みんなのシネマレビュー |
|
761. ブラス! このバランスの悪さ、ばらまかれた不安定要素こそがリアリティ、真の人生と呼ぶべきもの。それは承知の上で「リトル・ヴォイス」同様この監督との相性はどうもよくないのを感じる。サントラCDを持っているのもこの映画が好きというよりは曲と演奏がいいからにすぎない。この映画のパーツは何処かにはめ込まれるためではなく、それ自体が存在するためだけに散らばっているので一人よがりな印象を与えかねない。スカッと気持ちのよい作品を連想させる邦題もこの陰気な作品には似合わないように思う。[映画館(字幕)] 6点(2006-03-14 19:53:33)(良:1票) 762. ザ・カンニング〔IQ=0〕 フランスのコメディは例外を除いては国外ではあまりポピュラーじゃないけど、これは万国共通にわかりやすい題材で誰でも楽しめる気がします。あの手この手のカンニング作戦も手がこんでいて笑っちゃう。一番すごいのはペンを遠隔操作する方法じゃないでしょうか?クラスの女の子が生んだ赤ちゃんのパパが誰だかわからないのも実におフランス的。ぜんぜん高校生には見えないダニエル・オートゥイユはこの時30才、現在もご活躍中。[地上波(吹替)] 6点(2006-03-10 20:08:53) 763. ハンガー(1983) T・スコット、デビュー作。この時期の彼はまだ兄リドリーの影響下にあり作風も技法もよく似ている。スモーク&ライト、ホワイト・ダブ。C・ドヌーブとD・ボウイの硬質なルックスが優雅な作品世界にはまり、お耽美。寿命つきせし伴侶が脆く崩れるならば次を。白く眩しき吸血鬼モノの異色作。[映画館(字幕)] 6点(2006-03-06 19:53:34) 764. 透明人間(1992) 特撮ではなく、演技で透明人間ニック(チェビー・チェイス)を「見せる」サム・ニール。[地上波(吹替)] 6点(2006-03-05 13:06:51) 765. チャンプ(1979) 男性版「ステラ」?どちらもオリジナルは1930年代で、この時代のベタさってことかな。あまりに違う両親の間に生まれた子は気苦労の絶えぬもの。リッキー・シュローダーは可愛く上手いけれど、不憫すぎて見てるのがツライです。[地上波(吹替)] 6点(2006-02-24 22:28:26) 766. クライム&ダイヤモンド 洒落た、ちょっといい映画。ただせっかくのアイディアや殺し屋T・アレンのキャラを完全に生かしきれてなくて小品なイメージなのは、作り手の自己満足っぽい気配がするから?[CS・衛星(字幕)] 6点(2006-02-16 23:55:57) 767. スーパーガール スーパーマン、カル=エルの従姉妹カーラは地球ではリンダ・リー。 ピーター・オトゥール、フェイ・ダナウェイ、ミア・ファローとキャストは従兄弟の映画に劣らないんだけど、話がつまらなくて……恋しなくてもいいからもっと活躍してほしかったな。 モーリーン・ティーフィ(ルーシー・レイン)は「フェーム」とこれでしか見たことない。 フライング・シーンとキラキラしたオープニングとジェリー・ゴールドスミスのテーマ曲は好きです。 おなじく飛べる「天使とデート」より平均点低いのは、スーパーヒロインのハードル高い?[映画館(字幕)] 6点(2006-02-09 20:12:06) 768. マネキン 誰でも一度は「この美しいマネキンが動いたら」って思ったことがあるかも。夢があっていいです。オカマちゃんハリウッドや若きスペイダーのあんまりサマになってないイヤミキャラも楽しいし。惜しいのは、デパートメント、ウィンドウ・ディスプレイ、コスプレざんまいの贅沢素材にしては映像が地味、80年代マテリアル・ワールドっぽいばかりで華麗さがないこと。マネキンもも少しキャトラルに似てればね。「愛がとまらない」より、2人が夜の街をバイクで駆けぬけるシーンの曲が好きです。[ビデオ(字幕)] 6点(2006-02-07 20:20:08) 769. スカーレット/続・風と共に去りぬ<TVM> 「風共」の熱心なファンというわけではないので、比較的冷静に鑑賞。新しいスカーレットの物語が、大きく広がりを見せる舞台で次々と展開してゆく。V・リーとはタイプの違うJ・W・キルマーは、豪気な女であっても高慢ちきには見えないのが良いところか。T・ダルトンのレットは別に文句ないが、ダメ!っていう方多そう。S・ビーンのエロ伯爵はひたすら怖い。[CS・衛星(字幕)] 6点(2006-02-06 20:14:02) 770. スペースキャンプ これ、舞台が船とかだったらあまりにも普通だが、船は船でも宇宙船、しかもスペースシャトルということで結構雰囲気だけでワクワクした。(もちろんNASA全面協力)L・トンプソンは中学生みたいに若いしホアキンのデビュー作でもある。大人の役者も「魔宮」のK・キャプショーや「エイリアン」のT・スケリットで居心地がよいが、安直な展開で危険な描写がほとんどないのは、チャレンジャー事件に配慮して削ったのかも。[映画館(字幕)] 6点(2006-02-04 17:21:55) 771. ラビリンス/魔王の迷宮 子供っぽい普段着のジェニファーも、銀のドレスに身を包み黒髪に銀糸這わせば、たちまちボウルルームのお姫様。魔王ボウイの‘Undergound’もよいけれど、ファンタジーとしてはかなりお子様向け。[映画館(字幕)] 6点(2006-01-27 20:12:49) 772. ジェイン・エア 《ネタバレ》 フランコ・ゼフィレッリの「ジェーン・エア」。 90年代に作られたブロンテ姉妹の映画のヒロインをそろってフランス女優が演じるとは(この時期魅力的な若手女優不足であったとはいえ)、イギリス国民は面白くなかったのではないか。 前半のローウッド学院での日々に時間を割き、かわりに後半のリヴァース兄妹との関わりは簡略化され形だけとなり、彼らとの血縁関係やセント・ジョンの求婚もなし。 中盤のソーンフィールド(ロケーションが素晴らしく、ロチェスターが後見するアデールが愛らしい)は比較的充実しているが、全体としてかなり食い足りないのは否めない。 ただ、最初に見た映像作品だけに、ジェーンのイメージはこの白面のシャルロット・ゲンズブールが自分の中に根強くあり、ロチェスター(ウィリアム・ハート)は今一歩か。 少女時代(アンナ・パキン)、バーサ(マリア・シュナイダー)、フェアファックス夫人(ジョーン・プロウライト)は充実のキャスト。 [映画館(字幕)] 6点(2006-01-25 19:56:39)《改行有》 773. イレイザーヘッド 「アレクサンダー大王」「ダンサー・イン・ザ・ダーク」とならび鑑賞に苦悶した映画。しかし別に見なくてはいけないわけでもないのに、お金を払って見せていただく自分も奇矯と思えなくもない。見たのは完全版。完全版だろうが通常版だろうが生理的・心理的に襲いくる怖気に大差あるとも思えず、こちらは「より気持ち悪い」だけかもしれない。生きながら腐っていそうな異形の幼生(ぁぁぁ)、「あるもの」をプチュプチュ踏み潰しながら揺れうごく巨顔の女性歌手(ぅぇぇ)、臓物に響き神経を逆なでする不快音(ぃぃぃ)。観賞後は苦界から生還した気分でかなり消耗し、稀少という点では一見一聴に値するが、デヴィッド・リンチの自己投影がされたアブストラクトな残像は、焼印のように脳裏に刻まれること必至。[映画館(字幕)] 6点(2006-01-24 19:56:33) 774. ヴィドック ジュネから離れたキャロ。キャロのいないジュネ。ともに片羽のない蝶のようで、金色に鈍く光る単調な探偵物を見ながら、濃い蜜月の作品ばかり思い出された。[映画館(字幕)] 6点(2006-01-23 19:58:26) 775. 美女と野獣(1991) 初見時からこの作品には懐疑的。野獣は王子よりカッコイイし、ベルの作画って美女っていうには・・・。シュレックが出てからは尚更。しかしA・メンケンのテーマ曲はケチのつけようがなく、アンチテーゼであるシュレックもまたこの基盤がなければ生まれなかった。[映画館(字幕)] 6点(2006-01-22 16:37:05) 776. リトル・マーメイド(1989) アリエルの魅力は否定しがたい。王子も原作のような悪気がないだけの馬鹿者ではなく、‘UNDER THE SEA’も悪くない。それであっても、アンデルセンの最高傑作から表層だけ借り、テーマ性が全く異なるこの人魚姫には‘ANOTHER’の形容詞が絶対に必要。[CS・衛星(字幕)] 6点(2006-01-21 19:05:16) 777. ステラ 幸せとは誰が決めるものなのか。ステラの誇りは所詮自分の作品を完璧に仕上げた自己満足ではないのか。・・・という疑問もないではないが、母親の捨て身の愛とつまらぬ理屈を天秤にかけたところで答えは永遠に出ず、ステラとジェニーの20数年を凝縮した2時間につきあうことが時間の無駄になるとは思わない。[CS・衛星(字幕)] 6点(2006-01-11 19:47:48) 778. ロボコップ3 「2」よりは好きな「3」。「1」に近いのではなく娯楽映画として。ルイスはおしくも殉職となるが、代わりとなる美人メカニックがロボに寄り添う。敵将にも英国人俳優を据え、‘AKIRA’で米国でも名を売ったカツヒロ・オートモの名を冠した忍者ロボも楽しい。フライングも新味を出すための苦し紛れの選択?1作目よりストレス溜まりまくった署長&警官隊のバッジ投げ捨てシーンに拍手。[映画館(字幕)] 6点(2006-01-08 21:37:44) 779. スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー 雰囲気映画・見世物映画には特別弱い自分もこれは手放しではホメられない。素晴らしいデザイン、繊細なカラーリングも無用の長物と化すほど話に乗っかれず。冒頭のポリーと巨大ロボ軍団のシーンは良いけど、全体として一般のスクリーンに掛けるにはあまりに素人っぽい気がする。精魂こめたのは十二分に感じるけれど、K・コンラン、監督と脚本は誰かに頼んで原案とエンジニアリングに専念すべきだったネ。[映画館(字幕)] 6点(2005-12-27 20:39:02) 780. ラブ・アクチュアリー クリスマス・愛のエピソード集。 若妻キーラ・ナイトレイに片思いする男の子や、老年ロックスター(ビル・ナイ)とマネージャーの話はしんみりしてお気に入り。 エマ・トンプソンとアラン・リックマンの話は、「いつか晴れた日に」もこのカップリングの方がお似合いだったと思うのでした。 ヒュー・グラント首相のはおとぎ話。 ALL YOU NEED IS LOVEかもしれないけど、エンドロールまで愛をつめこんでるのは、ちょっとやりすぎじゃない?[CS・衛星(字幕)] 6点(2005-12-25 07:56:00)
|
Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS