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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 327
性別 女性
年齢 37歳
自己紹介 知的障害を持つ23歳女性です。
1週間に40時間働いているから多分社会人だと思うけど
今は旦那や発達障害者仲間とルームシェア生活です。

知能指数は11歳ですが、
この映画レビューサイトでは
見よう見まねで大人びた文章で気取らせて貰っています。

ちなみに登録自体は旦那がやっていますので
■妻投稿■がついているのが私です。
あ、でもそうじゃないので一人称が「僕」なのも
実は私が投稿していたものもあったり
「ドラえもん」とか「A」とか(^_^;)

インターネットの書き込みは初めてに近く
インターネットルールは一通り勉強したつもりですが、
「場の空気を読む」などの高度な技術は難しいので
そんな時にはスルーしてください。

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61.  はだしのゲン(1983) 妻投稿■■8月6日、あの火の玉の中で何があったのか。人々はどのように惨たらしく死んでいったのか。全てを目撃させられた生き証人の方が命を削って表現した貴重な漫画、貴重なアニメであり、たぶんこのアニメによって多くの日本の方がショックを受け、原爆のむごさを実感したのだと思います。■■でも私はこの惨たらしい表現=現実がはたして「核廃絶」という形で米国の人に伝わるのかという点に疑問を感じます。私はパブロ・ピカソの「ゲルニカ」という絵の模写を見たことがあるのですが、なぜあんな無茶苦茶な絵が「戦争に対する怒り」という形で万国国民にストレートに伝わってくるのか。それは人が焼き殺される様子が幾何学模様で描かれていることだと思います。つまりあの絵の本当の恐ろしさは、平和な世代の人間の戦争に対する思い「惨いね」「かわいそうだね」という「幾何学的な感情」を強制的に抉り出して、見る人を戦慄させている(つまり観覧者を強制的に加害者にしている)事にあると私は思うのです。■■「はだしのゲン」はアニメという形で日本の子供たち、世界の子供たちに核のむごさを容赦なくつきつけました。これは偉大なことです。だから9点をつけます。でも核の惨さを知った欧米の子供達は、大人たちはどう思うでしょうか。「核は恐ろしい」→「海の向こうのあいつらが撃ってくるかもしれない」→「だったらうちらが核を持つことは正しい」と思っているのが今のアメリカだと思います。これは決して異常な感想ではないと思います。その理由は、この映画が現代の日米両国民の原爆に対する「幾何学的な感想」に気づかせ、「加害者になりうる」という事実を突き付けさせることに失敗しているからだと思います。[インターネット(字幕)] 9点(2009-08-06 05:48:45)

62.  ゆずり葉 《ネタバレ》 やられた。計算されている。字幕に補佐されなくては何がどう展開しているのかわからない内容になっている為、一見聾唖者の聾唖者協会による聾唖者のための映画に見える。が、これによって健常者の観客にマイノリティ感を与えておいて、そこから聾唖という少し違った視点から喜怒哀楽、社会適応、世界観の認知、人間愛を、観客と登場人物の孤独を一体化させる事で描き出す技法は今までになかったと思う。当事者製作ということもあるのだろうが、障害を持つ当事者の世界観を外からではなく中から描き出すという方法としては逆説的成功であり、こうした新たな表現技法を提示してくれた制作陣には敬意を表したいと思う。もちろん聾唖協会の宣伝的な内容に100%なっていないとは言わないが、情緒表現や世界表現が均一化しつつある今日この頃の映画に対してカツを入れる作品であることは間違いなく、小さな映画館で当事者だけで見るにはあまりにも惜しい作品だ(ちなみに僕は耳は健常)。[映画館(邦画)] 9点(2009-07-13 21:21:32)

