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721.  イージー・ライダー ストーリーそのものは大して面白くもないし、ただ二人の男がバイクで自由って何だろうか?行き着く先には何が見えるのだろうか?と走る。走る。ひたすら走るだけで物語としての面白さはない。しかし、作品全体の雰囲気は悪くはないし、むしろ、流れる空気、漂う絶望感、悲壮感とでも言うべきか?がこの映画全体を見事に映し出しているし、音楽も凄く良い。最後の最後に待っている二人の運命、悲劇的な結末、自由の国、アメリカの象徴でもあるような彼ら二人に漂う無常感、如何にもこの時代の映画というような感じのするアメリカ・ニューシネマ的な感じの映画で、あの時代だからこそ名作と言われていた気がする作品でもある。今の若者が見てもけして、面白いとは思わないような気がする。[DVD(字幕)] 6点(2010-06-12 22:31:42)

722.  終電車 なるほどね。そういう終わり方か!洒落た終わり方を見せてくれる。そういう意味では良いのたがフランス映画なのに、フランス映画ぽさが全然感じられない。カトリーヌ・ドヌーブの相変わらずの美しさとトリュフォーの足フェチぶりには毎度ながら感心させられる。後半は楽しめたけれど、前半がかなり退屈です。トータルで考えると6点てことで、けしてつまらなくはなかったけどちょっと物足りない感じがしました。[DVD(字幕)] 6点(2010-06-12 10:48:38)

723.  夏時間の大人たち HAPPY-GO-LUCKY 《ネタバレ》 「僕はおっぱいの大きな女の人が好きだ」という少年タカシの姿は何だか自分自身のことを言われているようで何とも恥ずかしく、でも、それを正々堂々と包み隠さないで言えるタカシは、男の中の男だ!男なら思っていること、言いたいことがあるのなら全て正直に言えと私もタカシと同じ少年の頃から親父に散々、言われてきただげに余計に胸に突き刺さる。大人からしてみたら何てことのない世界や考えもしないことが子供であるタカシにとっては不思議?どうして?となるのである。子供だから思いつく不思議と大人であるタカシの父親のこれまた大人だけど、大人になりきれないまま大きくなってしまったような駄目な親父、親父にとってもタカシと気持ちは同じであろう!逆上がりが出来なくたって、カラオケ屋に閉じこもり、馬鹿みたいに歌い、殴られ、惨めな親父にしても、子供であれ、大人であれ、同じ人間である。馬鹿な生き物、それが人間本来の姿なんだというようなものがきちんと描かれている。利口過ぎてつまらない人間よりも馬鹿だけど、面白い人間の方が見ていても楽しめるし、私は大好きである。中島哲也監督もおそらくそんな感じがしてならない。何故?何故?常に何かに対して疑問を問い掛けるタカシとそれに答える父親、父と息子の繋がりを包み隠さずに描いて見せてくれている中島哲也監督の人間観察の鋭さ、面白さなど色んな要素が散りばめられていて面白い。タカシが付けたテレビの画面の中で起こる殺人事件ぽい、ミステリー調のメロドラマやら自転車のシーンやら空の青い色やら白い雲やら、どうして?おっぱいは大きいのがあったり、小さいのがあったり、大人は突如、子供みたいになってしまうのだろう?それ以外のどうして?が大きいおっぱいが好きな筈なのにおっぱいの小さな女の子の事を好きになってしまったり、全てが上手く行かない。人生はある意味、辛いけれど、だからこそ頑張ろう!て何だか色んな意味で「嫌われ松子の一生」の松子的な映画である。最後にタカシが託す少女への希望、解る。同じ男の気持ちを完全に表すタカシの台詞にタカシ!お前は俺だ!て叫びたくなってしまった。[DVD(邦画)] 8点(2010-06-11 22:11:02)(良:1票)

724.  告白(2010) 《ネタバレ》 10点、9点ばかりの中で申し訳ないが平均点を下げさせて貰う。中島哲也監督らしい観る者を話の中へと引き込んで離さない演出力と映像美、あの汚れた感じの空の色、雲の色の不気味さこそが人間の怖さ、この映画の不気味さ、狂気というものをよく表しているし、自分勝手な奴らきり、人間が如何に自分本位な考えで生きている生き物なのかを皮肉たっぷりに描いている作品としての評価という意味では見事である。しかし、この映画を見て馬鹿な真似をする奴ら、刑に罰せられないからと犯罪を犯す少年、少女が今以上に増えてしまわないか?映画というメディアによる影響力の強さ、人が人を人とも思わずに殺人を犯す人間、それを警察でもない森口教師のように自分の手で復讐しようなんて思う人達がどれだけ周りの人達を不幸にするかということのやりきれなさ、娘を自分の教えているクラスの生徒に殺された教師、殺した二人の少年、少年Aと少年Bの幼児性、誰よりも目立つことしか考えない愚かな少年Aとそんな少年Aを羨ましく感じている少年Bという対照的な二人の少年、そんな二人に関わってしまった結果、悲劇的な死を迎えることとなる教師森口の娘と二人の少年の気持ちを誰よりも理解していたたった一人のクラスメイトの美月、何の罪も無いのに自分勝手な二人の犠牲となってしまった二人のことを思うと、どんなに凄い映画であれ、手放しに絶賛する気持ちにはなれない。この映画は人が人を信じ、疑い、互いが自らの命は自分の手で守らなければならない。娘を守ることすら出来なかった教師の視線から見た場合と加害者である二人の少年とその母親との視線とで大きな違いが沸いてくることは見た人なら絶対に解るはずである。少年法という制度がある以上、どんな罪でも刑に処せられない中学生、私はそれが中学生であれ、例え小学生であれ、年齢など関係なく罰するべきである。日々そのぐらい思ってます。この映画を誰が最も観るべきか?それは子供でもなく我々普通のいわゆる一般の大人でもない。では誰に最も見せるべきか?国の法律を変えることの出来る人達、そういう人達にこそ見て、一日も早くこの今のおかしな少年法という制度を無くして頂きたい。[映画館(邦画)] 6点(2010-06-10 22:22:15)(良:4票)

725.  武士道シックスティーン 《ネタバレ》 何と気持ちの良い映画だ!自分の気持ちに正直に生きようとする二人の女子高生、剣道というこれまた如何にも日本人的な日本人だからこそ解り合えるスポーツを通して友達って良いなあ!同じスポーツを志し、同じ楽しみを持つことの素晴らしさ、人間、ある程度の年齢にもなると、昔の友は昔の友であって、忘れかけてしまったりするものでもある。しかし、この映画の彼女達の年齢、16歳の頃って、ライバルがいたり、仲良くしている友人がいたりと正にこの時代に生きているからこそ得られるもの、そういうものがこの映画の中では描かれている。転校してくる前にたった一度だけ対戦していて、まさかの敗北をいつまでも引きずったままの磯山(成海璃子)にとっての西荻(北乃きい)は絶対に倒してやる。こいつに負けたままでは気が済まない。だから、いつまでも怒ったような顔付きでしか西荻に対しても周りの同じ剣道部の人達などにも見せない彼女が西荻との剣道着を着ずに制服姿のまま決闘する場面でのやりとりにおける二人の感情、そして、やはりあのラスト、親の都合で離れ離れとなってしまった二人の「決勝で会おう」私はこの台詞がこの映画の良さを表しているように思う。正直、タイトルを聞いて、全く期待もしてなかったし、何となくてな気持ちで見たのに、予想を上回る面白さ、感動、色んな点で不満もないと言えば嘘になる。作りとしても非常にベタだし、それでも下手なハリウッド大作では味わうことの出来ない良さ、感動がこの映画にはある。劇場までお金を払って観に行って良かった。思わぬ拾い物。こういう作品に時々だが出会うことが出来るから邦画を観ることを辞められないのである。[映画館(邦画)] 8点(2010-06-08 19:56:39)(良:1票)

726.  こねこ まず最初に断っておく。これだけはどうしても言わなくては私の気持ちが治まらない。私は猫は大嫌いだ!せっかく洗った車を思い切り汚してくれるし、ボンネットの上で寝ていたり、夜遅くに近所の野良猫どもと一緒に喚いたり、道端で見かけてもどけと言ってもじっ~と見てるきりでちっともどこうとしない。よく車に跳ねられたりもする。だから猫なんか大嫌いだ!それなのに、なんってことだ!猫嫌いな私がこの映画、ここでの皆さんの点数の高さと雑誌等やらその他色んな所でやたらと絶賛しているのが気になってしまった。嘘だ!たかが猫の映画で騙されないぞ!てなぐらいの気持ちでいたのに、まんまと騙された。良い意味での騙され方である。何なんだよ!この映画のこねこの可愛さ、あんな眼で見つめられたら叶わん!くそーーー!猫なんか、猫なんか、本当に、本当にもうどうしようもないぐらい嫌いなのに、それなのに、それなのに、皆さん、世の中の猫好きな皆様、心から一言「ごめんなさい」謝らせて下さい。今後、二度と猫の悪口は言いません。それにしても、あの目付き、本当に癒される。ここまで猫が可愛い動物だったなんて思いもしなかったにゃん!←すいません。これほどの猫が本当に可愛い映画、癒しの作品をこんな風な感想でしか終えることが出来なくて、本当に皆さん、ごめんなさい。猫が嫌な動物だったなんて全て私の間違いでした。[DVD(字幕)] 8点(2010-06-06 22:06:51)

727.  恋恋風塵 《ネタバレ》 冒頭のトンネルを映し出すシーンからして、既にこの映画における監督の狙いのようなものが感じられる。トンネルを抜ける列車の中での少年と少女の何気ない会話、幼馴染みである二人の何てことのない会話、気取った会話があるわけでもなければ、お互いが相手のことを好きでありながら叫ぼうとするようなそういう行動などこの二人は絶対にしない。愛なんて、大げさに口にして叫ぶものではない。言葉に出さなくても表情一つで相手に伝わるし、見ている私たちにも伝わってくるのである。そういうことをこの監督さんであるホウ・シャエシェン監督という人は解っている。二人がほとんどしゃべらない。おそらくこのテンポに対しても最近の映画、特にテレビ的邦画きりに慣れてしまっている人には物凄く退屈かもしれないが、映画とは如何にして映像で思いを伝えることが出来るのか?という映画的表現方法の上手さ、巧みさ、この映画を観ると、どれだけ今の映画が駄目かということが解る。懐かしい映像、昭和のどこにでも存在していた日本的な景色も同じアジア、国こそ違ってもそこな流れる空気、美しさは台湾も日本も同じである。懐かしさを感じさせるのに無理に大げさなセットなど要らない。まして、CGなんか不要である。元々そこに存在する景色をただ映すだけでこれだけのものが撮れるんだということをこの映画は教えてくれている。ストーリー的には特に凄いドラマがあるわけでもない。少年と少女の恋愛、別れ、駅での別れの場面での少女の去っていく後姿、後を追いかけない少年、これ以上、余計に追うことなく描き切ることでその後の兵隊へと出向くことになる少年の辛さ、何とも切ない少年と少女のラブストーリーである。[ビデオ(字幕)] 8点(2010-06-06 12:05:51)

