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プロフィール
コメント数 791
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自己紹介 猫と一緒に映画を見ていると、ヤツらは私より先にコイツはクソ映画だというのを察知します。ストーリー展開や伏線回収が怪しくなってくると席を立ってしまうのです。だけどそんなおっちょこちょいな映画にだって良いところはいっぱいあるんですよ。
猫のヤツらは冷酷です。

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601.  バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2 《ネタバレ》 懐かしい雰囲気。80年代最後の年というだけあって、80年代っぽさが少々薄くて90年代のくどさが良い具合に混じり込んでいる本作を2000年代の今みると、とてもノスタルジックな気持ちになりますね。 空飛ぶ車とかそういう未来って、90年代にはすでに無理だろうという風に考えられていたと思うんですが、この映画ではお構いなし!ボンボンタイムトラベルする良いスパイスになっています。 ただ、この映画もそうなんですが未来の描写って言うのは難しいですね。2009年の現在、すでに今の方が進みまくってますから。ギミック的な表現としての未来グッズは実現不可能か無意味なものですが、情報化や仕事道具なんかは現実世界の方が全然便利じゃないかと思います。 そういう意味じゃ、やっぱり未来描写の方はちょっとお茶を濁してるかなって言う部分が見え隠れしてちょっと冷静になってしまいますが、面白いことには間違いない。でもこのシリーズは過去に行った方が面白かったかな。[映画館(字幕)] 8点(2009-08-17 01:50:19)《改行有》

602.  天国から来たチャンピオン 《ネタバレ》 何とも70年代の香りがぷんぷんする。12チャンでやってたら確実に観させていただく映画の一つで、ツタヤで100円で観られたのは実にお買い得だった。 天使の人たちが背広っていうのも好きな設定で、かつ新人が杓子定規で使えないヤツっていうのもまたB級テイスツをプンプンさせてて良い。話の流れは結構無理矢理だけど、12チャンの映画放送には全く突っ込まないのにDVDだと突っ込むっていうのも変だな、と突っ込まない。 最後、選手に乗り移るがチームがチャンピオンになったあとの展開がどうも腑に落ちない。マックスを追ってきた彼女が姿形が全く違う全然違うジョーを見て、ジョーだと気づくのは良い。だけど、ジョー自身が覚えてなくて何となくフィーリングでお茶しに行く彼らは「再会したっていわないんじゃないかな・・・」と。 いや、でも結局はいつも、姿形は違っても魂に惹かれあったんだ。そういう演出なんだ。と、心をねじ伏せてちゃんと感動させていただいております。何回見ても飽きないなぁ。リメイク元は「幽霊紐育(ニューヨークと読む)を歩く」だそうです。今作も旧作もいったいどっからこういう邦題にしたんだろうかと思うけど、内容と合っていてなかなかよろしいかと思います。[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2009-08-16 22:58:03)《改行有》

603.  ランド・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》 ロメロ補正で楽しく観られました。 やっぱこの緩慢なゾンビたちが、のんびりと不可避におそってくるってのが良いですよ。怖いですから。ゾンビに知恵がついちゃうっていうのはどうなのそれ?って最初思いましたけどね、なんか慣れちゃうんですよ。 ロメロ以外が知恵付けたりしちゃうとかなり厳しいと思うんですけど、本人がやる分にはまぁいっか。アリアリ。って感じられるのが不思議。あの戦闘トラックとか絶対NGのはずなんですけどね、まぁ良いです。 というわけで、もしかしたらいまいちなんじゃないのこのB級ムービーは・・・というきがしないでもないんですが、ロメロだから気にしない。っていう人多いかもしれません。[映画館(字幕)] 7点(2009-08-16 22:13:49)《改行有》

604.  クレイマー、クレイマー 《ネタバレ》 おもしろかった。まさに異文化交流という感じ。 アメリカの幹部社員って家まで追いかけてくる仕事に生活を削って、家族ぐるみで仕事を回すというようなことを聞いたことがある。それくらいハードなのは、報酬が大変な額だからとも聞いた。子育てと両立は確定的に不可能だ。すでにそういうクラスの上司役も冒頭で専念を勧めている。 どうやら平均的な家庭らしいクレイマー一家が、その入り口に立った矢先にことが起こるという感じか。作中では2ヶ月全然話もしていないという感じだから、普通であれば本来その時期に一家で仕事のことをよく話し合っておくべきだったのをすっぽかしていた様だ。 仕事のスキームが変化してきているのに、それに対応しない夫と不安感に振り回される妻の対決。という感じだろうか。劇中全く成長しない夫と妻、状況に慣れていくだけの子供のいやな雰囲気の家庭というのが、なんかリアルだ。状況が変わるたびに振り回される子供が不憫でならなかった。 それにしても、1年近くも会社を引っかき回してクビになり、親子関係もグダグダにしてしまいつつ、それを眺めている妻というのは何ともひどい状況だ。裁判の主張もお互いぶれまくっているので、見ていて痛々しい。どちらが子供を育てるかじゃないだろ?と受け手に感じされるじれったさと、だからといってすぐくっついてもだめだこりゃと思わせる二人の対決がとっても巧い。 それを受けてのラストが秀逸。結局大人になりきれていない夫は一緒に行ってやり直すことを格好つけて拒否すると、妻はホヘ?って顔をする。感動的な邂逅を期待していたらしく、泣いてしまう妻はこんなんで大丈夫か聞くと、最高だよとほめる。とりあえず今日の精神状態じゃ一歩も進まないんだな、けどそのうちね、という雰囲気はある。 別れたら子供は手に入っても夫も妻も結局望む生活は成り立たないだろうから、元に戻るルートと、悲惨な人生に向かうルートの2パターンが妥当だろう。そういうラストの作りはすごい。[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2009-08-16 16:14:28)《改行有》

605.  荒野の用心棒 《ネタバレ》 もうですね、しびれるんですよこれは。ほかの西部劇にない、主人公の薄汚さがたまらんのです。 12チャンの西部劇ばっかりみてる小学生にはなんだかイーストウッドが出てくる西部劇は異次元な訳です。もうコイツが出てくると、場がめちゃくちゃになる、誰が死ぬのかわからなくなる、悪党の意味がわからなくなる。と、無茶苦茶なアウトロー加減にしびれまくるわけです。 本作でもまたろくなことしない上にボコボコにされますから。で、最後にやっつけちゃうんですからたまらん。何にもしなくてもカッコいい上に強いんだからそんな卑怯チックなことしなくったって良いじゃん。とか思っても全然思い通りになりません。そういうヤツなんですよ、イーストウッドが演じるガンマンは。 にしてもジョンウェインだったら絶対こんなことしないよなぁ。よくこんなメチャクチャな西部劇作るよな、すごいオリジナリティだよ。って中学生までずっと思っていたら、もの凄いパクリ盗作映画だったと聞いて、もの凄くしびれた。 主人公どころか徹頭徹尾、なんて汚え映画なんだ!と。[地上波(吹替)] 9点(2009-08-16 05:14:34)(良:1票) 《改行有》

606.  OK牧場の決斗 《ネタバレ》 私の中ではそこそこ面白いんだけど、そんなに面白いか?っていう感じなのに思わず見てしまう代表的な西部劇。という位置づけ。 というより、ワイアットアープとドクの話って、なんかよくわかんないいざこざで話が大きくなって、なんか決闘する。という大まかな流れしか追わずにボーっと見てしまう。でもなんかいいんですよね、もう、史実だしいっかみたいな感じでぜんぜんドキドキしないんですけど、決闘だけはなんか知らないけど応援しちゃうみたいな感じです。 それにしても荒野の決闘と違って、モッサリしてますよね(笑)伝統芸能なのか?っていうほどのあの様式とあの風景。たまらんなぁ。決闘までがもうどうでもよくてすんごいイライラするんですけど、OK牧場に行くあのシーンからは黙ってみとけな状態です。 これって何回見たかわからないし、これからもテレビでやってたらボーっと眺めてしまうであろう映画なんですけど、一番よく見たのが幼稚園から小学校低学年くらいなんですよ。だから細かい筋なんかはよくわかってないし、当時はこれを映画であるという認識すらしていない。 だけど、見るたびにあのアープとホリデーの変な関係がかっこよくて憧れちゃうんですよね。やっぱいいなぁ西部劇は。別に面白くなくたって、どれだって放送してくれているとうれしい。[地上波(吹替)] 6点(2009-08-14 20:22:26)《改行有》

607.  クリープショー 《ネタバレ》 つまんなかったなあ。子供の頃深夜の映画放送をこっそり見たときはドキドキしたんだけど、学生の時ツタヤで借りたらかなりがっかりした覚えがある。さらに近年再見したら、普通につまんなくて悲しかった。 子供向けというより、こういうものをあまり観たことがない人向けということなんだろうか。入門というかそういう感じ。あともう一つ、ロメロ補正が効く人向けですね。 でも、子供が観る分にはどきつくない描写とかすっきりしないエンディングとか、そういう部分は作りが丁寧だった。監督は良いんですよ監督は。 要はキングの原作が雑。こいつの原作は映画化して初めて完成品なんだよな、いつも。[DVD(吹替)] 4点(2009-08-14 04:20:15)《改行有》

608.  トランスポーター 《ネタバレ》 ダラダラみるにはちょうど良い感じ。 基本的に、アクションで主人公がどう生き残るのかと言う部分だけ良くできていれば、映画ってそれだけでそれなりに面白い。それなりに楽しめる。だけど、体術系のアクションだとどうしても問題が出てくる。 それは、初期セガールのようにポカーンとするほど生々しいものや、ボーンシリーズや一昔前のジャッキーのようにスタントが楽しいもの。トランスフォーマーのように普通の人が想像できないせいで、無茶苦茶リアルに作られているのに現実に見たこと無いせいで逆に嘘見えてしまうほど作り込まれた人形もの。そういう斜め上を行くものを過去に観ていると、どうしても普通かなって思ってしまう所。 本作もかなり良くできたアクションだったけど、激しい映画が多い今年あたりに観てしまうとアクションだけでは物足りなくなってしまう。そこでやっぱり設定に緻密さが欲しくなってくるわけだけど、残念ながら運び屋というおいしい設定を作り込み切れていなかったのが残念。後半は強引に設定をキャンセルしてしまって、違う話と合体してしまったような雰囲気になっちゃっていた。 でも、やっぱりアクションが最初から最後まで筋が通っていたのでつまらなくはない。こういう映画は突っ込まないで観るのが正しい。 時々テレビでやってたら儲けもの。リュックベッソンの良さはそこにある。[DVD(字幕なし「原語」)] 5点(2009-08-14 04:18:02)《改行有》

609.  銀河鉄道の夜(1985) 正直、この時代のアニメはジブリ以外で好きなものは少ないけど、これは好き。原作が訳解らんからこういう風にちゃんとしてくれると楽しく観られる。子供の頃食い入るように観て、その後小説を何度も何度も読み返した。もちろん脳内映像でカンパネルラ達は猫だ。 宮沢賢治のお話は、子供の頃なら熱中できるけど、大人になってから読むと余りに普通でびっくりしてしまうことがある。でもこれで正しいんだと思う。子供の頃にあまりダラダラと極端な話ばかりを読むと普通の話をベースに複雑化した話を理解できないようなことになるんじゃないのか?って思える人間を周りでちらほら見かける。極端などんでん返しが最後に入っていると興奮する彼らは、極端な結論しか見えていないらしく、中盤の破綻や無理な設定はお構いなしで脳内補完する。ちょっと肌に合わないと(自分が知ってる流れじゃないと)すぐ折れる、席を立つ停止ボタンを押す寝る。 幸い、子供の頃こういうきちんとした話や感情の表現がちゃんとした話をいくつも観させてもらって、何度も繰り返し楽しんだことでのんびりした映画や思わせぶりでないから直球で余計な表現が続く映画も我慢強く観ることが出来る。確かにこの映画はダラダラしてるし、思わせぶりもなく剛速球で映像化されてる。だけど、その感傷に浸れる時間って言うのは貴重なものだと思う。 こういうヨーロッパテイストの溢れるダラーッとした味わいは絶対子供の頃に観ておくべきだと思う。大人になったら解らない可能性が強い。子供の頃あれほど夢中で何度も何度も食い入るように見続けたフレデリックバックを、今観ると一瞬で寝てしまう私は強くそう思う。[地上波(邦画)] 8点(2009-08-14 04:06:48)《改行有》

610.  スキャナーズ 《ネタバレ》 いや、今観たらどうだろう。普通かも知れない。ただ、普段あまりこの手の映画を観ないからいけちゃうんじゃないだろうか。 子供の頃観たとき、こんなに怖いのに面白い映画があるとは!とびっくりしたもの。異能者の内面表現が凄く真面目で、子供が観るとホントのことなんじゃない勝って思うくらいどきどきした。この頃の映画って、今観ると脚本とか雑で、ただでさえ特殊効果とか戦いの表現が紙芝居状態のものが多いけど、恐怖SF映画で脚本にこだわってさらに当時の特殊効果の癖を逆手に取ったあの戦い方!今観てもいけちゃうんじゃないかな~。と思う。がっかりするのが怖くて再見しないけど。 今の脚本、構成技術と特殊効果でリメイクしたら凄いところに行きそうな感じがするけど、スポット当たらなそうだし、安くやられて退化する可能性もあるし、難しい形をしたダイヤの原石って言う感じがする。でも、見たい。グチャグチャに複雑なプロットにして、アイアンサイドが出ていれば是非劇場で見たい感じがする。[地上波(吹替)] 8点(2009-08-14 01:45:39)《改行有》

611.  刑事ジョン・ブック/目撃者 《ネタバレ》 割と面白かった。 目撃から逃亡までの流れがいまいちそうなのか?って思わせてしまう部分がある。上司に相談してそれが、という筋はオーソドックスでやりようがいっぱいあったはずなのに、次のカットでいきなり追撃が始まってしまうあたりは80年代なんだなぁという感じがする。 ただ、アーミッシュと絡めた話はその神秘的な雰囲気が手伝ってちょっと良い感じだった。でも彼らの全く戦わない姿勢というのが解答のようであったのかなという感じがしたけど、今となるとなんかちょっと違うかなぁという印象。一方で普通の町から来たジョンは、因縁をつけてきた作業員をボッコボコにしてしまう。このシーンも、普通な発想からは同じくらい離れてる感じ。今の映画なら報復とかされちゃうんじゃないのかな、とかそういうよその話からの借り物の発想をしてしまう。 でも、ま、映画だから良いか。と気軽にロマンスに浸れるのがこの時代の良いところ。そもそも、時代時代でプロットや素材の処理の仕方が全然違うから突っ込んでもしょうがない。 でも最後の部分はちょっとなぁ。集まってきたアーミッシュの人たちがどう始末をつけるのかドキドキしたけど、ジョンが彼らを盾にしてしまったのがいけない。がっかりした。 確かに生身の無抵抗の人間を、自分の手で散弾銃でミンチにするのは普通の人間じゃ無理だろうからあのリアクションはリアルだし正しいけど、ダニーグローバーとその相棒は二人でのどをかき切る殺人を平然とやってのけている。冒頭のシークエンスから犯行グループから異常者のにおいがぷんぷんしていただけに、ボスのあのリアクションは意外に感じてしまった。色々な思惑があってああなったと思うけど、なんか上手く働いていないようにも感じた。[地上波(吹替)] 6点(2009-08-09 22:13:09)《改行有》

612.  愛と野望のナイル 《ネタバレ》 妙に痛々しい描写と、なんか楽しげな題材が相まって不思議となんだかリアルに感じた。友情物語をナイルの源流と絡めるなんて、どうしてこういう話を思いつくかなあ。すげー。 違うやり方でなんかもっと面白くなりそうな感じはするけど、子供の頃に観たので十分に楽しめた。こういう地味でじわじわと世界観が迫ってくる映画って絶対子供の頃に観ておきたい。[映画館(字幕)] 7点(2009-08-08 00:47:53)《改行有》

613.  ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 《ネタバレ》 絵が綺麗ということと、止め絵がほとんど無いこと。技術がおもしろいこと。全部良かったですね。ストーリーもこれまでのエヴァンゲリオンで、何一つ結論を考えていないのを改め既存設定を最後まで造り直す決意みたいなのが感じられて良かった。 テレビ版も旧劇場版もそれなりに面白いんですが、前者は映像フォーマットが古くて今のテレビだと不満がありますし、劇場版は結局思いつかなかったんでしょ的なラストが不満です。新劇場版は両者に共通する、キャラ達の異常性が修正されているんで、物語としてのおもしろさはそこじゃないだろという部分に注意が行かないように配慮されてるのが良いと思う。 気持ち悪い人物描写という飛び道具がなく、ストーリーが変更されていないので、より効果的な技術で作り直されることは大歓迎。テレビ版の切り貼り感が無いのは、6話までの映画化だから20分×6話で120分。各話5分から10分くらいは(場合によっては一話丸ごと)無駄なシーンだから実際は90分で再構成しても尺はかなり余裕があるからだろう。 また同じことを繰り返して少しずつ主人公が変わっていく話なので、ヒーローものや超人願望を満たす話を期待する人が感情移入できないと思うけれど、そういう層までは欲張らないちゃんとした作りは好感が持てた。 もっとも、既存作品が心に隙間のある子供ををあからさまに狙ったマーケティングの固まりのような番組だっただけに、当時子供だった人間を、大人になってもズルズル品を変え商品戦略の駒として使い続けている。内容の変化はそういう風に人を使い捨て続ける様には少々気持ち悪さを覚えたのかもしれない。 新しく出たBDは映像が非常にきれいで、やっと液晶テレビに追いついた。 でも、後から後から継ぎ足しで商品を出す手口は変わっていないんですよね。こうやっていったいいくつ同じものをたいそうな値段で買わせるのか。[ブルーレイ(邦画)] 8点(2009-08-06 20:09:50)《改行有》

614.  AKIRA(1988) 《ネタバレ》 普通におもしろかったと思う。 画的な魅力はやっぱりただ事じゃないと思う。現代の演算と手仕事の組み合わせと比べたら確かに荒さはあるけど、それは雑さとは別のもの。80年代の特殊撮影をCGIと比べて雑だとは誰も思わないように、アニメでもそういうものだと思う。 ただストーリーがちょっとファンやフリークじゃないと、集中しにくいのが難。大友作品のほとんどがそうだけど、ストーリー的に考えつかなかったんじゃないか?っていうニオイがする。やっぱり原作者が必要な作家だと思う。 アメリカ人に受けがいい。やっぱり動く部分が多い!アメリカにフリークが多いっていうのは品質の高さを表していると思う。日本では寛容な止め画、紙芝居、ただの多重スクロール、拡大縮小といった動いてないけど動いて見える技法を抑えて、多少のグニャグニャや作画荒れは気にせず何が何でも動かしたいっていうのがガンガン伝わってくるのがいい。 もちろん日本的なアニメが悪いというのではないが(止め画全開の漫画の深夜テレビアニメ化は悪いが)、宮崎アニメや押井、大友といった大作映画でないと、アメリカ人が作るグリグリ動きまくるアニメ映画のような感激が作れないっていうのは正直ヤバイような気がしないでもない。 手描きでないとだめとかCGはだめとかそういう殻に閉じこもり続けると、ガラパゴス諸島のようなことになるんじゃないだろうか。昔、手描きの新技法が文字通り「新しかった時代」を何十年もたっても絶対的解答と思い続けさせてしまうのは、この映画や昔の大作日本アニメ映画のできが良かったからなんだろう。[ビデオ(邦画)] 6点(2009-08-06 01:29:40)《改行有》

615.  サマーウォーズ 《ネタバレ》 大変面白かった。 SNSという、一サービスに国が機能を完全に依存するかというところとか、ネットという一情報提供手段にすべての人が生活を依存しきってしまうかとか、そういうどう考えてもフィクションに過ぎない部分を作り手が設定として作り込むことに、全然躊躇していないところに腕力というか、推進力というか、そういう力を感じた。 冒頭は世界観の説明的な流れで始まるが、実在するものとウソを上手に混ぜて、現実っぽさを巧妙に演出している。そこからいきなり現実世界に戻すことで何も変わった表現のない部分に現実感の表現が相対的に発生する。それが最後まで続く。巧すぎる。 物語の始まり部分からは、結構昔気質の青春ものの話運びで物語は進んでいく。特に彼氏のふりして家族に会ってほしいと学校一の美女に頼まれてノコノコついて行くなんて、なんてうらやましい状況なんだ、と思わされてる時点でもう入り込んでいた。巧い。 話の中に新しい思いつきはほとんど無く、どこかで観たような設定で創られているけど、その組み合わせや絵的な完成度たるや驚きの高さ。作画も良くキャラクターも魅力的とくれば、今までにほとんど無い出来の良い映画になっている。アニメで作る意味を失わせかねない紙芝居状態や止め絵も最小限。 ただ、この映画の良いところは実はそこじゃなくて、「まだ負けてない!」っていうところ。台詞で具体的に表現されたこのテーマ。優秀な主人公が、常識の範囲内で優秀で、異能者と言うほどの能力はない。自分の力で引き起こしてしまった事件だと思っていたものが、実は後一歩のところで自分が起こしたことではなかったことに複雑な気持ちになってしまう。そういう少年にものっすごく感情移入してしまった。 異能者は主人公ではなく、その周りにいる先輩の一族。彼らがほぼすべてをかたづけてしまうわけだけど、その後の最後のがんばりとその演出たるや結構グッとくるものだった。消化不良の新しさよりも、練り込まれた話の満足度の高さの方がずっと大事だということがよくわかる。たまたまとは言え、公開初日に観た映画が、飛び道具的などんでん返しで完成をあきらめたような映画で無かったことが非常にうれしかった。[映画館(邦画)] 9点(2009-08-06 01:22:13)(良:2票) 《改行有》

616.  ショーシャンクの空に 《ネタバレ》 非常に良くできていたし、面白かったけど平均点がほぼ最高ランクっていうのに驚いた。誰が観ても面白く感じられるように作られてるっていうのが凄い。物語云々よりその技術に全くもって驚いた。 主人公の脱獄のエピソードより、刑務所内できちんと職務を行って自分の技能を鈍らせないように努力すると同時に、信頼も勝ち取り無罪を証明する機会をうかがいつつも、プランBとして穴も掘り続けるというプロットには結構痺れた。結局、使うつもりの無かったであろう穴を使うことになった落胆のような色が出ていて終盤のあの雰囲気は良かったと思う。 起承転結がじっくりと切り替わる話の巧さは、結構な満足感を与えてくれた。けど、平均点の高さから身構えていたけど、なんかこう、もっと面白い映画はあったような気がする。でも、本作品の出来をみるとでも、やっぱり多くの人が観て低い点数がつくことはないだろうな、っていう気もする。名作補正もあるんだろうけど、こういうオールラウンドな映画って作った人たち、ホントに凄いんだなって思う。 この映画で一番得したのはキングだろうなやっぱ。映画化された小説読んでみるとどれも映画のほうが確実に面白い。おいしいひと味を加えやすいんだろうな、そういう意味じゃ巧いと思った。[ブルーレイ(字幕なし「原語」)] 8点(2009-08-02 19:59:08)《改行有》

617.  スターシップ・トゥルーパーズ3 《ネタバレ》 意外と面白くないのは、作り込みが甘いと言う以上の原因がありそう。 十年以上前の作品である1よりも映像的に退化しているのがかなりイタイ。風刺の対象も国、テロ、宗教とやや大きくしたのにちゃんと作り込まなかったためにただのばかげた連中にしかなっていなかった。特にキリスト教、最後感化されちゃったら何で解決したのかをどういうつもりで表現したのかさっぱり解らないじゃないか。テロリストのエピソードも、挿入してあると言うことは何らかの風刺なんだろうと言うことはどうしても考えてしまうが、ああいう扱い方がされていると言うことは、何らかの言い分があるという考えなんだろうか?作り手にそういう気がなくても何か宗教っぽい変な平和思想がになっちゃってるような気がする。 連邦のCMや男女が同時に全裸になって何も気にしないなど、前作の特徴的なエッセンスを入れてあるんだけど、ただ後から足しました感が強くて不自然なだけだった。また、出撃準備のセットアップシーンは画的に表現してボルテージを上げるしかない部分なのに、表現が特撮テレビドラマ位の完成度。これじゃどう考えてもロボットアニメにも勝てない。止め画をごまかすために技名を絶叫したり、口げんかで尺を稼いだりするアニメと違って、全画面動かすことが出来る実写でこれじゃダメダメ。最悪なのは実写でほぼ止め絵使ってやがる。これはもうアクションシーンとは言えません。 各キャラの使い方も雑で、結局リコの立ち位置とか総司令官のサスペンス的な行動とか、全部上手く働いてなかった。設定を増やしてしまったせいでシークエンスに必要な時間が延びちゃったためか、一つ一つが長い。とくに砂漠を歩ってるだけのシーンとか退屈さがひどい。尺稼ぐくらいならなんか設定捨てて短くすればいいと思う。集中力が切れてしまうと、ローラが砂山を上っていくところで何故か靴音がコツコツいってるSEに気が行ってしまったり、いろんな所の雑さが目立った。 結局これもテレビシリーズ向けの番宣映画なのかな。普段30分のテレビアニメを観てる人がみて、テレビよりも豪華なことに感動して欲しいみたいな作りなんだろうか。とにかくがっかりした。最近のアメコミ物や原作物のように、何部作かちゃんと決めてしっかり作り込まれてないようだと次回作は観ないと思う。[DVD(字幕なし「原語」)] 4点(2009-08-02 19:26:45)(良:1票) 《改行有》

618.  いのちの食べかた 可もなく不可もなく。 と、言うのも映像のそのいくつもの風景を色々な機会ですでに知っていたり見たことのある物ばかりで、自分にとっての新味が無かったから。この映画が、衝撃の・・・ということにならないのは先進国で観られているだからだろう。 記録映画とすれば、高度なんじゃないかと思う。ストーリー物ではないので面白いかどうかは関係なく、それを求めているとすれば入場するか借りるかする段階で間抜けな間違いをしている。学校が笑えないと言っているのと同じ。 この映画に対するとらえ方という物の種類がそれほど多いというわけでもなくとらえ方には苦慮する。世界には、食べ物がおいしいかどうかに無関心な国もいっぱいある。先進国にもある。それは文化の低さを意味する事実ではなく、食べ物のとらえ方の違いということにすぎない。この映画を観て、食べ物の大切さや命の大切さだけをとらえるというのは非常に日本的だが、それを即残すことや味付け(出来る限りおいしくいただくという解釈で)に結びつけるのも少し変ではないかと思う。 高度化されたこのような産業や、その技術を映像で目の当たりにしてなお、そこに至る背景や歴史を思い出さずに即「命論」や「感謝」にのみフォーカスが行く世の中というのもなんだか発想の自動化のように感じてどうも居心地が悪い。食品の供給や社会への影響、その技術論に興味をそそられているレビューが多い海外と比べると、ネット中に違和感を感じる。食べ物が商業や投機に結びつき過ぎているだけのことに気づきにくい世の中なのかも知れない。実際は食料が溢れかえっているわけではなく、それほど安定してもいない。 で、そういう所を考えると、どうとらえて良いのかよくわからなくなる。[DVD(字幕なし「原語」)] 6点(2009-08-01 17:06:04)《改行有》

619.  プラダを着た悪魔 《ネタバレ》 予想外に大変おもしろかった。 予想していた業界の華やかさを虚実入り混ぜて紹介しちゃうような映画ではなくオーソドックスな成長モノで、題材をうまく使った話だった。やはり型というか土台のしっかりした話なら題材がどういうものでもうまくまとまるというのがよくわかる。というか、原作者がこんな特殊な職業の表現を軍隊もののようにオーソドックスにまとめてわかりやすく表現するという、こういう風に作れるというその技術に関する知識量や、うまく作る老練さがあるというところは凄いと思う。 それから恋人や友人たちの、やっかみにも似た微妙な心情の表現が良い。現実世界ではこんなに休みも自分自身も無くなるような働き方をしていると、その作業だけは長けていくけど肉体能力や基本的な能力はどんどん落ちていく。結局自分自身の消耗で出口が無くなってしまうが、ステータス性の高い職業ならそれで良いと思う。そうでない場合やその立場に興味がなかったら、という設定的縛りが上手い。 1年働いて職歴を作って、自分の望む業界に転職したいというベースを、最後までぶれずに使っていることが急に話が飛ぶようなことがなかったことに働いている。期限を区切っているからこそこの漫画的な活躍にちょっと説得力があるし、努力しているのは仕事だけじゃないんだというのが伝わってくる。序盤、全く興味がないしまるでステータスを感じていない職場で、すればいいことをあっという間に見つけ出すシーンでは主人公の地力がどこにあるのかを説明している。 仮にそれに気づかなくても「さえない女性がおしゃれになって誉められる話」という風に観ることも可能で、受け手が一人も置いてけぼりにならないから実に上手い。映像的なところだけじゃなくて、話を作るこういう技術の固まりであることがハリウッドの強さだと思う。 それから、私には思想とか社会の有り様を強要する考えオチの映画より、明日すぐがんばれる気にさせてくれる映画の方が有り難い。頭がよくなった気にさせられることより、次の日気持ちよく過ごせることの方を大事にしたいからだ。[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2009-07-30 01:54:57)《改行有》

620.  スターシップ・トゥルーパーズ2 《ネタバレ》 面白くなかったな。 DVDはコントラストが低いと調整しないで暗いまま観ちゃう人が多いのに、なんでそこを工夫して作らないかな。暗部にビットレートを割きましたって言ったってわかんない人はただ暗いとしか感じないし、DVD自体が調整しないとちゃんとみられない不完全なものって言うのがそもそも周知徹底してないし。そういうこの映画と関係ないところでさらに品質落としてどうすんだろ。 それから、実は連邦が作った兵員募集ビデオでしたみたいなオチ?実在の英雄なのか連邦のフィクションなのか中途半端でユーモアになってない。まぁテレビシリーズに向けた番宣テレビムービー的な位置づけなんだと思うんだけど、ヒット映画みたいなくくりで売るのはどうにかならなかったのだろうか。 そういう物なのかと思ってボックス買いして凄く腹が立った。[DVD(字幕なし「原語」)] 3点(2009-07-26 18:44:45)《改行有》

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