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901. デッドマン・ウォーキング 《ネタバレ》 最近「ショーシャンクの空に」を観賞してすぐ、ネットで「60代のハリウッド女優が今秋のユニクロファッションモデルに!」なんてニュースを観てスーザン・サランドンという女優さんを知りました。 と、まあ、その女優さんの代表作ということで観たのですが、完全に助演(?)のショーン・ペンに食われちゃってますよね。 死刑執行が迫るまでの彼の心境の変化がストーリーなんですが、背筋がゾーっと来ちゃうんです。時間を忘れました。でも、尼僧のヘレンとのやりとり、特に聖書の話になっちゃうとクリスチャンでもない私には突然ストップがかかってしまうんです。 以前、日本でも死刑囚と婚姻届を出した女性がいましたが、この映画でも「真実」と宣伝してるけど、どういう経緯で死刑囚と尼僧がくっついたのか、それが全く描かれてないんです。 それで死刑執行を実際に描写するんですけど、レイプして銃殺するシーンとシンクロさせた時に「この映画、一体何を言いたいんだろう」って再び我に戻っちゃったんです。 それでラスト、被害者の親族に「憎しみを無くす努力をしましょう」だって。何なの、それ?!って感じ。 原作はこの尼僧のモデルになった本人。ある意味、宗教啓蒙映画と言ってもいいのではないでしょうか? この映画でスーザン・サランドンはアカデミー主演女優賞を取ったけど、会場では「イエーイ!」とでも言って盛り上がったのでしょうか? こんな映画で主演女優賞取っても嬉しくないと思うのですが。 DVDジャケットに「感動」とか書いてあったけど、それ、嘘です。(あくまで個人的意見)[DVD(吹替)] 4点(2011-09-11 22:57:43)《改行有》 902. フランダースの犬(1998) まず吹き替えにガッカリ。まるで韓国ドラマのようで不自然です。 どうしても日本人ならアニメを意識してしまう映画ですが、エンディングが違うという事を意識していたら、ほとんど同じ。でもDVDでは、もう一つのバージョンがあるようです。 ネロのキャラクターもアニメとは違い、コゼフさんに口答えしたり、画家になる野望が強すぎます。 おじいさんは都合よく死んでくれますし、パトラッシュの出番は落としたお金を拾う程度。 何も知らないで途中から、この映画を観た人が「フランダースの犬」と気付くことは難しいかと思います。 これだけ不満な点ばかり挙げて、4点献上なのは、どこか心の奥底で世界名作劇場の実写版を観たい気持ちがあったからでしょう。 ただ、この映画、一番やってはいけないのは風車小屋の火事の原因です。 このDVDはレンタルショップでも「キッズコーナー」に置いてあるものです。 火事の原因を理解出来ない子供に親は、どう説明すればいいのか、もう少し考えてもらいたいものです。[地上波(吹替)] 4点(2011-08-08 19:26:16)《改行有》 903. メリー・ポピンズ 子供の頃深夜放送で観ました。他のレビューを読ませていただくと大人になって初めての観賞を悔やんでいる内容が目につきますね。あの時、本作を観賞出来た自分が本当に幸せでした。先日、1993年に日本で行われたジュリー・アンドリュースのコンサートをテレビで観て感動し、さらに今回タイミング良くBSで観賞出来たのはいいのですが……。チムチムニ~♪とジュリーが傘をさして空を飛んでいくシーン以外全く記憶に残っておらず、退屈極まりない映画と化してました。映画が悪いんじゃないんです。私が開いてはならない箱を開けてしまったばかりに全てがオシャカになってしまったんです。あの時なら満点をつけていたものを……。子供の頃に感動した特別なものを中年になって再び蘇らせるのは、よくよく考えてからにすべきだと反省しました。「サウンド・オブ・ミュージック」は今でも満点なんですけどね……。[CS・衛星(字幕)] 4点(2011-03-06 02:16:11) 904. コンペティション(1980) 《ネタバレ》 ピアノコンペで最終的に残った5人の群像劇といいたいところだが、メインはリチャード・ドレイファスとエイミー・アーヴィングのラブストーリー。 ピアノの演奏能力が判断できない私たち観客も演奏の間に繰り広げられるドラマとキャラクターで誰が優勝するのか途中で分かってしまうのがマイナスな部分。 それに加えてドレイファス演じる主人公のヒロインに対する態度が気まぐれで勝手な行動が多く、私個人としては許容範囲を超えてしまっている。 優勝祝賀パーティーが盛り上がらないのはどうでもいいとして、ドラマ全体を通しても全く感動が伝わってこない。 ヒロインの教師役のリー・レミックはミスキャスト。彼女はもっと純粋な役柄を選ぶべきだと思う。 ドラマ自体薄っぺらい反面、ピアノ演奏は素晴らしい。 しかし、一年後には記憶から抹消されていると思う。[CS・衛星(字幕)] 4点(2010-10-24 01:50:42)《改行有》 905. 新・刑事コロンボ/狂ったシナリオ<TVM> マンネリ感は否めない。ここまでくると「古畑任三郎」と同じレベル。 コロンボは登場シーンから犯人が誰なのかわかっていたかのようだ。 まるで犯人はお前だというかのようなコロンボのセリフの数々。 私が思うに、「刑事コロンボ」の面白いエピソードの共通点はコロンボが犯人に会いに来る回数は3、4回がベストだ。 犯人に何度も訪れるコロンボ。あちこち落としてある被害者の私物…。 正直疲れた。 [CS・衛星(吹替)] 4点(2010-10-14 22:56:20)《改行有》 906. ザ・プレイヤー 《ネタバレ》 渋谷の有名レンタル店で「家族で楽しめる映画第2位」に本作が並んでいました。 予備知識なしで観るのが私の楽しみなのですが、どうもジャケットのイメージと違い、冒頭から戸惑いを感じました。 ハリウッドの世界に特に興味もないので、これがリアルなのか私には判断できません。むしろパーティーなどでドラッグでもやってくれたほうが雰囲気が出るような気がしました。 映画の中で主人公がヒット作に必要な要素を沢山挙げる中で「ハッピーエンドが必要」と言ったことに、ヒロインが「リアリティーは?」と質問するシーンが本作の要(かなめ)になるのではないかと思います。 要するにヒット作と魅力ある作品の違いを訴えたいようですね。 ラストでブルース・ウィリスが出てくる映画のラッシュはメチャメチャ安っぽい作りでしたが、個人的には本作よりも、そちらの映画の方を観たいと思ってしまいました。 リアルタイムだったら新鮮味を感じたかもしれないけど、ハッキリ言って無駄なシーンが多くて、つまんなかったです。 [DVD(字幕)] 4点(2010-10-13 00:19:34)(良:1票) 《改行有》 907. プリンス/パープル・レイン 知らない方は、まずプリンスのCD「パープルレイン」を視聴してみてください。いい曲だと思わなかったら、やめた方がいいと思います。 この頃、プリンスはマイケル・ジャクソンと同じくらい日本でも人気で、来日公演をゴールデンタイムで放送していました。 数十年ぶりの観賞ですが「レッツ・ゴー・クレイジー」は、まるでカルチャークラブの曲みたいで古臭さを感じました。まるでアニメソングです。 唯一よかったのがタイトルソングですが、当人のギターの指運も映ってないし、もう一度観たいと思わなかったので、観賞後はHDDからすぐに消しました。 ストーリーは各曲の演奏の穴埋めのために無理矢理詰め込んだシナリオで、内容はあってないようなものです。[CS・衛星(字幕)] 4点(2010-06-07 00:32:40)《改行有》 908. 泥棒成金 私はどうしてもストーリーが面白くないと評価を上げないタイプなので、退屈極まりないといった感想しか持てません。 なんとなく、「ルパン三世」を書いたモンキーパンチさんが参考にされたような気がしてなりません。ルパンでも似たような話があったと思います。 私はルパンの方を先に観てるので、こういうスリルを感じさせない映画をヒッチコックスリラーと呼びたくはありません。 時間を無駄にしました。[CS・衛星(字幕)] 4点(2010-05-21 21:56:21)《改行有》 909. 刑事コロンボ/ルーサン警部の犯罪<TVM> 《ネタバレ》 ウィリアム・シャトナーが俳優役として刑事を演じて、本物のコロンボとタッグを組んで、シャトナー自身が容疑者だと自ら推理していく。それが、この作品の狙いだと思うが、ただそれだけって感じで、犯行動機や証拠に穴がありすぎると思う。 ウィリアム・シャトナーだったら「スタートレック」というのは誰もがイメージするはず。山城新伍よりも、いつもの声優さんにやってもらいたかった。 それから、犯行計画の実行はスピルバーグが監督した「構想の死角」を参考にしていると思う。[CS・衛星(吹替)] 4点(2010-04-07 22:10:38)《改行有》 910. ドリームガールズ(2006) 《ネタバレ》 今見直すと疲れるし、何だか煮え切らない映画だったな。[CS・衛星(字幕)] 4点(2010-03-20 04:26:18) 911. スター・トレック(2009) 《ネタバレ》 観る前にサイトが高評価だったので期待していたのですが、点数を高くつけた人たちは、以前のスタートレックを観ていない人ばかりなんですね。 しかし、「宇宙大作戦」から映画シリーズ4作目まで観た私にとっては、本作は人間ドラマが希薄で深夜放送の「ギャラクティカ」と全く変わらない出来栄えに思えてなりません。 考え方を変えてみれば、60年代に放送されたカーク、スポック、マッコイ他、船員達のキャラクター作りは天才的だったと改めて思います。 今回、ジム・カークのキャラクター作りに捻りを加えたのでしょう。でも船長になる過程があまりにも唐突すぎます。 それに加えて、スタートレックに一番大切な「感情」というテーマが全くありません。本作に出てくる「感情」は全て表面的なものばかりです。 冒頭から戦闘シーンばかり。これでは「スターウォーズ」や「アバター」と同レベルです。 役者陣を若者ばかりにしたのは、これからシリーズ化を考えての事でしょう。 しかし、昔みたいに会話劇になったのでは若者が観てくれない現実もあり……。 昔のネタを焼き増しするのは今、流行りのようですが、こんなんでいいのでしょうか?(悲) あ、そういえば、字幕でスールーだった彼は吹き替えでは加藤になってました。あれは、マニアにとっては、ちょっとしたサービスですね。[DVD(吹替)] 4点(2010-03-10 20:43:32)(良:1票) 《改行有》 912. 巴里祭 《ネタバレ》 この時代のヒロインって淋しいんですね。いつもこんな感じです。 恋愛対象になる男のキャラクターが、とてもいい加減な性格で、私にとっては、これではハッピーエンドには感じられません。 タイトルとはほど遠くスケールの小ささにも倦怠感を覚えました。 正直DVDの裏ジャケの宣伝文句に騙された感じです。[DVD(字幕)] 4点(2010-02-20 18:42:49)《改行有》 913. コールガール(1971) 《ネタバレ》 ジェーン・フォンダは魅力的で、冒頭10分は何かありそうって期待したけど、現在製作されているサスペンス映画を頻繁に観ている私には、緊迫感のない退屈な映画でした。 コールガールが客に許す変態プレイが、この時代どの程度まで許容されているのか映像にしてくれないと全く理解できない。 それに役者の長セリフが多いし、ドナルド・サザーランドの無表情なキャラは、これじゃ、誰がやっても同じではないかと思ってしまう。 冒頭で「アカデミー受賞作品」って出てたけど、正直時間を無駄にしたって感じ。[地上波(字幕)] 4点(2010-02-20 05:12:33)《改行有》 914. 灰とダイヤモンド 当時のポーランドの社会情勢と共産主義とは何か理解しておかないと納得ができないと思う。 先日、この監督作品の特集番組が放送されたようだが、恐らくそれを観た人の評価は高くなると思う。 私は観ていないので、細かい演出まで理解できなかった。 暗殺に成功した主人公と殺された人間が抱き合う事で「我々は同じポーランド人なんだ」なんて、何も予備知識なく観賞した人間がどうして理解できるというのだ? 点数が高い人は恐らく高齢者で「良」の評価が沢山ついているのも、これまたこの時代を知る高齢者だと思う。 最初のレビューの方で「理解出来ないからと言って点数を下げるな」なんてコメントを書いてあったが、とんでもない話しである。 映画とは、社会を理解出来ない人に送るメタファーを交えたメッセージなのだ! 理解出来ない隠喩に価値は見出せない。 とは言っても、私にとっては10年後には価値が変わりそうな映画にもなりかねない不思議な作品である。[CS・衛星(字幕)] 4点(2009-12-12 20:30:58)(良:1票) 《改行有》 915. 大理石の男 《ネタバレ》 1976年に卒業課題の映画製作を作る女学生(これが30歳くらいにみえる)。その彼女がテーマにしたものが、1962年に政府のプロバガンダに利用され、虚像の英雄にされたビクルート。この行方の知れぬビクルートを追いかける3時間の上映時間は決して長く感じなかった。訴えたいテーマは痛いほど伝わってくる。 しかし、監督は映画の勉強は独学だったのではないだろうか? BGMのセンスのなさに加えて、あまりにも下手くそすぎるシナリオ。検閲で12年かかったなら、もっともっと書きなおしをして、2時間以内に納めなさいよと言いたい。 ポーランドの時代背景をドキュメンタリータッチで観ることができたので、意外に長く感じなかったが、キャラクターの心境など分からないことが多すぎる。 DVD化、ビデオ化にならない理由も十分納得させられる。 どんな二流の監督も長生きすれば「巨匠」と呼ばれるのだからバカバカしく思えてしまう。 情熱だけで作った作品なので、それだけの理由で4点。[CS・衛星(字幕)] 4点(2009-12-11 03:58:27)《改行有》 916. フィッシュストーリー 「アヒルと鴨のコインロッカー」が面白かったので期待したのだけど、構成がここまでくると、内田ひろし作品も含めて「また、このパターンか…」という印象を受ける。 時代背景が違う群像劇が続くが、それが一つにまとまるラストは観客に想像力を全く与えない。全てを説明だけで片づけてしまうので「ああ、そうだったの」で終わってしまう。 映画というのは描写があって「ああ、そういうことだったのか」と頷かせることに感動があると思う。 本作は個人(原作者?)が勝手に想像しただけのもの。一本くらいなら許せるけど、こんな作品が氾濫したら、また邦画は氷河期に突入すると思う。 パンクレコードの製作に、「人生に無駄はない」というメッセージだけは伝わってきた。 タイトルのセンス、セリフのやりとりも面白かったけど無駄なシーンも多すぎ。 数年後には記憶から抹消されていると思う。[DVD(邦画)] 4点(2009-12-07 18:16:18)《改行有》 917. 天国は待ってくれる(1943) 《ネタバレ》 冒頭「素晴らしき哉人生」のような死後の世界から始まるシーンで私には受け付けないものを感じました。 主人公が人生を回想していく展開は散漫すぎて、プレイボーイだっただけの自分を地獄へ落としてくれなんて考え方は、現代の価値観では考えられないレベル。 時代が変わるごとに年老いていく人物に対して、背景はニューヨークのワンシーンだけでほとんど変わらないから「人生」を感じません。 「ルビッチ」というネームバリューだけで私は絶対に評価を高くしません。 若い方は歴史的資料として受け止めた方がいいですが、映像テクニックに注目するところもありません。会話のやりとりも「昼メロ」レベルです。 [DVD(字幕)] 4点(2009-11-03 19:16:54)《改行有》 918. アリスのレストラン ヒッピー文化に興味がある私には4点だが、ヒッピーに興味があって未見の方には3点、ヒッピーに興味なしという方には2点以下と言いたい。 主人公はウッディ・ガスリーの息子のアーロ・ガスリーだが、ストーリーに起伏はなく、方向性も見えず、一つ一つのエピソードも全く面白くない。 タイトルのアリスもレストランも登場するが、主人公との接点がほとんどない。 いったい何の話なんだ? これ。 アリスと亭主の年齢、過去のいきさつ等、人間関係、全く分からないから愛が感じられない。 あの時代に生きたヒッピー達が今何をしているのか、続編が出来れば観てみたいと思う。[CS・衛星(字幕)] 4点(2009-09-13 04:14:13)《改行有》 919. 俺たちに明日はないッス 時代のテロップが出ないのですが、「17才」が流れているから、舞台は昭和でしょうね。あの時代は「ビーバップ」とか「パンツの穴」とか本作のような映画が流行ってました。 でも、同じような映画を観る度に、この世代の子供たち全てがセックスのことしか考えていないみたいなことを普遍的テーマのように描くのは間違っていると思うんです。 ネットが普及した現在、今の高校生が本作に興味を抱くとも思えません。 本作を例えて言うならば、夜の歌舞伎町を歩いていて、たまに酔っ払ったヤンキーが殴りあっているのを見かけたりします。ちょっと興味があるから立ち止まって見物します。どっちが勝つかなんてヤジ馬の私達は興味はありません。そして一言、「馬鹿だね~」と言って立ち去ります。 この映画のテーマは、その程度のものにしか見えません。 役者はそのへんにいそうな子を選んだみたいで、リアルなセリフも面白かったので、75分間は退屈しませんでしたが、正直何も残らない映画でした。 この監督が好きなので残念でなりません。[DVD(邦画)] 4点(2009-09-10 13:20:52)《改行有》 920. ガチ☆ボーイ 《ネタバレ》 この監督の前作「タイヨウのうた」がよかったので、今回も期待しました。この監督の作品は良くも悪くも、映画の教科書通りの作りで安心できるんです。ピッタリ開始1時間で、ハイライトのドロップキックの布石を投げかけたりと、構成は「タイヨウのうた」と全く同じです。 でも、笑いのセンスだけは教科書に書いてないんでしょう。 冒頭から1時間、全く笑えないギャグのオンパレードは、私には拷問のように感じました。それが後半から、企画そのものが変わったかのように感動もの(?)になるんです。 最後のドロップキックは80年代に大ヒットした「ベストキッド」そのまんま。負けた選手への大喝采は「ロッキー」そのまんま。 ジャンルを問わず沢山観続けてきた大人の私には退屈極まりない映画でしたが、正直、昔の映画を知らない高校生以下の客を対象にしているのだと思います。[DVD(邦画)] 4点(2009-09-07 17:57:42)《改行有》
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