みんなのシネマレビュー
Sgt.Angelさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 109
性別 男性
自己紹介 2008 7/22みんなのシネマレビュー登録

ぼちぼち復活。

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順1234
投稿日付順1234
変更日付順1234

41.  その日のまえに 《ネタバレ》 私は重松清さんの大ファンでして、この映画の原作も発売後すぐに読みました。好ましい題材ではないのですが、そこは重松さんの力でカバーしきれていたように思います。重松清さん原作の映画を観るのは今回が初めてだったのですが、私は若造ゆえ大林監督作も初めての観賞なのです。噂には聞いておりましたが、演出が派手、というか若い、若々しい!音楽はほとんど鳴りっぱなし、時間軸もちょくちょく戻り、幻想・回想シーンも連発。その映像からは危惧していた妙な辛気くささなど微塵もなく、爽やかな心地よさが感じられます。 俳優陣も良し。今井雅之、筧利夫、南原清隆、そして永作博美。彼女のカラッと元気なキャラが上手いこと作品の爽やかさにマッチしています。ホント永作さんで大正解のキャスティングです。 峰岸徹さんはこれが遺作になってしまったようで、ご冥福をお祈りいたします。 大林監督は、本人よりも作品を観てどれくらい元気があるかよーく分かったんで、他の作品観たことないのにこんな事言うのもナンですが、これからも元気に撮り続けてもらいたいものです。[映画館(邦画)] 7点(2008-12-06 18:38:51)(良:2票) 《改行有》

42.  スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ 《ネタバレ》 予想よりはいい出来でした。本当にファンの為だけに作られたようなものです。 まず良かった点。1.さすがにクローン戦争だけに焦点をしぼってるので、エピソード2のようなアナキン、パドメの鬱陶しい恋愛シーンが一切無い。 2.戦争シーンの雰囲気はいい感じに出せていた。 3.オビ=ワンの声優さんがかなり巧くてユアンそっくり! そして悪かった点。1.20世紀FOXのタイトルが出ない! 2.ジョン・ウィリアムスの音楽が変わっちゃってる! 3.アニメーションが粗いのでライトセーバー戦なんかガッチガチでちょっとツライ。 4.ほぼ全て戦争シーンなので迫力はあってもさすがにちょっとダレる。 ストーリーの方はいつもながらおかしな点多々ありです。中でも一番大きいのは、エピソード3でもあんなにダメなキャラだったアナキンが人間として随分成長している、ということですね。ま、この辺りはこれからのTV版全100話(!?)での説明があるでしょう。あとSKY GUY=スカぴょんという翻訳はどうだろう・・・。 映像的にはそれなりに楽しめたので、続編とかやるんだったらアニメ版「クローン大戦」のようなストーリー展開を見習って作ってくれるよう期待します。 しかし、スターウォーズファンであれば観て損はしないと断言しておきます。[映画館(字幕)] 7点(2008-09-19 18:17:07)《改行有》

43.  スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃 《ネタバレ》 前作よりは見所が増えて光るところは多いんですが、言いたい事は沢山あります!主にアナキン。彼には全くと言っていい程感情移入できません。なんでパドメはあんなのに惚れるんですか?それにルーカスは演出とか巧いわけじゃないのに二人の恋愛を描き過ぎ。必死でオビ=ワンがジャンゴと闘ってるシーンと二人がイチャイチャするシーン並べないでくれよ!小学生が考えたような野原でゴロゴロなんてのはもうイタくてイタくて・・・。やめなさいってあんなの。オビ=ワンが不憫すぎる。今作のアナキンのシーンは10分や20分カットしても問題なしです。まぁその分オビ=ワンの気苦労は痛い程分かったことは確かですよ。 しかしながら、終盤のジェダイ大集合にはアツイものがありました。ただ評議会メンバー以外がジャンゴに秒殺されるようなへなちょこばっかりでガッカリもしましたね。 そんな不満もラストで一気に解消されました。ヨーダ最高ですよ。ちょっと笑ってしまいましたが。3への期待は多いに感じる事ができたので、なんとか及第点というところです。[映画館(字幕)] 7点(2008-09-15 00:51:40)《改行有》

44.  イントゥ・ザ・ワイルド 《ネタバレ》 60、70年代のアメリカン・ニューシネマのような雰囲気を持つ心地よいロードムービー。淡々とした展開で少々長く感じるところはありますが、手紙の文字から始まるオープニングのタイトルバックはオシャレで、旅で訪れる雄大な自然も美しい。一番はやはり雪の降り積もったアラスカですね。ヘラジカ(だったかな?)を見た時のクリスの潤んだ目と表情が凄くいいです。評価されながらもあまり賞には絡まなかった作品ですが、ハル・ホルブルックはもちろん、クリスを演じたエミール・ハーシュも聡明な顔つきで秀才・御曹子の雰囲気を壊さず、18kg減量しての熱演も素晴らしい。自由な旅の良さと共に自然界の強さ、恐ろしさも実感しますが、この作品ではなによりも「真の幸福」について考えさせられます。「幸福が現実となるのはそれを誰かと分かち合った時だ」安っぽく扱われそうなこのメッセージも、これだけの孤独と苦難を味わった彼ならこの上なく重みがあります。「僕の一生は幸せだった みんなに神のご加護を!」いい言葉だなぁ。主題歌「Guaranteed」明るくも寂しく、エディ・ヴェダーの声、ギターの音が心地よい曲でした。[映画館(字幕)] 7点(2008-09-07 16:57:43)

45.  百万円と苦虫女 《ネタバレ》 のーんびりほのぼのとした、日本には珍しいロードムービー。なのですが、自分も蒼井優目当てで観賞しました。やっぱり蒼井優は演技が巧くて雰囲気も凄くいい。冒頭の「シャバダバシャバダバ~」とかああいった独り言も凄く自然に、可愛らしく、かつコミカルな感じも出せる。本当に巧いです。彼女だけでも十分なくらいでしたが、監督の演出もあるのでしょうか、道中出会う人々も魅力がありました。中でもピエール瀧さんのキャラは結構お気に入りです。日常的な風景の中にある美しさ、人々の醜さの撮り方もかなり巧い。ラストの中島と鈴子の展開がラストシーンに持っていくために少々強引で、説明的なセリフまで入ってしまったのが残念ではあります。しかしそれでもあのラストも印象深く、いいシーンです。現実的でありながらもコミカルで気の利いたセリフや、会話中のいい具合の間など、俳優全員、何よりも蒼井優の魅力を十分に引き出した作品です。[映画館(邦画)] 7点(2008-08-08 20:54:27)(良:1票)

46.  インクレディブル・ハルク(2008) 《ネタバレ》 実にストレートで、余計なドラマは一切排除した潔い作品でした。秀才エドワード・ノートンが全て脚本を書き直したという本作は、最近ヒーロー物にありがちな主人公がヒーローになるまでの苦悩、それを冒頭2、3分で終わらせちゃうところがすっきりしていて良いですね。ヒクソン・グレイシー(本人)から呼吸法を学んだり貧民街をピョンピョン跳んだりで、ハルクが出なくとも、なかなか面白く見せていました。中盤からのハルク大暴れも、カメラをガチャガチャ動かしたりせず、殴る!投げる!吠える!でしっかり楽しませて頂きました。他の映画では絶対言わなそうな必殺技?も思いっきり叫ばれると清々しい! ティム・ロス演じるブロンスキーも男らしく、いい味を出しておりました。 [映画館(字幕)] 7点(2008-08-01 18:27:08)(良:3票) 《改行有》

47.  007/慰めの報酬 《ネタバレ》 オープニングからアクション満載なのは嬉しいけれど、アクション監督にジェイソン・ボーンシリーズの人を起用したのは失敗じゃないかな。マーク・フォースターがアクションを撮りなれていないせいか。 ボーンシリーズはまだ走って走って跳ぶ!のシンプルな分りやすいアクションだったけれど、今作は冒頭の裏切り者との格闘にしろボートチェイスにしろ複雑なものが多いので、それをあの激しいカメラワークで撮ってしまうと何が何だか分からない。複雑とは言ってもアイディアの利いた良いアクションばかりなのだから、前作のようにもっとひいて撮れば華麗で格好いいアクションができたはず。 今作の3分の1近くを占めているアクションのカメラワークが落ち着かないせいで、全体を通しても前作のような美しい画を撮れていない。 肝心のアクションが半分死んだ状態だったうえ、ドラマパートもポール・ハギスの悪い癖が出てしまった気がする。そもそも007には不似合いなほど複雑な物語なのに、それを殆どセリフだけで説明しようとするからまた分かりづらい。なんとか状況を飲み込もうとしてもすぐにあの分かりづらいアクションが続くのでもやもやしたまま物語が進んでしまう。おかげで前作よりも浅くなってしまっている。 物語が飲み込めないのは自分が悪かった部分もあるのですが、それにしてもやっぱりこの堅苦しい物語は007には似合わない。 今作で一旦物語は完結したようなので、次回作はどうか肩肘張った話ではなくユーモアの利いたクレイグ版ジェームズ・ボンドを期待しています。[映画館(字幕)] 6点(2009-03-06 16:11:47)(良:1票) 《改行有》

48.  ディファイアンス 《ネタバレ》 悲壮感たっぷりに苦悩しまくるキャラという点ではクレイグ版ジェームズ・ボンドとほとんど同じような性格だが、クレイグはこちらの方が服装、作品の雰囲気等を含めよく似合っている。ジェイミー・ベルもなかなかいい育ち方をしているし、彼の相手役の女優さんもすごくきれいだった。他の俳優陣の熱演はもちろんのこと、この作品は映像の美しさだけでも十分に観ていられる。森の風景はどこを取っても素晴らしいが、特に雪解けの場面は幻想的なまでに美しい。 戦闘シーンは新鮮味には欠けるものの、手堅く演出されいるし、戦争映画というよりビエルスキ兄弟のドラマがメインなのでこの辺りは大して気にならない。 ただ、この作品は同じくエドワード・ズウィック監督作の『ブラッド・ダイヤモンド』ほどの衝撃は得られなかった。監督が真摯に忠実に原作を映像化しているので、感情的な演出は排しているのだけれどもそれが良くも悪くも作用している。落ち着いた美しい映像が撮れた代わりにやや物語が羅列されただけで終わってしまった感がある。事実を語ることに終始して監督が語りたいことが薄まってしまったのかもしれない。 ビエルスキ兄弟はシンドラーと違ってあまり知られていない人物なので、こういう人々がいた、ということを伝えるだけでも十分に映画化する価値は有ると思うが、それ以上でもそれ以下でもない出来になってしまった気がする。[映画館(字幕)] 6点(2009-03-03 00:14:26)《改行有》

49.  ベンジャミン・バトン/数奇な人生 《ネタバレ》 作品の出来も発しているメッセージも悪くはないし、3時間弱もの長尺も全く飽きることはありません。 ブラピもケイトもその演技力、監督らの撮影、メイク技術と相まって画がとても映えます。しかし、この映画の予告編以上でも以下でもない、というのが正直な所。ベンジャミンの人生を80年分観た時と、3分弱の予告編を観た時とで考えたことや気持ちに大差がないのです。 この作品の最終的なメッセージは「数奇な体を持って生まれたベンジャミンの人生も素晴らしいものでした。だからどんな職業・生き方の人々の人生もやっぱり素晴らしいものです。」というようなことですが、この単純で、しかし描き方次第でいくらでも深くなるこのメッセージが意外と浅い。作品内で語られたこと以外に解釈することがほとんどなく、劇中で語り過ぎなのか、「だから?」という感がどうしても否めない。 原作は未読ですが、50ページにも満たない短編小説で原作者もさらっと書いたお話、言ってしまえばほとんど思いつきに近いネタだと思うので、これを膨らませるのであれば、もっと寓話的にして、いっそのこと群像劇にしてしまえば良かったのではないかと(でもそうすると主題がブレるかな・・・)。この作品もベンジャミンと関わる人々が多いので群像劇の要素は大いにあるのですが、もっと深く様々な職業、年齢、性格の人々を描けば「数奇な体のベンジャミンもそうでない人々も人生は素晴らしい」というメッセージは生きて、さらに感慨深い、感動できる作品になったはず。冒頭の時計職人のようなエピソードがもう少し欲しかったか。 デヴィッド・フィンチャーは大好きな監督ですけれど、このテーマを扱うにはまだ若かったな、と。 決して悪い映画ではない、というより非常に良心的ないい映画なんですが。[映画館(字幕)] 6点(2009-02-14 23:36:05)(良:1票) 《改行有》

50.  その男ヴァン・ダム 《ネタバレ》 ヴァン・ダムって言うと「バンバンババン、ヴァン・ダム!」みたいなCMぐらいしか馴染みがないんですが、この作品は彼の背景を知っていればなかなか泣けちゃいますね。あの独白シーンはもちろんのこと、僕の涙腺が一番緩んだのは強盗を退治する幻のシーン。やるせない・・・。ラストの受話器をコツコツと当てる仕草も切なくて凄く良かった。 作品全体で言うとこのせっかくの「ヴァン・ダム自虐ネタ」という題材が生かしきれていないように思えました。こんなネタの割に演出・脚本ともにちょっと真面目過ぎたのかな。もっとコアなヴァン・ダムの映画のネタを物語に組み込んでいけばさらにテンポ良くなったと思うし、冒頭の「ヴァン・ダムが郵便局を襲撃してる!」みたいなアホらしいぐらいのセリフをもっと入れて良かったのではないでしょうか。コメディ演出をしたからといってあのヴァン・ダムの哀愁は消えないと思いますし。 ただ、この映画を見たら誰でもジャン=クロード・ヴァン・ダムという人が好きになるはずです。これだけは自信を持って言えます。ホントですよ。[映画館(字幕)] 6点(2009-01-24 12:54:12)(良:1票) 《改行有》

51.  ヘルボーイ 《ネタバレ》 撮影技術、ヘルボーイらの質感も感じられそうな美術は素直に評価できます。何よりもクロエネンのゼンマイ、素顔、刀さばきのこだわり様は素晴らしい。前半のキャラ紹介はなかなか楽しめました。しかしその後のストーリー展開がチープなB級映画になってしまったのが残念。魔物と人間の間で葛藤するヘルボーイの物語なのか、未知の世界に触れ新たに世界を知っていくマイヤースの物語なのかハッキリしないように思えたからかな?いずれにしろヘルボーイとマイヤースの友情がもっと深く描かれるべきだったと思う。どうもラストではマイヤースが除け者のようで、結局彼はヘルボーイにはついていけなかった、という風にも見えてしまいました。それにヘルボーイが角を折るシーンも描き方が淡白過ぎる。 アクション面についても中途半端。ヘルボーイにもクロエネンの刀さばきのような強力な見せ場を用意したうえで、真正面から二人をぶつければさらに張り合いが出たのではないでしょうか。[DVD(字幕)] 6点(2009-01-22 00:18:26)《改行有》

52.  ワールド・オブ・ライズ 《ネタバレ》 監督も役者も超一流なのでそこそこ楽しめるレベルには仕上がってます。しかしながら、リドリーにしては随分と画に力がありません。毎回彼が魅せてくれる他作品とは一線を画すような演出が見られない。最近の彼の作品群では失敗作に入りそうなくらい。一つにはこの手の作品は既に大量に作られてしまっているということかもしれません。それと、ディカプリオの役柄が『ブラッド・ダイヤモンド』とかなりかぶってしまっている点。両作とも十分に上手いのですが。そしてリドリーの目指した面白いスパイ映画としては、いつ裏切られるか、いつ殺されるか分からない緊張感漲る世界観が確立されてなかったのだと思う。 戦闘シーンに関してもリドリー監督作で言えば『アメリカン・ギャングスター』、今作と似た題材で言えば『キングダム/見えざる敵』のような迫力、緊迫感には及ばなかったように感じました。 ただ今作の見所であるディカプリオ、クロウ、そしてマーク・ストロングの駆け引きにはなかなかの緊迫感が出ていました。この男同士の対決シーンはリドリーらしい男のかっこよさがあった。[映画館(字幕)] 6点(2009-01-09 23:26:39)《改行有》

53.  ゲット スマート 《ネタバレ》 嫌いではありませんがまだまだ狙い過ぎな点が多く見られます。やはり映画たるものコントではなくシチュエーションで笑らせるべきかと。好みの問題ではありますが、その辺りは『ホット・ファズ』と比べると脚本の出来やネタの組み込み方の上手さがよく分かります。 アクションパートはかなり力を入れて演出しているのは好感が持てるし、こういったアクションがしっかりしている程コメディパートとのギャップが楽しめるのだと思います。もう少しアクションとコメディを融合させる事が出来れば一気にレベルが上がったことでしょう。 最後のキスシーンは直前のフラッシュバックも含め、あの使い方とても好きです。 それと六本木ソルジャーさんに同じく、主役はスティーヴ・カレルではなくもっとお固い感じの俳優にすべし! 『シューテム・アップ』のクライヴ・オーウェンのように。[映画館(字幕)] 6点(2008-12-24 19:01:26)《改行有》

54.  レッドクリフ Part I 《ネタバレ》 僕はPS2ソフト『真・三國無双2』→簡単な小説→吉川英治『三国志』→その他諸々の資料を読みあさる、と言った感じで三国志の大ファンになりました(正史とか多々ありますが一番好きなのはやはり三国志演義)。そんな三国志が、しかもあの赤壁の戦いが、それにジョン・ウー監督で映画化となれば期待値は否応なく上がってしまいます。 まずオープニングで一気にやられました。張飛の豪傑っぷり、趙雲の格好良さ、そして関羽の登場シーンが完璧。盾の間から出てきてあのスローモーションで見栄を切り、バッサバッサと敵を切り倒す姿には本当にシビレる。ジョン・ウーも『真・三國無双』やってたのか?ってぐらいよく分かってるなぁと思えるカッコイイ演出。オーピニングは文句なしに満点。張飛が長坂橋で吠えるシーン描いてくれたらもっと良かった。 ドラマパートは馬が生まれるシーンをはじめ、その他のエピソードも話自体は上手いのですが、それぞれ半分くらいにまとめてくれるとテンポが良かったかな。しかし世界観の作り込みはしっかりしているので、ドラマも良。 そしてラストの八卦の陣(袋叩き?)での戦闘もすばらしく良。張飛は素手で敵を殴り馬を突き飛ばし、趙雲は二刀流でも戦い、周瑜は回転ジャンプで矢を突き立てる。あまりの格好良さに笑みがこぼれっぱなしです。これら有名将軍の活躍で戦局が大きく変わるような描き方はせず、せっかくアクションシーンがあるのだからかっこ良く見せよう、という監督のサービス精神(いや個人的趣味か)や、『七人の侍』を見習った甲斐あってか集団戦闘を混じり気なしで描いてくれたにも好感が持てます。 急遽二部作になったせいか、孔明の影がまだ随分と薄く、天才軍師っぷりを描ききれなかったのが残念。PartIIでの活躍に期待します。これからって時にバッサリ終わってしまい、おまけに全体的に冗長なので7点ですが、PartIIを観たらおそらく評価は上がるでしょう。 追記: ・・・と思っていたが、PartIIを観て評価はがた落ち。PartIも2度目の鑑賞に耐えうるものではないことが判明。[映画館(字幕)] 6点(2008-11-02 00:16:25)(良:1票) 《改行有》

55.  容疑者Xの献身 《ネタバレ》 テレビドラマの映画化と言うよりは小説「容疑者Xの献身」の映画化なので、予想より真面目に作られてる印象。原作も読みたくなるようなレベルには仕上げています。 しかしまだまだ脚本、演出は力不足。まず、ドラマからの流れとは言え内海薫が全く必要がなく、湯川と石神の登山シーンも、映画なんだからスケール大きくしなきゃ、ぐらいの意図しか感じられずこちらも不要。ストーリーもミステリーとしての魅力が少々欠けています。 そしてこの映画最大の見せ場である石神の号泣シーン。あれは石神一人だけで泣かせるべきです。靖子まで一緒になって泣き叫んでしまうと絵的にちょっと滑稽に見えてしまうというか、石神が感情を爆発させた衝撃、感動が薄れてしまったように思うのです。それから、これは本編に大きく関わる事ではありませんが、工藤という男がうさん臭く見えて仕方がなかったのも気になりました。 ・・・が、及第点ではあります。何よりも俳優陣。原作通り石神は醜男で、もっと冴えない俳優の方が良かったとは思いますが、やはり堤真一は上手い。ラストの衝撃度は薄れたかもしれませんが、全体を通して石神というキャラクターに魅力を持たせています。花岡親子もいい味出してます。 ストーリーも原作に忠実なので、演出に問題はあっても流れは非常にいいです。 テレビ局などの制約がある中では中々頑張った作品ではないでしょうか。[映画館(邦画)] 6点(2008-10-19 21:37:25)《改行有》

56.  アイ・アム・レジェンド 《ネタバレ》 原作が優れているせいなのか、物語の雰囲気はいい。回想シーンも、全てを語らない撮り方は中々いいと思いました。序盤、ダーク・シーカーが暗闇でたたずんでいるシーンなんてかなり恐かった。しかしながら高評価にはなりません。この作品が後に残らず、ごく普通の印象を与えているのはやはり最後のオトし方なのだと思います。”彼は人類を救った伝説の人”なんて、この手の作品では真っ先に思い付きそうな安易なオチじゃないでしょうか?これでは、だから何?と言われても仕方が無いです。しかし映画会社と何かあったのか分かりませんが、こちらは差し替えられてしまったエンディングとの事なので別バージョンも観賞しました。素晴らしい結末とまではいかず、ちょっと温いかなとも思いますが、別バージョンの方では原作の意志もある程度受け継ぎ、ダーク・シーカー達を殺し続けた地球最後の怪物という意味で”legend”にもなっていると思います。 これを社会的なテーマを含めて解釈してみると、ネビル=私たちが敵=怪物とみなしている者たちにも同じ人間的な心がある、というのが一番しっくりくるかなぁ・・・と。これはやはり戦争時の状況に多いんじゃないでしょうか。別エンディングなら7点、劇場版でも嫌いではないので6点です。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2008-10-11 00:02:02)(良:1票) 《改行有》

57.  ハンコック 《ネタバレ》 観賞前に耳にした海外メディアの批評通り、「アイディアは良いが練り込み不足。」 もっと良いものにも出来たはず。個々のエピソードは悪くはないのに、繋ぎがどうにも粗い。ハンコックが改心する過程や、メアリーの秘密がバレてしまうシーンはやはり疑問に思ってしまいます。明らかに物語が破たんしてる。詰め込み過ぎたせいで、釈然としないうちに終わってしまいます。ハンコックとメアリーの設定もオリジナリティがあり中々おもしろいので、設定はそのままに物語の展開を一貫して撮ってみても良かったかも。改善の余地が大いにある作品ではありますが、92分とかなり短い尺なので気軽に観るには許容範囲かと。 続編も作れそうですが、ピーター・バーグの事だから撮らないだろうなぁ。やるとすれば別の監督だと思われます。 監督も肩の力を抜いてつくった作品のようなので、余裕を持って観賞するといいでしょう。[映画館(字幕)] 6点(2008-10-05 16:50:53)《改行有》

58.  トランスフォーマー 《ネタバレ》 それなりの期待を持って鑑賞に臨んだのだけれど、なかなかにガッカリした。マイケル・ベイのことだからストーリー展開や脚本・設定について突っ込むのはもはや野暮だ、とさえ思っている。「んなワケねぇだろ!」と笑って流せる程度のものなら全く構わない(例えば、ロボットと変形する車の質量が同じという設定、とか)。しかしベイの駄目な所は、それが全て贅肉にしかなっていない所だ。ここでマイケル・ベイ作品共通の苛立ちが募る。しょーもないドラマやコメディでアクションも、作品全体も駄目にする。 そして肝心のアクションが作品の欠点を補って余りあるものか、というと全くそうではない。そもそもこの『トランスフォーマー』はロボットデザインの時点で結構損をしている、というか失敗している気がする。非常にゴチャゴチャ(ゴテゴテなら可)しているから普通に動いていても見づらい。おまけに最後の市街戦では、サイバトロンもデストロンもアメリカ軍も立ち位置がテキトーで戦い方までゴチャゴチャしてくる。 ヒーローアクションなんだから取っ組み合いばっかりしないで、もっとかっこいいポーズをとってみせてもいいじゃない。そこでリアリティを追求してどうするんだよ(そんな気はないかもしれんが)。ただ、オープニングのアメリカ軍襲撃と、コンボイと地雷除去車の変形・激突のシークエンスだけはかっこよかった。 それに今作にはマイケル・ベイ自身の愛情も感じられない。アクションが派手なだけで感情がないのは昔からだが、今回は主人公の一人であるロボットたちにも興味が無さそうなのだ。だからジャズの死に方も非常にあっさりしていて、「ここらで味方も一人消しとこう」みたいな、作品的にも映像的にも殺したというより“処分”した感が強くて全く盛り上がらない。 どうか監督をスピルバーグに変えてもらいたい。[映画館(字幕)] 5点(2009-08-13 17:20:56)(良:1票) 《改行有》

59.  レッドクリフ Part II ―未来への最終決戦― 《ネタバレ》 結構期待していたのだが・・・こりゃいかん。描きたい事はよく分かる。そのメッセージも間違っていないと思う。でも描き方が下手だ。まず尚香の潜入シーンがやたらと長いのに全く効果がない。尚香が周囲の人間と楽しそうに喋った後、気の毒そうな表情を浮かべるだけで彼女が敵に同情心みたいなものを持ちはじめたって事はすぐに分かるはずだ。わざわざ人物を作って恥ずかしい友情劇を繰り広げる必要はない。ここで10分くらい削れたんじゃないだろうか。 それから劉備の撤退に説得力が無さ過ぎてただの嫌な奴にしか見えないし、そもそもあんなに人を騙す必要もなかっただろう。 Part Iの時にもちょっと感じた事だが、曹操の描き方がよく分からない。悪役なら絶対悪として描ききってしまっても別に構わないと思う。しかしなぜ曹操が瀕死の病人をも動かす人望の持ち主という描き方をしながら、水軍指揮の事を忘れて部下を斬ったり、挙げ句の果てに小喬の美しさに目を奪われて攻撃の機会を見逃すなんていう間抜けとして描いたのだろう。これでは部下はついてこない。 ようやく始まった決戦も前半のドラマの弱さのせいでPart Iほど盛り上がれなかった。 それからジョン・ウーも意識した所もあるのだと思うが、決戦シーンではオマージュともパクリともとれそうなシーンがあった。まず上陸戦。ん?『プライベート・ライアン』?曹操の頭を矢がかすめる。あれ?『300』?そして周瑜の台詞「勝者はいない」え?『七人の侍』? しかもその台詞が映画の流れと全く合っていない。『七人の侍』は大切な仲間が死んでしまった衝撃、菊千代の語りがあるからこそあの台詞が効いてくるが、この作品は派手なシーンでひたすら武将の格好良さを見せつけてきたうえ、一応史実を基にしているため主要人物で死ぬのはオリジナルキャラの甘興一人。下っ端の兵士たちが無惨に死んでいく描写が強調されているわけでもなく、敵兵を殺しまくり完全勝利を収めて「勝者はいない」・・・。戦争反対のメッセージを入れたい気持ちは分かるが、それなら曹操軍を退けて喜ぶ連合軍・周瑜たち、一方で敵兵の死体の中を悲しげに歩く尚香をさらっと映せば済むことじゃないか。 言ってる事とやってる事がずれてしまうぐらいなら痛快な戦争アクションとしてだけ撮ればいいのに。[映画館(字幕)] 5点(2009-04-11 22:27:31)《改行有》

60.  チェ 28歳の革命 《ネタバレ》 もともと1本の作品だけあって今作だけでは評価はしづらい。革命を起こすゲバラの心理を描くわけでもなく、戦闘シーンも劇的な演出は一切せず、どのシーンも断片的でぼんやりとした演出。劇的なものを全て排して時折ゲバラが見せる優しさであったり、厳しさを第三者とも言える視点でひたすら淡々と進めていく演出にはどういった意図があるのかまだ掴めない。ゲバラが死が近付くにつれ、やや神格化され手の届かない存在のような彼も映画自体も感情的になっていき、ゲバラの内面に迫っていくのであれば前・後編で演出の落差が上手く効いてくるのかもとは思う。 しかし後編もこの調子でいくと、わざわざ「映画」を使って伝えるようなものではなくなってしまうのではないかなぁという心配は大いにある。 ゲバラを人々に知ってもらうきっかけにはなるが、作品的面白みで言えばドキュメンタリーで描いた方が質は高くなる気がする。[映画館(字幕)] 5点(2009-01-24 12:30:26)《改行有》

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS