みんなのシネマレビュー
青観さんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 1963
性別 男性

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

評価順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
81828384858687888990919293949596979899
投稿日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
81828384858687888990919293949596979899
変更日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
81828384858687888990919293949596979899

701.  逢びき 《ネタバレ》 不倫を扱った映画は今も昔も山ほどあるが、今の映画だと不倫をしている当事者である男と女が自分達さえ幸せならそれで良し、周りの人達に迷惑かけようがお構いなしで、その結果、死者が出ようが自分達の責任ではない。死ぬ方が悪い。そういうような何ともドロドロした内容のものになりがちであるが、この映画はそういうドロドロした部分が全くなく、だから見ていてもけして、嫌な気持ちにはならない。その事をデビット・リーンというこの監督はよく解っている。たった一度の過ちである不倫、しかし、この映画の二人の主人公はどうしようもないほど好きである気持ちを隠さない一方でお互いの家庭を壊すことだけはしたくない。だから絶対にお互いの夫や妻に対しても、普段のままであり続けようとする。けして、不倫の現場というものを互いのパートナーには見せない。こういう演出でさえ、やはりこのデビット・リーン監督は品の良さを感じるし、そういう労わりを持って描ける。だから一流の監督であると言われているのではないかと私は思います。今時のハリウッド映画や邦画だと直ぐに抱合い、ベッドに入り、挙句の果てにはお互いの家庭を壊し、そして、二人だけが幸せになろうとする。そういった品の無い不倫ものばかりが存在する中でお互いが別れを決断し、共に自分達の家庭へと戻って行くラスト、ローラの辛そうな顔を見てそっと声をかけるローラの夫の男らしい姿にこの映画全体の温かさ、優しさを感じると共にそして、いつまでもしつこく描かずにここでという所で終わらせるというのも上手い。昔の映画と今の映画の一番の違いはこのいつまでもしつこく描かない昔の映画としつこいほど描く今の映画、余韻を残したまま終わるからこそ映画は素晴らしいのであって、そういう所を今の監督には見習って欲しい。[ビデオ(字幕)] 8点(2009-06-06 16:53:58)

702.  人間蒸発 《ネタバレ》 今村昌平監督、この監督の描く理想の女ってどんな女なんだ?この作品には何かその答えのようなものがあるようなないような?何とも複雑で色々考えさせられる。婚約者である大島裁(ただし)なる男がある日、突然姿を消した。その婚約者である女、早川佳江は今村昌平監督の要請を受け、俳優、露口茂と共に大島を捜すドキュメンリー映画への出演を承諾し、取材をしていくうちに大島は大人しい男であったり、気が弱い男であったり、またある者は仕事の出来ない男であったと色々な証言が出てくる。大島の過去、女絡みやらお金の問題やらが明らかになりはじめるに従って、どんどん話は面白くなっていく。しかもこの大島という男の蒸発の動機が解らないという所にこの作品の狙いがあるように感じるのである。当事者以外には解らないからこそそれを追求したくなるというものを逆手に取った所の上手さ、そして、大島の婚約相手の女である早川佳江が次第に婚約相手の大島よりも露口茂を好きになってしまう所の面白さ、面白いと言えば今村昌平監督自身がしばしば画面に写り、まるでその視線は何だかヒッチコックのように自分自身で楽しんでるようにすら思えてしまう所にこの作品の面白さがある。作られたドラマよりもドキュメンタリーの方がドラマチックであるんだとばかり言っているようにも思え、今村昌平監督が描く女はやはり普通じゃない。強い女の前には男なんて何も出来ないとばかり言っているような、師匠である川島雄三監督の影響を受けているような普通じゃないこと、ある意味、可笑しくて、馬鹿馬鹿しくて、人間なんて馬鹿な生き物の集団さとでも言っているようである。人が何故、蒸発するのかなんて誰にも解らない。自分の胸に聞け!常にそう言われているような今村昌平監督の人間観察の前に男の弱さ、男は女よりも弱い。だから大島は姿を消した。そう語りかけているようである。川島雄三監督ほどの軽快さ、陽気さとでも言うのかなあ?がまるで感じられないし、人間のドロドロした部分ばかりを描く為に好き嫌いはっきり分かれる監督だとは思うが、この監督の人間観察ぶりは師匠以上に鋭くそして、重たい。[CS・衛星(邦画)] 8点(2009-05-26 22:32:10)

703.  くちづけ(1955) 《ネタバレ》 これまた面白い、面白いというよりは良い映画、それも日本ならではの他国にはないであろう良さが感じられるオムニバス映画を見ることが出来た。第一話の「くちづけ」なるほどね。確かにこれは石坂洋二郎原作らしい雰囲気作り、既にユーカラさんが書かれているように同じ石坂洋二郎原作の「石中先生行状記」を思わせる青山京子と太刀川洋一のやりとり、そして、続く第ニ話「霧の中の少女」ではこれがこの三つの話の中でも一番好きです。何と言っても司葉子、司葉子、とにかく司葉子が可愛い。もう、本当に食べたくなっちゃうぐらい可愛い。あれ?他の作品でも同じこと言ってるような?だって、本当に司葉子のあの可愛さ、この司葉子を見ても何も感じない奴は男じゃないと言いたくなるぐらいの可愛さです。中原ひとみとのやりとりの微笑ましさ、微笑ましいと言えば飯田蝶子の婆ちゃんが最高です。みんなの前で歌声まで披露し、それをみんなで仲良く楽しそうに聞いてる姿も良い。温泉での会話も楽しい。ところでなんでまた小泉博なんだよ?ここだけが不満である。司葉子とフランキー堺だったら文句ないのだが、そんな中、ここでは何と他の作品では見ることの出来ないであろう司葉子の入浴シーンまであって、たまらんですわ。第三話のこれもまた如何にも成瀬映画って感じで良い。高峰秀子と上原謙で成瀬監督だからつまらないわけない。小林桂樹と中村メイコの会話も面白い。最後の方に出てくる八千草薫も可愛いなあ!とにかく一つ一つのお話が作品全体、温かさを感じるのと、可愛く感じる作りになっていて見ていて楽しい。それにしても司葉子のあの白いシャツからすら~っと伸びる細い腕と、スカートから時々、ちらっと覗かれる細い足、いや~もう、参った。[CS・衛星(邦画)] 8点(2009-05-17 10:32:13)(良:1票)

704.  ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア 《ネタバレ》 人はいつかは必ず死ぬ。その「死」について前向きに考え、ただひたすら自分達の希望、夢に向ってひた走る二人の男の姿がとにかく微笑ましくて良い。それがこの映画をけして、暗くならずに悲壮感だけ漂うものにはしていない。死ぬ前に一度も見たことのない海を見たいと願う男とその夢に付き合うもう一人の男、この二人、病院で自分達の命はもう残り僅かだと知らされる。そんな二人が出会い、ただ海が見たい。それだけの為にとにかく突っ走る。「死」を描こうとするとどうしたって暗くなりそうな所がまるで無いのが良い。何一つとして説教臭さも無ければこの主人公の姿には悲壮感よりも「死」よりも「生」、今を一生懸命行きようというものが描かれていて見ていて気持ち良い。気持ち良いと言えばこの二人に終始、振り回されぱなしのマヌケな二人のギャング、このマヌケぶりも可笑しい。ボスからの大切な車で少年を引いてしまった後の少年へバナナを差し出すというアホぶり、マーチンとルディと一足遅れで銀行強盗に入ったり、その後も振り回され続けるギャング二人に銃を浴びせられ、車の後ろで隠れるマーチン、ルディの姿に、銃なんかでは死んではいけない。どうせ死ぬのなら好きな海を見て、死のうではないかという温かい視線もこの映画全体から感じられる。ラストの海を前に倒れるマーチン、その横で一人、海を見つめるルディ、この二人の姿に天国は待っている。海が二人を待っているとでも言ってるようで、正しく天国へのドアが叩かれた瞬間を見た気がした。[DVD(字幕)] 8点(2009-05-14 21:29:59)(良:1票)

705.  ロープ 《ネタバレ》 ヒッチコックの実験的試みが有名な作品で、この映画はストーリーそのものは弱い。さほど面白味のあるストーリーではない。しかし、ヒッチコックのカメラ視線、密室劇としての面白さ、緊張感を見せる演出力の上手さに感心させられる。まず何よりも一つ一つの配置、小道具の使い方、更には窓の外の景色の移り変わりの凄さ、最初で殺人シーンを見せることで観る側はこの殺人犯、今作で言えば二人の男、方や気の強い男で堂々としている男ともう一人は常におどおどして落ちつかない男、性格の違う二人を用意することで犯罪がいつばれるのか?というものを見せてくれる。パーティーに招かれた人たちの行動も犯人を慌てさせようとしたり、とにかく色んな意味で計算されている。家政婦と被害者の恋人の会話の中にヒッチコック映画の出演者の名前が出てきたりとヒッチコックファンにはたまらない会話を見せてくれているのもヒッチコックならではのファンサービスとてし楽しむことができる。フィリップがピアノを弾いてる時に犯罪に使われた道具と同じロープで縛られた本を見せる所の何と言う恐ろしい演出、恐ろしいと言えば犯人二人とジェームズ・スチュアート演じる教授の三人だけの場面、観客側の方へと正面を向く教授、その後ろで何かやるんじゃないかな?あの酒にも毒でも入れられてるんじゃないか?とか怯えさせるヒッチコック演出、壁に貼られた絵の不気味さも印象に残る。こういう細かい所にまで気をくばるヒッチコックの上手さ、凄さを堪能し、ストーリーなどこの際、どうでも良いと思えてしまうのである。こういう作品を見せるヒッチコック作品を観ると最近の派手なだけの作品、凄い映像にうるさい音楽垂れ流しのハリウッド大作がどれもこれも駄作にしか思えなくなります。凄い特撮なんて映画には不要であるとまるでヒッチコック自身が笑っているようでもある。いやはや、恐るべし!ヒッチコック魔術!ヒッチコックが今、生きてたら特撮なんて無くても面白い映画を沢山、見せてくれるだろう![ビデオ(字幕)] 8点(2009-05-02 20:31:33)(良:1票)

706.  once ダブリンの街角で 男と女の話となると直ぐに男も女も馬鹿の一つ覚えみたいに脱いで、抱合ってとそういう作品が多過ぎる。特にハリウッド映画にはその傾向が見られる。そんな中でこの映画にはそういうものが何一つない。それがこの映画の良いところである。全編に流れる音楽の美しさ、素晴らしさは言うまでもない。話そのものは特に何か凄いものを感じることは出来ないけれど、至ってシンプル、うるさい音楽とは違う音楽の良さと心地の良い映像美に、そして、何よりも主演の二人が良い。特にあの男優が二枚目じゃないのが良い。どこにでもいそうな感じの男と女だから最後まで安心して、楽しむことが出来た。[DVD(字幕)] 8点(2009-04-25 19:24:26)

707.  小説吉田学校 《ネタバレ》 よくぞこれだけのメンバーを集めながらも全くもって一人たりとも疎かに描くことなく政治の表と裏の醜い部分、当事者にしか理解出来ないであろう苦悩、跡目問題など様々な要素をスリリングに描いて見せているのには感心させられた。何より主演、吉田茂を演じてる森繁久彌の圧倒的な存在感と凄み、そして、吉田内角を支える男達、中でも小沢栄太郎はここでも素晴らしい演技力で吉田茂というこの一人の男と共に吉田茂を総理の椅子から引きずり降ろそうとする連中との戦い、吉田茂を内角総理大臣の座から降ろそうと企む三木長吉演じる若山冨三郎もこれまた凄い迫力!名優の名優達による男と男の壮絶なる戦いの中で父吉田茂を思う娘役の夏目雅子の存在も忘れることは出来ない。父親に対する想いの果てを語る時の夏目雅子という女優の眼の美しさ、それを片隅でそっと見ている時の父親吉田茂(森繁久彌)の眼には娘にだけは解って欲しい(欲しかった。)というようなものが感じられ、父と娘、血が繋がっているからこそ政治家である以上に親子としての深い愛が伝わるシーンでもある。見る前は何だかとても堅苦しいイメージしかなく、退屈そうな感じしかなかったのだが、ずしりと重たくそれでいて、見応えある大作になっていて政治映画としていうより一本の映画として十分楽しむことが出来た。それにしても森繁久彌の吉田茂は凄い。まるで本物の吉田茂が乗り移っているようだ。[DVD(邦画)] 8点(2009-04-21 21:53:38)(良:1票)

