みんなのシネマレビュー |
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81. 近距離恋愛(2008) 《ネタバレ》 期待よりは面白いラブコメだったかなと思います。皆様指摘されておられる通り、ストーリー展開もいい意味で、古めの王道路線をしっかり守っていましたね。女性目線としては、《実はハンナの方が自分の気持ちに気付いていた》という辺りの葛藤を見せてくれるとより深みがあったのかも。同じく女性目線で言うなら、出張先で公爵をつかまえて1ヶ月余りでスピード結婚に持ち込んで、更に意中の男性と天秤にかけちゃうハンナって、相当やり手のような気もしちゃう…なんて、ね~笑笑。ううむ、あなどれません![映画館(字幕)] 7点(2008-08-08 01:39:17) 82. ザ・マジックアワー 全編通してコンビ芸人のよく出来た“勘違い”コントを見ているような映画。佐藤浩市の大胆な演技にはびっくりしました!!単純に笑いたいときにはとてもよいクスリになる映画です。平日昼間に十数人しかお客さんの居ない劇場で観たのに、皆してゲラゲラ笑っていい時間共有させて頂いたので、苦言は書き留めずにペンを置こうと思います。[映画館(邦画)] 7点(2008-08-07 20:05:42) 83. ベルリン・天使の詩 最近、私の好きな伊坂幸太郎・著の『死神の精度』を読んで、そういえばこんな映画を観た日もあったなあ、と思い出しました。たぶん、彼はこの映画に少なからずもインスパイアされて『死神の精度』を生み出したのでしょう。図書館をミュージックショップに置き換えて。小説でも、人間と死神、二人はひとつの風景を共有し、2つの世界はひとつになりました―――しかしやはり、この映画が見せるラストの温かみ、ヴェンダースが東西ベルリン統一に馳せた思いに敵うものではなかったかと思います。BOW30映画祭にて、奇跡的に劇場で鑑賞。[映画館(字幕)] 8点(2008-07-29 00:16:08) 84. ノーカントリー 暗喩や隠喩というものが好きな私ですが、本作に隠されたメッセージは難解すぎました。原題の通りならば、トミー・リー・ジョーンズ演じる保安官の姿が、もっと印象深くあるべきなのでは?どうしても冷酷非道、凶悪な殺人鬼VS.逃走者というテーマが強すぎたように感じます。(久々にこういうホラブルな映画を観る機会ができたので、それが個人的にはよかったんですが)もっともっと、キャラクターを深く丁寧に描いている作品が私は好きです。[映画館(字幕)] 6点(2008-07-15 01:07:59) 85. マイ・ブルーベリー・ナイツ 失恋したときや傷ついているときに観ると、栄養になる映画だと思う。希望がもらえるというよりは、なにか癒してくれそうな。甘酸っぱそうなブルーベリーパイと、ノラ・ジョーンズのとろけそうな歌声がスクリーンに溶け合って美しかった。映画館をあとにしながら「微妙だ…」と言った私に、となりのとなりで観ていたロマンチストな男の子が「面白かったじゃないですか」と、残念混じりに言っていた。今になって、肯定できる。観た直後は分からなかったけれど、カタルシスがどうとかの映画ではないはずだ。※だけど、そうだからこその点数になってしまいました。[映画館(字幕)] 6点(2008-07-15 00:56:08) 86. 嫌われ松子の一生 2年近く前に観たけど、鮮烈な印象を残す映画。原作が気になって読んだものの、映画とは全くのベツモノでそこにまた驚いた。邦画が洋画の収支を上回りつつあった(上回ったんだっけ?)2006年いちばんキラリと光るものを感じた作品でした。[映画館(字幕)] 8点(2008-07-13 00:58:47) 87. ネコナデ ストーリーの根っこは至ってシンプル。齢は40近いであろう鬼の人事部長が、かわいい捨て猫に出会って癒され、次第に自分の大切なものはなにかを見つけてゆくというお話。全編通してコメディタッチだったので観ていて楽しかったのですが・・・ラストのシリアスな展開までにもう一呼吸ほしかったな。ネコちゃんのシーンは悶絶モノ!!ほぼ満席の小さなミニシアターにはうれしい悲鳴が行き交っていました。今年の春から夏にかけて、あまりにもハートフルな作品が少なかった。ケラケラ笑って観られる映画が少なかった。みんなずっと、こういう映画が観たかったんじゃないかなあ。[映画館(邦画)] 6点(2008-07-10 19:06:30) 88. イースタン・プロミス 「一級だよ。