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881.  天使も夢を見る これはまだ川島雄三監督の得意とするような軽快さとでも言うべか?陽気な感じが薄く、そんな中で主演の鶴田浩二が任侠映画での鶴田浩二とは違う雰囲気で何とも新鮮である。作品そのものの出来としては特別面白い作品でもない。しかし、川島雄三監督の持っている怪しさ、この怪しさが無い分だけ解りやすく見易い映画になっている。[CS・衛星(邦画)] 6点(2009-10-31 23:24:14)

882.  帰らざる日々 何とも田舎の学生の持っている雰囲気が良い感じで描かれている。年上の女性に憧れる気持ちと昔の同級生の女の子に抱く恋心、その両方で揺れながら、不良少年にどういう訳か好かれるというこれまた永島敏行というこの俳優の持っているものの魅力がこの映画を支えているような気がするぐらいはまり役である。回想シーンの使い方も持っていき方も上手い反面、ちょっとしつこく感じられる気もしなくはないが、青春は年齢と共に過ぎ去っていくという苦さを上手く描いた映画になっている。それにしても永島敏行って他の映画でも走るシーンが多かったけど、そういう昔のいかにも昭和の時代に存在した学生が似合う。[DVD(邦画)] 7点(2009-10-31 10:51:27)

883.  特別な一日 《ネタバレ》 冒頭、大勢の人達の大騒ぎ的なパレードのシーンにおける映像に込められた力強さと同じように強い心で生き抜くソフィア・ローレン、彼女にとっての特別な一日は出逢った男、マルチェロ・マストロヤンニとのひと時であり、それはヒトラーが訪れた日がイタリア国民にとって特別な一日であるのと同じであったに違いない。これはそんな特別な一日の出来事を描いた映画であるが、誰だって自分にとっての特別な日が欲しい。そういう思い、願いが心の中にあるばすです。ソフィア・ローレンの演技の凄さと相成って生まれる女の愛、それに対してゲイである為に女を愛する事を知らないのに、何とか応えようとお茶目な姿を見せるマルチェロ・マストロヤンニもこれまたお見事!単なるメロドラマ、不倫ものとは一味違う大人のドラマの奥に感じられる歴史の重さが感じられる作品として見応え十分!音楽を一切、使わない映画作りというのも新鮮であり、聞えてくるのはラジオから流れてくる声や雑音だけであり、そんな中で演じられる名優の名演技が一層、ドラマとしての深みを与えている。[ビデオ(字幕)] 8点(2009-10-29 20:07:02)(良:3票)

884.  はたらく一家 貧乏にも負けない心を持とう!というのがこの映画、いや、それは何もこの作品だけでなく、いつの時代でも通用する話である。そんな作品を成瀬巳喜男監督は常に撮り続けている。今作に限ったことではない負けない心の大切さ、家族の絆がいかにも成瀬映画らしく描かれている。ただ、全体的な雰囲気の上手さは感じられるものの、成瀬映画としてはそんなにも良いとは思えない。悪くはないんです。それでも成瀬作品としては平凡な感じにしか思えないのは、何故だろう?父親の苦悩も母親の苦悩もそして、息子たちの苦悩も全て受け入れた上でのドラマ的な盛り上がりに欠ける。それでもそれなりに見せてしまう辺りは流石ではある。[CS・衛星(邦画)] 6点(2009-10-25 11:32:13)

885.  花のれん 豊田四郎監督、森繁久彌と淡島千景のコンビによるこれまた情けない男、森繁久彌とどごまでも気が強くて、金の猛者の如く金に対する執着心を見せる女、淡島千景の演技がここでもまた素晴らしい。話的には人情ものにしてはドロドロしすぎな感じがするものの、そんな中にあって司葉子の存在が何とも良い感じで作品を支えている。話としての面白さ、素晴らしさは同じ監督、同じ主演コンビでは「夫婦善哉」に比べると劣るものの、これはこれでなかなかの作品になっている。それにしても森繁久彌のあの死に方は笑っちゃう。笑ってはいけないと思いつつもついつい笑ってしまいました。[CS・衛星(邦画)] 7点(2009-10-24 18:41:51)

886.  雪之丞変化(1959) これは大川橋蔵のかっこ良さと淡島千景の色っぽさ、そして、活きな感じの漂う雰囲気作りなどもあってマキノ映画に軍配!やはり雪之丞に関しては長谷川一夫より断然、大川橋蔵の方が良い。作品のテンポもなかなかですし、テンポの良さこそがマキノ映画ならではの良さという意味でもマキノ映画らしさが漂うというそんな作品になっている。欲を言えばもう少しハチャメチャな感じで陽気であれば尚更良いのだがという不満もあるので7点ではあるが、限りなく8点に近い7点です。[ビデオ(邦画)] 7点(2009-10-20 23:04:26)(良:1票)

887.  還って来た男 川島雄三監督に笠智衆という珍しい組み合わせに興味が沸くものの、川島雄三監督らしい才気がほとんど見られず不満の残る出来ではあるが、つまらなかったかというとつまらないとは思えないし、普通に楽しめる程度ではあるのですが、私のように余程の川島雄三信者でもない限りはそんなには楽しめないと思います。佐野周二に関しても「とんかつ大将」で見せたあの怪しくも善人という謎めいた人物像的な面白さや良さがここでは見られない。はっきり言って凡作ですけど、それでもこの監督の作品作り、映画作りに対する姿勢の素晴らしさを観ることが出来るという意味でもそれなりに評価しても良いような気がします。[CS・衛星(邦画)] 6点(2009-10-20 22:50:55)

888.  侠骨一代 こんなメソメソしている健さんも良いねえ!やたら気取っている奴よりはこういう健さんのような男の方が私は好きだ。既にぐるぐるさんが書かれているようにここでの健さんはとにかく最初から何か様子が違う。この作品、任侠映画なんだけど、どちらかというとメロドラマ的要素が強くて、そんなメロドラマを撮らせてもマキノ雅弘監督は上手い。そして、ここでもまた健さん同様、藤純子が良い。あの何とも色っぽい牛乳の飲み方といったらない。健さんと藤純子、マキノ映画におけるこの二人はやはりどれを見ても安心して見ていられる。まあ、ある意味安定しきっているので、物足りないと思う人もいるかもしれないけど、私にはこの安定感、安心感が好きである。勿論、任侠映画としてのお決まりのシーン、殴り込みシーンも迫力十分!マキノ雅弘監督に高倉健主演にヒロインに藤純子、外れるはずがありません。[ビデオ(邦画)] 8点(2009-10-20 21:57:28)

889.  淑女と髭 なんじゃあの髭!岡田時彦の髭がとにかく凄い。揉み上げと繋がってて、どこまでが髭でどこからどこまでが髪の毛なんだ?そんな岡田時彦が大勢の女性を前にしてもマイペース、マイペース、チャンバラみたいなシーンまで出てきて、小津監督、やはりこの監督さん、間違いなくチャップリンやキートンの影響を受けてるよ。作品全体に漂うヨーロッパ映画ぽい雰囲気、モダンな感じなどがなかなか味わい深さを感じます。[ビデオ(邦画)] 7点(2009-10-19 20:21:13)

890.  喜劇 団体列車 渥美清主演によるこの列車ものシリーズの第二弾も前回同様、列車内でのドダバタあり、渥美清が惚れるマドンナ的な佐久間良子、これを見てもやはり佐久間良子がどうして寅さんのマドンナになってないのかというちょっした疑問が残る。話そのものはこのシリーズならではの展開で、良い意味で安心感があり、悪く言えば喜劇として見ると寅さんシリーズのようにはじけるパワーに欠ける。それでも渥美清はかなりパワフルでここでも面白いので渥美清を見て楽しむにはもってこいの作品にはなっている。ところで何だかこのキャスティングを見るとどうしても寅さんを思い浮かべてしまう。[DVD(邦画)] 6点(2009-10-18 12:47:40)

891.  獣の戯れ 若尾文子の美しくも怖い女の凄さがここでも見られる。それはそれで良いのだけど、物足りない。若尾文子は文句なく美しい。それなのにどうしてだ?増村映画や川島映画などで見られる若尾文子映画のようなもの、上手く言えないのだが何か物足りない。若尾文子の相手の男が原因なのか?いや、それだけではないはずだ。若尾文子が文句なく良いだけにそれを上手く生かしきれていないような感じのする作品って気がする。中年の夫に夫を嫉妬する若い男、そして、ここでもやたら「奥さん」「奥さん」て言われる若尾文子という三角関係、この手の作品で若尾文子主演なら監督の演出一つで絶対に傑作になるはずなのに、何故だ?やはり監督の力量の差なのか?それとも脚本の問題なのか?色んな意味で折角の面白い題材なのに、勿体無い。だからってつまらないわけではないし、まずまず楽しめる作品にはなっている。これ、主演が若尾文子でなかったらもっと低い点数になっているであろう![DVD(邦画)] 6点(2009-10-17 22:44:41)(良:1票)

892.  私の中のあなた 《ネタバレ》 姉の命を助ける為に親の都合によって利用され産まれてきた妹、母親の愛に飢え、本当の愛を知らない妹の辛さ、一方で姉も姉で辛いのは観ていてよく解る。一人の命を救うために犠牲者扱いされるようにして産まれてきた妹、この二人の間で揺れる母親の気持ちなどよく描かれているが、それでも何かしっくりとこない。生きることの喜びや生きるってことの素晴らしさ、家族同士であれ、時には母親をも告訴するほどの妹の辛さなど、色んな事を考えさせられるよく出来た作品だけど、この点数が限度なのは母親の病気の姉に対する愛と同じぐらい妹にも愛情を注いでいれば、こんな事にはならなかったと思ってしまうのと、妹を犠牲にする姿が余りにも辛すぎて、私にはこれ以上の点数は付けられません。最後にこの映画のタイトルの「私の中のあなた」とは姉の妹への思いと妹の姉への思い、その両方に対する母親の思い、それこそが正に「私の中のあなた」を意味しているのであろう![映画館(字幕)] 6点(2009-10-17 17:49:58)(良:1票)

893.  刑事ジョン・ブック/目撃者 《ネタバレ》 ハリソン・フォードと言えば「スター・ウォーズ」シリーズや「インディ・ジョーンズ」シリーズというのが一般的な意見かもしれないけど、私は違う。私にとってのハリソン・フォードと言えばこの映画がベストである。どこまでも人間臭く、そして、優しさに満ち溢れている。そんな人間臭い男、しかも刑事役である。これが何とも良い味、出しているし、正に刑事であり、刑事役がこの俳優には本当によく似合う。この映画はサスペンスでありながら単なるサスペンスというよりは社会派のドラマとして見応え十分な映画になっているし、見せ方も上手い。まずは駅のシーン、少年がトイレで目撃してしまう殺人シーン、ここは何度観てもドキドキしてしまいます。見つからないように少年に「頑張れ」てついつい言いたくなってしまう。そんな少年がハリソン・フォード演じる刑事に初めて犯人が黒人の刑事である事を教える場面の演出が上手い。声も台詞も一切無しで子供の眼、それを見て察するハリソン・フォード、このやりとり、台詞になど頼らないで見せる。映画的なワンシーンである。この映画、始まって直ぐに犯人を観ている私達に教えてしまいます。そうすることでこの犯人がどのようにして捕まるのか?という興味、更に目撃者の少年が犯人に見られていた事を知ってしまうと、果たしてこの少年はどうなる?という二重の興味が沸いてきます。この演出などを観るとピーター・ウィアー監督が「刑事コロンボ」のファンなのかもしれないという興味も沸くなど、色んな興味がこの映画を観ていると沸いてきます。そういう興味深さを感じさせるという上手さ、単なる刑事ものにあらず、しっかりとした人間ドラマとしても見せてくれるという意味でも評価したいと思うし、そして、何よりも映像の美しさと音楽も心地良くて好きです。最後に好きなシーンを他にも挙げるとすれば、ハリソン・フォードとケリー・マクギリスがダンスをするシーン、そして、皆で家を建てるシーン、犯人との戦いに勝った後のハリソン・フォードと少年が二人、背を向けて座っている後姿など好きなシーンがとにかく多くて、そんな訳でとにかくこの映画が私は大好きだ![DVD(字幕)] 9点(2009-10-15 21:49:27)(良:1票)

894.  王様と私(1956) ハゲた王子ことユリ・ブリンナーの気の強さに負けないぐらいこちらもこれまた気の強い女、デボラ・カー、二人が共に相手を観る時の視線に何かしら感じるものがある。ミュージカルというよりは舞台劇て感じの要素が強い。ストーリーそのものは特別面白いものを感じられないけど、主演の二人の好演のおかけで観ることの出来る作品にはなっている。二人が踊るシーンがこの映画の一番のポイント、見所だと思うぐらいあのシーンは良い。[DVD(字幕)] 6点(2009-10-14 22:52:08)

895.  それでもボクはやってない この映画は痴漢そのものよりも日本の裁判制度、法律、警察のおかしさ、自分の身は自分で守るべきであるというものを徹底的に見せ付けられることになる。見ていて腹が立って仕方ないが、だからといって人ごとには思えないのだ。もしも自分がこの主人公と同じ立場に立たされたら人はどういう行動を取るだろう?女性から見れば男は女の敵だが、男からしたらやってないのにやったとされ有罪になるという事への怒り、つまり被害者は女だけでなく男も被害者なのだ!そして、何よりもこの映画を見ると本物の痴漢がのほほんとしているのに、無罪な人間が痴漢で捕まり有罪になるという矛盾。無実の人間を有罪にすることへの怒りに満ちた作品として、見応え十分!どれだけ頑張っても結局は認められず有罪になるのが真実なら、そんな真実など真実であって真実じゃない。全てが矛盾の塊、それが現実だと思わせるだけの力作です。こんな許せない裁判制度、法律を見ると、それなら女性専用車両だけでなく男性専用車両も今すぐにでも作るべきだと思わずにはいられない。[映画館(邦画)] 8点(2009-10-14 20:59:53)(良:2票)

896.  やじきた道中 てれすこ 《ネタバレ》 冒頭の溝口健二監督の名作「近松物語」のパロディ、ここで溝口健二監督のファンを誘い込むことに成功している。あとは難しく考えずに楽しめば良いのである。笑えるシーンが多く中でも柄本明が笑える。笑える。歌舞伎のシーンや首吊りのシーン、中村勘三郎と小泉今日子を交えて、あれやこれやと楽しませてくれます。溝口健二監督の映画と歌舞伎、落語が好きな人は間違いなく楽しめるはずです。 [映画館(邦画)] 8点(2009-10-13 19:12:32)《改行有》

897.  欲望のあいまいな対象 何とも男にとっては哀れとしか言いようのない作品だ!自分の娘と言ってもいいほど歳の離れた若い女を好きになった中年男の醜いまでの愛、女に対する愛の仕方が何とも男のアホな気持ちを表しているようで本当に哀れとしか言いようがない。欲望=この映画の主人公の老人にとっての欲望とは性欲の塊のようなもので、若い女の身体が欲しい。正しく欲望なのである。それを知ってか女は女で女の武器としての悪女ぶりを見せ付ける。散々じらすだけじらして男の欲望を更に強くしようとする。男にとっての女は欲望の対象であって、逆に女にとっては男、それもかなり歳の離れた年上男への愛は見せ掛けだけの愛、つまりそれこそがあいまいなようであり、そんな女に翻弄され続ける男の哀れ、だらしなさ、この映画は男のだらしさなと女のしたたかさを描いた作品で、それにしてもこの監督、遺作にしてもここまで徹底的にじらす。じらす。じらされる側の気持ちを最後まで見せ付けるとは、本当に意地悪な監督だ。[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-10-12 12:04:21)

