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プロフィール
コメント数 2012
性別 女性
自己紹介 周りに映画好きな人があまりいない環境で、先日はメリル・ストリープって誰?と聞かれてしまったりなのでこのサイトはとても楽しいです。
映画の中身を深く読み解いている方のレビューには感嘆しています。ワタシのは単なる感想です。稚拙な文にはどうかご容赦を。  

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1021.  アドミッション 《ネタバレ》 ティナ・フェイが好きなので観始めたけれど、徐々に展開に疑問を抱いてしまって後半はほぼ不快になってしまった。色んなことがおかしいんだけども、一番の問題は女主人公の「親というもの」への捉え方がてんで甘ちゃんでなっちゃいないことだ。親だからこそ、我が子を不正までして入学させちゃいかん。あの男の子はプリンストンなんかに入ったら間違いだと思うよ。授業レベルについていけないでしょうよ。ポーシャ以外の面接のプロたちが軒並み不合格とした、その判断はやはり正しいと思う。 しかもこれが実は赤の他人の子でした、とは笑えない。さらになぜか突然親としての責務に目覚めたポーシャは18年間抹消扱いしていた里子に出した実子に連絡を取るシマツ。アンタ何やってんだ。自分のファンタジーに酔って人の人生にずかずか踏み込んで。その上、知人の子供の親にもなろうとしてるんだ。親ってのは思いつきでぽっとなれたりするもんじゃないんだけどなあ。あまりに安易で想像の足りない脚本に感じる。 副邦題もちょっとズレてるな。「アラフォー女子の人生に起きたこと」あたりが適正ではないでしょうか。[CS・衛星(字幕)] 2点(2016-03-25 23:57:14)《改行有》

1022.  荒野の七人 さすがにスター俳優をずらっと揃えているだけあって、一人ひとりの存在感たるや見事なものです。あまりにあっけらかん、とした脚本はオリジナルと比ぶべくも無いですが、大スターのユル・ブリンナー相手に物怖じ一切せず輝きを見せた若きマックイーンらを観る楽しみがありますね。 オリジナルにあった切実さとか、真剣さといった情緒が明るい陽光のもとではきれいさっぱり無くなりまして、まあ比べることに意味なんかないんだけど でもせっかく掘った堀は活躍しないのかい、とか盗賊が律儀に銃を返すってのもシナリオの手抜きぽいな、とかどうしても心で突っ込んでしまいますね はい。[ビデオ(字幕)] 6点(2016-03-21 00:23:55)(良:2票) 《改行有》

1023.  閉ざされた森 《ネタバレ》 邦題ですけど、森というより密林としてほしかったです。タイトルからイメージしたのは東ヨーロッパの幽玄な森を舞台にしたゴシックホラー。全然違った。 それはともかく、私はほんと二転三転やられるのが苦手でして、一回きりのどんでん返しで鮮やかに決めて欲しいと思うたちなので かなり不満は残ってしまった。何度もひねって、粗が出ない脚本ってなかなか無いですよね。本作だってわざわざ8って書き記す理由が無いもん。暗い画面に目を凝らして一生懸命兵士たちの顔と名前を判別しようとした(私の)努力もパアだ。 こんな虫の良い納まり方があってたまるかあ、とS.L.ジャクソンの のどかな顔を見ながら叫んだラストでありました。[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-03-18 23:18:00)《改行有》

1024.  28日後... 《ネタバレ》 これを一口に”ゾンビ映画”と言ってしまうと誤解を招くような。描かれているのは”対ゾンビ”のあれやこれやでなくて、終末と化した世界で人間のコミュニティはどうなるのか、といった社会学論でした。 見ごたえのあるのは断然前半で、無人という状況をこうまでの迫力でもって描いた画はあまり見た事ないです。広々と見事に寒々しいロンドン。人がいないということの空疎な恐ろしさ。そこへぼうっと灯るイルミネーション、吸い寄せられるような灯。絶望したり望みを持ったり、尋常じゃない状況下での人の心をうまいこと描写している導入部であります。 後半になると人間のエゴがゾンビをおしのけて脅威になっております。統制のおぼつかない軍隊が悪役をつとめます。「女を与える」のが部下を統率するための手段というのも即物的だなあ ずいぶん。[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-03-17 23:51:22)《改行有》

