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681. 大脱走 娯楽映画の代表作で、老若男女問わずに楽しめる作品。 すぐにストーリーに惹き込まれる判り易い内容に、誰が逃げのびるのか、誰が捕まるのか、 鑑賞者を途中で飽きさせない巧妙な作り。アクションシーンもしっかりと用意されている。 スティーブ・マックィーン、ジェームズ・ガーナー、チャールズ・ブロンソンなど、 当時のトップスターたちが顔を揃え、個性的なキャラをそれぞれ見事に演じきっているのだが、 とりわけジェームズ・コバーンのとっぽさが笑えた。血なまぐさいシーンは一切出てこないので、 戦争映画が苦手な人でも大丈夫。お薦めの娯楽作品。[地上波(吹替)] 9点(2011-09-07 20:48:39)《改行有》 682. チャイナ・ムーン 「氷の微笑」タイプの官能サスペンス。 二番煎じ感は否めないけど、ちゃんとヒネリやオチがあって、ストーリーはなかなか面白い。 ラストはちょっと唐突な印象を受けたけど。キャスティングは微妙かな。 強面のエド・ハリスにこの役柄は意表を突いたが、ヒロインの女優さんが・・・。 この人確かにきれいなんだけど、なぜか魅力を全然感じない。ヒロインがメインのお話なんで、 この評価ということで。官能サスペンスとしては、アタリの作品。[DVD(字幕)] 4点(2011-09-07 15:16:09)《改行有》 683. ボビー・フィッシャーを探して サクセスストーリーものかと思ったら全然違って、 父子の関係を軸に描きつつ、家族の在り方をテーマにしたドラマだった。 タイトルに使われているボビー・フィッシャー(チェスの名人だったらしい)は、 あくまで小道具代わり。ストーリーの内容そのものにはあまり関係ないです。チェスは面白いし、 子供の上達が早いのもわかるけど、序盤はもう少し丁寧に描いてほしかったかな。 少年の心の成長もさらりと描けていて、普通に良作だと思う。[DVD(字幕)] 5点(2011-09-07 09:13:36)《改行有》 684. ランド・オブ・ザ・デッド ゾンビ映画もただゾンビが襲ってくるだけじゃ、さすがにもうマンネリということで、 様々な設定を考えなくてはならないという点では、シナリオ作りがとても大変そう。 本作ではゾンビと戦う、人間側の状況設定と描写にも焦点を当てたドラマに仕上がってます。 結構エグいシーンもたくさんあるんだけど、映像を暗くしてはっきり見せないのは残念。 まあそこそこ楽しめたゾンビ映画だった。[DVD(字幕)] 4点(2011-09-07 03:55:55)(良:1票) 《改行有》 685. メトロポリス(1984) 26年版のオリジナルではなく、84年版の方。 紛失していたフィルムをコレクターから買い取って、カットされていた部分を補った作品。 モノクロに色をつけ、バックに80年代のロック・ミュージックを被せてます。 当然ストーリーはオリジナルより多少判りやすくなっているけど、 基本的にあまり変わらないような・・・。何でこちらのほうが上映時間短いんだろ? 80年代ロックのリズムは絵の動きに合ってはいるのだが、未来都市が舞台なので、 ぴたりハマっているという感じはしなかった。もちろん内容はオリジナルと同様に深みあり。 ちょっと手を加えただけという点では、評価が難しい部分もあるけど、 唸らせる作品であることには違いないかと。[ビデオ(字幕)] 8点(2011-09-07 02:54:20)《改行有》 686. ワン・モア・タイム(1989) アイデアが結構奇抜なハートフル・ロマコメ。総体的にはまとまっている作品だと思うけど、 設定の妙味がシナリオにうまく生かされていたとは感じなかった。 序盤のうちからラストはある程度見えてしまうし、伏線を回収するために、 かなりご都合主義な展開も目立つ。主人公の爽やかさだけは印象に残っていて、 素直な気持ちで鑑賞すれば、それなりに楽しめる作品だとは思うけど・・・。[DVD(字幕)] 4点(2011-09-07 02:08:26)《改行有》 687. 望郷(1937) 暗黒街カスバのボスに君臨する一人の男の生き様と、 彼の生まれ故郷に思いを馳せる心の苦悩を描いた作品。 タイトルの「望郷」って凄くいい言葉なんだけど、郷愁を感じるには、 ジャン・ギャバンは妙に小ぎれいで青二才に見える。彼の大きな魅力である渋みは感じなかった。 終盤は男の情感がたっぷり伝わってくるのだが、ラストは少しセンチメンタルに走り過ぎかな? 総体的には、当時としては出来のいいほうの作品だと思う。