぱり役者さんたちの演技かな。ヒロインの役はとても難しい役柄だとは思うけど、 主役の女優さんがしっかりと演じてくれてます。妹役の女優さんも良かった。[DVD(字幕)] 5点(2012-01-16 07:59:28)《改行有》 419. 評決 裁判劇でありながら、主人公の人生の再起を図った人間ドラマでもある本作は、 双方ともあくまでオーソドックスなお話の流れで、特別斬新さや驚きは感じられないです。 そういった意味では、記憶に残る映画ではないかもしれないけれど、 鑑賞後は大方の人はまあ納得のできる内容に仕上がっているのではないかと思う。 ちょっとお歳の召されたポール・ニューマンは、この役柄にはハマってました。[DVD(字幕)] 5点(2012-01-15 20:55:29)《改行有》 420. 続・青い体験 キャスティングは前作とほぼ変わらないが、内容はまったく違ってます。 ヒロインのラウラ・アントネッリは、お手伝いさんから兄嫁役に。相変わらず色っぽい。 前作よりもコミカルシーンが少なくなっており、ちょっとエッチな青春映画といった感じで、 ストーリーはあんまり面白くないです。ずっとアントネッリばかりを見ていた映画だった。[ビデオ(字幕)] 3点(2012-01-15 09:36:13)《改行有》
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