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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 772
性別 男性
ホームページ http://blog.livedoor.jp/no_the_war-since2010/
年齢 42歳
自己紹介 ブログでは文字数気にせずレビューしています。
併せてご覧ください(^っ^)b

こんな僕ですが父になりました。しばらくは子育てで映画どころじゃありません。じゃんじゃん笑投票なりなんなりしてください。

2015年1月、ついに700レビューに届きました。記念すべき700レビュー目は・・・『ゲームセンターCXザムービー』うっかりしてたぜとほほ

2018年、今年は12本映画館で観れました。つきいちペースは健康的。

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41.  シュガー・ラッシュ:オンライン 《ネタバレ》 ディズニー映画にしかなしえない、ディズニー自虐ネタは、豪華だったし面白かった。もっともあの自虐はこれまでも何度か扱われているけど。 歴代プリンセスの吹き替えが、神田沙也加だったり松たか子だったり中川翔子だったりと本物らしいんだけど、言われないと分からない。そんなことより、白雪姫とかアリエルとかは、当時のアニメのテクスチャを踏まえた質感のほうがよかった。 ラプンツェル以降のディズニーは、自立した女性観を描かなきゃいけないノルマとかあるのだろうか。世界の潮流への対応なのか。はてさて今作のベネロペにもそれを適用しなければならないのか。べつによくね?このノルマみたいなのを諦めれば、いろいろ整うと思う。 そもそもベネロペは、スローターなんとかという荒廃した世界に魅力を感じるような子じゃなかったはずだ。そもそも、映画つくりてたちの、ああいった現代的な暴力的なゲームに対する姿勢がよく見えない。なんなら「是」としている?非常に魅力的な女性シャンクを、肝心なところで裏切るやつにするなどして、あのスローターなんとかの世界観を「否」してほしかった、ディズニー映画ならば。[映画館(吹替)] 7点(2018-12-27 23:23:00)(良:1票) 《改行有》

42.  来る 《ネタバレ》 伊集院光が自身のラジオでお薦めしていたので、敬意を表して観てきた。そういえば中島哲也じゃん。じゃあ観なきゃ。 得体のしれない悪霊だかクリーチャーだかなんかよりも、それすらも利用して、憎しみ、嫉妬、怒り、孤独にとりつかれる人間たちのほうがよっぽど怖い!っていう映画なのかなと思っていたが、ラストのカタストロフィでは、わりと悪霊だかクリーチャーだかが大活躍してて、この点でずれを感じた。しかし、このズレをがっちりつなぎ止めていたのが、ほかでもない、ファブリーズを身にまとう松たか子。[映画館(邦画)] 7点(2018-12-27 23:13:37)《改行有》

43.  ボヘミアン・ラプソディ 《ネタバレ》 ふつうにクイーンの楽曲を聞いたところで、ボロ泣きすることはない。しかしこの映画を観て、ラストのあのウィーアーザチャンピオンを聞くと、ボロ泣きする。 あの「We」とは、クイーンだけでなく、クイーンの周りの人々、クイーンの歌を聞く人々、さらに、この映画を観ている僕たちひとりひとりを全員包括した一人称複数形であったのだ。 そしてフレディマーキュリーは、そんな僕たちを、チャンピオンを讃える。 この映画は、クイーンの史劇に留まらず、WeのWeによるWeのための「人生の勝利宣言」である。 でも後日よく反省すると、僕はチャンピオンと名乗れるほどの生活してねえ。[映画館(字幕)] 9点(2018-12-27 23:06:26)(良:2票) 《改行有》

44.  カメラを止めるな! 映画を観終えて池袋から電車で職場に向かいがてら、宇多丸のこの映画の評論を聴く。そして別日の収録で、宇多丸と上田監督のインタビューも見つけて、それも聴く。このインタビューもまた、僕にとって大きなものとなった。 どうやら上田氏、かねてからの宇多丸ラジオのリスナーであって、宇多丸の映画観に多大な影響を受けていて、特に映画の勉強や専門学校に通っていたわけではないとのこと。子供のころから映画のようなものを撮って遊ぶことが大好きだったとのこと。影響を受けた日本人4人、松本人志、吉田戦車、三谷幸喜、そして宇多丸とのこと。なお、映画をみて僕は「三谷幸喜『ショーマストゴーオン』だ!」と思っていたので、合点。『カメラを止めるな!』には、上田氏にとっての宝物をとにかく詰め込んだとのこと。 ここまで聴いて僕は胸が打ち震えた。上田監督こそ、”こーゆーのにワーワーはしゃぐニンゲン”を最上級に拗らせちゃったまさにその人である(にすぎない)。すなわち、映画が好きで、録画して音楽付けて遊んでて、吉田戦車や三谷幸喜にはまって、おおいなる映画の世界に憧れて、宇多丸のラジオを聴いて映画の在り方を学び、ENBUゼミで人を集めて300万円も突っ込んで映画を撮り、自分の赤ちゃんまで出演させ(たぶん監督の実の赤ちゃんだと思う、名字が上田だし)ているそういう生きざま。 だから、とてもおこがましくて申し訳ないんだけれど、僕は我がことの様にうれしい。こうやってうれしい思いを抱いている人は僕以外にも沢山いるはずだ。『カメラを止めるな!』は、まさに僕らの映画なのだ。 ここまで来れば『桐島部活やめるってよ』に話が繋がるのは至極自然である。映画のほう。 僕はこう想像する。上田監督は、『桐島』の前田のその後なのではないか。 だとしたら前田よ、映画をあきらめないでありがとう。君があこがれていた、大いなる映画の世界は今、君のものだ。こうして『桐島』をも補完し、完成させることになった。もうこれ以上の感謝しようにも僕のスキルでは無理だ。[映画館(邦画)] 10点(2018-12-27 23:01:17)(良:3票) 《改行有》

45.  クワイエット・プレイス 《ネタバレ》 逐一、疑問に感じることが多く(その音は大丈夫なの?電気はどこから?なぜ諦める?)、映画に乗ろう乗ろうと思っても、乗れなかった。せっかくだから、本当に無音のシーンがあってもよかった。[映画館(字幕)] 7点(2018-12-27 22:57:16)

46.  宇宙の法ー黎明編ー 《ネタバレ》 ザムザがわりと好きだ。 スタッフロールが終わっても席を立ってはいけない。ラストのラスト、暗転のスクリーン、神の目元がふわーっと現れ、何も言わずにふわーっと消えていく。そして映画館が明るくなる。あの明るくなった映画館の、みんなの苦笑いな空気が、イイネ。[映画館(邦画)] 4点(2018-12-27 22:51:44)《改行有》

47.  万引き家族 《ネタバレ》 トウモロコシ 風呂 車上荒らし 安藤サクラの涙 ラストシーンはスクリーン右側を向く少女[映画館(邦画)] 9点(2018-12-27 22:48:47)《改行有》

48.  リズと青い鳥 まず第一に、吹奏楽部に集うJKなんて連中は、最低最恐の人間関係だどうせ。裏切りと嫉妬、陰口、ラインのグループ外し、不登校、リストカット、生理不順、妊娠と中絶、リベンジポルノ、親の離婚再婚に振り回され、奨学金というなの借金を背負い、三角関数ちっともわからない、茶髪ピアスを教師に咎められ、地毛証明書強要、などなど枚挙にいとまがない。こんなストレスに晒される哀れでいとおしい、クソめんどくせえ存在、それがJKである。 しかし、登場人物全員が見事にいい子たちばかりで、絵の雰囲気も柔らかく穏やかで、その雰囲気に癒されっぱなしだった。そう、ヒーリング。[映画館(邦画)] 8点(2018-12-27 22:45:11)《改行有》

49.  レディ・プレイヤー1 《ネタバレ》 とにもかくにも、第二の鍵のダンジョンに興奮しっぱなしだった。あの館に本当に連れて行かれたような感覚は、まさにVR。[映画館(字幕)] 9点(2018-12-27 22:40:56)

50.  リメンバー・ミー(2017) 《ネタバレ》 ふりかえれば『黄泉がえり』『シックスセンス』など、死者の世界を描く物語は枚挙にいとまがない。冷静に考えれば本作の大筋は典型的であり、クライマックスのエモーションも人類共通の普遍的なものであった。しかし、それでもたぐいまれな映画に仕上がっているのは、やはりピクサーの手腕に他ならない。確かにご都合主義であり、まだるっこしいルールまみれだったりする。しかし僕はただひたすら、彼岸にいるであろう祖父母とか飼ってた犬とかを偲んでいた。 あんなベタベタな家族観はもう日本にはなじまないだろうけど、高齢者をちょっと敬おうかなという気持ちになった。[映画館(吹替)] 7点(2018-03-28 22:23:21)(良:1票) 《改行有》

51.  花筐/HANAGATAMI 《ネタバレ》 印象的な点は、窓の外の風景が雑なはめ込み合成映像であることだ。勝手にはめ込んでいるから、気に入った風景を難なく収めることができる。つまりあの背景には、監督からの強烈なメッセージが込められているに違いない。 そしてこの映画を完成させたことにもっとも貢献したのは、他ならぬ、出演者たちの演技だ。主演の窪塚のあのシワッシワの笑顔とわざとらしさをあえて感じさせる自然なせりふ回し、長塚圭史演じる高校生のあのアンニュイなかんじ、常盤貴子演じる未亡人の妖艶さ、その他チョイ役の人々も全員に濃い味わいがあり、毒がある。(裸で二人で馬に乗って浜辺を駆け抜けるあのシーンは拍手ものだ) 「唐津くんち」というお祭りが映画後半現れる。なんとも妖しげでけだるいお祭りだが、大林監督はあの夜行と戦争への出兵を重ね合わせた。重ね合わせるとはまさにそのまま、映像を合成して重ねた。CG技術が発達しまくっている現在において、遠近感とかテクスチャのずれとかお構いなく、あんなに雑に合成してスクリーンに叩きつける度胸というかセンスが大林監督ならでは。 唐津くんちと戦争を重ねることで、戦争の風景が妖しく縁どられている。それがとてもグロテスクだった。耽美的ともいえる。 映画ラストは、窪塚が本人として(背景には大林の監督イスが見切れている)我々に問いかける。「飛ぶか、飛ばぬか」みたいなことを。どういうことかというと、彼は崖から身を投げるかどうか、映画歩島で躊躇し止めている。しかし彼の周りの人達は、身を投げた。ではこの映画を観ているおまえはどうなんだ!?っていうことだと思う。 身を投げるイコール死だろうけど、大林は我々に「死ぬか、死なぬか」を問いただしているのだ。もちろん生きますけども。そして主演の彼もまた飛ばなかった。 映画が終わってロビーを出たら、有楽町はすっかり日が暮れていた。今、この街でしか見ることが出来ないこの映画を、こうしてみることが出来て、まあなんというか、貴重な経験だなと思った。[映画館(邦画)] 7点(2018-03-28 22:14:57)《改行有》

52.  否定と肯定   《ネタバレ》 こんなにも不毛な裁判を見終えて、「不毛だなあ」という感想しか残らなかった。裁判官の最後の余計な一言で少々映画的な盛り上がりが起きたが、判決は予想通りだった。 そんななか、アウシュビッツのロケは無限大の緊張感があった。ラストのワンカットも大変意味がある。真実はあそこの土にしみこんでいるわけで、その土をカメラが撮っているということは、ラストシーンは「真実」にほかならない。 英語力の無い僕は、原題DENIALを、Deny(~でないという)とREAL(リアル)を組み合わせた造語だと思った。 そして現代の日本でも、南京事件とか、竹島とか、尖閣とか、なんなら関東大震災での朝鮮人虐殺事件に対する小池知事の余計な一言とか、まったく他人事ではない。そして真実を裁判で暴くことの不毛さといったらない。土のみぞしる。[映画館(字幕)] 7点(2017-12-29 23:06:16)《改行有》

53.  ブレードランナー 2049 後半だるい。特に車が海に沈みそうなあたり。 Kと聞くと、夏目漱石のこころとか、カフカの城とかを思い出す。イニシャルという記号には中身が感じられない。イッコッコウみたいな存在。その中身の空洞に満たされていたのは、実はジョイちゃんなのかもしれない。[映画館(字幕)] 7点(2017-12-29 22:59:27)《改行有》

54.  三度目の殺人 《ネタバレ》 隠しメッセージを見つけて読み解くパズル的な面白がり方もいいと思う。 アンバーの明かりを浴びて頬を拭うしぐさ 十字 裁判とは、真実を明らかにする場ではなく、互いの利害調整の場であるとは、監督がインタビューでも話していた。だから、真実を明らかにするなどという神のみぞなしうることは端から求められていない。だから我々観客は、真実を知ることは出来ないだろう。 斉藤由貴の、娘の後頭部をスーッと嗅ぐところ、超エロい。 死刑といえど、殺人であるということは、死刑を備える国に住む僕たちはきちんと逃げずに受け止めなければいけない。[映画館(邦画)] 8点(2017-12-29 22:42:57)《改行有》

55.  夜明け告げるルーのうた 《ネタバレ》 ひっさしぶりに映画館で観たからか、心にしみわたる感動をもらった。 確かに真面目に眉間にしわを寄せながら観れば、いろいろツッコミどころ満載で、首をかしげてしまいがちかもしれない。 「海水が緑色になって、四角くなって飛んでくるわけなくね?ありえねえし」とか。 まあ実際ありえないんだけど、そんな些末なことを塗りつぶすように、これでもかと言わんばかりにオモシロをぶつけてくる。 クライマックスで傘を登場させるためなら、町の伝統工芸品にすることくらいお手の物。なんでやねん。 しかし、保健所の殺される予定の犬とか、人魚に殺された(とされる)昔の人々とか、海底に沈む船とか、骨だけになっても動き回る魚とか、随所に「死」を想起させるのもピりりとしている。ルーの母の壮絶な処刑の光景は想像すらしたくない。 なによりも、ルーがうちの娘に似ている。 でもやっぱタイトル覚えずらい。[映画館(邦画)] 8点(2017-07-13 23:37:30)《改行有》

56.  クリーピー 偽りの隣人 《ネタバレ》 僕たちはこの映画を「黒沢清だから」観に来ている。なのでそのつもりでこの映画と対峙するつもりでいる。するとオープニング、取調室の窓枠ただそれだけで吐き気がこみ上げてくる。窓枠の格子に合わせて字幕でキャストの名前が現れて消えていくが、「黒沢清」は文字数の関係かもしれないが、窓枠の格子からずれている。僕は開始3分のこの時点で、満腹感。 考えすぎだバカと思うでしょ。でもさ、ちゃんとこの取調室の窓枠、映画後半で再び登場したんですよ。ほらちゃんと意識的に撮られている。 隣人の登場も秀逸。ただ「日陰に立ってる」だけなのに、なぜあんなにヤベエ感じに撮れるのだろう。玄関手前に揺れるカーテンがきっと効果あるんだろう。揺れるカーテンは、『トウキョウソナタ』のラストシーンでもあった。あの時は清々しい風だったけど、今回は禍々しい風だった。室内から外に風が流れるとは、家の奥のドアが開いたり閉じたりしたときではないか。つまり、あのカーテンがたなびいているとき、奥のあの鉄扉が開いていたのか。 昔の一家失踪事件の生き残りの女もクリーピーだ。確かに被害者で気の毒な人なんだけど、どうやら彼女は黒だ。 誰もが記憶に残る、大学での尋問のシーン。そこでの彼女の証言「私は2階にいて、その男を見下ろしていた」という表現が僕は引っかかった。そして映画の後半、彼女は住んでいるアパートの2階の廊下から、西島秀俊を見下ろした。 てことは自動的に西島もクリーピーだ。そして映画ラスト、一見気持ちいいリベンジを果たすんだけど、西島は隣人にとどめをさそうとする(が弾切れだったので竹内結子に「もう死んでるわよ」と諌められる)。この映画の中でもっともサイコパスなやつは、何を隠そう西島その人であった。 そもそも香川照之が一番悪い奴で、こいつさえいなければ良かったんだけど、現実に我々の世界にはあんなやつが存在していた。北九州一家殺人事件とか、尼崎角田美代子事件とかもきっとこんな感じだったんだろう。ぶっとんだサイコパスの行き着く先には、現実がある。[映画館(邦画)] 8点(2016-12-30 23:59:04)《改行有》

