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プロフィール
コメント数 2524
性別
ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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741.  黒い十人の女 《ネタバレ》 うわぁ、こんなシネスコの使い方はいいなぁ。あえて被写体を一点に集めて画面の3分の2くらいが不要だったり、1つの画面で背景を白と黒とに分けて、その手前で被写体が白くなったり黒くなったり(光になったり影になったり)、延々と役者が中途半端にフレームからハミ出してたり。それに移動する役者に生まれる光と影の変化や、ドアを明けたり灯りを付けたりする事で陰から陽へとパッと切り替わるなど、ライティングがとっても凄いコトになっちゃってて、今の時代にこの映画のライト作れる人って果たしているのかなぁ?ってくらいな状態。もうさんざん言い尽くされちゃってるワケですが、やっぱり、モダン。さて、物語の方はブラックなお話で、コメディとして見られる人もいれば、残酷な、ホラーな物語に映る人もいる事でしょう。男の目から見たら、仮に自分が諸星あたるだとして、十人のラムが現れたらそりゃ恐いわなぁ、とそんな映画。ところで、最後の炎上する車は、その前のシーンで岸恵子が車に乗っていて、一瞬、彼女の車が事故った?と思わせるので、そこから続くであろうエピソードは、またどうなるか判りませんよ、と波乱を予感させてるのかな、と思いました。[DVD(邦画)] 7点(2008-02-22 01:20:10)

742.  大日本人 《ネタバレ》 映画としては未熟で壊れてますけど、日本人を描くという姿勢では高く評価したいと思います。邦画が社会の細かな一部分にしか目を向けられなくなっている今、実は真面目に日本人に向き合っている映画だったりして、それは少なくとも某作品や某作家の映画化群みたいに、上っ面だけ日本の危機!みたいなアドバルーン上げて煽ってるような空疎なシロモノよりもよっぽど志が高かったりして。庶民生活から始まり、伝統・風習から、事件のエンターテイメント化、高齢化社会、アメリカ依存状態までも網羅した、批判精神に富んだ作品。松ちゃんの、人間の暗部を笑うパターンって、あんまり好きじゃないんですけど、これはアリだなぁ。まあ、シニカルなだけで収まってしまっていて、もう少し突っ込んで欲しい気もしますが、松ちゃんって元々そういうキャラですしね。[DVD(邦画)] 7点(2008-01-26 22:25:24)

743.  アース 一部の映像を物語風にしてしまっているため、オチはどうなった~!みたいな部分はあります。あと、大自然を描いているのに加工して作り出したニセモノ映像を入れるのはどうかと(紅葉部分は単に画像に着色してますね、あれ)。微速度撮影が頻出しますが、そういう「ドキュメンタリーのお約束事」に頼ってしまっている感あり。本来は不自然な状態な訳で。更に音楽とナレーションが過剰。そんなの一切なくたっていいくらいの映像の力。そう、大自然の持つ力、美しさ、実はそれだけで充分な映画。実は小さなこの星に内包された世界の、その素晴らしさを堪能し、そして他のどこにもない、ただこの星だけにあるものを実感し、そこから何かを学び取る、そんな大切な1時間半。難しい事を考えなくても、何十人という人々が記録した映像の集大成を見られる事だけでも、とっても貴重な体験だと思います。それにしても自然は美しく、力強く、厳しく、つまり私は自然から最も遠い存在だわ・・・。[映画館(字幕)] 7点(2008-01-14 15:28:19)

744.  クワイエットルームにようこそ 面白く見られたものの、見終わってみて、さてと省みた時に何もないカラッポな空疎な感じを受けてしまったのは、結局のところ自分が彼女達と同じ世界の住人だったりして、危うい日常はずーっと続いてゆくのだな、という現実以外の何も示唆してくれはしないところにあるのかもしれません。過食、拒食、不眠、ついでに過敏性大腸症候群と、軽めなアレな病気はひと通り経験してきているだけに(抗不安剤の甘美さを思えば、そこに堕ちてゆく心地良さも判るのだけれども)、そこから先の(本当はあるはずもない)甘い未来の方が、実は映画として心地良いワケで、だけどこの映画の笑いの奥にある冷たい世界は「ああ、もう、その通りです」としか言い様がなくって。そして、きっとみんながみんな実はこちら側の世界の人間なんだよ、という映画でもあるのだろうなぁ、なんて。この映画をただ笑って見ていられるだけで終わってしまえる人生が本当の理想なのでしょうけれど。[映画館(字幕)] 7点(2007-11-10 20:18:25)

745.  バイオハザードIII 前2作も映画館で見てるし、すっかり興味も薄れたけどお付き合い程度に、って感じで見ましたが、前作よりは面白かったですね。ゲームの『バイオハザード』から遠く離れて(いや、『1』、『2』、『ベロニカ』しかやってないのでそれ以降どうなってるのかよく知りませんが)、ある意味正統派な終末ゾンビものの匂いを醸してます。前作ラストで示唆されたように超能力は出てきちゃいますけど。でも、カラスのシーンでの圧倒される映像はかなりワクワクさせられましたし、それをバーン!とやっつけてみせるミラのカッコ良さったら。ホラーらしさも復活して、一作目の人間トコロテンも再登場、パワフルなゾンビものとして意外に楽しめる作品でした。ただラストの倖田來未の歌はねぇ、やめて欲しかったですねぇ。彼女は嫌いじゃないし、彼女に罪はないですけど、商売のネタにするために映画に愛のない人達が映画を壊すような事はしちゃいけません。avexはあちこち土足で踏み荒らさないで、音楽できっちり商売して下さい。お願いします。[映画館(字幕)] 7点(2007-11-04 16:25:10)(良:1票)

746.  めがね 残酷な映画でした。何しろ、私は映画館で映画を見る前には決して飲食しないで臨むのですが、朝から飲まず食わずの午後2時過ぎに、あれだけ美味しそうなものをばーくばく食べまくる映画を見せられちゃ・・・。さて、それはともかくやっぱり残酷な映画。だって、この映画の世界はとても安らぐ世界だけれども、ずっとそこに居たいと思うけれども、現実にはどこにも存在しない、し得ない世界。登場人物ひとりひとりがリアリティのカケラも持たずに存分にたそがれられて、だけどこちら側の人間はあんな風にたそがれる事は絶対に無理、って判ってるから、だから残酷。逆説的に、たそがれシステムに組み込まれてるだけなのでは?なんて意地悪な事を考えたりもしますが、ここは物流やら金銭すら見えて来ない世界ですから、心地良く組み込まれますわなぁ。映画館を出て、冷たい雨のハチ公前、人で溢れ停滞する流れの中で、顔面や首に傘をぶち当てられ、無理矢理突進してきたお姉さんに押されながら、これが現実、と苦笑するしかない私ではありました。[映画館(邦画)] 7点(2007-09-30 18:06:42)

747.  ミス・ポター 《ネタバレ》 オーソドックスでクラシカルな雰囲気がとっても味わい深くて、ちょっとしたファンタジーの要素も愛らしくって、写し取られた風景の情感がとっても良くて、音楽もいいし、わぁ、なんて素晴らしい映画なんでしょう、と感動したかったところなのですが、何故か映画のテンポが3倍速。映画見てる最中に「1分でわかる『タイタニック』」とかいうパロディアニメ思い出しちゃいましたよ。もうテンポ良すぎて、映画始まって1時間くらいでもうユアン退場しちゃったりしますからねぇ。クラシカルって事で、上映時間もクラシカルにまとめようとしたのかもしれませんけど、それにしちゃ子供時代から、本が出版され、恋をして、悲劇を乗り越え、自分の生き方を獲得するまでの一代記、詰め込み過ぎだぁ。そして、大変申し訳ないのですが、プロデューサーまでやってるくらいですから思い入れたっぷりな上で演じてるのでしょうが、レニーがミスキャストかな、と。ウソでももっと若くて綺麗な(本当に失礼!)、キーラ・ナイトレイあたりが演じた方が映画のファンタジーとして綺麗に完結したように思えるんですけど。あと、親友役のエミリー・ワトソンもね・・・。このメイン二人がどうにもこうにもオバ・・・(大変に失礼!)なので、いちいち現実に引き戻されちゃったな、って。あくまで題材は最高でした。[映画館(字幕)] 7点(2007-09-22 15:40:11)

748.  ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 元々新しくはあっても革新ではなかった『エヴァ』ですが(引用元をハッキリさせている分だけ潔かったと言えますか)、前回の映画化の最後で後を濁しまくりで外に出て行った癖に、一体どの面下げてのこのこと戻ってきているのかと。今回の映画化は驚くほどに保守的で、ある意味退化しており、そして、その分非常に心地良い、と。テレビシリーズをリアルタイムで見ていた頃の純粋な愉悦そのままの映画でした。そもそもが馴れ合いの土壌から生じたガイナックスに革新を望む事自体が誤りであり、所詮はATフィールドの中に閉塞された、停滞した馴れ合いに、その愉しみの本質があるのだとすれば、その内側から逃げ出さない事にこそ安穏があるのだろうな、と思うのでした。『エヴァンゲリオン』が『ヱヴァンゲリヲン』という古典へと移行した今、その古典の殻の枠に閉じこもり、革新に背を向ける事の快楽を享受するのもまた、懲りないファンであるという点で、監督を揶揄したところで結局は似た者でしかないのだな、と。革新の芽は他にいくらでも存在しているのですしね。[映画館(邦画)] 7点(2007-09-15 17:05:35)

749.  河童のクゥと夏休み 《ネタバレ》 原恵一作品という事でどうしても期待してしまいますが、良くも悪くもマトモな佳作アニメ止まりでした。前半の、上原家内や康一の生活範囲内だけで描かれる世界は楽しく弾んでいてちょっとした描写にまで凝っていて感心するものの、マスコミが絡み始めてからの展開になると、どんどんと作画は崩れるし、演出の間が悪くなってゆくし、展開が間延びするしで、雑な印象になってしまうのが残念です。物語の構造が80年代に濫造された『E.T.』フォーマットものの枠内に納まってしまっているのも意外性に欠けてしまいますし。それに多分、今回も宮崎アニメや『クレしん』映画と同様、脚本なしでコンテから直接作業に入っているのではないかと思われますが、進行がいびつになってしまっている気がして、見る前に2時間18分って大丈夫な尺なのかなぁ?と思ったのですが、結局のところやはり大丈夫じゃなかったなぁ、と。あと20分削れたでしょう。後半の演出の間の悪さと、デザインも描き方も違う作品なのに『クレしん』的作画になってしまう状態に、ああ、途中で力尽きたんだなぁ、みたいな。疎外されてゆくものの気持ちを大切に描いていた筈なのに、最後の方でキャラに唐突にテーマとして喋らせてしまったり、自然を大切にしてない人間がいかん!と説教臭くなってしまうのもどうかと(そもそもエコロジー映画は資源を大量消費して成立するアニメーション映画という形式との矛盾を抱えてるのですよね・・・)。でもクゥは可愛かったし、ワクワクできたし面白かったしで、期待したほどではないけれど・・・という感じかな。[映画館(邦画)] 7点(2007-08-05 17:29:09)(良:2票)

750.  ピアノの森 《ネタバレ》 原作未読です。この人のマンガ好きなんですけど、すーぐ中断しちゃって、下手すると2~3年間が開いて、再開したのはいいけどガラッと絵柄が変わっちゃってて、とかあるから未完な状態じゃ手を出せませんわぁ。さて、これは多分、ほんの序盤のところをアニメ化したのだと思うのですが、最初はなんだか凡庸なアニメという感じでした。作画がちょっと丁寧な(マッドハウスならば当たり前)テレビアニメといった風情で、演出に映画的な空間の描き方、時間の流れ方がない状態で、これはツラいわぁ、と。物語も、海が何故、どういった経緯からあの音を、そしてあのメロディを創造したのかが全く見えず(単に赤ん坊時代からピアノと共にそこに居た、では、音楽のセオリーは決して身に付かないでしょうし)「天才だから」で片付けられてしまっている点で、入り込める要素をスポイルしてしまっている気がします。もっとも、『のだめ』『神童』とピアノマンガはどれも同じ欠点を持っていますが。ところが映画は誉子の唐突な登場によって俄然魅力を放ち、音楽とドラマとが相互に高揚感を持って高まってゆきます。なんだ、誉子をもっと前に出しておけばドラマに幅が出たんじゃん、と。この点、残念ね。メインに声優を使っていないため、少々聴きづらい部分もありましたし、キャラに合ってるかなぁ?と頭をヒネる感じもありましたが、みんな想像以上に上手かったです。最初と最後を綺麗にまとめる事で小さくまとまってしまった感はあるものの、クライマックス以降での広がりに、続きを見たいと思わせてくれました。[映画館(邦画)] 7点(2007-07-28 20:50:54)(良:1票)

751.  ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 《ネタバレ》 まずは、あのダラダラした原作をよくスッキリとまとめたと褒めたいところです。米語版を辞書を片手に読んだので時間がかかったせいもあるのでしょうが、ホグワーツと魔法省の対立、ヴォルデモートの復活という一大事展開のハズが、こんなモンでいいの?と頭ヒネリまくり状態だった原作は、映画化でスリムになる事で楽しめるものになりました。監督生、クィディッチあたりはばっさりカット(ロンかわいそ)、延々ぶちギレハリーやOWLはさらりと、そして出来の悪いロールプレイングゲームみたいだったクライマックスのアンブリッジの部屋~森~魔法省の展開も畳み掛けるような展開でスッキリ。もちろん、毎度の割愛し過ぎ感は今回も健在でしたけど。子供向けな匂いはもはや消え失せ、冒頭からずっとダークな雰囲気に支配されて陰鬱な感じではあるのですが、演出センスはいいです。それゆえクライマックスで皇帝対ヨーダみたいな凡庸なノリになってしまうのが残念。各派の面々の展開もちゃんと見えないままに肝心なシーンまでさらりと流されてしまいますしねぇ。しかしこれだけキャラに愛着が湧いてると、もう何でも許せちゃいそうな気がしないでもないです。原作で魅力的だった新キャラのトンクスとルーナ、トンクスは残念な描かれ方でしたが、ルーナは原作以上に魅力的。今回の映画は原作の欠点を補ってる感もありました。[映画館(字幕)] 7点(2007-07-14 18:08:27)(良:1票)

752.   《ネタバレ》 最後に船は絶対に沈まないといけないと思いました。そして「やっぱり!」って。だってこれは『悪い女』に続く裏『タイタニック』なのですから。水の上で孤立した空間と、外界を結ぶ舟は『春夏秋冬、そして春』、語らない二人は『うつせみ』、娘を失う事の恐怖を描いたように思えるあたりは『サマリア』と、キム・ギドク監督の総集編みたいな作品ではあります。水の上に漂う船を捉えた美しい映像と、胡弓の安らかな音色によるイメージとは裏腹な、愛憎の物語ですが、歪んだアブノーマルな愛に見えるけれど、男の欲望、女の愛は結局のところこんな感じなのではないですか?と。ひとつ言えるのは、ヒロインはあの後、家族の元で幸せに暮しました、でもなければ、彼と幸せになりました、でもないだろうな、って事。言わずもがなですか。それにしても私にはお爺ちゃんが仲代達矢に見えて仕方ありませんでした。船乗ってるから『男たちの大和』思い出しちゃった。[DVD(字幕)] 7点(2007-05-17 01:12:09)

753.  スパイダーマン3 《ネタバレ》 あああ、3作目にしてやっと「スパイダーマン」ってモノの魅力が判ったような気が。これは地球や国家の危機を救ったりするようなヒーローの物語ではなくって、思いっきりお金をかけた昼メロですね。次から次に起こる事件はひたすら主人公のプライベートに関するもので、ごくごくパーソナルな感情のオンパレードの世界。怒涛の惚れた腫れたくっつく別れる三角関係憎悪復讐和解ワールドは、まるでお昼に放映されているおばさま向けドラマのようじゃありませんか。そう割り切って見ると、前2作からの積み重ねもあって結構楽しめました。また、相変わらずのCGワールドですが、前作よりも技術は格段に向上して(アクションシーンでの人間の動きが全部CGっぽさ丸出しだった前作に比べて、ライブとCGとの見分けが付きにくくなってましたもんね)、今回は怪獣映画的な視点もあって、いい感じ。ただ、あっちこっちエピソードを広げまくっているせいで物語や映像が上手く繋がってない、強引に引っ張ってるような箇所が見受けられたのが残念でした。それにしても、あれだけ色々とケリを付けちゃうと、次に持ってくる昼メロネタは残ってないような気もしないではないですが。[映画館(字幕)] 7点(2007-05-02 21:25:58)

754.  私たちの幸せな時間 《ネタバレ》 カン・ドンウォンとイ・ナヨンという、私が韓流スターの中でも最もキレイだと思う男女スターを並べたこの映画、なんとなく顔立ちが似てる二人(目に力があるところが特に)を起用した理由というのが、映画を見てると「ああ、なるほど」と。境遇こそ違えど内に秘めた部分は似ている二人がお互いに自己の姿を重ねてゆくところがカギで、ガラス越しに二人の顔が重なるという判り易いショットが繰り返されるので、似ていてこそですね。シリアスで暗い映画です。笑いどころはほんの少し。死刑囚に面会にゆく物語ですから、結末は最初から判っているようなもの。自殺未遂を繰り返すヒロインと死刑囚とが互いに徐々に心を開き、それによって明らかになってゆく、二人がそれぞれに持つ心の中の闇、その重いこと。それゆえに一緒の時間を過ごす間のほのかなやさしさが心に沁みます。ただ、チラリと色気を出して死刑制度に反対するような政治色を織り込んでしまった点がひっかかります。その場合、死刑囚ユンスの設定はそれを問うのにとてもではありませんがフェアではありません。創作である上、物語上の真実が彼にひたすら同情を抱かせるように設定されているのですから。そういう映画の成り立ち様に少々醒めてしまったのは残念ですが、陰影を駆使した照明に落ち着いた構図のシネスコ画面、そしてなんと言ってもメイン二人の演技にすっかり魅せられました。アイドルのような存在だった二人がこれだけの深みを見せる韓国映画は今、かなり成熟してきているのかもしれません。[試写会(字幕)] 7点(2007-04-28 00:07:15)(良:1票)

755.  パプリカ(2006) 《ネタバレ》 うーん、原作は未読なのですが、ハチャメチャな意味なしセリフから察するに、これ、元はもっと馬鹿馬鹿しい不条理物語、毎度の筒井節の世界だったんじゃないでしょうか。なんか妙に真面目に作られていて、どうも物語と今監督との馴染みが悪い気がして仕方ありませんでした。説明的不条理という、創作においてあんまり面白くない状態になってしまっているんですよね。『千年女優』のような、全てが1つの芯の上に存在する不条理と、この物語の不条理とは全くの別物なのですが、同じ様な感覚で作られてしまっているような。逆に説明的に作るのならば、敦子が時田に抱いていた感情に何らかの説得力ある描写が欲しかったです。あれだって本来はどう考えても不条理なお笑いネタなんじゃありません? あと、林原めぐみの声がパプリカには合っていても、敦子には合っていない感じ。しかし一方でアニメーションとしてはかなり面白い出来だったと思います。映像を見ているだけで存分に楽しめてしまう状態。物語は懸命に意味を求めていたけれど、結局は映像の快楽にこそ本質があった、そんな映画でした。[映画館(邦画)] 7点(2007-04-08 16:49:02)(良:1票)

756.  ドリームガールズ(2006) 私は昔から「シュープリームスよりはスリーディグリーズ」ではありましたけど、眩い歌の世界は最初から鳥肌モノでしたね。もう冒頭の世界だけで描いてくれればそれで充分、物語とかいらない、とか思っちゃいました。まあ、そうはいかないでしょうから、成功とそこから生まれる影のドラマが描かれてゆく訳ですが、その部分はどうも今ひとつピンと来なかったかなぁ。散文調で一本芯を通す部分がなくて、それは舞台のミュージカルのスタイルにはありがちなのですが、映画としては脚本に芯を与えて流れを作って欲しかったな、と。観客に注目ポイントの選択肢のある舞台と違って映画って決まった映像だけをキッチリ見せるものですから、案内役不在だと意識が映画から離れる瞬間が生まれてしまって。でも、ソウルって何よ?ファミリーとかブラザーとか言うけど、言葉に縛られてるばかりじゃないの?っていう、内省的な意識は、ちょっとグッと来ました。劇場の音響が少々過剰気味な上に、ちょっと盛り上げ過ぎじゃない?って曲が多くて、最後にはぐったりって感がなきにしもあらずでしたが・・・。[映画館(字幕)] 7点(2007-03-03 21:52:13)

757.  頑張れ!グムスン 《ネタバレ》 母親の自覚ゼロな若い主婦が、ぼったくりバーに囚われてしまった夫を取り戻すべく、赤ちゃんを背中に夜の歓楽街を駆け巡る混乱劇。タイムリミットは義父と義母がやってくる早朝まで。基本的にバカ映画。ゴタゴタした展開と沢山の登場人物で盛り沢山ですが、バカさ加減を楽しめないとツラいですか。色々なエピソードを散りばめつつ、それぞれにきっちりケリを付けきってないのが残念ですね。一応エンドクレジットでその後が描かれるんですけど、登場人物のエピソード全てにオチが付いてる訳じゃないですし。あと「花嫁はギャングスター」を見てないと判らないようなネタもありますが(あのシリーズで白鮫を演じていたチャン・セジンが意味ありげに出て来ますが・・・)。赤ちゃんを背負っている、っていう状態がキーになって物語が動いてるんですが、肝心のクライマックスで赤ちゃんを背中から降ろしてしまっているのは失敗かなぁ。あの展開ではさすがに背負ってたら無理がありますけど、あれだけ引っ張ったのならば、そこも赤ちゃんをキーにした展開にすれば良かったんじゃないかと思います。でも、ペ・ドゥナがボロボロクタクタになりながらもずっと魅力的で、母親としての目覚めとか妻としての自覚とかいうメッセージを描こうとしつつ描けてないような欠点も、彼女の魅力の前ではどうでもいい事のように思えてしまいます。描かれているのはたった一日の出来事ながら、色々なパターンの彼女が見られます。ペ・ドゥナ主演のバカ映画、ってキーワードでピクッ!と食指が動く人ならば、楽しめるんでないかな。[DVD(字幕)] 7点(2006-12-24 01:07:41)(良:1票)

758.  悪い女(1998) 《ネタバレ》 【珍説】他作品のネタバレ禁止なので、ちょっとレビューが難しいのですが、この映画、裏『タイタニック』なんじゃないかと。ギドク監督が『タイタニック』を見て「ソーデナイダロ!」と作り出した世界。部屋に貼ってあったディカプリオのポスターと、エンドクレジットの水の中から見上げるショットを見て、ハタ!と気付いたんですけど。この作品においては男はあくまで女の中に内包される、ちっぽけな存在でしかないのです。救い出されるのは女ではなく実は男の方だと。『タイタニック』と符合する部分、ネガになってる部分を考えてみて下さい。貴族令嬢と娼婦の違いを始めとして、んー、あとは『タイタニック』のネタバレになってしまうのでアレなのですが、色々と繋がる部分があったりするんです。ギドク監督なりのおとぎ話、といったところでしょうか。男の悲しい性ゆえに男は決して女を越える事はできないのです。[DVD(字幕)] 7点(2006-12-20 01:45:37)(良:1票)

759.  犬神家の一族(2006) 《ネタバレ》 映画が始まり、藤司純子の松子が口を開いたとたん、思わずそれに合わせて「お父様、ご遺言を。みな、お父様のご遺言を・・・」と口をパクパクさせてました。それくらい前作は私の中に染み付いている映画ですし、そしてこの映画は前作との違いは殆どないという作品。もはや、役者以外はどこが違うのかの間違い探し状態。前作をよーく知っている人間にとってこれは、リメイクと言うよりもオリジナルのちょっと音痴な模作って感覚になってしまうんですよね。何が音痴か、と言えばやはり役者さん。それぞれの役者さんは悪くないんです。存在感は見事です。だけど発声、声と声の応酬によって高まってゆく場面、それがとても弱いかな、と。前作では役者さんが皆、パキッ!とした声を出していたのですが、今回は全体的にアンバランスなトーンでコンビネーションがいまひとつ、みたいな。それから、映像派の市川監督にしては、構図が全編やや頭づまりに感じたのが「あれ?」と。前作の東宝ワイド(1:1.5の特殊サイズ)に対して今回はビスタサイズ(1:1.85)でしたが、実は今作も東宝ワイドを前提とした撮影がされてるような事はありません? 前シリーズは東宝ワイドに非対応な劇場ではスタンダードサイズ(1:1.33)で映写できるよう撮影されていたのですが、今回は無理に上下切ってないですかねぇ? あとせっかく新作なのだから、前作で省略された湖から下半身が突き出している理由とか、お琴の師匠の正体とかを見せて欲しかったですし、笑いを取るシーンも前作と同じではなく新しいネタを仕込んで欲しかったです。とは言え、今の日本映画でこれだけちゃんと撮影されている映画ってなかなか見られないですし、なんと言っても極太明朝のカクカクっとしたクレジット見ただけで涙出てくる身としては、素直にこうして新作として見られて嬉しかったです。唯一前作と全く異なるラストシーンなんか、ただそれだけで嬉しかったですしね。[映画館(邦画)] 7点(2006-12-16 14:20:09)(良:1票)

760.  クライング・フィスト 何もかもを失いかけている二人の男が、それぞれの人生を背負いながらリングに立つ。お互いの事など何も知らないまま、ただ相手に勝つ事だけに賭けて。男臭い映画です。カッコ悪い生き方をしている二人が、一切カッコ付けずに、でもカッコいいクライマックスを迎えます。一切の虚飾を廃したラストの試合シーンは見事。歓声もセコンドの声もテレビの解説者の声も一切なく、ただ殴りあう音、息遣いだけが聴こえる表現は、あくまで二人のボクシングの動きだけで見せるという、役者が本気でないとなかなか出来ない世界。ただ、その試合に至るまでには少々ひっかかる部分が無きにしも非ずでした。まず、絶えず動き続けるカメラがちょっと不快。「プライベート・ライアン」以降お馴染みの、あのパラパラ映像(高速度で撮影しておいて、中を抜いて正常速度にするアレ)がたっぷり使われていて、でも効果としてこの映画に相応しいのかなぁ?と。目が疲れるばかりです。それから、登場人物が沢山いるんですが、どういう関係、どういう位置の人なのか不明なまま、って人物が何人もいて、思わせぶりで終わってしまっていたり。そういう枝葉がちょっとざわついていたので、試合に向かって高められてゆく感じが薄らいでしまっているのが残念です。でも、チェ・ミンシクって役者さんのプロ根性を実感するだけでも一見の価値あり。本当にこの人は多彩と言うか、引き出しの数がもの凄く多い役者さんですね。[DVD(字幕)] 7点(2006-12-10 01:55:02)

080.32%
1220.87%
2421.66%
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431912.64%
548519.22%
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