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プロフィール
コメント数 1701
性別 男性
自己紹介 投稿にあたっては
①製作者の映画愛を信じて基本的に0点は付けていません。
②レビュー作品の「あらすじ」は率先して書いています。
※2024.2.28ニックネーム変更「ぽこた(ぺいぺい)」→「タコ太(ぺいぺい)」

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41.  ロブスター 《ネタバレ》 近未来SFなんですね。未来の世界は今と違ってこれこれこうなっていますみたいな一つの定番。ここでは子孫を残せない独身者は社会悪、ということのようです。今の世界で常識化しつつある「多様性」とは真逆の世界。現実世界にシニカルな視線を向けたダークファンタジー、或いはダークコメディといったところでしょうか。 キライではありません。一見奇抜さを求めて思い付きのままに作られた作品のように思えなくもありませんが、考え抜かれたプロットに基いた作品であることは間違いないと思います。ただし、テーマが解りにくいことも間違いない感じ。おそらくは「愛」なのでしょうけれど、設定が設定なだけに少なからず歪んだ愛のような。 この世界では「似たもの同士こそが夫婦のあるべき姿」のようですね。意外と古風。ホテルでの一連のプロセスはそのフィルターということでしょう。支配人のカップルが理想型とも思えないあたりはコメディ要素かと。 で、生き残るためには、幸せになるためには、愛する人と同じ特性を身に着けなければならない。少々問題ありのキャラ設定である主人公は、愛するが故に自ら失明の道を歩んだのか。多分答えは「否」のように思えます。彼にはそこまで出来ないでしょう。そしてロブスターにされたかの如きエンドロール。 繰り返しますが嫌いではありません。敬愛する故デヴィッド・リンチ監督の描いた不条理劇を愛する私。不条理風なこの作風も嫌いではない訳です。だいぶ異なる作風ですが。 絶賛したいところです。ただ、冒頭の馬射殺と中盤の主人公の元兄の犬惨殺とウサギの受難には許し難いものがあります。愛するサメ映画の鉄則(ただし一部の作品にのみ通用)「犬は死にません」を見習って欲しい。これはいけません! まるで別人の如きコリン・ファレルさんの演技の素晴らしさ(太ったのは役作り?)の分を考慮しても、動物殺しのマイナスの方がデカいので7点止まりとさせていただきます。 (追記です) 書きたい小ネタは多々ありますが、どうしても書きたいのを追記します。 ①ホテルの従業員の女性がデヴィッドを助け「何でだか分からない」みたいなこと言いますが、そりゃ毎日あんなことやってたら情が移りますって。 ②プールのシーンの背泳ぎ。今まであんなに官能的な背泳ぎを見たことがないです。あぁなんと艶めか美しいこと。[インターネット(字幕)] 7点(2025-04-10 18:45:11)《改行有》

42.  ビーキーパー 《ネタバレ》 素晴らしい!これぞジェイソン君!彼は無敵で良いのです! 今回は終盤に怪我しちゃいましたが(よくよく考えればラスボスに弾を打ち込んでるのに防弾ベスト部分を撃って頭を狙わなかったのはラストバトルに向けてのお約束?)、そこに至るまでの間にも普通だったら(既に状況が普通じゃありませんが)せめて掠り傷ぐらい負ってるだろうに無傷でスルー。やっぱヒーローは無敵じゃなきゃいけません。お約束めいたピンチやら名誉の負傷やらは無用!これでいいのです。 今回は関係ない下っ端とかFBIとかもだいぶお亡くなりになっちゃいましたが、正義のためなら仕方ない?いやいや、ちょっとFBIとかヤリ過ぎちゃいましたね。でも、やっぱ仕方ないですね。てか、考えちゃいけないですね。 兎にも角にもジェイソンこそが正義!法令遵守に拘泥してたら正義は守れません。ジェイソン流のコンプライアンスですね。正しいです。 シリーズ化して何本も、とまではしないまでも2か3ぐらいまでは観たい作品。どうか無理せず同じ路線で。ちょっとだけ中身を変えてくれるだけで良いのです。うん、今回はヒロインとの間に色気なしでしたから少しだけその辺も足すとか。ジェイソン君のキレが維持されてる間に(まだまだ大丈夫ですよね)、是非とも楽しませて欲しいところです。期待![インターネット(字幕)] 9点(2025-04-08 23:56:34)(笑:1票) (良:1票) 《改行有》

43.  エイリアン・バトルフィールド 《ネタバレ》 ストーリー的にもかなり雑ですが、何よりも映像があまりに雑。どっかからか借りて来た映像や恐らくはソフトに殆ど丸投げで作ったCG。エイリアンとかロボットの動き、或いは宇宙船内の様子は、他のB級SFホラー作品のそれとソックリ、てか殆ど同じ。同じプログラムで作ったとしか思えないです。 見た目がそんななのでストーリーはどうでもよくなってしまう感じでした。それでも、一応振り返ってみれば、墜落した(撃墜された?)異星人の宇宙船と搭乗していた異星人が米国政府に持ってかれる。定番のエリア51ものです。異星人の指揮官は原則不戦の方針。まともに戦ったら簡単に勝っちゃうよ、という考えから親切にも人質返せば去るよと停戦を申し出てくれる。が、小規模の戦闘で少し勝ったからって米国は強気。停戦なんてとんでもない、こっちは絶対有利、全滅させてやる!とばかりに都市部の上空でも平気でUFO爆破撃墜。おいおい一般市民が下に居るってのに。その後は似た状況の繰り返し&何故か飛び入りで他の星の軍まで参加しての戦闘&お約束だから盛り込まなきゃ的な仲間割れ、更には家族ドラマ、更には謎の解説口調のオジサン。カオスです。そして最後には、人類の半分が死んでしまうと承知の上で米国大統領は世界各地(の上空にいるUFO)への核攻撃のボタンを押す。かくして地球上は焼け野原。 と言う訳で、全てにおいて雑な1本。それでも何とかストーリーなり映像なりを工夫して仕上げてやる!という気概が見えれば良かったのですが、残念ながら見るべき点はないままでした。走り出してから現場での思い付きで作り足していった感じです。なので、個人的最低点の1点です。[インターネット(字幕)] 1点(2025-04-07 13:48:12)《改行有》

44.  鼓動 《ネタバレ》 父を亡くした若者・ミツルと若い息子が不治の病に侵されつつある男・高橋。恋人に別れを告げられ帰路を急ぐミツルと、駅前の路上で携帯を前に泣き叫ぶ高橋には実質的な接点は全くない。しかし、父への後悔の念はミツルを振り返らせた上に高橋に歩み寄って手を差し伸べさせる。そして、息子と同年代のミツルを仰ぎ見た高橋は、それに応え強く握り返す。 ミツルは死の直前の父からの電話を繰り返し無視し続けた。そして、冷たい言葉を投げかけた電話が父との最後の会話となってしまった。父親に愛情を感じていなかった自分。一方的に自分からの感情のみによって父親と接して来た。それでは自分は何をして来たのか。ただ自堕落な生活をしていただけではないのか。反省は内側にも向かう。そして見ず知らずの泣き叫ぶ高橋に父を重ね手を差し伸べる。 一方、差し出されたミツルの手を握り締めた高橋には何が伝わったのだろうか。常に厳しく接し続けて来た息子が、今や寝たきりの状態で発語さえもままならない。進行する病魔と死への恐怖。きっと父親のことを恨んでいるのだろう。息子への厳しい言葉や態度が悔やまれる。それは自分のことは顧みず息子に苦行を強いていただけではなかったか。もっと違う父子関係であれば息子は病床に臥せずに済んだのではないか。そこに差し出されたミツルの手。ミツルと我が子を重ね合わせ、逡巡しつつも差し出された手に我が子の手を重ね合わせ身と心を委ねる。 この先ミツルと高橋の歩む人生がどうなっていくのかは観る者に委ねられるエンディング。時として振り返ることが後の人生に如何に大切なことか。しかし、それでも人は振り返れない。だから常に後悔がある。そんな感想を抱きました。[インターネット(邦画)] 7点(2025-04-07 13:21:59)《改行有》

45.  ある夜 《ネタバレ》 妻に先立たれた初老の男。息子は心配だから一緒に住もうと言ってくれるが、妻との暮らしを守り続けるかのようにそれを拒む。なんだかありがちな設定ではあるものの、自分の年齢や今の暮らしぶりを考えると矢鱈現実味のある話とも思えます。 ある夜、彼の部屋に現れた不思議な影。霊的なものとも思えず、さりとて幻影とも思えない影。男はその動きに惹き付けられるうちに、それが恋人時代からの夫婦の暮らしを再生していることに気付く。彼の心を覆っていたもの、捉えていたものがスッと晴れて行く。 このファンタジー感のある演出が良いですね。シンプルにシルエットのみで表現することで夫婦の暮らしぶりが深みを増しているように思えます。 結果、男は新たな気持ちで現状に向き合い、息子一家との暮らしに一歩踏み出す。わずか10分余りの尺の中に込められた物語。ごくごくシンプルな物語ながら観終えて何か温かさの残る1本でした。[インターネット(邦画)] 7点(2025-04-07 12:03:39)《改行有》

46.  遊星よりの物体X 《ネタバレ》 原作未読。その原作は1938年作、そして本作は1951年製作と、いかにも古のSF作品といった趣です。カーペンター作品とは似て非なる、否、全く異なる作品でした。 今の時代の尺度で捉えてしまうと、全てにおいてチープで雑な1本と思えてしまいますが、それは野暮と言うもの。戦後間もない時代に創り出された作品でここまで描き切ったことに賛辞を贈るべきでしょうね。当時の観客は本作を一体どのような感銘(とは限りませんが)をもって受け止めたことでしょう。そんなところに思いを馳せて鑑賞するのも一興かなと。 異星人が地球とは異なる進化を遂げた植物という発想はユニーク。それが動物(ヒトでもイヌでもいいらしい)の血液成分によって生長するというのも面白いですね。つまりは消化器官は持たないということでしょうか?地球上の植物の知性?について科学者が述べますが、ちょっとズレてるところはご愛敬ですね。昔のSF小説を読んだりSF映画を観たりすると様々な衝撃(良くも悪くも)を受けますが、本作も例外ではありませんでした。登場人物の行動や言動の一つひとつが、ひとことで言えば「面白い」に尽きます。 ただ、核や放射能に対する捉え方だけはいただけないです。ガイガーカウンター振り切って観測不能な状況なのに、防護服なしでグイグイ近付く。全員被ばくです。戦後間もない作品ということは、原爆がもたらす悲劇は承知しているし、核実験を繰り返す中、原爆・水爆の危険性や長きに渡り止むことなく続く放射能汚染の恐怖についての認識も高まりつつあった筈の時代。なにか見て見ぬふり的なご都合主義を感じてしまいます。本作にそんな社会的、或いは政治的メッセージが込められているかは正直なところハッキリとは判りませんが、無知故の愚かしいまでの無防備さと無知故の理不尽な攻撃性の狭間を行ったり来たりしている当時の米国民の標準的な志向を垣間見る思いです。 総じてみれば、様々な観点をもって興味深く、かつ惹き付けられる作品でした。[インターネット(字幕)] 7点(2025-04-04 22:48:22)(良:1票) 《改行有》

47.  Tea for Two(原題)(2015) 《ネタバレ》 ハートウォーミングなショートフィルムですね。あまり背景は説明はされず、二人の行動・言動、アップで映し出される時計、そしてカフェの店員の眼前から消え去る二人。更には明かされる若い二人の名前。観る者はそれらのパーツを組み合わせてラストシーンに至って気付かされます。あぁ、若い二人は初老の二人の出逢いの頃の姿なのか、と。 何故、過去に遡って若かった二人の出逢いを導かねばならないのか?見る限り初老になっても仲睦まじく見えるジムとアリスなのに。もしかしたら、すれ違い知り合うことのなかった二人が初老になって偶然出逢い、語り合ううちに過去のすれ違いに気付き、方法はどうあれ過去に遡って出逢いを創出したという物語?個人的にはそんな印象でした。違うかなぁ? だとすれば短編だからこその洒落た物語ですね。だって、二人には既に生きて来た人生がある訳で、そこには数多くの人々との関わりもあれば社会との関わりもあった筈。所謂タイムパラドックスが生じるかも知れないですね。あくまでも過去を変えることが可能だとする説に立っての話ですが。 過去は変えられないという説に立てば、人生をやり直す物語。ただし、初老になったジムとアリスにはその行く末を見ることも知ることも出来ない。自由に二つの世界を行ったり来たり出来ない限りですが。 いくつになっても夢を見続けていましょう、そんな語りかけを感じた小品でした。 (追記)字幕は全く意訳なしの直訳です。なので相当激しく違和感ありますが、字幕があるだけでもラッキーとの思いで観賞しました。[インターネット(字幕)] 7点(2025-04-04 11:42:43)《改行有》

48.  我らの罪を赦したまえ 《ネタバレ》 この歴史は詳しくは知りませんでした。戦後世代、しかも遠く離れた日本の地においては、余程興味を持って積極的に学ばなければ詳しく知ることはないかも知れません。勿論、本作を観て全てを知ったなどとは思いません。 当時のナチスドイツであれば当然の如く達したであろうこの非道な判断。障がい者を養うためには通常以上に経費がかかることを教える教師。上からの命令に抗えず教える教師には障がいのある我が子がいる。ジレンマに負けて教壇を去ることも許されない。そんなことをすれば捕えられ、場合によっては命を失うかも知れない。だから教え続ける教師。そして生徒の中には、経費がかかるのだったら殺すしかないと答える者までいる。おそらくは素直に合理的に答えているだけであろう生徒。恐ろしい教室です。そしてそれが社会の縮図になろうとしている。 教師の家にもナチスは来る。母親として教師は我が子を逃がす。逃げた少年は、途中で同じく逃げ隠れている子を見つけ、その子のために囮になって追手を引き付け結果殺されそうになる。本能的な当然の行動として、勝ち目のない相手と戦う少年。そして遂には奪った銃で追手を射殺してしまう。 殺されるからその前に殺す。究極の判断に至った少年の心情。そしてその後の運命。更には残して来た母親の運命。先行きの全てに暗雲が立ち込めます。 戦時下の狂気が引き起こす過ち。過去を知って決して繰り返すことのないように、などというシンプルなテーマではなく、タイトルからして少なからず宗教的な側面を持たせつつ、もっと深い、人間や人間社会の本質に触れている作品として受け止めました。[インターネット(字幕)] 8点(2025-04-04 11:21:21)《改行有》

49.  シャーク・クルーズ 《ネタバレ》 なんと感想を述べたらいいのか…迷います。まぁB級サメ映画の王道と言うか定番と言うか、全てがお約束感に包まれている感じとでも言いましょうか。ある意味、安心して観ることが出来ます。 サメ登場。お気楽カップル犠牲。緊急警報発令。主人公の乗るクルーザーは無線がイマイチで警報聞こえない。死亡フラグ順に船から転落。喰われる。クルーザー故障。犠牲者続出。ヒロイン他生き残り救助される。そんな流れです。 オリジナル?ポイントがあるとすれば、クルーザーを砂州に乗り上げて沈没回避。ヒロインのお父さん、なんとゴムボートで救援。そんなところなんですが、何と言っても目を引くのはDVDのジャケです。オリジナル版は完全に内容とは異なる絵面。日本版はヒロインの戦うイメージってのはいいのですが、絵面は作品中には見当たらないもの。オリジナル版の乖離っぷりが強力です。 原題、邦題ともに地味なネーミングなので目立ちませんが、「なんか今日は普通のB級サメ映画が観たいな」という日には最適の内容、最適の尺の作品でした。[インターネット(字幕)] 4点(2025-04-04 11:00:27)《改行有》

50.  ザ・サイレンス 闇のハンター 《ネタバレ》 面白くないとは言いません。ただ、№1のレビューでも触れていらっしゃいますが、あまりに類似するプロットが先行作品にある(それも複数)のが気になり過ぎます。正直なところ、タイトルとジャケだけ見て、「あ、これは視聴済み!」と思って当初はマイリストから外してしまいました。ざっと調べた限りでは本作は後発作品。他社系と本作と同じネトフリ系各1作を調べたら、いずれも原案・原作は大分遡りますね。オリジナリティがあることは判るのですが、やはりそこが一番残念でした。 ただ、オリジナリティと言っても、例えば洞窟を壊したら飛び出しちゃったというのは怪物系のアルアルですし、設定を置き換えれば呪い系や悪魔系のアルアルでもあります。モンスターにしてみても、先行作のはもっとデカくて人間では太刀打ちできない感じなのに対し、こちらは集団で襲い掛かるタイプという違いはあるものの、ピラニアとか虫系のホラー等々による既視感は否めません。そして、カルト集団が理不尽に襲い掛かるってのは、世紀末モノやオカルトものの定番。これも既視感タップリです。 繰り返しにはなりますが、なんだかんだ言っても面白くない訳ではありませんでした。観終えてみれば続編製作意欲満々みたいな終わり方。そもそもが連続TVシリーズのパイロット版的な雰囲気でもあり、ネトフリでそういう構想があるのかどうかは知らないのですが、そうであれば本作としてはこの程度の展開で留めるのもありかなと思えないこともありません。回を重ねるごとに様々なエピソードが積み上げられて作品世界を充実させていくみたいに。 と言う訳で、何か一味違うものが欲しかったという4点献上です。[インターネット(字幕)] 4点(2025-04-04 00:04:37)《改行有》

51.  懲戒免職 《ネタバレ》 原作未読。短い尺にこれだけギュッと詰め込まれているのですから、きっと文章で読んだらさぞかし魅力的なんじゃないかと。 イマドキの女の子の感覚で観たらどうなのかオジサンには解りかねますが、色気漂うチョイ悪教師(チョイどころじゃないか)に憧れ、否それ以上のものを感じてしまうのは必然でしょう。親友の手前、自らの感情はひた隠しにせざるを得ず、とは言え母親の言動には耐え切れず暴発。なんたって、思いもしない方向から矢が飛んできて大失恋?した直後ですしね。ただ、それでも母親のことは本当は大好きだから変化球を投げてしまう。いいですね、乙女心を感じずにいられません。 たった15分に直接的にも間接的にも込められた登場人物の様々な感情。削ぎ落すべきところはキチンと削ぎ落していますね。お見事です。8点献上します。[インターネット(邦画)] 8点(2025-04-03 20:32:10)《改行有》

52.  唄う六人の女 《ネタバレ》 対照的なダブル主演に惹かれるファンタジー。全編通してファンタジーですが、随所に挿し込まれる現実とのバランス感が良い感じです。事前にはてっきり不条理系ホラーだと思っていたのですが(謎の女たちが二人の男を異世界に連れ去り身も心も喰うみたいな)、観終わってみれば心温まるヒューマンドラマ的作品でした。 6人の唄う女(過去分を入れると7人?)は、まさに森の精霊たち。精霊たちが人間化して二人の前に現れたのか、二人が実は死んでました系で霊的に精霊たちと出逢ったのか、始めのうちは判りませんでしたが森一郎(「森」の字を入れましたね。父親は「山際茂」ってことで山林尽くしですね)が一度は生きて帰るのだから前者なのでしょう。美しく個性豊かな妖精たちのキャスティングは本作のひとつの見所かも。個人的には水川さんと竹ノ内さんの何だか判らないけど美味しそうな液体の指舐めシーンと、アオイヤマダさん演じるナマズの精の水中演技シーンに見惚れました。 そして美しい森。京都の森なんですね。こんな美しい森だったら精霊や妖精が居ても全く不思議はないです。そこに人間の理不尽で身勝手な破壊行為というそこそこありがちなエピソードを持ち込んだ構成は、ストレートに描いてしまえば大いに既視感のあるものだったかも知れませんが、精霊と人間との触れ合い(闘い?)を挿し込むことでオリジナリティが与えられたかなと思います。 強いて言うならば、主人公の恋人が忘れ形見となった愛息子と二人で主人公の郷里に暮らし森を守り続けるというのは些かご都合主義が過ぎたようにも思えます。が、かと言って主人公が無事異界を脱出し父親の思いを胸に森を守り続けるというのもそれはそれで重みが薄れてしまうようにも思え、そのどちらでもなく主人公の決死の行動によって森は森として精霊とともにあり続けるという結末でも良かったのかななどと思ったりもしました。 とは言え、観終わって温かさの残る佳作。7点献上します。 それにしても、山田孝之という俳優さんは化けますね~。本作のクソ野郎ぶりには凄まじいものを感じまくりました。早く死んで!みたいな。今後の出演作にも期待です。[インターネット(邦画)] 7点(2025-04-03 11:14:37)《改行有》

53.  グアイウ 地下鉄の怪物 《ネタバレ》 あれあれ?どっかで見たような聞いたようなタイトル。怪獣出るし。原題はシンプルに地下鉄の環状線のこと。邦題にちょっと難ありかも。 で、肝心の内容についてもかなり強引な展開ではあります。冒頭、病弱な息子に父親が買い与えた(一体どこで?)ペット。この鉄仮面みたいな動物は何だ?息子曰く「もっと大きい水槽が欲しい」、単純明快な伏線が張られますね。勿論、地下鉄の工事中止も単純明快な伏線。なんだか冒頭のシーンは、本編部分があまりに説明不足なので後から付け足したようにも見えます。 で、故障続きの地下鉄という設定がまた単純明快な伏線。張られる伏線はどれも単純明快。お子様向け作品ということなのかな?でも、テーマは母子(親子)の愛(多分)。だから、そうそうお子様向けに特化してるようにも思えず。 怪獣さんは昔の飼い主だった少年を覚えていたから食わなかった。巣に連れ帰った。だって怪獣さんも今や子を持つ親だし。母性(父性?あれ?片親じゃ卵孵らないのでは?ま、そこは見て見ぬふりとして)というか、子(自分の子に限らず)を愛でる心が行動のベースにあるようです。 そして人間の方のお母さんもまた理不尽なぐらいに母性が強い。捨て身の連続。生き残りの女の子のお父さんの父性の強さとは若干違いますね。そのあたりのお国柄を反映した描き方?は今ひとつ理解出来ないところですが、いずれにしても親子の愛、親子の絆は何よりも強い!というのが一貫したテーマのようです。 相当無理のある作品ではありますが、ファンタジーと割り切れば邦画怪獣モノとは一味も二味も違った魅力があるとも思え、また類似邦題の別作品とも大いに異なる面白さ。結果、十分楽しめたので6点献上です。[インターネット(字幕)] 6点(2025-04-01 11:23:22)《改行有》

54.  ミッドナイト・マーダー・ライブ 《ネタバレ》 すっかり落ち着いたと言うか年相応と言うか、否、年齢以上に老け感のあるメル・ギブソンさんが大活躍のノンストップアクション。メルさん、クソ野郎ぶり実に板に付いてますね。飽きずに一気に観れるシンプルに面白い作品ではあります。 ただ、ダブルのドンデン返しが用意されていてソコが本作のキモな訳ですが、いくらなんでも「んな訳ないだろが!」と思えてしまう結末ありきの展開。途中でバレるでしょ?新人のディランさん、どんだけニブイの?そしてエルヴィス翁もどんだけニブイの?てか、出来過ぎでしょ?スタッフにしても関係者にしても演技力高過ぎでしょ?警察まで協力するの?などなど。 あぁそうか。スタッフや関係者はオレ様状態のエルヴィス翁に辟易してたっつうか寧ろ怨恨の域にまで達してたのかも。お祝いのふりして恨みを晴らしてた感がありますね。ん?よく判らなかったけれどディランも騙されたふりしてたのかな?うん、きっとそうだな。さもなきゃ彼が抱えるPTSD級のダメージは訴訟モノのレベルだし。 まぁその辺はぜ~んぶ目を瞑ってしまえば一粒で3度ぐらい楽しめるエンタメ作品。でも、現実場面に置き換えたら無理・無謀の嵐がヒド過ぎるので若干減点の6点献上です。[インターネット(字幕)] 6点(2025-04-01 11:03:51)《改行有》

55.  Cargo(原題)(2013) 《ネタバレ》 長編版より先に観ました。評判通りの感動的と言うか衝撃的と言うか、エンディングは哀し過ぎますね。 事故車で気が付くと謎のウィルスに感染した妻が助手席でゾンビ化。逃げようもなく噛まれた主人公は自らの感染死を覚悟します。何としても愛娘を誰かに託さないとならない。妻の遺志に応えるためにも誰かに愛娘を託さざるを得ない。誰よりもこの子を守りたいのに。このジレンマには壮絶なものがあるでしょう。僅かな尺の中に込められた思いがひしひしと伝わって来ます。 感染型のゾンビ映画ではありますがゾンビは殆ど登場しません。潔い演出ですね。そして唐突とも思えるエンディング。狙撃者が誰なのか、そして狙撃の目的は何なのか。一切明かされませんが、赤ちゃんを見つけた時の彼女たちの衝撃は、きっと希望に繋がるものだったに違いありません。遺された父親のメッセージには泣かされるものがあります。 この作品を元に製作された長編版は当然の如く物語をアレンジして膨らませていますが、短編のこちらは中心となるテーマを抜き出してスリムにした作品。元ネタだから当然と言えば当然ですが。いずれも未見の方にはこちらを先に鑑賞することをお勧めします。短編ならではの感動に浸れました。[インターネット(字幕)] 8点(2025-04-01 10:46:40)《改行有》

56.  電力が溶けるとき 《ネタバレ》 短編ならではの日常の写し具合いが心地良い作品。とりわけコメディと言う作りでもないように思えるし、笑えるネタは挿し込まれているものの何処の誰でも口にしそうな小ネタ。それでも随所にクスリとさせられる台詞があって楽しめました。三人三様、否、部長も含めて四人四様、皆イイ味出してますね。 電力が溶けるという比喩(溶ける訳ないし)は、停電という電力停止の事態も同期3人+部長効果の柔らかな熱源で溶解して復旧するところからか、或いは深夜の行動を根本から支えている電力ではあるものの、それがなくても人間ちゃんと機能してるよみたいな意味なのか。ま、どっちも大して変わりませんが。 なにげなくタイトルに惹かれて観た作品ですが、こういう掘り出し物があるので短編は楽しいなぁと思える1本でした。[インターネット(邦画)] 6点(2025-04-01 00:04:16)(良:1票) 《改行有》

57.  シック・オブ・マイセルフ 《ネタバレ》 ヒロインに感情移入するかしないか。出来るか出来ないか。それは彼女を著しく社会性を欠いた承認欲求の塊のような人物として見るか、そもそもの弱さ故ではあるかも知れないけれど、どうしようもない男に引っかかって良いように利用されているうちにミュンヒハウゼン症候群を発症してしまった気の毒な女性と見るかによるのではないでしょうか? 特に専門の勉強をしていないので断言してはいけないのかも知れませんが、間違いなく言えるのは彼女は病気だと言うこと。常軌を逸した自己承認欲求と虚言癖にしても、追い詰められた末のことと思えます。勿論自己責任も相当あるのですが。 彼女の周囲には頼れる相手もいたのに、頼らなければならない段階に至った時点では既に彼女の眼にはその存在は映らなくなっていました。同時に、友人であろうと医師であろうと頼ってしまったら彼女は陽の当たらない弱者と確定してしまう。彼女の前からは、他者への依存という選択肢は既に消え去っていたのでしょう。そして、その選択肢に気付いた時には既に独りになってしまった訳ですね。 一度は頼りかけたものの、そこには自分の居場所を見出せず避けてしまった療養施設のドアを、虚飾を捨て去った彼女は再び叩きました。今度は先頭に立って自己発現しようと。自らの力でリスタートしてくれることを望むばかりです。 風景、街並み、人々の暮らし…北欧映画感に溢れたホラータッチのヒューマンドラマ。感情を逆撫でされる胸クソカットも多々ありますが、観終えてみれば決して胸クソ感の残らない佳作でした。[インターネット(字幕)] 7点(2025-03-31 23:45:49)《改行有》

58.  CARGO カーゴ(2017) 《ネタバレ》 感動的なゾンビ映画、という評判通り、エンディングには胸に迫るものがありました。 感染した妻に噛まれ自らも残り48時間の命となってしまった父親。しかし、妻が最期の力を振り絞って遺した「娘を守って」というメッセージに命ある限り応えようとする彼。時として愛娘を必死で守り抜こうとする力強い父であり、時として自らの運命に狼狽し生きることを諦めかける一人の男であり…主演のマーティン・フリーマンさんの静かな演技が光りますね。アボリジニの少女トゥミ役、シモーヌ・ランダースさんの素朴な演技も素晴らしい。 基本設定は数多あるゾンビ作品と概ね共通してはいるものの、バッタバッタとゾンビを駆逐するという定番的演出は抑えめにしてヒューマンドラマとしての側面を際立たせた作品。ここでは短編の元ネタとの比較は最小限にしたいと思いますが、アチラが短編ならではの衝撃的とも言える展開であることに対し、アレンジを変えエピソードを加えたコチラには短編とは一味違う新たな衝撃があることは間違いないと思います。素直に感動して8点献上します。[インターネット(字幕)] 8点(2025-03-30 23:47:06)《改行有》

59.  PIGGY ピギー 《ネタバレ》 思いのほか重苦しい作品でした。(ヒロインの体型のことではありません) どこの国でもいつの時代でもイジメというものはあるでしょうし、体型でイジメるというのはイジメのひとつの定番でしょうね。まったくもって腹立たしい。それでも冒頭のイジメの雰囲気は、アルアルで流してもイイ程度と言えないこともないです。サラ、気にするな相手にするなと。ただ、プールでのイジメは完全に犯罪レベル。たまたまサラの泳ぎが達者(水没監視員には気付かないまでも)だったから良いようなもので(良くもないのですが)、場合によっては溺れますし、その場合にはあの少女たちはキャーキャー言う程度で着衣水泳してまで助けないでしょう。ホントに胸糞女子です。 だから、直後に男(この時点でサイコキラー確定)がいじめっ子たちを血塗れにして連れ去ってもサラは迷いつつも見なかったことにしても無理はないです。しかも男は恐ろし気ながらもタオルを置いていく優しさ?があるし。(この時点でサラに一目惚れ?) そこから後にそれまでとは異質の重苦しさが始まりますね。学校では常時いじめられっ子、しかも自宅でも、厳しいようでいて極めて身勝手で感情に振り回されるタイプの母親による抑圧された日々を送る少女。そもそも鬱々として捌け口がないからお菓子ばっか食べて太ったんじゃないでしょうけれど、間違いなく日々の生活が彼女を肥大化させています。 そこから生まれる捻じれた心理。幼い頃はどんな子だったかは明かされませんが、父親との関係は良いようですし(父親が女房の尻に敷かれ切っているので今やほぼ意味なしですが)、弟はあんなもんでしょう。であれば、母親が彼女の性格を作り上げてしまったように思えるところです。その性格がベースにあるからこそ生まれた嘘。そこにイジメによって受け続けた心の傷が生み出した心理が重なって嘘が嘘を呼ぶ構図。可哀想と言えないこともないです。てか、自らが招いた悲劇のように見えてしまうことが可哀想に思えます。 ラストのスプラッター的ホラー描写は、そこに至るまでの心理描写が重過ぎてあまり衝撃的ではありませんでした。よくよく考えればあの男は何者?どうしてあんな行動をしていた?おそらくはプールで何らかのシンパシー(足に障害があることに関係があるのか?)を感じたこと(決してイジメへの同情ではない)でそれがサラへの好意に転じ、でも身勝手で表面的(自らの凶暴性のカモフラージュとしての疑似的な優しさに過ぎない?)故に破綻していくという感じなのでしょうけれど、まぁまぁ説明不足は否めないですね。 ノー天気で子どもじみたバイク少年に夢のタンデムで町に向かう血まみれのサラ。彼女は男を殺したことで心の何かが剥がれ落ちきっと全てを告白或いは供述するのでしょうね。生き残った二人のいじめっ子(決して後悔していないと思われる)も全てを語り尽くすことでしょう。サラとサラの家庭は何処に向かって行くのか?最後の最後まで重苦しいままのドラマでした。ホラーじゃないかも。 ちなみに、元ネタの短編は現時点では配信されていないようです。短編はいじめっ子たちが拉致されるまで。長編化で随分と重みが加わりましたね。[インターネット(字幕)] 7点(2025-03-29 12:53:20)《改行有》

60.  ファンタジー・アイランド 《ネタバレ》 元ネタのTVドラマ、リブート版TVドラマとも未見です。そもそも本邦で放送や配信されていたかも知らない状態ですので、あくまでも予備知識なしでの感想です。 既にご意見のあるように、謎の力を持った島というとTVドラマ「LOST」を想起するところですが、本作については島の持つ謎の力についてはあまり掘り下げず、その力を利用する者たちを描いた感じ。始めのうちはそれぞれの思惑もあって島の力に翻弄される参加者の姿が描かれますが、展開が早いので惹き付けられはするものの何だかバタバタとした感じは否めません。 一人ひとりの「夢」についてのエピソードは解り易く描かれてはいますが、解り易いだけであってイマイチ感情移入出来ないと言うか、それぞれのエピソードを繋ぐにあたってのご都合主義が見え隠れ、と言うか見え見えだったりもします。 ロークは亡き妻を蘇らせるために島を乗っ取った。妻は蘇るが長くは生きていられない。夢の実現は一度きり。だからリゾートとして島を運営し他人の夢を利用して妻を都度蘇らせる。それは解るのですが、そのために入念に参加者を下調べして必要とあれば拉致監禁するってのはどうなんでしょう?元の所有者の手下がゾンビ化して襲って来るのは何故?いじめられっ子の学校の教員が殺人鬼ゾンビ化して居るのは何故どうやって?あげく拉致監禁されていたいじめっ子はいじめられっ子と和解してダブルヒロイン化?等々、やっぱりバタつき加減がハンパないです。 何も考えず疑問を挟まずという条件付きで楽しめる荒唐無稽なダークファンタジーコメディ。そう、コメディと思えば一番楽しめるかもといった感じです。 それにしても行方不明者続出(おそらくは全員死亡)のリゾート。捜査の手が及ばない訳ないです。やっぱコメディですね。[インターネット(字幕)] 5点(2025-03-28 10:37:45)《改行有》

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