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421.  柳生一族の陰謀 《ネタバレ》  一族と言うよりは、柳生但馬守宗矩個人の陰謀であった。  根来衆と駿府に集う浪人たちの描写が、やや俗っぽく安っぽいが、幕府内部の権力抗争の部分は、中々面白い。殊に、錦之介の演技は周りとの調和など考えているとは思えない、ひたすら自分のスタイルを貫く、但馬守そのものの様である。序盤の、家光に将軍に就く決意をさせるシーンは、家光同様見ているものにまで、そう思わせる説得力があり、さすが錦之介!と唸った。  将軍をめぐる権力闘争と、朝廷が実権を取り戻そうとする話は面白いのだが、柳生新陰流と新新陰流の争いの話は、余計。丹波哲郎要らないし、最後の闘もしょぼくて蛇足。無理を言って役者から引きぬいた、中村雪之丞(!)なんて、それ以降出てきやしない![DVD(邦画)] 6点(2012-08-25 18:42:08)《改行有》

422.  恋はデジャ・ブ 《ネタバレ》 ラヂオで劇団ひとり氏がオススメしていたので鑑賞。  ラブ・ストーリーはあまり好きでなく殆ど見ないので、途中ちょっとダレたが、まあまあ面白かった。SFでよくある、何回も同じ日を生き直す、タイムループの話。でも、変にSFチックに種明かしが無いのが良い。何度も無謀な(または自殺の)一日を繰り返す部分は、もうちょっと短くできて、しかもそのほうが良いと感じた。  予め何度も予行演習したり、有り余る時間をかけて、数々の技術を習得したり、予め知っている災難を救ったりして、意中の女性の心をつかむ。…なんか、するいよなあ。ま、普通に考えると、その限り無い努力(情熱?)によって、ついに思いが成就して、やっと彼の人生は先へ進めるって事なんだろうけど。  さて、原題はそっけない。やっぱり、自分の影を見て、ふたたび巣穴に戻る、というあたりが、もう一度同じ日をやり直す、という状態に掛かってるっぽいけど、ちょっと良くわからない。それにしても「もう6週間冬」と「もうすぐ春」の二択って、大雑把な占いだな。[DVD(字幕)] 6点(2012-08-16 16:51:10)《改行有》

423.  地球の危機 《ネタバレ》  こういう古いSF映画は、映像・科学設定の部分が陳腐化するのは、仕方がない事が多い。多くの映画は、それでも他の部分で楽しめるものがあるものだ。この映画の場合、このスーパーサブマリンの中で起こる、乗組員たちの反乱の疑惑を中心とした、ドラマにあるはずだ。…はずだ、というのは、私にはこれが全然楽しめる部分には感じなかったからだ。  艦の中で、様々な事件が起こるのだが、いろんなことを詰め込みすぎて、独裁的な提督に反対している人の起こした事件、の影が薄い。誰なの?何故なの?っていう謎の強調も弱くて、大だこの事件(おい、海底2万哩のパクリかよ)なんかを見ているうちに、忘れてしまう。そういう意味では、サスペンスの部分がダメダメなのが残念。  ただし、最初に海からザッパーンと浮上してくる、シービュー号はカッコイイ。本当の潜水艦の現れ方だ。その後の水中カットは、変化がなくてガッカリだけど。ノーチラス号は魚の形をしていたが、このシービュー号は、黒くて細長いその船体がうなぎのように見えたことも、付け加えておく。[DVD(字幕)] 4点(2012-08-16 06:50:25)《改行有》

424.  聯合艦隊司令長官 山本五十六―太平洋戦争70年目の真実―  山本五十六の物語は、昔からよく物語の中で語られてきた。非戦論者で、開戦に強く反対した人で、早期講和以外に太平洋戦争の望ましい終結はない、と主張した人格者だと。  隣の国が、いたずらにナショナリズムを煽って、日本にちょっかいを出し始めてきて、かなり苛ついている今、こういう人の話をもう一度映画で観るのは、意味の有ることかもしれない。クールダウンである。  旧海軍の司令長官の物語が、そういう役割を担い得るというのは、ある意味面白い事で、それだけ傑出した人物だったのかもな、なんて思う。  欲を言うと、そういう人物であったけれども、また同時に、確かに軍人でもあったわけで、そこのトコロの整合、戦う軍人としての側面の同居具合なんかが、ちょっと見てみたかった。[DVD(邦画)] 7点(2012-08-15 06:58:54)《改行有》

425.  ロボジー 《ネタバレ》  最後のニュー潮風が窓から落ちる展開、普通に考えれば、最初の顛末に戻した巧い解決なんだろうけど、どうにも好きになれない。  途中まで、この主人公たちは「愛すべき嘘つき」だったのに、最後の展開で突然、小ズルい詐欺師になってしまった。まあ、詐欺というほど被害者がいるわけではないけど。  でもこの展開で、青年たちの苦境を見て見ぬフリ出来なかったジイさんの優しさも、青年たちの誠意を知った女の子の暴露を止めようとした想いも、何より青年たちの新たな設計を起こす誠意を、すっかり狡さが丸め込んでしまったように見える。  ……アイデアは面白いと思ったのだがなあ。 アイデアと、吉高由里子の可愛さにちょっとプラスで、6点。[DVD(邦画)] 6点(2012-08-14 17:08:03)《改行有》

426.  おかえり、はやぶさ 《ネタバレ》  一つ前の探査機の責任者の息子が、はやぶさのエンジン担当者って、ちょっとありきたりな設定だな。その親子のドラマはどっかで見たようなもので、あまり感動はしないんだが、息子のドライな技術者という部分にちょっと惹かれた。  彼は、人がはやぶさを擬人化して感情移入しているのを、最初はバカにしている。ところが、何度も危機を乗り越えてついに彼は、おかえり、と声をかける。そのへんのトコロ、彼の変化をもっと掘り下げて観たい気がした。それを焦点に絞って進む物語なら、良いタイトルだったのに。挫折した父と子の話は、他でやればいいよ。[DVD(邦画)] 6点(2012-08-13 23:47:43)《改行有》

427.  はやぶさ 遥かなる帰還 《ネタバレ》  『はやぶさ/HAYABUSA』と比べると、衛星にまつわるトラブルとその対処のドラマは、淡々と描かれる。幾度も訪れる危機と、それを解決して乗り越えるドラマは、もっとドラマチックに描けたはずだが、それをしない。そのかわり、というか何というか、運用スタッフのドラマで見せる。特に、彼らの親子の物語がイイ。山口先生と父親。工場のおっちゃんと女性記者、さらにその子供。JAXAの催し物で遊ぶ子供たちなどを見ていると、これは「次に繋げる物語」なのだと思える。 はやぶさが、のぞみから繋がれて、はやぶさ2へ続くように。[DVD(邦画)] 7点(2012-08-13 23:45:22)《改行有》

428.  アンフェア the answer 《ネタバレ》  ちょっと無謀かな?と思ったが、TVシリーズも前作映画も見ていないのに鑑賞。  何やら、何かの事件の続きっぽいけど、「TVシリーズが前にあった」という事だけ知っていれば、それなりに話は判るようになっている、と思っているのだが、どうだろう。  前からの作品世界観というものを、全く分かってないので、ちょっと微妙だったが、被疑者となった雪平に、銃を持ってきて逃がす奴が現れた時点で、「踊らされているな」とは思った。が、あれだけの人数の「グル」がいるなら、あんな面倒なことしなくても、良かないかね?というのが、最後まで見た感想。だって、周り全部敵なんだもん。最後に雪平は意趣返しをしたように見せて終わってるけど、絶対巻き返されちゃうって。翌朝、どっかの川に浮かんだ雪平、持っていかれた携帯、という想像をしてしまった。  それと、よく知らんがきっと今までのシリーズの中で、仲間だったのであろう人たちを、あっさり殺したり、犯人側にしてしまったりして、作品ファンの人達は、嫌な気持ちにならないのかな?と、余計な心配をしてしまう。  ところで、最後に出てきたナレーションで、アンフェアというタイトルの意味を初めて知った。しかし「アンフェアな奴ににはアンフェアな対応を」という割には、アンフェアなのは、人質とって逃げたことだけ。もっと、アンフェアな捜査や、反撃があってもいいような気もする。 [DVD(邦画)] 5点(2012-08-12 09:30:04)《改行有》

429.  八つ墓村(1996) 《ネタバレ》  松竹版よりはマシ。何がって、犯行の動機が、ちゃんと原作通りだったこと。そこに犯人の気持ちがあった事。まあ、考えてみれば当たり前だけれども、タダの相続狙いの殺人と言えども「愛の物語」として描いた『犬神家』から始まり、事件の核心には必ず人間のドラマがあった、この市川版シリーズとしては、ここのところは重要だったはず。そしてもちろん、観る側もそのほうが面白い。クイズやパズルを見にいっているのではないのだ。  とはいえ、そこんトコロ描き切れているかというと、微妙。お約束を楽しみにしている人もいるようだが、毎回同じ事やる警部(この事件は等々力じゃなくて磯川だよね、ホントは)の件を削ってでも、もうちょっとその辺に力を入れて欲しかった。大体、あの人は同じ人にもかかわらず、何故いつもいつも金田一を知らんのだ?  で、この映画、今までの、少なくとも『女王蜂』までと比べると、何かが違う、何かが足りない感じがする。特徴を備えていない感。おどろおどろしさ?時代性?過去が現代に仕掛けている禍々しさ?そういった「テイスト」が感じられないのだ。あれほどの猟奇事件があるのに、だ。巧くは言えないが。だから、と言うのも、おかしな評価の仕方だが、イマイチ期待には答えていない感じ。 [DVD(邦画)] 5点(2012-08-09 16:06:08)《改行有》

430.  びっくり武士道 《ネタバレ》  見るまでコント55号の喜劇だとは気が付かなかった。あの頃、55号にはホントに腹を抱えて笑った記憶があるのだが、この映画は殆ど笑うところがない。あの時代に見ていれば、可笑しかったのだろうか。でもまあ、自分的には、岡崎友紀ちゃんを拝めればOK!だったので特に不満はないし、物語は意外と、と言うと原作者に失礼だが、期待以上に面白かった。  そう、物語自体はなかなか考えさせられるストーリーだ。臆病で非暴力主義な侍は、世間の力を以って上意討ちを果たそうとする。行く先々で、「この男は人殺しだ」と吹聴することによって、世間が彼を疎外するという技だ。公開当時の世間の平和観にピッタリだ。「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して」いるのかもしれない。関わり合いになりたくないために、宿屋は扉を閉ざし、茶屋はお茶も出せない。彼は次第に追い詰められてゆく。  人は大勢のつながりでこのを世生きているのか、とか、人の噂だけで人を追い詰めちゃうのはどうなのか?とか、色々な考え方が心に浮かぶ。そんな複雑な気持ちで最後の決着を迎えると、さすが非暴力の人、そう決着するかあ、という感じ。  ところで、このタイトルだが、「初笑い」の部分は、キャッチコピーじゃないのかな?本編のタイトルには、『びっくり武士道』としか出てこないよ。 [DVD(邦画)] 6点(2012-08-09 08:20:33)《改行有》

431.  ALWAYS 三丁目の夕日‘64 《ネタバレ》  泣きっぱなしである。  もちろん、そういう風に「設計された」んだろうとは思うが、それでもやはり、泣きっぱなしである。泣きどころ満載、これでもかって程、ツボを突かれるのだ。ロクちゃんの彼氏の「娘さんをください」から、嫁入り前のあいさつから、茶川-淳之介親子の話から、何から何まで、オイオイ泣いてしまった。  TVドラマの話だが『前略おふくろ様』という名作がある。ショーケン演じるサブが、母親の青春時代を思い、母もまた一若者であったこと、母の若き頃の恋愛などを思う件がある。  茶川が娘と夕日を眺めるシーンでふと、このドラマを思い出し、あゝこの時自分は2歳だったのか、その頃、世の中はこんな風で、人々はこんな感性で生きていたのか、自分の両親たちもまた、こんな時代にこんな風に生きていたのだろうか、と思いなぜかまた、目頭を熱くしてしまうのであった。  もう、泣きっぱなしである。[地上波(邦画)] 8点(2012-08-05 06:20:24)(良:1票) 《改行有》

432.  喜びも悲しみも幾歳月 《ネタバレ》  見合いをして、結婚して三日目に、すぐさま灯台守の仕事に就いた夫婦が、世の中の事情と厳しい自然環境に、揉まれ苦しめられながらも生きてゆく、灯台守の夫婦の一代記。  灯台の光を集中させるフレネルレンズの、ギラリとした質感が何故だかすごいと感じた。日本初のカラー映画を撮った人にしては、6年ぶりのカラー2作目なのは意外だったが、この複雑な光の屈折を見せるレンズの描写は、灯台の光がある意味、主人公を象徴している事を考えると、実に見事だ。  最後に、娘の結婚旅行の船に光と霧笛を送るシーンは、ジンと来る。 [DVD(邦画)] 6点(2012-08-04 04:53:30)《改行有》

433.  野菊の如き君なりき(1955) 《ネタバレ》  回想シーンに枠をはめる手法、悪くはないんだけど、殆ど全編という長時間になると、ちょっと鬱陶しい感じもする。  十五歳という絶妙な子供ぐあいの頃合いの、淡い恋心。回想者(正男さん)の視点を約50年ずらした木下版は、この物語が昔の思い出であることをことさら強調し、その情緒の機微を偲んでいる。が、原作では、正男の一人称で語られて、気持ちの移ろいや、成り行きへの悲しみなどが、よく理解できるようになっているが、映画の場合には客観視点で描かれるため、主演の二人の演技のそっけなさも相まって、その辺がちょっと分かりにくい事は否めない。  ところで、正男さんはリンドウのような人。リンドウの花言葉は、「悲しみに暮れているあなたを愛する」。巧く出来てますね。 [DVD(邦画)] 5点(2012-08-04 04:35:18)《改行有》

434.  二十四の瞳(1954) 《ネタバレ》 この映画を見ると、唱歌というものの美しさを、しみじみ感じる。 そして、浜辺の歌の歌詞がなんと物語に合っているかと驚いたものだが、今回調べてみて知ったのだが、この歌には3番目の歌詞があって、それがまた実に物語のラストに沿っている(*)。このみごとさは、童謡『赤とんぼ』のイントネーションと音階がちゃんと合っている凄さ、という話を思い出させる。  そして、映像的にも、美しい風景はモノクロでもちゃんと美しいんだなあ、とアタリマエのことだが思う。電車ごっこのシーンの桜の美しさは、後のカラー映画を含む、邦画の中でも屈指だろう。 *:(自分解釈) [DVD(邦画)] 8点(2012-08-04 04:32:52)(良:1票) 《改行有》

435.  笛吹川 《ネタバレ》  戦国時代、戦に翻弄された百姓一家の物語。部分的に着色された、モノクロなのにカラー、色がついているのにモノクロという不思議な映画。パートカラーって聞いたことがあるけど、それかな?必ずしも成功しているとは言いがたいが、一部では効果を上げていると思う。『野菊』や『楢山節』など見た時にも思ったが、内容的に保守的な映画を撮る割には、映像効果の追求には大胆な監督なのだと、今更ながら感心する。  ところで、この映画は反戦映画と解説されていることが多いが、私にはそう見えない。戦争は悲惨、不条理、とだけ叫んでいるわけではない。むしろ、貧しい百姓にとっては裕福になるチャンスであったりする。戦というものが一般市民と近しい関係なのだ、これが「戦国の世」というものなんだなあ、と妙なところに感心する。  今、戦国時代と武将は、大企業とその経営者に例えるような、イメージで語られる事が多いと思うのだが、そういった意味では、彼ら百姓は個人商店で、大企業に就職して出世する(か、死ぬか。)という話に見える。過剰な忠誠心や、情に流されちゃう人がいる描写もしかり。そして、個人商店は跡継ぎを失って滅びてゆき、大企業はより強いところに負け、吸収される。あれ?今も戦国の世? [DVD(邦画)] 6点(2012-08-04 04:27:37)《改行有》

436.  TIME/タイム 《ネタバレ》  社会の価値を、通貨ではなく寿命に置き換え、それを管理する世界の物語。遺伝子操作によって、不死を達成しているのだが、「人が死なないと困る」ために、富裕層が貧困層を搾取して、彼らの時間(=命だ!)をコントロールすることで体制を保っている。  寿命(命)と価値(通貨)が直結しちゃっている話なので、この物語は、次のような命題も併せ持っている。お金(価値)というものは、命ほど大切なモノなのか?いや、逆か。命って、労働の対価や、単に希少で珍しかったものと、同じに取り扱っていいのか?  価値というのは、所詮は元々物だ。どんなに早いものでも光の速度を超えられないように、どんなに価値を積んでも、命には代えられない、替えるべきではない、というのが普通の人の感覚だろう。だから、そこを一緒にしてしまったこの物語は、資本主義社会への、強力な批判が展開されると思ってた。しかし、なかなか本題には踏み込まずに、若い二人の反逆者とその義賊っぷりを、延々と描いているだけ。  正直、もっと核心的な解決に至る物語に、なっているのだと思っていた。人の寿命と直結した遺伝子操作を、解消させるあたりまで行くとか、またはもっと悲劇的な結末を迎えるとか。しかし、この映画は主人公たちが強盗をし続けなければ、やがて元の状態に収束してしまうような状況で、終わっている。最後のシーンはたしかに、アウトロー映画のようでカッコイイが、物語は何も解決していない。そこの所がちょっと不満。  でも、こういう問題の提起の仕方は、嫌いじゃない。それと、ヒロインの美しさに加点して7点。…そういえば、全員体は25歳って設定だからか、綺麗な人ばっかりだな。 [DVD(字幕)] 7点(2012-07-19 16:55:23)(良:1票) 《改行有》

437.  ジョナ・ヘックス 《ネタバレ》  ウエスタンにちょっとだけサイエンス・フィクション的テクノロジーを融合した、近未来ウエスタン、でもそれだけじゃない。呪術的、霊的な世界観をも取り込んだ、サイエンス・ファンタジー・ウエスタン。  全体的に言うと、もっと面白く出来たはずだと思う、という意味で、残念。  物語中頃までは、魔術的なものも含めて、面白い復讐譚になるかと思ったが、せっかく死者と話ができるのに、ただの道案内で、設定が生きていないのが残念。それを物語の決着に重要な意味を持つくらいに活かすと良かった。  復讐の相手の若い右腕的な暗殺者が、あまり期待に応えた働きをしないのも残念。  最初に強奪した、鉄の質感の美しい巨大砲身と、最後に出来上がった連発大砲のスケール感がチグハグで、リアリティがなく、これも残念。  最後の船での決戦もちょっと物足りない感がある上、光る弾の給弾を止めてから、逃げ出す部分の描写(暴発が起こるのをジョナたちが知っていたのか?など含めて)が雑で、残念。  エンドロール最後に歌われる、「自分は反逆者。合衆国には愛情も興味も無い。負けたけど、悔いはない。自分の行いに悔いはない。」という歌が、とてもいい。いかにも兵隊が行軍中に歌いそうな雰囲気で、あるいは、兵隊崩れの戯れ歌のようで。ジョナの気持ちをよく表していると思う。それだけに、劇中最後の「困ったことがあったら、オレを探せ」というセリフのチグハグ感が、また残念。 [DVD(字幕)] 4点(2012-07-16 06:55:30)《改行有》

438.  スタア誕生(1954) 《ネタバレ》  我々が通常、星と呼んでいるものは、自ら輝く恒星のことだ。太陽に照らされて光っている月は、所詮太陽の光が届かなければ、見えなくなってしまう。ノーマンに見出され、彼がいたから輝いていたヴィッキーは、いわば月のようなもの。ノーマンを失って、それでも(彼のためにだとしても)舞台に立つことを選んだ瞬間、ヴィッキーはほんとうの意味で、自ら輝くスタアとして誕生したのだろう。  …なんて、書いてみたが、ちょっと違うな。自分としてはそのように解釈したから、一回すれ違うシーンなどはカットのままで良いと思ったし、途中冗長に思えたシーンも多々感じられた。でも、この映画は多分、主演女優の実際の境遇をダシにしつつ、人気の上り下り交差する映画スター夫婦の悲哀と愛を、描いているのだろう。でもだとしたら、『スタア誕生』というタイトルは何?と思わざるを得ない。  正直言うと、ジュディ・ガーランドの歌は聴かせるものだとは思うけど、どう展開したいのかよく分からないメロディラインの曲、(これは、この時代の映画ミュージカルの常道なのかもしれないけど)ストーリーの根幹とは関係ない部分の歌&ダンスシーンには、あまり楽しくノルことはできなかった。先に書いたように自分はヴィッキーはトントン拍子に出世しちゃっていいと思っているので、もっと切る所切って、最大限妥協しても2時間20分くらいでまとめたほうが良かったと思う。 [DVD(字幕)] 5点(2012-07-14 01:20:34)《改行有》

439.  白雪姫 《ネタバレ》  世界初の長編カラーアニメーション映画。1970年代後半のアニメーションブームまっただ中に学童で、"映画ファンの前にアニメーションファン"だった自分には、もう聖典のような存在。実際には、監督として別の人がいるにもかかわらず、ウォルト・ディズニーの映画。彼の思いが込められた、彼の映画と感じる。恐らく世界中の人がそう認識しているだろう、アニメーションの神様の映画。  今見返してみても、白雪の動きは素晴らしく、「いつか王子様が」のメロディも美しい。また、この装束をまとえば、必ずそれと認知されるほど有名な、白雪のコスチュームも見事。実写の俳優の動きを転写した白雪の動きと、目一杯デフォルメした小人たちの動きが、ちゃんとひとつの世界観の中にまとまっているのは、さすが神様の映画だ。7人の小人たちの描写も、今時の感覚で笑うかというとそうではないが、ユーモラスで「ハイホー」の歌も楽しい。  物語的には、細かい設定を全部ぶっ飛ばしていて、女王が母または継母というのも描かれないし、何度も暗殺に失敗しているのも省略だし、Wikipediaによると住まわせてもらう条件だったという掃除洗濯も、白雪の優しさへと変更されている。でも、それがシンプルでいいし、なんだか受動的な感じを受ける従来のお話よりも、明るく愛らしい少女の個性になっている。  ディズニー映画の、童話をミュージカル仕立てで見せるというのは、この一作目からの伝統のようだ。ところが最後は、なんだかサイレント映画のようにセリフがない。しかし、この最後のキスから生き返るシーンの、絵と音楽だけで見せる手法が、この映画の魅力の一つだと、今見てみると思う。実際には、小人たちとわかれる部分で、「グッバーイ」とセリフがあるが、それだけ。王子のキスと目覚める所、重要な部分に説明的なセリフを排して、動きだけで見せる。さすがは、アニメーションの神様だ。[ブルーレイ(字幕)] 9点(2012-07-11 14:57:31)《改行有》

440.  赤い河 《ネタバレ》  昔、「チザムトレイル」という、インディアンの脅威を通り抜けて、牛を運ぶ道を開拓した人がいた、と何かで読んだ。  その道は途中から枝分かれしたりして、網の目のように発達し、最盛期には年に何十万頭という牛が通ったという。本作はそのチザムトレイルを最初に通り抜けた、キャトルドライブの話だ。  現実の話としては、ジェシー・チザムという人が開拓したらしいが、映画では別の人の話となっている。  アメリカの国内事情により、テキサスの牛が近隣でその市場価値を失い、東部の人間をターゲットにミズーリまで牛を移動することにした。  誰も通ったことのない道を通り、数々の困難に会ううちに、使用人ではあるが旅の仲間だったはずのカウボーイたちに横暴になるダンスン。新たな積み出し駅の噂による目的地の変更の進言を拒否し、信頼を失い、怪我をして、息子同様に思っていた若者マシューに牛を奪われて、復讐のため先行する本隊を追う羽目になる。よく本などで読む、キャトルドライブの大変な辛さや、牛の暴走の迫力や、カウボーイたちの荒々しさなどが、良く描かれている。  昔の西部劇は、銃で物事を解決しないものが多いように思う。よく映画で見るカウボーイたちの酒場での乱痴気騒ぎなどを見ても、殴り合いという「自分自身の力」で相手に打ち勝つ事の重要さ・誇りといったものを、心に持っていたと言われている実際の西部人の、その時代に近しいからなのだと思っている。だから、本作のラストには、とても気持ちのいい思いを抱くのだ。  牛を奪われたと思い込んでいたダンスンが、追跡途中の村落で出会った女とマシューとの、ダンスンの昔を思い起こさせるエピソードで、恐らく彼を許す(少なくとも殺すつもりが無くなった)気になったのが、うっすら分かるのも良い。ただ、その部分のシリアスさと、最後の二人の和解の具合が、私にはアンバランスに映ってしまうのだが、その辺の気持ちの振れ幅の大きさが、豪快な西部人の特色なのかも知れない。 [DVD(字幕)] 8点(2012-07-04 16:31:17)(良:1票) 《改行有》

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