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【製作年 : 1980年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
41. 利休 《ネタバレ》 細部までこだわった、某局の大河ドラマといったとこか・・ 話のクライマックスが見えづらく、ただ歴史通には面白い会話が続く。 山上宗二の打ち首がひとつのポイントである。 まぁ秀吉は利休にコンプレックスを抱いていて、かつ生き死にの局面を迎える侍たちには 利休のしたり顔が面白くなかったのも、分からないでもない。 利休の伝記といった感じの映画である。 利休がなぜ秀吉に許しをこわなかったか?そこに肉薄しているのは 熊井啓監督の映画「本覺坊遺文 千利休」である。[DVD(邦画)] 7点(2019-10-26 18:48:12)《改行有》 42. ヒポクラテスたち 《ネタバレ》 最後まで観ると、味わい深いですね。 全体的に録音がひどくて、会話が聞き取りづらくて、困りました。 まぁ命を軽んじる人は、医者には向いてないということですね。 看護婦と不倫する医者なんてドラマをよく見ますが、ありえないということでしょう。 最後、伊藤蘭演じる女性の自殺は、大森監督の周囲にそういう女性がいたんでしょうね。 この話の筋からは、ちょっと理解できなかったです。 真の医者の想いみたいのを描いてたら、またちょっと違ったのでは、と思います。[ビデオ(邦画)] 7点(2019-09-24 01:48:02)《改行有》 43. 楢山節考(1983) 《ネタバレ》 とにかくこの頃の日本映画は不評だった。 日本映画はつまらない、というのが映画を観ない人には常識だった。 その頃のカンヌを「戦メリ」と競い合って、この映画に軍配が上がった。 前半はそれほどの映画か?と思うのだが、観終わると感動がある。 舞台はいつの時代かは不明だが、貧しい山の農村。 そこでの姥捨てを描いた話だが、「生と死」というテーマは多いのだが「性と老死」というのは 今村監督ならではのユーモアというかセンスというか・・ 戦後、アメリカ文化がどっと流れ込んでくる中で、多くの映画監督がアメリカ文化に影響を受けたが、 今村監督はセックスを果敢に映画にとり入れた。 そもそもがセックスの日本語訳はないので、日本に相性のいいものかどうかは置いといて、 前半はとにかく童貞喪失のドタバタが続く。しかしそれは山の生活を描写するためで、 本筋は後半の姥捨てである。 もう坂本スミ子と緒形拳の別れのシーンはもう涙なしでは観られない。 カンヌを取ったのもうなづける逸品だ。[DVD(邦画)] 7点(2019-09-21 18:32:32)《改行有》 44. マッドマックス サンダードーム 《ネタバレ》 本作のマッドマックスをカーチェイスものとして観ると、がっかりするかも・・ マッドマックスシリーズとは、近未来荒野ものとしての世界観が肝なんですね。 1作目で戦士マックスが誕生して、その後核戦争後の世界にあちこちできた人の集落を 転々と渡り歩くマックスの物語。 そういう意味ではナウシカのユパさまみたいな人なんだね。 それが分かると、単純な悪と正義の話でない本作も味わい深い。 4作目もその世界観で染まってるし、なんと5作目ももうすぐジョージミラーが 制作予定とのこと。※マッドマックス ザ・ウエイストランド 楽しみですね~[DVD(字幕)] 7点(2019-09-08 20:13:39)《改行有》 45. マッドマックス2 《ネタバレ》 古典ですよね。 「駅馬車」みたいに、無駄がなく、面白い。 上映当時、自分が高校生の頃で一緒に観に行った奴は、この映画のインパクトが 強すぎたためか、悪側についてしまった。 自分は、この映画も含めて当時の娯楽映画を浴びるほど観て、 映画バカになってしまった(笑) 話のオチ、バイクアクションにジャイロコプターを組み合わせた意外性、 車に仕掛けた爆弾、銃の弾、野生児、野良犬などなど 巧いよね。 今観ても、面白い。[ビデオ(字幕)] 8点(2019-09-08 14:17:01)《改行有》 46. 事件を追え 《ネタバレ》 ピーターイエーツがヒッチコック調の映画を撮った! 煮え切れぬイケメンのジェフダニエルが、綺麗なマクギリスさんと共演。 ラストも、ジェフなら、あんな押しの弱い展開も致し方なし。 でもイエーツって地味だけど、面白い素材で映画撮ってだよね~。 職人だよね。[ビデオ(字幕)] 6点(2019-08-30 20:33:03)《改行有》 47. 容疑者(1987) 《ネタバレ》 ご贔屓のピーターイエーツ監督作なので、拝見。 なるほど!陪審員と弁護士が協力して、犯人を見つける(違法だけど・・) この着眼点は面白い! シェールは、独特の美しさで、窮地に陥っても、なぜか焦ってるようには見えないくらい、 クールな人ですね。 無名のリーアムニーソンが出てるのが発見だった。[ビデオ(字幕)] 6点(2019-08-28 11:01:46)《改行有》 48. サン・スーシの女 《ネタバレ》 ロミーシュナイダーの遺作。 ラストの古いユダヤの歌が心に残った。 その曲の歌詞全文↓ 「甘くて忘れられない古いユダヤの歌 子供の頃にヴァイオリンで弾いていた そのメロディを聴き両親は涙したものだ これは亡命者の物語 移民の人生 村の虐殺を逃れた人々は皆悲しみの旅に出る ワルシャワ、ベルリン、ロシアから逃げた パリで自由に生きるため サンスーシの前であのひとは殺された 叫びのあとに訪れた無関心 そして忘却のうちにすべてが繰り返される 甘くて忘れられないこの懐かしい歌 子供の頃にヴァイオリンで弾いていた そのメロディを聴き両親は涙したものだ これは亡命の物語 移民の人生 僕の目の前にはエルザ 君の美しい面影 最後の旅に出る君が口ずさんでいた 僕が子供の頃に弾いていた 追憶と涙と後悔のあの歌を」[DVD(字幕)] 6点(2019-08-24 20:18:01)《改行有》 49. ブルーベルベット 《ネタバレ》 面白い! デヴィッドリンチ、もしかして俺は勘違いしていたのではないか!? 「マルホランド~」「ストレイトストーリー」は観ていたが、 彼の真骨頂はこの映画の方がよく出ているのではないか? ???な場面が続いて、この監督歪んでいるのでは?と思わせといて、この展開! 友だちが「彼はアートなんだ」の言葉で、この映画を観てみた! 実にアートなピルドゥンクスロマンだと思う。 もう一度、彼の映画は観直した方がいいかも・・。面白かった![ビデオ(字幕)] 8点(2019-08-17 23:47:20)《改行有》 50. ヤングガン 《ネタバレ》 ヤングスターたちの競演西部劇。 ニューシネマだったりすると、最後全員やられるのが、普通なのだけど、 若いスターの魅力の前にそういう映画にはならなかった。 てっきり哀しいBGMのなか、スローモーションで散っていくと思ってた。 リンカーンから生きて脱出できるとは思わなかったなぁ。 しかしビリーザキッドの映画としては、この映画の方が実像に近いらしい。 ペキンパーとかもビリーの映画撮ってるのにね 意外です。[ビデオ(字幕)] 7点(2019-08-01 10:31:13)《改行有》 51. 細雪(1983) 《ネタバレ》 大好きで何度も観てる映画。 昭和のころは、こういう作品もテレビで放映されてたのだ。 ビデオに録って、大事にしてた一本。 最後の佐久間良子の「あの人、ねばりはったなぁ」の一言で笑ってしまうんだよなぁ。 吉永小百合が結果的にしたたかに見える強情な女性をうまく演じてる。 その後の石坂浩二の女々しい酒が好き。 この吉永小百合と石坂浩二の二人は、「おはん」で恋人同士で共演してる。 「細雪」のスピンオフみたいに鑑賞するのも、面白そうだね。[DVD(邦画)] 8点(2019-06-23 22:50:27)《改行有》 52. 赤ちゃん泥棒 《ネタバレ》 いや、面白かった。 映画的コミカルさ満載のドタバタコメディ。 イーサン兄弟のセンスが光る。 が、その後のイーサン兄弟作品はダメ男映画が多くなる。 でも砂漠の匂いのするアメリカ映画を創り続けるのにはこだわるね。 マッドマックスの世界に無垢の赤ちゃんがいたら、なんてとこから 発想したんじゃないかな? 地獄のライダーのバイクの先っちょにベビーシートがあるなんて発想は、 アメリカならではの、ユーモアだろうね。 でも女性が観たら、怒りそう(笑)[ビデオ(字幕)] 7点(2019-06-22 23:33:35)《改行有》 53. 北京的西瓜 《ネタバレ》 途中まで、大林監督の作品じゃなくてもいいような感じだった。 普通の映画も撮れるんだなどと思っていたが、 後半、八百屋夫婦が北京に訪れる時に、一気に大林流実験映画風が炸裂する。 現実(天安門事件)のため、映画が撮れなくなるのだ。 そこで東京のスタジオで撮影した北京でのみんなとの再会場面。 ここでのもたいまさこのスピーチが実にいい。 抜粋 「人は幸せに見えたり、お金持ちに見えたり、それでも 人間の一人一人の中には変わらないものがあるような気がします。 それが人と人をつなぐもののような気がします。」 エンドロールでの中国人たちの演奏が胸に来ます。[ビデオ(邦画)] 7点(2019-06-22 15:55:18)(良:1票) 《改行有》 54. わるいやつら 《ネタバレ》 清張映画。 医者が毒物を使って、患者を殺しても、 死亡診断書をその医者が書けば、完全犯罪だという点がミソの 男女の痴情の絡みを描いた話。 にしても自分を殺そうとした男をかばう婦長さんの気持ちはどの辺なのだろう? そこをもっと掘り下げて描いた映画も観てみたい。[ビデオ(邦画)] 7点(2019-06-07 11:02:43)《改行有》 55. チ・ン・ピ・ラ(1984) 《ネタバレ》 チンピラを題材にした、チンピラのような映画。 要するに中身がないってことだが、統一という点で語るならば、 結構な芸の技である。 この映画を語るには2つのポイントがある。 前の年、「竜二」という傑作を撮った川島監督が同じような映画を撮れなかったという点。 もう一つは、日本映画が面白くないと評判だったこの頃、どんでん返しというテクニックででも 面白く観せようとした映画界の苦しみがあった点。 この2点から、このような奇妙な後味の娯楽作品が出来てしまったのだ。 この後、アイドルものを撮ったりして、川島監督の煩悶が続くことになる。 かなり苦しまれたのではないだろうかと思います。[DVD(邦画)] 7点(2019-05-08 00:35:55)《改行有》 56. マイナー・ブラザース/史上最大の賭け 《ネタバレ》 ウォルターヒル監督異色作。 悪くないのだが、最後、お金が余って、遺産を相続できず、それでかえって人の温かさを知る、という 話にして欲しかったのだが、そこはウォルターらしく、勝負に勝っちゃうんだね。 友だちのキャッチャーが泣かせるんだね。 プライアーが相続を使い果たすと、もらった金少しとってあるから、一緒に車で遊びに行こうというセリフ。 あれで人の温かさを知るという展開は少し野暮ったいか・・(笑) そういう話にしないとこが、やはりアメリカはシビアだ。 というかそんな話だったら、ウォルターが監督である意味ないもんね。 うん、これはこれで面白いコメディだ。[DVD(字幕)] 7点(2019-03-25 22:34:58)《改行有》 57. 恐怖分子 《ネタバレ》 「クーリンチャ」が最初のエドワードヤン体験だから、 この映画と言い、「台北ストーリー」と言い、明るい映像に意外さを感じた。 音楽を使わないのは、相変わらずだが・・ 今まで貧困に苦しんでた台湾が、一気に経済が回る国になったことで、 抱くようになった、社会への不安を映画化するエドワードヤン。 このタイトルの恐怖分子とは、その社会の不安を顕在化させる人物がすなわち社会の恐怖「分子」なのだ。 映画は2人の女性に焦点をしぼってる。 1人は美人局まがいの交友をする不良少女。 もう1人は作家の女性だが、本来の夫を大事にせず、不倫を重ねる女性。 いずれも近代化が進むにつれ、生じたキャラクターである。 エドワードヤンは、この社会の変わりようから来る人間の変化に本当に嘆いていたようだ。[DVD(字幕)] 7点(2018-12-22 23:40:11)《改行有》 58. 水のないプール 《ネタバレ》 若松孝二は、法とかそんなものでは人間を裁かない。 最後に女性が警察への訴えを止めるとこなど、いかにも若松監督である。 普通の映画なら、クロロホルムを用いた犯罪がエスカレートして、粗くなって、 捕まって、日本の治安は守られた、めでたしめでたしで終わるとこなのだが、 若松監督はそう来ない。 守られて当たり前の平成の世には、まずありえないラスト。 昭和の、キチンと枠にはめぬ人間のものの見方が伺えられる。 そんな若松監督も今はこの世にはいない。合掌。[DVD(邦画)] 7点(2018-11-23 14:44:08)《改行有》 59. エクスプロラーズ 《ネタバレ》 キテレツ大百科みたく、「2001年」のスペースポッドのような 宇宙船を創っちゃうアメリカの子ども、畏るべし! 前半は、知的な展開だったけど、 (確かにUFOってプログラム的動きするよね) 後半はなんじゃこりゃって感じ。 ジョーダンテのB級スピリットだね。[DVD(字幕)] 6点(2018-10-25 16:07:15)《改行有》 60. 溝の中の月 《ネタバレ》 ベネックスは、果たしてどういう人なのだろう? オタクな「ディーバ」と過激な「ベティブルー」の間に製作された興味深い一本。 この映画では、危ういところで何とか正気を保っている。 二人の女性の間で揺れ、迷路にさまよいこむジェラールデパルテゥ。 怪しい魅力を放つのは、当時のアイドルスター、ナスターシャキンスキー。 エンディングの曲が何もかも表してる。 音楽とは言えない程、破たんした曲から、まっとうな曲へと変わっていく様が この主人公の、気持ちのありようを表してる。 ベネックスは、真っ当な人ではなかろうか? ますます興味深くなってきた。 今日は、このまま「ベティブルー」を再見することにしよう。[ビデオ(字幕)] 7点(2018-07-21 02:39:16)《改行有》
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