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721.  ペパーミント・キャンディー 「前向きに生きよう」なんて言葉を気安く使うな、という凄味がこの映画にはある。なにしろ「後ろ向き」が中心モチーフだ。「後ろ=過去」の復権、「後ろ」の重さ、「後ろ」の開き直り。20年をさかのぼっていく旅は、そりゃ暗い。最後に光州事件に至る韓国の現代史だもん。過去へ過去へとさかのぼった記憶の旅は、最後に一個のペパーミントキャンディーに結晶する、「人生は美しい」って。だからドラマの伏線も普通の因果関係ではなく、まず「果」が現われてから、「因」に至っていくわけ。これじゃ、何もかももう取り返しがつかないわけだ。過去のどこにも選択の間違い(あるいは選択の余地)はなく、すべてはゆっくり損なわれるように決定されていた、ってことを確認するための遡行。敗北主義とか、自己憐憫なんて言葉も浮かぶが、でも人生って、自己憐憫には値するのではないか。[映画館(字幕)] 8点(2008-09-03 12:11:26)

722.  美術館の隣の動物園 韓国の理想の男像って、ゴツッとしたモロ師岡タイプのようだ。民族によって“いい男”はずいぶん変わる。女優のほうは桑野通子似で理解可能。ケンカで始まるラブ・コメディと、いたって平凡な枠組みだが、ポイントはふたりで作るシナリオの映画中映画が入るとこ。それぞれの空想の中で、ふった女・憧れの男が演じてる。この部分はスタイリッシュな構図で、まさに“夢”のように描かれる。ツンケン女が自転車を蛇行させる内気な娘になり、議員秘書が天文学趣味の獣医になる。ラストで映画中映画とこの二人が融合するあたりが映画ならではの楽しみ。[映画館(字幕)] 6点(2008-08-31 11:10:55)(良:1票)

723.  スプリング・イン・ホームタウン 韓国の『非情城市』って感じ。民族にとっての悪い時代を可能な限り美しく描こうとする映画。ロング主体の非説明的映画なので、たぶん読み取れていないところも多いだろうが。米軍の洗濯物を引き受け羽振りが良くなっていく主人公の家。洗うこと、洗っても消えない汚れのことがテーマとなっていく。父さんが朝鮮戦争の戦況を気にしていたのは、米軍の撤退を気にしていたからで、自民族が殺し合っている悲劇には無関心だった。父さんの赤ペンキの汚れはけっして消えない。消えない記憶の汚れは焼かなければならない。歴史とは、こういう洗い落とせない汚れが堆積したものなのだろう。少年の目を通過することによって、特定の時代の悲しみが人の世の哀しみにまで普遍化された。もっぱら夏の映画なのにこの題は、あの困難の時期が民族にとっての春であってほしいという願いか、それとも皮肉か。[映画館(字幕)] 8点(2008-08-28 10:59:55)

724.  ことの終わり 戦争という非日常下での恋が戦後になって…、っていう構造は、たとえば『浮雲』などとも通じる普遍的な物語世界だが、グレアム・グリーンだと、そこにカトリックの神が絡んでくる。恋が、神への誓い・神への愛に広がり、奇跡なんてテーマも出てきちゃう。少年から消えるアザ。神に、どうか私をほっておいてくれ、と祈る無神論者の作家である私。非カトリック圏のカトリック文学のほうが、より突き詰めてるみたい。何を語っても神が現われてくる思考経路って、宗教的にいい加減な風土で暮らしている者にとっては、一枚どうしても通り抜けられない幕が掛かっているようで。上り階段で始まった恋が、下り階段の爆撃で終わったわけだなあ。[映画館(字幕)] 6点(2008-08-27 12:04:13)

725.  ただいま 街の音が沁みる。住宅から漏れてくるテレビの声など、彼女が牢屋にいる17年間耳にしなかった音だし、たぶんそれ以前にも聞いたことのない街の音。中国におけるここ17年の変化は大きい。やがてここに入っていかなければならない世間に対して身構え、耳を澄ましている緊張が伝わってくる。天津の街の、息の白くなる寒さも伝わる。主任のほうにもちょっと帰りにくい家があり、帰還するということの緊張が本作のテーマ。浦島太郎を基本形にして、「帰還もの」という物語のジャンルを考えてもいいかもしれない。帰還するって、けっこう大きなドラマなんだ。[映画館(字幕)] 6点(2008-08-22 10:03:44)

726.  ザ・カップ 夢のアンテナ チベット仏教・ワールドカップ・懐中時計、の三題噺といった趣き。この無関係そうな三題がぴたりとハマっている。映画の根本にあるのは、ヨーロッパ映画によくあった「寄宿舎の悪童もの」で、プロット的にはさして珍しくないが、やっぱり映画ではあまりお目にかかれぬブータンの風俗が目を引く。黄と赤の取り合わせが美しい。仏教の儀式と、サッカーの祭典が対置される。レンタルテレビの設営までの興奮が、しだいに自責の念によって覚めていくあたりの、少年心理のうつろいが見どころか。[映画館(字幕)] 6点(2008-08-19 10:55:59)

727.  ダンス・オブ・ダスト 煉瓦の粉を含んだ風がずっと吹いている。どこか怯えを秘め、老成した少年の顔。顔がいい映画だ。雪印の缶や日本語の古新聞(煉瓦がくっつかないように、焼くときに貼りつける)などが出てきて、経済流通の裏を垣間見られる。説明が排除されていて、意味になる前の映像が剥き出しで提示されている感じ。母が背中に煉瓦を乗せているのは、民間療法か呪法の何かなのか。しばしば天に突き上げられた手、雨乞いかと思っていたら、どうもそうではないらしい。ここでは雨はせっかく作った煉瓦をまた泥に戻してしまう忌むべきもののよう。詩として鑑賞すべき映画なのでしょう。[映画館(字幕)] 6点(2008-08-01 12:11:04)

728.  こころの湯 個室シャワーのアイデアで始まり、当然その対極としての銭湯の社交場が持ち上げられる。中国でもこういう後ろ向きというか懐古趣味というか、前進的でない映画が堂々と作られるようにいつのまにかなっていて、社会が成熟したあかしであろうか。コオロギを戦わせたり(ちょっと落語の笠碁的展開あり)将棋をさしたりと、人と人とのつきあいはただただなごやかで麗しく、ここにもう少しザラリとしたものを加えられれば薬味として効いただろう。滅びも、静かに諦めとともに受け入れられていく。土地を離れたコオロギは鳴かなくなるそうだ。[映画館(字幕)] 6点(2008-07-31 10:24:40)

729.  キシュ島の物語 シュールレアリズムは土地を選ばない。開発途上国なら自然主義的な作風だろうと思い込んでいるとうっちゃりを食う。いや、生まれはヨーロッパだったけど、シュールレアリズムが育ったのは、南米など第三世界が主だったような。第1話、ストーリーだけだと、先進国のゴミが打ち寄せてきて、って、なんか風刺が強い作品かと思われそうだが、ダンボールが水面にタプタプ揺れているとこなんかコラージュ的な美しさがあり、単純に風刺だけで理解し終えない後味が残る。第3話のドアを背負って道を行く男なんて、寺山修司の作品の一コマにでもありそう。いまやシュールレアリズムは中近東で発達中だ。[映画館(字幕)] 6点(2008-07-29 11:06:21)

730.  富江 tomie 永遠の被害者ってのがちょっとユニークかと思うが、もともと日本のお化けは被害者の恨みが凝り固まって生まれるもので正統中の正統。あどけなさがそのまま怖さになるってのも珍しくはない。やっぱこれ菅野美穂の顔の怖さに尽きるなあ。前半伏せといて、後半満を持して特殊メイクなしで素顔を出し、それでも怖い。顔の造作の各パーツはいたって単純(目など単純すぎてそれも不気味ではあるが)、その各パーツの釣り合いが微妙にアンバランスで、下半分が膨らみ気味になるのを、ともかくも一つの顔に収拾しているところに、何とも知れん緊張がある。顔自体が膨張したがっているのを、無理に押さえ込んでいるような。各パーツの単純さを裏切る魅力的な複雑さが生まれている。「永遠にかわいいまんまなんて、かわいそうでしょ」なんて、その顔で言われると、なんかこう、複雑な気持ちだが、ホラー的気分にはなる。ただし凄味をきかせると怖くなくなります。[DVD(邦画)] 6点(2008-07-25 10:27:30)

731.  蝶の舌 内戦・子ども・昆虫というスペインお得意の三題噺。かたわらで犬が吠えてないと燃えない女とか、狼にさらわれた娘とか、四つ脚のケダモノの臭いもたちこめ、どこか民話の匂いに混ざり込む。そういう空気の中に政治がヌッと顔を出す。これはもうラストシーンのためにある映画で、安易な反戦映画だと、子どもが「大人は間違ってる」と大見得を切るところだが、政治とはそんな生易しいものではない。政治は途方もなく大きな困惑として子どもの前に立ちはだかる。怒りを描く映画は多いが、困惑を切実に描いてここまで成功した映画は少ないのではないか。怒りはまた別の戦争を肯定しかねないが、子どもをこのように困惑させるものは、ただただ否定するしかない。[映画館(字幕)] 7点(2008-07-09 10:52:54)

732.  活きる 前時代の没落を一身に体現するような福貴、賭けに没頭し、しかし影絵をやらせるとけっこう器用、実に非生産的な男。賭けごとは阿片と同じで急にやめると体に悪いんだよ、なんて言ってる(寅さんも「急に地道に変わると体に悪いんだよ、徐々に変わるんだよ」って望郷篇で言ってたなあ)。なんかすごく自己を投影しやすいキャラクターだったが、主人公は彼ではなく、前向きに生きる女の方だった。そうだろうな。大躍進時代の金属供出を取り上げたのは、中国映画で私は初めて見た。さらに文革時代と、悪い時代を描いていく。悪い時代とは子が親に先立つ時代ってこと。未来をふさがれる時代。悪い時代を描いても“いかにも”の悪人は出さない。紅衛兵的な女医たちも、いざとなると糾弾していた老先生に救いを求めておろおろする。悪というより未熟さや愚かさを出している。まあけっきょく、昔は悪かったが今は良いってなるんだけど、振り返るだけいいんじゃないか、日本映画が近代史の暗い面を振り返らなくなって久しい。[映画館(字幕)] 7点(2008-06-20 12:17:59)

733.  流転の海 森繁が若いときだったら似合いの配役だったんだろうけど、遅すぎました。本人がやりたがったらしいが、もう脂っけが抜けちゃってて、この役無理。これ、第一部ってことで、登場人物羅列の紹介篇で、これがあとでこう絡んでくのかな、と伏線を勝手に想像する楽しみはありましたが、でも映画の楽しみの本道ではないわな。けっきょく続きは作られずじまい。共産主義の人っていつも机の上に「資本論」を置いておくものなのでしょうか。焼け跡にはいつも「リンゴの歌」しか流れてなかったのでしょうか。なんか、これならこう、という安直な記号みたいな場面が多くて。[映画館(邦画)] 5点(2008-04-25 12:12:47)

734.  ラテンアメリカ光と影の詩 南米って、幻想とリアリズムの境界がはっきりしない土地で、そこらへんが味わい。廊下に掛けた額が落下する音がうつろに響いている雪の学校の最南から、暖かい北へ向かう少年の旅。風が吹くと傾く島では「今日は傾斜日和でしょう」なんてやってる。この島、日本が買ってくれないか、とアピールしてたり。あるいは水没する都市のイメージ、道が電信柱や並木ごとそのまま湖に至っている。幻想がリアルに提示される。テレビでは各地の浸水予報を「どこそこ地方では首まででしょう」とやってる。北へ進むにつれて政治風刺の意味あいが濃くなり、幻想を楽しむ分には物足りないが、でも南米の文学や芸術っていつも幻想と政治がセットになっていた。政治が苛烈であればあるほど幻想も豊かになっていくのだろう。空が広い。[映画館(字幕)] 7点(2008-04-24 12:15:58)

735.  魅せられて四月 《ネタバレ》 英国人は心底地中海に憧れてるんだなあ。夫の咀嚼する口元にイギリスの陰気さが凝縮されている。階級の違う人間たちが一緒に保養ってのが、イギリスではよくあることなのか、あんまりないからドラマになるのか、たぶんそっちだろうけど、そこらへんがも一つ不明だったがまあいい。明るいイタリアでのイギリス女たちの保養と回復の話。トカゲが体の上を這っていく、まどろみの日々。極楽極楽。この女の都にも男が侵入してくる、社会・社交の侵入。まどろむためにやってきた場所でも、男が別の女性に気がいってると思うと嫉妬が起こる、なんてあたりの女性心理の観察。でも大事件は起こらない、いまや満月、すべては回復して円となり、杖にも若葉が出てくる。って、いかにもイギリスらしいキチンとした映画で、それがいささか物足りなくもあり。[映画館(字幕)] 6点(2008-04-16 12:15:42)

736.  ミスター・サタデー・ナイト 《ネタバレ》 アメリカ映画って普通はカラッとしてるのに、芸人ものになると湿度が上がる。とりわけコメディアン出の俳優は、コンプレックスでもあるのか、人生を語りたがる。僕っていつもヘラヘラしてるわけじゃないんだよ、って言っときたいんだな。それにこういうステージ芸人てのは客とのやりとりが勝負なんだろうから、映画ではナマの面白さがもひとつ分からない。兄弟愛が絡んでくるのも定型。厳しい世界を語りつつ、けっきょく自己憐憫的なんだ。昔は売れてた芸人で、エド・サリヴァンショーに出たのがビートルズの次だった、ってのがおかしかった。印象に残ってるジョークは「患者に医者が言う。いいニュースと悪いニュースがある。いい方は、君はまだ24時間もつそうだ、悪い方は、それを昨日君に言うのを忘れてた」。[映画館(字幕)] 5点(2008-04-13 12:20:33)

737.  ミスター&ミセス・ブリッジ 《ネタバレ》 愛すべき頑固親父もの、ってのが映画にはある。娘たちからは時代が変わったのよ、と言われ続けてるのに、たとえば画家を見ると「なんで働かん、絵は週末に描けばよい」と叱責する。妻は夫の言いなりになって当然、そのかわり夫は妻に嫌な話を絶対に聞かせない。娘のふしだらや自分の心臓が弱っていることなどを妻の耳に入れないことが、夫たるものの義務なのだ。これはもうどうしようもなく古くさいわけだけれども、こういう一対の夫婦像に代わるものをまだ現代は生んどらんじゃないか、という保守派のグチみたいなものも聞こえてくる。前向きに生きている娘たちのほうがみじめっぽい。もちろんいつでも古いものは堂々としていて新しいものはみじめっぽく、それでも時代は新しいものに加担していく。竜巻の中での食事のシーンが良かった。大丈夫だと言う夫、それを信じて逃げない妻、私の判断に誤りがあったことがあったかね、と泰然と食事を続け、竜巻は静まっていく。[映画館(字幕)] 6点(2008-04-12 09:50:58)

738.  ピストルと少年 最初のうち少年はやたら反射する面に向かい合う。テレビに向かい合い、鏡に向かい合い、電話番号を書きとめるために窓ガラスに向かい合う。その自分の反射から、姉に向かい合いたいという気持ちにダーッとなだれ込んでいく。そうか、ピストルを向けることによって、初めて自分以外の人と向かい合えるようになったのか。彼の漠然としていた欲望が、刑事が登場することで明確にされてしまう。あるいはもう観念していた少年を姉が引きのばしていってしまう。ぼんやりしていた彼の欲望を、周囲の思いやりやお節介が、よってたかって大ごとにしていってしまう。しばしば子どもが起こす事件についての、これはひとつの解釈だろう。車に固定されたカメラからの視点が多く、カーブを切ってフロントガラスに建物の像が入ってきたり、光の向きが変わっていったりするとこが好きなんだ。[映画館(字幕)] 6点(2008-04-06 12:20:16)

739.  Hole 降り続く雨、ゴキブリウィルスの蔓延、中庭に落ちていくゴミ…、世紀末である。息の長いカットがジトッと湿気を感じさせる。うらさびれたボロアパートに不意に入ってくる華やかなミュージカルシーンは、女の心象風景なのだろう。エレベーターの中のカリプソ。でも、その華やかさを出すためにボロアパートが背景として置かれているのではなく、ボロアパートの世紀末感を強めるためにミュージカルシーンがはさまれているよう。初めて男と女が一つの画面に斜め上下で収まるあたりは何となくワクワクした。プライバシーの侵害であった穴は、檻からの脱出口にもなる。ラストは救出なのか昇天なのか。上から見れば足を吸い込む穴、下から見れば救助の手が伸びてくる穴。[映画館(字幕)] 6点(2008-04-04 12:21:33)

740.  深い河 松村禎三の映画音楽って好きだった。黒木和雄と熊井啓の専属みたいな感じだったが、とりわけこの映画の場合、同じ遠藤周作原作によるオペラ「沈黙」を作った後の仕事だったので、気合いも入っていたのではないか。この人の映画音楽にはいくつかの似たパターンがあり、ずっと変奏をやってるみたいなところがある。熊井監督の『朝やけの詩』あたりで確認でき、黒木監督の『TOMORROW 明日』で一つの達成に至る、ゆったりとうねる感じの6拍子もの。本作では秋吉久美子がガンジス川で沐浴するヤマ場で、やはり6拍子の曲想がうねり、宗教的な気分を盛り立てるのに役立っていた。映像の記憶は薄く、秋吉久美子はまだ大学生役をやるのか、と思ったことと、三船敏郎体調悪そうだなあ、と思ったことを覚えている。たしかこれが三船の遺作。[映画館(邦画)] 6点(2008-03-31 12:21:57)

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