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41.  ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語 グレタ・ガーウィグならではの演出が素晴らしいとても現代的な「若草物語」だった。 詳しく書くとネタバレになるが、ジョーが書く物語自体がオルコットによる原作とリンクして行き、ジョーとオルコットが混同してしまっている所が斬新な切り口だったと思う。 ジョーを演じるシアーシャ・ローナンの演技がとても生き生きとしていて素晴らしく、一時も目が離せなかった。 特に、自分に対する迷いや、どうしようもない寂しさ、それでも強く在りたいと吐露するシーンの彼女の表現力は素晴らしいものだった。 また、これまでの映画化では過去→現在へと時系列順で描くのが普通だったが、それにより駆け足感が否めないのが欠点でもあった。 しかし、本作においては現在と過去を行ったりきたりする演出になった事により、例え短いエピソードだったとしても、空間の余白を想像して楽しめるような演出になっていて、ちゃんと時間の流れがゆっくり感じられるように工夫されていたのではないか?たぶん。 とにかく期待通りの素晴らしい映画だった。[映画館(字幕)] 9点(2020-06-12 20:17:45)(良:2票) 《改行有》

42.  最初の晩餐 《ネタバレ》 父の葬儀で親戚一堂が集まり、どんなご馳走が出るのかと楽しみにしている皆の前に出されたのは目玉焼きだった。唖然としている皆をよそに、そこから目玉焼きに纏わる父と子の思い出が語られて行くという展開で、グイグイ引き込まれた。 父親が連れて来た新しい家族。突然母と兄が出来た事に戸惑う姉と弟。 最初はギクシャクして気まずかった一家の光景がやがて笑顔の絶えない明るい光景に変わって行く、そこにはいつも料理があった。 味噌汁を巡って喧嘩した時の母の折衷案。 焼きいもをきっかけに深める兄弟の絆。 誰しもが思い出に深く刻まれた料理ってあると思う。そんな記憶を呼び覚ましてくれるような優しい物語……だったのだが、中盤に思いもよらぬ爆弾を投げ込んで来た事で、急にシリアスで重い展開になっちゃって、そこからはもうその事しか考えられなくなって、あ~そういう狙いの映画だったのね?と理解。真実を知ってしまった後の兄の心境はいくばくだったのか?その辺はしっかり描いて欲しかったけど、想像するだけで辛くなった。 本作は役者陣がとても良い。 染谷将太と戸田恵梨香の姉弟役がとてもハマっていて良かった。 さらに、子供があれだけ大きくなってるのに全く老けていない母親役の斉藤由貴。波紋使いに違いねぃ。 そして、満を持して登場した兄役の窪塚洋介。彼が出てきただけで空気が変わった。凄いオーラ! 永瀬正敏は安定の素晴らしさ。 子供時代の森七菜の演技もとても良かった。 最後に!すき焼きに食べるラー油を入れるとか邪道過ぎない?(笑) しかもそれを病人に食わせるとは冒険し過ぎ…。[DVD(邦画)] 7点(2020-04-21 20:33:47)《改行有》

43.  Laundry ランドリー 《ネタバレ》 昔、地元の映画サークルが主催する上映会で鑑賞した。 ジャンル的には癒し系の映画と言うんだろうか。どこか現実離れしたゆったりとした世界観に癒される。窪塚洋介のピュアな演技にも癒される、とても素敵な作品だった。 「愛だよ。こういうの 地球では 愛って 言うんだよ。宇宙じゃ 知らないけどね。」 という台詞が印象的でとても心に残っていた。 ただ、よく考えてみるとこの台詞、主人公が途中で出会う得体の知れない胡散臭いおじさんが最初に言った台詞なんだよね。 主人公を助けてくれるいい人なんだけど、長距離運転の途中でビールを飲みまくるのはどうなのか。危険過ぎるだろうと。しかも自分の事を「実は良いおじさんなんだよねー」とか言っちゃうし、なかなかぶっ飛んだキャラクターだったなぁ。 でもこのおじさんのおかげでテルと水絵は救われる事になるのだからとても重要なおじさんなんだよなぁ。家丸ごとくれちゃうとかなかなか居ないぜ?良いおじさん通り越しちゃってるよ。めちゃくちゃ良いおじさんだよ。 ここら辺がこの映画をファンタジックたらしめている要因な気もするが、ラストはちゃんと現実的な所に着地するので良かった。 テルと水絵の2人にはどんな未来が待っているのだろうか。 いっぱい想像しちゃうなぁ。[映画館(邦画)] 8点(2020-04-18 21:59:34)《改行有》

44.  時をかける少女(1983) 作中と同じ4月18日に放送するのはいいね。 “時かけ“と言えばアニメ映画の方が思い浮かぶのだけど、ほとんど違う内容だった。 思ったより時をかけないのね。屋根から瓦が落ちてくるのを回避するシーンがあるのだが、それも時をかけた訳ではなくて予知夢?を見たからかわせたという設定だし。 なのであまり時をかけている印象は薄かったかな。 白黒の映像が段々とカラーに変わって行くオープニングの演出だったり、合成を多用したりコマ送りを使ったりと、大林監督が映像の魔術師と言われる所以はとてもよくわかった。[地上波(邦画)] 6点(2020-04-18 21:58:30)《改行有》

45.  なごり雪 後にも先にも劇場で観た唯一の大林宣彦監督作品。いきなり「なごり雪」を作詞した伊勢正三が自ら弾き語る映像から始まるというのが凄いインパクトだったし、この映画に対する期待をグッと引き上げてくれた。 この唄が作られた28年前の大分県臼杵市が物語の舞台となっていて、歌詞のイメージにぴったり合った内容になっている。 大分県では1年に1度雪が降るかどうかという割合で、滅多に見られないものらしい。 その為、雪が降った時の感動はやっぱり凄いんだろうなぁ。 また、電車がとても重要な役割を果たしており、東京を離れる事になる主人公が親友と別れる場面と、28年後に時を経て戻る事になる場面でも象徴的である。 この物語の主人公にとって電車は過去と未来を繋ぐタイムマシンのようなものなのだろう。 SNSなど無い時代ならではのどうしようもない距離感を感じて、そこに切なさを感じる。 とても美しい青春物語ではあるが、主人公に想いを寄せるヒロインの言動と行動がちょっと狂気染みていて怖くもあった。部屋の窓から雪を降らせるシーンとか特に。 でもまあそうだよね。好きな先輩が大学デビューして故郷にあんなイケイケの恋人連れて来たらおかしくもなるわよね…。 主人公の無神経さに腹が立ったし、この期に及んでまだ雪子に対して未練を感じているのがミエミエでそのどっち付かずの態度が駄目だなと思った。 それと学生時代を演じたキャストの演技がいかにも昭和というか、棒読みが酷くてわざとらしかった。 須藤温子は“新人“とあるが、映画初出演は「シベリア超特急2」なのを忘れてはいけない。 また当時13歳の長澤まさみも出ていて、とても大人っぽい落ち着いた演技で、短いながらもすごく印象に残った。 ただ、全体を通して見るとあまりにも嘘臭く、そんなに面白いとは思えない。 臼杵市のロケーションはとても美しく、大林作品にとてもマッチしていた。[映画館(邦画)] 4点(2020-04-17 20:16:04)《改行有》

46.  クレイジー・リッチ! う~ん、展開がベタ過ぎるし、主人公や周りの人物もあまり魅力的に感じずそこまでハマらなかった。 アメリカと中国の文化の違いを楽しむ映画なのだろうけど、どちらにも精通していない私にはどこで笑えばいいのかもわからなかった。 ただ、あまりにぶっ飛んだスケール感には圧倒された。 西洋と中華の伝統が混ざった巨大な屋敷で催されるパーティーに出たかと思ったら、ヘリで夜中に国際水域の海上に設けられた人工的エリアで催されるパーティーへハシゴするというクレイジーさ。さらに朝には大自然の中でいかだ的なボートの上でまったりくつろいでいるという展開。一体そこは何処なんだ。 あと、ミシェル・ヨーのラスボス感が半端無くて、終始凄いオーラだったなぁ。女同士の対決に麻雀で決着を着けるというのには笑ってしまった。[インターネット(字幕)] 4点(2020-04-17 20:14:23)《改行有》

47.  架空OL日記 バカリズムがOLに成り済まして書いていたブログをドラマ化したのが始まりで、本作ではそのドラマの2年後が描かれている。 事前にドラマを観ていた方がより楽しめるのでオススメだが、いきなり本作から観てもちゃんと理解できるので問題ない。 バカリズムが普通に女性役をやっているというのが理解できないかもしれないが(笑) ただ、観ている内に全然違和感がなくなる不思議。 ドラマを観ていた人にとってはラストが衝撃的だったので、どうやって話を続けるのかな? と思ったけど、その点は軽くクリアされている。 とにかくドラマ版と同じような事を繰り返しているのに全然飽きないばかりかいつまでも見ていられるし常に笑っていられる凄い作品だなぁという事は確か。 「うちらに必要なのは真実じゃない。矛先だ!!」 っていうシーンめっちゃ好き。 基本的に上司の愚痴だったり、会社内での細かなルール等を巡るOLあるあるが繰り広げられるのだが、相変わらず面白い。 これで終わりなのかなぁと思うと寂しいが、またバカリズムが妄想すればいつでもあの世界は戻って来るんじゃないだろうか。その時は絶対また観るだろうな。[映画館(邦画)] 8点(2020-04-17 05:05:56)(良:1票) 《改行有》

48.  娘は戦場で生まれた よく情報を入れずに、ただ凄い映画らしいという事で観たので、最初はフィクションというか、再現映画なのかな?と思っていたら、突如爆破される病院。監視カメラの映像。そして次々に運び込まれる怪我人達。多数の子供達も居る。腕の曲がった子供、頭から血を流す子供。おかしい…このリアルさは完全に本物だ。いや、ポスターにカンヌドキュメンタリー賞受賞って書いてあるじゃん。 いや、これは凄いわ。 戦場の悲惨な状況をリアルに伝えると共に、主人公の家族のドラマとしてもしっかりと感動させるように(意図してそうなったのか、自然とそうなったのか…)上手くまとめ上げており、これはとても優れたドキュメンタリーでありヒューマンドラマだと思う。 アサド政権は最悪だが、その後ろ楯となっているのがロシアだという事も忘れてはいけない。[映画館(字幕)] 8点(2020-04-13 12:02:46)《改行有》

49.  黒い司法 0%からの奇跡 よくある法廷ものだなぁと思ったけど、とにかく役者達の演技が素晴らしいし、実話ベースという事で凄いリアルで引き込まれた。 “正義とは何か“をここまで強く感じさせてくれる作品もそうそうないと思った。 とにかくこの主人公の行動には称賛しかない。[映画館(字幕)] 8点(2020-04-11 21:00:44)《改行有》

50.  モアナと伝説の海 海の向こうの世界に行きたいと願いながらも村の掟やしきたりに従い暮らして来たモアナ。 ある日運命によって外の世界へ冒険の旅に出ることになるという普遍的な物語。何者でも無かった自分が特別な人間なのだと分かった事から広がっていく物語世界は「スターウォーズ」を思わせる。 そして、ある目的の為に行って帰ってくる枠組みは「マッドマックス/怒りのデスロード」か。 色んな映画のオマージュが入っているなぁと見受けられるが、結局はとてもシンプルなストーリーなので解りやすいし、モアナが自分のアイデンティティを取り戻して成長していく物語はとても感動を呼んだ。 CGなのに水の質感とか凄いリアルで、真っ青な海と空の光景を観ているだけでも凄い癒された。[地上波(吹替)] 8点(2020-03-23 20:04:38)《改行有》

51.  ソーセージ・パーティー 主人公はソーセージ。目的は只1つ。女の子に擬人化された穴の開いたパンに突っ込んでもらうこと…。 このようにストーリーを説明するだけでも馬鹿馬鹿しくなるほどヤバい映画だ。 これはあれだね、「トイ・ストーリー」の対極に位置する映画なのではないかと。 「トイ・ストーリー」のオモチャ達は人間の為に楽しんでもらおうと努力するが、この映画の食品達は自分の事しか考えていない。しかも、トイストーリーのオモチャは動いている所を絶対に人間に観られないよう徹底しているが、本作の食材達は非常にユルく、堂々と動いたり叫びまくったりしていてバレバレである(笑) でも良かった点は、消費期限が切れて廃棄された食品達が泣き叫びながらゴミ箱に捨てられているのを見て、嗚呼食べ物は大切にしないとなぁと考えさせられたのでそこは良かった。そんなメッセージが込められているのかどうかは謎だけど。[インターネット(吹替)] 2点(2020-03-23 16:57:43)(笑:1票) 《改行有》

52.  ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 Birds of Prey 今までやり放題だったハーレイクインがジョーカーと別れた事によって、恨みを買っていた人達から狙われまくって大ピンチになるという自業自得的な話。 最初は凹んでいたハーレイだったが、やがて己のアイデンティティを取り戻し、ある目的の為に突き進む姿はメチャクチャだけどなんか魅力的だったし、吹っ切れて悪カワ覚醒してからどんどん面白くなって行った。 ストーリー的にはかなり薄いし、ユアン・マグレガーの悪役もいまいちだったけど、とにかくハーレイ・ファッ○ン・クインの暴れっぷりが最高だったので観て損は無かった。[映画館(字幕)] 7点(2020-03-21 21:37:39)《改行有》

53.  鬼灯さん家のアネキ 今泉監督好きなのに食わず嫌いで観ていなかった本作。 ちょっとエロいラブコメもので原作が漫画と聞いて、先入観から今泉監督らしさはそんなに無いのかなとなんとなく感じていたのだが、全くそんな事はないしとても面白かった。 中学生を演じた前野がとにかくはまり役だった。「桐島部活やめるってよ」と同じようないかにもモテない感じの少年で、家に居る血の繋がっていない姉の存在により日々悶々と過ごしている。 最初の方は露骨にエロを前面に押し出しており、姉の行動にわざとらしいなと感じてしまい、そんなに入り込めなかったのだが、それが実は伏線となっていて後半になればなるほど監督らしさが感じられて良かった。 この映画のテーマはズバリ盗撮(違う)。 盗撮という行為によって愛の確認だったり告白だったりが行われてどんどんラブストーリーとして盛り上がる。 盗撮、すれ違いの恋、同性愛という要素は他の今泉監督作品にも通じる所があった。 どんな題材でも自身の色を出す今泉監督はやっぱり凄い![インターネット(邦画)] 8点(2020-03-17 17:50:46)(良:1票) 《改行有》

54.  CURE キュア 黒沢清作品の中でも解りやすい部類で且つサスペンスホラーとして面白い出来だと思う。 同じ題材で並の監督だったら直接的な描写に頼ってしまいそうな所を敢えて見せない演出というか想像力に訴えてくるような演出だったのでジワジワ怖くて面白い。 光と影のコントラストが生む日常に潜む闇。 普通に見えた人間が突然殺人を犯す狂気。 不気味なオブジェクト。 催眠術。 邪教。 ビルの屋上から落ちる人(お約束)。 生肉をぶん投げる役所広司。 また、萩原聖人演じる間宮という男がとにかく不気味だし、存在感が凄い。彼に接触した人間が次第に狂っていく様が怖かった。[インターネット(邦画)] 8点(2020-03-17 17:48:20)(良:1票) 《改行有》

55.  ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール UKロックバンドの“ベルセバ“こと“ベル・アンド・セバスチャン“の中心人物スチュアート・マードックが監督した作品。 拒食症で入院していた主人公が病院から脱走し、バンドマンと出会う事で音楽作りに目覚めて行くというような内容だと思ったんだけど、ぶっちゃけストーリーはかなりぶっ飛んでいてよくわからない(笑) とにかくお洒落な音楽とファッション、映像が楽しい。 特にミュージカルのシーンがとても華やかでハジケていて良かった。 カヌーで出掛けるシーンとか、眼鏡かけた者同士が喧嘩を始める直前に互いに眼鏡を外すシーンとか、女の子同士が傘でバトルするシーンとか笑えた。 ベルセバの音楽が好きなら楽しめる作品だと思う。[インターネット(字幕)] 7点(2020-03-17 17:47:15)《改行有》

56.  mellow メロウ 好きって気持ちを素直に伝える事の大切さ。 例え上手くいかないと思っていても、関係が壊れるとしても、まずは正直な気持ちを伝える事がとても大事。それはシンプルにとても共感できる内容だったなぁと思った。 私も1今泉信者としては久々にゆるくてほんわかした以前の今泉力哉作品らしいユルさにとても引き付けられた。 田中圭がとにかく魅力的で、これは田中圭だからこそ成り立つ物語なんじゃないかというほど彼の魅力が引き出されていたのでとにかく最高だった。 そして、のっけから「パンバス」の山下健二郎が出てきて「おおっ!」と思ったら、いきなり彼女とグダグダした訳のわからない別れ話を 始めたので、一気に今泉ワールドに引き込まれた。その後はさらに訳のわからない(ともさかりえ)夫婦なども出てきて、その辺はかなり笑ったし満足だった。 中学校、ラーメン屋、美容室、そして花屋。それぞれの場所で色んな人間のドラマが展開されるがどれも心暖まる物語だったし、ずっと観ていたいなぁと思わせる人間模様だった。それはひとえに全てを包み込む田中圭の優しさ、存在感による所が大きいなと思った。[映画館(邦画)] 9点(2020-03-13 21:29:30)(良:1票) 《改行有》

57.  ジュディ 虹の彼方に 全然ジュデイ・ガーランドという人物について知識の無い私が観た率直な感想。 昔は天才子役が今は中年になり、酒場などで歌のショーをしているという彼女だが、何故歌手になったのか。そのきっかけは何だったのか。子役と現在の間の描写が全然無いもんだからその辺とても気になったなぁ。 昔の名声にだけ頼っている訳じゃなく、歌手としても凄いというのが感じられたので、その辺のプロセスを描いてくれた方がより感動的だったんじゃない? 歌うシーンはとても良かったけど、ドラマ部分はあんまし引き込まれ無かったのよね。彼女の行動があまりに自暴自棄過ぎて…。子役時代に抱えた闇も垣間見る事が出来たけど、それが直接的な原因なのかどうかもよくわからないし。もっと彼女の事を知っていれば楽しめたのかもしれません。 レネー・ゼルウィガーの演技はとても良かったです。[映画館(字幕)] 6点(2020-03-09 13:32:52)《改行有》

58.  劇場版 SHIROBAKO コロナの影響で近場の映画館が休んでいた為、1週間遅れで遂に観れたーー! 今度は劇場用映画を作るストーリーを劇場版でやるというベタな展開だが、そこに至るまでの道程があまりにも重くて一筋縄では行かないのはこのアニメらしい展開でとても面白かった。 まずはテレビシリーズから4年後のムサニの現状があまりにも悲惨で人もバラバラになっちゃってて、まずは仲間を集める所から始まるというのは「七人の侍」から続いてきたアツい展開である(大袈裟)。 仲間との再開、そして議論を重ねてまた一つの目標に向かって突き進む様はとても観ていて熱くなる所である。 アニメ作りにおける利権を巡る悪徳会社とのバトル等、実際にありそうなリアルな裏事情等も描かれていて相変わらずリアリティーが凄い感じられる。 みゃーもりが着物を着て得物を手に討ち入りする場面とか最高だったし、途中のミュージカルシーンとか飽きさせない演出が散りばめられていてとても良い。 あとはクライマックスにおけるバトルシーンの音響とか迫力があって凄かった。 最後に余談だけどパンフレットの内容があまりに薄すぎて草。[映画館(邦画)] 8点(2020-03-07 22:15:56)《改行有》

59.  初恋(2019) 《ネタバレ》 こ、これは…。 まさかのコメディだったとは。 もうね、この内容の薄さで良く映画を作ろうとしたなと。 とにかく、出てくる登場人物が皆バカ!笑笑 警官でさえもバカだから全く緊張感の無い物語になっちゃってたよね。 ベッキーが出てくる時だけ謎の緊張感が漂っていましたが。オーラが半端ねー(笑) 「初恋」というタイトルなのだからどうしても恋愛要素を期待してしまったが、全くそういう雰囲気にはならないのも残念。 ヒロインを演じた女優さんがなぁ、あまりにも一本調子な演技なのよね。とてもクスリ漬けで禁断症状に陥っているようには見えなかったわ~。 染谷将太のコミカルな演技は面白かったけど。 アクションにしても、後半グダグダ過ぎだし、ラストのカーチェイスのシーンがあまりにゆっくり走ってて笑ってしまった。肝心な所をアニメで誤魔化すクソ仕様な上、どうやってパトカーを引き離したのかも謎。これが日本映画のカーチェイスの限界なのでしょうね。いや、チェイスというかただ真っ直ぐ走ってるだけじゃん![映画館(邦画)] 6点(2020-03-07 22:13:54)(良:1票) 《改行有》

60.  劇場版 おいしい給食 Final Battle 給食を唯一の楽しみに学校に来ている先生(市原隼人)と、毎回革新的な給食の食べ方で先生を挑発し、完敗させる神野ゴウ少年との闘いを描いたドラマの劇場版。 とにかく好きなドラマだったので嬉しいけど、まさか映画化されるとは思わなかったので若干の戸惑いと不安を感じつつの鑑賞となった。だって劇場でやるようなスケールの内容じゃないんだから(笑) 前半はドラマと同じような流れで進みつつ、中盤で半年後に給食が廃止されてしまうという衝撃の事実が発覚した事から流れが変わって行った感じだった。 果たしてその危機に先生と神野君はどう立ち向かっていくのかというのが劇場版ならではのスケール感(たぶん)で描かれていてとても見応えのあるシリアスな内容だった。 でも、個人的にはドラマと同じようにもっとコメディに徹して欲しかったなぁと言うのが本音かなぁ。給食食べるシーンももっと観たかったし、その食べ方にしてもドラマほどやられた~って感じがしなかったのも残念。[映画館(邦画)] 7点(2020-03-06 21:52:55)(良:1票) 《改行有》

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