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プロフィール
コメント数 2012
性別 女性
自己紹介 周りに映画好きな人があまりいない環境で、先日はメリル・ストリープって誰?と聞かれてしまったりなのでこのサイトはとても楽しいです。
映画の中身を深く読み解いている方のレビューには感嘆しています。ワタシのは単なる感想です。稚拙な文にはどうかご容赦を。  

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601.  ジュラシック・ワールド 《ネタバレ》 いやこれワタシ良くできていると思います。これは今の子どもらの「ジュラシック・パーク」なんですよ。30年前にジュラパを経験した大人にはそりゃ当然物足りない。同じだもの。 でも「ワールド」が恐竜ムービー初体験だったら、そんな10才が私はとても羨ましい。映画ってすごいな楽しいなと思うだろうな。まず訪れたテーマパークの造型が素晴らしいじゃありませんか。客を飽きさせない最先端の観光地。千葉にディズニーランドができるずっと前、少女雑誌でフロリダのディズニーランドの記事を読んだ時に感じたときめきを思い出しました。行きたいなあジュラシック・ワールド。お土産たくさん買ってしまうだろうな。もっとも、本物を再現できるのに恐竜のホログラムはいるのか?とは思いましたが。 肉食恐竜のおっかなさを余すところ無く描き、子どもにはちょっと刺激が強いくらい。人がなかなかえげつない死に方しますよね。いい塩梅にユーモアも散りばめてますし、娯楽大作の看板に偽りなしです。[DVD(字幕)] 7点(2019-03-07 17:19:06)(良:1票) 《改行有》

602.  エクス・マキナ(2015) 《ネタバレ》 天才頭脳が二つ。その中に放り込まれて破滅してしまった男。無理もないですよね。迎える天才側はあらかじめ準備万端なんだもの。それにやっぱり生身の人間はAIに勝てっこないですよ。これ観るとつくづく思う。だって”感情”があるんだもの人間には。AIには情操てものが無い。でも”あるフリ”はできる。蓄積された膨大なデータをもとに。おそらくネイサンはそれを知っているから支配下にあるキョウコには声を与えなかったのでしょう。心をぐらつかせるような言葉を言われるのが怖いから。 だからねえ、せめてケイレブがいみじくも言ったようにAIが「四角い箱」だったら、視覚に惑わされることが無くなる分、互角に戦えたのかもよ?美女なんかにしたらあかんよ。AIじゃなくたって、男性は現実の女にだって騙されちゃうんだから。[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-03-01 14:37:35)《改行有》

603.  われらが背きし者 《ネタバレ》 一市民がマフィア内の抗争沙汰に関わらざるを得なくなる「巻き込まれ型」サスペンス。なにしろ原作がル・カレだからか、ディテールも骨組みもやたらと説得力があるので、MI6まで絡んできても「そりゃないでしょ」とは思わずに観ることができました。気持ちはがんばれユアン・マクレガー教授、です。 冒頭からとても怖い思いをさせられ、つかみは満点。一体何が起きたのか分からぬままの突然の殺戮シーンは画の美しさも相まって強烈です。 古参幹部であるディマのキャラクター設定がまた良いです。カードの番号を瞬時に記憶してみせる場面で「只者ではない」とわかります。愚直なまでに正義を通すマクレガーに肩入れすることで、「まっとうなモラルを持っているのだな」とも。ここらのキャラ紹介がテンポ良く鮮やかです。一人で抜け駆けしようとしているMI6のメガネくんの苦悩も憎めません。 マフィアと冷や飯幹部とMI6と民間人、四者の駆け引きがスリリングな序盤、サスペンスとしてのヤマ場、切り札を明かすラスト、それぞれをキレイに決める脚本は巧いですし、台詞も気が利いています。地味ですが逸品ですね。[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-01-27 15:56:30)《改行有》

