みんなのシネマレビュー |
|
41. 劇場版 SPY×FAMILY CODE: White 賛否両論であることは知っていたので、覚悟して臨みました。私には十分満足できる作品でした。プロットには一本筋が通っていますし、十分にダイナミックな展開にだと思いました。個人的にアクションに興味がなくてアニメへの期待度が低い(許容範囲が大きいとも)せいかもしれませんが。アニメ作品にこれ以上何を望むのかという程の充実感で映画館を後にしました。 当初レビューするつもりはなかったのですが、他の方々が辛口なので急遽べた褒め路線で…。[映画館(邦画)] 9点(2024-01-19 21:56:01)《改行有》 42. 西部戦線異状なし(1930) 物量作戦で将棋の駒のように扱われて命を落としていく末端の兵士。この映画の真価は、なぜ彼らは死ぬ必要があったのかを説明しないことにあると思いました。 扇動する教師は国のためと連呼するだけ。国のためとは具体的には?。畑でも耕したほうがようほど国のためだろうに。そもそも「国」とは?。 本作を反戦映画と位置付けるのであれば何かを実践すべきではないか。では私は、自分が日本人だという理由だけでオリンピックで日本選手を応援することはしないところから始めようと決意しました。[地上波(吹替)] 9点(2024-01-08 16:21:21)(良:1票) 《改行有》 43. トランボ/ハリウッドに最も嫌われた男 「共産主義」にもいろいろあるわけで。例えば、日本で60年前後に登場した新左翼勢力のほとんどはソ連を共産主義ではないとしていました。本作でその「共産主義」の内容が説明されない意図は、2015年のアメリカの状況と照らし合わせて考えるべきなのでしょうが、私の手には余ります。 現在の日本で本作を見ると、一般論として提示するために描かなったという穿った見方さえ可能になるなと、感慨深いものがありました。 例えば22・23年に問題となった例をあげると、関東大震災時に朝鮮人大虐殺があったことに触れただけで、東京都が関与する企画で上映できなくなった映像作品が存在します。映画でドリンクを浴びせかけられるシーンがありましたが、洗脳された生徒によって階段から突き落とされて大けがを負った日の丸・君が代に反対する教師の姿がオーバーラップします。 正義とは、自己の信念とは、国家と市民の関係とは、見る者に様々な考察を要求する作品になっていると思います。[地上波(字幕)] 7点(2024-01-05 21:35:52)《改行有》 44. ゴジラ-1.0 口コミを見て(別なサイトでしたが)、映画館で迫力を味わうべきだと。確かにゴジラの造形は見事でしたが、分量的に物足りません。それに比べて、風景や機械等の絵は意外にチープに感じました。 人間ドラマも頭をひねる箇所が満載です。ゴジラの接近を予見できた主人公は東京から離れない、直近で報道を続けるクルー達、一緒にもつれ込まず浮き飛ばして主人公だけを救うヒロイン、etc.etc.。 特攻という路線が贖罪意識含めて気に入りませんが、脱出装置で助かるというのも綺麗ごとで不満が残りました。どっこいヒロインが生きていたというのも、ありえないでしょう。じゃあ、自分はどんな作品だったら満足するのかと、もやもや感が残りました。 エンドロールの音楽も伊福部からオリジナルに移行するならもっと壮大に締めてほしかった(できないなら手を出すなよ)。[映画館(邦画)] 6点(2023-12-03 21:10:57)(笑:1票) (良:1票) 《改行有》 45. アナログ おや、まだ誰も投稿していないのか。じゃあ、頑張って書きましょう。 手堅くまとめた、安心して見られる好作だとは思います。だだ、驚きというか、意外性がないのが不満です。この作品をわざわざお金を出してまで映画館で見る価値があったのか、と。 ミステリー系のスリリングな展開を期待したのですが、外れました。なにかこう、ありがちな流れに...。諦めない彼氏との交流で回復するなんてべたな展開は止めてくれと願ったのですが、そうなってしまった...。 携帯を持っていないだの特定の日にしか会えないだの、ミステリアスに期待させるだけ期待させて最後は予定調和。作品内容よりも悲しいかもしれません。[映画館(邦画)] 6点(2023-10-16 11:13:11)《改行有》 46. 劇場版 きのう何食べた? 「みんなのシネマレビュー」平均点7.83という高さに驚きました(「映画.com」なんか267コメントで4.1ポイント!/5点満点)。コメント数が6と少ないのでランキングには乗らないのでしょうが、邦画限定だと35位に匹敵します。 TVドラマ・シーズン2開始を前にした放映で見ました。コミックで何話か読んだだけで、TV版は見たことがありませんでした。 結論的に言えば、それなりの出来ですがTVドラマを見ようとまでは思わない、という感じです。 ジェネレーションギャップと言うべきか、頭では理解しようとする親が生理的に受け入れられないという展開を見せますが、それだけではLTGBモチーフ作品としては問題の掘り下げが足りない気がします。社会的差別の深刻さはこんなものではないでしょう。自分もそうかなあと自戒の契機にはなったのだから、社会的役割を果たした作品だは言えるかもしれませんが。あくまでモチーフでありテーマではないというつもりなので作られたのであれば、日常ドラマとしての軽さを持たせることに成功はしていると思います。 ちなみに、正月は実家に来るなと言われてでは二人で過ごそうとなるわけですが、双方とも両親と仲が良いのだからそれぞれ実家で過ごしたらどうだろう?。 料理のシーンも一部参考になりました。[地上波(邦画)] 7点(2023-10-06 20:18:45)《改行有》 47. 妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ 山田洋二らしいという作品と言うべきでしょうか。ほんわかとまとまりの良いプロットですが、特に目新しい要素は見当たりません。今更こんな作品を撮ろうと思った動機は何だろうという興味は湧きますが。 正蔵も志らくも意外にダイコンで驚きました。他にもポツポツ下手くそが混じります。どういうつもり(または事情)でキャスティングしたのか、とこの点にも興味は湧きました。[地上波(邦画)] 6点(2023-09-06 14:26:52)《改行有》 48. ネットワーク 公正を演じるニュース番組が実は社内の権力争いや資本間の動きと無縁ではない、というなかなかに自分好みのテーマなのですが、どうにも中途半端な印象を受けました。一旦は社会の動きを制したキャスターの喋りが抽象論議に向かうことやいんちきなテロ集団が、真剣さを薄めています。 華を添えるはずの浮気話も、予定調和と当事者が言うとおりの薄っぺらさ。 生じた困難さを打開するために暗殺って、ここまで来ると、製作事情に何かあったのではと勘ぐるレベルです。暗殺者二人はあの後どうなると想定された計画なのかを考えると、リアリティは薄まるばかりです。 まあ、飽きずに最後まで見られましたけどね。[DVD(字幕)] 6点(2023-08-25 09:48:18)《改行有》 49. カニング・キラー 殺戮の沼 目新しいプロットでもないように見えます。ラストに至るまで概ね想定内でした 。となると、怪物のホラー具合やら人々のパニック度合いの描写が評価対象となるのでしょう。しかし私はその分野に明るくありません。そこそこ普通に楽しめたとしか表現できません。そういう点ではDVD特典のメイキングの方が勉強になりました。 架空の生物ではなく人肉の味を覚えて巨大化したワニという設定もリアリティを増す効果があったと思います。[DVD(字幕)] 5点(2023-08-24 18:34:01)《改行有》 50. あるいは裏切りという名の犬 個人的なエピソードとして、16年前に見た作品であることが1時間15分してから判明(見覚えのあるシーンが出現)。何も覚えていないことに我ながら驚愕。...という程でもありません。しばしばあります。 基本的には、複雑さを排し(ありがたい)多岐に渡る様相の経過の描写が重厚な雰囲気で描かれる秀作だと思います。もはやDVDのパッケージからしか読み取れない「一人の女の愛を巡って」という設定は必要だったのか?みたいな点もありますが。 様々な経緯をたどり、権力指向の同僚に裏切られた警察官が刑務所から出てくる!。さあ復讐戦かと思いきや、主人公は手を汚さずあっさり終幕へ。そ、そんな~。もっとカタルシスを~!。娘との新しい生活を選ぶというのは理論的には理解できますが(娘の方がそれに応じるのはどうなのかな?)、映画なんですから。[DVD(吹替)] 7点(2023-08-23 11:31:18)《改行有》 51. SUPER8/スーパーエイト(2011) 悪辣な大人たち(しかも軍というのがステレオタイプ、警察が対比して純朴というのも同様)を出し抜いて勇敢な子どもたちが解決に向かうという、ありがちなお伽噺です。 別に子供たちが解決するわけではなく、宇宙人が自力で助かるわけです。そんな力があったなら何故今まで囚われの身だったの?、という疑問を抱いてはいけないんでしょうね。お伽噺なんだから。 ヒロイン(というほどの位置付けでもありませんが)が捉われたことがいきなり判明。しかも場所まで把握。まあまあ、お伽噺ですから…。[DVD(吹替)] 6点(2023-08-23 11:09:33)《改行有》 52. 臨死(2007) 端からホラーのつもりでは見ていなかったので、その辺の不自然さは感じませんでした。 そこそこ まとまりの良い作品だとは思います。ただ色々と不自然な点が見受けられます。 臨死中の主人公とヒロインの通じ合い具合が中途半端で、法則性があるように見えないのが個人的に不満です。 最大の問題点は、殺意はないものの自分で殴り殺したヒロインが良いことをしたいなどと善人ぶる点です。家庭環境が背景にあって元々二重性がとしたかったのかもしれませんが、とうてい受け入れがたい話です。改心したにしてはその景気も家庭も描かれていませんし。 被害を受けるクラスメイトのあんまりなダメっぷり、関与した者が遺体(ではないのだが)を移動したり、親友が金を盗んだりと、不自然な点は他にも満載です。 結局、ヒロインのかわいさで何とか話を美しく締めることができたということだと思います。[DVD(吹替)] 6点(2023-08-19 11:46:35)《改行有》 53. マローダーズ/襲撃者 近年の海外TVドラマはやたらと話が入り組んでプロットが把握しずらいと常々感じていました。本作は7年前の映画作品ですが、同様の感想を抱きました。 テンポの良さと緊迫感に引き込まれ、一気に見ていたのですが(本当はいつも通り数回休みを入れましたが)、ラストに近づくにつれ物語が広がりながらも収束して行きついていけなくなりました。 終ってからあれはこういう関係でなどと考えて解明できた点があるものの、現時点では全貌を解明する気にはもはやなりません。暇になったら、もう一度見てみようかなとも思います(実際は見るべき作品がたまっているので実現しない可能性が大です)。 とは言え、こんな結論的な感想を抱いても、ラストまでの充実感は揺らぎません。[地上波(字幕)] 7点(2023-08-19 11:33:48)《改行有》 54. ハイジ アルプスの物語 今更こんな物をとも思いましたが、皆さんの評価が高いので見ることにしました。結局 私はこの物語を知っているつもりで実は知らなかった、ということが判明しました。きっとよくある例でしょう。 尺の都合での不自然さ(おじいさんが特に契機らしきものもなしに急にハイジを受け入れる気持ちに転ずる、お屋敷でのハイジの自己中的言動、等)はあるものの、素直にまとまった作品だと思います。 よし、これで自分も「ハイジ通」!(←なわけあるか!)。[地上波(吹替)] 7点(2023-08-13 09:57:52)《改行有》 55. クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝 クレしんにも飽きてきたのか、すぐに標準速度で見るのが辛くなりました。と言うか、どうもプロットが陳腐なのではと思います。物語の設定自体にはオリジナリティがあるとは言えるかも知れませんが、展開もギャグもいつも通りです。 ひまわりが作り出すイケメンというのが唯一の評価できる点かなあ。あと「いや、リスだろ」とか。[地上波(邦画)] 4点(2023-08-10 10:20:06)《改行有》 56. 愛しのアクアマリン 人魚と人間の恋物語という、またかよという物語。こういうモチーフを扱うのであれば、何らかの革新的要素があってしかるべきでしょう。が、何のひねりのない陳腐なものに終っています。そもそも二人の個性や周りの環境が、脇役二人ほどにも描かれないというのはどういうつもりなのでしょう?。若い男女という所謂「記号」に堕しています。志しの低い作品と言わざるを得ません。[地上波(吹替)] 2点(2023-08-10 10:15:17) 57. 恋をしましょう マリリン・モンロー出演作品を見るのは初めてです。どうせアイドルだろうと、無視してきました。試しに見てみると、きちんと演技をしているのが意外でした。アイドルっぽい扱いがけっこうあって、そこはうざかったですが。 おしなべて俳優に興味はないので、イヴ・モンタンが特にコメントすべき演技をしているようにも思えませんでした。 時代相応の、どこかにありそうな話でしたが、素直にまとまっていて安心して見られる好作だと思います。身分を明かすタイミングが不自然な気がしますjが、間抜けという設定?。[地上波(字幕)] 7点(2023-04-24 18:50:01)《改行有》 58. 100,000年後の安全 放射性廃棄物の危険性を声高に訴えるのではなく、むしろ肯定派の話に耳を傾ける手法を取ることで説得力を増しています。彼らが建前を語りながらも苦しそうに本音も語るところが、日本の官僚と異なるところでしょうか。ほぼ全員が10万年後には人類が滅んでいるだろうと推定していることに圧倒されます。同時に、結局はそれほど危険なんじゃん、とも。 人類滅亡の原因が原発じゃないといいですね。[映画館(字幕)] 8点(2023-04-24 08:36:52)《改行有》 59. 初恋のきた道 一途に相手(夫)を想い続けましたというだけの話です。良くこんな映画を作る気になったなあとまで思いましたが、ここでも賛否両論のようですので一定の興行的意義はあったのでしょう。更に調べると他のサイトでも概ね高評価というのが意外です。これが日本映画だったら単なるアイドル映画と切って捨てるところなのですが。[地上波(吹替)] 5点(2023-04-24 08:31:17) 60. かけがえのない人 つい先日まで、ここでの投稿はゼロでした。日本での公開形態が特殊だったのではと調べてみましたが、分かりませんでした。ご存知の方からお教えいただければ幸いです。 しっとりとした雰囲気の傑作だと感じました。過去と現在の転換が効果的です。ルックスを重視しないキャスティングもリアリティを増したと思います。 ただし、事故で生き残った意義は何だとぐちゃぐちゃ悩んだり、息子の移植心臓提供者が再会した若い頃の恋人だったというのは、ちょっとやりすぎと感じました。[地上波(字幕)] 9点(2023-04-24 08:22:01)《改行有》
|
Copyright(C) 1997-2025 JTNEWS