みんなのシネマレビュー |
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661. 顔(1957) 松本清張原作の映画化作品。ヒロインが主役のサスペンスだが、 事件の概要が浅いうえに、キャラ描写も薄く、そのせいか面白さを感じなかった。 総体的に説明不足なのかな? 特にヒロインと被害者の関係。 物語が事件を起こした表面上の動機の部分ばかりを描いているので、 感情移入できないのも仕方がない。せっかく女性が主役の映画なのだから、 もう少し女性特有の奥深い情動を描いてくれないと。ちょっとスリラータッチの演出はまあまあ。 岡田茉莉子の魅力で、何とか観れる作品。[DVD(邦画)] 4点(2011-09-11 07:58:52)《改行有》 662. エアポート’77/バミューダからの脱出 航空パニックものだが、他のシリーズとはちょっと変わった設定の映画。 狙い所の面白い作品だとは思うけど、人間描写が浅く、ドラマとしての厚みがないのが残念。 オーナー所有の自家用ジェットということで、せっかく乗客数も限られているのに、 その設定があまり生かされていない。キャスティングに関しては、 往年の名スターたちが何人か出演していて懐かしさは覚えるけど、正直華はないかな。 それでも、そこそこ楽しめるパニック映画には仕上がってます。[DVD(字幕)] 4点(2011-09-11 05:35:01)《改行有》 663. しとやかな獣 邦画には珍しいブラック・コメディー。 団地住まいの一家族を中心に、登場人物たちの誰もが一癖も二癖もある腹黒い奴ばかり。 舞台劇のような演出で、狐と狸の騙し合いをたっぷりと見せてくれる。うん、面白い。 若尾文子のしたたかな役もいいけど、父親役の伊藤雄之助の飄々とした演技が印象に残っている。 息子役の役者さんはテンション高くて、ちょっとうるさかった。お薦めコメディー。[DVD(邦画)] 6点(2011-09-11 02:42:50)《改行有》 664. 少林寺三十六房 ストーリーは、まあ古いカンフー映画の中ではましなほうなのかな? この頃のカンフー映画は、修業や特訓がポイントになってるのか、本作でもご多分に洩れず、 ふざけてんのか、真面目なのか、結構笑わせてくれる。アクションはキレがあったような。 主人公は身体の線も細いし、個人的にはまったく魅力を感じなかった。 暇つぶしには、ちょうど手頃な映画。[DVD(字幕)] 3点(2011-09-11 01:56:06)《改行有》 665. オペラの怪人(1943) 3度目の映画化作品かな? 映像がカラーでとても観やすいのだが、 怪人とヒロインの関係など、状況設定の描写に甘いところが多々ある。 終盤になってから、初めて「娘」というセリフが出てきたときにはさすがに面食らった。 40年代頃までのクラシック映画って、結構こういうパターンの作品が多いのだが、 内容なんて誰もが知ってて当たり前だと思って作ってるのかな? 演出はこの時代にしては比較的いい出来。特にオペラのシーンは素晴らしく、 そこだけ観てても十分満足できる作品だった。[DVD(字幕)] 5点(2011-09-10 22:10:23)《改行有》 666. 真実の行方 裁判ものではあるけど、サスペンス色の色濃い内容で、 最後まで緊張感が途切れずに楽しめる。何と言っても、容疑者役の役者さんがいい。 鑑賞後は、絶妙なキャスティングだったと納得できます。終盤からラストにかけては、 この手のジャンルでは半ばパターン化してきた感はあるけど、それでも十分面白い作品だった。[DVD(字幕)] 7点(2011-09-10 15:39:26)《改行有》 667. 奥様は魔女(1942) この年代だと、まだスクリューボール・コメディーが幅を効かせていた頃だと思うのだが、 本作は純粋なコメディー作品に仕上がっていて、今観てもそれほどの古さは感じさせない。 さすがに映像や音声は悪くて観づらいけど、クスッと笑えるシーンも結構用意されてて、 万人向けのホーム・コメディーに仕上がってます。茶目っ気たっぷりのヒロインもいい。 でもテレビ版の「奥さまは魔女」の面白さには、やっぱり適わないなぁ。[DVD(字幕)] 4点(2011-09-10 05:32:22)《改行有》 668. すべて彼女のために 娯楽映画的な内容にも拘らず、全体の雰囲気がまるでサスペンス映画のようで、 映像も演出も緊張感はあるのだが、そのせいかシナリオの甘さのほうが気になってしまった。 無茶といえば無茶なんだけど、一応そこがテーマにも繋がっているので仕方がないのかも。 ラストはもうひとヒネリ欲しかったかな。役者さんたちはよかったし、普通に楽しめると思う。 主人公のオッサン渋い。[DVD(字幕)] 5点(2011-09-10 02:24:54)《改行有》 669. ラスト・クリスマス(1980) 病気の少年が、離婚寸前の両親を仲直りさせようと奮闘する感動もの。 ストーリー自体は非常にオーソドックスだが、決してお涙頂戴という流れではないので、 すんなりと違和感なく鑑賞できた。1ヵ所少年の行動にじ~んとくるエピソードがあったのだが、 ヒネリやオチにはもうひと工夫欲しいところ。結果、ラストがすんなりとし過ぎ。 演出に関してはあまり良くなく、古いアメリカのTVドラマを観ているような作品だった。[地上波(字幕)] 4点(2011-09-10 01:20:36)《改行有》 670. がんばれ!ベアーズ 酔いどれ監督率いる、お荷物球団「ベアーズ」の奮闘を描く作品。 スポ根ものというわけではなく、ややコミカルタッチでお話が進むので気軽に楽しめ、 暑苦しくないのがいい。テイタム・オニールは典型的な子役俳優といった感じで、 本作でも口が悪く、ちょっとおませな女の子役を演じている。やはり存在感は抜群だが、 ほぼ彼女の魅力だけで持っているような内容で、作品の出来としては今一つ。 中盤から終盤にかけて、特に監督の態度がコロコロ変わるのは頂けなかった。 重たい内容の映画を観たあとなどには、ちょうど手頃な映画。[DVD(字幕)] 4点(2011-09-09 21:38:16)《改行有》 671. 女囚701号 さそり 劇画漫画の映画化作品。ストーリーも演出もとにかくすんごい。 ぶっ飛んでいるというか個性的というか、昭和のアングラ的な香りをプンプン漂わせながら、 凄まじいピカレスク作品に仕上がってます。カルト的な雰囲気もあるかな? 一番の見所は、やっぱりヒロインの梶芽衣子。凛とした眼差しが本作のキャラにはぴったり。 彼女の歌う「怨み節」もよかった。これぞ正真正銘のB級映画。高評価をつける度胸はないけど、 興味のある方はぜひ。[DVD(邦画)] 2点(2011-09-09 15:21:36)《改行有》 672. 女の顔(1938) 設定のちょっと変わった、サスペンスタッチの恋愛ドラマ。 顔に傷を持つ暗い性格の女というキャラを、バーグマンが演じているんだけど、 彼女の心の変化が丁寧に描かれておらず、どうにも感情移入がしづらい。 ストーリー自体もそれほど面白くなく、全般的に今ひとつの作品だった。[DVD(字幕)] 3点(2011-09-09 05:42:54)《改行有》 673. 近松物語 メロドラマのひと言では片づけられない、情緒溢れる作品。 その奥ゆかしさと清らかさに、思わず心を打たれてしまう。演出や映像に関しては、 溝口作品の中では及第点といった印象を受けたものの、キャスティングが抜群によかった。 進藤英太郎と小沢栄のバイプレイヤーぶりも光っていたが、 やはり長谷川一夫演じる茂兵衛の誠実なキャラが、とても印象に残っている。 皮肉めいた結末ながらも、爽やかとさえ思わせるラストのカットもいい。お薦めの逸品。[DVD(邦画)] 7点(2011-09-09 02:28:58)《改行有》 674. サイコ(1960) サスペンスからサイコホラーへの展開が、とても変わっていて面白い作品。 本作をマネた設定のドラマや映画を数多く観てきたせいで、オチは読めてしまったけど、 公開当時にかなりの衝撃を与えた作品だったということは容易に想像できる。 主人公がヒロイン→ヒロインの姉と変化する設定も、ありそうでないところがいい。 サイコホラーのルーツを探るという点では、非常に興味深い作品だった。[DVD(字幕)] 7点(2011-09-09 01:54:58)《改行有》 675. アポロ13 実話ベースのドラマということだが、お話の展開は「スペースキャンプ」とほぼ同じ。 あちらが子供向けならこちらは大人向けということで、緊張感はたっぷりなのだが、 アイデアやシナリオの完成度は、「スペースキャンプ」のほうが優れている。 実話ものは感情移入がし易いという長所がある一方、下手な脚色が出来ず、 オーソドックスな流れになってしまう所が難点。ラストの盛り上がり演出なども、 「ウォーゲーム」や「スペースキャンプ」そのままで、かなり冷めてしまった記憶がある。 映画そのものの出来は悪くはないのだが、ちょっと消化不良ぎみの作品だった。[ビデオ(字幕)] 5点(2011-09-08 21:16:13)(良:1票) 《改行有》 676. X-メン アメコミなので、設定が破天荒なのは仕方ないけど、ストーリーのほうは、 もう少しどうにかならないものか。いかにも序章、エピソード1といった作りで、 主人公の描き方も、ミュータントたちの葛藤も、中途半端さを感じるばかり。 これなら、勧善懲悪の仮面ライダーみたいな内容にしたほうがまだ気楽に楽しめると思う。[地上波(吹替)] 2点(2011-09-08 15:31:59)《改行有》 677. 木靴の樹 貧しさの中、生きることの厳しさを描いた作品。厳しい、ホントに厳しい。 ドキュメントタッチで、農民たちの日常生活の姿を淡々と描きながらも、 バッハの音楽が厳かな雰囲気を醸し出し、映像演出は秀逸な出来映え。 出演者たちは実際にロケ地に住んでいる人らしく、素人さんを使ってこんな映画を作るなんて、 驚きのひと言。難をあげれば、四家族に焦点を当てているため、誰がどの家族の人なのか、 ちょっとわかりづらかった。「木靴の樹」のエピソードはそのままオチへと繋がるのだが、 そのラストシーンは強烈なインパクトとして印象に残っている。名作というよりは、 やはり秀作という言葉がぴったりの逸品。[ビデオ(字幕)] 7点(2011-09-08 05:37:35)(良:1票) 《改行有》 678. グロリア(1980) アクションシーンはほとんどなく、どちらかと言えばドラマ性で見せる映画。 ストーリー展開や設定自体は面白いんだけど、総体的にやや粗っぽい作りで、 "母性愛"という本作の一番のポイントも、うまく表現できているとは思えなかった。 子供がかわいくないのが致命傷で、ジーナ・ローランズの魅力一本で持ってるという感じ。 ラストは安直すぎて、やっぱり逆のパターンのほうがよかったかな。 ジーナが、ハイヒールでドタドタ走る姿が印象に残っている。[DVD(字幕)] 4点(2011-09-08 02:51:58)《改行有》 679. 社葬 大手新聞社の権力争いということで、それなりに見応えのあるストーリーなんだけど、 緒形拳はどう見ても新聞記者には見えなかった。他にも有名どころの役者さんが多数出てきて、 安定感のある演技を見せてくれる中、井森美幸のひどい演技がやけに印象に残っている。 映像演出のほうは今一つ。NHKの土曜ドラマ枠あたりでやってそうな内容の作品。[DVD(邦画)] 4点(2011-09-08 02:17:06)《改行有》 680. 内海の輪 不倫を題材にした、男と女の事件簿といった作品。 メロドラマの展開は大人向けといえば大人向けなんだろうけど、内容自体は昼メロ程度。 清長原作ということで、事件性に関してなんだけど、こちらも深みは皆無に等しかった。 テレビのサスペンス劇場あたりで十分かな。唯一の見所は岩下志麻。 奥ゆかしくてかわいいタイプの人妻を演じていて、ただ彼女の姿を見ているばかりの映画だった。[DVD(邦画)] 3点(2011-09-08 01:44:51)《改行有》
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