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プロフィール
コメント数 901
性別 男性
年齢 42歳
自己紹介 最近になってまた映画を観る習慣が出来ました。
前はほとんど観なかった邦画をたくさん観るようになり
新しい映画ライフが充実しています。

昔ほど数はこなせませんが
趣味と生活のバランスをうまく保ちながら
なるべくたくさんの映画を観て、
なるべく読み応えのあるレビューを続けていきたいと思います。

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【製作年 : 2020年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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61.  青くて痛くて脆い 《ネタバレ》 「自分の取るあらゆる行動には人を不快にさせる可能性がある。不用意に人に近づかない、人を否定しない。そうすれば誰も傷つけないし、傷つけてしまった誰かから自分が傷つけられることもない。」 パラパラ漫画とかのセリフから映画は始まります。あらすじとしては、冒頭の台詞のような信念を持つ男子大学生の楓が、それと真逆の性質を持った女の子に話しかけられ、モアイというサークル活動を始めるに至り、惹かれるも、肥大化したモアイの中に居場所を見つけられず、想いを寄せていた彼女が自分のいないサークルで楽しそうに活動していることに歪んだ嫉妬をして、モアイや彼女に攻撃するというお話。こう書くと、すごく暗い歪んだ話だと思いますが、実際すごく暗い歪んだ男の話です。 でも自分も内に籠って勝手に壁を作るタイプだからあんまり偉そうには言えません。こんな攻撃をしたりはしませんが、わりと彼の気持ちはわかったりする。好きな人が違う誰かと仲良くしてたりしたら普通に嫉妬するし、それを見てるのも嫌になる気持ちは普通にある。わからないのは、衝動的に部屋を飛び出して彼女を探したり、遠くに見つけた彼女を見つけて走って話しかけに行ったりしたこと。いやそんなエネルギーやモチベーションで動けるならそもそもこういう人間になってないでしょう。映画なので、そこは物語っぽく作る必要があったのだろうけど、そこの動きだけ彼の設定とは、真逆の動きをしたことに戸惑ってしまった。 まあ、全く同じではないまでも、自分の内面を他人に見せられた気持ちがした、なんだか複雑な気持ちになった映画でした。[インターネット(邦画)] 7点(2022-01-07 23:31:24)《改行有》

62.  弥生、三月 君を愛した30年 《ネタバレ》 全く同じ俳優、女優が高校生から50手前の中年まで演じることに違和感を感じる人もいるのかもしれませんが、私はそこまで違和感を覚えず見ることができました。 高校時代の友、その時の記憶を胸に男女二人の人生の変遷を見ていく物語。二人とも、若い時の夢と大人になってからの現実を抱えながら時を重ねていく。同時に、二人の互いへの想いも募らせながら。 何十年もの歳月の、三月だけを切り取って見せるというのは面白い手法ですね。携帯電話の形で世の中の移り変わりも感じたり。ストーリーの場面は「え、ここで?」という切り取り方のところもあったんですが、逆にそれからの展開が気になってのめり込めました。「絶対生きる」と言っていた親友が次の3月には亡くなっていたり、好きな相手の結婚式に呼ばれたり、逆に呼んだり。お互いワーワー言ってる関係が心地良いが反対にそれ以上の関係になりたくてもなかなかそこから踏み出せないとか。なんだか切なくしょっぱいラブストーリーでした。 50手前になっても、最後には想い人と一緒になれたなら、それは幸せな人生だと思う。[インターネット(邦画)] 7点(2021-12-22 11:51:54)《改行有》

63.  犬部! 《ネタバレ》 実話ベースと言うことだが、現実にここまで自分の持つ理想通りに行動できる人がいたらそれはすごいな。昔よく、「口の付いたものは家に持って帰ってくるな」ということを家で言われたり誰かが言ってるのを聞いたりしましたが、命あるものを抱えるっていうのは本当に大変なことですよね。それが犬であれ猫であれ、金魚であれ人間であったとしても。 実際近所にも猫屋敷みたいになって家の周囲猫だらけでおそらく中では繁殖しすぎた猫たちがあふれてるんだろうなという家があります。その猫が外でよその家の庭に糞をしたり、車の下に隠れてたりボンネットに乗ってたり・・・。この映画を見て、中で死んでる猫とかもいるんではないかとか想像してしまいました。もし責任を持って動物を多頭飼育できる人がいるとしたらこの颯太先生みたいな人でないと無理なんでしょうね。仕事があり、家族がある人にはこんなまねは出来ない。 颯太先生は作中で持ち込まれた動物を全て無償で避妊・去勢手術していましたが、ちゃんと飼い主のある人からはお金を取ってたんでしょうか。それともどちらも無償でしていたんでしょうか。個人的にはどちらもきちんと正当な手術代は受け取って欲しいと思う。かかっている薬や器具のお金、設備のメンテナンス、手術代、それらを行う人材全てにお金がかかっている。本当はこういう颯太先生のような人に正当な報酬が流れるべきで、そうでない獣医にあまり報酬が出ないような形になれば理想なのだが。でもそんな制度を作ると今度はやたらと犬猫を繁殖させて避妊手術ばかりで儲けようとするような人が出てきたりするのかな。理想として制度がこうあって欲しいというのはあるのだが、それを悪用するケースまで考えねばならない行政の人も難しいだろうな。 エンディングテーマがとても良く、この映画のために作ったのかと思うほどの歌詞のピッタリ感。自宅でエンドロールまでしっかり見たのは久しぶりでした。[インターネット(邦画)] 7点(2021-12-16 17:05:35)《改行有》

64.  仮面病棟 《ネタバレ》 原作既読でした。そのおかげで鑑賞前から作中の情景はおぼろげに想像できていたので、すっと話に入ることができました。 実際この田所病院のように、身元不明者を入院させてる病院ってあるんですかね。少なくとも自分はそういうのを見たことがなくて、あったらなんだか地元で変な噂でも立ってそうですね。そういう変な噂をフィクションの話にしたのがこの映画や原作なのかな。設定自体も好きですが、やはり原作者がミステリ作家の方なせいか、病院に隠し扉や隠しエレベーター。隠し部屋が満載なのがなんだかミステリー感があってワクワクしました。私も童心に帰ってこういう得体の知れない場所を徘徊して隠し扉を見つけたりしたいものです(笑) あと、やはり仮面というものは人に与える印象を大きく変えるものですね。『ジョーカー』よろしく、ピエロマスクはそれを見るものに恐怖や不安を与えます。が一転、仮面の下が自分の知ってる誰かだとわかると(実際はその人ではなかったわけですが)、途端に仮面への恐怖は収まり、しかも中身の人物が自分より下の人間だとわかるとむしろそれまでより強気になるという、複雑な仮面効果を見て取れました。 たぶん原作にはなかったような気がしますが、ラストの元首相の街頭演説以降のシーンは、正直要らなかったかな。元首相を暗殺したのかしなかったのか、したとして彼女は捕まったのか逃げ延びたのか、はたまた自害したのか。ラストが投げっぱなし過ぎて最後の最後で適当に放り投げられるのはなんだかスッキリしませんでした。あの記者会見もドラマチック過ぎて全然現実感が無かったですし。あんな会見で「もう憎むのはよせ!!」とかあんな劇場型のセリフ吐いたらそもそも会見打ち切られる。そしてその後あんな平和に病院で医者できないだろう。蛇足だったなあ。[インターネット(邦画)] 6点(2021-12-14 23:21:57)《改行有》

65.  461個のおべんとう 《ネタバレ》 両親は息子のことが大好きで、映画でよくみるような虐待やひどい叱責があるわけでもない。いたって大事に息子のことを育てているし、息子は息子でけっこう素直。人並みに親へのわだかまりや自分自身と環境への不満などはあるみたいだけど、基本的に勤勉で真面目な性格。自分で自分のことを責任持ってなんとかしようとする、きちんとした子供だと感じました。作中で語られるように、たしかに「これは毎日のお弁当の話で、それ以上でもそれ以下でもない」のかもしれません。 ただ、前半少し残酷だなと思ったのは、両親の離婚やその後の息子の人生について、父母両方ともに「あなたが決めていいのよ」「お前のやりたいことをすればいい」と選択の責任をすべて息子に振るのはちょっときついなと思ってしまった。そこはもう家庭の教育方針になると思うのですが。彼は高校に行き、まともな友人に囲まれ結果幸せな高校生活を送れたと思うのですが、仮に息子がグレて普段あまり人のいない自宅が変な友人のたまり場のようになってたらどうしたんでしょうね。そういう意味で『望み』という堤真一さん主演の、子供が不良グループに巻き込まれて死んでしまう、という映画を思い出しました。ぜんぜん描かれ方の違う映画ですが、場合によってはそういう可能性もあるんだろうなと思ってしまった。 はじめに書いたように、井ノ原さん演じる父親もまた母親も子供のことが大好きで、そこに愛情をかけることには余念がありません。ですが、変化し成長するのは息子ばかりで、父親はお弁当を作るようになったということ以外は特に変わらず。母親も高校3年間でほとんど出番なく。まあ「お弁当以上の話はない」と先にことわられてますけど。色々見せておいてあまり回収されないストーリーだったので、空中で放置されたような変な感覚のまま残されてしまったのがちょっと・・という感じで終わってしまったのがなんだか残念です。[インターネット(邦画)] 6点(2021-11-26 20:58:57)《改行有》

66.  樹海村 《ネタバレ》 『樹海村』と言うタイトルと、作中での「樹海には自殺しようとして死にきれなかった人たちのコミュニティが存在する」という設定からそういうものを想像(期待?)していたのですが、全然そんなものが出てくる気配はなく、ただただ変な箱が出てきたら人が死ぬフラグが立つ話でした。コトリバコ?というのですか?他の方のレビューを拝見してるとそっち方面では有名な代物らしいのですが、寡聞にして存じ上げませんですみません。 「〜村」というシリーズにしたいという優先順位が勝ってしまって、面白いものが作れなかったのかな。この映画は名付けるなら『コトリバコ』とでもすればいいのにってくらいメインは箱。「村」的なものはほとんど見ることができず話が終わってしまいました。 最近ホラーというジャンルに対して、悪い意味でハードルが下がってしまったように思います。ITの発達により、誰とでもどこからでも連絡が取れたり写真を撮れたり。「そこにあるもの」や「そこにないもの」に対して考える機会が減ってしまったように思う。そのせいなのか、唐突に化け物が出たり人の人格が変わってしまったりしても「怖い」というより「何してるんだろう」という感じ。 『リング』や『らせん』などのホラー作品は昔大好きでした。今のホラーが楽しめないのは時代のせいなのか、自分のせいなのか。どっちなのかな。[インターネット(邦画)] 3点(2021-11-11 20:57:32)(良:2票) 《改行有》

67.  嘘八百 京町ロワイヤル 《ネタバレ》 前作に引き続き鑑賞。やはり私はそもそも骨董品に興味はないようだ。基本、お皿やお茶碗など使ってなんぼだと思っているので、、、絵画とかならともかく飾るようなお皿とかよくわからない。もっと言えばそれを高値で取引したり偽物で儲けようとするのもよくわからない。まあ物の価値は人それぞれということはわかってますが。 京町ロワイヤルということで色んな京都の景色が見られるとも思ったんですが、期待していたほどに「京町」感も無かったです。渉成園は出てきましたが、他の寺社仏閣や京都の街並みはほとんど出ず、それ目当てだった私のような視聴者には空振りになってしまいました。残念。 今回は「はたかけ」というお茶碗を用いての詐欺ストーリーということですが、茶碗の欠け具合であったり歪み具合は千差万別で、いくつも贋物が作られるわけですが高名な鑑定士が見てもどれが本物やらわからなくなってしまうという。それならなおさら茶碗の価値ってなんだろうと思いましたね。 唯一良かったのはエンディングでのはたかけのCG。茶碗の継ぎ合わせの模様から枝が伸び、ひとつの木のように描かれたCGがとても綺麗でした。[インターネット(邦画)] 5点(2021-11-10 17:50:31)《改行有》

68.  私をくいとめて 《ネタバレ》 つい最近観た『勝手にふるえてろ』に何だか似てるなぁと思っていたら、やはり【タケノコ】さんがすでにおっしゃっていました。共通点は、彼氏がいない独身女子が仕事や人間関係などの日々の出来事に対して脳内で色々突っ込んだり妄想を展開してみたりするということ。『勝手にふるえてろ』のほうではあくまで主役の女子本人が脳内一人芝居を行うのに対し、本作『私をくいとめて』では、A、という自分の中のもう一人の自分との対話が中心になります。Aは自分の中にいるもう一人の自分として、主役の彼女に冷静に助言をします。Aの存在は彼女にとって当たり前にいてくれる存在でありすぎて、一度Aを失った時の喪失感を彼女はとても恐れています。現実には自分を好いてくれる男性がいて、自分も彼を大好きなのに、そうなるとAを失うことになるんではないかと怖がる彼女はなかなか現実の恋愛を前に進めることもできず、、、と、作品概要のようになってしまいました。 比較ばかりであれですが、『勝手にふるえてろ』より本作のほうが毒気は少ない印象です。周囲の誰かに対してではなく自分の中のもう一人の自分であるAとの対話が中心になっているからかもしれません。私自身も外に出すより心の中に葛藤やら何やらを溜め込むタイプなので、自分なりのAとの対話をしてるのかもしれません。勇気を出して飛行機に耐えて海外の友人宅を訪れたら、友人の旦那家族勢揃いのサプライズって。こう言うタイプの人間には辛すぎるなあ。セクハラを目の当たりにして心がざわざわする気持ちもわかるし、主役ののんさん演じる黒田さんに色々感情移入してしまう映画でした。 この映画も、女子だけでなく、色々人間が抱える心の声などを可視化して見ることのできる良い映画だと思いました。他の人もこういうふうに思うんだ、感じるんだということを見れるっていいですよね。[インターネット(邦画)] 8点(2021-11-04 16:12:09)《改行有》

69.  スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼 《ネタバレ》 一作目の方は原作も読んで映画も鑑賞したのですが、こちらのほうは原作があるんでしょうか??自分が知らないだけかもしれませんが、でもあったとしたら「スマホを落としただけなのに」という部分があまりにも雑すぎませんかね。延々とそんなシーンはなく、最後の最後で実は出会いのきっかけがそうだった、って言われても。今回に関してはスマホを落としたこととストーリーには何の関連性もないし、ただ前作の名前を借りた別のサイバー犯罪の映画ってだけですよね。どちらかと言うとストーリーのキモはMを探し当てるサスペンス要素と、主役の彼の生い立ちに焦点が当たっていて、シリーズものというより別の映画でしたね。そういうものとして見れば、まあ普通です。 映画だから細かいこと気にすんなと言われればそれまでなんですが、浦野の警備が異様に緩いことと、全てミラーリングしてるのに借金まみれの警官にお金を振り込んだことを誰も把握してないこととか、基本彼一人で警備してることとか、そもそもあんな技術持ってるやつに強制ミラーリングとかかけてもすぐに解かれるか別の画像に置き換えられるとかされるんじゃないのかとか思ってしまう。だいたい警察側に浦野級の技術を持ってる人がいないから浦野を頼るんだし。 粗があっても映画だし、と割り切れるものは割り切れるんですが、この映画はちょっと無理なやつでしたね。続編にあぐらをかいた凡作でした。[インターネット(邦画)] 3点(2021-10-26 19:58:05)(良:1票) 《改行有》

70.  ファーストラヴ(2021) 《ネタバレ》 予告編やあらすじが人を引きつける映画だな、というのがまず率直な印象。予告編で使われていた「動機はそちらで探してください」とかは作中では「そんな言い方してません」で終わり。特異な事件に特異な過去を持つ加害者とカウンセラーが関わることで鑑賞前の盛り上げ方はよく出来ていたと思います。 という書き方で分かるように、見始めてしまえばよくあるサスペンスドラマという印象です。もちろん、現実にあればとてもセンセーショナルな内容の事件だと思うし、その後の裁判がどう展開するかにもとても興味がある。色んな作り物のドラマや映画を観てきてしまった、いわば弊害のために、このくらいの出来事を描いた物語で驚きを感じられなくなった自分がいます。なので、これを平凡に感じてしまったと言うことなら作品のせいと言うよりもむしろそれを観てる私自身のせいなのだろう。でも今のような社会だとそういう人多いんじゃないかとも思います。人が死んだり殺されたり、ひどい虐待の描写やドラッグなどの犯罪を描いた映像作品がいくらでもあふれていて、感覚が麻痺する人が出てきてもおかしくないんでは無かろうか。 とまあ作品自体とは少し遠いことを書いてしまいましたが、終始そういう印象を感じながらの鑑賞となりました。しかし、殺人の被告とされる少女が、よくあるサイコパスのような描かれ方で終わらなかったことは少し新しいと思いました。序盤はやはり独特の雰囲気で周囲からまともに理解されない態度でしたが、彼女には彼女なりの幼少期からのトラウマや葛藤があり、そんな彼女の心の膿が出されると一転して素直に感情を吐露し始めたのが印象的です。それこそ他の映画だとそういうキャラは最後までそういうキャラで終わりますので。しっかりと彼女の心の闇と向き合って話が終焉を迎えられたことは、第三者の鑑賞者としてもスッキリして良かったです。[インターネット(邦画)] 6点(2021-09-27 19:47:05)《改行有》

71.  犬鳴村 《ネタバレ》 2020年製作の映画とは思えない既視感。観賞後はガソリンスタンドや喫茶店などにたまに置いてある都市伝説特集の本を読んだ後のような感じでした。だいぶ昔には自分の周りでもそういう心霊スポット行ったとか、写真になんか映ってたとかこの手の話がいっぱいありましたが、最近はとんと聞かなくなりましたね。いつでも写真や動画撮影ができ、それをすぐさま世界中に共有できる機械をほとんどの人が所有してるような現代だと、「どっかの誰かが言っていた」とか「誰々が死んだ」とかいうのはすぐ調べがついてしまって、「よくわからないけど〜らしい」っていうので怖いと思うことは減ったのかもしれませんね。変な画像あってもフェイクとか作り物だろって思われやすくもなってるだろうし。だいたい『ブレアウィッチ』やら『パラノーマル』やらそういう映画がありますもんね、実際こんなふうに大々的に作り物のホラーがあるんだから、そりゃ都市伝説も存在感無くしますよね。 ダムに沈んだ村かぁ。自分にはなんだか海底都市のような神秘的な響きしかない(笑)。そんなんあるなら潜って見に行きたいわ。耳抜きできないから多分行けませんが(笑)。そりゃあ村がダムに沈むとなったらそれなりに闘争やら諍いはあったでしょうが、そう言ったものに思いを馳せることはあっても心霊ホラーのネタにはならないかなぁ。 ホラーのストーリーにやたらツッコミをすることは無粋ですので致しませんが、なんかちょっと近づいただけでほぼ無関係の人間もバッタバタと呪い殺されていくのはなんだか気の毒でした。なんもしてない人たちもいたのに。 主演の三吉彩花さんはなんだかシュッとしたスタイリッシュな女性ですね。色んな意味でこの映画にはそぐわない気がしましたが。逆に高島礼子さんは凄まじかった。大女優なのに、あんな役を全力で演じ切る様を見て背筋がゾッとしました。それが一番ホラーだったかも。まさに「怪演」だったと感じました。[インターネット(邦画)] 4点(2021-08-25 22:33:06)《改行有》

72.  シン・エヴァンゲリオン劇場版:|| 《ネタバレ》 エヴァの世界の細かい考察などは他の方々にお任せして、、、(どうせわからないので)、私自身としてはこのシリーズはあくまで映像美や雰囲気を楽しむために鑑賞させていただきました。そう言ってるとなんだか美術館の楽しみ方のようだ(笑)。でも実際そんなものなのかもしれない。そういう風に楽しみました。「これはどういうことかな」「こういう意味なのかな」と考えさせられる要素もたっぷり有り、まさに美術館でアートを鑑賞して製作者の意図を考えるようなことに意識を忙殺されます。映像はただただ綺麗で、素人目にもその作り込まれ具合に魅了されました。個人的にやはり好きなのは戦闘シーン。一番シーンとしてわかりやすいからでしょうか。逆に前半ほとんどを占めたシンジ君の抜け殻シーンはあれだけ見せられたらちょっともうおなかいっぱいという感じです。 『序』も『破』もレビューしてませんが、今作は劇場と、このたびprime videoでも配信されたのを機にもう一回観てしまったのでレビューしておくことに。2回観ましたがやっぱりストーリーはもう字面が頭の上を上滑りするばかりでよくわかりません。ただ、prime videoバージョンだと字幕を出せたので、それでわかった表現がちょくちょくあったことは良かったです。あと、自分も最近知ったのですが、「序・破・急(Q)」というのは雅楽の演奏の三段構成のことなのですね。そういう知識が入るのもまた面白いところか。 一応これでエヴァシリーズは「終劇」と相成ったということで、『シン・~』は2回も観たし、今後しばらくこのシリーズを鑑賞することは無いんだろうな。「こんな話だったなー」という余韻に浸りつつ、別の映画を楽しんでいきたいと思います。[インターネット(邦画)] 7点(2021-08-16 12:31:47)《改行有》

73.  竜とそばかすの姫 《ネタバレ》 冒頭で思ったのは、『サマーウォーズ』の既視感。ozがU、アバターがASに。ただ違うのは、『サマー〜』のozはその世界から現実のシステム(道路の信号機や衛星など)につながりまくりの危ういシステムだったのですが、『竜とそばかすの姫』のUはあくまでネット上で自分のアバターで色んなコミュニティと交流したり映像や音楽を楽しむもの。やったことありませんがイメージ的には「セカンドライフ」のようなものなのかな、と。 そんなU世界の中で主人公鈴の作ったアバターBELLがその美声と容姿の美しさから瞬く間に数億フォロワーを抱えるビッグコンテンツとなるわけですが、何点か不可解な点や説明足らずと感じた点が。 ①いくら整った容姿で歌がすごかったとしてもただ一曲披露しただけであんな勢いでフォロワーが増えると思えない。自分はネットチャンネルの運営など一切してませんが、実際フォロワー獲得に四苦八苦してる人達が見たら「そんな簡単にいくか!!」と総ツッコミが入るのでは。 ②そもそも竜があそこまで敵視される理由の説明が不十分。別に弱いものいじめをしたりするわけでもなく、明かされた理由はU内の武術会で「ちょっとやりすぎた」から。それだけであそこまで迫害されるものなのか、その過程で何らかの行き違いやイザコザがあったとも想像されるが、あそこまで竜を迫害する動機は観てる側からははっきり示して欲しいところ。 ③生体認証で自動生成されるアバターを、その情報を元に強制的に本当の姿に戻すunveil〈アンベイル〉ですが、あんな機能この世界にあっていいんですか?冒頭のUのナレーションで「現実の人生ではやり直しはできませんが、Uなら出来ます」という趣旨の内容をしゃべってましたが、この〈アンベイル〉機能はその方向性と真っ向からぶつかるもの。一度姿が晒されればその記録も当然残るし、個人の特定にもつながる。Uの自分どころか現実の自分の生活まで危険に晒すあんな機能が公式に認められていることがあり得ないと思いました。 ④ 映画なので観てる人に分かりやすくするのはまあ当たり前なのですが、ネットの意見があんなに分かりやすく何色かに染まることなんて無いということもどこかで見せて欲しかった。実際はもっとカオスでもっと分かりにくく、何が目的で何が本当か嘘かもわからない、そんな刹那的なものがネットなので。 などかな。あと気になったのは〈アンベイル〉された鈴がその後の学校生活どうなったのか。素顔を晒されたわけだし、多分大騒ぎになって平穏な学校生活は送れないんだろうなとか色々考えてしまった。鈴ちゃんに関しては、これを機に「脱U」「脱ネット」して現実で思いっきり歌って現実で思いっきり恋をする人生を送ってほしいと思いました。 もっと映画に時間かけてもらっても構わないから、そういう気になるところの描写も欲しかったと感じました。 色々書き立てましたが映画はとても面白かったです。歌も綺麗で心地よく聴けて、とても印象に残る気持ち良い曲でした。やはり『サマーウォーズ』で好きだったところと重なってしまうのですが、とてもディープな電脳世界を描きながら、それと共にある田舎の生活とのギャップが何ともいえずマッチしていました。 さすがに細田アニメも六作品目ともなると、段々雰囲気や流れのようなものが読めてしまうところもありますが、これからもこの世界観を楽しんでいきたいと思います。[映画館(邦画)] 8点(2021-07-31 19:54:28)《改行有》

74.  望み 《ネタバレ》 平穏無事に暮らしていた四人家族が、長男が怪我でサッカーを辞めてしまったことをきっかけに悪い友達と付き合い始め、そして事件に巻き込まれ、その家族の運命も狂ってしまうというストーリー。 行方不明になった息子が、殺人に関わって犯罪者として見つかるか、それとも殺されて被害者として見つかるかで、家族の心情も揺れ動く。 最終的に息子は遺体となって見つかります。しかしそこに至るまでの家族の動揺、マスコミや周囲の好奇の目と衆人環視、そして周りの人の態度の変化はなんとも息苦しく、見ていて辛い思いしかありません。 息子が被害者となって遺体で見つかったことでそんな歪んだ状況が一変します。被害者であったことで誤解は解け家族も平穏な生活に戻ることができましたが、結局「犯罪者でも生きていて欲しい」という思いと「被害者として死んでいて欲しい」という思いはどちらが正しいんでしょうか。母親が最後、週刊誌記者に自分の考えを語っていましたが、私も考えてしまいました。実際は世の中は「加害者だから生きてる」とか「被害者だから死んでる」なんて単純なことでは無いだろうし、ここまで綺麗に話が落ち着くことなんて稀でしょう。死んでいて加害者だったということもあるだろうし、生きていて被害者だったということもあると思いますが、それだとまだ周りの好奇の目は残り、ここまで綺麗な終わり方は出来なかったかもしれません。 結局答えは出ないな。 あと、やはり私はマスコミが嫌いなようです。映画なので少し極端に描写してるとはいえ、個人宅に毎日のように押しかけ、落書きや卵を投げつけられるなどの嫌がらせをされている家を目の前にしてなおも取材攻勢をかけるそのやり方。大嫌いだ。 ただの勝手な推測ですが、息子の容疑が晴れた後も、あのマスコミたちは後で謝罪など一切しないのでしょうね。週刊誌記者も、生きていても死んでいてもインタビューする、などと言っていたくせに、ワイドショー的に扱えなくなるや否やインタビューをキャンセルするという。どこかの誰かのセリフでは無いですが、マスコミや記者なんて結局物事を「面白おかしく」したいだけなんですかね。自分のとこの雑誌や新聞の売り上げ、TVなら視聴率が大事なことは分かりますが、そのために偏向的な報道をするというスタンスはやはり理解できない。ジャーナリズムについて、久しぶりに考えさせられた作品です。[インターネット(邦画)] 7点(2021-06-17 00:38:43)《改行有》

75.  透明人間(2020) 《ネタバレ》 ここ最近では久しぶりの洋画鑑賞で、楽しかった。何やら最近のみんなのシネマレビューでたくさんの人たちがレビューしてるし、SF作品も好きだし、予告編も面白かったので観ることにしました。 透明人間ものといえばかなり昔に観たケビン・ベーコンさん主演の『インビジブル』が嫌が応にも思い出されます。『インビジブル』のほうは「透明人間側の視点」でストーリーが進んでいましたが、『透明人間』ではその透明人間に襲われる側の視点中心です。なので怖い。スペースを見つけては「ヤツ」がいるような恐怖が観ている側にも伝わってきます。その分感情移入?して、襲われる女優さんに「そこ!ナイフ振り回しながら動けよ!!」的なツッコミをしながら鑑賞していました(笑) しかしこういう誰かに襲われる的な映画では、襲われる側はどれだけ犯人を撒いたつもりでも的確に追いかけられてしまいますね。Uberかなんかでタクシー手配して移動しても着いた数分後にはもう追いつかれてるし、そこから移動したレストランでもすぐに見つかって、助けに来てくれた友人を殺されてしまうし。もう、ストーキング力が神懸かってる。ある意味透明能力よりそっちがすごい。 あと、思ったより透明ば活かされなかった印象です。せっかく大雨の天気予報でフラグ立てたのに、雨の中の透明人間はもっと際立つはずが、ほとんど存在感が無かった。屋根裏でペンキもあんなにガッサーって被ったのに、ちょっと流しで洗ったくらいで完全に落ちますか?ちょっと透明スーツが完璧過ぎたかな。 冒頭で書いたように久しぶりの洋画鑑賞だったことから、個人的にだいぶ英語を楽しめました。今までと違った英語の聴き方もできて、新たな発見もあって楽しかった。また機を見て洋画もちょこちょこ観よう。[インターネット(字幕)] 7点(2021-05-03 22:31:44)《改行有》

76.  劇場 《ネタバレ》 書籍の『火花』が面白かったので、続けて同じく書籍の『劇場』も読んでみましたがこちらはイマイチ。劇団員という人たちの生活がイマイチぴんと来なかったのと、半ば(というかかなり)パラサイト的に衣食住を頼りながらダラダラと生きる永田君(=山崎賢人さん)に嫌悪感があったことで、あまり『劇場』という作品そのものをきちんと評価できなかったかもしれない。 さて映画『劇場』はと言うと、やはり本と同じく主役の永田君への嫌悪感は隠し切れない。『劇場』自体も創作品だし、わかりやすく主役のダメっぷりを表現してるんだろうけど。見るに堪えないシーンがいくつもあったなあ。彼女の家に転がり込んでお金も払わず居ついてるくせに食糧送ってくれる彼女の母親のこと悪く言ってみたり、彼女のスクーター奪うように乗って公園の周囲をグルグル。彼女が「ばあー!」と出てきても無視してそのまま走り、かと言って彼女があきらめて帰ると自分も「あれ?」ってなって寂しくなるという、なんとも自分勝手な・・・。終始そういうシーンが続き、見ていて辛かった。 彼女(=松岡茉優さん)はどんなことでも明るく大きな声で笑ってくれて、どんなバカなこと言っても屈託のない笑顔で返してくれて、これ以上の女性はいないのではと思うくらい天使のような女性だった。彼氏を甘やかしすぎだろってところはたくさんあるけど、徐々にその彼女も人並みの要望をしてみたり彼と一緒の状況に憔悴してきたり、「天使のような」彼女もだんだんと「ただの人」になっていきます。ほんとうに、彼女はとても魅力的だしいてくれたらありがたい存在なんだろうけど、男は、自分も含め、ほんとバカで、失ったり失いそうになるまでそのことに心から気づけないんだろうな。 劇のことや自分の願望以外ほとんどしゃべらなかった永田君が、いざ沙希ちゃんがいなくなるというときになって彼女を引き留めるためにたくさん話しかけるようになってくる展開は何とも言えない。 永田という劇団員とその傍らにいた女性を描いた『劇場』。主役が劇団員だったから『劇場』なのか、こういった生き方そのものが『劇場』なのか。はたまたそれを眺めるオーディエンスであるこちらまで含めて『劇場』なのか。ラスト、永田君と沙希ちゃんの最後のやり取りが劇として演じられるシーンを見て、『劇場』という言葉の広がりについて考えさせられた。[インターネット(邦画)] 7点(2020-12-09 02:08:18)《改行有》

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