57.  FAKE 《ネタバレ》 あの日佐村河内をケラケラと笑ったすべての日本人が観るべき映画。ドキュメンタリーとしてもよく撮られていて見応えがあるのでオススメ。 ただし、出来事の概略を字幕で説明するのはズルいなと思った。字幕使わずに被写体とのやり取りのみで全部説明できたら渋いのに。 あと、映画ラスト、美しくも切ない感動的な余韻のひとときで、森達也のコメントがめちゃくちゃ蛇足。「いいシーンが撮れました。それは、かおりさんがここにいてくれたから」みたいな。あれは言っちゃおしまいだ。おしまいなんだけど、おっしゃる通りで、とてもいいシーンだった。それは、オシャレな小さいランプひとつが灯るだけの黒いカーテンで薄暗い部屋、スピーカーから聞こえてくる壮大で哀しみに満ちた音楽、ちょっと顔をそむけて音楽を聴いてるんだか聴いてないんだか、じっと座る奥さんのほぼ暗闇の手元に、光る指輪の白い輝きを撮れていたからだ。 あのランプの明かりの具合がとても良すぎるので、森があらかじめ用意して仕込んだものなのかもしれない。森は床に座ってカメラを仰角に構えて、計算しまくったに違いないと勘繰らずにはいられないくらい美しいシーン。ほんとたまたまああいうふうに撮れたっていうんなら、ある意味天才的。たまたまでなく作為があったというなら、これこそFAKE。 何が真実で、どこからがフェイクなのか、映画からは結局さっぱりわからないし、分かろうとも思わない。だけどもそんな半信半疑の暗闇の中で、あの指輪の金属光沢だけは、本物だ。[映画館(邦画)] 8点(2016-12-30 23:56:18)《改行有》

58.  ドント・ブリーズ 《ネタバレ》 若者3人の中のひとり、女は、幼少期親から虐待を受けていたと序盤吐露する。「車のトランクに閉じ込められたのよ」などと。 で映画後半、イヌに追いかけられた女は、車のトランクにイヌを閉じ込めた。 このとき、女はかつての自分をフラッシュバックしないだろうか。閉じ込められたイヌに、幼い日の自分を重ね合わせ、見捨てることができず、トランクのふたをあけ放ち、イヌは最初は女に襲い掛かるけど、じきに仲良くなり、イヌはおとなしくなって自由の身になりデトロイトの道をちびちびと去っていく・・・ そんなことを想像した。映画自体は、観客を楽しませる(=驚かせたり怖がらせたりも)ためにありとあらゆる工夫が凝らされているので、満足。[映画館(字幕)] 8点(2016-12-30 22:35:35)《改行有》

59.  この世界の片隅に(2016) 《ネタバレ》 世の中には「原爆は正しかった!」といまだに言ってる人がいるらしいけど、一方その頃我々japは、8月6日の呉で冗談言いあいながら草鞋を編む人々の映画を観て笑っている。我々japの勝ちだ。[映画館(邦画)] 10点(2016-12-30 22:28:53)(良:1票)

60.  レッドタートル ある島の物語 《ネタバレ》 ブログではほかにいろいろ書いているが、ここではとりいそぎ、イカダを破壊する海の中の何かについて検討しよう。 男は島を脱出しようと、竹でイカダをこしらえて、それに乗って沖に出る。しかしその度に、イカダの底をドーンと突き上げる何かに襲われ、イカダは破壊されてしまう。男が海中に顔を沈めその何かを探すが、すでに姿はない。男は泳いで島に引き返す。これを3回くらい繰り返す。3回目にレッドタートルと出くわす。 この流れで行くと、最初のドーンの正体は、じつはレッドタートルだったのではないか、と推察できる。確証はないが、レッドタートル以外には考えにくい。無人島が男を逃がさないためにやってるのかもしれないとも考えたが、だとしたらなぜ無人島はあの男を必要としたのだろう。 でもそれはレッドタートルにも同じことが言える。なぜレッドタートルはイカダを破壊してまで男を無人島にとどめようとしたのだろう。 ネットのどこかのレビューでは、「レッドタートルが男に惚れた」という意見があった。うーん、まあそうとも取れるかもしれないけど、だとしたらなぜ映画のラスト、レッドタートルはあの行動に出たのだろうか。いまいち僕はつなげられない。 それに惚れた相手に、あんなイカダをぶっ壊すという暴力的な方法でアプローチするだろうか。なぜ1回目2回目は姿を現さなかったのだろうか。 僕はレッドタートルによる、男への仕返しだと思う。 そもそもこの映画の主題となるはずのレッドタートルの身振りそぶり、運命、意志すら解釈がビローンと広がってしまう。それこそがジブリの意図だとするならば、あのころのジブリはいずこへ? ただ少なくともラストシーンの、男の手をそっと撫でるカメの前足の優しさと、海に向かう後ろ姿には、力強い何かまっすぐな思いを感じずにはいられなかった。それが何なのかは、よくわからーん。[映画館(邦画)] 7点(2016-11-05 22:36:01)《改行有》

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