これは一級のヴァイオレンスだ」とエレベーターを待つお客様が絶賛しておられた。確かに。鑑賞して2週間近く経った今、やっとそうだなあと頷ける。観た直後、私は“面白い”とは思えなかった。ヴァイオレンスシーンが苦手だからだろうか、むしろとっつきにくいなあと思っていた。しかし今になって思い返すと、すごい映画だなあと思う。数週間に起きた出来事を100分そこそこの短い尺の中で、事件、ファミリー内の人間模様、ファミリーの新入りと思しき謎の運転手、ヒロイン…キャラクターのすべてを凝縮して見せてくれる。それが何とも言えずうまい。鑑賞中誰の目線に立つ、というのではなく、誰の目線も理解し得る見せ方をしている。そういうところがすごい映画だなあと思った。再度お客様の言葉を借りるならば「娯楽の要素を一切省いた」スッキリしたヴァイオレンス。尺の中には不足も余剰もないのです。[映画館(字幕)] 8点(2008-07-03 00:53:18)(良:2票) 89. ドリームガールズ(2006) 華々しいエンターテイメント業界の裏側を描いた作品。もちろん、実際よりも誇張した表現にはなっているのだろうと思うけれど、案外深い作りでとても楽しめた。鑑賞して1年以上経ったけど、しっかりオチまで覚えているし。絶対に観て損はない![映画館(字幕)] 7点(2008-07-02 01:15:24) 90. うた魂♪ 主人公と女の子がいがみ合っている理由だったり、やる気のない音楽の教師が実はストリートミュージシャンだったり、いくつか伏線を作っていたけどなんかしっくりこない。ラストの合唱コンクールにしても何にも目新しいものもないし、面白みもない。それまでの各々キャラクターの作り込みがしっかりしていただけに、いまいち盛り上がりに欠けちゃう映画です。いくらでも面白く作れる要素は沢山あるはずなんだけどね。[映画館(邦画)] 5点(2008-07-01 00:08:18) 91. 奇跡のシンフォニー 「音楽はそこら中に溢れていて、ただ耳を澄ませばどこからも聞こえてくる」という世界観に惹かれた。ラストまでうますぎるくらいトントン拍子に話は進んでゆくけれど、起承転結のお手本のようなストーリーなのでそれもまた楽しめる!!“転”では、ロビン・ウィリアムス演じる悪役がいい味を出していますね。いま何歳になったのだろう?久々にスクリーンで彼の活躍を拝めてファンとしては嬉しかった。不満な点を挙げれば…その後の続きをもっと観たかったこと、父母のエピソードが案外シンプル過ぎること、そのくせ父、母それぞれのシーンがあまりに多いこと。でも、音楽がひととひとをつなぐという本当に単純なストーリーなのに、ついつい目頭が熱くなってしまう素敵な映画です。ギターを弾き、ピアノを伴奏し、風の中や日常の生活音に“音楽”を感じる少年がちょっと羨ましくなる作品です。[映画館(字幕)] 7点(2008-06-22 02:02:07) 92. JUNO/ジュノ 《ネタバレ》 ジェイソン・ライトマンの作品は、観ていて心があたたまってくる。何か新しいものを見出すというよりは、忘れかけていた何かをふと思い出すような、そんな感覚がある。ティーンエイジャーの妊娠というよりは、人々の関係性や、そこに起きているパラドックスを描くことに主眼を置いたらしく、そういう目線から鑑賞出来れば楽しめるかと思います。私はとにかくジュノが好きになった!!16歳の、大人になりきれないひとりのクールな女の子が可愛くてたまらない。「普通は私には似合わない」なんて、取ってつけたようなオチも、ジュノならそうかもね(苦笑)って思わず納得しちゃうくらいに。補足ですが…色々なひとの感想を聞いて、男女間の“出産”の捉え方って大きく異なるんだなあと感じました。[映画館(字幕)] 8点(2008-06-17 20:00:05) 93. ダージリン急行 ふまじめな私(当日、会社の面接をサボッて鑑賞)にはヒットでした!!反対に、真面目に生きているひとにはきっとピンとこないであろう映画。[映画館(字幕)] 7点(2008-06-10 00:57:53) 94. ハンティング・パーティ 《ネタバレ》 ごくごくありふれた今を生き、生死を分かつような危険な目にあったことなど無い。そんな私には戦争報道に命を賭けるジャーナリストの気持は、きっと一生分からないままなのだろうと思う。最愛の女性の為に、彼女がかつて暮らしていた街の為に、あまりに無謀すぎる復讐だったかもしれない。でもこの映画は、ひとりのトンでもない報道マンの姿を描いた立派な作品だと思う。しがらみの多い世の中、報道では真実全てを伝えきれないだろう。駆け回って得た特ダネも何の価値にもならないかもしれない。けれど、こういう原動力に突き動かされてがむしゃらになるアツさって、きっと大切だなあと思った。[映画館(字幕)] 7点(2008-06-10 00:52:09) 95. ラスベガスをぶっつぶせ 株取引にしろ競馬にしろ、“ギャンブル”では数式やら統計やら高等な数学の知識を持つ者が勝つと言う。実際そうなのであろう。“超”とか“ド”がつく程優秀な21歳の学生が、未来を左右する大きな人生の岐路に、面接前のいいネタ作りしたなー!!という話。でも、ケビン・スペイシーが出てるってことでそれだけでは終わらない。うーん、最後まで期待通りの作品だった。ブラックジャックがもっと日本人に身近なゲームだったら、もっとヒットしたんだろうな。それと日本がギャンブル大国であればね。[映画館(字幕)] 7点(2008-06-08 11:20:42) 96. チャーリー・ウィルソンズ・ウォー 政治色が強い割には、肝心のテーマに対しての書き込みが中途半端な印象です。登場人物のそれぞれに対してもキャラクターを付与していながら持ち味をイマイチ活かしきれていなかったためか、誰の目線にも立てませんでした。説明に徹し過ぎたのでしょうか、勉強にはなりますが盛り上がりに欠けてしまい、印象の薄い映画になってしまったのが残念です。[映画館(吹替)] 6点(2008-06-02 10:24:07) 97. クライマーズ・ハイ(2008) 横山秀夫の原作を読んでいないと分かりにくい部分もあるかもしれないが、北関東新聞社内の映像化はかなり良い。映画全体としての出来もかなり良い。2秒も経たないうちに目まぐるしく変わるアングルは、現場の臨場感をひしひしと伝えてくれた。編集技術だけでなく、俳優陣もすばらしかった。中でも座敷席での悠木と等々力のやりとりには脱帽だった。ただ、どうしても、ラストシーンの違和感だけは否めなかった。残念だが、2時間半の枠にはおさまり切らなかったのであろう。原作を読み切ったあとの爽快感が味わえなかったこと・安西の存在が原作と異なる扱いであることで-2点とさせて頂く。しかし、スクリーンに居た悠木はまぎれもなく私の頭の中にあった“悠木和雄”そのものだった。[試写会(字幕)] 8点(2008-05-27 22:59:54) 98. ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛 ファンタジーの類は苦手だが、付き合いで鑑賞。こういう映画を観たのは実に3年ぶりくらいの気がするなあ。話が進むにつれひたすらテンションが降下していくのを感じる3時間だった。こんな私でもナルニアシリーズには1つ、好きなところがある。動物が人間の呼称で「アナグマだ」とか「ネズミだ」とか自己紹介したり、人間と一緒に戦うところだ。ラストのネズミ達のやりとりには、深く感服致しました。ファンタジー嫌いの動物好きな私には、ココが一番好きなシーンだった。[映画館(字幕)] 5点(2008-05-24 14:55:07) 99. ワーキング・ガール 元気の出る映画。ちょっとアバズレっぽくて負けん気の強そうな、メラニー・グリフィスの容姿がピタリとテスのイメージにハマっていて楽しめます。こんな話はないだろうなあとは思いつつも、よく出来たサクセス・ストーリーで引き込まれました。要所要所で熱っぽいセリフが効いて、じ~んとしました!!来春からワーキング・ガールになる私も、仕事の関係上株価に縁深くなりそうだなあ…なんて思いながら観てたのも一因かも知れませんが◎[DVD(字幕)] 7点(2008-05-21 21:28:03) 100. つぐない 「つぐない」ってタイトルの割りに、あの妹はつぐなっちゃいない。どこまでが現実でどこまでが創作なのか、よくわからないけれど、それが妹の世界観のすべてなのかも。しかし、映画としては及第点というところでしょうか。戦場シーンが多いとはいえ、もっと各々心情描写があれば深みがあったと思います。それから、どの映画を観ても、キーラ・ナイトレイの瞳は恋しているようには思えないんですよねえ~。彼女が主役級で恋愛が絡むと、私はいつもその映画にハマれないジンクスがあります。この映画も御多分に漏れず。残念。[映画館(字幕)] 5点(2008-05-21 15:19:08)(良:1票)
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