1025.  白い肌の異常な夜 《ネタバレ》 「異常な」とは凄い邦題だけども、なんか訳者の気持ちが分かる。なんつうか「ヘン」なんですよこの作品の手触り。登場人物がですね、皆こちらの思う線とズレがあって、そのズレが「意外で興味深い」というんじゃなくて、「なぜにそうなる」と不可解なんですな。 まずイーストウッド。のっけから12歳の少女にキスをかまし、ロリータから熟女まで幅広すぎな女好きぶりを隠すことなく発揮。一見誠実そうに見えるだけに、その節操の無さはちょっとひく。さらに脚をとられた(!!)後の亀殺しや”学園まるごとハーレム宣言”にはさらに引く。 ”貞淑な”女学院の生徒さんたちにはまるで商売女みたいのがいたり、グロ好きがいたり。規範となるべき女先生の「死ねえええ」の咆哮には、一体どこが淑女やねん、と目が点だ。しかもしかも女校長は兄と関係があって、小間使いの黒人女もその兄と何かあるようで、カオスさながらのこの話一体どこに着地するんだと恐慌状態になりながら観てたら、イーストウッド毒キノコ殺害事件にて投了。こんな話あり?独特が過ぎて忘れ難いけどさ。[CS・衛星(字幕)] 5点(2016-03-14 23:04:28)(良:1票) 《改行有》

1026.  マネー・ピット 《ネタバレ》 詐欺まがいでつかまされた家がとんでもない欠陥住宅だった、ってネタで90分やろうっていうのはやっぱちょっと無茶でした。家が次々壊れていく、てのは繰り返すと飽きるもん。ドリフ荘だって崩壊すんのはラストだよ。 話の流れの中で夫婦げんかはほんのおつまみみたいな機能しかしてないし、「我が家が壊れる」ってこと自体がそもそもワタシにとっては笑える題材ではなかったです。 それよりも、指揮者役のA・ゴドノフ。ダイ・ハードのテロリストイメージがばーんと張り付いていたのですが、意外やボケにも応用できる柔和な表情もできるんだなあと今さら発見。ボリショイのバレエダンサーだったのですね。亡くなったとは・・悲しいです。[CS・衛星(字幕)] 5点(2016-03-12 23:49:07)《改行有》

1027.  きっと、うまくいく 《ネタバレ》 インド映画もずいぶん垢抜けたなあ、とびっくり。主演の男優・女優とも欧米人みたいな顔立ちで小ざっぱり、小奇麗。ちょっと前までのこってりインドな暑苦しさがちと懐かしい。 女子は洋装でスクーターを乗りこなす女医の卵、男子エリート学生は激しい競争の真っ只中と、舞台設定も欧米化だけども、山ほどのエピソードをてんこもりに詰め込んだストーリーは、やっぱりちょっと盛りすぎな感があってスタイリッシュとは言い難い。田舎の娯楽芝居のような張り切りぶり。 各キャラは立っているし(その家族までが印象深い)主人公の本当の出自が明かされるくだりはプチサスペンス感もあって、確かに見ごたえはある。だけどやっぱり鼻につく演出。”ええ場面”ではお互いによく泣くので観てるこっちがちょっと引く。泣くのは恩を受けた側だけでよくないでしょうか。学長の仕打ちも二度三度としつこく、強権的でえげつない。少なくとも三名は自殺へと追い込んでますよね、この人? 総じて、笑いどころとか、かの国との感性のズレを所々感じる作品でありました。[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-03-11 23:27:58)《改行有》

1028.  ハンガー(1983) 《ネタバレ》 先日逝ってしまったD・ボウイ氏。本当に美しいなあ。ドヌーブもさすがの美貌だなあ。ヨーロッパ型美形のお二方が揃ってのヴァンパイアはハマりすぎて画が完璧だ。吸血鬼はやっぱりヨーロッパ出身でないと、との思いを強くする。白っぽい粒子がキラキラしているような映像は幽玄さを醸し、現代のニューヨークにおいてもゴシックな芳香が漂う。早々とボウイ氏が降りた後釜はスーザン・サランドンと、急に20世紀顔になってしまうのは少々惜しかった。 お話はポーの一族さながら、永遠を生きる彼らの不変の苦悩がベースではあるけれど、半分人間の血が入っている者は死ぬに死に切れないという恐ろしいオチがついててびっくりだ。これではボウイさんは”永遠の命詐欺”に遭ったみたいなものではないか。何世紀にもわたる過去の被害者たちが朽ちかけた肉体を引きずってカトリーヌにすがりつく場面は恐いけど可哀想でもあった。 思いもよらない逆転打を放ったサランドンの横顔と、ドヌーブの切ない呼びかけ。徹頭徹尾クールな美学を貫いた感のあるラスト。[ビデオ(字幕)] 7点(2016-03-05 00:40:41)《改行有》

1029.  ミッドナイトクロス 《ネタバレ》 デ・パルマワークの真骨頂ともいうべき華麗なカメラワークと、意外と繊細な表情で演技派の一端をのぞかせるトラボルタが魅力的でした。なんかもう、偏屈と言いたくなるほどのデ・パルマカメラだ。窓越し、バス越し、天井からの俯瞰、十八番のぐるぐる。近頃ほとんど見ることの少ない凝り凝りアングル。凝りますなあ。 そしてまた、殺さずにいられないデ・パルマおじさん。今作もまた「それって絶対に必要?」と聞きたくなるような殺人を2件も。執拗な描写込みで。あーあ。 と、監督が趣味に走りすぎになりそうなところを、トラボルタが巧いこと本筋に客を戻す芝居をしてまして、バランスがきわどく取れているのでした。ナンシー・アレンも他愛の無い素朴な可愛らしさで好演。キャリーのときのあいつとは全く別人です。 デ・パルマだもんなあ。皆が望むラストにするわけないよなあ。巨悪は放りっぱなし、トラボルタはPTSDを倍に抱えるという暗黒結末だ。映画の製作スタッフが、女の子の下手くそな悲鳴をなんとかしようとする場面は中盤までは笑いを取るトコだったのに、ラストで180度急旋回してとんでもなく心が痛む方向にオトしてきやがった。まったく食えないおやじだ。  この映画CSで観たのだけど、字幕翻訳がとても良かった。訳者名は出なかったのですが。[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-03-04 00:51:43)《改行有》

1030.  バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3 キャラクターは愛おしく、映像は美しく、そしてなによりタイムパラドックスという複雑な理論をベースにしながら、こんなに鮮やかな着地を決めてみせた脚本、まさに20世紀最強の娯楽映画でありましょう。 映画を観るのが何故楽しいのか。大好きな登場人物らと、先の読めない物語を旅するときめき。公開された当時にスクリーンに釘付けになっていた私の、その子供が同じくこの映画を楽しんでいる。当時はただただ楽しかった。今は感動すら覚えます。 先日、車会社のCMで”現在”のドクとマーティが話をしていました。お二方とも、ファンを安心させてくれるような元気な姿で嬉しかった。彼らに幸多かれ、と願わずにいられない。手の届かないスターだけれど。それほどの名作であります。[映画館(字幕)] 9点(2016-02-24 00:22:05)《改行有》

1031.  トリコロール/赤の愛 三部作の中で一番好き。終始、落ち着いた赤の画のなかに佇むイレーヌも枯れた味わいのジャン・ルイ・トランティニヤンも美しい。三部とも、女優を美しく撮っている監督だけども、イレーヌのこの美しさ!横顔が最も綺麗な彼女のプロフィールを大写しにし、メインシーンとラストに持ってくる監督の愛情の深いこと。若い女に恋する老境の男でありながら、生臭さの全く無いトランティニヤンの知的で清潔な風貌も素敵。 思わぬところで交錯する人生の機微に胸打たれます。こんな脚本は何年も経験を重ねた人間でないと書けないだろうなあ。期せずして若き頃の自分の人生を重ねたような司法学生と理想の女性を引き合わせた形になった元判事。人生初の安堵というか、平穏を得たようなラストのしみじみとした表情は忘れ難い。[CS・衛星(字幕)] 8点(2016-02-15 17:50:09)《改行有》

1032.  トリコロール/白の愛 《ネタバレ》 いや、こんな展開を見せるとは。ああびっくりした。女もヒドイけど、男もねちっこくて逆ギレ気味の復讐をしました、というこれのどこに”愛”があるんすか? これは、あれだ、”ローズ家の戦争”ヨーロッパバージョンだ。アメリカ人が男女で諍うと派手だけど、ヨーロッパの人はじとーっと陰湿なのね。男女どちらにも共感はできずじまいだったなあ。 共感はしないけど話のオチに驚いたので、気持ちプラス1点くらい。[CS・衛星(字幕)] 5点(2016-02-14 23:25:24)《改行有》

1033.  トリコロール/青の愛 《ネタバレ》 うーん、わからんぞ。ビノシュ演じる主人公の心理が。 家族を突然失ったのだから、家も楽譜も思い出も何もかも手放すのも、自棄気味に知人の男と寝てしまうのも、そこはまあ分からんでもない。しかしねえ、降って湧いた夫の愛人が妊娠しているときた日にはこりゃ大波乱の予感ですよ普通。ワタシなんか女性週刊誌ばりの愛憎劇を期待したわけですが。なんとビノシュは彼女に亡き夫と住んだ邸宅を譲っちまうという神の如き心の広さだ。ウソだろ。「妻は良い人だ。寛大だ。」などという夫の言葉を愛人の口から聞かされてキレない女がいるだろうか。 この頃のビノシュはまだ細くて繊細な容姿だし、映像もキレイぽいのだけども、どうにもこの手の話は人物に共感できないと心が動きようが無いわけで。なんかたぶん素敵なおはなしなんだろうなー、と茫洋とした感想ですみません。[CS・衛星(字幕)] 5点(2016-02-12 23:13:03)《改行有》

1034.  クルーレス セレブでおばかさんな女子学生がはっちゃきになって他人にお節介をやく、このパターンは後の”キューティ・ブロンド”で完成形を成し遂げたわけですが、ワタシは先にキューティの方を観ちゃったのでうーん、アリシアの容姿だけかな軍配が上がる所があるとすれば。 ”友だち”と言ってはいても、本心は上から目線で物申しているわけで、そこんとこの自覚の無さもリース・ウィザースプーン版よりも潔くないし、コメディとしてのはっちゃけぶりも物足りない。周りをかためる男の子たちも没個性ばかりでつまんなかった。[CS・衛星(字幕)] 4点(2016-02-09 00:25:54)《改行有》

1035.  冬の嵐 《ネタバレ》 舞台は立派なお屋敷、外は猛吹雪、二人の怪しい初老の男、とサスペンスの舞台装置としてはなかなか良い線いってると思います。電話線が切られていたり、身分証が勝手に処分されてたりと彼女を追い詰める仕掛けも王道。秘書役のおっさんが、温厚・粘着質・主人愛型というまれに見るタイプの得体の知れなさを醸していて怪演、この人が一番良かった。 ところがですね、ゴシック・ホラーにもう少しでなれそうでなれてないんですな これが。 画そのものに暗い質感が少ないせいか、肝心の車椅子のじいさんがそんなに怖くない。サイコパスというより意地悪じいさんに見える。 SOSを受けた夫が、もっと慌てるべきです。いや急いだんだろうけど、あのタイミングでギプスをはずすシーンを挟むと、この緊急時に呑気なことやってるんじゃないよ、と誰もが思うだろうよ。 義弟の存在もギプスも、そもそもいらなくないすか?健康体の夫が一人で動く脚本の方がなめらかになりませんか?[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-02-07 14:32:11)《改行有》

1036.  ミッシング ID 《ネタバレ》 いやー、これ完全にティーン向けでした。いい年して観るものではなかったです。 行方不明サイトに幼い自分がUPされている、という切り口こそ小道具が現代的ではあるけれど、謎の組織に追われFBIからも逃走し、女医の発した人物を探すというその展開がぴりっと締まらない。友人は二度も監視の目をかいくぐって助けに現われるし(監視の目すらないみたいな描写だったな)、主人公のスーパー高校生は脚で列車の窓を粉砕してしまうとか、ちょっと付き合いきれなくなった。 ところでハリウッドってメリル・ストリープ以外は年配の女優に良い仕事が回ってこないもんなのか?シガニー・ウィーバー最近こういう端役とも呼べないような仕事が多い気がする。観ててつらい。[CS・衛星(字幕)] 4点(2016-02-05 23:59:57)《改行有》

1037.  レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語 西洋童話の纏う、ほの暗い残酷さが美しい映像で立ち上がる。なんて正しいVFXの使い方でしょう。画の美しさに加えて、子供らの雰囲気のある佇まいも好き。ジム・キャリーの怪物ぶりは言うに及ばず。 ”子供に読んであげるお話”なのに、むこうの話は良い人たちが悪者に殺されたり、子供がなかなかにむごい目にあったりするんですよね。しかし子供もさるもの、知恵と勇気で難所を切り抜ける。この行動力、利発さ。西洋文化が育んできたサバイバルに長けたキッズたちの活躍が楽しい「不幸せな」お話でした。 余白でM・ストリープとD・ホフマンの大御所が楽しそうに出演。つられてこっちも楽しい。[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-02-05 17:29:21)《改行有》

1038.  それでも夜は明ける 《ネタバレ》 アメリカ史の暗黒サイドである奴隷制度のありさまを真正面から見据えてのこの一本、正面も正面、目をそらさずに描ききるその筆致ときたら当然のごとく処刑だの鞭打ちだの、非人道的な行為描写に割く時間が長くて、「早く南北戦争始まってくれー」と願いながら観るはめになった。 黒人がこんなに酷い仕打ちを受けました、で終わっていないところがこの物語のリアルなところで、白人らも実に色々な人がいたのだなあ、と個人的にはそこが一番の発見でした。人道的に許されないことをしている、という罪の意識が多かれ少なかれ存在し、まだら模様のような社会。本当は奴隷制度なんか嫌だ、でも広大な農園を維持しなければ、との経済システムの中で生きるB・カンバーバッチ演じる農園主はぎりぎりのところまで苦しんでいるし、次の主人である酷薄な農園主夫婦らも残虐な行為が正当化される社会の中で理性の針が振り切れてしまっていた。愛情を抱いた女は黒人奴隷で、屈折した思いは嫁とのはざまで彼女への虐待へと向かう。あいつ狂ってたなあ。怖い。 家の女主に納まった元奴隷の女性もいたりもする。そうなると、手に入れた特権に安住してしまうものなのね。白い人も黒い人も色々で、モザイクのように社会を構成していたその描き方が奴隷映画としては新しく感じて見ごたえがありました。[CS・衛星(字幕)] 8点(2016-02-01 00:00:10)《改行有》

1039.  バーバリアン怪奇映画特殊音響効果製作所 なんつうか、”けったいな”という表現しか思いつかない作品。よくこんな題材思いつくよなあ。 ホラーな音響を作ってるうちに擬似殺人を犯している気分になり、メンタルをやられる技師トビー・ジョーンズがそもそも”何かを抱えている”風貌なので、はまり役である。はまり過ぎだ。彼以外の役者だったら単なるノイローゼ患者の人物描写になっただろう。事務仕事がずさんなイタリア人気質までが彼を苛むのだった。(笑) ”何かが起こってすとんと落ちる”話では一切無い。ぽかーんとしているうちに終わっちゃうのだけど、まあー奇妙奇天烈、じわあーと不快な気分にさせられる強烈な印象は残します。[CS・衛星(字幕)] 4点(2016-01-30 23:42:59)《改行有》

1040.  サプライズ(2011) 《ネタバレ》 これは、けっこうしっかり誠実に(?)作っているな、と思います。登場人物が一人また一人訳も分からず殺されてゆくというすでに百出のプロットをどう見せて客をのせるか。10人もいる人物のキャラクターをしっかり紹介できているのがエライです。初期のゾンビものの傑作もそうでしたが、「この人はどういう性格か」をちゃんと描いて、単なるモブシーンの一部にせずこちらに思い入れを持たせることに成功しています。ここでは兄弟仲がよろしくない、とか兄嫁の意地が悪い、といった押さえるべき点が要領よく披露されます。長男はエラソーに振舞っていましたが、実は一番人間的だったりしました。 印象が薄いor足手まといな者から次々消えてゆくのもセオリー通り。そして展開が早いのも飽きさせない要因でしょう。身内の企み、というネタばらしのタイミングも丁度良いと思います。そこからお話は一転し、事情を知らないのは女主人公一人であると客は知らされ、見守る立場になる。がんばれ、とますます力が入ります。 エンドレスリピートの隣家の音楽や、不気味なアニマルマスクという小道具も効いてます。暇つぶし的に殺された隣家の二人は気の毒でしたが、社会的モラルに照らしてあまり感心できない人たち、という保険もかけてありました。誠実だ。[DVD(字幕)] 7点(2016-01-25 18:34:28)(良:1票) 《改行有》

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