708.  鶴八鶴次郎(1938) 《ネタバレ》 録画したままで見れていない成瀬映画が幾つもある。そんな中でようやく見た。長谷川一夫と山田五十鈴の二人が互いに惹かれあいながらも芸のことについての食い違いから喧嘩してばかりいる。成瀬映画によく出てくる喧嘩のシーン、今回もこの二人の喧嘩の迫力の凄いことといったらない。それでいて、いつまでも尾を引かないのは二人が本当に相手を信頼し、愛しているからこそ伝わる喧嘩、コミカルな雰囲気が何とも楽しい。成瀬巳喜男監督らしいメロドラマの中に張りつめた緊張感もあって見応え十分の映画になっている。山田五十鈴の三味線のシーン、あの時の目線、隣でじっと構える長谷川一夫、こういう緊張感のある構図をさりげなく描くことの出来る成瀬巳喜男監督はやはり素晴らしい監督であると改めて思った次第でございます。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2009-04-06 21:44:32)《改行有》

709.  真空地帯 《ネタバレ》 軍隊なんて所はいかに自由など存在もしなければ、自由すら求める事が出来ない場所であるという答えがこの作品の凄まじいほどのリアルで怖い非人間的な奴らの態度から伝わってきて、やりきれない思いでいっぱいになります。上等兵からの酷い仕打ち、それに対する下級兵からの心の叫び、あの木村功演じる木谷一等兵の才気溢れる演技から伝わってくる。人間の自由を奪う場所、それが軍隊における生活であるとするならば、それを自らの体験を持って書いた原作者である野間宏という人の過去を想像するだけでも物凄いやりきれなさでいっぱいになる。自らのこうした経験があるからこそ本物のリアリテイーを感じることが出来るのである。自分を裏切った者への復讐に燃える木村功の木谷一等兵の怒りの爆発の凄さ、人間は誰かに対して信用すればするほど裏切られた時の怒りというものは恐ろしい。その恐ろしさ、怒りを爆発させる木村功の演技がとにかく怖い。山本薩夫監督の気合の入った演出に応えて見せた俳優陣、軍隊の中では人間なんてものは非人間的であって、如何に惨酷な人間しか作ることが出来ないかというものをここまでリアルに描いた作品はおそらくこの映画が初めてかもしれない。そのぐらい凄まじい力を持った気合の入った恐ろしい映画である。[DVD(邦画)] 8点(2009-04-03 21:58:50)

710.  ニッポン無責任野郎 植木等演じるこのノーテンキぶりが素晴らしい。ここまでいい加減、ノーテンキぶり、お調子の良さ、世の中楽しく!楽しく!て感じが常に漂う。過去より未来に眼を向けて生きようではないかというメッセージまで描かれている。ところで何だか女性陣のキャストを見ると「社長」シリーズぽいなあ!て思ったらこの監督さん、「社長」シリーズの助監督をしてるとは、通りでなあ!「社長」シリーズと「釣りバカ」シリーズを足したような気楽さ、植木等の源さんの部長を馬鹿にしたあの歌が笑えた。笑えた。とにかく余計な事など考えずに楽しむに相応しい植木等の代表作! [DVD(邦画)] 8点(2009-03-25 20:23:15)《改行有》

711.  あの手この手(1952) 《ネタバレ》 おう!これは思わぬ拾い物!流石は市川昆監督です。何を捕らせても、どんなジャンルにおいても標準以上の少なくとも今の日本映画、いやいや、アメリカ映画よりレベルの高い作品を撮る。この作品は川島雄三監督の「女であること」に雰囲気からして本当に似ている。あちらに比べてこっちのがコミカルで楽しめる。久我美子がまずは何と言っても可愛い。可愛いて意味においては黒澤明監督の「酔いどれ天使」に匹敵するぐらいとにかく可愛い。そんな可愛い久我美子に振り回されぱなしの森雅之、こんなコメディアンぶりを見せてくれるあたりはやはり名優間違いない。女に振り回される男の弱さと女の強さ、これを見ると男って生き者は女に振り回されるのが嫌いと言いながらも結構好きなのかもしれない。えっ?お前はどうかって?ご想像にお任せします。相手が久我美子みたいに可愛い子なら大抵の男は振り回されてみたいと思うような気がします。 最後にこれ、違うキャスティングでも見てみたい気がする。例えば、若尾文子に振り回される市川雷蔵、左幸子に振り回される小沢昭一じゃ「品川心中」だよなあ!司葉子に振り回される小林桂樹じゃ「社長」シリーズか?まあ、色んなキャスティングでも十分楽しめると思います。 [ビデオ(邦画)] 8点(2009-03-22 11:17:56)(良:2票) 《改行有》

712.  青春群像 《ネタバレ》 フェリーニが描く青春像とは何なのか?青春とは如何にして自分の思っていることをさらけ出すことが出来るか?ここに描かれている青春像、男達の馬鹿さかげんときたら男の本心のようなものに何だか男の弱さ、だらしさなを徹底して見せ付けられているようで怖い。きちんとした奥さん、しかもあれだけ美しく、心底自分だけを愛してくれている良き妻がいながらも次から次へと別の女にちょっかい出す女たらしと今の自分の置かれている立場について悩む男、更に妹の金を平気な顔して使いまくる駄目な兄やとにかく大騒ぎ、騒ぐのが大好きな男とここに出てくる男達の駄目ぷりは凄まじい。フェリーニはこの四人の駄目な男の眼を通して青春とは若さ故の大騒ぎであると笑っているように感じます。あの大勢の群集に混じって大騒ぎしながらサーカスを楽しむいい年した大人達、男も女もみんな同じ生きものであると語ってるように感じるこの映画を観て、フェリーニってサーカス好き、そして、ここでもまたチャップリンの「モダン・タイムス」の中で流れる音楽を使っているのを見て、チャップリン好き、そして、喜劇が好きな監督さんなんだと思いました。[ビデオ(字幕)] 8点(2009-03-21 12:15:45)

713.  (ハル)(1996) 森田芳光監督って脚本さえしっかりしていれば良い映画を撮れるんだということを証明する上で最適な監督であるように思うわけで、この映画の主人公、言葉というものの意味合い、コミニュケーション、時代の一歩先を既に感じ取っていたかのようなそんな内容のこの映画を観ると言葉って大切なんだなあ!気持ちというものの表し方、相手に対する優しさやそういう人として最も大切なものをこの映画では見せてくれているようで色々と考えさせられる。この映画を観るまでは深津絵里って特に意識したことなかったけどこの映画を観てからというものすっかりファンになってしまった。顔の知らない何処の誰とも分らないメールだけの会話、やりとりなんて凄く不安だし、もし、その相手が自分の思い描いている人とはまるで別人のような感じだとしたら私にはなかなか会おうなんて勇気が湧かないけれど、でもそれが深津絵里みたいな彼女だとしたらなんて想像するという楽しみもこの映画の魅力なのかもしれない。いずれにしてもこの映画の深津絵里はとにかく文句なく可愛い。[DVD(邦画)] 8点(2009-03-17 22:37:18)(良:3票)

714.  ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌 《ネタバレ》 仔馬の歌の替え歌を本当の歌だと信じていた友蔵爺ちゃんが最高で笑える。笑えると言えば学校の絵を描いた丸尾くんの絵を見て、四階まであるけど実際は三階だよと突っ込む永沢くんも面白い。色んな場面に笑えるシーンを用意しているのもちびまる子ちゃんというアニメの魅力です。町で出会う絵描きのお姉さんとまるちゃんのやりとりも良い。タイトルにある歌の魅力も伝わる。さくらももこさんが描く世界、子供向けアニメ、漫画でありながらも大人が見ても共感し、笑えて感動出来る作品を長きに渡り見せてくれた原作者さくらももこさんの業績は評価されて当然だと思う。2018年9月29日更新[CS・衛星(邦画)] 8点(2009-03-16 22:11:48)

715.  カイロの紫のバラ 《ネタバレ》 映画の中の人物がスクリーンの中から出てくるという発想も面白いけど、主人公を演じている本物のスターまでもが駆けつけてくるというのもこれまた面白い。色んな意味で映画ファンの気持ちを逆手に取って見せてしまう上手さ、そして、やはりこの映画はラストのミア・ファローが見せる表情に尽きる。あの表情が良いのである。心から映画に恋しているのが解る。[ビデオ(字幕)] 8点(2009-03-09 21:08:37)(良:3票)

716.  砂の女 《ネタバレ》 怖い。何とも恐ろしい映画であると共に話としても本当に怖い。まるで砂そのものが人間のように生命というもの、魂とでも言うべき方が良いかもしれない?生きているようにさえ思えるほどのあの砂の恐ろしいことといったらない。昆虫採集が趣味で偶々鳥取の砂丘へとやって来た男が体験する地獄のような日々、蟻地獄のような世界から何とかして脱出しようとするが、出来ない。いや、一旦は成功したものの、村人に騙され再び地獄のような生活へと戻される。人間は一人では生きていけない。何とかして自分だけでも助かろうとしても砂がそれを許さない。自分の前へと大きく立ちはだかる凄まじいほどの砂、そして、そんな砂同様に自分の前に立ちはだかる一人の女の存在がそれを許そうとしない。この映画は何とも不条理極まりない世界を描くと同時に自分だけは自由であると思ってる人への物凄い強烈なまでの問いかけ、自由だと思ってる人にも自由なんてものはちょっとした事で失ってしまう。どこでどうなるか人間の運命なんてものは解らないと言ってるように思えてならない。岡田英二演じる男が何故、一度は成功した脱走なのにまたあの地獄の生活へと戻ってしまったのだろうか?それは岸田今日子演じる女の存在があればこそであり、その存在の大きさと生きる為に砂をかいてはかいては生き延べようとする姿こそ人間本来の姿を知ったからこそ最後は自分も砂の女(岸田今日子)と同じく砂の男であろうとする。それは何も人生の諦めなんかではなく愛した女の為に自らも砂の男へとなる決心とも言える決断であり、全てを受け入れた瞬間だったのではないだろうか?[ビデオ(邦画)] 8点(2009-02-14 12:10:57)

717.  剣鬼 《ネタバレ》 三隅研次監督、市川雷蔵主演による「剣」シリーズ三部作のラストを飾るに相応しく正に壮絶であり、まるで市川雷蔵自身が乗り移ったかのようなあの表情の鋭さと悲しみのようなものに、市川雷蔵自身の運命、宿命とでも言うべきか?40歳にも満たない若さで亡くなってしまった市川雷蔵の作品を見ていると現代劇にしても時代劇にしても男の色気、危うさ、怪しさとでも言うべきか?女性が女性に憧れ、好意を抱くように男が男に憧れ、好意を抱く。単なる二枚目でない魅力がこの俳優にはある。だからこそ市川雷蔵ファンの男は多く、私もそんなファンの一人として、この作品のあの表情からはまるで市川雷蔵自身が自分の死を予測していたか如く思えてならない。花造りの名人、剣の達人、おまけに足の速さは馬以上、女を守る。全てにおいて班平=市川雷蔵に思えてならない。ラストの大勢を相手にの戦い、花畑の中での壮絶なまでの戦いと死に様に人間の儚さの様なものを感じ、剣三部作全て見て改めて市川雷蔵の魅力ここにあり!そして、僅か38歳にしての若さでの死は日本映画界において大きな損出であるという事を思う次第であります。 [ビデオ(邦画)] 8点(2009-02-06 20:16:12)《改行有》

718.  ブロードウェイと銃弾 《ネタバレ》 そういや、ウディ・アレンの映画って今まで一つも見てなかった。何だかいまひとつ、見ようて気にはなれなかった。ところが、ここでの皆さんの評判がとても良い。これはちょっと見てみようかと思うてな訳で中でもこれが一番、良さそうだし、平均点も高い。おまけにギャング映画の要素も感じるとのこと、面白い。噂通り面白かった。まず何と言ってもテンポが良い。またどのキャラも面白い。個性的な奴ばかりなのが良い。落ち目な主人公にやたらハテンションでイカレまくりの女だったり、用心棒役の人も脚本家としての才能を発揮と意外な才能ぶりで笑わせてくれたり、またこの映画、ブロードウェイの内面と知られざる裏側、一面も見せてくれていて、興味深く見ることが出来た。これを機に他のウディ・アレン監督の作品も見てみようかと思う。[ビデオ(字幕)] 8点(2009-01-24 11:16:17)

719.  同胞 山田洋次監督の温かさ、応援歌のようなものを感じることがこの映画を通し、また、出演者全員の演技、表情から伝わってきて、やっぱり人間て良いなあ!田舎って良いなあ!私自身が田舎で生まれずっと田舎で生活してるから余計にみんなの頑張ってる姿に応援したくなります。田舎者の田舎者による田舎者達への励まし、青春という言葉の正にこれは若者よ!頑張れば報われる。てメッセージがこの映画にはある。山田洋次監督作品、それも山田洋次監督と言えば誰が何て言おうが絶対に男はつらいよ、寅さんシリーズなのだ!のそんな寅さんシリーズの常連である賠償千恵子、更に下條正巳に三崎千恵子のおいちゃん、おばちゃんコンビにそして、何と言っても渥美清、このメンバーだけで内容なんか気にならないぐらい嬉しくなってしまいます。寅さんシリーズにゲスト出演していた井川比佐志や大滝秀治など、とにかく寅さんシリーズのキャストが沢山、見られるだけで良いのだ。皆さんが書かれてる通りこの頃の山田洋次監督作品は良いものが多い。しかも、寅さんを毎年二本づつ撮りながらである。凄いことだ。[ビデオ(邦画)] 8点(2009-01-20 21:33:07)(良:1票)

720.  南の島に雪が降る(1961) 《ネタバレ》 これは本当に悲しくも切ない話だ!まず何よりもこれが実話というのがとにかく泣ける。日本映画の歴史において偉大なる多くの監督さん、黒澤明に小津安二郎、成瀬巳喜男に溝口健二、岡本喜八に川島雄三に増村保造、マキノ雅弘に豊田四郎、稲垣浩に小林正樹に鈴木英夫に内田吐夢に今井正に市川崑、吉村公三郎に伊藤大輔、山中貞雄にそして、この映画の監督さんである久松静児といった名前を挙げればそれだけでこの俳優の凄さが解る加東大介という偉大なる名役者、それもほとんど脇役としてどの作品でも存在感抜群の演技と人間的魅力で日本映画ファン、それも昔の日本映画ファンの多くの方にこの人、無くして日本映画は語れないと思わせるだけの魅力的なこの加東大介という俳優の戦争の体験、実体験の元に作られた作品であるからしてのこのリアリティーの凄さ、他にもこの映画のキャストに眼を向ければ伴淳三郎に三木のり平にフランキー堺に渥美清に森繁久彌という何たる名喜劇俳優勢揃い、今時、これだけの凄い喜劇役者など絶対に揃えるのは不可能である。そのぐらいの顔ぶれである。これだけの名喜劇役者達が演じるからこそ余計に伝わるものがこの映画にはある。そんな凄い凄い名喜劇役者達と一緒に志村喬に西村晃など名前を挙げたらきりがないぐらいの素晴らしい俳優達の共演!フランキー堺のあのピアニストの何とも言えない無常感、悲しみがこの映画を物語っている。いずれせよ、喜劇と悲劇は紙一重、喜劇役者たるもの、名喜劇役者=言葉のトーンと背中で泣かせることの出来るというのが私なりの考えであり、それを全て見せているこの素晴らしき名役者の名演技あればこその作品であることだけは間違いなし![CS・衛星(邦画)] 8点(2009-01-15 22:00:45)(良:1票)

0100.51%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
500.00%
638619.66%
750325.62%
865733.47%
930115.33%
101065.40%

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS