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61.  小早川家の秋 《ネタバレ》 「秋日和」で司葉子を起用したお返しに小津安二郎監督が東宝系の宝塚映画で手掛けた作品。東宝にはプロデューサー陣に小津監督のファンが多かったらしく、その影響かキャスティングが東宝プチオールスター映画のようになっているのがなんだか不思議で、冒頭のバーで森繁久彌と加東大介が一緒にいるシーンなんかどう見ても社長シリーズのような雰囲気で、ここだけ見ると松林宗恵監督の映画なのではと思ってしまいそう。また話の中心が中村鴈治郎演じる小早川家の当主に置かれているため、東宝系映画でありながらどことなく大映っぽさも感じられる。その中にあっても小津監督らしさもちゃんとあり、やはり会話のテンポや様式化された映像はいかにも小津監督といったところで、大映の「浮草」でもそうだったが、その独特の世界観を松竹ではなく東宝の俳優陣が演じているのもなかなか楽しい。(原節子が出演した最後の小津作品でもあるのだが、小津作品への出演が有名な彼女も実は松竹ではなく、東宝所属だったんだなあとあらためて思った。)京都が舞台で主にセリフは関西弁なのだが、中でもやはり「彼岸花」と同じく浪花千栄子の京都弁の美しさは聞いていてやっぱりいいなあと感じることができる。喜劇映画としても面白く、当主がこの浪花千栄子にそそくさと会いに行くシーンは見ていてなにか笑える。中でも孫とのかくれんぼに飽きてしまい、鬼をやっている最中に着替えて脱走し、浪花千栄子のところへ行ってしまうシーンは思わず声をあげて笑ってしまった。でも、そんな当主が亡くなってからは映画の様相が一変するのには驚いた。あまり小津作品に似つかわしくないような黛敏郎(小津作品では「お早よう」でも音楽を担当。)のいかにもこの人らしい不穏で不気味な音楽(小津作品で作曲家の個性がここまで出るのはちょっと珍しい。)が鳴り響くラスト10分の当主の葬儀のシーンが小津作品としては明らかに異様で、小津監督自身がこの2年後に亡くなっていることもあってか、この時既に小津監督は自分の死期を悟っていたのではと思えるほど重々しさを感じた。火葬場の煙を見ている農作業中の夫婦(笠智衆、望月優子)の会話からも小津監督の死に対する考え方が見える気がする。個人的なことになるが、今年になって友人二人の訃報を耳にした。そういうこともあってか、最近、死について時々考えることもあったのでこのラストシーンはなおさら強烈に心に残る。最後のカラスがヒッチコックの「鳥」を彷彿させているのだが、あの映画は本作よりも後なんだよなあ。[DVD(邦画)] 8点(2024-03-16 22:55:57)

62.  ある愛の詩(1970) 《ネタバレ》 25年ぶりぐらいに見たが、「ラブストーリー」というド直球な原題からも想像できるほどのベタ過ぎる恋愛映画で、昔見た時も微妙な感じだったのだが、今見てもそれは変わらないし、主人公の二人にも感情移入することができず、むしろ見ていて少しイライラしてしまった。話としてもただ筋を追ってるだけでドラマとして深みがなく、あれよあれよという間に進んでいき、まるでダイジェストを見ているよう。細かいところを覚えていなかったのでジェニーはいつ白血病を発症するんだっけと思いながら見ていると、これも何の前触れもなくいきなり唐突にオリバーが医者から告げられるという展開はさすがに予定調和に感じた。今現在の観点からするとここからがもうちょっと長くても良かった気がするし、不治の病を扱った恋愛映画は病気になった後からに時間が割かれている場合も多いのでむしろドラマとしてはここからだと思うのだが、非常にあっさりしていて、なにかこの「ヒロインが白血病で死ぬ」というド定番な展開が取ってつけたように感じてしまった。でも、ジェニーが死ぬシーンを直接クドクド見せなかったのは良かったと思うし、フランシス・レイの有名な音楽も美しいが、それに対する映像も美しく、この二つが見事にバッチリ合っていたのはすごく良かった。この映画を久しぶりに見てみようという気になったのは主演の二人それぞれのもう一つの代表作である「ペーパームーン」(ライアン・オニール)と「ゲッタウェイ」(アリ・マッグロー)を見ていたからなのだが、この二人に関しては本作では少し年齢設定に無理があり、この後に出演するその二つの方が役柄的にも合っていたように思う。(2023年2月12日更新)[CS・衛星(字幕)] 5点(2024-03-16 19:57:21)

63.  花よりもなほ 《ネタバレ》 是枝裕和監督の作品を最初から最後まで見たのはこれが初めて。(「万引き家族」が話題になっていた頃、連ドラの「ゴーイングマイホーム」を見始めて途中で屈折した経験あり。)是枝監督初の時代劇だそうだが、浅野内匠頭の辞世の句の一節をタイトルにしているとおり、赤穂事件を背景に、父の仇討ちを誓ったへっぴり腰の侍(岡田准一)を通して復讐や仇討ちのバカバカしさや無意味さを描くという発想と着眼点は良いし、主人公が住んでいる長屋の汚さなどリアリティのあるセットの素晴らしさなどはいかにも本格的な時代劇という感じがして良かった。また、その長屋の住人たちの人物造形、描写もしっかりとしていて、そのあたりも見ごたえのあるものになっている。それに桜の花が散るのはまた来年咲くためというセリフも心に残る。でもなにか全体的な印象としては弱く、そこそこ退屈せずに見られたものの、ちょっと散漫としていて冗長に感じる部分も多かったのはちょっと残念だったし、さきほど長屋住人の造形や描写がしっかりしていると書いたばかりだが、その中に吉本芸人を三人(上島竜兵、木村祐一、千原せいじ)も入れたのはいささか狙いすぎのような気がした。ラストにかけてももう一つなにか欲しかったところか。[DVD(邦画)] 5点(2024-03-10 15:45:30)

64.  男はつらいよ 寅次郎恋歌 シリーズ第8作。博の父(志村喬)が寅さんにリンドウの話をするシーンもよかったけど、博の母の葬式のあとみんなで集まって故人について話をしているシーンで「母さんは不幸せだったんだ。」と言い出す博につい感情移入してしまった。そしてこれが最後の作品となった森川信のおいちゃんだが、作品を見るかぎりいつも通りに元気においちゃんを演じていてこのほんの数ヵ月後に鬼籍に入ってしまったことが信じられない。シリーズ歴代のおいちゃんの中ではこの「森川おいちゃん」がいちばん好きだ。それだけに早くに亡くなったことが残念で仕方ない。もっともっと彼の演じるおいちゃん、見たかったなあ。[地上波(邦画)] 8点(2024-03-05 18:30:03)(良:1票)

65.  釣りバカ日誌2 《ネタバレ》 シリーズの事実上のスタートとなった作品。前作のラストで四国に帰ったはずの浜ちゃんがなぜか東京でみち子さんと生活しているのが初めて見たときちょっと変な感じだった。だが、現在のシリーズに比べるとこの頃はやはり西田敏行も三国連太郎も若くて、映画も面白い。[地上波(邦画)] 6点(2024-03-05 18:16:07)

66.  幕末太陽傳 《ネタバレ》 時代劇なのに現代(昭和30年代)の品川の街並みとナレーション(加藤武)をバックにタイトルロールというのが驚き。ストーリーはコメディーとしてはちょっと重い部分もあるんだけど、フランキー堺演じる佐平次のキャラクターがすごく好き。女と心中しようと川に飛び込んだ金ちゃん(小沢昭一)が後になって棺桶から生きて出てくるシーンに大爆笑した。ラストの墓場のシーンでのフランキーと市村俊幸のやりとりにも思いっきり笑わせてもらった。全体としては傑作なんだけど、やはりいちばん最後のシーンが川島監督の構想どおりのしめ方でないのと、おそらく時代劇初出演だったであろう裕次郎に違和感を感じたのがちょっと残念。[CS・衛星(邦画)] 8点(2024-03-03 14:17:16)

67.  男はつらいよ 寅次郎真実一路 冒頭、夢のシーンで登場するギララが懐かしかった。[地上波(邦画)] 6点(2024-03-02 18:17:46)

68.  モスラ3 キングギドラ来襲 なぜかコレも映画館で見た。鎧モスラ・・・。もうなんとでもしてくれという感じ。[映画館(邦画)] 3点(2024-03-02 17:30:42)

69.  モスラ2 海底の大決戦 前作がそうとうつまらなかったので今回は止めとこうと思っていたのにまた映画館で見た。水中モードのモスラはやっぱりめちゃ違和感あったけど、映画としては前作よりは少しマシになっている感じだった。でもやはり子供向けすぎる。[映画館(邦画)] 3点(2024-03-02 17:28:46)

70.  モスラ(1996) 「ゴジラVSデストロイア」でゴジラシリーズがいったん終わったあとに作られたモスラを主役にした映画。はっきり言ってゴジラシリーズよりも子供向けっぽい。オリジナル(1961年)のリメイク版と勘違いして映画館で見ちまったよ。[映画館(邦画)] 3点(2024-03-02 17:28:17)

71.  男はつらいよ 寅次郎の告白 《ネタバレ》 「男はつらいよ」シリーズの中でこの回だけ一度も見たことがなかった事を思い出し、ようやく見た。時期的にはもうシリーズ末期の44作目で、満男と泉が中心に話が進み、寅さんは出番こそ少なくないが、どうも脇役という印象は拭えなくなってるし、演じる渥美清に若い頃のような威勢の良さが感じられないのが残念なのだが、それでもこのシリーズ自体をかなり久しぶりに見るからか、思ったよりは楽しめた。鳥取砂丘のシーンも印象的だったが、寅さんが泉に自分の母親(ミヤコ蝶々)の話をするシーンは初期作を見ていると妙に懐かしく感じてしまう。今回のマドンナ・聖子(吉田日出子)が自分が結婚してからのことを寅さんに語るシーンは少し切なく感じるものの、昔のシリーズならこのキャラクターもっと掘り下げた描き方したんだろうなあとつい思ってしまうのも事実で、あまり寅さんと聖子のエピソードに深みが感じられないのがちょっと惜しいかな。[CS・衛星(邦画)] 6点(2024-03-02 16:45:21)

72.  刑務所の中 崔洋一作品を初めて見た。刑務所の受刑者たちの生活を描いた起承転結のない物語だったが、飽きることなく最後まで面白く見られた。出される食事がものすごくうまそうだったのが印象的。[ビデオ(邦画)] 7点(2024-02-29 19:59:43)(良:1票)

73.  戦場のメリークリスマス 《ネタバレ》 20年前に初めて見た時はついていきづらい映画だなと思っていたが、久しぶりに見てみると、やはり言いたいことはよく分からないものの、意外にも昔よりは退屈せずに見られたし、ジャック(デビッド・ボウイ)とヨノイ(坂本龍一)、ハラ(ビートたけし)とローレンス(トム・コンティ)という二組の関係が描かれているが、同性愛描写も思ったほど気にならなかった。久しぶりに見て印象に残ったのはジャックがヨノイにキスをするシーン、以前に見たときはとくに何も思わなかった覚えがあるのだが、このシーンが非常に美しく、このシーンだけで映画の格調はかなり高まっていると思う。それよりもドラマとしてはハラとローレンスの関係のほうが印象に残り、中でもやはり酒に酔ったハラがジャックとローレンスを無断で開放し、サンタクロースの話をして、それがラストカットのハラの「メリークリスマス、ミスターローレンス」というセリフにつながっていくのは単純といえば単純かもしれないが、素直に巧いと思った。それにやっぱり、このラストカットのハラの笑顔がなんとも切なくて良く、そこからの坂本龍一のテーマ曲の入りが最高。(この一連のくだりだけだともっと高評価なんだろうな。それにタイトルも邦題より英題のほうが好きだ。)たけし監督作の「BROTHER」でもそうだったんだけど、切腹シーンはなにか海外のマーケットを意識しすぎているように感じてやっぱり気になってしまったのがちょっと残念だった。それにしてもたけし、今テレビに出てるのを見慣れてると、このころはかなり若いなと思わずにはいれない。(2020年1月19日更新)[DVD(邦画)] 6点(2024-02-29 19:53:16)

74.  ひめゆりの塔(1995) 《ネタバレ》 本当は今井正監督の53年版か82年版が見たかったのだが、行きつけのビデオ屋に両方ともなく、この95年版だけが邦画の戦争映画のコーナーに一本だけ置かれていたので借りた。見る前はつまらないだろうと思っていたが、そこそこいい映画だと思う。しかし、生徒を引率している沢口靖子の顔がやたらとキレイで、とても苦しい状況下にいるように思えない。東宝作品であるためか爆撃シーンもやたらと派手で、ゴジラが街中で暴れているような印象。これではちょっとリアリティーにかけるのではないかと思った。[ビデオ(邦画)] 5点(2024-02-29 18:03:11)

75.  斬る(1962) 《ネタバレ》 三隅研次監督による雷蔵主演の「剣三部作」の第1作。昔見たときは期待しすぎたのか、映像は良かったものの、ストーリーが分かりづらく、それで退屈し、全体的にもつまらない映画という印象があったのだが、久しぶりに見てみると、そこまでつまらなくはなく、むしろ傑作だと思った。確かに新藤兼人監督が担当した脚本は支離滅裂な感じで、ドラマにはあまり魅力を感じることはできないし、時代があっという間に経つのもダイジェストを見ている感じがして、雷蔵演じる主人公がいかにして剣の達人になったのかというわりと重要な部分がすっぱ抜けているのは中でもとくに残念。しかしやはり三隅監督の映像美は今見ても冴えわたっていて、冒頭の藤村志保の登場シーンから引き込まれ、話の分かりにくさがそんなに気にならないくらい見入ってしまった。とにかく昔見たときよりも三隅監督の凝った映像の数々に魅力を感じることができ、映画の評価は決して脚本だけで決まるものではないとあらためて感じることができた。冒頭のシーンから藤村志保が処刑される一連のシーンの流れも印象に残るのだが、雷蔵の殺陣の美しさはやはり時代劇らしい様式美が感じられて良い。クライマックスのウグイスの鳴き声の使い方もそうだが、やはり美しい梅の枝を使った殺陣は梅の美しさとその枝で行う壮絶な殺陣というのが非常に相反するものを感じることができ、とても印象的だった。そして、主人公が主人の大目付(柳永二郎)を懸命に探すラスト近くも異様な静けさが独特の緊張感と非情さを漂わせていて、見ていてゾクゾクとさせられる。万里昌代演じる姉が弟を救うためにとる行動はなかなかインパクトがあるが、そのシーンも美しく演出されていて印象に残った。それに、柴田錬三郎原作ということもあってか、このシーンはなんか「眠狂四郎」っぽさもある。(2021年7月17日更新)[DVD(邦画)] 7点(2024-02-28 18:52:29)

76.  瀬戸内少年野球団 《ネタバレ》 野球映画というよりは終戦直後の瀬戸内の島を舞台に、そこに暮らす人々の日常を描いているという感じで、女性教師と子供たちを中心にした物語であったり、瀬戸内の島の街並みも美しく撮られているなど今見ると篠田正浩監督は「二十四の瞳」をけっこう意識しているんだろうなと思ってしまうのだが、その女性教師役に夏目雅子というのがドンピシャにはまっていて、20年以上前に初めて見た時もそうだったのだが、やはり凛とした姿が非常に美しく、女優としてのうまさやオーラ、大人っぽさも感じられ、自信を持って好きな女優と言うことができるし、今後、夏目雅子のような女優は本当に二度と出てこないのではと思う。惜しくもこの映画が遺作となってしまったわけだが、とてもこの一年ちょっと後に亡くなるなんて思えないほど元気そうなのがまた切なく思えてくる。この映画はそんな夏目雅子の映画での最後の演技を見るだけでも価値があると思うし、個人的には今まで見た夏目雅子の出演作の役の中ではこの駒子先生がいちばん好きだ。本当にもっと長生きしていろんな作品に出て欲しかったと思う。さて、主軸となる子供たちのエピソード、中でもやはりメインとなる竜太(山内圭哉)、三郎(大森嘉之)、武女(佐倉しおり)の三人が織りなす恋物語、ベタな感じがするのは否定しないが、これが意外にも面白く見られたのは良かったし、なによりも子供たちが活き活きとしていたのが印象的で、それがこの映画の魅力の一つでもある。あと、出演者に関してもう少し書かせてもらうと、武女の父親役で伊丹十三が出ていて、この年に監督としてデビューしていることもあるので、本格的な俳優活動としてはこれが最後になるのかなぁと考えたりもした。それに夏目雅子の遺作であることはさっき書いたけど、駒子先生の義弟を演じた渡辺謙の映画デビュー作でもあり、彼がこの数年後に夏目雅子と同じ病気に罹ってしまうのは何の因果かとつい思ってしまう。渡辺謙は復帰して今も世界的に活躍しているが、これからも元気でいてもらいたいと切に願う。(2022年8月16日更新)[DVD(邦画)] 8点(2024-02-25 11:56:40)

77.  太平洋ひとりぼっち 《ネタバレ》 石原プロを設立したばかりの裕次郎がその第一作として市川崑監督を起用して製作した映画で、当時、ヨットで太平洋横断に成功したばかりの堀江謙一の著書を原作にしている。ヨットが趣味の裕次郎が独立直後にこういう映画を作るのは分からなくもないし、日活所属ではない市川監督を招聘しているところにも意気込みが感じられる。以前見たときはかなり単調な印象が強かったのだが、改めて見てみると、回想で挟まれる出航前のエピソードが丹念に描かれており、また、ヨットの中で孤独と戦い続ける主人公の姿もそれなりに面白く見られた。でも、裕次郎の演技はいつもどおりなので、それなりには面白いものの、あまり緊迫感とリアリティーが感じられず、主人公にあまり感情移入が出来ないためにサンフランシスコへ到着しても映画を見ている側である自分は何の感慨もなかった。市川監督はこの映画をドキュメンタリータッチに仕上げているが、それを裕次郎の演技がすべてぶち壊しにしている感があり、市川作品としてもはっきり言って凡作だと思う。ただ、息子の太平洋横断の決断を反対する両親には、森雅之と田中絹代の演技力の高さもあってかすんなり感情移入することが出来た。(このコンビは同じ市川監督の「おとうと」でも主人公の両親を演じているが、キャラクターとしては本作のほうがとっつきやすい。)中でもやはり田中絹代の母親役が特によく、息子を心配する親の心情を見事に表しており、田中絹代はこういう優しい母親役がハマリ役だとつくづく思う。この母親が主人公にかける「死ぬ時はお母ちゃんと呼んでや」という言葉がすごく耳に残った。(2013年7月18日更新)[CS・衛星(邦画)] 6点(2024-02-25 11:52:21)

78.  ドラッグストア・ガール 《ネタバレ》 田中麗奈扮する主人公 大林恵子が終始前向きで、中年のラクロスというテーマも悪くはなく、登場するオヤジたちもいい味を出していて見ていて元気になれる映画だと思うし、クドカンのオリジナル脚本作品はテレビドラマも含めて初めて見たのだが、テンポがよくて最後まで楽しく見られた。しかし、物語的にはやはり物足りなさも残るのも事実で、せめてラストには何らかのカタルシスが欲しかった。従来のスポーツ映画のパターンをあえてやらないというのは分からないでもないが、それによって試合のシーンはだらけてしまったようにも思う。もう少しなんとかすれば佳作になった可能性もあったと思うだけに残念。ところで、田中麗奈といえばなんといっても「がんばっていきまっしょい」の悦ネエが印象的だが、本作では中年ラクロスの指導者になる大学生役というのがけっこうツボで、たとえ中身がバカなコメディーであってもやはり田中麗奈にはこういったスポーツものがよく似合っている。(「がんばっていきまっしょい」のほうが好きだけど。)[DVD(邦画)] 6点(2024-02-23 23:10:38)

79.  野菊の墓(1981) 《ネタバレ》 澤井信一郎監督のデビュー作となる松田聖子の初主演映画。20年ほど前に初めて見た時はとにかく松田聖子のイモっぽさと下手くそな演技が気になってしまい、映画自体もすごくつまらないように感じていたが、久しぶりに(冷静になって)見てみるとそこまでつまらなくはなく、むしろちゃんと作られていて、冒頭から美しさを感じさせる映像も多く純粋に映画としてよく出来ているし、東映で20年間助監督をしていた澤井監督の職人ぶりが1作目にして早くもうかがえる佳作になっている。松田聖子はやはり最初に本作を見た時も今でもどうしても苦手なのだが、最初の雑巾がけのシーンこそ違和感があるものの、(昔見た時はここから松田聖子の演技が気になりはじめ、そのまま終わってしまった。)見ていくうちに慣れていきあまり気にならなくなったし、どうしても苦手な自分が見ても、この映画で松田聖子のファンになった人も多いのではと思うほどうまく魅力が引き出されている。政夫が「民さんは野菊のような人だ」という有名なセリフに対して「政夫さんはリンドウのような人ね。」と民子が返し、それがのちの伏線になっているのも良い。民子の輿入れと政夫の学校生活を交互にカットバックさせながら描くのもうまく、その直後の花嫁行列のシーンの民子と政夫のやり取りも印象に残るものになっている。でも、このシーンは二人がお互いを遠くから見ているだけという静かな演出でも良かった気がしないでもないが、それだと公開当時でもちょっと古臭くなってしまうような気もする。脇役陣の演技はさすがに安心して見ていられるが、中でも光っているのが樹木希林演じるお増の存在感のすごさ。民子と政夫の恋をあたたかく見守るという役柄だが、同時にコメディリリーフ的な登場人物でもあり、とくに冒頭部分の政夫との会話のあとにつぶやくセリフからして笑えるし、登場するシーンは全部この人が持って行ってしまうようなインパクトもじゅうぶんで、まさにこの役は樹木希林でなければ出せないような味があり、その味が見事に出ていて間違いなくはまり役だ。(政夫の母役が加藤治子なので見ていて「寺内貫太郎一家」が見たくなった。)それにしても、民子に縁談を持ってくる伯父さんの役が丹波哲郎というのはいかにも胡散臭すぎる。木下恵介監督の「野菊の如き君なりき」はまだ見ていないのでいつか見たいなぁ。(2018年8月13日更新)[CS・衛星(邦画)] 7点(2024-02-23 16:03:28)(良:2票)

80.  男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日 シリーズも末期の40作目。公開当時に大ブームを巻き起こしていた俵万智の「サラダ記念日」を基にした作品らしいけど、原作はやってた頃知らないし、また読んでもいない(「サラダ記念日」という本の存在もこの映画を見たあと初めて知った。)ので見た頃はときおり入る詩がいったいなんなのか全く分からなかった。また話のほうもこれといったみどころもなく、全体的にあまり印象に残っていない。そういえば渥美清はこの頃から病魔に侵され始めたんだよなあ。ちなみにこの回から三平ちゃん(北山雅康)が登場し、なんの前触れもなく「とらや」の屋号が「くるまや」に変更。[地上波(邦画)] 5点(2024-02-23 13:52:45)

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