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481.  野獣死すべし(1980/日本) 《ネタバレ》 松田優作の代表作だと思うけど、この映画はハードボイルドと言うより狂人の犯罪。徐々に伊達の狂気が表に出てきて、リップ・ヴァン・ウィンクルの話で大爆発する。柏木刑事に銃を向けて、マバタキしないで話し続ける伊達の狂気、ハッキリ言って気持ち悪さは圧巻。松田優作という俳優が、日本にとって唯一無二の存在だったことは間違いない。 伊達の独白によると、戦場で人を殺した経験がキッカケで野獣に目覚めたようだ。刑事から銃を奪い、裏カジノを襲った時の落ち着きの無さはリアル。表社会で人を殺す経験は、戦場のドサクサでの殺人とは重みが違うんだろう。 裏カジノ襲撃でそこそこの金を手に入れた伊達。どうして銀行まで襲う必要があったのか?まぁ銃を買う程度の金しか手に入れてなかったとして、どうして銀行を襲う際、サイレンサー付きの銃を使わなかったのかは謎。 柏木刑事を殺してからの浮かれ具合は別人のようで、短気で時々弱気な真田の変わらなさとは対照的。この電車内と、謎の地下洞窟(何だあそこ?)のはしゃぎ具合は、恐らく松田優作の思う“人間の内面の狂気”を、ほぼアドリブで演じたものと思われ、カメラの長回しと相まって、とても印象深い。 松田優作が松田優作の映画の中で、好き放題自分を演るのは当然と言えば当然だけど、彼の中での完璧(ここが万人の思う完璧じゃないのがミソ)を求める俳優故に「俺くらいのレベルになると、こんな狂気の役も演じられちゃうんだぜ」って言われているようで、止める者の居ないオーバーリアクションは、ちょっと鼻につく。だけど角川映画の味付けがマイルドに作用したのか、この時代の松田優作作品の中ではバランスが取れた観やすい作品だと思う。[地上波(邦画)] 6点(2022-05-03 22:39:00)《改行有》

482.  ピアノ・レッスン 《ネタバレ》 -The Piano- 世の中に沢山ピアノがあり、演奏技術のあるエイダは当然どんなピアノでも弾けます。このタイトルの“The”は定冠詞と言うそうで、どのピアノの事を言っているか、視聴者に特定できるようにする表現です。 劇中、確か3台のピアノが出てきましたが、この映画のタイトルは“あのピアノ”で良いと思います。 “あのピアノ”はエイダの声であり、自分の体の一部であり、心を開放する手段でもあるようだ。 稲光の走る鉛色の曇り空と、荒波の海岸に放置されたピアノのダークな美しさ。 渋々案内した海岸で、ピアノを弾くエイダの開放感溢れる表情を見たベインズが、自身の財産である土地と引き換えにあのピアノを、ピアノを弾くエイダを“手元に置く権利”を手に入れたくなった気持ちがよく解る。マイケル・ナイマンの『楽しみを希う心』の何と美しいことか。 スチュアートが時間を掛けて、エイダとの距離が縮まるのを待つ気持ちは解るし、一般的には正しい手順だと思う。だけどエイダはあのピアノを弾いている自分、心を開いている瞬間の自分を好きになった、ベインズの方に惹かれてしまった。 ベインズに会うことを禁じられたエイダ。スチュワートの気持ちを考えると穏便な措置だけど、駆け落ちをするでなく、娘のフローラを通じて鍵盤を届けるということは、今後は心を閉ざして娘とともに生きていく。ということだろう。まさかのフローラの裏切りは、子供のすることとはいえショッキングだった。 あのピアノは彼女を海に引きずり込む。果たして彼女がピアノを必要としていたのか、あのピアノが彼女を必要としていたのか。 エイダの生きたい気持ちが、あのピアノを振り解き、海面に上がる力を与えた。 最初「原住民に釜茹でにされたほうがマシ!」と断った“北の町”での新しい暮らし。義指を付けて普通のピアノを弾き、徐々に声を取り戻し、ベインズに微笑むエイダ。彼女にはもう、あのピアノは必要ない。[インターネット(字幕)] 6点(2022-04-19 22:40:21)《改行有》

483.  事件 《ネタバレ》 罪を認めている人の裁判と言うのは淡々と進むものだな 白いジャンバーに血が飛び散らないように気をつけながら。死体も後から埋めようと思ったけど怖くなって止める…ん?宏は犯人じゃないのか?なんて思ったけど、やっぱり犯人。 調書のいい加減さは、まるで“穴埋め問題”を作業的に埋めたような杜撰さ。目撃証人の供述もゴシップ記事の印象から来る思い込みが多く、証拠、証言としては説得力の無いものばかり。…だけどやっぱり宏が犯人。 宏は19歳という微妙な年齢。据え膳喰わねば。じゃないだろうに、彼女の姉とイイ感じになる機会が転がり込んだから、ホイホイ食っしまう。責任が重たくて面倒くさくなったら逃げようとする。一見不可抗力な殺人も、ナイフを刺しもせず、刺さらないよう引きもせず、ただハツ子が刺さったくるのを受けちゃっただけ、みたいな主体性の無さ。介抱もせず、死体を埋めもせず、適当に隠すだけで、ヨシ子との逃避行は予定通りするふわふわ加減。 あどけなさが残るヨシ子を大竹しのぶが熱演している。彼氏を実の姉に寝取られ、若くして妊娠し、姉を殺害した事を聞かされる事なく、逃避行も呆気なく頓挫。宏に自分の人生を委ねる決意、一大決心に対する、あまりに非情な掌返し。 ありきたりな痴情のもつれから起きた“事件”。原作小説の連載当初のタイトルは“若草物語”だったそうな。だから19歳のうちに判決が出るのか。若草物語として観た場合、主役の4人の若者とはヨシ子、宏、ハツ子、宮内だろうか。 普通の若者らしい青春を謳歌する事なく、大人の世界に飛び出したハツ子は、まだ中身が子供な宏に受け止めてもらえず、命を落とす。 宏の出所を待ちながら、子供を産む決意をするヨシ子。大人としての責任(労働)を果たさず、半端なヤクザ者として好きな事をして生きている宮内。 裁判後、宮内とヨシ子が橋で再会する。相変わらず女遊びをしていて大人にならない宮内と、大きなお腹を抱えて大人の世界に踏み出すヨシ子。大人と子供の微妙な境界線を、別方向に別れるふたりを対象的に観せることで表現しているように思えた。[インターネット(邦画)] 6点(2022-04-10 17:47:59)《改行有》

484.  226 《ネタバレ》 昭和初期の街並みの再現度が素晴らしい。木造の電柱、ブロック状の舗装道路、山王ホテルなんて実物っぽいけど、オープンセットだそうだから驚いてしまう。陸軍の戦車が3両。ブリキのような、強いんだか弱いんだか解らない辺りのソレっぽさ。この戦車も重機を改造して作ったと言うから、当時の邦画の、一本の映画に対する力の入れようがヒシヒシと伝わってくる。 主演俳優の豪華さも素晴らしい。昭和を彩った名優と、平成に活躍する俳優の共演。知った顔がどんどん出てきて思わず唸ってしまう。 当時の記録映像から映画のモノクロ映像に、そして徐々に色付いていくオープニングは、観るものに昭和初期のクーデターを現代に蘇らせる丁寧な演出として惹き付けられる。 深夜から早朝に決行されたクーデターを、首謀者の青年将校たちの視点で、ドキュメンタリータッチに描いているが、決行に至った動機や時代背景の描写が少なく、観る側に予備知識、事前学習が要求される映画だった。『私腹を肥やす悪い政治家を殺せば、天皇が直接政治を行い、政府の腐敗は無くなり、農村は豊かになる』と。どうしてそう考えたのかの背景。自分たちだけでなく、事情をよく知らされていない部下の命までもを懸けるに至った根拠が良く解らない。要人殺害からバリケードを作って占拠するだけで『昭和維新』の世の中が来るなんて、素人考えでも到底思えない。そこから次の一手が見えてこないのだ。 事件当日から終焉までだけでなく、その前後をしっかり描けば、この事件に初めて触れる人にも理解できる映画に出来たと思う。 安藤は拳銃による自決に失敗し、治療を受けた後に銃殺刑に処されたそうだけど、この映画じゃそんなこと解らない。将校たちの遺書や遺言ののち、一発の銃声が鳴る演出。敢えてそうしたにしても、銃殺刑のライフル一斉射の音でなく、まるで自決のような銃声一発にした意図は何だろうか? 国を良くしようと立ち上がり、志半ばで散っていった青年将校たち。彼らが残してきた妻や子どもたちの思い出の中の笑顔。一方で突然夜襲を受け、目の前で夫を父を殺される政治家の妻や娘の悲痛な叫び。激動の昭和の理想と現実。二・二六事件に興味を持つキッカケとしては充分だけど、出来ることならこの映画一本で、全体像を把握できるものにしてほしかったかな。[ビデオ(邦画)] 6点(2022-03-29 22:47:03)《改行有》

485.  アルティメット 《ネタバレ》 -(Banlieue)District13-“(郊外の)13区域”。 犯罪者が沢山居る区域があるなら、その辺一帯を壁で囲い込んで閉じ込めてしまえ!…何とも乱暴だけど、映画や漫画で結構観たことある設定。 オープニングからスピーディに飛び回るレイトのパルクールは、何度も見返してしまう華麗さ。もう18年も前の作品だけど、特撮無しのマトリックスを観てるような、カンフー映画の直系進化型アクションを観ているような、そんな楽しさだった。 タハを人質に警察署の結末まで僅か22分。展開も早くて飽きさせない。ローラが悪党の口に自分のパンツをねじ込むところ、オシャレで格好良くて、強烈な個性。後半目立った活躍がないのが残念。 ここからが本編。今度は華麗で力強いダミアン大暴れ。任務はレイトを味方に付けて24時間以内に弾頭の解除。とこっちもスピーディ。ぶっつけ本番の潜入作戦は手に汗握る面白さ。ラスボスがタハでなく…ってところは、これも漫画なんかでよくある展開だけど、主人公同士の戦いも観られて盛り上がる。 レイトとダミアンの引き締まった身体同様、アクション映画として無駄な贅肉を削ぎ落として、86分にギュッと凝縮した創りに、素直に感心してしまう。[インターネット(字幕)] 6点(2022-03-18 00:28:47)《改行有》

486.  CURE キュア 《ネタバレ》 -CURE- “治す”。 キュアに似た言葉で-CARE-ケアがあって、キュアは医者が施す治療。ケアは看護師なんかが行う、回復のための措置…らしい。催眠術を使った連続殺人。こんなの、防ぎようがないんじゃないか?と怖くなる。普通にサスペンス・ホラーだと思って観てたら、私が想像してたのとは違う方向に向かっていった印象。 映画の結末とは別に、例えば妻を殺してしまった小学校教師。ずっと付き合ってて恋愛結婚した妻を、催眠術で自ら手を掛けてしまう、やりきれない事件。加害者だけど被害者でもある、この何とも悲しい殺人事件の結末とかが気になってた。 『人を殺させる』のではなく、『相手の首元に“バッテン”印を付けなきゃいけない』暗示が掛けられてるから、暴れてバッテンを付け損なわないように、殺してしまうんだろうな。殺人はあくまで手段。バッテンが目的。みたいな。 捉えどころのない間宮との会話。イライラしつつ取り込まれていく様子が客観的に恐ろしい。 警官が同僚を撃ち殺すシーンのように、感情が感じられない無機質な殺人の怖さ。佐久間の部屋のバッテンと、慌てる姿の異様さ。この話はどう決着が付くんだろう?って期待が高まる。 よく解らずに終わってしまったので、他の方のレビューなんかを見て、なるほど~って思ったり。スルメのような映画なので、何回か観ていると理解も深まるかもしれない。 「あんな女房の面倒、一生面倒見なきゃいけないんだ俺は!」決して人に言えない、口に出せない心の叫び。帰ったら生肉。何があって、あぁなってしまったか解らないけど、奥さんの文江が可愛そうで仕方ない。出来ることを頑張ろうと彼女なりに努力している。沖縄のパンフレット貰ってきて、良い夫婦関係を作ろうと頑張ってた。その彼女が誰にどう殺されたのか?小学校教師同様、文枝についても、過程とその後が気になった。 私が気になるところは描かない映画だけど、観る度に新しい発見と解釈が生まれる、不思議な魅力がある映画だった。[インターネット(邦画)] 6点(2022-03-17 23:31:46)《改行有》

487.  君よ憤怒の河を渉れ 《ネタバレ》 -憤怒- 原作小説は“ふんぬ”、でも映画は“ふんど”・・・なんで?? 街中で女が叫ぶ「あの男が犯人よ!」無実の男の逃亡劇。顔見知りの刑事にも疑われ、手錠のまま靴を履かされる屈辱。展開はとってもスピーディで、グイグイ引き込まれる。葬儀会場で靴を変えるなど描写が細かく、サスペンスとして期待大。 アパートの管理人を筆頭に、逃亡先で出会う不自然なくらい優しい人々。早い段階で被害者の2人が怪しいことが解り、観てる側も杜丘の逃亡を応援出来るのは親切。偽名を使う必要がないくらい、みんなに正体がバレてる杜丘。 逃亡から真実の追求へ。だけどずいぶんと軽快で作風とミスマッチな音楽を挟んでくるのが気になって…テッテレッテレ~ン♪旅情あふれる場面だけでなく、加代の死体の場面でもこの音楽。ケキョッケキョッケキョ♪ 変なトラップで楽々ライフルをゲットした杜丘。女の悲鳴と襲うクマ。まさか健さんがクマちゃんと戦う映画だとは。だんだん味付けが大雑把になってきた。 杜丘「どうして俺を助けるんだ!」真由美「あなたが好きだから!」これまた突飛。だけど恋愛映画じゃないからその辺さらっと。音楽とかもぶつ切り。 初めて乗るセスナでF-104戦闘機の追跡を低空飛行でかわす杜丘。あ、結構何でもアリな映画なんだな。矢村の説明で不時着できるタイプのセスナだって解るし、安心だ。 新宿のど真ん中で簡単に連絡が取れる杜丘と真由美。夜の新宿でサラブレッドが走り回る映像は突然で開いた口が塞がらない。いや悪い意味でなく無茶苦茶で面白い。あんな映像、思いついても実際撮らないよ。 サスペンスかと思いきやアクション要素も多く、舞台が日本だけに現実離れしてるようにも思えるけど、後のハリウッド大作アクションでは、結構そのまんまなこと(初めて乗る飛行機で逃走、街中で乗馬)をやっている事を思うと、この時代の邦画で、凄い頑張ってると思う。誰でも思いつくカーチェイス、銃の撃ち合いを入れないのも、新しい映像を観せたい気持ちが感じられて好感が持てる。 執拗に杜丘を追う矢村警部が徐々に味方になる展開も良い。このあたりTVドラマ『逃亡者』のリチャード・キンブルとジェラード警部の関係みたいでアツい。先々で杜丘を助ける善意の人たちも同様。 キチガイ病院ってあんた…でもホント、キチガイ製造病院だった。田中邦衛の演技は慣れたモノだけど、薬飲まされる健さんの可愛いこと。 最後、悪の親玉長岡にバンバン銃撃ち込んで「正当防衛だ」この何でもアリな感じがカッコいい。 主人公に都合よく話が進みすぎるけど、一本の映画としてまとまりも良く、満足度も高い。でもあの音楽がなぁ…ちょっとイジればビバヒルの“アクセルF”くらいに豹変しそうな気がするんだけど…[インターネット(邦画)] 6点(2022-03-16 14:45:46)《改行有》

488.  きっと、うまくいく 《ネタバレ》 -3 Idiots- “三バカ”。 3馬鹿って言い回しが日本独自のものらしいね。洋画ショート・サーキットとかで三ばか大将って出てきたけど、-The Three Stooges-で、どっちかって言うと“三ボケ”。 ルームメイトといたずら。憎たらしい学長。イヤミな同級生。ヒロインとの恋愛。試験、就職。決めセリフ「うまーく いーく」学園コメディとしてホントよく出来ている。上級生とのトラブル、アタマの硬い先生との口論なんかを、ランチョーがスカッと解決する展開は万国共通の面白さ。 それでもやっぱり日本とインド。文化の違いは当然だけど、いちばん違和感を感じるのは、チャトルのからかい方。ウガンダ育ちで共通語が不自由なのをからかうところ。学ぶことより成績優遇なインドの教育現場の問題提起をしているけど、言葉が不自由で学年2位の成績は、単純に凄いんじゃないかな? “ゴーカン”については、う~ん…だけど、日本もついこの前の'90年代、ギャグ漫画でエイズを笑いのネタにしてた事を考えると、目くじら立てるところでもないって気もして…ブラックユーモアって難しい。 自殺の多さも気になるところで、ロボの死の衝撃。ラージュは助かるの解ってたけど、それでも1本の映画にあれだけ自殺が出てくるのって、やっぱりインドならではの社会問題なんだろうな。後半ウイルス校長が良い人になる所、無重力ボールペンと鉛筆の話はとても好き。だけどこの、自殺に追い込んだ張本人ということが引っ掛かってしまうのが残念。 ヒンドゥー語の不自由な学生と、イヤミな同級生。憎たらしい校長と、自殺に追い込んだ張本人。は、登場人物を分けてほしかったかも? ランチョーが別人で第2部に続くのは、とっても良かったし期待した。単なるコメディだった学生時代から、後半は手の混んだミステリーになるのか?って。でも思ったのと違って、あ、そういうことかって結末だったけど。トラブル→解決→次のトラブル…の連続で約3時間は、そのまんまコメディ映画2本ぶんのボリュームで、どうしても長く感じてしまう。2本の映画というより、二夜連続のドラマ総集編をいっぺんに観るような感覚。 ランチョーの秘密はわかったけど、どうしても“何も言わずに姿を消した理由”は引っ掛かるところ。彼女も親友も放り出して姿を消すなんて、愛着や未練はなかったのかな?って。ドラマの引っ張り方としてはアリだけど、1本の映画としてなら、もうひと説明欲しかったところ。 まぁ再会したときの袋叩き。ランチョーの今の生活は、万国共通のスッキリ具合。高評価も納得です。[CS・衛星(字幕)] 6点(2022-03-06 15:43:53)(良:1票) 《改行有》

489.  バベル 《ネタバレ》 -babel- “言葉の混乱”。 ベルベル語、英語、スペイン語、日本語、そして聾者。言語や言葉の違いに混乱する映画にも取れるけど、劇中そこまで言葉のコミュニケーションで困ってる様子はない。旧約聖書の時代とは異なり、バスには英語を話すガイドが乗っていて、移民の家政婦は二ヶ国語を話せて、聾者は筆談や唇を読んでコミュニケーションを図る。 -babelize-で“混乱を引き起こす”となるようだ。子どものたった一発の“試し撃ち”がテロ行為と誤解され、外交問題にまで発展し、世界中のニュースになる。 飲酒運転を誤魔化そうとした結果、子供を誘拐したと誤解され、不法入国の逃亡者になり、幼い兄妹の命に関わる事件を引き起こす。 警察が父を訪ねてきた事を、母の自殺を疑っていると誤解した娘。…でも何故日本?=銃による犯罪が少ない平和な国だから。かもしれない。 菊地凛子の聾者演技は素晴らしい。けど、今ひとつ事件(この映画のテーマ)との関わりが見えてこない。チエコはまだ処女なことに劣等感を抱いている。「あんたの親父とヤッて機嫌直す」。歯医者、刑事と年上との関係を求めるところから、父親への近親愛があるんだろうか?近親愛はお姉ちゃんの裸を覗くユセフにも観られたし…なんて書いたけど、どうも違うような気もする。 勇気を出して裸になっても誰も自分を抱いてくれない孤独。異性と上手くやってる親友と違い、バカは出来ても一歩踏み出せない自分。父親の家族愛しか知らない寂しさ。って感じだろうか? 日本人所有の銃で、モロッコの遊牧民の子に妻を撃たれ、アメリカに置いてきた幼い子供たちはメキシコの国境で死にかける。 ジョーンズ一家のワールド・ワイドな災難とも言えるけど、異国の登場人物のなかに、故意に人を傷付けようとする人は一人も居なかった。 スーザンを献身的に看病するガイドと老婆。一方で何も協力せず自分の身の安全ばかり考えるアメリカ人観光客。 必死になって救助を探すアメリア。妹のレイチェルが子守を引き受けさえすれば、アメリアも子供たちをメキシコに連れて行くことはなかった。 観光客もレイチェルも、同じ英語を話すアメリカ人同士なのに、言葉は通じるのに助け合わない。 別れ際、ガイドに現金を渡すリチャードと受け取らないガイド。心に対する感謝の気持が現金。 綿谷がハッサンに感謝の気持で渡したウィンチェスターM70。アメリカ製のライフルが、巡り巡ってアメリカ人を傷付ける。 現金と銃。世界に混乱を引き起こすのは言葉の違いではない。[インターネット(字幕)] 6点(2022-03-02 01:19:39)《改行有》

490.  もっとしなやかに もっとしたたかに 《ネタバレ》 これがいわゆる“日活ロマンポルノ”かぁ。いきなり奥田瑛二の自慰行為から始まるからビックリする。確かに濡れ場が多く長いけど、今の目で見れば過激ってほどでもなく、きちんとした(?)ストーリーもあって、まだ若手だった有名俳優がちらほら出てきて、主人公の務める大和運輸のマークもそのまんま。ファミリー向けではないけど、普通に内容を楽しめる映画だった。 奥田瑛二を中心にしたストーリーだけど、出演者クレジットのトップは森下愛子な辺りも、ロマンポルノだからだろうか? ラジコン飛行機を見上げる幼い大介と、テニス部員の太ももを見つめる勇一。欲しいけど欲しいと言えない男たち。 妻の君枝に逃げられ、父は倒れ、子供は自分を父親と思ってない、どうにも上手く行ってない勇一。 そこに18歳の家出娘・彩子がピタッとハマり込む。本来の君枝のポジションを、どんどん侵食していく彩子。勇一と寝て、大介と3人で遊園地に行き、病院で父の看病をする姿は、理想の夫婦像、理想の家族像にも見える。 理想の家庭像の裏で、持て余された主婦を食い物にするホスト海野。親友の勇一に内緒で君枝を援助していたのも、解らないでもない。 「くたばれよ!ニューファミリー!」 君枝と彩子の火花がバチバチ。奇妙な3人生活が繰り広げられるかと思いきや、案外アッサリと身を引く彩子。 彩子との勝負に勝って手に入ったのは、かつて自分が捨てた生活。この“勝負に勝って試合に負けた感”ったら… 勇一の目の前で親元から走り去る彩子。大介の目の前で墜落するラジコン飛行機。どちらも自分のものじゃないけれど、手に入らなかった理想かな? 海野も実家に帰り、完全に自由を失い、退屈そうにタバコを吸う君枝。軽快なマーチと対象的に、誰も何も手に入れられない、虚しい結末。[インターネット(邦画)] 6点(2022-02-23 15:31:33)《改行有》

491.  ジーパーズ・クリーパーズ 《ネタバレ》 -JEEPERS CREEPERS- “ジーザス・クライスト”のスラングで、“何てこったい!”とか“うわビックリ!”なんて時に使うらしい。 モトはジャズのナンバーでルイ・アームストロングらが演奏してるそうです。“何てこったい!君の瞳はなんて魅力的なんだ!”みたいな歌詞。 …ジーパーズ・クリーパーズが怪物の名前かと思ったけど、ダリーの目を狙ったからこの曲のこのタイトルなのかもしれない。この怪物、気に入った獲物の体の一部を奪う時、それぞれの部位に応じて、ラジオで曲を流すのかもしれない。腕だの脚だのハートだの。で、超能力者イゼルは怪物が狙う部位と曲を知っているから、ダリーには「ジーパーズ・クリーパーズ(曲)が聞こえたら気をつけろ」と…続編があったの知らなかったから、この予想が外れてても当たってても、こんなコト大発見みたいに書くの、ちょっと恥ずかしいかも。 ちなみにこれ、劇場で観ました。当時なんかやたらと『コッポラの最新作』と謳ってたから、コッポラの名前押しに負けて、スゲー大作ホラーなのを期待して観ました。悪魔のいけにえや激突を彷彿とさせる序盤。暴走する錆びた小型トラック怖い。夜にゆっくり近づいて来るハイエースと同じくらい怖い。教会の地下に死体を投げ込む怪物が、ジッとこっち見てるのも怖い。首を切られて死んだカップルの話とか、都市伝説映画としてよく出来てた。 恋人でなく姉弟なのもちょっと新しい。2人の仲の良さもくすぐったくて良かった。ナンバー当てクイズとか、「アーハーン」合戦なんて、どこで勝敗が決まるのかこの2人しか解らない感じが、姉弟らしくてとてもイイ。 中盤から怪物をハッキリ見せすぎたのが、低評価の原因だろう。怖いだろ~って顔をハッキリ見せてしまうから。でもダリーの目を盗む理由付けとして、濁った目を見せておく必要もあったんだろうな。あとひき殺そうとする車をヒラリ、ヒラリとかわすのは、なんかユーモラスに見えて怖さが半減してしまう残念展開。そうそう、車に轢かれた怪物が翼を開くけど、あのニチャ~ッとした感じ、ムワッとしてて臭そう。 弟ダリーの最後、予想外だったけど、あぁしちゃうんだぁ…って、私の期待と違うことへの残念感。 二度と見る必要無いなって思ってたけど、今回再視聴してみたら、思いの外楽しめた。エンディングの抑え気味なブギーマンの歌もいい。駄作と呼ぶには勿体ない要素が多い映画かもしれないので、1点オマケ。 続編知らなかったなぁ、ちょっと観てみたい。[映画館(字幕)] 6点(2022-02-13 12:45:18)《改行有》

492.  愛と哀しみの果て 《ネタバレ》 -Out of Africa- “アフリカから離れて”。アフリカ要素と恋愛要素を天秤にかけて、恋愛の方がウケるって判断した結果のタイトルでしょう。最後“果て”とした所が、地の果てアフリカな感じも辛うじて出していて、ニクい演出に思えます。類似タイトルで迷った時は“果て=アフリカ”とインプットしておけば、この作品を思い出せるかもしれません。 何不自由なく裕福なカレンがアフリカに移り住む。物欲に縛られないデニスは、彼女にとってアフリカそのものだった。 ヨーロッパの文明、人との繋がりとは対局な、孤独な生き方を選ぶデニス。 彼に近づけば近付くほど、彼女の裕福の象徴、文明との繋がりは足枷となっていく。 梅毒で生死の境をさまよい、子を持てなくなったカレン。生きるために不可欠な文明との共存。彼女はデニスのようには生きられない。 無情にもアフリカの神は彼女の築いた文明(農園)を焼き尽くす。人間のちっぽけさ。文明の儚さ。 カレンの影響で徐々に文明を受け入れたデニスは、皮肉にも文明の象徴である飛行機の事故で命を落とす。 残った財産を売り払い、すべてをアフリカに残し、文明の元デンマークに帰るカレン。 天に召されたデニスと文明に戻ったカレン。2人の肉体はアフリカを離れたが、2人の魂は永遠にアフリカに残っている。 …“美しいアフリカの自然”と“雄大なテーマ曲”というパワーワードを抜きに、この映画を語ることなんて、自殺行為だなって思ったわ。 そのくらい、この映画のアフリカ要素重要。[CS・衛星(字幕)] 6点(2022-02-11 11:45:19)《改行有》

493.  TAXi 《ネタバレ》 ワイルド・スピードと双璧とも言えるカーアクション映画シリーズ。コメディ色が強いので、みんなが楽しめる作品。 どこにでもありそうなセダンが、スイッチひとつでカリッカリのチューニングカーになる馬鹿らしさ。この有り得ない展開が、公開当時は受け付けなかったけど、年々許せるようになって、今では結構好きになった。 地を這うようなローアングルショット。路面を縫うようにスイスイ車線変更するカメラワーク。改造車の馬鹿らしさとは対照的に、カーチェイスは迫力満点。車線変更直後に同車線上に自転車が走ってたり、車の間をギリギリですり抜けたりと、観てて結構危ないシーンもあった。 コメディ部分はオーソドックスなのとコテコテなののミックス、エミリアンのアホさ加減が笑えるか許せるかで評価変わりそう。 ジベール署長のドイツ人嫌いとか、韓国人タクシーのネタ“顔の区別がつかないから”とか、人種国籍ネタは結構ブラック。 あんまり深く考えないでボヘ~~っと観るのに適してるね。[地上波(吹替)] 6点(2022-02-10 12:23:01)《改行有》

494.  コンスタンティン 《ネタバレ》 キアヌの代名詞的なアクション映画シリーズって、これだっけ?と、ジョン・ウィックと間違えて視聴。ヘビースモーカーで青白い顔したキアヌのキャラと、ダークな宗教観と夜の街がバッチリ決まってて、思いの外楽しめた。 社会の裏側でワラワラと存在するハーフ・ブリード。事件に巻き込まれる美女。悪魔を倒す聖なる武器。特殊能力を持つ主人公と、そんな能力のない仲間。これは、私の好きな某ヴァンパイア映画によく似た世界観とストーリーではないか。スプリンクラーが印象的に使われるのも、悪く言えば既視感だけど、コレはコレで。あっちはマーベル、こっちはDCコミックが原作なんだね。 ハーフ・ブリードの倒し方がバッチリ決まっていて、倒す為の聖なる武器の数々がアツい。十字架の銃にメリケンサック。キーキー虫やドラゴンの息といった小物まで、まるで007のQの発明品のような面白さがあった。シリーズ化してたら、次はどんな武器が出てくるか楽しめたと思う。 羽の生えたガブリエル登場で思い出した。あれ?これ一回観てる。でも最初の方初めて観た気がしたから、きっとテレビで流れてたのを途中から観たんだろうな。その、ガブリエル役のティルダ・スウィントンの“人じゃない感”が凄く印象に残ってた。 その手があったか!なルシファーの選択。最後のガム。よくまとまっていて面白かった。 最後のチャズがよく解らなかったな。モトから?新たに?ハーフ・ブリードが定員制で、ガブリエルの席が空いたからそこに収まったってことなら、バルサザールの席も空いたからって感じに、続編が作られそうだったけど…[DVD(字幕)] 6点(2022-02-10 10:42:53)《改行有》

495.  チーム★アメリカ ワールドポリス 《ネタバレ》 パールハーバーを観たらこの映画を観たくなるよね。FUCK YEAH!! 世界一金を持っている軍隊、アメリカ軍。それを一番格好良く撮影できる監督がマイケル・ベイで、当時一番稼いでいた映画監督でもあったと思う。 金も権力もある監督にズバッと“パールハーバーはクソ”と言って、彼らに一体何の得があるんだろう? 自分たちの利益になることしかしない世界の警察、アメリカへの皮肉。 テロリストに武器を売り渡し、独裁政治を続ける金正日。でもズバリ北朝鮮を攻撃するより、日本や韓国に武器を売って睨み合いをさせておいたほうが金になる。極東の小国はアメリカにとって大して脅威じゃなかったし、資源の乏しい北朝鮮を攻撃するくらいなら、中東の産油国を攻撃対象にしたほうが金になる。 パールハーバーの歌だけでなく、エイズの歌もモンタージュの歌も素晴らしい。 人形劇なのに痛々しく見える死の場面の完成度。ハンスが鮫に食われる表情なんて人形とは思えない表情してた。話題のセックスシーンも、格闘シーンより力入ってるんじゃないかってくらいの完成度。終わった後のリサの、指がゲイリーの目に刺さってるのにOKな“ヤル気の無さ”もイイ。 毎回、どうしても笑ってしまうのがゲロのシーン。リアルなゲロの出方と色。下品極まりない音。そこで掛かる壮大な音楽。 スポッツウッドがズボン下ろすところも。あのやり取りと2人の表情がもう、ダメだ。この歳になってこんなの観て笑ってしまうなんて。[DVD(字幕)] 6点(2022-02-08 22:26:43)《改行有》

496.  エクスペンダブルズ3 ワールドミッション 《ネタバレ》 ウェズリー、メル、ハリソン、アントニオと、今回も超豪華な顔ぶれ。…なんだけど、若手で新チームを作っちゃったのはどうだろう。新旧の融合なら“消耗品”って皮肉なタイトルに、これからの若手俳優が出てくるのって、ねぇ? 見せ場に苦労したのか、それとも最初から用意されていたのか、バイク、女格闘家、ハイテク…う~ん、私の無知もあるけど、代表作のないメンバーだから、おぉ!?とか、出たっ!!とはならない。ずーっとエレベーターシャフトを登ってたりなんて、やってる事は凄いんだけど、交戦中に何してんの?ってなった。単に人数が増えた印象になったから、『自軍vs敵軍の雑魚キャラの乱戦』ぽくなってしまったね。 出すならニコラス・ケイジ、ウィル・スミス、サム・ワーシントンら、若手チームと言えど40~50代の、名の通ったアクション俳優で、一時期大人気だったけど最近あまり見ない人で固めてほしかった。この作品はそれぞれ役名は付いているけど、かつて映画で見たヒーローの“今”を味わう作品だと思っているから。 最後のシュワとリーのアレ、この映画だから出来た豪華なジョーク。だけど観たかったか?ウケたか?と言われるとね。リーの当時の体調から、アクションで見せ場を作れなかった為ではあるだろうけど、昨今は普通のゴールデンのドラマで、大したオチでもなく、あぁいうのを故意に自然に入れる、不自然な世の中になってしまった。でもこの作品は、無理に今風にしないで、頑張ってもせいぜい'00年代風のテイストを出していれば良いんだよね。 ウェズリーの救出劇~仲間との会話は面白く、シリーズの醍醐味を感じた。最後の戦いでアントニオにデスペラードな二丁拳銃や、ウェズリーにブレイドな銀の杭替わりに銀のナイフを使わせたのは、最高だぜ!ヒャッフー!!だった。 最後の救出ヘリのメンツの豪華なこと。そこに1人ぶら下がってるスタローン。「この作品も俺も、みんなに助けてもらって成功したんだ、ありがとう」的に、この映画のスタローンの気持ちを表現したシーンに思えた。あぁみんな最高。和む。[インターネット(字幕)] 6点(2022-02-05 09:27:24)《改行有》

497.  吉原炎上 《ネタバレ》 この作品は私の中で、とても邦画らしいと言える邦画だった。日曜洋画劇場だったと思う。番宣の『鬼才・五社英雄監督作品』ってフレーズが印象に残ってる。この映画を見たときも、キスシーン程度ならともかく、もっと激しいお色気シーン、いわゆる“濡れ場”が作品のメインとして入ってて、そういうのに耐性のない子供だったし、お茶の間が凍るのも苦手で…すぐにリタイア。 当時はじっとりジメジメな邦画は避けて、カラッと陽気に明るいハリウッド映画ばっかり観てたっけ。お陰で今、当時未見だった邦画を見る楽しみが出来てるけど。 中梅楼を中心とした当時の遊郭の町並みが凄い。セットのようだけどあの再現度、質感がとても素晴らしい。お金が掛かってるのがよく分かる。細かいところだけど、ふすまの中にガラス窓が入っていたりと、近年の画一的な工業製品に見慣れてしまったため、こんな些細なところに職人技を感じてしまう。 仕事を始める前の神棚を前にした儀式とか、当時の文化を勉強する資料としても、とても面白い。 中梅楼の造りからは千と千尋の湯屋を。おちかさんの話し方は湯婆婆を連想させる。今は鬼滅の刃も遊郭編だし、ぜひ今の子供にも観てもらいたいところだけど、無理だろうな。「ここ、噛んでぇ~!」だし。私も無理だったし。 コレってどこまで実話なのかな?って調べたけど、吉原が炎上したのって何回もあって、『いついつ、ココが火元でこれだけ燃えて、死者は何人で』とかって個別の記録がないのね。 純愛と見せかけて性的不能者なことにコンプレックスを抱いていた古島。お春との結婚に向かう絶望(不能者だとバレる)からの、自殺だったんだろうかね?逃げようと思えば逃げられたし。 古島の純愛より、自己満足の為に花魁道中を選ぶ久乃。不本意に売られてきた身の上には同情するけど、話が進んでいくうちに久乃より、庶民的な菊ちゃんの方に魅力を感じてしまった。[地上波(邦画)] 6点(2022-01-22 18:31:54)《改行有》

498.  ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ/天地争覇 《ネタバレ》 -獅王争覇- 獅子舞の王者決定大会。 オープニングの、紫禁城での多人数の獅子の舞いが圧巻。主人公たちとは関係ないけど西太后も出てきて、タイトルに相応しい清朝の歴史が垣間見れる。フェイフォンとイー叔母との関係も進んだようで、そこにカメラの送り主のロシア人将校も登場し、フェイフォンの嫉妬、八つ当たりが可愛いと言うか、大人げないと言うか… カンフーは特撮が増えてリアリティは減ったけど、鬼脚の動きは面白く、足技中心だけどカポエイラともまた違って『あんな拳法もあるんだぁ』って感心した。3つの流派の争いを止めるフェイフォンも、ゲームの“○○無双”みたいで格好良かった。 街中での獅子大会予選も大迫力。オープニングの綺麗な舞いとは違い、相手の獅子を攻撃する荒々しい争いは、獅子舞いの別な一面を見せてくれた。 怪我をした鬼脚とのエピソードも涙を誘うし、「アオラプユー!!アオラプユー!!」英語教室とか、前作よりコメディ色が強調されてきたと思う。イー叔母の表情も豊かで可愛らしい。キャストに愛着も出てきた3作目だけに、ただ眺めてるだけで楽しめて、本作が一番私の好みかもしれない。 イー叔母の「中国の未来は私達が決める!」西欧やロシアなどの列強国に良いようにされていた中国人のたくましさ、意地が感じられて格好良かった。 最後は獅子大会なんだけど、獅子舞いは予選でお腹いっぱい堪能したから、ちょっと食傷気味になる。 たぶんシリーズ鑑賞はここまで。歴史に沿った冒険譚として面白いシリーズでした。[インターネット(字幕)] 6点(2022-01-15 12:32:36)《改行有》

499.  ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ/天地大乱 《ネタバレ》 -黄飛鴻之二: 男兒當自強-“黄飛鴻その2:男は自らを鍛え強くなれ” みたいな意味らしい。またこの映画の印象的なテーマソングのタイトルでジャッキー・チェンが歌ってる…そうだったのか。邦題は『熱き血潮』 フー役がユン・ピョウから別の人に変わり、イム師匠が総統役で出ていたりと、ちょっとこんがらがった。 イー叔母とウォンとフーの三角関係。「フー何してる?その役は私がやる!」って、なんかウォンが大人げないかなと。嫉妬して可愛いって見方もあるけど。 白蓮教教祖のクン大師、ノドに当てた刀を横に引くのは観てて怖い。前作のイム師匠を倒した銃すら効かないのは、強敵感も強く期待値が上がる。外国語学校の焼き討ちは、建物にお札をいっぱい貼ったり、死体が転がってたりと結構ショッキング。 白蓮教って実在したらしいけど、怪しい新興宗教感が強い。この映画が制作された'92年前後は、日本ではオウム真理教とか統一教会とかが話題になってた辺りで、香港ももしかしたら、そういう新興宗教がリアルタイムで話題になっていたのかもしれない。 ラン提督に見覚えあると思っていたら、ドニー・イェンか。ビュンビュンしなる棒術、布を固めて棒状にした武術は、迫力と美しさがあって見事だった。実際、後半の対決より、中盤の対決のほうが見応えがあり、カンフー映画の醍醐味に思えた。 後半のクン大師、ラン提督との連戦は、リアリティは無いけど観ていて楽しい。“香港のスピルバーグ”と呼ばれていたツイ・ハークの本領発揮で、当時の流行だったワイヤーアクションを多用した漫画みたいな戦いと、(恐らく)当時はマンネリ化で時代遅れになってきていた、本格カンフー映画を見事に融合させていたと思う。[インターネット(字幕)] 6点(2022-01-14 11:48:35)《改行有》

500.  プラネット・テラー in グラインドハウス 《ネタバレ》 Grindhouse=アメリカでB級映画を2~3本同時上映する映画館の事らしく、その中で上映されている-Planet Terror-という映画。という設定。“恐怖の惑星”とか、そんな意味だろうか?本作の原因の化学兵器はDC-2“プロジェクト・テラー”だから、もしかしたら、配給会社がシナリオをいい加減に流し読みして、プラネットとプロジェクトを勘違いしたままタイトル決定したって、設定ネタなのかも? 初っ端のマチェーテ。デスペラードで観たシーン入れてくるとか笑うわ。架空の映画なのにストーリーがしっかり伝わる所がフザケながらもちゃんとしてる。 画面や音をザラザラさせてB級テイストを出してるけど、カメラワークは決まってるし、CGも最新技術で、病院の舌のシーンとかきちんとグロい。裏切り者のキ○タマ集めて瓶詰めにするとか、美女の足にマシンガン付けて暴れさせるとか、アイデアと下品さとセクシーさはB級臭プンプン。 副保安官トロ役のトム・サビーニは相変わらずで、中指失って結婚指輪を中指につけるとことか、わざとだろー。 あと久しぶりにマイケル・ビーンを観られたのが嬉しい。全盛期の面影がきちんと残ってて安心したのと、どこかで兄を裏切るんじゃないかと思ったけど、最後まで良い人だったのが良かった。 軍人と科学者。ダンサーと元カレ。医者夫婦。保安官と兄…いろんな登場人物が、なんやかんや皆んな集まって(肝心なところのフィルム紛失とか手が込んでる)大惨事からの血みどろの戦い。トロに撃たれる保安官。よく分からないけど凄いエル・レイ。ゾンビに囲まれての脱出劇。炎と血と肉が飛び散る出血大サービス。そんなに怖くないし、頭空っぽにして、ボ~~~~~っと観るのにちょうど良い。[インターネット(字幕)] 6点(2022-01-09 18:45:23)《改行有》

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