728.  さよなら子供たち 《ネタバレ》 ルイ・マル監督自身の心の叫びのようなものがひしひしと伝わってくる。監督自らの幼かった頃の体験、戦争が親友を引き裂く。子供にとっては戦争なんて、大人達の、また国の身勝手さの前には何もすることが出来ないという叫びが静かに訴えかける作品になっている。二人の少年の友情と別れ、けして、大げさに叫んだり、わめいたりもしない。戦争映画ではあるけど、派手なアクションシーンもない。ラストのジュリアンとボネの別れのシーン、手を振るジュリアンに対して、それをただ眼で追うようにして、別れをする場面の悲しさ、お互い、もっともっと好きなことを語ったり、遊びたかったに違いない。だからこそ余計に心に染みる別れの刹那さ、言葉を交わすことなく別れてしまう二人の心に残るであろう、悲しみ、大人には解らない子供心の刹那さ、色んな意味でこの映画における戦争というものの許せなさ、校長先生の「さよなら子供たち」という言葉が子供たちの心に忘れたくても忘れられない言葉として、一生残るであろう!タイトルの「さよなら子供たち」何とも悲しく切ない子供たちの別れの映画として、ルイ・マル監督の映画の中でも監督自身が忘れられないと言っているそんな作品であって、また監督がチャップリンが好きなんだなあ!あの皆でチャップリンの映画を楽しそうに観ている場面が出てくるのを観るとそう思わずにはいられなくなるし、悲しい映画の中で唯一、楽しい場面であって、あれは戦争中であっても、映画ぐらいは楽しい映画を!何か一つぐらい皆で楽しみたい。という願いが込められているように感じずにはいられなくなります。ルイ・マル監督作品の中で最も好きな、面白い映画は「死刑台のエレベーター」だとすると、最も悲しくてやりきれない怒りが感じられる作品がこの映画です。[ビデオ(字幕)] 9点(2010-06-05 19:57:51)(良:2票)

729.  月夜の願い/新難兄難弟 《ネタバレ》 相変わらずタイトルだけ見ると何とも甘さの残る映画のようだけど、監督が「ラヴソング」と同じだけあって、上手い。話的には確かに「バック・トゥ・ザ・フューチャー」ぽいけど、私は断然、こっちのが好きです。父と子、それも息子にとっての父親とは何か?てことを深く考えさせられる。父から見る息子と息子から見る父親、それぞれ違う一面をこの映画では笑いを交えて楽しく、時にはほろっとさせてくれる画き方がされていて、あの若き頃の父親に対してローラのどこに惚れたの?という問いに対するやりとり、「胸が大きい所に惚れた」って、いやはや、なんて男らしくて、解り易い。単純で良い。まるで男の本心をずばりと言われているようである意味、心が痛む。レオン・カーファイが子供達に「一人は皆の為に、皆は一人の為に」と問うのを聞いていて、それを見て馬鹿にしたように笑うトニー・レオンも面白い。美しき女性相手に発する眼からのビームなんて普通有り得ないけれど、実際に有り得ないことを見せてくれるのもこれまた映画としての面白さ、良さであったりする訳で、過去の世界から現実の世界へと戻ってきた息子がベッドで横たわる年老いた両親と抱き合うシーン、それを病室の外で見て泣いている医者、最高です。この映画は父と息子の関係は親子であって、それ以上に友達であるような存在だというのを思い出させてくれるそんな映画です。[ビデオ(邦画)] 8点(2010-06-05 10:47:41)(良:2票)

730.  友情(1975) 渥美清という俳優、私は疲れている時に観るとホットする。ホット出来て、同じ日本人に生まれて良かったと思えるので、とにかく渥美清を見ているだけで幸せな気持ちになることが出来る。どこから見ても寅さんを思わせる背中での演技、放浪がよく似合い、この人ほど旅の姿が似合う男は私は知らない。そんな中でのこの映画、タイトルにある「友情」の意味においてもここでは非常に惨酷で厳しい世界が待っている。美しい友情もあれば、惨酷な友情も存在する。それもある意味、友情であるかもしれないというものが丁寧に描かれています。寅さんのようなフーテンとは違いここでの渥美清演じる男はきんとした仕事を持っている。その点が寅さんとは大きく違うものの、背中で演技する渥美清、男は顔で笑って、心で泣くんだとこの作品の中でも演技で見せてくれている。やはり渥美清は背中で全てを語り、表情と言葉で泣かせることの出来る数少ない名優であることが改めて解る。渥美清以外では寅さんで共演している松坂慶子の美しさと同じく寅さんに何度も出てきて笑いを提供してくれている米倉斉加年や午前様こと、笠智衆の姿なども見れたりと、寅さんファンとしてそれでけでも嬉しくてたまらない。寅さん映画程の笑って、泣けるという映画ではないけれど、寅さん映画に出てくる人達を別の映画の中でもまた見れて、そういう色んな意味での楽しみ、この映画は監督と出演者も寅さん映画と関わりのある人達ばかりである。寅さんファンの為の映画かもしれない。これまた私には渥美清、何度も言うように渥美清が色んな顔を見せてくれている。寅さんも渥美清ももうこの世にはいない。でも私の心の中では今もずっと生きている。これから先も一生、生き続けていくであろう![DVD(邦画)] 8点(2010-05-30 22:41:35)(良:1票)

731.  ホテル・ルワンダ 今更ながらようやく観ることにしたが確かに凄い作品、物凄い力強さ、メッセージ性のある作品であることは解るし、それでもこれ以上の点数を私には付けられない。こういう悲劇が実際に行なわれていたことの許せなさがひしひしと伝わってきて、許せない気持ちになる。実際に起きた悲しい出来事に眼を背けてはならない。私達、日本人は色んな意味で恵まれている。幸せである。けして、他人事では済まされないこの事実を心から受け止めたい。ただこの作品、そういうった出来事を何だか娯楽映画ぽく、アクション映画ぽく撮っているのが私には何とも評価しずらく、映画は確かに娯楽である。この悲しい出来事は間違っても娯楽なんかでは済まされない。それなら尚更、娯楽的な作りをせずに撮って欲しい。欲しかった。映画は娯楽映画だけでないという考え方も勿論、解るし、色んな映画が存在して良い。だから映画は素晴らしいのであるということを考えながら見終わった後に残る怒り、やるせなさにとても疲れる作品であったというのが私の感想です。[DVD(字幕)] 6点(2010-05-30 18:19:58)

732.  死の棘 《ネタバレ》 怖い。とにかくこの映画をどんな映画か?と聞かれたら真っ先に「怖い映画」だとそれ以外の言葉が浮かばない。幼い二人の子供を持つ夫婦、夫には妻以外の別の女との不倫関係があり、妻はそれを知っている。そして、その妻の夫への恨み、怒り、その怒りの矛先は夫だけでなく、夫の愛人へも向けられていく。男と女の間には様々な問題が生じる。子供がいても感情を抑えることが出来ずに狂乱する妻、ミホの十年間の恨み、自分を苦しめてきた夫トシオの不倫、それによって人間が人間としての本能、人は愛されたいと願えば願うほど、愛してきた者に裏切られた時の感情を抑えようとすればする程、気が狂ってしまうものだと言わんばかりのこの狂気、妻の狂乱ぶり、それに絶える夫、そんな両親の姿を何も出来ずに見ている子供二人の視線からも描かれている映画である。どんなに喧嘩しても憎しみあっても子供がいる。だから二人は絶対に別れようとはしない。子供こそが家族の象徴、子供がいればこそ繋がっている。いつまでも一緒にいられるトシオとミホの二人、「子は鎹」とはこの映画の主人公の姿を見れば思わずにはいられなくなる程に子供の視線というものがこの映画の中の二人を支えているのである。それは子供の力も大きいがどんなに罵りあっても二人は愛し合っているのが解るラストシーン、それまで憎しみに満ちた表情しか見せてこなかったミホが「あなたが私を呼んだから戻ってきたの」という台詞に込められている。ミホのトシオに対する深い愛の結晶と言えるような終わり方に、何か色んな愛の形が感じられて、この映画は単なる狂気ではない愛の映画、家族の映画であるというのが私の観ての感想である。[ビデオ(邦画)] 8点(2010-05-26 22:24:05)

733.  忘れえぬ想い 《ネタバレ》 セシリア・チャンって女優さん、初めて見るけど何だか見た感じ、凄く気が強そうで我がままな感じの漂う女だなあ!ていうのが、最初の印象です。バスの事故によって愛する夫を失った女性、そこに後から優しく手を差し伸べる一人の男、これが何とも日本の俳優、財津一郎にそっくりでして、どうも財津一郎を観ると私には「新・男はつらいよ」の泥棒が真っ先に頭に浮かんでくる。そんな財津一郎そっくりな男、ファイ役の俳優、見た目は間違いなく悪い人、すいません。何しろ財津一郎似=泥棒のイメージが強すぎて、絶対に何か企んでるに違いない。夫を事故で失った美しい女性に近づいて、絶対に何か起こすとばかり勝手に思っていたら、どんでもなかった。何て良い奴なんだ!男は顔じゃないぜ!性格であるぜ!と言わんばかりの優しさ、セシリア・チャン演じるシウワイに「あなたって良い人ね」と言われるのを聞くと、この場合の良い人って?考えようによって色々解釈できる。女にとっての都合の良い人って場合もあれば、心から優しくて良い人という場合もある。ここでの財津一郎じゃなくてだ!ラウ・チンワン、名前通り本当に犬みたいだけど、セシリア・チャン演じる未亡人の子供ロロとも直ぐに親しくなるし、人懐っこい所なんて正しく犬である。とにかく本当に顔は泥棒顔でも温かくて良い奴で、それゃあ、セシリア・チャンもその子供も親しくできるのがよく解る。初めは何だか泣かせる為の話、韓国映画的なのかな?なんて韓国ものが大嫌いな私には外れたかと思ったけど、主演の二人がとにかく良いので楽しむことが出来た。ただ残念なのは亡くなった夫のことを簡単に忘れられるこの女性の心理がいまひとつ私には理解出来なかった。男が見た場合と女の人が見た場合で感想が大きく違うような作品かもしれない。[DVD(字幕)] 7点(2010-05-25 22:29:13)

734.  暴力脱獄 《ネタバレ》 一言で言ってしまえば、クール!ひたすらクールなポール・ニューマンのかっこ良さに男の色気に酔いしれる。ポール・ニューマンの魅力でひたすら画面に吸い込まれる。あの例の生卵を飲むシーン、真似しようとしても出来ない。この映画におけるポール・ニューマンのルークの男なんて馬鹿なものさ!それがどうした?全くもって嘘の無い男の馬鹿馬鹿しさの全てを見せてくれていて、同じ男としてとにかくかっこ良過ぎるぜ!映画的にはかなり雑と言えば雑なんだけど、この映画はそんな雑なものまでも全てを吹き飛ばすだけのものが感じられる。それにしてもこの邦題はいまひとつ良くない。原題のままで良いんじゃなかろうか?最後にもう少しだけ言わせて欲しい。これだけはどうしても言っておかないと納得出来ないので言わせてもらう。この映画でアカデミー賞主演男優賞ノミネートだけに終わって賞を与えずに大した映画でもない「ハスラー2」なんかで主演男優賞を与えたアカデミー協会を私は断じて許せない。少なくともあんなもので賞なんか与えるよりも絶対にこの映画のポール・ニューマンの方が何十倍もかっこ良いし、素晴らしい演技をしているのに、それなのに、それなのに、ポール・ニューマンの代表作であるこの映画でこそ主演男優賞に相応しい。[DVD(字幕)] 8点(2010-05-23 22:05:01)

735.  ライアンの娘 「ライアンの娘」というタイトルを聞くと、私は違うもの、別のことを思い浮かべてしまう悪い癖がある。オークスの前日に借りてきて見た訳だがライアンの娘というとメジロドーベル、オークスでの勝ちぷり強かったなあ!その後も引退するまで毎年、G1勝ちと本当に強かった。まずは映画よりもライアンの娘は私にとってはドーベルなのであり、おっと、何言ってんだよ?て言われる前にここで映画についての感想を言わなくてはと思う。まずは何と言っても美しい映像美にストーリー以上に見ているだけでも何だか一つの芸術品をずっと眺めているような感覚に、これは美しい映像美を思い切り楽しむ映画なのだ!と納得するように、自分に言い聞かせながら観る映画だ!そして、映像の美しさと共にドラマ的なスケール感、テーマは不倫だけど、けして、嫌らしさや不倫ものに付きまとうドロドロしたものも感じられない。アイルランドの独立運動が背景として、浮かび上がる中での主人公、二人の心情というものがよく描かれている。人妻でありながら夫を裏切り、別の男の元へ走るロージーの視線、その視線の奥には女の怖さ、男以上にどうしようもなくなってしまった耐えられない気持ちが痛烈で、これは女の方が男よりも愛に対して、貪欲であるというものをこの映画を見た後に感じたのと、私にはこのロージーのようには絶対になれないと思いました。最後にどんな作品であれ、全てにおいて、全くの手抜きが感じられないデビッド・リーン監督の演出により、ここまでの作品に仕上がっているのは流石であると言うしかない。個人的には「アラビアのロレンス」や「旅情」の方が私は好きであるが、この監督の撮った大作映画は大きなスクリーンで観る方が絶対に良い。海の美しさ、音楽の美しさは映画館で観れば、更にその良さに酔いしれること間違いなしであろう!とにかく全てにおいて、美しい映画!それがこの監督の作品の共通点である。[ビデオ(字幕)] 8点(2010-05-22 21:17:11)

736.  ベニイ・グッドマン物語 これは確かに「グレンミラー物語」の二番煎じみたいだし、主人公を演じている俳優もいまひとつな感じだし、他にも不満もあるけれど、音楽映画、伝記映画としての面白さ、素晴らしい音楽が見られるという意味では評価出来る。スウィングすること、音楽に乗せて身体を動かしたくなることの素晴らしさを感じることが出来た。教えて貰った。改めてジャズって良いなあ!て何だかそう思えてくる映画である。[ビデオ(字幕)] 7点(2010-05-20 22:03:32)

737.  男たちの挽歌 《ネタバレ》 どこから見てもまるで一昔も前のメロドラマぽさが漂う臭さ、男の臭さ全開、チョウ・ユンファンの加え煙草、煙草と爪楊枝を一緒に口に咥える。その姿はまるでマジシャンの如く、違った意味でかっこ良く、銃の使い方もとにかくかっこ良い。話的には期待したほどの感動、男と男の泣ける物語をと思ったものの、感動はしなかった。そういう意味で考えると物足りない。ところで僅か三年の間でここまで人は変わってしまうものなのか?そうそう、チョウ・ユンファに一言だけ言わせてくれ!あそこでなんで足を撃たれるんだよ?油断は禁物である。このチョウ・ユンファの足を撃たれるシーンを見て、油断するとこうなる。物事に油断は禁物であるということを教えてもらい感謝!それにしても本当に劇団ひとりに似ているなあ!他の二人も誰かによく似ているし、似ているんだけど、断然、こちらの方がかっこ良い。それだけは誰が見ても同じ感想を抱くはず。[ビデオ(字幕)] 6点(2010-05-19 22:07:15)

738.  木村家の人びと このタイトルから「犬神家の一族」的なものをついつい思い浮かべてしまう。ところがまるで違う内容のこちらはドロドロなんて全く無縁のほのぼのとした話で、それはそれで良いのたげれど、映画的なドラマとしての面白さはあまり感じられない点が少し物足りないけれど、こういう雰囲気の作品も私は結構、毛だらけ、おっと、それは別の映画である。結構、好きなので点数は甘めの7点を付けたくなる。家族全員がこつこつとお金を貯める。ただそういう内容なので、退屈だと感じる人がいてもけして、不思議でないし、むしろそういう人の方が多いかもしれない。私にはこの何の盛り上がりも無ければ、映画的興奮も感じられないそんな作品なのだが、それでも楽しむことが出来たのはこの手の作品が好きだからである。要するに好きか?嫌いか?面白いか?つまらないか?なんてものは人それぞれなのだということをこの映画を見て改めて映画の好みは人によって大きく違う。色んな好みがあって、当たり前!その当たり前なことを見て楽しむ。それが映画本来の正しい見方ではないかと思う次第でありまして、で、何が言いたいんだよ?お前は?て思われるかもしれないけれど、この何てことのない家族の物語を見て、家族って改めて大切だということを教えられた気がする。[ビデオ(邦画)] 7点(2010-05-16 21:35:25)

739.  タイム・リープ 《ネタバレ》 大林宣彦監督が監修となって「時をかける少女」の後にまたしてもタイムリープものを撮られていたというあまり知られていないであろう、この映画も大林映画らしい少女趣味、そして、SF、スリルと狂気があちらこちらで見られる。映画的スリルと狂気、これこそが大林映画の特徴である。この凄まじいほどのスリル、波状しまくりな雰囲気の中に見える人間的な狂気、例えば日常の中に存在する危険性、殺人たったり、レイプ未遂であったり、過去と未来を行ったり来たりで変えてはならない現実を変えてしまうとどうなるか?というものを映像によってきちんと見せてくれている。月曜日の記憶だけが無いという少女、記憶というものの持つべき存在の大きさ、記憶が失われてしまうということは怖いことである。この何ともスリルなストーリー展開、映画的完成度という意味での素晴らしさというよりは人を信じることと疑ってかかることの両方を一本の映画の中で見せてしまうという点でこの映画は考えさせられる。正直言ってこの映画、レンタル屋さんで見つけてビデオのパッケージを見た限りではつまらそうだ。どうせまた「時をかける少女」のリメイクものだろ?てなぐらいにしか思ってなかったけど、大林監督が監修しているというのを読んでもしかしたら?面白いかも?という思いで借りてきたけれど、それと、原作を一切読んでない為に余計なことを考えずに楽しむことも出来た。やはり映画を観る場合は先に原作を読まずに観る方が楽しめるということを改めて思い知らされた。[ビデオ(邦画)] 8点(2010-05-16 08:47:15)

740.  ザ・ローリング・ストーンズ/シャイン・ア・ライト 《ネタバレ》 しまった。絶対に劇場の大きなスクリーンで観るべきだったと後悔している。これは凄い。これこそ本物のライブだ!マイケル・ジャクソンの映画じゃ満足出来なかった興奮がDVDでも味わえたのだから、映画館で観ていたらと思うと本当に悔しい。絶対に映画館で観るべき本物のライブ映像の興奮、とにかく全てにおいてかっこ良い。とても平均年齢64歳だなんて信じられん。監督のマーティン・スコセッシ、恐れ入った。どうしたら本物のライブとしての興奮を伝えることが出来るか解ってる。観客の期待に応えてくれる。まず何よりも収容人数僅か2800人というけして、大きくない会場、だからこそより一層、近い距離でライブを味わえる。正にライブの臨場感、演じる者と観客とが一体になっての興奮を映し出すことに見事成功している。ライブ前に顔を出すスコセッシ監督とローリング・ストーンズの面々とのやりとりもその後の最初の曲が流れてきた瞬間の興奮を伝える為の前触れであって、ライブの前後に顔を出す所なんて、これまたある意味、面白く、そして、このライブ映像における撮影、カメラ、至近距離からのアングル、それによってストーンズの様々な顔を見ることが出来るし、ライブ会場に放り込まれたかのような感覚でとにかく、興奮、興奮のしっぱなしです。正直、ローリング・ストーンズの名前ぐらいは知っていたし、幾つかの曲は知っていたぐらいの私でさえもこれだけの興奮を味わえたのだからファンなら絶対に一度は観るべきライブ映画である。[DVD(字幕)] 9点(2010-05-11 21:10:50)

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