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801.  若草物語(1949) まずは何という豪華な四人の姉妹であることか!それだけでもこの映画は成功していると思うぐらいの四人、ハリウッド映画が本当に良かった時代、素晴らしかった時代、今みたいに何でもかんでも馬鹿の一つ覚えみたいに凄い特撮、凄い映像、終始鳴り響く音楽、そんなものとは大きな差を感じる品の良さ、女優陣の魅力と気品に満ち溢れた態度、美しさ、笑顔、笑い声、何もかもが本当に美しく見応え十分のドラマにし上がっている。どの配役にしてもこの役はこの女優に当てはまるぐらいのキャスティングの妙、2時間という長さもほとんど感じることなく観れるのはやはり出演者のおかげと監督の演出のおかげだと思う。ラストの空に浮かぶ美しい虹、この映画は本当にどれもこれもが美しい。それにしてもこれだけのキャストの中にあって当時若干16歳にしてこの美しさと可愛さの両方を兼ね備えているエリザベス・テイラー、彼女一人いるといないとでは、また、別の人が演じていたら全く違う作品になっていたに違いない。[DVD(字幕)] 8点(2007-10-21 15:37:45)

802.  ヘッドライト 《ネタバレ》 フランス映画を代表する二人の俳優、ジャン・ギャバンとフランソワーズ・アルヌールの「フレンチカンカン」コンビによる大人の恋愛映画です。人間の刹那さ、やるせなさ、哀しみ、そして人としてどう生きるべきか?この映画ではそういった要素が描かれています。フランス映画を見るといつも思うのは哀愁漂う雰囲気作りが本当に上手い。ハリウッド映画にはない独自の静けさ、悲しさみたいなものが素晴らしい音楽と心に染み入る。親子ほど歳の離れた二人が愛し合うという話そのものは古く感じるし、また派手さがない分、退屈に感じる人もいるかもしれないけれど、人間の深い愛情を本当に二人の好演によって見せる辺りはいかにもフランス映画です。ジャン・ギャバンの背中から感じる男の哀愁、そして、フランソワーズ・アルヌールの女性としての哀しみ、ラスト、霧の立ち込める中、トラックに乗って去っていくジャン・ギャバンが何とも言えない男の悲しさを表しているようで、本当に切なくてやるせないそんな映画として、いつまでも心に残りそうです。[ビデオ(字幕)] 8点(2007-10-21 11:47:40)(良:1票)

803.  恋人たち(1958) これは正しくフランス映画!どこをどう取っても、どこから見ても明らかにフランス映画です。こんな美しく官能的で甘いムード溢れる映像美、フランス映画でしか味合うことは出来ません。そして、映画が映画であるためのお手本とでも言えるような映像を写すカメラワークの美しさにはただただため息があふれんばかりの本当に美しい映像の世界!大して面白い話だとは思いませんが、それでも映像だけでこれほど酔わせてしまうその力というものの大きさ、これこそフランス映画ならではだと思います。男と女二人だけの描写、ラブシーンのあの何とも甘いムード、光と影のコントラストの絶妙なまでな映像美、けしてCGでは表現することなど出来ない映像の美しさを見せ付けられているような気がして、二人が水辺のボートの中で抱き合ってるシーンの映し方、これが下手な監督、下手な映画、例えば今の邦画だと大抵の場合は男と女が抱き合う所などただ裸になって抱き合うだけで、それも何もかも見せてしまうものの、この映画ではそういうことはせずに暗い夜のあの映像の中で何が起きているのか?という想像させる力を見ている側に対して与える。これこそ映画の基本!この監督さんはその映画的、文法をよく解ってらっしゃる。それにしてもジャンヌ・モローの恐ろしいほどの美しさ、女性の男への愛とは、何か物凄い女の恐さと情熱みたいなものを感じられずにはいられないそんな映画て気がしたのと同時にフランス映画って、やはり恋愛ものを撮らせると世界で一番上手い。そんな気がこの映画を見ると感じる。[ビデオ(吹替)] 8点(2007-10-17 21:48:21)

804.  紅夢 赤!赤!赤!正しく紅という文字が映画のタイトルにあるように本当に赤い色の持っている魅力、色にはそれぞれ不思議な魅力があるけれど、この映画だとその赤が本当にゾクゾクとするぐらいの恐ろしさ、そして、エロスを感じられずにはいられないわけです。何と言ってもあの赤提灯の不気味なことと言ったら下手なホラーやサスペンスものを見るよりも恐ろしいほどのこの赤提灯!部屋の外と中にそれぞれ吊るされている赤い提灯もただ吊るしているだけならちっとも恐くはない。しかし、赤い所に青い映像を持ってくるだけで、これほどまでに恐ろしさが強調されるわけでして、部屋に飾られている不気味な顔をしたまるでメキシコのプロレスにでも出てくるようなマスクマンのようなあの飾りといい、とにかく恐い。麻雀をしている後ろであの顔が写される時の何とも不気味な事。流石、この監督、色を強調し、色で全てを語らせ、人間の心理状態まで見せてしまう。凄いとしか言えません。そんな映像を捉えるカメラもこれまたロングショットを巧みに使って見せることでより色の持っている不思議な魅力と人間の心情というものを浮かび上がらせるテクニック、とにかく色がこれほどまでに見事に人間の心理状態を言葉による説明などではなくて、映像だけで伝えて見せる。今の日本映画に見習う点が山ほどあるような気がします。そんな映像の中で繰り広げられる女と女の嫉妬、プライドが生み出す壮絶なまでの戦い、見ていて本当に恐かった。コン・リーの抑えた演技が女としての戦い、やるせなさみたいなものが伝わってきて、中国映画のレベルの高さを見せ付けられたようなそんな気も致します。[ビデオ(字幕)] 8点(2007-10-06 15:53:01)

805.  約束(1972) 《ネタバレ》 これはまた一つ、良いものを見つけた気がする。この映画は始まってから十分間、台詞がありません。その間に映し出される日本海の美しい風景、そんな日本海で海沿いに北上する列車、更には車内の映像、海の景色、空を飛び交う鳥達、そういう映像だけではっきり言って今のテレビドラマばかり観ている人にはかなり退屈と感じるかもしれません。しかし、今のテレビドラマみたいに何もかも台詞に便り、その時の置かれている状況や心理を説明してしまうものとは対照的で台詞に頼らなくてもちょっとした映像と俳優の演技、表情だけで解らせる素晴らしさ、それこそ映画本来の持っている形をここでは少ない台詞と映像だけで見せてくれます。それも偏に女優岸恵子の女としての哀しみ、情念みたいなものを演じることの出来る演技力があればこそ成り立つわけです。強盗犯の罪で刑務所に入ることとなった萩原健一演じる男との二年後の再会の約束をするシーンにおいての男と女の刹那さ、二人のすれ違い、それを映し出す映像も何となく余韻が残る。この監督さん、余韻の残し方が大変、お見事です。それにしてもこの頃と今でもさほど変わらない美しさを維持している岸恵子というこの女優さん、どうしたらあんなにも美しさを保っていられるのか?とこれを見たら男の私でさえそう感じるのだから女の人が見たら間違いなくそう感じるはずです。[ビデオ(邦画)] 8点(2007-10-05 22:20:54)(良:2票)

806.  華岡青洲の妻 《ネタバレ》 もう直ぐ10月2日、世界で最初に全身麻酔の薬を作り、乳がんの手術を成功させた一人の男、華岡青洲の命日てことらしいけど、そんな訳で借りてきた。これは本当に物凄い女と女の戦いだのし!我が息子を愛するためにと息子の実験台になろうとする母、そんな母に対して自分こそ実験台にと訴える嫁、この二人の戦いが壮絶!の一言ではとても済まされないのし!とにかく主演の二人の女優、高峰秀子と若尾文子の演技が凄いでのし!大石先生とはまるで別人の如く、どこまでも嫁に対して厳しく接する姿には人間として、母親としてのプライド、嫁の加恵(若尾文子)への嫉妬、これは間違いなく女同士のバトル!しかし、そこにあるのは単なる嫉妬を超えた愛情の裏返しとでも言うべきか?二人の演技の凄さも当然のことながら市川雷蔵もこれまた素晴らしでのし!すいません!のしって言葉が頭から離れなくなりそうです。ひたすら医者としての使命を全うし、目的のためなら容赦なしに二人に薬を飲ませて実験を行なうというその凄まじさ、冷酷さ、こういう冷酷な人間こそまるで男の身勝手さを表しているようで、女の愛情だけでなく男の身勝手な部分まで同時に描ききるという恐るべき演出、それにしてもあの薬の実験によって、酔っ払ってしまった猫、あんな映像を容赦なしに描く。それこそ増村保造っていうこの監督の凄まじさを感じる。好き嫌いはともかく人間の持っている悲しさ、身勝手さというものを何だか見せつけられてしまったみたいで、とにかく色々と考えさせらる凄い映画だ!一度は見て損のないそんな作品だと思います。[DVD(邦画)] 8点(2007-09-28 21:53:55)(良:3票)

807.  赤いハンカチ 日活映画が活気づいていたと言われている時代の映画の一つで、石原裕次郎の代表作でもある。そして、そんな石原裕次郎作品は今までにも沢山、見ているけど、私としては石原裕次郎よりも何と言っても芦川いづみ目当てに見ているのだが、今回はそんな芦川いづみは出てません。そして、もう一人、石原裕次郎映画に多く出ている北原三枝も出ていない。しかし、この映画は石原裕次郎の代表作として挙げて良いと自信を持って言える。それは何故か?ヒロイン役の浅丘ルリ子が抜群に良いからです。この時代の日活アクションものにありがちな決まりきった展開も、浅丘リル子の存在があればこその作品として、舛田利雄監督の切れのある演出も冴え渡り、ヨーロッパ映画のような独特な雰囲気を醸し出し、少なくとも私にとっては今まで見た舛田利雄監督の作品の中で一番の作品です。三人の複雑な男女の関係、三人が互いに憎しみ合いながらも惹かれ合うという話そのものはそれほど新鮮味を感じないが、石原裕次郎と二谷英明の二人の男を心から受け止める女を演じて見せた浅丘ルリ子、この映画の成功は一にもニにも浅丘ルリ子という女優があってこそのそんな作品だと思います。浅丘ルリ子という女優さんは男の気持ちを理解し、時には喧嘩もするけど、その一方で男に対して優しさを見せる。そういう役を演じさせたら抜群に上手い。それは「男はつらいよ」シリーズのリリーを見ていれば解る。とにかく石原裕次郎と並んでこの作品、浅丘ルリ子の代表作として挙げられる作品だと思います。[DVD(邦画)] 8点(2007-09-24 10:58:17)

808.  オリエント急行殺人事件(1974) 《ネタバレ》 久しぶりに見たけどやはり面白く見ることが出来た。この映画のキーワードは12!そうです。監督があの大傑作「十二人の怒れる男」のシドニー・ルメット監督!奇しくも同じ12という数字がこの映画の大きな鍵を握っているわけです。列車に乗り込んだ12人の乗客にある悲しき過去、一人一人にそれぞれ忘れたくても忘れることの出来ない苦しい過去がある。この映画で殺される被害者と切っても切れない繋がり、それは本来なら被害者であるはずの男が本当は加害者であるという過去を持つということ。そういう視点から見るとただのミステリーではない重苦しさ、複雑な人間関係、その全てを監督は上手く描いている。殺されて当然の男、全くもって同情出来ない被害者、主演の探偵役の俳優の愛嬌溢れる演技、人柄、本来なら殺人犯に対しては罪を背負わせるものの、この場合だと12人の犯人よりも殺された男の方が許せない悪人であるということをきちんと理解し、気持ち良く終わらせてくれる。これを見て私は太っている男に悪い奴はいないと!同じ列車内での殺人を題材としたあの誰もが知っている問題作、マイク水野こと水野晴郎氏の「シベ超」シリーズの山下陸軍大将演じる水野晴郎を思い出す。そして、そんな水野晴郎も悪い人間ではないということ。何だかかなり話がそれてしまったけど、要するに太ってる人間には悪い奴はいない。そう確信しました。水野晴郎はこの映画、絶対に好きだろうなあ!だって、この映画の影響を大きく受けていると見ていて思ったもん!まあ、とにかく私にとっては面白いミステリーであるということです。[DVD(字幕)] 8点(2007-09-23 20:16:02)

809.  女の園 《ネタバレ》 日本映画史に名を残す二人の高峰、W高峰、三枝子と秀子の競演に久我美子、岸恵子とこれまた凄いメンバー、更には名優、阪妻こと阪東妻三郎を父に持つ、これまた父同様、名優と言っていい、田村高廣の俳優デビュー作品らしいこの映画、なんやタイトルからは想像を絶するドロドロした内容も2時間以上という長さも全く感じないままどんどんどんどん物語に引き込まれていく。どこまでも徹底して嫌な女を演じている高峰三枝子の凄まじさ、そんな下で自分達の自由を奪おうとする厳しい制度に対して、真っ向から構えて見せる女達、高峰秀子、久我美子、岸恵子、いずれも素晴らしい。特に高峰秀子が素晴らしい。神経をすり減らしていくあの姿は見ていて何とも哀しい。こういう役を演じるとこの女優は本当に上手いと改めて感じたと共に作品全体に漂う正しく「女の園」に相応しいこれは女達の心の葛藤を鋭く描いている。木下恵介監督の時代を読み取る力を見せ付けられた思いです。これも間違いなく木下恵介監督の代表作の一つと言えよう![ビデオ(邦画)] 8点(2007-09-23 13:19:52)(良:2票)

810.  警察日記 森繁久彌も三國連太郎も本当に上手い。そして、また警察姿もよく似合う。そんな二人がとても優しき人間味に溢れる警察官を好演している。東北の田舎町ののどかな風景も観ていて何だか癒される。特に凄い出来事が起こるわけでもなく、ただただ町の住民と触れ合う姿を描いているだけなのに、やかましい音楽で何か訴えようとする今の邦画にはない何かがこの作品を観ると伝わってくる。映画にうるさい音楽など不要ということがよく解る。この映画の中で描かれている警察の日常、働く姿など、今の警察にはない。感じられない優しさが見られる。子役の一人、二木てる美の上手さには驚きが隠せない。弟の別れのシーンで見せる切ない表情なんて、本当にお見事としか言いようがない。[ビデオ(邦画)] 8点(2007-09-17 20:20:47)

811.  時代屋の女房 これはもう、イニシャルKさんのおっしゃる通りの映画で、個人的にはこの作品の夏目雅子が一番好きですし、これこそ彼女の残した作品の中でもナンバーワンだと思います。話そのものよりも、とにかく夏目雅子という女優を語る上でこの作品を語らずして他のものを先に語るなんてことは私には出来ません。ラストの傘を差してる時のあの笑顔は絶対に忘れることなど出来ない。もっと長く生きていたらと思うと本当に残念です。あんな女優さんは二度と出てこないだろう![ビデオ(邦画)] 8点(2007-09-17 14:15:15)(良:1票)

812.  河内カルメン 《ネタバレ》 これは内容としてはかなりドロドロした内容も、作品全体の雰囲気がミュージカルぽくて、暗さをあまり感じない。主演の野川由美子の可愛さ、抜群です。あの関西弁も良いです。好きな男に対し、とことん尽くすのに裏切られ、それでも最後まで愛し抜く女のどこか悲しさ、やるせなさが伝わってきます。どんどんどんどん可愛くなっていくのが観ていてよく解る。こういう女に男は弱いもんです。男の心の中を覗いているような野川由美子の演技の凄さに、そして、この映画、大阪のあの街の雰囲気、橋から見えるギラギラした川の映像も凄くリアルで、人間がそこにいるって感じが十分伝わってきます。タイトルにもあるカルメンの音楽もこれまた合っている気がする。[DVD(邦画)] 8点(2007-09-14 21:19:56)

813.  ソナチネ(1993) 北野武監督の映画には常に死が付きまとう。これにしてもそうで、少ない台詞と映像の力で見せる。この辺が他の日本のタレントや芸人が撮るどうしようもない作品とは明らかに違う。多くを語らない。しかし、映像だけで迫る力強さがある。この映画が凄いのは、暴力映画によく見かける。付きまとう暴力的な描写が少ないこと。そして、主演の北野武にしてもやたら感情を剥き出しにするわけでもなければ、何か凄い爆発を見せるわけでもなく、ただただ静かに、不気味に笑っているようなあの顔付き、人間の心の中には常に暴力があるんだよ!それを感情的にしないことで、返って不気味さを増す。そんな静けさこそこの映画の恐ろしいところです。好みで言うならば「キッズ・リターン」が北野武監督映画では断然だが、恐ろしさという意味ではこれこそ北野武監督の中でも一番だと思うぐらい本当に見ていて恐いそんな雰囲気を最後まで感じたし、間違いなくこれも監督北野武の代表作として挙げられる作品だと思います。[映画館(邦画)] 8点(2007-09-13 19:32:03)(良:1票)

814.  続・悪名 《ネタバレ》 面白い!前作に負けないぐらいの面白さ!勝新の身体全体から溢れ出すオーラ、スターの貫禄十分の「座頭市」と並ぶシリーズ作品として見応え十分!やくざの道から足を洗いたくてもやはりそこは男にしか解らない事情というものがある。相棒の田宮二郎演じるモートルの貞が殺されるシーンにおける宮川一夫撮影監督の映像美、人が殺されるシーンにおいて今の邦画では観ることの出来ない美しさを感じる素晴らしいショット!こんな映像、今の日本で撮れる人はいるだろうか?[DVD(邦画)] 8点(2007-09-10 22:50:12)

815.  女系家族 これはまた何ともえげつない。人間の持っている金に対する欲望、本性丸出しの凄まじい戦いに見ていて恐ろしいほどの恐さを感じる。父の遺産相続についてああだこうだと色々文句を言っては何とかして自分だけ良い思いしてやろうとばかりに思っている連中、そんな中で若尾文子のしたたかさ、彼女の前には他の全員、何もすることすら出来ない。ただただ呆然とする以外ないのだ!この作品は何と言ってもお互いの感情を剥き出しにして、化かし合いをしている姿が面白く、そして、やはり若尾文子です。あれだけ色々とえげつないことされながらも最後はそれを利用して一番良い所を持って行ってしまうのだから!それにしてもこの作品の若尾文子の美しさ、何とも言えないあの色っぽさ、それでけでも観ていてゾクゾクさせられる。[DVD(邦画)] 8点(2007-09-06 22:17:25)(良:1票)

816.  めし 相変わらず成瀬巳喜男監督の描く世界には人間が生活している空気というものがあって良い。ごく当たり前のことのようだが、そういう当たり前のことを描くのには余計な描写やうるさい音楽や無駄な台詞はいらない。流石はこの監督はその辺のことがよく解っている。平凡な暮らしをしている夫婦の間に東京からやってきた夫の姪が入ってくることで二人の関係がどこかおかしな方へと進んでいく中で、原節子の見せる表情がこの作品のピリピリした空気に合っている。この映画は空気を感じて見せる映画だと思う。あの綺麗な空の下で生活している夫婦の感情を「めし」というタイトルで表すなんて、いかにもこの監督らしい。それにしてもどうしてこんなにも女性の心理を描くのがこの監督は上手いんだ?いつもながら感心させられる。[DVD(邦画)] 8点(2007-09-01 12:50:32)

817.  ウェディング・バンケット 《ネタバレ》 男同士の愛、つまりゲイの世界を描いている作品にありがちな嫌らしさ、偏見的な視線が無いのがまずは良い。息子が同性愛者であることを知っても、それでも以前と変わらずに息子に対しても同姓愛の相手にも偽装結婚の相手の女性に対しても全てを受け入れた上で優しく接する母と息子が同性愛者であることも知っても知らないふりして、何もかもを受け入れようとする父の偉大さ、登場人物全員が皆、一つの家族として繋がっているかのような温かさを感じるこの作品、アン・リー監督の持っている優しさが伝わる良い映画です。あのラスト、手を大きく広げる父親の後ろ姿に父としての偉大さを見ることが出来た。普通、こういうテーマを描こうとすると同性愛者に対しても相手に対してもどこか冷たい感じで描きがちな所をこの監督は優しく描いているのも好感が持てて良い。[DVD(字幕)] 8点(2007-08-25 17:41:04)

818.  日本のいちばん長い日(1967) 《ネタバレ》 昭和二十年(1945年)の8月15日、日本人にとって忘れることの出来ない。けして、忘れてはならない出来事、日本の終戦の事実を映画化している。黒沢明監督と小津監督の作品に出てくるようなメンバーが沢山出ています。これだけの豪華な顔ぶれ、今は絶対に無理です。そのぐらいとにかく出ている俳優陣の凄いこと。それだけでも凄いのに、この映画、誰一人として愚かに描いていないのが凄い。流石は岡本喜八監督です。またこの作品のシナリオを書いた橋本忍という日本映画史上最高の脚本家の力も忘れてはならない。これだけの俳優陣を使いながらもこれだけの緊張感を生み出すのは監督の力と脚本家の力があってこその緊張感漲る作品になってます。一人一人の発する台詞の重み、やっていること、考えこそそれぞれ違っても国を愛する気持ちだけは皆、同じであるという思いが伝わってきます。三船敏郎の本当に阿南陸軍大臣が乗り移ったかの様な凄まじさと笠智衆演じる鈴木総理の身体全体から伝わってくる人間的な優しさ、更にこの映画の中で私が最も感動したのは戦争によって消えていった少年達を静かに見送る伊藤雄之助の仕官の姿に静かなる感動を覚えた。畑中少佐と椎崎中佐が自決するシーンは実際に皇居の中の芝で撮られたと聞いたことがあるが、岡本喜八監督は逮捕覚悟で望んだに違いない。その凄まじいほどの執念には頭が下がる。伊藤雄之助の仕官の後ろ姿に戦争に対する怒りが集中しているように感じる。ラストの仲代達矢のナレーションを忘れてはならい。我々日本人が日本人である以上、一度は観ておくべき作品だと思います。[DVD(邦画)] 8点(2007-08-15 11:10:55)(良:1票)

819.  夫婦善哉 原作を読んだことのない私としては、とても面白く観ることが出来た。森繁久彌に淡島千景、そして、大阪とくりゃあ、つまらないはずがない。二人の会話、間の撮り方、そして、何よりも演技の素晴らしさがあればこそ成り立つ作品です。話としては湿っぽいものの、二人の演技の上手さのおかげで見応えたっぷり!森繁久彌の駄目さ加減が絶妙な上に引き立つ淡島千景のはかなさ、哀しさみたいな部分、どう考えたってあんな男とはとっとと別れてしまった方が良いに決まってる。それでも離れられない女のどこか哀れな気持ち、それを淡島千景が身をもって尽くす姿はとても魅力的です。これ、川島雄三監督の作品にも似たようなのがあるけど、あちらに比べると最後までしんみりしたまんまな所は大きな違いを感じるものの、ラストの余韻の残し方も上手い。それにしても森繁久彌、やはり上手い俳優だ!森繁久彌を観ずして、日本映画は語れない。 <追記>2009年11月10日:本日森繁久彌さんの死という悲しいニュースを聞いて本当に寂しい。悲しいです。そんな森繁久彌が単なる喜劇役者でない上手さ、喜劇だけでなくこういうドラマでも素晴らしい演技をやれることを証明して見せた作品である。ここに名優、森繁久彌さんのご冥福をお祈りしつつ、もう一度、この映画をはじめとする森繁久彌主演映画を全て見直したい。そして、一人でも多くの方に、今まで日本映画なんてと日本映画を馬鹿にしてきた人達にも日本にはこんなにも凄い俳優がいたんだということを知って欲しいと思います。[DVD(邦画)] 8点(2007-08-08 21:16:03)(良:1票)

820.  五番町夕霧楼(1963) えっ?なんで誰もコメントないの?この映画、みんな知らないのかなあ?まあ、いいや!それはともかくこれはどこをとっても日本映画ならではの美しい映画!一人の女性のはかなくも悲しい人生を描いた作品です。水上勉原作と聞くと真っ先に「飢餓海峡」が頭に浮かんできます。この原作者の話の中に描かれる女性を見ると「飢餓海峡」もそうだったし、他にも「雁の寺」もそうだったように、女性としての男には解らない女としての悲しさみたいなものがいつも描かれています。女として生まれ、女として生きて行くことの宿命、愛してはならない男を愛してしまうという女の悲しさ、切ない気持ち、そのいずれもが美しく描かれている。この作品でも主演の佐久間良子の美しさ、日本人女性としての美しさ、貧しい環境で育ちながらも純粋に生きる女を見事に演じている。監督の田坂具隆同様、女優佐久間良子の代表的作品です。[ビデオ(邦画)] 8点(2007-08-06 20:12:10)

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