みんなのシネマレビュー |
|
921. ハリー・ポッターと謎のプリンス 《ネタバレ》 相変わらず、観客に「魔法すげー!こんな世界があったら面白れー!」と思わせる事だけを考えて作られているような映画だったような気がした。ドラマの部分は兎に角、ベタでチンケな演出の連続で辟易してしまった。 しかしダンブルドアと分霊箱を探しに行く所はよかったです。今まで五作に渡ってダンブルドアの偉大さを丁寧に描いていたからこそ、今回のダンブルドアの最期が引き立ったのだと思います。 それにしても相変わらず脇役達の方が存在感がある映画ですよね。メインの三人が全く演技上手いとは思えないんだよなぁ。[映画館(字幕)] 5点(2009-09-12 01:14:57)《改行有》 922. ボーン・アルティメイタム 余りにもカメラがぶれるので酔うという方もいるとは思うので好みが分かれる作品だとは思いますが、その技術による画面の緊迫感と、数々のロケ地を使った地形的ギミック、更にリアリズムに徹した格闘シーンは、新しいアクション映画の形を作り上げたと思います。というか、ジェイソン・ボーンシリーズ以降、本当に影響を受けている映画が量産されていますよね。 元祖スパイ物の007シリーズが現代のスパイ物のジェイソン・ボーンシリーズを完全に真似ていますからね。[映画館(字幕)] 9点(2009-09-09 20:43:51)《改行有》 923. サブウェイ・パニック 確かに鮮やかな伏線回収、小粋なセリフ回し、犯人と警部補の駆け引き、などの点はキッチリとしていて好感が持てます。しかし一つのサスペンス映画としては正直に云うと面白いとは感じなかった。それは恐らく余りにも凡庸な脚本、凡庸な演出、凡庸な盛り上がり、が続いたからだと思います。折角ハイジャックのような極限状態でのサスペンスなら、人間関係もキッチリ描いた方が確実に面白い気がするんでしょうけどねぇ。銃が突き付けられても割と平然としている乗客ばかりのハイジャック物なんて観ていても、正直いってドキドキしませんよ、少なくとも私は。[地上波(字幕)] 4点(2009-09-07 10:31:37) 924. 12人の優しい日本人 《ネタバレ》 何より脚本が素晴らしい。役者さんの演技やシーンの演出も映画全体のいいスパイスにはなっているが、脚本の良さには敵わない気がしました。シドニー・ルメット版の「12人の怒れる男」は非常に上質な密室劇で12人の個性を短い上映時間で描ききったサスペンス映画の傑作ですが、それのパロディ兼リメイクとしては殆どオリジナルにひけを取っていない出来だったと思います。普通のリメイクだと詰まらないので、上映時間が延びるというリスクを負っても、有罪→無罪→有罪と話が二転するアレンジにしたのは英断でしょう。そのお蔭で、いかにも"日本人"っていう感じのおじちゃん、おばちゃん二人にもちゃんと活躍できる場がありましたし。 最後の第二陪審員が激昂するシーンなんかはオリジナルの良さをキチンと受け継いでるし、最初でオリジナルで云うヘンリー・フォンダ扮する第八陪審員役を本作の第二陪審員が演じる(ややこしい記述ですみません 汗)のかと思いきや、本質的にはオリジナルの第三陪審員の役回りだと云う辺りも良い演出だと思いました。 この素晴らしい脚本を書いた三谷幸喜に拍手を送りたい。 【追記】この前観直してみたのですが、少々穴もありますね。子どもがひとりで食べきれない量のピザを頼んだとしても、それが店の一番小さいサイズのピザである限り、子どもと一緒に食べるつもりだったと云う事は立証できませんよね。[地上波(邦画)] 9点(2009-09-05 09:48:27)《改行有》 925. 96時間 《ネタバレ》 うーん、リュック・ベッソンはどうしちゃったんでしょうか?彼が脚本を手がけていると云う事でバカにする為に観にいったのですが、以外にも骨太な作品に仕上がっていました。 この映画には、リュック・ベッソン印の女性蔑視な表現も、中学生が考えた様な設定も殆ど出てきません。ただ一人のオヤジが、「敵をぶん殴る→拷問→殺す」、これを繰り返すだけ!でも展開が早いから素直に面白いです。 今までのリュック・ベッソンだったら!リーアム・ニーソンは途中で助けた売春婦と何となくベッドインするでしょうし、終盤で出てくる鉤爪野郎は凄腕の殺し屋という設定になってたでしょうし、娘がオークションに出展されるまでにバカなマフィアの下っ端にえっちぃことでもされちゃうでしょうし、船には橋から飛んだ車で乗り付けるでしょうし。物凄い成長です!ホントにベッソンどうしちゃったの?もちろん良い意味で![映画館(字幕)] 7点(2009-09-04 21:55:59)《改行有》 926. ディア・ドクター 《ネタバレ》 監督の出演者の持ち味を最大限に生かす演出に終始唸らされました。伊野の持つ、おおらかさ、優しさ、そして少し似非な感じが釣瓶と絶妙に合っていたのは流石としか言いようがありません。他の作品だと只の大根役者に見えるのに、この映画では非常に演技派に見える。素晴らしいキャスティングだと思います。 映画全体の出来も良く出来ており、邦画界もまだまだ捨てた物では無い事を再確認させてくれました。ラストで伊野の持つ、誰よりも優しい想いが伝わってくる瞬間が心地良い。[映画館(邦画)] 8点(2009-09-04 21:44:03)《改行有》 927. 20世紀少年 -第2章- 最後の希望 私は監督が観客に伝えたい事を映像という形で表現する事が"映画"の本質だと思っています。この映画の様に、ただ物語の表面だけを実写にしても意味がないのではないでしょうか?この映画からは作り手が私達に何を伝えたいかという事が一切感じられません。そんな映画は映画であって映画に非ず、只のツギハギだらけの映像です。[地上波(邦画)] 3点(2009-08-30 01:18:29) 928. G.I.ジョー(2009) 《ネタバレ》 CGの若干の残念さが良い意味で、この映画の「お話」としてのチープさに上手く合っていたと思います。というか中盤で出てくるカーチェイスの迫力ある追跡シーンで予算殆ど使っちゃたんじゃ無いでしょうか? 笑。 ナノマシンの明らかに間違った性能や、日本と中国がごっちゃになってる日本観の勘違いっ振りが素晴らしいですね。こういう馬鹿馬鹿しい映画では好きな方です。[映画館(字幕)] 6点(2009-08-27 22:29:17)《改行有》 929. フレフレ少女 《ネタバレ》 前半と後半で余りにも出来が違いすぎるのに苦笑しました。前半は完全に悪ふざけで映画をつくっているとしか思えないレベルの演技、構成、脚本が続き辟易しましたが、ダメ応援団が合宿に行った辺りからかなりマシになったと思います。 個人的に嫌な奴と思っていた敵の不知火学園の応援団長が実は良い奴だったと分かる団長会議のシーンは特に良いと思いました。これがあると無いとでは最後のエール交換での感動の度合が全く違ってきますから。 中盤から後半にかけて良さ気なシーンがちょくちょく出る映画だったので、監督の技量が上がればもっと良い映画になる可能性はあると思いました。[地上波(邦画)] 4点(2009-08-23 23:13:24)《改行有》 930. ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 かなり巷で評判になっているらしいので観に行ってみました。私はエヴァの熱狂的なファンでは無いので断言はできませんが、本作はファンとしては非常に納得のいく出来だったのでは無いでしょうか。おいしいシーンを「これでもか!」と云うほど詰め込んでいるので満足度は高いでしょう。しかも詰め込んだシーンもスピーディーに展開するので全然かったるくないのは良かったです。戦闘シーンもサービスに溢れていて、相変わらずエヴァの陸上競技のような全力疾走は観ていて面白いし爽快です。その他には中盤のお弁当のくだりが良かったかな。やっぱりああいう日常シーンは主人公達が14歳なだけに安心するというか観ていて心地よいです。 只、やっぱり映画としてどうと言われると、前述した詰め込みが兎に角多いので話の一つ一つがブツ切りになっていて纏まりに欠けていると思うとか、一々日常のシーンでお気楽な音楽を挿入しなくてもいい気がするとか、登場人物が一々独り言(つぶやきかな?)を話すなど、突っ込みたい点はありました。 しかし総括してもテレビアニメの劇場版にしては非常にいい出来だったと思います。それにしてもあの引きのエンディングは続きが気になる……笑[映画館(邦画)] 6点(2009-08-23 17:58:35)(良:1票) 《改行有》 931. ザ・ローリング・ストーンズ/シャイン・ア・ライト 世界一カッコいいオヤジ達、ローリング・ストーンズ。もう、なんて言うか、とにかくカッコいい!四人とも平均年齢が64歳とは思えない暴れっ振りです。セットリストも文句なしで名曲揃いです。ジャンピン・ジャック・フラッシュ、涙あふれて、悪魔を憐れむ歌、スタート・ミー・アップ、ブラウン・シュガー、サティスファクションっと、もう最高のラインナップ。ゲストもジャック・ホワイトにクリスティーナ・アギレラにバディ・ガイ、豪華すぎる……。 この映画は映画館で観れて本当に良かったと思える作品です。観るときは是非映画館の大スクリーンで最高のライブを疑似体験しましょう![映画館(字幕)] 9点(2009-08-21 02:03:54)《改行有》 932. ピューと吹く!ジャガー THE MOVIE 学芸会映画。気が狂っているとしか思えないレベルの演出が多すぎる。「クロマティ高校」よりひどいギャグマンガの映画化はある意味快挙。「クロマティ高校」は原作未読者お断りな映画だったが、本作は原作既読者もお断りな映画だ。要潤にとっては一生の汚点になりうる出来。[映画館(邦画)] 1点(2009-08-21 01:56:03) 933. 扉をたたく人 リチャード・ジェンキンスの「何処かに人生の生きがいを模索しようとする老人」を演じる力量は流石というべき出来です。やっぱり名優だなぁ。 話の展開の割りに数日間しか経っていない不自然さと、クライマックスの説教くさい文句が少し気になりました。あくまでいちゃもんに近い不満ですが。 [映画館(字幕)] 6点(2009-08-16 01:01:13)《改行有》 934. HACHI/約束の犬 全編に渡ってキャラクターを全く掘り下げないで話が進むので、二十倍に薄めたカルピスを飲んでいるような感覚だった。つまり話が薄っぺらい。 演出は感動的だが、余りにも定番中の定番を何度も繰り返すので、映画というよりはテレビドラマに近いと思う。キャラクターも一人一人に魅力がなく、消化不良のままエンディングを迎えた気がした。もう少しキャラクターを描き切れていたら、ハチを取り巻く日常の群像劇にでも出来たと思う。折角名優をたくさん使っているのだから、人物描写をしっかりしないのは単純に勿体ないと思いましたね。例外がハチで、犬とは思えない様な色々な表情を見せてくれる。ハチのみに関しては大満足でした。 [映画館(吹替)] 4点(2009-08-15 23:59:25)(良:2票) 《改行有》 935. ナイト ミュージアム アイデア一本で撮ったような映画ですね。確かに展示物が動き出すっていうのは夢があって観ていて面白いけれど、お話の部分が薄っぺら過ぎるのでは?一応、父親の威厳を取り戻す話ではありますが、冒頭と最後を見比べてもベン・スティラー演じるラリーが大きく成長した様には思えない。[地上波(吹替)] 5点(2009-08-10 10:01:12) 936. サマーウォーズ 《ネタバレ》 トトロの様な普通の一家団欒(この映画の場合は二十人近くになるが)を描くというのは、単純かつ難しい事だと思うが、見事に表現出来ていたと思う。私の家系も正月など年の節目には二十人近くが祖母の家に集まるから分かるのですが、正に映画のあの感じです。映画はただ家族がご飯を食べる、話をする、何かで遊ぶなどのシーンを描かない作品が多いだけに、本作の様な"普通の家族の生活"を自然に描けている所には関心しました。 問題はOZの中に舞台が変わってからです。イマイチ他のアバターを取り込んでパワーアップするという事がネット上でどういう状態である事かよく分かりませんし、敵のコンピュータ(名前がラブ・マシーンって……)の性能が、「ただ情報をより多く自分で収集する」といった物からいつの間にか「ゲーム好き」に変わっていたり、コンピュータ相手に花札で勝負したり(しかも勝つ)、もう滅茶苦茶です。 前半が上手くいってた割に後半でガックリしてしまったのが惜しいと思います。序盤のペースを最後まで持続して欲しかった。[映画館(邦画)] 6点(2009-08-09 12:23:09)(良:3票) 《改行有》 937. 劔岳 点の記 《ネタバレ》 名カメラマンである木村大作の作品と云う事で、とても映像は綺麗です。素晴らしい山々のショットが次々に映される様は圧巻の一言。これだけでも観る価値はあると思います。 でもこの人監督業は今回が初めでだったらしいですが、正直いってあまり上手くないと感じました。展開が兎に角ありきたりで、観ていて辛い。宮崎あおいがお守りをそっと忍ばせるシーンなんか、チープ過ぎて笑ってしまった。それ以外にも所謂"テレビドラマ的"な演出が多かったりして、この人は、やっぱり撮影だけしてる方がいいと思いました。多分現場でも監督本人が大御所だから演出等に口出しできる人がいないんかなぁと、つい邪推していまいます。 あと至る所で四季の曲やそれのアレンジ曲が使用されていましたが、イマイチ風景と合っていなかったと思います。特に"冬"なんかは使い所が違うと思うんですけどねぇ。[映画館(邦画)] 6点(2009-08-07 23:18:57)(良:1票) 《改行有》 938. ボルト 《ネタバレ》 冒頭のカーチェイスシーンが非常に素晴らしかった。カメラがボルトの目線で高速道路を駆け抜けるので凄い迫力です。ここら辺はマトリックスの二作目を意識してそうですね。 ドラマとしてもしっかりした出来だったと思いますし、なによりボルト、ミトンズ、ライノ達の三匹がとっても可愛かったので映画としては大満足。ミトンズの事なかれ主義が特にツボでした。 しかし"鳥頭"のギャグだけは少しくどかったかな。[映画館(吹替)] 8点(2009-08-05 09:27:57)《改行有》 939. アマルフィ 女神の報酬 《ネタバレ》 酷い出来でした……。何が酷いって編集と天海祐希が酷すぎます。天海祐希の演技は本当に大根で、子どもを誘拐されている筈なのに焦燥している感じが表現出来ていない。よって緊迫感なんて物が生まれるわけありません、登場人物が焦っていないわけですから。これはこの手のサスペンス映画では致命的なのでは? 編集に関してはもう絶句です。観た人には絶対わかるのですが、本当に酷い。それかこういう演出でやっているのか?素人の私には分かりませんが……。オープニングとラストのぶった切り方は流石に素人から見ても酷いもんです。劇中もイタリアの風景を切って貼ったような編集の仕方で旅番組かと思ってしまいました。 あと物語の主となる人物の黒田の描き方が悪いですよね。どんな人物なのかよく分からない。冷酷な気もすれば、情に厚い所もあってハッキリしない。なんとなくエリートでイケメンってことしか分かりませんよ、これじゃ。 しかも話は完全に二時間ドラマの質です。まとめとしては「映画で二時間ドラマをするなインターナショナル篇」これに決定![映画館(邦画)] 3点(2009-07-29 10:32:20)(良:2票) 《改行有》 940. スーパーバッド 童貞ウォーズ 余りにもブッ飛んだ邦題につられて観てしまいました。童貞戦争って 笑。 話としてはイケてない高校生が一日がかりで四苦八苦して酒を手に入れる、それだけ!ホントにそれだけです。しかしこの一日でイケてない童貞くんたちがやんわり成長するのを描くあたりは良かったですね。そこら辺に転がるティーン向け映画とは少し違った所でしょうか。 全編にわたり下ネタのオンパレードなので女性との鑑賞は控えましょう。文字通りの"下ネタ"だらけです。[DVD(字幕)] 7点(2009-07-23 23:04:56)《改行有》
|
Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS