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41.  サイド・エフェクト 《ネタバレ》 スティーヴン・ソダーバーグ。この人は本当に映画の撮り方を分かっていて、ストーリーテリングがとても上手い。近年作同様、あっさりした淡白な描写とカットなのに、一つ一つが相変わらずセンスの良い画で感心する。オープニングで事件を知らせ、暗転から過去の回想へと繋がる定番の流れですけど、難解になり過ぎずに、置いてきぼりを食わないし、かついつの間にかグイグイ引き込む演出、構成、そこから観客には十分に謎解きの猶予も与えてくれて本当に良く出来た作りだと思います。このサスペンス飽和状態の現在で、まだこれだけ演出出来る事を示したソダーバーグ監督は流石としか言いようがないです。同監督作『コンテイジョン』の様に、医薬品の副作用(サイド・エフェクト)をストーリーの軸に据えて、社会への警鐘を鳴らしつつも、それすらもミステリーの一部にしてしまう脚本の出来の良さ。正常なのに、叫べば叫ぶ程精神異常だと誤解されるドロ沼の精神病院の怖さなど、問題提起もさりげなく。ジュード・ロウは『コンテイジョン』の先入観からか、嫌な胡散臭いヤツなのかと思わせる(僕にだけ?)役作りは上手いなぁと。全てを失いかけた者が逆転し、見事悪者が裁かれるオチは、バッドエンドの多い最近の作品の中ではむしろ新鮮。オールシンプルドラマですけど、全く眠気に押されずサクサク鑑賞出来ます。オチを知った上で再確認の鑑賞が楽しめる上質のサスペンスだと思います。流石ソダーバーグ![DVD(字幕)] 8点(2014-03-27 22:21:12)(良:2票)

42.  パシフィック・リム 《ネタバレ》 デル・トロ監督の脳内イメージが全て映像化されています。ただ、「この監督」の作品であるという事を理解し、出来る、理解してあげるという寛容の心(つまりはファンですな)を持って観ないと、先のレビューの様に評価は分かれるんではないでしょうか?でも個人的には一見さんでも十分良く出来た作品だとは思いますが。『ヘルボーイ』の頃からの色彩感の濃い映像、独特の細かなセットやギミックやメイキャップへの唯ならぬこだわり。今作は引いた画がメインらしく(まぁ大型ロボと怪獣の対決がメインですから)、ここ一発のカッコ良いカットは少ないですが、やはりこだわりは伺えます。チャーリー・デイ扮する怪獣オタク学者のテンションの高さとか、初登場シーンでの菊地凛子と不釣り合いな程大きな傘をさす彼女の姿を前後から収めた画とか、その金髪が非常に目を引き、印象に残る、ロシア産イェーガー『チェルノ・アルファ』のパイロット、特に女性の方と(声も素敵!)、2人が付けるマスクとか、ロン・パールマン扮するハンニバル・チャウのスーツのセンスとあの眼鏡、そしてわざわざ見せるカチャカチャなる金ピカな靴とか、こういう細かな描写のこだわりが凄く好き。同じロボット映画ではベイ監督の『トランスフォーマー』がありますが、デル・トロ監督と比べると、あれでも線の細い繊細で綺麗な映像だと感じる位、デル・トロ監督の作品はやはり細部まで「濃い」です。ロボと怪獣のど突き合いは堪らんものがありました。僕はBD、プロジェクターで鑑賞しましたが、戦闘シーンの画面の暗さはそんなに感じませんでしたよ。十分認識可能なレベルだと思います。次は『ヘルボーイ3』が観たいけど、撮ってくれるのかなぁ? そうそうラスト、ロン・パールマン生きてて良かったぁー。何かありきたりな付け足しだけど、思わず口元緩んじゃいました。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2013-12-18 15:45:04)《改行有》

43.  エリジウム 《ネタバレ》 エリジウムをバックにした『ELYSIUM』のタイトルロールの画からヤラれた。実景を背景にしてCGを合成するリアリティ重視のビジュアル、SF的ギミック満載のB級感溢れるアクションシーンでその手のマニアのココロを鷲掴みにした、あの『第9地区』の監督最新作。ストーリーに賛否があるようですけど、これってB級SFアクションですよね?多分前作の当たりで予算を貰えて、監督が好きな事を余裕でやった、ってカンジじゃないですか?この監督、こういうビジュアルがほんと好きなんだろうなぁ、っていう、実景や役者を重ねたCG機体の画とか、スラム地帯の空撮とか、(スラム化したR35GT-Rまで!)キャメロンにも負けない重火器マニアぶりとか、デイモンに装着する無骨なメカスーツとか、メカスーツ装着したクルーガーの胸のライトアップシーン、及びその時の「ゔぅん」っていうSEとか。好きじゃないとここまでマニアックには描けないですよ。いいじゃないですか、ジョディの使い方も。こんな高慢ちきなジョディ、滅多に見れないですよ。んでもって『肉』の砕け散る相変わらずの破壊描写も健在で満載で、映像には大変満足でした。SFビジュアリストとしての才能は間違いなく素晴らしいこの監督サンにはこのリアリティ路線SFのビジュアルを貫き通して欲しいし、今後この監督サンの映画、映像が待ち遠しいのは間違いない。[映画館(字幕)] 8点(2013-10-01 21:45:31)

44.  エンド・オブ・ホワイトハウス 《ネタバレ》 ホワイトハウス襲撃序盤、そこそこイケてる敵女スナイパーがスコープ越しに警備を1発でバスバス仕留めていくシーンがあります。圧倒的な戦闘力の差。それに気付いた、元特殊部隊、元シークレットサービス、過去に事故だがファーストレディーを救えなかったトラウマを1年経った今でも抱え、今は現場を離れデスクワークに落ち着いていたマイク・バニングが、片手拳銃でその女スナイパーのこめかみをものの1発で撃ち抜きます。この一連のシーンを見て、僕はそれまで感じていた映画特有の「何で?どうやって?」という疑問やツッコミが消し飛びました。このシーンで監督が意図し、何を伝えたかったのかは明白です。それはバニングが1年は現場を離れていたのにウデは全く衰えていない、という事、そして国家の敵は女であろうが構わず容赦しない、冷徹であるという事。そう、兎に角痛快無比なのだ。戦闘力のある相手と苦戦しながらも同等に戦い、銃はほぼ1発で、背後からだろうがお構いなく撃ち抜き、敵ボスの名を聞き出すための尋問、拷問の容赦の無さ。まず最初に圧倒的火力でアメリカ一般市民をも巻き込み、敵も容赦無しの人質の扱い等でフラストレーションが溜まる様に仕向ける演出。これらはそれを一気に解放するかの演出により得られるカタルシスの為の布石であり、そのおかげでバニングの奮闘が腹の底が熱くなる程、堪らなく痛快なのだ。そして他の作品では華の無い、むさい役者だと感じていたジェラルド・バトラーがここではとてつもなく頼りになる、格好いい男に見えて仕方がないのも高評価。フークア監督と言えば『トレーニング デイ』や『クロッシング』等、地味だが切れ味鋭い骨太なノワール調の演出や人間ドラマがすごく上手い人ですが、こちらは潔く大作アクションに割り切った派手な演出がとても良く、大いに楽しめました。なのでこの痛快無比さを楽しめるかが評価の分かれ目でしょうか。個人的にはコンピューター弄ってた敵のおネェっぽい微妙なルックスの女優さんをどう仕留めてくれるんだろう?とそこばかり期待してたんですケド、ここだけ残念だったなぁ。最後に、久しぶりのアシュレイ・ジャッドさん、短い出演ながらお変わり無く、ご苦労様でした。[試写会(字幕)] 8点(2013-06-01 16:53:12)(良:1票)

45.  死霊のはらわた(2013) 《ネタバレ》 「凄まじい人体破壊描写の連続」 ある映画雑誌の記事の見出しに使われていたこのフレーズが目に止まりビビッ!と反応。こ、これは観に行かなければ…、と久しぶりの映画館。…いやー、自分的には大満足の一本でした。OPから真っ赤なタイトルロール、オリビアの自分で口裂き~頭陥没の俯瞰カット、ナタリー腕感染~自分で自分の腕切りカット等…、もうこの辺で自分的にはBD買い決定!みたいな。僕はこの種の映画にストーリーや脚本、ましてや整合性なんてものは望みません。作り手が『何に』力を入れているのか?それは観れば一目瞭然なワケで、これを分析的に観て何が面白いのか?って話ですよね。それに映像は綺麗で構図はしっかり作られ、見せるべき画はクオリティーが高く、1つ1つのカットに演出は丁寧だから観ていて退屈しませんし。(ラストのミアのチェーンソーカットの画が忘れられない!)『痛グロ』の本気を見た映画と言えば近年では『ムカデ人間2』位のもの。こちらもあれに勝るとも劣らない痛グロっぷりで、ホントそういうのが好きで見たい、って人にはオススメでしょう。そこは高評価です。痛さと怖さは違うというのは分かります。でも近年のハリウッドホラーに『怖さ』を求める、って事がモキュメンタリー以外ではもう無理ってもんでしょう。どの類似作を観ても如何に人体をどうするか?にこだわって競い合ってる様なもんですもの。それに「怖い、怖くない」なんていうのは人それぞれ、個人の主観だからこの映画は怖くない、なんて一概には言えませんしね。ま、僕は好きだからちっとも悪くないですけどね。BD発売が待ち遠しい。買ったら棚にある『ムカデ人間2』の隣に置くことにしよう。[映画館(字幕)] 8点(2013-05-07 08:04:33)(良:1票)

46.  スペイン一家監禁事件 《ネタバレ》 お先にレビューされている方々も引き合いに出されていますが、『バイオレンス・ファニーゲーム』と言った感じでしょうか。これ、監督サンはどういった思考で、どういう意義があって撮ったんだろう?とふと思ったんですが、これを観たいと思った自分もいるワケで。これって本来なら押し入った犯人達が憎く、被害者家族に感情移入し、救われない恐怖を共に味わうのが普通の感情なんだろうか?ぼくはある意味、あの『ファニーゲーム』よりもイライラしてしまった。それはあの娘さんのいつ終わるんだよ…、っていうあの嗚咽。(ワンカットでまぁ凄い迫真の演技なんだけど)5.1chDDで観たせいか、あのまくしたてるスペイン語に女の叫び声、嗚咽と共に2分割された半分の画面で鳴り響くクラクションの音…。もーイライライライラ。これこそが監督の意図した狙いであって欲しい。被害者家族の演技は迫真そのものです。もしもこんな事が現実に起こり、目の当たりにしたら、精神は崩壊するでしょう。『映画』として『それ』を伝えていると思いたい。悪趣味度では『ファニーゲーム』の足下にも及ばないですが、こちらは理不尽なまでのリアリティに満ちた救いの無さが痛烈。『映画』として8点付けたいと思います。[DVD(字幕)] 8点(2013-02-16 21:59:13)(良:1票)

47.  マンイーター 《ネタバレ》 時代は『サメ』でもなく、『ヘビ』でもない、はたまた『ピラニア』でもなく、コイツを選んだ。そう、『ワニ』である。ワニだあぁぁぁーーー!!(ワニ好きであるとか、叫ばずにはいられない理由は特にありません。)ラダ・ミッチェルさん、地元民のガイドさんと言う事で、華やかさとは無縁ではありますが相も変わらずお綺麗なお顔で美人であります。ミア・ワシコウスカ、んっ!?ミア・ワシコウスカ、っすか・・・?先に観た『キッズ・オールライト』よりも断然若い?いや、子供じゃん!ナゼ?あっ、こちらの方がずっと先に製作されてたんですね。それでか。そしてサム・ワーシントン。人類を裏切ってナヴィになった彼もここで密かに経験値を稼いでいたんですねー。彼も地元民という設定で、トラブルメイカーなチンピラキャラを演じていますが、ケイトとの訳アリ過去を匂わせておいて結局何も無しなのが少し残念ではありましたが、ワニに襲われてからの、地元民としてのワニに対する知識で窮地を脱する為に先頭に立つ姿と表情はまさにペルセウスそのもの!でカッコいい。観光客に絡んでピートに「アホ」呼ばわりされたニール、ロープを巻いて川を渡る時の「賢いな。」「そっちこそ。」というやり取りは和解&男の友情を感じさせたとても印象に残るシーンでありました。でも割とあっさりパクつかれて途中退場させられちゃったのにはビックリ!残念(涙)でした。きっと美味しいとこ取り扱いで、OPキャストロールでの「and」でキャスト名が紹介される類なんだろうなぁ、と思ってましたが、そうでもなかったし。この頃はまだまだ端役だったんですね。監督サンは前作でも何気にオーストラリアをアピール(?)してましたが今作でもアピール度全開!OPから前半のボートでのツアーは圧倒的なロケーションで観客も観光客気分を十分味わえます。映画の出来も中々良くて、ヘビ映画のパイオニア(?)『アナコンダ』のチープなヘビ、及びCG、ドラマ、演出、撮影等、足元にも及ばない印象でありました。(ただしJ・ローのキャミソールびーちくとJ・ボイトの怪演・半溶けウインクに勝るトコロは御座いませんが。)強いて言えばあの賢く可愛いワンちゃんが食べられちゃったのが少し悲しく、残念でありました。今後もこの路線で活躍して頂きたいですね。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2012-11-08 21:55:44)(良:1票) 《改行有》

48.  ウルフクリーク 猟奇殺人谷 《ネタバレ》 素直に面白かった。ヒロインであるリズに対する殺人鬼の生々しい残虐行為は正直、少し退屈しかけた後半で無くなりかけた集中力を一気に目覚めさせてくれた。自分の中で「ヒロインは助かる、もしくは傷つかない」という定義を気持ち良い位に裏切ってくれた、ヒロインに対する仕打ちが格別印象に残る。ただ折角『木偶人形』にしたのに、リズの「その後」の描写が無かったのが非常に残念だ。アメリカ映画で治安の悪い都市が舞台の映画を見てもアメリカへは行きたいと思うが、これはマジオーストラリア(田舎)に行くのを躊躇してしまうぞ。オーストラリアが「誰もオーストラリアへ行きたがらなくなる」映画を作ってどうする?映画は面白かったけどね。[DVD(字幕)] 8点(2012-09-26 18:17:05)

49.  バイオハザードV リトリビューション 《ネタバレ》 前作があまりにも『茶番』だったのでレイトで暇つぶし程度に見てみたら…、こ、これはっ!?はっきり言って面白かった!同じ監督が撮ったとは思えない程、前作とは比べ物にならない位の出来。ストーリーはほぼ前進なく、美味しいとこ取りの『番外編』の様な感じだが、元々4作もしてきてスタートとゴールが何にも変わってないものね。なので今回のは明らかにアクション満載で良かった。東京シークエンスの中島美嘉とその他のゾンビ達とのアリスの肉弾アクションは、ホントに前作と同じ監督が撮ったのか?と思える程、流麗でカッコ良かった。そして今回も登場の『処刑マジニ』はメイクがリアルで血で濡れた染みとか凄く不気味で雰囲気は最高。退屈になりがちなお決まりの「アリスとジルのタイマン」も意外に仕上がりが良く、ゆっくり丁寧に見せて(魅せて)くれているが、陳腐じゃない。改めてミラは衰える事無く、格闘の演技が上手い事を知らしめたと思います。何をどうしたらここまで変われたのか不思議な位、とにかく全体的に質は上がったと感じる。前作に不満がある人程、騙されたと思って見たらその違いに気付くんじゃないかなと。ツッコミどころは無視です。P・アンダーソンの『バイオ』だもんね。画を見て楽しむべし。ウェスカーは出てこないなー、と思ってたらそういう事かぁー。ラスト、主役級がずらっ、と並んで、これぞ『アベンジャーズ』じゃないか(笑)。 いつまでやるんやー!?ただ、エイダ役のリー・ビンビンは可愛かったが、レオン役はもうちっとオトコ前はいなかったんかい…。[映画館(字幕)] 8点(2012-09-18 11:41:59)

50.  エリン・ブロコビッチ 《ネタバレ》 ノンフィクションゆえに、結末に至るドラマの展開は、構成、演出、役者の演技にすべてがかかっていると言っていい作品なんですが、結論、十二分に楽しめました。ソダーバーグ監督にしては、このシンプルないじれないプロットを非常にオーソドックスに撮ってました。そこにこの監督の手腕の良さを感じざるを得ないです。『アウト・オブ・サイト』みたいに変にいじんなくてもやれば出来るじゃん。そしてジュリア・ロバーツ&アルバート・フィニーのコンビの小気味良さ。特にジュリアは魅力が画面から溢れんばかりの当たり役。演技力もそうだろうけど、この人の場合はオーラで更に磨きがかかってます。日本の職場じゃあんな格好されてウロウロされちゃセクハラですわ(笑)。エリン本人がそうなのだろうけど、気が強くて口の悪いエリンを感情豊かに、好感が持てるか持てないかの微妙な差を感じさせる表現力は見事。正義感の強さ、行動力、子供を持つ母親としての良心、一方でインテリや学歴に対する嫉妬や、自分の仕事の出来を誇示する感情や性格など、ローカルな女性像をこれでもかと(やや過剰?)表現してました。和解金額提示のシーンでジュリアが「アンタの脊髄や子宮を幾らなら売る?」と突っ込み、汚染された井戸水をグラスに注いでいたシーンには最高に胸が熱くなり、スカッとしましたねー。でも後半はやや冗長。どうなるか分かってますからね。裁判も結局、社員が内部文書を捨てずに持ってたから、っていう『運』によるところが大きいんですよね。それでもソダーバーグ作としてはシンプルだけど「やっぱ流石。」と言える出来栄え。ジュリアの『胸っぷり』といい、覚えておきたい作品でした。 そうそう、ぼくの大好きなCSIのキャサリンこと、マージ・ヘルゲンバーガーがこんなとこに出てたなんて、感激です。+1点追加。[DVD(字幕)] 8点(2012-08-17 19:43:41)(良:2票)

51.  トータル・リコール(2012) 《ネタバレ》 いやいや、面白かったですよ。だーれもいないレイトショーで気持ち良く踏ん反り返って見る分には。『面白さの定義』なんて人それぞれですからね。パクリ、マンネリ結構。上等だよ。こういう画が見たい、好きって人には飽きない映像じゃない?SFの細かいギミックって見てて楽しいしね。監督は割とカッコ良い画を撮るのが上手いけど、その辺は前作の様に現代劇の方が合ってる気がする。『SF』ってジャンルは何でも出来るって反面、得意としてそのセンスが向いてないと違和感を覚える気がする、っていうのが今回良く分かった気がします。ま、監督サンがまだまだその程度、って事だろうケド。高速でのホバーチェイスで車が横転するCG丸出しを見て、ベイさんのカーチェイスがいかに凄いのかっていうのも分かった気がする。役者はコリン・ファレルが信じられない位地味で、映像に比べてドラマはメチャ薄。そんな中、実は映像よりも凄く期待し、楽しみにしてたのは、監督の奥様の初悪女ぶりなんですよー。ビジュアルは申し分無いんだから、『バロネス』以上にハジけてくれてるのかなぁ、と見てましたが、あぁ、駄目だこりゃ・・・。ほぼしかめっ面の正統派悪女。何でもっとニヤニヤ苛立たせてくれないかなぁ。強いて言えば、「お別れのキス」の話でジェシカ・ビールが「あのオンナ、殺すっ!」ってキレたシーンだけだわ、萌えたの。これじゃラジーにも届かない中途半端さ。ニコケイのテンションが少しでも加われば言う事なかったのにねぇ。つまり夫婦揃って『この程度』な面白さを味わえます。こういう映画はベイさんに任せときゃ、この人上っ面の映像の綺麗さとドラマチックさが上手いから、少しマシになったんでないかい? ま、何にせよ、ブルーレイ出て綺麗な画を早く堪能したい作品ではあると思います。[映画館(字幕)] 8点(2012-08-17 09:34:35)

52.  ヒルズ・ハブ・アイズ 《ネタバレ》 同監督作『ハイテンション』の様な恐怖演出や、目を覆いたくなるえげつない惨殺シーンははっきり言ってないですが、映画自体の雰囲気はこちらの方が圧倒的に高い。OPの放射能調査の職員たちを虫けらの様にツルハシで殺し、車で引きずっていくシーンからのタイトルロールへの移行が素晴らしい。夜のシーンよりも明るい太陽と青空の下でのシーンが、『悪魔のいけにえ』の様にうだる暑さを伝え、起こる出来事がより不条理に見え、感じさせる。窓から射し込む日の光や砂ぼこり、影を使った陰影など撮影も上手く、タイヤをパンクさせるトゲの仕掛け、トレーラーを照らす反射する光、崖の上から覗き見る人影、そして双眼鏡で一家(獲物)を眺める視点など、得体の知れない何かが忍び寄る不穏な演出が冴える。トレーラーで初めて一家を襲うシーンは怖さよりも気分が悪くなる程の不快感と容赦の無い絶望感に襲われる。(リンに銃を向け、こめかみを撃つシーンはアンレイテッド版でより残虐)後半の斧を持った男との一騎打ちは本作の見所の一つですが、突き刺されたバットの木片を引き抜いてダグを殴り倒した後、バットを捨てるシーンがスローがかって中々粋でカッコいい演出。振り下ろされる斧で指がキレイに切断されずにそっくり返るトコロなんかは流石アジャ監督です。ショットガンを持った頭を器具で固定している男のビジュアルもインパクト大。ダクが斧で仕留めた後、傷ついた体でメガネを拾い、ゆっくり掛けるその穏やかな表情が心境をものがたり、彼ら食人鬼と人間の心を失っていないダグとの差なんですね。人に勧めても中々良い返事は期待出来そうにないかもしれないですが、僕には高評価の作品です。 それからダグ役のアーロン・スタンフォード。非常に良い演技でしたが、この人、X-メン2とファイナルディシジョンのパイロだとは信じられない位の見事な老けっぷりでした。 復讐ではあるが、秘められた人の残虐性が上手く浮き彫りにされている。やはり本当に恐ろしいのは、霊でも超常現象でもない、「人間」そのものと言う事か。[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2012-07-10 23:17:33)(良:1票)

53.  パニック・ルーム 《ネタバレ》 OPから凝ったタイトル・キャストロールで魅せます。越したばかりの家に強盗が押し入る、という王道かつ、ありきたりなストーリーに「パニック・ルーム」と呼ばれる避難室を軸に据えて、CGと多彩なカメラワークを駆使し、次から次へと起こる母子と強盗との駆け引きを気を逸らせる事無く見せる展開運びが秀逸。特にひねりがある訳でもなく、この上なくストレートでシンプルなプロットを2時間弱の間、ほぼ変わらない舞台と限られた登場人物だけで作り上げた密室劇。見せる術を使い切ったかの様な監督の挑戦の様な映画です。監視カメラ上で強盗の姿を確認し、ボールが転がる映像と跳ねる音がシンクロして現実である事を知った時の恐怖と緊張感。母子が強盗から逃げ回る4階建ての屋敷内を階段、エレベーターを使い立体的・俯瞰で捉えるカメラワーク。メグが携帯を取りに部屋を出る時のスローモーションと無音の凄まじい緊迫感。兎に角演出に小技が効いていて単調になりがちなこのシンプルサスペンスを如何に退屈させずに見せるかという努力が伺えます。ジョディ・フォスターは表情と感情表現が豊かで文句無い説得力で惹き付けます。流石です。フォレスト・ウィテカーは気の弱さ、人の良さが上手く表現されていて感情移入してしまい、ラストは逃げ切って欲しかったなぁ、としみじみ感じてしまいました。 「トワイライト」シリーズでその名を一気に知らしめたクリステン・スチュワートはまだあどけない可愛らしさと、その違和感のない自然な演技に目を奪われましたね。セントラルパークでの母子のラストカットは2人が体験した悪夢から解放された安心感と、ハッピーエンドの余韻が印象深く残る美しいラストシーンでした。[DVD(字幕)] 8点(2012-06-21 21:47:45)(良:1票)

54.  フライトプラン 《ネタバレ》 アラブ人に対する謝罪が無い事への批判が多くあるみたいですが、僕はそうは見えませんでした。ジョディ・フォスター扮するカイルは母としていなくなった娘ジュリアを必死に探す訳ですが、その際他の乗客に対する配慮は一切ありません。暴走と言って間違いの無い程の「母の愛」なんです。一方そのせいで多大な迷惑を被る他の乗客(他人)は娘がいなくなった母の気持ちなど知った事ではない、という態度。セラピストとの会話の途中で娘が描いたハートマークに気付き、現実に引き戻されたカイル(映画的にもこれで妄想では無く、娘が機内にいる事を示している)はこの後手錠をかけられ乗客からとても冷たく嫌らしい拍手で迎えられます。その時のカイルの何とも冷めた表情。そう、どうでもいいのだ。娘は間違い無くいるのだから。そして見つかった後、乗客からは自分達が信じなかった、非を認める様な台詞やシーンは一切ありません。これでいいと思いました。お互いに他人はどうでもいいのだ、という描き方をしているんだから。監督はそんな幼稚なシーンは意図して演出しなかったんでしょう。そんな中、唯一代表として謝罪したのが機長である。客は個人個人感情があるだろうけど、機長は全乗客の生命の安全を守る義務から、信じなかった事を謝罪したのは妥当だと思いました。そしてあのアラブ人。誰も信じなかった、冷たい仕打ちを受けたカイルが見せたあの微笑みとほんとに微かな会釈は、カイルにとっては最大限の反応であり、互いに理解しあえた、謝罪以上の「和解」だったと感じました。不穏な雰囲気を孕んだ暗く冷たい地下鉄のOPから母娘揃って光の中へ向かって行くラストシーンとの対比が素晴らしかったです。[DVD(字幕)] 8点(2012-05-23 20:59:48)(良:4票)

55.  ロード・オブ・ウォー 《ネタバレ》 「武器商人」を正当化はしないものの、必要悪だとして締めくくるラスト。自分の様な平和ボケしている人間には、もしかしたら世の中ってそういう風に出来てるんじゃないのか?なんて思ってしまったワケで。この映画の構成を、ユーリーが武器商人として成長し、活躍する=70%、賄賂も受け取らない法を遵守する正義の捜査官、バレンタイン=10%、夫の仕事に気付き、血で汚れた金では生活出来ないという妻=10%、自分が売る武器の犠牲になる人々を目の前にして、良心が許さなくなった弟=10%と見たんですが、そうしたら後者の30%は非常に少数派で、果たしてそういう状況に遭遇したら人はその行動を取るのか?と。とても映画的演出なんですが、反面、人としてぜひその行動を取って欲しい、という監督の観客(人間)に対する願いでもある様な気がしました。ユーリーを演じたニコラス・ケイジの、自分の子供にはたとえオモチャの銃であっても持たせたくない、妻の最初の絵を客を装い購入したりと、とても家族思いであり、している事が完全悪では無いと思わせる繊細で説得力のある演技で惑わされるワケなんですが、実際、武器を供給はするんですが、それが個人の手に渡り人に向けて撃つ。銃を手にした人間の意思であり、責任でもあるような気もします。大きな問題提起であると同時に、とても見応えのある映画でした。[DVD(字幕)] 8点(2012-05-20 20:35:18)

56.  パラサイト・バイティング 食人草 《ネタバレ》 まるでビデオスルー作品の様な陳腐な邦題を付けられていますが、中身は当時の全米ボックスオフィスTOP10入りした、このジャンルにおいての良作です。はっきり言ってメジャーなリメイク作の「13金」や「エルム街」なんかよりも格上だと思います。異国の地で言葉も分からない現地民に理由も分からないまま拘束状態にされる得体の知れない恐怖感に、「まさか」とも思える植物に襲われる恐怖。皮膚の下を這いずり回る蔦の描写は生々しくてショッキングである。そして水に食料の不足、苛立ち、疑心暗鬼、精神状態の悪化、気の狂い・・・。こうした状況下での描写の方が丁寧に描かれていて見応えがあります。唯一冷静に事を見ていたジョナサン・タッカー扮するジェフが最後にとる行動、恋人だけは死なせないとする自己犠牲には現地民に対する脱走成功への意地も感じられた。近年作に見る映像美にCG描写も気に障る事の無い出来で物語に最後まで集中出来る。ティーン向けB級ホラー作品は若手俳優達の登竜門的な位置付けがされているが、この作品はそれよりもずっとリアルでシリアスだし、メインの4人の若手俳優達の演技もレベルは高い。中でも若手女優の身体を張った熱演は真に迫っていて好感が持てた。今後の活躍に期待出来るし、この様な良作ホラーもドンドン作って貰いたい。[ブルーレイ(字幕なし「原語」)] 8点(2012-05-02 17:00:06)(良:1票)

57.  ムカデ人間2 《ネタバレ》 前作の芸術的で洗練された映像美が嘘の様に、アングラな雰囲気、インモラルな描写、汚くて卑猥な言葉と映像のオンパレード。前作を観てて、今作の出来には中々満足です。監督、良くやってくれたよ!まず、どこで見つけてきたのか知らないが、今回の主役のマーティン、悪いけどキモ過ぎ!(顔も体も) そして何気に演技上手いし(笑) すんげぇ逸材発掘です。で、その彼が自分の妄想の実現の為、片っ端から活きの良い「材料」を躊躇する事なく集め、まるでガキがプラモでも組み立てるみたいに楽しそうに作業する生々しい工程は、モノクロながら強烈に痛々しく、おぞましい限り。監督、ホント良くやったよ!内容はほんとマーティンの妄想の実現化、っていうだけでそれ以上も以下もない様なストーリーですが、倉庫での作業までの構成に演出は手堅く、上手い。「材料」が素っ裸で横たわっていて、彼女の後ろなら連結されてもまだイイなぁ、なんてアホな事考えながら観てましたが、どうせ18禁になるんだったらもう少しエロ要素があっても良かったとは思いました。本国イギリスでは上映禁止、DVD販売禁止の憂き目にあった本作ですが、僕は実際「何で?」って感じでした。なので想像以上に期待するのは禁物かもしれないですよ。でもこの調子なら3作目も何を見せてくれるのか、非常に期待出来ます。そして勝手ながらアシュリン・イェニーも続投の可能性大じゃないですかね?良く見ると中々キレイな女優さんじゃないですか。彼女がトム・シックス以外の監督、プロデューサーの目に留まり、このシリーズ以外で日の目を浴びる日が来る事を切に願うまでです。(じゃないと彼女も、あぁ、「ムカデ人間」のあの女優ね?で終わっちゃうよー。) [DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2012-04-30 17:22:30)(良:1票) 《改行有》

58.  エイリアン4 《ネタバレ》 タイトルの「復活」はこの映画のテーマであり、キーワードでもある。劇中でリプリーはエイリアンと人間のハイブリッドとして復活する。この復活の意味するところは、聖母マリアの子、イエス・キリストの復活に他ならない。体内からクイーンを摘出した後の胸の傷は、レン博士が言うところ、3日で治っている。磔にされたキリストが墓から復活したのも3日目。船内のエイリアンの数は12匹。これはキリストの使徒の数に当てはまる。なのでこの映画ではリプリーはどちらかと言うとエイリアンサイドで、前作までのエイリアンを根絶する為に戦うという内容ではない。リプリーの復活をキリストに見たてているが、決して人間としてではない。そしてそこから新しい生命の誕生、別れ、共に復活を果たしたコールと、人間ではない2人が残った人間と地球へ戻って来る・・・。そして新たな始まりを予感させる。これは続編ではなく、新章として見るべき作品。ジュネ監督の、前作までは無かったユーモアと独創的ビジュアルは正に新章に相応しかったと言えるでしょう。[DVD(字幕)] 8点(2012-04-03 18:30:50)(良:2票)

59.  コンテイジョン 《ネタバレ》 咳払いして、少し具合が悪そうなグイネス・パルトロウのカットから始まるOP。そこでいかにも不気味な赤色で「DAY 2」と字幕が出る。ウイルス感染の映画だから、あ、もう感染して二日目なんだな、としか思わない。そして画と不穏な音楽だけでその他の感染者がいる事を知らせる演出。説得力があってスタイリッシュ。構成はほぼドラマだが目が離せない、上手い作り。それぞれの役割を与えられた役者陣が個性を最小限に抑えて、目立たないが説得力があり、見事に表現し、観客に伝えている。映画自体薄い印象だが、見終わった後に感じる疲れない、良作を見たと感じる気持ち良さはそういう演出や役者の演技にあると思う。日本人なら薬が今日の分が無くなった、食料の配給が終わった、と言われたら大人しく、黙って引き上げそうだけど、この映画を警告だと思って見ると非常に怖く、考えさせられる。最後の方でマット・デイモンがデジカメで亡き妻の姿を見て涙するシーン、引いたカメラで彼の姿を捉えているんですが、とても悲しみが伝わってきます。流石プロだな、と感じさせられました。(因みにここでさり気なく感染源、発生経路への糸口になるシェフとの写真を見せるあたりも不気味でニクい演出)そして感染源、感染経路を明かす「DAY 1」を最後に持ってくる演出で不気味さを増すラスト。何も解決していない、身近にあるウイルスの恐怖を暗くなったエンドロールを見ながらぞっ、とする程感じた。 最近TVでやってたからのんびりと観てて思ったんですが、ウイルスが広がるのも早いが、エンドロールのキャスト名も読むのが追いつかない位早かった…(汗)。監督は何をそんなに急いでたんだろう?最後の最後までテンポ良過ぎ![ブルーレイ(字幕)] 8点(2012-03-30 19:59:29)(笑:1票) (良:2票)

60.  英国王のスピーチ 《ネタバレ》 役者それぞれの魅力がとても発揮されてたんじゃないでしょうか。バーティーとローグの掛け合いは楽しく、時に心の友の様にバーティーの子供時代の話を聞くしっとりとした場面もとても良かった。ヘレナ・ボナム・カーターのお茶目で可愛らしい雰囲気もすごく良かったし、こういう伝記映画は敬遠しがちだけど退屈せずに見れましたよ。吃音でろくにスピーチも出来ないという、普通に喋れる人達からすればそう大した問題ではなさそうだが、ラストのあのスピーチは散々訓練して、困難を乗り越えた後に訪れた最大の山場だったのでとてもドラマティックでしたね。見応えありました。[CS・衛星(吹替)] 8点(2012-03-27 22:11:30)(良:2票)

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