63.  学校の怪談 《ネタバレ》 妻投稿■この映画の価値ってなんだろう。原監督のクレヨンしんちゃんが成功して以降、子供向けのアニメや映画にも「(大人のためのわかりやすい)感動」「ストーリー・クオリティー」「哀愁」が求められるようになった今日この頃、この映画にはそうしたものはない事は確かだ。従って、この映画はクレヨンしんちゃん感動作と同じ視点で見る映画ではない。小学校時代に日常現代世界の片隅に確実にあったはずの亜空間世界を冒険する「だけ」の映画なのだ。■だが、その「だけ」の部分に対する拘りは非常に秀逸で、少なくとも「ゲゲゲのきたろう映画版」みたいな嘘物ではない。例えば日常空間から亜空間に誘い込まれていくシークエンス。このあたりを「怖くない」「幽霊が出てこない」と見限るのは実にもったいなく、私はむしろこのシークエンスにこそ最大の楽しみがあると思う(というか今時のすぐウソくさいCGやワープに頼る日本ファンタジー映画には絶対表現できないだろう)。■名作ともいえる絵本「押し入れの冒険」に意図的な感動シーンやストーリーがないように、私は子供映画に必ずしも「クレヨンしんちゃん的感動&哀愁」が必要だとは思わない。この映画は「感動」や恐怖の提供が目的ではなく、とりあえず観客に「小学校の亜空間」を映画の子供たちと一緒にさまよってもらいたかったのだ。[地上波(邦画)] 9点(2009-07-08 01:05:33)(良:1票)

64.  フォレスト・ガンプ/一期一会 《ネタバレ》 妻投稿■久しぶりに面白い映画を図書館で観ました。フォレストは滅茶苦茶成功して勲章まで貰って大統領にも何回も会いました。これを「素晴らしい人生」と人は言うのでしょう。でも果たして彼は勲章や名誉に興味があったのでしょうか。もしそうだったら、彼はピッピー会場で暴力沙汰は犯さなかったはずです。彼はジェニーとずっとアラバマの家にいたいという子供のころからの願いをかなえる事が出来ませんでした。ジェニーに何度会えても、ジェニーは様々な理由でいなくなってしまう。やっと会えたと思ったら彼女はエイズに冒されているのです。■私はガンプがマイクに向かっていい事を言う時に警官が妨害して何も聞こえず、ガンプがジェニーと抱き合った時に観衆がワーッというときが、この映画のメッセージだと思います。人は他人の栄典には興味はないけど、愛する人がいつもいることにはとても拘ります。ダン中尉のエピソード、走っている姿に勝手に感動する人々、ラストの寂しそうなガンプ。「感動大作」とよく言われる本作ですが、この映画は作中のアメリカ人がそうしたように「観客をフォレストで感動させるため」に作られたものではありません。観客に愛する人がいる事に感動してもらうために作られたのだと思います■蛇足だけど、知的障害者を映画にするとマスコミから「障害者を出汁に使っている」とか「障害者を差別(あるいは美化)している」という非難がなされるが、知的障害者は全人口の2%いる事を考えると、知的障害者を主人公にした作品は目くじら立てるほど多いわけではないと思います。確かにこの映画は知的障害者をファンタジーにしている傾向がありますが、これは映画そのものがファンタジーなのであって、女の子に天使の羽を生やしたり、目の見えない人に透視能力を持たせたり、片腕のない人に万能サイボーグハンドを装着させるのと同じだと思いますよ^^[レーザーディスク(字幕)] 9点(2009-06-22 23:56:35)(良:5票)

65.  母たちの村 《ネタバレ》 妻投稿■「やっぱりヨーロッパ人がとった映画だな」と思える小奇麗な感じの「ホテル・ルワンダ」の映像と違い、純粋なアフリカ原産映画なので(フランスと合作してますがファトゥマタ・クリバリはマリ人、監督はセネガル人、村人の大半はブルキナファソ人)、「クレヨンしんちゃん、アッパレ戦国大合戦」に通じる「原野」「荒野」の泥臭さと美しさを映像から感じます(現地の風習、家の中での仕草一つ一つも、アッパレ戦国大合戦みたいに丁寧で、新鮮さを感じます)。内容はホテル・ルワンダと同じように「強大な暴力から人を守り抜く」という緊迫感を描いた映画。「50万人もぶっ殺される」というあんまりピンとこない非日常的危機を描いたホテル・ルワンダに比べ、こっちは「場の空気」「一般常識」「人間関係」そして「男の人による理不尽な暴力」が描かれ、それは日本人である私にとっても日常想定内の事なので余計緊迫感は上がります。たぶんホテル・ルワンダやブラックホークダウンを見ても多くの日本人は「何であんな狂気が現実になるんだ」というだろうけど、この映画は「狂気」ではなく日本人が大事だと思っているものがとんでもない悲劇を生み出しているので、そういう意味では日本人にも容赦はありませんが、だからこそ「当たり前」に立ち向かうお母さんの姿は野原ひろしみたいに格好いいし、ラストモスクの上にアンテナが立っている描写は彼女らの勝利の象徴としてとても効果的な余韻を持たせてくれます。■私のお母さんは「知的障害者のはちーご=妻に断種手術を奨めなさい」という周りの圧力を拒否して私を守ってくれました。日本で強制断種を認める優生法が廃止されたのは1994年。女性が男の人から殴られたりせず、好きな人と子供を産んだり、性器を勝手にいじくられたりしない事は当たり前のようで当り前ではない、素晴らしいことです。「クレヨンしんちゃん 電撃ブタのヒヅメ大作戦」で男の生き様に入れなかった私ですが、この映画は女性が女性として生きる美しさを、ブタのヒヅメと結構似たような「額面通りさ」で見せてくれます。 それにしても何で私今日は何でもクレヨンしんちゃん基準なんだろ(?_?) あと人が殺される展開はいらない。[DVD(字幕)] 9点(2009-05-29 02:56:33)

66.  余命1ヶ月の花嫁 《ネタバレ》 妻投稿■千恵さんへ。あなたが今いる世界に眼鏡をかけたうつろな表情の坊主頭がふらふらやってきてすぐ門番に叩き出されたと思いますが、それはおそらく私の旦那です。あなたの映画を見て私は美しくて悲しくてひたすら泣き続けました。しかし映画が終わったとき、旦那を振り返ると、旦那は座席から頭を床に突っ込んでいました。大と小がまじりあった物凄い匂い、眼は白目をむき口から泡が出ていて、いそいでスタッフの方と協力してスタッフルームに運びました。大変でしたが、理由は極度の興奮状態によるもので何でもないものでした。この映画は私にとっては感動物語でも旦那にとっては本当に怖い映画だったと思います■千恵さん、遠い未来に太郎さんと再会したとき、どうか思いきり褒めてあげてください。[映画館(邦画)] 9点(2009-05-12 21:51:28)

67.  魔女の宅急便(1989) 《ネタバレ》 施設の女の子4人で図書館で見ました■妻投稿でーす。さてこういう純情な女の子の映画において、女性監督が作る主人公の女の子より、野郎生物が監督する主人公の女の子の方が輝いているというジングスが私の中にはあります。特にこの作品は女の子の繊細な気持ちを描いた女性作家の原作を野郎生物の監督が妄想を膨らませて作ったのだから、名作にならないわけがありません。■■右側通行で自動車が通行する様子も、中心市場から住宅地、公園、郊外の現代マンションまでリアルに再現された町並みも、夜空の軍の輸送機も、飛行船も、パトカーも、製鉄所も、行き違い中に現れた高速急行列車も、そこにあるのは、なるほど、鉄道模型好きの男の子らしい拘りですが、実はそのすべての拘りは主人公の女の子と対になってその存在を際立たせる背景なのではないかと私は思います。飛行船がいかつかったり、街並みがリアルだったりと、背景が男の子的であればあるほど、手前に移る魔女の女の子はかわいく見えるものなのです。(■■こういう男の子の監督にとって主人公の女の子を際立たせるのはヒラヒラした衣装でも「愛の力」「変身」でもなく、宮崎監督は冒頭のキキのお母さんの言葉を借りて、「俺はそういう手法は取らない」とはっきり宣言してしまっています。この映画は海の見える欧州の街のセットを背景にキキのゆれる女心を表現した、宮崎駿の妄想絵画なのです。[レーザーディスク(邦画)] 9点(2009-05-05 01:57:27)(良:1票)

68.  GODZILLA ゴジラ(1998) 《ネタバレ》 妻投稿。■模倣というのは単なるパクリではなく、オリジナルに対する勉強とそれに対抗できる自分の解釈が模倣者には求められるのだと私は思う。その点からすると私はこの映画を支持できる。少なくとも監督は日本の怪獣というものは人間が上を見上げるものだということを理解しているからだ。■その上で解釈を変えてみた・・つまりゴジラの頭と人間の頭を結ぶ直線と地面との角度を、日本版の30度未満から、80度以上に変えてみたのだ。ゴジラがイグアナになったのも、この解釈の違いから来ている。あまり速度の出ない直立二足歩行の日本版だったら、80度90度の位置から人間が見上げる描写を描くにはかなり無理のあるものになっただろう。しかしティラノサウルス型になったことで、「人間の持つ巨大生物に対する畏怖」の描写に新たな要素が加わったのではないかと私は思った。■本作はアメリカの核実験に対する反省が表現されていないと非難されているが、怪獣映画を作るには軍隊の協力を得ないと作るのは難しいので、ストレートには表現できないという妥協はあると思う。それでも人を襲うためでも侵略のためでもなく、魚をとるためにマンホールから悠々と現れるその姿は現実のホホジロザメやライオンを見るときに感じる畏怖詠嘆が表現されていると思うし、それを米軍が発砲して全部がめちゃめちゃになる場面はそれなりにメッセージ性があるのではと思う。■ただラストのジュラシックパークとロストワールドには萎えた。[DVD(吹替)] 9点(2009-04-14 20:09:02)(良:1票)

69.  スタンド・バイ・ミー 《ネタバレ》 妻投稿。図書館で見た作品です。私はこの映画に「青春の懐かしい冒険」「もう二度と帰れない日々」というのとは違うものを感じました。この映画は汽車に轢き殺される恐怖、虐待や大人の裏切りというものが描かれています。それらを乗り越えてやっと手にしたものは死体・・・。まさに人生そのものです。人間は人生において恐怖と裏切りと絶望を経験し、その果てにあるものは死なんです。なのにどうしてこんなにすがすがしい気持ちになれるのか・・・。それは愛する仲間がいるからではないでしょうか。私はそれがこの映画が名作である理由なんだと思います。[レーザーディスク(字幕)] 9点(2009-03-31 17:30:45)

70.  ミュンヘン 妻投稿。悲しいけどこの世に「人を殺してはいけない」なんて倫理は存在しない。「人を殺したくない」と個人が思うことが大事だし、「人を殺すことはメリットがない」と思わせて秩序を保つために法律がある。でもこれらは実はとても儚く、世論や社会情勢、憎しみで簡単に壊れてしまうのだ。この世に殺人を描く映画は数あれど、「人を殺さない」という心や秩序の儚さまで一緒に描いた映画はそうはないと思う。[DVD(字幕)] 9点(2009-03-27 02:04:36)

71.  ブラック・レイン 妻投稿■この映画、黒いですね。でも一口に黒といっても微妙なカラーチャートの違いがあって、この映画の黒は昭和と平成の間の日本の渋いサラリーマン警官の色だと思います。この渋さは絶対にCGでは再現出来ないですよね。この黒さをそういう描写が得意なリドリー・スコットによってリアルタイムで残してくれたのはありがたいです。■松田優作を連行してくる松本警部補がめちゃめちゃ渋い。ドロドロのジャンパー姿で上司に一礼してから、スーツ姿で不動の姿勢で賞状を貰うシーンに切り替わるシーンはもう「私にもしお父さんがいたらこれで決定!!!」と思っちゃいました。■佐藤を殺さずに逮捕する設定も、「私ハ日本ワカッテイマスヨ」という最近のアメリカ人監督の映画主人公が日本でやっている「殺してやる―、殺してやる―」な演出と比べても、憎い犯罪者を一公務員として逮捕して上司に引き渡す「大人」が決まっていて、「はーどぼいるど」がさっぱり理解できない私を痺れさせました。[インターネット(字幕)] 9点(2009-02-15 16:32:19)(良:1票)

72.  モンスターズ・インク 《ネタバレ》 妻投稿■ば、爆笑問題の田中とでぶやの石塚がそのまんま出演している錯覚が・・・・(^_^;)■それはともかく、「ドアの向こうに違う世界がある」というコンセプトが描かれたファンタジーはアニメでも絵本でも童話でもたくさんあるけど、そのほとんどが「現実世界の子供」を主人公にしてドアの向こうの異世界を「あちらの世界」というように描いている。しかしこの映画は(ピクサーの描く世界だから当然ともいえるが)、「あちらの世界」が主人公軸で、現実世界の子供の部屋は「異世界」という位置づけである。こういう逆説的なコンセプトのファンタジーは実は非常に少なく、そういう意味ではさり気なく凄い革新的な事をこの映画はやっている。■そういえばピクサーはどの作品でも徹底的に「異世界」を現実的な世界として、「現実世界」を異世界として描く作品が多い。アニメなのにNGシーンがあるのも、遊びの一環というよりも観客に対して「この映画はモンスター世界で作られた映画」というプロットを見せることで徹底的に現実と空想を逆にする試みの一環なのではと思えてくる。そうすることによって見えてくる独特の視点。その視点をどう生かすかについてピクサーは半端ではない追い込みをかけるから、ピクサーシリーズは「CGアニメ」を「CGで作られたアニメ」という意味以上のものに昇華させたのだと思うし、この作品はその象徴だと思う。■旦那も書いていたけど、最後ドアを開けた時、ブーが成長して美人なティーンエイジャーに成長しているというラストが良かったと思う。そういう技をさり気なくできるコンセプトを、この映画はたった2時間で完成させているのだ。[地上波(吹替)] 9点(2009-01-22 03:29:21)(良:1票)

73.  ブラックホーク・ダウン 《ネタバレ》 妻投稿■この映画は確かにアメリカ(軍)のために作られていることは間違いない。でも勘違いされている事が多いけど「アメリカのために作られている」=「アメリカ万歳」ではない。この映画が作られたのは2001年。2009年の今ではイラクやアフガンで当たり前になっている民衆に憎まれ、ゲリラに包囲され、それでも実は敵の方が近代装備のアメリカ軍の10倍死んでいる「不正規戦」だが、2001年より前に誰がこんな戦争を想像しただろうか。多分1999年にタイムスリップしてアメリカ人に戦争は「どんなイメージ?」と聞いたら「ニンテンドー」「諸手を上げて自由主義の到来を歓迎している市民」「ランボー」とか言うだろう。先進国が途上国を搾取する貿易システムからすればあり得ないこうした幻想をこの映画は見事打ち破り、同時多発テロに興奮気味なアメリカ人に警告しているのだと思う。■映画で「なぜ戦うのか」という問いが提示されるが、アメリカ国民は戦争に勝っている時には自国兵士が世界を救うと勘違いし、負けそうになると「兵士たちは戦争中毒である」と勘違いする身勝手さが示唆される。でも実際前線で戦う兵士は勝っていようが負けていようが「仲間の為に」戦うしかないのだ。■■それからこの映画を評価する人もしない人も「ホテル・ルワンダ」を強くお勧めしたい。1993年のソマリアで幻想を打ち砕かれた西側諸国が見せる1994年のルワンダでのヘタレぷりを見れば、皆さんがそれぞれブラックホークダウンで感じた事が深くなると思う。■追記:海賊をやっているソマリアゾンビより山賊をやっているコンゴゾンビの方が私は怖い。[DVD(吹替)] 9点(2009-01-02 04:13:11)(良:2票)

74.  バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3 《ネタバレ》 冒険が終わり見なれたニュータウンに帰ってこられた嬉しさ、懐かしさともう冒険が出来ない寂しさ。それらが静寂の中で表現された終盤は僕にとって忘れられない映画の1ページです。[地上波(吹替)] 9点(2008-11-03 00:13:58)

75.  ホテル・ルワンダ 《ネタバレ》 この映画を見ている日本人がルワンダ人に何も出来ない。そりゃそうだ。「怖いね」って夕食を続けられるくらいの鈍感力がなければ生きてはいけない。この映画を見て多数の人間が鬱状態になって何にも出来なくなるのは困るし、「何か出来る事はないか」と危険地域イラクに行った方々を、日本政府と日本人は「偽善」だ「迷惑」だと糾弾したではないか。つまり我々は夕食を続けていい(らしい)のである。でも、日本人が日本で生活していて、この映画と同じような場面に出くわさない可能性は皆無だろうか。戦前では関東大震災の時の朝鮮人虐殺(人数は全く違うが)があったし、最近だって民兵のアジトのレイプ小屋レベルの狂気は障害者雇用企業や外国人雇用企業、カルト宗教施設なんかであった。あの時、行政、警察、そしてそれに気づいた周囲の人々はどうしたのか。何が出来たのか。新聞や本によると見て見ぬふりをした人たちが多かったのではないかと思う。理解しようともせずに認識の低い政治家の発言に同調して虐めた例もあったと思う。先進国の人間は「大虐殺」の前にポカンとしているが、主人公の友人の民兵のボスみたいに一人の人間に優しさと残酷さが同居していたり、政府軍大佐が「何でみんな俺の言う事を聞くのか、それは強いからさ」という台詞が本当なのは日本もルワンダも同じだ。この映画を見て、夕食を続けて、その後に僕らが出来る事は皆無ではない。皆無であってほしいが。・・・・・・・でもあの賄賂好きの政府軍の隊長、約束守ってもらえなかったのね。 まあ、ざまあみろだけど。[DVD(吹替)] 9点(2008-10-27 01:08:30)(良:1票)

76.  魔法にかけられて 《ネタバレ》 王女様が「アーーー、アーーーーアーーーー♪」とうたった時、鳩が飛びだし鼠がやってきて、そして奴らがチョワー、チョワー・・・。この瞬間、僕はこの映画は9点以上だと決めた。この映画はディズニーという一つの世界・・・・子供の時目の前に提示されたおとぎ話という現実とは違う別世界を現実世界に融合させるという快挙を成し遂げたのだ。これは映画のネタの一つといってしまえばそれまでだが、おとぎの国というもう一つの世界を世界として認知している少年少女&一部の狂った大人(含自分)にとっては大事件だ。そしてその事の重大性をどれだけ監督が認知しているのかと考えたとき、おとぎの世界を愛する現実世界の住人である娘、現実主義者に見えておとぎの世界にケータイを持って行ってしまった婚約者を登場させた時点で、おそらく監督にはディズニーというある意味世界の中に認知された別世界を現実の中にぶち込んで、おとぎ話から離れた現代の登場人物(=観客)にもう一度衝撃と夢を与えてやろうという志はあったようだ。そしてジゼル姫はそれを成し遂げるには十分な力を持っていた。数少ない弱点はラストがハラハラドキドキしないこと、王子とリスの登場があっけなさすぎること、ティモシー(あいつハリー・ポッターではネズミだったなあ)があっさり現代世界に慣れちゃっている点だ。その点が一本の映画としては残念だが、押し入れにしまってあった昔のおとぎ話(うちの場合は日本昔ばなしだけど)が「読んで読んで!」とガタガタと騒ぎ出した衝撃と喜びを考えると9点はいける。[DVD(吹替)] 9点(2008-09-17 00:02:44)(笑:1票) (良:2票)

77.  グラディエーター 妻投稿■西暦180年のローマといえば歴史学者のエドワード・ギボンが曰く「人類史上もっとも幸福な時代」であるパックス・ロマーナ=ローマの平和が終わりに差し掛かった時代だ。殺し合いゲームで市民の支持を得るコモドゥスの最期は、今のパックス・アメリカーナの主役であるアメリカ合衆国が戦争という娯楽で国民の支持を得て衰退するのに似ている。■リドリー・スコットは「ブラック・レイン」にしろ「ブレード・ランナー」にしろ「ブラックホーク・ダウン」にしろ、人々が無邪気に信じている「当たり前」の崩壊を予言するような大仕掛けな映画を撮ることがうまい。彼にとってローマの崩壊は、「既存事実である世界基準の当たり前の崩壊」という点で、一番脂の乗った食材だったと思う。■絶対的主人に「貴様らの母親が生んだせいで始まったどうしようもない人生を俺が終わらせてやる」と言われるシーンや、扉の向こうで鉄球がブンブン回っているのが光で表現されるシーンは、前半の圧倒的強さを持つローマ軍と合わせて、「超大国の衰退は外からではなく内部の悲鳴と失禁から始まる」というメッセージ性を表現しているし、ラストはアンデルセン童話のバッドエンドみたいなニヒニズムを感じる。英雄の物語と見せかけてラストは世界が救われたわけでもないという、エメリッヒ作品とは対照的なリドリーの歴史観の集大成じゃないかと私は思うのです。■コロッセオ・・・綺麗ですね。2000年後にブルース・リーとチャック・ノリスが戦うのですね。[地上波(吹替)] 9点(2008-08-12 23:01:54)