[DVD(字幕)] 5点(2011-09-07 01:40:03)《改行有》 688. モロッコ 主人公もヒロインも、似た者同士というキャラ設定のロマンスもの。 ディートリッヒもクーパーも適役に近いものはあるのだが、ストーリー自体があまり面白くない。 取り立てて際立ったヒネリや展開もなく、互いにクールなままじゃお話は進まないので、 結局は惚れた者の弱みという、ありきたりな流れになってしまう。ラストも絵的には悪くないが、 当たり前過ぎて妙味がなく、心にまったく響かなかった。このキャラ設定なら、 逆のパターンにして切なさを出したほうがまだ良かったと思う。[DVD(字幕)] 4点(2011-09-06 20:45:21)《改行有》 689. ザ・レイプ(1982) レイプされた女性の心情を中心に、裁判の行方を描いたドラマ。 双方ともある程度の大人なら想像できる範囲内で、シナリオや設定の妙味はほとんどないが、 その分ストーリーの粗もあまり見受けられない。田中裕子は演技がうまいとは思わなかったけど、 若くて魅力に溢れている。恋人役の風間杜夫もカッコいい。社会派ドラマというよりは、 やっぱり一人の女性の生き様を描いた作品という印象のほうが強いかな? 映像はちょっと暗かった。[DVD(邦画)] 4点(2011-09-06 06:53:33)《改行有》 690. 眉山 そもそも大人の身勝手から始まっているお話を、美しい感動作に仕上げているので、 感情移入しづらいし、どうしてもうさん臭さを覚えてしまう。 ヒロインもいい歳の設定なんだから、親のことなんてもう自分の中で消化してるでしょ。 このシナリオで役作りしろというのも酷な話だけど、松嶋菜々子には荷が重すぎたのでは? ラストもちょっと無茶かな。演出は邦画の中ではまあまあ。阿波踊りのシーンだけは良かった。[DVD(字幕)] 3点(2011-09-06 03:48:51)《改行有》 691. ワイルドバンチ サム・ペキンパー渾身の一作。 迫力のある映像演出に、映画を観たなぁという満足感に浸らせてくれる。 勧善懲悪ものの西部劇と違い、二転三転するストーリーも凝ってるんだけど、 こちらは正直あまり面白いとは思わなかった。もちろん総体的に見応えはある映画なので、 鑑賞しても損はないと思う。[DVD(字幕)] 6点(2011-09-06 03:19:22)《改行有》 692. リトル・ダンサー 設定やストーリー展開などが、「遠い空の向こうに」にちょっと似ているんだけど、 何か関連があるのかな? 少年のキャラもいいけど、やっぱりシチュエーションが面白く、 ラストシーンのインパクトも含めて、個人的には本作のほうが印象に残っている。 夢と希望に溢れた作品ということで、特に若い人にはお薦め。[DVD(字幕)] 6点(2011-09-06 02:37:36)《改行有》 693. 我等の生涯の最良の年 偶然機上で一緒になった三人の復員兵達の、それぞれの人生を描いたヒューマンドラマ。 この三人は四十代、三十代、二十代かな? 妻子持ち、新婚、婚約中からの出征ということで、 中々バランスの取れたキャラ設定。社会復帰後の描写がリアルで特に二十代の男性の苦悩は、 その心情がひしひしと伝わってくる。この人は実際に傷痍軍人らしく、 ドキュメント番組を見た監督が出演依頼したとのこと。とても素人とは思えない演技だった。 彼らの友情を、さりげなく描いているシーンにも好感が持てる。上映時間が長く、 三人の主役に焦点を当てているので、映画というよりはTVの連続ドラマに近い雰囲気だけど、 内容が良質なのであまり気にはならなかった。お薦めのヒューマンドラマ。[DVD(字幕)] 7点(2011-09-06 02:21:51)《改行有》 694. 恋人たちのアパルトマン 主人公の設定が、かなり変わっている恋愛映画。 フランス映画らしい淡々とした流れと演出で、中盤以降の展開はまあ面白かったんだけど、 主人公にまったく共感できず、最後まで奇妙な雰囲気の映画だったなという印象。 一番の見所は、やっぱりソフィー・マルソーかな。[DVD(字幕)] 3点(2011-09-05 16:08:21)《改行有》 695. 荒野の決闘 西部の無法者たちがその名を聞いただけで震え上がったという、 ワイアット・アープとドク・ホリディ。クラントン一家とのOK牧場の決闘は、 西部劇を観ない人でも話ぐらいは聞いたことがあるはず。 本作ではガンファイトはもちろんのこと、女性二人が絡んできてロマンス色がやや強く、 ちょっと変わった西部劇に仕上がっている。ストーリーは可もなく不可もなくといったところ。 西部劇独特の街並の風景や、のんびりとしたシーンは雰囲気が出ていていいのだが、 古いモノクロ映像のせいかやたら陰影が濃く、まるで劇画のようでちょっと観づらい。 意識的にそのような演出にしているのかもしれないが、内容やのどかなテーマ曲を考えると、 もう少し明るい映像のほうが良かったのではないかと思う。[DVD(字幕)] 4点(2011-09-05 15:35:30)《改行有》 696. ミニヴァー夫人 中流家庭の一夫人が戦争に翻弄されながらも、力強く生きる様を描いた作品。 中流といってもすごく裕福にしか見えないのだが、「風と共に去りぬ」と似たような作りで、 ラストにテーマを持ってくる構成も同じ。主演の女優さんは瞳が大きくて、感情の表現力が豊か。 ストーリーは後半から状況設定が徐々に甘くなり、何とかお話をまとめようとした苦労が窺える。 ラストはややぼかしていて、戦争への国威高揚なのか反戦のメッセージが含まれているのか、 よくわからなかった。戦時中に制作されたこと、辛辣なシーンは見せられないという事情が、 設定の甘さやこのようなラストに繋がったのかもしれない。全体の作りは決して悪くないだけに、 ちょっと惜しい作品となってしまった。[DVD(字幕)] 5点(2011-09-05 15:29:30)《改行有》 697. カサブランカ 映画を普段観ない人でも、タイトルぐらいは知っている、 ハンフリー・ボガート主演の作品。第二次大戦中のモロッコを舞台に、 男女の愛の行方をドラマティックな展開で描いているのだが、 恋愛映画というよりも、主人公のカッコいいキャラを楽しむ作品という印象のほうが強い。 "皮肉屋で一見クール、でも情に厚い" 日本なら昔の任侠やくざのような人かな? 言い換えれば、ボガートの魅力のみで持っている映画だとも言える。 バーグマンも相変わらず美しくて、やっぱり存在感はあるんだけどね。 私の鑑賞したDVDは、気障なセリフに翻訳されていない字幕だった。そちらの方での鑑賞をお薦め。[DVD(字幕)] 7点(2011-09-05 04:30:20)《改行有》 698. M(1931) 連続殺人鬼を追う、警察と民衆の姿を描いたサスペンス。 単なる捕り物劇というわけではなく、追いつめられる犯人の心理や 民衆たちの狂気にも似た群衆心理がよく描かれていて、中々狙いの面白い作品。 ただこの年代のトーキー映画は、まだまだ生まれたての赤ちゃんといった感じで、 やはり全体の作りが甘い。殺人鬼以外の登場人物たちのキャラがはっきり確立されておらず、 非常にわかりづらいために取っつきにくい。犯人役の役者さんは個性があるし、 演出も悪くはないんだけど・・・。古い映画なので仕方ない部分はあるのかな。[DVD(字幕)] 5点(2011-09-05 03:39:14)《改行有》 699. サーカス(1928) 「黄金狂時代」に続くチャップリン監督主演作品。 サーカスの娘に寄せる淡い恋心を描きつつ、たっぷり笑わせてくれて、 最後にしんみりとさせるお馴染みの手法。チャップリンのキャラはもちろん、 内容にも安定感があるので、最後まで安心して鑑賞できる。 テーマに厚みを持たせた、「モダン・タイムス」以降の作品もいいけど、 「黄金狂時代」「サーカス」「街の灯」の三部作は、誰もが気楽に楽しめる作品だと思う。[DVD(字幕)] 6点(2011-09-05 03:04:45)《改行有》 700. 燃えよドラゴン リーさん最後の出演作が、日本では初お目見えだった。自らの死を予期していたように、 ストイックで悲壮感たっぷり。そして彼の作品の中で一番カッコいい。 本作ではアクションシーンはリー、ストーリー部分はロバートクローズが監督していたらしく、 やはり温度差を感じてしまう。ハリウッド初の東洋人主役という背景があったため、 制作者側に不安があったんだろうけど、序盤の白人や黒人のシーンをカットして、 もっとリーの絵を見たかった。ラストの鏡張りのシーンは視覚効果は抜群だったが、 リーのアクションを狭めてしまったように思える。ディレクターズカット版を観て、 意味があったんだと納得できたが、「ドラゴンへの道」のラストのようなファイトを観たかった。 この映画はアクション部分において、ブルースリーの魅力を完璧に描き切っているとは言えない。 おそらく当のリーさんにしても不服はあっただろうし、ストーリーの粗も目立つのだが、 ハリウッドのノウハウを取り入れ、結果的に大ヒットしたのだから、これで良かったのかも。 リーの第2、第3弾のハリウッド出演作を見たかった。[映画館(字幕)] 8点(2011-09-05 02:45:12)《改行有》
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