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プロフィール
コメント数 418
性別 男性
自己紹介 1959年生まれの48歳。
神戸市近郊に在住の、映画をこよなく愛する
市井の人であります。
ま、コツコツとレビューしようと思ってます。

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41.  恐竜100万年 男子専科。そう、本来SF映画といえば男性向け(青少年含む)用に作られているわけですが、この映画はそれが徹底されており大いにヨロシイ。本作こそが「バーバレラ」と双璧を成す、殿方向け本格特撮映画! 冒頭早々、合成バレバレの大トカゲを登場させたりで、時代考証にしろ原始人の描写にしろかなーりイイカゲン。というものの、ちっとも原始人には見えない皮ビキニ姿のラクエル・ウェルチだけは、この作品の世界観と妙にマッチしておりベリーグー。そしてもうひとつの見どころが、レイ・ハリーハウゼンの手によるモデルアニメーション。後々、「恐竜グワンジ」に受けつがれたと思われる、ケラトサウルスやアロサウルスの登場シーンについニンマリ。(死にっぷりも良く、なかなかイイ味出している) ハリーハウゼン&ドン・チャフィの作品としては、ファンタジー色豊かな「アルゴ探険隊の大冒険」には一歩譲るものの、ぜひ残しておきたい作品ですね。7点(2005-01-25 12:12:02)(良:1票)

42.  フォレスト・ガンプ/一期一会 優しく包み込むようなメロディーと共に、一枚の羽がフワフワと舞い落ちるセンスの良いオープニングシーンからしてヤラレてしまう。トム・ハンクス演じるフォレスト・ガンプという、ちょっと頭は弱いが人間の愛というものを知り尽くしている男の数奇な半生を綴った物語。懐かしい数々のヒットナンバーをバックに激動のアメリカ現代史を絡めて展開させており、監督ロバート・ゼメキスのドラマチックで丁寧な演出が冴えに冴える。(原作はウィンストン・グルームで脚本はリック・ロス) また、アラン・シルヴェストリの抑揚のある音楽が感動を盛り上げ、時には涙腺を緩める。フォレストの純粋で無欲な行動があれよあれよと成功を収めるが、本人にしてみればどうでも良いことで、頭にあるのは常に愛する人への思いといつしか昔のように愛する人と一緒に時を過ごしたいだけ。その彼と対照的なのがジェニー(ロビン・ライト)の自分を見失い落ちぶれゆく半生であり、ダン隊長(ゲイリー・シニーズ)の神をも呪いたくなるベトナム戦争の後遺症であろう。とくにジェニーの生まれ育った家屋に向け狂ったように石を投げ付けるシーンは非常に印象的であり、あたかもこの家屋が自分のすべてを狂わし、自分なんか生まれて来なければ良かったとでも言いたげだ。そして神様に見離される者もいれば、時を経て神様と仲直りする者もいる。心温まるファンタジーでもあり、現代人に向けた寓話でもある。アカデミー賞総ざらいも納得の本作に、文句なしの10点満点。10点(2005-01-25 11:47:09)(良:1票)

43.  西部戦線異状なし(1930) 世界映画史に記録されるべく戦争映画の古典にして傑作。戦争ものとしては分かりやすい展開と演出なので、マイルストン監督の痛烈な反戦メッセージがストレートに伝わってくる。しかも、悪名高いドイツ軍という設定も当時としては良く考えたもので、老練な教師が少年達を戦場に駆り立てる様は大変リアルである。愛国心高揚に踊らされた少年兵達が、予想だにしない最前線に送られた後では時既に遅く、バタバタと戦死するのを待つだけ。有名な、平和の象徴である蝶を手に取ろうとするラストは言うまでもなく、記憶に残る鮮烈なシーンも数多い。とくに、ポール(リュー・エアーズ)がナイフで刺した敵兵と一晩を明かせざるを得ず「もし銃と軍服さえなければ君と友人になれたのに」とつぶやき、苦悩するシーンは生涯忘れられそうにない。文句なしの10点満点。10点(2005-01-25 11:45:05)(良:1票)