78.  雲のように風のように〔TVM〕 《ネタバレ》 (夫じゃなくて妻投稿です)。主人公の女の子の結婚生活は私と旦那の結婚生活に似ています。つまり体とか愛とかそんなのではなく、まさに「男の子と女の子」の関係ということ。私はアスペルガー症候群で、オシャレとかファッションとか格好いい芸能人とかに生まれたころから興味がなく、自分が女だったなんてこれっぽっちも意識していなかったなあ。結婚なんかするとも思っていなかった。これは映画の主人公や登場人物にも言えると思う。主人公なんて父親にずっと育てられていたし、異民族の女の子は自分の世界に入ってヤニ吸っているし、宮中には男か女かよくわかんないようなのがいっぱいいた。「私女の子だもん」というキャラクターは少数派だ。でもいざ反乱野郎が攻めかかってきた時、男が絶望していた時、未来に希望がなくなった時、映画の中で最後まで戦い、男に希望を与え、男のために泣き、男が自殺した後もその体に命を宿しつないだのは、確かに彼女たちの体の中にあった「母性」だった。その母性の凶暴さはたるとに侵入した野郎を大砲でぶっ飛ばす場面が、強さは男を顎で使い、敵を銃で脅す度胸が、優しさは馬小屋の中の銀河の涙が、そして希望は彼女の中の命が象徴していた。男にそんな事が出来た? ギャルを追っかけまわした奴とか夢を追いかけて見境を失った奴とか、自殺しちゃった人とか、とにかくかわいそうな人たちばかりだった。終盤、全てが廃墟になった。私自身結婚前に強姦被害にあっていて、私の子宮はあの廃墟よりめちゃくちゃだ。理不尽で空虚でぐしゃぐしゃで、そんなことする男は馬鹿らしいし哀れだ。私も銀河とか違うものだけど大切なものをぬぐいさられた。でも彼女は奔放に生きたらしい。私もいつか元気に奔放に生きたいな。巷で言われている「男をメロメロにする」女として生きる事は無理かもしれないけれど、そういう意味の「女」なんて日陰のキュウリみたいになりうる存在なんだ(「あれは男だっけ?」)。そして核弾頭並みの攻撃能力と自分と愛する人に対する最強の防衛能力を兼ね備えたそういう意味での「女」は、誰かの為に戦い、泣く事で私も持てるんじゃないかと思う。「女とは母性であり、母性とは愛の上にはためく旗である」これが私の出した答え。先生はどう思いますか。私はこの答えを出すまでに映画を見てから4年間使ったよ。[レーザーディスク(邦画)] 9点(2008-06-14 01:19:29)

79.  シッコ 《ネタバレ》 今回は夫抜きで投稿します。スターウオーズのパロディーシーンにAspergersyndromも名前があったのにはがっくり。アスペルガー症候群の私たち夫婦は入れないですね。保険には(笑・・実際2人とも保険には入っていません)。私は国民を手厚く保護することが唯一国民が幸せになる方法だとは思わないんだけど、この映画は医療問題うんぬんより根本的なメッセージが描かれていると思います。それは政府を恐れるな。政府に見捨てられるのではないかとおびえて暮らす事がどれだけ苦しいかです。確かにフランスは税金漬けだったり医療制度のせいで失業率が高かったり、「これだけ保護してやっているんだから」と職場の上司によるレイプやいじめが多いみたいですね。ドイツは徴兵制の代替制度が福祉を支えているため志願兵制に出来ない問題もありますし、キューバは独裁国家だからこうした医療制度が運営できている所が大きいと思います。でもこうした問題を踏まえたとしても、政府が国民を恐れる国と国民が政府を恐れる国とでは、人々の心のゆとりに差があると思います。政治的な事は分からないけど、恐れないこと、人の役に立つことは素晴らしいこと、その2つを忘れないでほしいというメッセージは今の日本においてすごく大切だと思うので、10点をつけたいです。でもマイケルさん、映画の中で小切手のことを言っても「匿名」じゃないですよ。[DVD(吹替)] 9点(2008-05-08 01:36:20)

80.  七人の侍 映画の見方を変えてみました。ストーリーではなく雰囲気を楽しむのなら、この映画は戦国の泥臭さと血なまぐささを感じられる白黒映画とは思えない傑作だと思う。江戸時代の時代劇は何か綺麗になって匂いが消えてしまっているものが多いしね。[ビデオ(邦画)] 9点(2008-04-29 01:11:00)

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