604.  戦争のはらわた 《ネタバレ》 ペキンパー監督って真理を突いてくるんだけど毎度毎度えげつない人だ。本作は”たまたま”敗色濃厚のナチスドイツ軍が舞台だけれども、描かれていることは組織にはクソ上司がいて、その取り巻きがいて、上司にも仕事にもうんざりしている中間管理職のおじさんがキレる、という社会組織に普遍な図式なのだった。総統にも第三帝国にも心酔なんかちっともしていない負け戦の現場では、一平卒は犬死したくない一心で機銃を掃射するし、プロイセン貴族とやらの俗物上官は勲章欲しさに、部下の一個部隊を見殺しにするのだった。 あまりにリアルな人間臭さ。銃弾飛び交う前線のカメラアングルは土埃がかかってきそうな臨場感。えげつなさがさらにヒートアップするのが、戦場に女を投入する場面。しかも一人なんて風呂まで入ってる・・。当然ながら続く阿鼻叫喚な展開はまさにザ・サム・ペキンパーなのだった。 並みの監督ならば、上官が撃たれるラストを用意するだろう。しかしペキンパーはそんなことでは飽き足らず、上官の現場での無能ぶりをさらけ出させたうえに、嘲笑を浴びせるのだった。いやー、ほんとペキンパー半端ない。[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-01-24 18:12:01)《改行有》

605.  特捜部Q Pからのメッセージ 《ネタバレ》 前作でキツすぎたグロ描写が控えめになり、プロット重視になった3作目。3作目にして一番の出来かと思います。子供も死ななくて良かった。 犯人サイドの描写と捜索側の動きを交互に入れて立体的に見せる演出が、飽きさせず上手いです。 ”エホバの証人”という特定の宗教批判かな、と思わせておいていやいやさらにその上の、カルト信仰心の危険性を鍵にしてきたのも意外な展開でした。 個人的にはちょっと苦手なカール刑事、今作も終始重苦しい表情で前作より抱えるモノが重くなっちゃってるんですが、宗教観のことで相棒と口論になったり、かなり自己の内を見せてくれるようになりました。ラストの葬式で落涙する姿にはぐっときます。[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-01-20 16:32:13)《改行有》

606.  特捜部Q 檻の中の女 《ネタバレ》 陰惨、猟奇的、でも画は(緯度が高いせいか)清潔感あり、という北欧サスペンスの特徴を全部備えてます。謎解きと格闘するプロセスも至って地味で真面目。突拍子も無いアイテムや突然現われる情報提供者とかそういうのはありません。お国柄というんでしょうかね、これまで観てきた北欧系の作品は皆大真面目にグロかった。 本作が出色なのは刑事ペアの一人がアラブ系だということ。ぐっと暑い地域のDNAを有している彼は相方である生粋の北欧人のおっさんが暗く鬱屈していても、程よく前向きに物語を進めてくれる。深い思考と、前に推進する機動力と。この絶妙なペアがQシリーズの成功の鍵といえます。 ああ、地味地味と言いましたが、”見せ場”の監禁場面なんかは大掛かりですよ。あんな高圧をかけられる装置が何故一農家にあるのだろう。という疑問は脇に置いといて。[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-01-17 19:45:54)《改行有》

607.  アメリカを売った男 《ネタバレ》 クリス・クーパーによる人物造型力がすごい。この赤い唇の不気味なおっさん一人が核になって話を回しています。潜入捜査員の新人FBI君との腹の探りあいはとんでもない緊張をはらみ、こちらの胃も縮みました。 心が読めず、底知れないクリス・クーパー版ロバート・ハンセンはwikiの写真に見る本人より三割増しに不可解かつ不穏。信仰深く、家族思いの一面がありながら、妻との情交を録画して他に晒す変態性には多いに引きます。実はこっちの捜査はバレているのでは?と思わせる脚本も巧く、ずっとはらはらしながらの観賞になりました。 アメリカ史上、国家運営において最も高度に危険な犯罪者が実のところ何を考えていたのかまでは言及せずに話は終わってしまうのですが(共産主義者かどうかの描写も特に無かったですし)、犯罪サスペンスのカテゴリーとしては上位の位置付けができると思います。[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-12-27 16:06:29)《改行有》

608.  フライト・ゲーム 《ネタバレ》 リーアム・ニーソンのアクションて、ほぼ洗練されてなくて武骨で力技なんですね。そこが魅力でもあるんだけど。今作も重たいオジサンのまっすぐな力仕事が狭い機内で大炸裂。力技は脚本にまで及んでまして、忍者まがいの吹き矢殺法をはじめ、爆弾で穴開きドア飛び片エンジン停止のジェット機を着陸させる強引さ。面白かったからいいけど。 無茶といえば航空保安官たるニーソンが「一年間無料!」を叫んで客を黙らせたのには笑ったなあ。いいのかなあ。 サブキャラの乗客らも存在感のある仕事をしているのが本作の強みです。一人一人が印象強い顔立ちの役者を使い、物語を回す仕事をしている。泡吹いて倒れた弁護士のおじさんですらインパクトが強い。副パイロットなんか名前も分からないけどすごくかっこ良いしね。パニックムービーとして高水準の出来なので、ニーソンファンじゃなくても楽しめると思います。[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-12-23 15:08:35)(良:1票) 《改行有》

609.  ニュースの真相 《ネタバレ》 娯楽番組に数字で負けて苦境の報道チーム。けれど権力を疑い、声を上げ続けることこそがマスコミの使命であり民主主義の根幹であるとの「60ミニッツ」の理念には多いに賛同するところではあります。でも、やっぱりメアリーは功成り名遂げて驕りがあったんだろうか。大物アンカーともツーカーの仲だし、で。取材スタッフが全員”気の合う”仲間っていうのも落とし穴かもしれない。ブッシュは軍歴詐称かも、という疑惑に皆でとらわれてイケイケで進む空気の中に「ちょっと待って」と精査する者がいないのは報道にとって危険なことですよね。 基本、彼女を擁護する姿勢で描かれているけれど、情報提供者に対する強引かつ安請け合い的な説得は誠実さに欠けていると感じるし、そもそもネットの妖しげなソースに飛びついたのもまずかったよね。細かいこと言うとキツめのメイクもやり手のキャリアウーマン臭が強く、観てるこちらの好感も得づらいと思う。つまり完全にメアリー寄りというわけでも、反共和党を謳っているわけでもなくなかなかバランスのとれた脚本と思います。 フェイクニュースというワードが世を騒がせている昨今、マスコミのありかたをテーマにした本作はきわめてタイムリーに感じました。[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-12-21 01:05:16)《改行有》

610.  ラ・ラ・ランド 《ネタバレ》 苦手なミュージカル。でも案外アレルギー反応無く観ることができました。エマ・ストーンとライアン・ゴズリングのダンスが程よく素人ぽいのが良かった。プロダンサーばりのキレの良い動きがいきなり入るとお話が途切れてしまう感じがいつもしていたので。 エマ・ストーンは数年前よりカエル顔化が進んでいるのが気になりますがやっぱり可愛いですし、夢追う人のためのファンタジーといった趣のお話は素直でしんみりと共感を誘う演出も巧いです。ミアの脳内での「こういう未来もあったのでは」シーンなどはちょっと竹内まりやぽい常套しみじみ手段。さすが。しみじみしました。(5年てのはちょっと短い気もするけど)[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-12-17 16:08:33)《改行有》

611.  ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ トマス・ウルフ。学生の頃講義で名前だけは知っていたけれど、作品に触れたことはありませんでした。ましてヘミングウェイやフィッツジェラルドも担当した名編集者の存在も今作で初めて知り、当時の世相描写とあわせて興味深かったです。  キャスティングが成功してまして、破天荒な天才を演じたのはジュード・ロウ。イケメンなので分かりづらいけれど、かなり器用にいろんな役をこなせる人です。C・ファースは言うに及ばず安定感ハンパないですし、想いは常に一方通行のパトロン、N・キッドマンも痛々しいヒステリックぶり。下降気味のフィッツジェラルドのG・ピアースも良かった。 トムの抑え切れない表現欲と苦しみも、パーキンスの情熱と困惑も、アリーンの嫉妬心も生々しく伝わります。人間ドラマの濃さが尺足らずの脚本を補って余りある、役者陣の力演でした。[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-11-18 23:33:18)(良:1票) 《改行有》

612.  バルカン超特急(1938) さすがに今の時代に観てしまうと、トリックも想像つくし窓の字がキーになる伏線だな、と読めてしまうのですが、でもこれ戦前の作品なんですね。当時初見だったらきっとすごく興奮したと思うなあ。列車の中で忽然と人が消え、目撃者もいない。ヒロインが追い詰められる展開は緊張感があってスリリングですし、時折はさまるコミカルなセンスも品があります。 クリケットの試合のことしか考えないイギリス人二人組なんかは脇役ながら変な存在感があったり、皆キャラ立ちしてます。古典ながら娯楽作品としてのあり方を確立しててやっぱりヒッチコックは凄い。[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-10-25 20:36:44)《改行有》

613.  殺したい女 いやーこれおっかしいですよね。アメリカのコメディって下ネタだけでしつこく騒いだりとか、あちらの旬ネタが伝わらなくて笑いのツボがずれたりで、作品を選ぶんですけどこれはほんと良くできてます。 コメディだけど伏線張りも丁寧に、騒動が拡散してゆく展開もリズミカル。「違う状況を話しているのに話がかみ合っちゃう」このコント、どれもぴしーっと決まって爽快です。あっぱれ。 署長、気の毒だったなあ笑。家電ショップでビデオ再生すんなやー。[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-10-16 23:04:24)《改行有》

614.  ウォー・ドッグス 《ネタバレ》 面白かったです。”ハングオーバー”で見せた脚本作りの巧さをいかんなく発揮できてる感じです。起承転結がキレイに決まってストレス無く観賞できます。畳み掛けるような展開と、納得行く落とし方。画も紛争地の現場などはリアルで緊張感もちゃんとある、一級品の出来です。 この作品、主役二人に肩入れも応援もできないというのが好感した作品では珍しいところです。小ズルそうなデブと間抜け面の白人アメリカン。仕事は武器商人。こいつらが武器調達に成功し、いい気になってくくだりはなんとなくイラーっとさせられます。あの奥さんもどうだ。あんな異常に豪華なマンション、まともなシノギで住めるわけないだろうが。気づけ。 で、半分トーシローなこいつらの甘ちゃん認識を吹っ飛ばすガチな闇商人のB・クーパーが良い仕事をします。ちょっと存在感から違うもんね。 ところで彼がカジノに現れてルーレットの卓に着いたとき、細身の黒いスーツ姿といい、おやあの4人組の不良先生か?と一瞬思っちゃったのは私だけじゃないよね。[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-10-11 16:39:11)《改行有》

615.  最後の晩餐 平和主義者の連続殺人 《ネタバレ》 いっぱい人が死ぬ(というか殺される)けど、タッチはユルめというのが結構人を食ってます。それも政治信条・宗教・モラルetcが対立する相手を論戦の末やっちまうという、およそディベート下手な我が民族はそこまで熱くならないであろうシナリオ。 かなり黒さが濃いブラックコメディですが、落とし方も含めて楽しかったです。まずこの大学院生らがいけすかない。インテリで無自覚の高慢ちきらがそこそこリッチな共同生活を送りながらあーだこーだと理屈っぽいんだ。だがしかし所詮は世間知らずの頭でっかち。海千山千のTVキャスターR・パールマン登場後は、彼の意外にも常識的な中道の見解にことごとく論破され、パニックになって仲間割れ寸前。いやー小気味良かったですねえ、ここ。 顛末がどうなったかは静止画で知らされます。子供が描いたようなその情景のまあ皮肉なこと。自ら用意した毒杯に足をすくわれた。そんなもの用意してなきゃいいのよ初めから。[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-10-07 17:41:50)《改行有》

616.  ハドソン川の奇跡 《ネタバレ》 原題はSully、サレンバーガー機長の愛称ですね。ですからこの映画は邦題の与える印象とはちょっと違って「事故そのもの」を描いたのではなく、その後事故責任の有無を問われることになった機長その人にスポットを当てています。 リーダー役をやらせたらいるだけで信頼感の厚さを醸すT・ハンクス。彼を機長役に据えたイーストウッドのタクトは主張ぶれることなく、サレンバーガー氏に添った描写をします。100%機長判断を支持する副操縦士や、「いかにも」役人的な安全運輸委員会の面子等は分かり易い脇役です。現場にいて、最良の判断をしたと思っても、後になって外野から異を唱える連中というのはいるもので機長もこの理不尽に飲み込まれてしまうのかも、とどきどきしました。あのシミュレーションは突然生死の境にぶち込まれた人間の心理状況をまったく酌量してないですもんね。機長がちゃんと「人的要因」の存在を主張できるほどに言語能力が高い人物で良かったなあと思いました。ワタシが彼の立場だったらイライラして声を荒げるだろうなあ。 ラストに実人物を挿入しているのも、感動一割増しの効果ありでした。[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-09-28 17:46:52)《改行有》

617.  危険なプロット 《ネタバレ》 奇妙でねじれてて、こんなにも変な心理劇を魅惑的に見せることができるとはいかにもオゾン監督らしい。 破滅したのは、仕掛けた方。フィクションをより高いレベルで構築したいばかりに、深入りしすぎて現実の方を壊してしまった。クロードの文章によって展開するその世界が実話なのか創作なのか、観てるこちら側も若干混乱するのですが、その辺は「解釈はお好きなように」と監督に預けられた気分です。 はっきりしない、もやーとしたストレス。画面のこちら側は立ち去れば良いけど、国語教師は破綻してしまった。黒い羊に関わったばかりに。 黒い羊のエルンスト・ウンハウワー、見事に悪魔的な妖しい美少年でした。芝居が並でも、雰囲気でカバーできるとはこの年でなかなかの逸材です。 だけど絡む相手が必ずおばさんなので、ちょっとほんまかいな、という気持ちにもなっちゃった。クロード、マジなのか君。イケんのか。フランス人の愛欲って奥が深いなあ。そういえばかの国の現役大統領夫妻も母子ほどのカップルでした。[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-09-24 15:16:55)《改行有》

618.  クリムゾン・ピーク 《ネタバレ》 画面からほとばしるようなギレルモ・デル・トロの美意識、世界観。画の力が圧倒的です。 アメリカパートは英国部よりずっと光量が多くて、淑女たちの絹のドレスの華麗なことが際立ちます。なんとふんだんに布が使われていることか。ミアもジェシカも彼女らにベストに似合う色合いの衣装を纏って、帽子からコートから本当に素敵です。 そしていかにもここからが本番、といった趣の英国の古屋敷。ゴシック・ホラーと聞いて期待する全ての要素を揃えております。重厚・薄暗・長廊下・高い天井、そして地下。屋根が抜けていては廃屋感が出てしまうので個人的にはそこまでボロくしない方が好みなのですが。雪がちらちらと舞い降る視覚効果が欲しかったんでしょうな、監督は。降り積もる新雪ににじむ赤い土。鮮烈な色彩舞台を考えついたものです。 とにかく目が楽しくて、美術点は満点。ただ個人の好みを言ったらキリがないですけど、姉が狂うほどに完璧な弟像を描くならベン・バーンズ級の美貌を使ってほしかった。お話もあと2mほど(?)奥行きが欲しかったところ。 それとこの話に出てくる幽霊はよく考えると皆親切で助言をくれるんですが、それならなんであんなオソロシイ風体で出てくるんだよう。[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-09-14 16:25:16)《改行有》

619.  シェフとギャルソン、リストランテの夜 《ネタバレ》 アメリカで一旗上げようと意気込んでレストランを開業したイタリア人兄弟。商売の厳しさをいやというほど味わわされます。味音痴のアメリカ人に本場イタリアンを拒否され、このへんは昔日本の商社マンが醤油をかの地に売り込むのに苦労した話なんかも思い出されます。 話は苦い終わり方をするのですけど、さほど悲愴感が漂わないのは楽天的で暗くなり過ぎないイタリアン気質な兄弟のキャラがちゃんと描けているからでしょうか。天才肌の兄は頑固だけど好きな女性の前では中学生レベルの要領悪さが微笑ましいですし、経営者の弟は借金を頼みに行った地元顔役の女をちゃっかり寝取ったりしている。しかも二股(!!) 披露される料理の数々も美麗で見事です。フレンチとはまた違った、家庭的でボリュームのある暖かさ。兄弟の奮闘記とキュイジーヌムービーが合わさったような、印象に残る作品です。[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-08-28 17:42:06)《改行有》

620.  ヴィジット 《ネタバレ》 私は自他共に認めるシャマランの良い客でして、毎度彼の術中にハマります。今作もけっこうな数の「途中でネタが分かった」という声を耳にするともうびっくり。世の中聡い人って多いんだなあ。ワタシは素直なので最初っから姉弟目線で話を追います。祖母が奇行を見せ、祖父までなんかヤバイ、となってもお姉ちゃんと一緒に「お年寄りなんだからしょうがないよ」と思うのだ。地域の住人だって訪れてくれるんだから、病気の前はちゃんと社会性があったみたいだし、ホラお母さんだって「元ヒッピーの変人夫婦なのよ」って言うし。 これらの材料にすっかり手なづけられたワタシのような客は、その実態が判ったとき心底震え上がるのだった。いやーもう、怖いやらシャマランやるなーと感心するやら。 そしてまた、この頑張った姉弟の成長譚となっているのも心憎い脚本ではありませんか。二人とも去った父親の枷を振り切って前に進み始めたのですね。ちゃんと鏡を見て髪をとかす姉と、恐怖体験の克服をラップにのせて披露する弟。ちょっと他にないほど、微笑ましく感動的なエンディングに感じました。[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-08-04 23:55:41)《改行有》

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