44.  禁じられた遊び(1952) 派手な戦闘シーンこそありませんが、切々と訴える見事な反戦映画です。冒頭、ドイツ軍戦闘機の攻撃により両親を失い孤児となる少女ポーレット。少年ミシェルと出会い、のどかな農村にある彼の家屋で束の間の一時を過ごす。しかしここでも大人達は、隣家なのに憎しみ合い小さな戦争をしている。子供達が出来るのは、十字架を立て死んだものへお祈りを捧げるという“禁じられた遊び”だけ。やがて引き裂かれる身となる二人。出会いと別れ。視点を変えて見ると、切ない初恋の映画ともいえます。そして、涙なしでは見られない有名なラストシーン。ナルシソ・イエペスの哀切溢れるギターと共に、ポーレットの悲しい運命をも想像させてしまう。“戦争”という二文字が罪のない人間の命を奪うだけではなく、残された子供達の人生をも奪ってしまう。一度起こしたら最後、取り返しのつかない結果をもたらすということを名匠ルネ・クレマンは見事描き切っている。文句なしの10点満点。10点(2005-01-25 11:43:07)(良:1票)

45.  エイリアン2 前作はエイリアンの戦慄の恐怖を描いた作品だった。本作はキャメロン監督お得意の重厚なSFアクションもので、迫力満点な作品に仕上がっている。手に汗握る見せ場を次から次へと用意してあり、しかもエイリアンを出すわ出すわで、サービス度はもう満点以上。音響効果も抜群で、つま先までシビレさせてくれた。そんな中、勇猛果敢なリプリー(シガニー・ウィーヴァー)が智恵と度胸で大活躍。少女を守り抜く見事な闘いぶりが、ビシバシとポイントを稼ぎまくる。まさに、ニューヒロイン誕生の瞬間だった。ラストに用意された“クイーンエイリアン”との差しでの死闘は、SF映画史上、屈指の名場面! シガニーの智恵と勇猛振りに酔いしれた見事な作品でした。10点(2005-01-22 00:12:08)(良:1票)

46.  ターミネーター 初見は随分前なんですが、スピルバーグ作「激突!」を見た時と同種の衝撃と興奮を覚えたものです。ただならぬオープニングシーンからしてゾクゾクさせてくれたし、ド胆を抜く描写と展開にはキャメロン監督の異才ぶりをも十分に感じさせてくれた。さらに、これでもかという観客へのサービス精神と映画作りに対する姿勢は、スピルバーグのそれとまた一味違った独自のものを感じさせる。そしてシュワルツェネッガーに目を移せば、ハマり役というよりもこの映画の主役を張るために生まれてきた様なもの。その後の彼の活躍振りはまさにターミネーターそのもの。1970年代以降の、エンターテイメントSFの傑作シリーズとしては「エイリアン」と双璧を成しており、またキャメロンとシュワルツェネッガーを世に知らしめた記念すべき作品だった。10点(2005-01-22 00:10:00)

47.  穴(1960) 《かなりネタバレ》モノクロ映像が映し出す光と影の絶妙なコントラスト、のぞき穴から鏡を通して見る独特の緊張感、深夜の地下道に響き渡るコンクリートを打ち砕く音などなど…非常に印象的なシーンと効果音がいつまでも脳裡に焼き付く。たしかにあんな大きな音を立てて看守が気付かない、穴を掘った砂利はどうしたなど基本的なトコロで引っ掛かったりしなくもない。それよりもむしろ本作は、サスペンスフルな演出の妙と独特の雰囲気を味わうべき作品でしょうね。鏡の破片はいうまでもなく、薬のビンが砂時計になったりと着想が秀逸で、どんな小道具が飛び出すか最後まで興味は尽きない。脱獄囚5人の人物描写もきっちり色分けしており、刑務所長の存在もラストでは大きく生きてくる。そして何より実話を基にしているのが良い。原作者のジョゼ・ジョヴァンニ、ロラン役のジャン・ケロディ共に元囚人で脱獄の経験者。このように経験者は語るではないが、作品に生々しさと説得力を持たせる。脱獄物の傑作と言われるだけの根拠は充分にあると思いましたね。9点(2005-01-15 22:53:57)

48.  真空地帯 逃げ場のない閉ざされた社会では、陰湿なイジメやリンチが当然の如く発生する。ましてや当時の日本の軍隊という上官や目上の命令が絶対的なものである縦社会では、それが歪な形で顕著に表われる。そもそも軍隊というものは武力や暴力により人を殺すことを目的としている組織なわけで、機構そのものが不条理の塊になって当然といえば当然かもしれない。それにしても初年兵や目下の者を殴る殴る。人間であることを徹底的に否定される様は凄まじい限りである。まさに真空地帯とは言いえて妙で、そこに人間らしさを感じ取れる空気は皆無である。さらに軍幹部は絶対的な権限を有するため、軍需物資を平気で横流し私腹を肥やす。監督山本薩夫は、そんな不条理で腐り切った軍隊という機構を力強くリアルにあばいてゆく。原作者の野間宏と共に監督自身も軍隊経験者だけに、しかも戦後7年しか経っていないこともあるがセット美術、役者達の演技、殺伐とした雰囲気描写などすべてに於いて生々しくリアルである。ガラの悪い関西弁も一役買っている。また木村功、下元勉、西村晃など演技力確かな役者陣に支えられている辺り、群像劇としても見応え充分。反戦映画としては完成度も高く、しかも群像劇の傑作でもあります。9点(2005-01-09 22:01:58)(良:3票)

49.  月光の夏 太平洋戦争末期、特攻隊の悲劇を取り上げた作品は数多くあるが、本作は実話に基づいて作られているだけにより一層切実なものとして胸に迫ってくる。さらに派手な戦闘シーンや凝った特撮など一切使わずに、戦争の悲惨さと平和の願いを描き切ることに見事成功している。また監督神山征二郎の誠実な人柄が作品によく出ており、しかも渡辺美佐子や仲代達矢を筆頭に、各実力派俳優たちの情感が込められた演技も手伝い作品そのものの完成度もかなり高い。物語は、およそ戦争とは無縁に映る平和な余りにも平和な現代の日本と対比して、爆死することを義務付けられた特攻隊員の姿と戦争の不条理が次第に浮き彫りにさけてゆく。奇跡的に生き残った特攻隊員の語るに語れない地獄のような苦しみ、若き命を捨て駒同様に扱う冷血非道な参謀や軍指令部などなど。《ネタバレ》やはり本作では、ラストに尽きるでしょう。引っぱるだけ引っぱって余りにも衝撃的なシークエンスが、このラストに用意されていたのである。悲哀に満ちたベートーベン作曲「月光」のメロディーが類稀なる効果を収めており、特攻隊員の悲劇と戦争の不条理性を見る者へ強烈に訴えている。その瞬間、彼らは何を思い何を願ったのであろうか。このラストシーンは涙なしではいられなかった、というよりもうボロボロになってしまった。少々くどいようだが、この大どんでん返しとも言えるラストを迎えるまでじっと我慢して見て欲しい。この戦慄すべくエンディングシーンで評価は大きく跳ね上がり、作り手はなぜ坦々とストーリーを進めてきたのか分かるはずです。今の若い世代に、いろんな意味でぜひ見て欲しい名作です。10点(2005-01-07 23:06:22)

50.  八甲田山 青森や東北地方出身なのに、なぜか東北なまりのない標準語をしゃべる主役級のスター俳優たち。高倉健演じる徳島大尉が滝口さわ(秋吉久美子)に敬礼をするシーンは狙い過ぎのファンサービスにしか映らず、感動というよりむしろ興醒め。このようにスター俳優たちのヒロイズムを前面に出すと、本来作品が放つテーマ性から遠ざかってしまいリアリティも薄くなる。というものの、雪が吹きすさぶ厳冬の雰囲気描写もまずまずで、しかも史実を基にして作られているだけあり胸に迫ってくるのもまた事実。監督は森谷司郎で、「日本沈没」「動乱」など大作モノを数多く手掛けているわけですが、どれもみな商業色は強いものの最後まで飽きずには見せてくれる。6点(2005-01-07 22:42:50)

51.  女中ッ子 本作では言うまでもなく、主人公初を見事演じた左幸子に尽きます。元体育の先生だけあって初々しくはつらつとした演技はまさに適役以上のもので、きかん坊の子供を受けとめる辺り母性をも感じさせてくれた。そんなエネルギッシュな左幸子に呼応するかのように勝美役の子役・伊庭輝夫がこれまた活きが良く、相手役としてピッタリ。名匠田坂具隆の誠実で味わい深い演出が冴えに冴えており、戦後の高度成長期に差しかかる古き良き時代を存分に味わえる。田舎から出て来た世間知らずの初が都会の文化や習慣に驚く様子と対比して、都会っ子の勝美が冬の田舎の生活に興味を示すという後半の構図も素晴らしく、またアクセント代わりに流れる時計群のハーモニーも不思議な郷愁を誘ってくれた。そんな中、印象的なシーンとエピソードがぎっしりと詰まっているわけですが、個人的に大好きなのがふたつあります。初が時計群の音とともに眼を覚まし、窓を開け朝もやかかる田園都市世田谷を一望する。そして大きく伸びをする。すがすがしいシーンだ。夢にまで見た都会での生活が始まったのだ。それともうひとつは、犬嫌いだった母親の許しが出て勝美と初が歓喜するエピソード。初がチビを抱き上げていう台詞、「チビ、良かったなー、今日からおまえも日陰者でなくって。ぼっちゃん、チビといっしょに走ろ。」この時の初の笑顔が最高にイイ。さらにチビを先頭に原っぱを走るシーンなんかも感涙を大きく誘ってくれた。私も子供の頃、親の反対を押し切り子猫を飼ったことがあり、この時の二人の心境が良くわかるのである。その他にも走行中の列車から飛び降りるシーンなんかは初らしさを象徴しているし、ちょっぴりコワくてユーモラスな“なまはげ”の秀抜な雰囲気描写など挙げているともうキリがありません。そんな古き良き日本を封じ込めた名作中の本作に、文句なしの10点満点。10点(2004-12-30 22:47:43)

52.  バトル・ロワイアル 近未来の日本、BR法とやらが発動される中、中学生たちが最後の一人になるまで無人島で殺し合いをさせられるという。アイデアそのものからして、馬鹿馬鹿しいほどの荒唐無稽。(何で国家が少年たちに殺し合いをさせるか。誰が大人の言いなりに仲間どうし殺し合いをするか。)  話題騒然の問題作。どんな題材でも客さえ入れば良いという製作側の儲け第一主義が透けて見え、これが一番イヤらしい。が、しかし監督は鬼才深作欣二。そんな過激な企画ものであるにしろ、見る者に何らかの生きざまというか死生観を提示してくれるのではと思いきや…。飛び交う台詞もテレビのドラマ並みで、“ハッ”とするメッセージもとくに見当たらない。それでは映画そのものの出来はどうかと言うと、これが良いとは言えない。個々のエピソードのまとまりが悪く見づらい。ラストもやけに冗長だ。結局のところ、過激を売りにしたバイオレンス・ムービーの凡作にしか映らなかった。4点(2004-12-24 14:35:39)

53.  海軍特別年少兵 戦況の悪化が著しい太平洋戦争末期、本土を死守するべく硫黄島に於いて日本軍守備隊二万三千余(年少兵三千八百名含む)のほとんどが玉砕壊滅したという。この映画は疑うことを知らない14、15歳の少年たちがプロパガンダ教育により祖国のため自ら志願兵として海軍に入隊、そして厳しい訓練を経て悲劇的な結末を迎えるまでを描いたもの。監督は今井正で物語は叙情的に展開されいゆく。生粋の海軍魂の持ち主である鬼教官・工藤上曹(地井武男)、軍隊に於いてなおも愛の教育を説こうとする教官・吉永中尉(佐々木勝彦)との対立。この辺りの人物描写、歪曲せず等身大で描かれているのではないだろうか。また、庶民や社会の末端で生きる人々の戦争や国家に対する本音、軍の命令に従わざるを得ない教師による志願兵募集の場面、恐ろしい憲兵や特高警察による反戦思想を持つ者の連行シーンなどなど、暗く悲しい時代を記録的な意味合いを持たせフィルムに収めている。年少兵を演じる15、16歳ぐらいの少年俳優たちを軸に坦々と進められるため少々盛り上がりに欠けるかもしれませんが、この作品のテーマ性を全面に出すというコンセプトなら致し方ないところ。しかし監督今井正の力感ある演出と構成、何より脇を固める実力派俳優たちが作品そのものをしっかりと引き締めており、完成度は高く本作を世に出した功績は十分にあると思います。8点(2004-12-23 14:48:00)

54.  ザ・ガードマン 東京用心棒 昭和40年にさっそうとテレビスタートした「ザ・ガードマン」。シブくシリアスな雰囲気を漂わし、大人向けのドラマとしては子供のクセに生まれて初めてハマった作品です。ひとくちにガードマンといってもピンからキリまであるわけで、ここに登場するのは誰しもイメージする制服姿で警備するというものではなく、むしろ矢面に立ちクライアントの命と財産を死守するスペシャリスト集団といった方が良いかもしれない。しかもこのシリーズの良いところは後々刑事モノ特有に表われるアクションや銃撃戦がウリではなく、スリリングな演出が見どころのサスペンスドラマであること。毎回、宇津井健演じる高倉キャップを軸に、清水隊員(藤巻潤)や荒木隊員(川津祐介)たちが抜群のチームワークを発揮して見事功を収めるわけですが、犯人側にも個性的な面々が登場したりでドラマを大きく盛り上げてくれる。けっこう前置きが長くなりましたが、本作は劇場公開用として作られたもの。テレビ版と違い予算も多めでゴージャス感を醸し出しているのはうれしい限り。しかし本来売りであるはずの、ザ・ガードマンたちと犯人側とを対峙したサスペンスフルな演出を期待していたんですが、大味で平坦なままストーリーが進んでしまう。重要な位置にある、外国人俳優ポール・シューマン演じるネルソンの人物描写も雑でなんかヘン。つまり脚本や監督が毎回入れ替わるので、作品の出来不出来にけっこう差が出るんですよねこのシリーズ。5点(2004-12-23 14:46:29)

55.  バーバー 洗練されたモノクロ映像にカメラワーク、ブラックな笑いを誘う人物描写、風刺を利かせた巧みな語り口などなど、いかにもコーエン兄弟らしい円熟期の一本、というところか。とりわけ、読めそうで読めない筋書きがおもしろく最後の最後まで観客を飽きさせない。ところで、寡黙でクールな主人公を好演したビリー・ボブ・ソーントン。煙草を本当に旨そうに吸うので禁煙中にもかかわらず、「まぁ一本ぐらい…」とつい自動販売機に足を運んだトホホの人がいたのではないだろうか。すると本作は、禁煙中の方にとってちょっと罪な問題作?7点(2004-12-21 14:20:18)

56.  ガメラ対大悪獣ギロン 子供の頃、ガメラシリーズはほとんど見に行きましたね。東宝ゴジラより断然大映ガメラ派でした。子供の味方はもちろんで、主人公たちのちょっとした冒険活劇を絡めている作風が自分には合いましたね。これもその一本で、二人組の宇宙人おねーさんに食べられそうになり、あっちこっちワープして逃げまくります。子供心にハラハラドキドキで、こういう場面は記憶に残りますね。ガメラシリーズに登場する怪獣は完全に子供向きでユニークなのが多く、このギロチンのような武器を持つギロンがよい例でしょうね。6点(2004-12-21 14:18:44)(良:1票)

57.  無法松の一生(1958) 戦時中に作られた阪妻主演の前作は、当局の検閲により大幅にカットされたと聞きます。そのことが余程悔しかったのでしょか、作り手のこの作品にかける意気込みと愛情が充分過ぎるほど伝わってきます。美しいカラー映像を彩りのあるメロディーで包み込んだタイトルロールからしてヤラれてしまった。監督稲垣浩の手作り感に満ちた演出が冴えに冴えており、存在感たっぷりの無法松を演じた三船敏郎に名女優高峰秀子のしっとりとした演技、そしてカメラワーク、音楽、セット美術ともどもすべてに於いて申し分ない。光陰矢の如しというか、過ぎ去る年月を人力車の車輪でもって表現するシーンは抜群に美しく、監督稲垣浩のセンスの良さを遺憾なく発揮している。松五郎が万感の思いを込め祇園太鼓を打つシーンは大いに盛り上がるわけですが、個人的には運動会のエピソードが好きですね。松が子供の頃、唯一大泣きした話をぼんぼんに聞かせた後、パッと開放的な運動会の場面に切り替わる。松が徒競走に飛び入りする。「松、負けたら承知せんぞ」と酔客から声援が贈られる。ぼんと夫人の期待に応えて一等になる。ぼんは小躍りして喜び(この時の笑顔が最高にイイ)、夫を亡くしふさぎがちだった吉岡夫人の瞳までがキラキラと輝く。松を中心にぼんと奥さんが唯一三人一体となった場面で、この瞬間、松はぼんにとって父親以上の存在となる。この感涙を誘う一連のシークエンスが、この映画のヤマ場でしょうね。ラスト、貯金の話しも泣かせてくれた。名作です。9点(2004-12-17 15:54:57)(良:2票)

58.  エボリューション ま~とにかく奇想天外なおバカ映画でした。ラスト、巨大エイリアンへの浣腸はブプァ~~で汚過ぎるっ! ! えっ、ひょっとして女優ジュリアン・ムーアもウ○コまみれになるの? 驚き半分、期待半分。ウン○まみれになるお姿をぜひ拝見したかった・・・。5点(2004-12-13 16:03:18)

59.  橋の上の娘 コントラストを利かした鮮烈なモノクロ映像、エキゾチックで官能的なメロディーなどなど、しかもあちらこちらに脳裡に焼きつくシーンを散りばめており、まるで海外の旅先で夢でも見ていたかのような90分だった。この映画は緊迫するナイフ投げのシーンが圧巻だが、むしろこのシーンを撮りたいが故に監督ルコントはこのモノクロ作品を作った感さえする。とくに、ゾクゾクさせる音楽と共に始まる“死の大車輪”が見る者を圧倒させてくれた。あのナイフの突き刺さる音といい、ヴァネッサ・パラディのエロティックさといい、シュールな純愛を描かせたら今現在この監督の右に出る者はいない。奇才ルコントの独特の世界観が味わえる異色ラブ・ストーリーの傑作です。9点(2004-12-13 16:00:06)(良:1票)

60.  さくや妖怪伝 人並みはずれた能力をもつ若者が妖怪退治の旅に出る。いわゆる鬼退治モノで、手塚治虫の傑作漫画「どろろ」の実写版を彷彿させる雰囲気描写がところどころ見られる。にわか怪談ブームということもあり眼の付けどころは良かったわけなんですが、いかんせん演出にしろ展開にしろお世辞にも上手いとはいえません。監督の腕次第では主人公を演じる少女の演技力のなさを十分カバー出来るはずなんですが、ほとんど無防備状態で露見。それより一番マズいのは、子供向けなのか青少年向け(オタクが喜びそうなシーンもあったゾ)なのか方向性がはっきりしないこと。(監督は子供向けに作ったといっているが…) それがもし子供向けに作られたのなら、演技力うんぬんは本作に於いて大きなマイナスにはならないわけだが。その一方、クライマックスに登場する松坂慶子演じる土蜘蛛の女王がなかなか魅力的に描かれており、また大映作品「妖怪百物語」にオマージュを捧げた善玉の妖怪たちが踊りを披露するシーンなどは心を和ませてくれる。このように部分部分を取り上げると良いシーンがあるだけに、ある意味不完全なまま出されてしまった残念な作品。題材としてはオモシロく、しかもシリーズ化の予定もあったようなので作り手はもっと完成度を高めてから次回作を出すとか、あるいはもう少し力量のある監督(金子修介か平山秀幸あたりか)でぜひとも作り直して欲しい。次回作に期待を込めプラス1点で6点。6点(2004-12-10 15:27:25)

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