898.  少年時代(1990) 《ネタバレ》 父親の都合により東京から富山へと疎開してきた少年進二とガキ大将武との交流、友情がテーマである。また、何だか観ていて今の政治の世界や戦国時代の戦いを見ているような感じもする。ガキ大将と恐れられ、一人じゃ何も出来ない連中がもう一人の少年須藤というこの人物の方へと寝返りをする。つまりクーデターを起こしてそれまでは見方だった仲間に裏切られボコボコにされる武の姿は正に戦国時代の戦いのようでもあり、現在の政治の世界のようでもある。まるで独裁者の如く、それまでの地位を追われても進二との友情を捨てなかった武こそ、男の中の男であり、他の誰よりもかっこ良いし、男らしい。進二が最初に仲良くなった武だが、自分に付いてくる他の仲間、弱気者達の前では進二に対しても冷たい態度を見せたりするものの、進二と二人きりの時には他では見せない表情を見せる。進二と二人きりでボートに乗り、海へと出かけるシーンや進二の話を食い入るように聞く姿など他にも進二と二人の時の武こそが本来の武の姿である。それは進二にもよく解っているからこそ二人の友情は最後まで途切れることなく続くのである。ラストの駅のシーン、列車内から見える武の進二の乗せた列車と横に並ぶようにして追う武の姿、本当の親友との別れ、井上陽水の名曲「少年時代」が流れ、映し出される二人が撮った思い出の写真に映っている進二と武の表情こそがこの映画を物語っている。そしてこの映画を観てやはり感じたことは篠田正浩監督という人は「瀬戸内少年野球団」が少年というものを上手く描いてるのと同じで下手に時代劇やらアクションものなどは撮らずに少年を描いた作品を撮る方が上手いし、持ち味が発揮されるように感じる。今の所、私にとっては篠田正浩監督の映画の中ではこの映画が一番です。[ビデオ(邦画)] 8点(2009-10-05 20:52:34)(良:2票)

899.  ランボー 《ネタバレ》 シルベスター・スタローンの「ロッキー」シリーズと並ぶ代表的シリーズの最初の作品となる今作、十数年ぶりに観ると、以前、観た時は単なる娯楽ものとして普通に楽しんでいたのが、久しぶりに観ると、これは明らかにアメリカという国が作り出した化け物であるということが解って単なるアクションというよりはアメリカそのものである社会派映画であることが解る。「ロッキー」がアメリカが生んだヒーローなら「ランボー」はアメリカが作り上げた怪物である。ベトナム戦争という重い影、背景の元、まるで人間兵器として仕上げられ、戦友に会う為だけにやってきたのに「ここはお前のような奴のいるところではない。何か面倒を起こしそうだから出ていけ」と捕まってしまう。人を見かけだけで判断する保安官、これは完全に人種差別である。ランボーが怒り、叫び、そして、暴れる。誰も彼の行動を止めることが出来ない中、唯一の理解者であり、ランボーが戦地で友に戦ってきたトラウトマン大佐の説得に涙し、降参するラストの哀しさ、刹那さ、これこそがこの映画が言いたいことであるのではないだろうか!それにしてもこの映画の中のシルベター・スタローンのあの悲しそうな眼、あれはまるでランボーそのものであり、あれは演技というよりも正にシルベスター・スタローンというこの人自身のその後の映画人生みたいにも思えてしまう。「ロッキー」同様、続編なんて無理に作らなければあれほど駄目俳優と言われなかったであろうに、とにかくこの最初の作品こそが正しく「ランボー」であって他のとは明らかに違う社会に対する警告、アメリカという国に対する人種差別への警告、この映画はそういう意味でも他のスタローン主演映画にはないものがある。[DVD(字幕)] 8点(2009-10-04 11:16:21)

900.  赤い風車 《ネタバレ》 名門貴族の家に生まれ、画家としての生涯を全うしたロートレックの生涯を描いている。足の病に冒され、少年時代に足を折るという惨酷な運命の元、初めて出逢った女には嫌われ、コンプレックスの塊となってしまったそんなローレックだが、やがて自分の元に別の女性が現れ、幸せな日々を過ごすものの、最後も酒に溺れ、絵描きとしての苦悩の元に亡くなってしまうという人生の惨酷さ、あの最初の方の優雅で躍動感溢れるカンカンの踊り、それを最後ベッドの中、夢のようにして現れるというあの場面、作品全体の色彩の美しさとはまるで反比例するような人生のはかなさ、何かフェリーニの映画を見ているような錯覚に陥るのは、サーカスの場面など出てくるからかもしれない。カンカンの踊りのような楽しいだけが人生ではないと言っているような作品というのが見終わった後の感想でして、とにかくこの映画の映像美は凄い。映画としての美しさと人生における刹那さの中に何か人間本来の感情を見せ付けられた気がする。[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-09-30 21:22:18)

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