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プロフィール
コメント数 1251
性別 男性
自己紹介 【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。
【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。
【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。
5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。
また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。

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1021.  劇場版 仮面ライダーW ビギンズ・ナイト 《ネタバレ》 事情がよくわからないが、もともと「仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010」という一本の映画だったものが、ここでは「仮面ライダーディケイド 完結篇」と「劇場版 仮面ライダーW ビギンズ・ナイト」の2つに分けて登録されているらしい。そうすると最後の「MOVIE大戦2010」はどう扱えばいいのかわからなくなるが、とりあえず両方に属するものとして考えておく(そうしないと話がつながらない)。 「仮面ライダーW」に関しては、TV版を見たことはないが雰囲気はだいたいわかっている。本来は園咲若菜という人物に関心があったのだがこの映画ではほとんど出ておらず、代わりにヒロインが面白カワイイので満足である。また今回の依頼者は「デビルマン」(2004)で強い印象を残す少女役(渋谷飛鳥)だったが、まあしばらく見ない間にすっかりきれいになって、という感じで大変結構だった。 そのほか主人公の男2人も意外に好人物であり、ストーリーもまともなお話ができていて面白い。「ビギンズナイト」で主人公(年長)は悔恨の思いをまっすぐに受け止める決心をしたのだったが、「MOVIE大戦2010」ではそのご褒美のように再会の場面が設定されており、ここでの帽子のエピソードは泣かせるものがある。この出会いはディケイド側から並行世界の観念が導入されたことで可能になったのだろうから、少なくともW側にとっては、このわけのわからない第3部の存在意義は大きいものと思われる(勘違いならすいません)。 劇場版としてのグレードアップがどの程度あったのかはわからないが、これならTV版もけっこう面白かっただろうと思わせる映画だった。[DVD(邦画)] 6点(2014-07-24 20:24:54)《改行有》

1022.  仮面ライダーディケイド 完結篇 《ネタバレ》 TV版・劇場版を全部見ている皆さんには申し訳ないが、これだけを単独で見たのでわけがわからない。わからないこと自体は問題にせず、通りすがりの部外者がたまたま見た印象として書いておく。 まず映像面では結構な迫力のある特撮になっていて見ごたえがある。またTVも同じだったのかも知れないが、妙に構図にこだわったりして異空間っぽい雰囲気を出しているのが面白い。加えてヒロインがかなりいい感じで、常に敬語なのに好感を覚えるが、微妙に距離を置いたような印象も受けるのがかえって愛しさを誘う。 しかし電波人間は、女優はかわいいのに変身後の姿があまりに昭和的なのが悲しい。また1970年代に年少だった者にとっての蜂女というものは、ショッカーの怪人なのに異性を感じてしまうという微妙な背徳感を催す存在だったのだが、この映画ではあまりにあっけらかんとしたお姉さんキャラになっているのに違和感を覚える。まあこの人は昭和の旧作というより、「炎神戦隊ゴーオンジャー<TV>」(2008)との関連で捉えるべきものだろうが。 そのほか、そもそも何でこんなところにショッカーがコミカル軍団として登場するのか意図不明だが、個人的には別にこだわりはないので、現代のファンの皆さんが納得していればそれで結構である。点数はとりあえず平均程度ということで。[DVD(邦画)] 4点(2014-07-24 20:24:50)《改行有》

1023.  輪廻(2005) 《ネタバレ》 まず映画のセットと過去/現在のホテルを重ねて見せるのはいい工夫と思われる。 しかし基本設定が支離滅裂に見えるのは困ったことであり、前世の魂らしきものが転生した人間と関係なしにその辺を勝手に動くのでは輪廻になっていない。こういう恒例のオバケじみたものを出さずに済まないのなら、逆に輪廻というアイデアを使うこと自体に無理があると思われる。 またストーリーの面でも、昔と比べてまともなお話を作っているように見えるがトリッキーなだけで、それ自体が感心できるものにはなっていない。11人が死んだのが35年前とすれば転生者もみな35歳以下だったのだろうが、しかし死後それほど間をおかずに次の人生を始めることができ、かつ前世とは全く違う人間として問題なく暮らしているのなら、あえて前世の思いを今生に持ち越す動機が全くわからない。劇中の転生者は最後にどうなったのかわからないが、この機会にまた自分が死んで見せてまで前世の思いを遂げようとしたとすれば馬鹿げており、そんなことなら劇中の大学教官のように合理化して、もう忘れてしまえと言った方がいいだろう。最後に一人ほくそ笑んでいた老婆だけは満足だったようだが、こういう世代の恨み事に現代の若い連中がそろって付き合わされたように見えるのも気分が悪い。 あるいは、ここで死んだ連中はすぐ次の人生が始まるからかえって希望があり、生き延びて苦しむ人間こそが最も悲惨と言いたいのか。それなら常識を覆す発想とも言えなくもないが、そのような考えがわれわれの人生を豊かにすることは全くなく、かえって“つらいなら死んでしまえ”的なメッセージになってしまうのはほとんど反社会的である。  そういうことで面白くない映画であり、見どころといえば主演女優の顔だけである。顔自体がかわいいのは当然として、それより主に表情とかが見どころなわけだが、顔自体がかわいいのも見どころであり、また当然ながら顔だけでなく全体的に見てもいい。とにかく主演女優の印象が圧倒的に強く、この点では大変結構な映画でした。[DVD(邦画)] 5点(2014-07-22 23:57:54)(良:1票) 《改行有》

1024.  リアル鬼ごっこ5 《ネタバレ》 [2018-08-17修正] このシリーズは3以外見ない予定だったが事情があって4を見てしまい、同じ監督だったこともあってこれも見た。 3と4はそれぞれ孤立的な物語だったが、やっとこの5で三部作の全体像が示され、スケールの若干大きい荒唐無稽な未来物語(なんと西暦3000年)としての展開も見られるようになる。また、そのような真面目に見る必要のない部分以外のところでちゃんと登場人物の人間ドラマも作ってあるが、今回はかなり笑いあり涙ありの感動作で、三部作中ではかなり異色の印象がある。 3と4では高校生が主体だったため、映画自体の対象年齢もその程度だろうという気がしていたわけだが、この5は大人が主人公なので精神年齢を高くして見なければならないかと思えばそうでもなく、純粋で一途な真心は必ず届く、といった感じの非常にベタで気恥かしい純愛ストーリーになっている。黙って傘を置いたのを見られていたなど恥ずかしくて笑ってしまう。 しかし3、4と同様に柔軟かつ寛容な態度で見れば見られる物語にはなっており、特に付箋の裏に書かれていた言葉には不覚にも泣けてしまった。自分としては業務用のメモであってもこういう余計なことを書かれてしまうと捨てられなくなって困る性格であり、これは弱いところを突かれてしまった気がする。今回は素直にハッピーエンドといえる物語だったのも嬉しくなる。 結局のところ、今回を含めた三部作は同じ設定のもとで統合された形にはなっているものの、その設定自体に大した意味はなく、3~5それぞれ独自のお話を作っており、かつ自分としては全て嫌いでない(好きだ)という結論に達した。全部見てシリーズとしての愛着もわいて来たので全部を好意的な点数にしておく。 そのほかこのシリーズは若手女優の個性的な魅力が見どころだったわけだが、今回はヒロインがあまりに正統派(洋風)美女のため、最初は少し冷たい目で見ていた。しかし最終的には守ってあげたい/守られたいキレイなお姉さんに見えてきて、今回も一応これが見どころだった。ほか男連中もなかなか面白かったと書いておく。 なお余談として、終盤の採血室に張り渡してあった赤い布は、見た目が“血”をイメージさせる以外に現実的な機能のない代物だったが、これはこれで低予算という条件下での一つの工夫なのかと思ったりした(同じ監督の以前の映画で似た感じのものがあった)。[DVD(邦画)] 7点(2014-07-22 23:57:48)《改行有》

1025.  リアル鬼ごっこ4 《ネタバレ》 [2018-08-17修正] このシリーズは3以外見ない予定だったが、この4に関してはキャストの一部を自分が人物登録したこともあり、一定の義理があるような気がして見た。 今回は3の序盤から分岐する形で金髪男が主人公になり、また途中で5と共通の場面を設けることでシリーズの一体性を出している。基本設定は当然同じで登場人物も高校生だが、前回よりは少し骨のある連中のようで反撃にためらいがなく、爆弾という画期的な武器も使用するほか、3以降で初めて刃物を使ったのが女子だったのは頼もしいことだった。倒れた敵にさらに一発くらわせるといった場面もあり、このくらいやってもらうと見ている側でもストレスが軽減される。 今回も劇中にちゃんとドラマが作られているので真面目に見なければならなくなる。当初段階では、姉御女子の共闘主義と金髪男の孤立主義が対立関係にあったが、細かくいえば姉御女子の方は“他人を助ける代わりに自分も助けを求める”、金髪男は“他人を助けない代わりに自分も助けを求めない”ということで、表裏の関係だがお互い様という点では両者とも筋が通っている。この二人が衝突した結果、金髪男が行動方針を修正して“助けを求められたら見捨てない”という形で両者が一致したということらしい。 また姉御女子に関しては、漢気があるのは結構だが完璧主義が常に通用するわけでもなく、最後は“他人を犠牲にして自分が助かる”ことの決断を迫られていた(同時に妹分も助けていた)。一方で腹黒女子は見たとおり“自分が助かるために他人を犠牲にする”という方針だったが、姉御女子に助けられてからは“他人のために自分を犠牲にする”という正反対の行動様式を一気に受け入れて、これも姉御女子の最後の決断を後押ししていた。当初の方針が修正されて高次の認識に至るのは前作と同じだが、それまでの間に仲間の命が失われてしまったというのも同様である。 ところで今回は女子高が舞台のため主要キャストに女子が多い。うち姉御女子(若葉ツカサ)役の相楽樹という人は美少女ともいえないが、出演者インタビューなど見ると何ともいえない愛嬌があって注目された(先日結婚してしまったが)。またその妹分(ユイ)役の未来穂香(当時)という人の女の子演技が可笑しく、このキャラクターに笑わされる場面が物語の過酷さを緩和している。腹黒女子(マユリ)の前田希美さんも結果的に重要人物の役で、多彩な若手女優が見どころの映画になっている。[DVD(邦画)] 7点(2014-07-22 23:57:39)《改行有》

1026.  リアル鬼ごっこ3 《ネタバレ》 [2018-08-02再視聴後] シリーズ中で1、2は見ないで3だけ見たが、これは案外まともな映画を作ろうとしたのではという気がした。劇中の国家体制はとても真面目な考察の対象になるものではないが、これはこういうものとしてそのまま受け取ることが要請されている。また殺戮の場面もそれなりに悲惨だがスプラッターにはしておらず、余計なものを削ぎ落してシチュエーションを純化した印象がある。 自分であれば殺される前にせめて1人くらいは相手をぶち殺してやろうと思うだろうが、劇中の高校生はなかなかそんな気にもならないようで、いつまでも鈍器で防戦する程度なのが情けない。しかしそのように反抗的でありながら、体制的に抑えつけられているため決定的な行動をとれないでいるのは現実の学校生活を反映していると思えなくはない。 物語としては、常識外れの状況で多数の人が死んでいく中で、残された者が次第に自分を変えながら生き延びようとする話になっている。親がかりだった主人公に対して、自分自身の力で生きろ、と言うのは親の立場としては当然のことだが、別に孤立して生きろと言っていたわけでもなく、実際はその後の展開の中で、他者と互いに影響し合ったり支え合ったりする関係がありうることを知らされていく。主人公以外にも、例えばライバルが主人公を非難した言葉が、そのまま自分に返ってきていたことに気づかされる場面があったりもした。終盤、ノイジーなメインテーマが鳴り始めてライバルだった男がスタートの合図を出し、そこで主人公が我に返って走り出したのは少し感動的だった。 またこの映画で強い印象を残したのが主人公と一緒にいた女子生徒である(演・山谷花純)。当初は心を閉ざした状態だったようだが、校内社会の枠組みが壊れたことで殻を破ったように主体性を発揮するようになり、土壇場で見せた顔などはけっこうな迫力を出していた。容貌としては目が大きいのと眉がくっきりしているのが野性的な印象で、普通の美少女タレントのようにも見えないので、こういう人を女優の卵というのかと当時思っていた。ちなみにこのとき中三とのことで2歳上の役をやっており、出演者インタビューを見てもしっかりと自分の考えを話す人だった。 そのほか、冒頭で疾走していた女子生徒(演・町田佳代)は必死の形相が可哀想だったが、身が軽そうで若い人は元気があっていいなと思わせるものもあった。この場面は終盤に入ったところで本編ともリンクしている(飛ぶように走っている)。[DVD(邦画)] 7点(2014-07-07 21:46:48)《改行有》

1027.  呪怨 黒い少女 《ネタバレ》 [2018/9/11修正] このシリーズ必須の家にまつわる呪いは出て来ないようだが、その呪われた家ができるまでの話だと思われる。 登場人物としては少女の叔母のすらりとした姿が印象に残る。当初は繊細そうで脆弱なようにも見えたが、その後に覚悟を決めてからの表情は少し差が出ていたようである。階段の手前でこの人物の足元を映していたのは境界線のようなものの存在を暗示していたということか。そのほか富士の見える屋上風景や、その後に母子が落下する際に、高架の道路を普通に車が走っているのと対比されていたのも印象深い。 ちなみに少女の叔母が驚愕の表情を見せた直後に、のほほんとした看護師の顔を大写しにしたところは笑った。 物語としては少女~母親~叔母が本筋で、そこに看護師/隣部屋のバカ/少女の父親のエピソードが付随する形に見えるが、その関係がよくわからないのは困る。特になぜか看護師が危険な人物だと匂わせる場面があり、これは何か裏があるのではという気にさせられる(例:初めから水子の霊がついていたなど)。また父親のエピソードは枝葉のようでもあるが、実はこの男にも隠れた問題があったと考えられなくもない(例:初めから水子の霊がついていたなど)。そもそも「黒い少女」とは何なのかを突っ込んで考えれば意外な真相が見えて来そうでもあり、また本筋部分でも実は母親と叔母の思い込みがとんでもなく間違っていたということもありえなくはないが、どうも深読みを強いられているようで面倒くさい。 制作側の思惑はともかく見る側としての問題は、この手の映画は真面目に考えても解答が得られる保証がなく、単に時間の無駄になる恐れがあることである。ここに書くのは筋違いかも知れないが、現代ホラーにつきものの理不尽さや不条理というのと、ストーリーとしての整合性不足というのは話が違うので、きちんと辻褄の合った話にするのは最低限のことである。そういう面で観客が制作側に全幅の信頼を置き、安心して見られる映画にしてもらいたいものだが、まあそういうことをこのシリーズに期待する方が間違いか。それにしても今回は、スルーしかねる程度に思わせぶりにしておいて、やはりわけがわからないという中途半端な感覚の映画だった。 なお劇中の少女役は松本花奈(まつもとはな)という人で、芸歴が長いようだが昔からこういう変な役をやっていたらしい。一見美少女のようで実は微妙な顔で不気味さを出しているが、現在は普通に美形に見えるので問題ない。役者だけでなく映画も撮ったりしている多才な人である。 ちなみに最近(2018年)になってこの人のヘソがネット上で話題になっていたようだが、その元になったのはこの映画でのヘソ出し場面である。そこはただ寝ているだけだが、ほかに目だけの演技というのもあったようである。[DVD(邦画)] 5点(2014-07-07 21:46:44)《改行有》

1028.  呪怨 白い老女 《ネタバレ》 [2018/9/11修正、記載量削減] オープニングとエピソード構成は基本的に旧作を踏襲しているが、終盤で一気に全部を解説してみせた上で、全編で最も心に訴える場面を最後に置いていたのはこのシリーズとしては特異に見える。 一方で性的虐待と惨殺の場面に子役が直接関わっていたのは見ていてつらいものがあり、これで大幅に減点したくなったというのが正直なところだが、ラストで何とか挽回した感じにはなっていた。 なお本質的な問題ではないが、主人公の女子は高校生には全く見えない。 [2018/9/11追記] 久しぶりに見たが、小児性犯罪に対する個人的な(社会的にも)拒否感がさらに増しているため、この機会に点数をさらに落としておく。 なおこの映画最大のイベントは終盤の一家惨殺だろうが、単に試験に合格できない男が自暴自棄になっただけのようで現世的な理由が明瞭すぎる。性的虐待に関しても、この男なら呪いがあろうがなかろうがやりかねない雰囲気になってしまっており、このシリーズの特徴である理不尽さが不足している。そういう意味でも番外編の印象が強い映画になっている。[DVD(邦画)] 3点(2014-07-07 21:46:36)《改行有》

1029.  呪怨2<OV>(2000) 《ネタバレ》 前作の最後に出た北田良美さん(演・藤井かほり)が美形で目を引いたが一瞬だったので、この人を見るために続けて2も見なければならない気はしていた。しかし実際に続けて見ると全体の4割程度が前作のおさらいのため非常に苦痛であり、これは大きな減点要因である。 新作部分については前作並みだが、当初の家を離れて拡散するのでは「リング」との違いが明確でなく、田舎の実家に行くのも既視感がある。作品世界としての広がりを持たせるためには元の家に閉じこもるばかりでもいられず、練馬の家を本拠地にしながら母子が各地に出張していたということだろうが、終盤でいきなり増殖したのはさすがに羽目を外した印象があった。 また練馬の夫/父親が生前に出かけて惨劇を起こしたアパートが今回新たな呪いの発生地になったようだが、これはその後にどうなったのかわからず、呪いを拡大させる試みにしても単発に終わったようである。 なお評価したい点として、前記の北田良美さんが夫を無造作に撲殺するのが今回最大の見どころだった。また終盤の中学校で、バカ男子の罵詈雑言に賢い女子が一歩も退かず対抗していたのが痛快で(「それでも男?」という台詞がすごくいい)、こういう微妙にユーモラスな場面が味わいを出している気がする。[DVD(邦画)] 3点(2014-07-07 21:46:32)《改行有》

1030.  呪怨<OV>(2000) 《ネタバレ》 最近になって初めて見たが、これ以外に和製ホラーの様式が普及して以降の映画はけっこう見ているため、改めて見てもごく普通というしかなく、どこをほめればいいのか正直わからなくなっている。とりあえず終盤のゴミ集積所で背後を通行人が知らぬげに歩いて行ったのは、こういったことが日常のどこかで起きている可能性を表現しているようで面白かった。また古いタイプの人間からすれば、怪異が昼間に起こるなど常識外のことだったわけだが、この映画ではわざわざ晴天の日中に周囲を真っ暗闇にまでして事を起こしており、これで逃げ場のない怖さを出していたといえる。 一方、登場人物が自分で墓穴を掘るような展開が見られるのは現代ホラーの悪習であり、特にどれだけ状況が切迫していても電話に出なければならないと思うアホがいるのは閉口する(2も含め)。またネタの独創性という面でも評価できるとは限らず、まずページに目いっぱい字が書かれているのは、自分の知る限り「座敷女」(1993年連載、同年単行本化)の例があるので特に目新しくはない。また階段を這い降りて来るのは貞子のようでもあるが、それより個人的には目が「蛇女の脅怖」(1966年英)を思わせて懐かしかった。それから胎児の取扱いは殷の紂王(BC11C?)の故事に倣っているのだろうが、こういうのを真似すると日本人の品性が疑われるのでやめた方がいい。 最後に登場人物としては、柑菜が元気だった頃の小生意気な態度は笑える。また瑞穂役の栗山千明は当時中学生くらいで制服姿が可愛らしいが、しかしこの女優のその後のイメージのせいで、この子が怖い目に遭っても特にかわいそうとか思わない自分が無情に感じられる。[DVD(邦画)] 5点(2014-07-07 21:46:29)(良:2票) 《改行有》

1031.  呪怨 -終わりの始まり- 《ネタバレ》 [2014-11-30 DVD視聴に伴う改訂]  OV版1から劇場版2までの4作から各種素材を持ち寄ったように見えているが、基本的な筋立てとしてはOV版1の発端部分と劇場版2の受胎部分を直接つないだ形になっており、これを白塗り少年を軸にまとめたことで、けっこう筋の通ったストーリーができた感じである。 この映画でも時系列錯綜の特徴は継承しているが、呪いの原点に関して旧作になかった設定を追加しており、そのせいもあって初見時には時系列に関する個人的仮説が途中でひっくり返される感じもあった。また学校教員が関わるのはOV版1と共通だが、この人がただ巻き込まれるだけでなく、終盤で決然と現場に乗り込んで行ったのは少し感動的で、この辺は旧作の貧相で情けない主人公と一線を画している。今作は最後が涙で終わっていたのも好印象だった。 一方でホラーとしての怖さはほどほどで、旧作の形式を継承していることもあり、この辺で出るだろうと構えていられるのは観客に優しい面がある。しかし旧作だったらこうなるはずだと見せておいて、おっとそう来たか、と思わせる箇所もあったのは可笑しい。また特徴的と思われたのは音響面で、ピアノの場面に続いて何度も起こる楽音的な大音響や、人物の絶叫に続く電車の金属音は印象的だった。 ところで出演者に関して、まず主人公役の女優はこれまで特に注目していなかったが、この映画を見るとあまりにもキレイでカワイイので感動した。劇中ではこの人の脚がきれいなのをしつこく見せつけていたようで、そういったところにもこだわった映画かも知れない。 一方で女子高生の七海が他の3人に比べて特別扱いだったのはストーリー上の必然性がなく、これはキャスティング上の事情によるのかと思うが、こういう人は顔が汚れないで終わるのは不公平である。個人的には莉奈役の女優が好きで見たわけだが(意地悪な感じだが可愛い)、ほかの女子高生もそれぞれ個性的で、こういった多彩な女優を見られるのはこのシリーズのいいところなのかも知れないと改めて思った。またDVDの出演者インタビューを見たところ、佐伯伽椰子役の最所美咲という人が柔和な感じで心和むものがあった。これからもみんなに愛される女優であってほしいと他人事ながら願っている。 なおエンドロールで動物を虐待していない旨の表示が出るが、劇中の描写は人間を含めて悲惨であるから、よい子の皆さんは真似しないでいただきたい。[映画館(邦画)] 6点(2014-06-28 23:50:58)(良:2票) 《改行有》

1032.  築城せよ! 《ネタバレ》 大学の開学記念で映画を作るというのは独創的な試みと思われる。この後には、専修大学の創立130年記念映画「学校をつくろう」(2011)があるようだが、それは大学の創立者の物語であって、この映画のような変なお話を作ったわけではないので、そういった意味でもユニークである。 ストーリーに関しては、永続するものなどないと見切った上で、それぞれが今なすべきことをするというような前提だろうと思われる。劇中では永遠のライバル同士が対立しながらも補い合って、結果的に歴史を未来につなぐ方向に動き出していたのが少し感動的だった。開学記念事業の基本コンセプト「ものづくり、人づくり、地域づくり」を本当にそのまま映画化したように見えるのが優等生的で微笑ましい。 ただし考証面では過去も現代も変なところが多いので、最低限の常識はふまえて制作した方がいいかと思われる。特に変に思ったのは、戦国時代の小領主ならそんな場所でなく、背後の山の上に居城を置けば防備に優れ見晴らしも利き、分不相応な五層の大天守など築造する必要もないだろうということだが、それはまあいいことにするか。竣工後の姿を見ると金閣寺をイメージしたもののように感じられ、朝日を受けて輝いていたのは美しい。 なお登場人物に関しては、主演俳優の存在感はさすがという感じで、いわば二役なのが同じ人とは思われなかったが、一方の女子大生も元気がよくて色気があって可愛いので、ずっとこの人を見ていたい気分だった。また藤田朋子は自分としては久しぶりに見た気がするが、この人が女子大生と一緒になって女の子っぽく見えているのも微妙に感動的だった。[DVD(邦画)] 7点(2014-06-28 23:50:54)《改行有》

1033.  インモラル -凍える死体- 《ネタバレ》 主人公の葛原巡査部長は小柄で可愛らしく、これで刑事というのは呆れるが、人間的には心優しい人のようで大変結構である。またその相棒で長身の雨宮巡査部長は、演者本人(赤井沙希)によれば地のままだそうだが、この人がまたとぼけた感じで面白いキャラクターになっている。この2人のやり取りはほのぼのして心なごむものがあり、そういった登場人物の関係性があればこそ、終盤で凶行に及ぶ犯人を憎む心も増すように思われた。ラストの場面では他の2人も加えて和気藹々で気勢を上げていたので、これからシリーズ化でもしそうな感じだったがこれで終わりのようだった。 なお見ていて非常に気になったのは、雨宮巡査部長が明らかに風邪をひいているのになぜかマスクをしようとしなかったことである。鼻水が垂れるのなら、鼻の穴にティッシュを詰めてその上からマスクをすればいいだろうと思われる。[DVD(邦画)] 4点(2014-06-28 23:50:50)《改行有》

1034.  海と夕陽と彼女の涙 ストロベリーフィールズ 《ネタバレ》 主要人物がみな可愛いので多少のことは許すといったタイプの映画だが、別に外見だけで優遇しなくても、個人的には演技の面で特に不満は感じない。特に佐津川愛美の情けないような泣き顔は微笑ましいというか笑ってしまう。 しかし当然ながら話の内容には全く感心できない。特に終盤で、みんなが友達になれないのは学校のせいだ、大人のせいだと言っていたのはいかにも前世紀的な発想で、かつ劇中でそのことが十分に表現されていたとも思われず、制作側の思い込みがここで唐突に表面化したようにしか見えていない。またどうすれば友達になれるかといった話も説明的で底が浅く、そんなことを台詞で延々と言われて死神までが感動したというのも難がある。それよりも、例えばイチゴの持つ意味をもっと明瞭にして、高校生の友情物語が素直に心に染みるよう作ってもらいたかった。 ほかにも苦情を書けばいくらでも出るが、それでも決定的に悪い印象にならないのはやはり主要人物4人のおかげである。また主人公の姉(演:三船美佳)が恐ろしく可愛気のない女になっていたのは少しビビった。そういったこともあって、点数は少し高目に付けておく。[DVD(邦画)] 3点(2014-06-28 23:50:45)《改行有》

1035.  偽りなき者 《ネタバレ》 まず劇中の園長に関して、知性によらず嫌悪感だけで全否定に至るような態度は知的生物たる人類の一員として恥ずかしい。責任者として児童と保護者に申し訳ないという思いで頭が一杯なのか、客観的にどうすべきかが全く見えていないらしいのも組織の管理者としては不適格である。自分の感情処理が最優先になっているにもかかわらず、本人は他人のためと思っているのだろうから始末が悪い。さらに周辺を動員して攻撃対象を孤立させるやり方は卑劣で悪辣であり、これも当人の本性が表に出たのだろうと思われる。これで責任感が強く良心的な人物などと思われているとすれば腹立たしい。 また児童の父親は、要は自分の子が嘘つき扱いされたことに反発したのだろうから主人公の訴え方はかなりまずい。せっかく直接話す機会が得られたのだから、淡々と経過を説明してあとは判断を任せればよかっただろう。親馬鹿はまだ仕方ないとしても、主人公までが感情に訴えるしか能がないのでは全く共感できず、こいつはバカかと呆れるだけである。なお主人公の支援者も基本的には情で動いていたように見えており、その点では対立勢力と同類と思われる。客観的な視点の持てる人物が劇中にいない(裁判所を除く)のは見ていて非常に苛立たしい。 そのほか自分の罪悪感を他人に転嫁して憎悪するタイプの人間もいたかも知れないが、何にせよ大多数の周辺住民は、特に切実な動機もなく自分なりの検証もせず態度保留するわけでもなく単に付和雷同で叩いていただけと思われる。日本の映画なら“これだから田舎は困る”で終わってしまいそうな話だが、外国映画のため素直に普遍的な問題として受け取ってもらえるのは幸いである。 以上、どうせ人間というのはこの程度のものであり、理性的な話が通用するなどと考えない方がいいのは世界共通のことらしい。こんな世の中に生きているよりも、おれはやってない、お前ら全員呪ってやる、と叫んで衆人環視の前で自決して果てれば、関係者全員に一生残る心の傷を負わせて復讐できるだろうが、ただし主人公には息子がいるのでそういう破滅的なことはできないわけである。 なお点数は個人的趣味の問題であまり高くできないが、客観的な評価としてはここの平均点(自分のを除く)に納得する。ストーリーが初めから主人公を追い込む方向で組まれているのは制作側の都合優先に思われなくもないが、映像が美しいのは印象に残った。[DVD(字幕)] 5点(2014-06-11 20:28:33)(良:1票) 《改行有》

1036.  吐きだめの悪魔 《ネタバレ》 技術的価値については何ともいえないが、見て面白くはない。 最初から最後までグロ映像が満載というならまだしも、中間に位置する全体の1/2程度は単なる街のゴミ連中の話が延々と続くだけである。全てが酒の毒で死ぬわけではなく、普通に死ぬ人間が何人もいる。あるいは最初から最後まで徹底的に不謹慎でブラックな映画で通すならそれでもよかったが、実際には鑑賞者が普通に死んでほしくないと思う人物もいて、かえって半端な印象を受ける。これでは何をやっているかわからない。この映画自体がゴミのようだ。 ところで劇中ではゴジラの話が出たり登場人物が巻き寿司を食っていたりBANZAIと叫んだりニッポンのビニ本でも買えと罵倒したりして、日本の存在感が妙に大きい。主要キャストの女事務員もJane Arakawaという人なので日系人だろう。これは”Japan as Number One”の時代だったことと関係があるのかも知れず、あるいはベトナム戦争と合わせて理解すべきものとも思われるが、そんなことを真面目に読み解こうとするのもアホらしい。当初の思いつきレベルのプロットにいろいろ付け足して100分以上にしたものの、伸ばした部分が全部無駄にしか見えていない、どこまでも半端な映画である。[DVD(字幕)] 1点(2014-06-11 20:27:53)《改行有》

1037.  実相寺昭雄監督作品 ウルトラマン 《ネタバレ》 実相寺監督は「狙われた街」で、金城哲夫氏の生真面目な脚本を茶化して通俗化していたのが腹立たしい。また「ペギラが来た!」「超兵器R1号」「光る通り魔」で印象深い田村奈巳さんを、「怪獣墓場」では変人のような扱いにしたのも気に入らない(この映画ではカットされている)。 そういうわけで嫌いな監督だが、それはそれとして、この監督の回だけを集めるといかにも変に見える。怪獣側に同情的というのもそうだが、この5作の中に怪獣を宇宙へ返そうとするものが3つもあって、毎度こういうことをしていたのだなという感がある。また撮り方に関してもこの監督の特徴とされているものがすでに出ており、見ていて結構退屈しない。ただ集めただけではあるが、これは集めたこと自体に一定の意義があると思われる。 ところでDVDに入っている本人の語りを聞くと、自分が“正統ではない”と意識した上で羽目を外していたというのはいいとして、そのことで「ウルトラマンを駄目にした、という批評もあった」と言っていたのは意外だった。自分にしてみれば、この変なことをやる監督は初めから織込み済で円谷特撮を見ていたのであり、確かに本人のいう通り正統ではないにせよ、なくてはならない彩りだったことは(嫌いとはいえ)積極的に認めなければならないと思っている。ハヤタがスプーンをかざしたエピソードが嫌いな子どもはいなかっただろうし、このシリーズ自体がそれだけの許容度を持っていたことも評価されてしかるべきと思われる。 なおこの映画で改めて気づいたのは、イデがTBSの局内?を徘徊する場面のBGMと仕草が微妙に変だったことで、またその直後に地底人を発見したのが「Gスタジオ」という場所なのを隠そうともしないのがまた図々しい。こういう比較的シリアスなストーリーの中に、必然性のないとぼけた場面が入っているのは相当笑える。[DVD(邦画)] 4点(2014-06-11 20:27:47)(良:1票) 《改行有》

1038.  長篇怪獣映画ウルトラマン 《ネタバレ》 一番乗りだが、これまで誰も書かなかった理由はわかる。要はTVからの編集であり、TV放送時の映像をいつでも見られる現代ではほとんど意義が感じられない。ただ全体構成としては一定の工夫をしており、スペシウム光線で型どおり怪獣を倒す場面をいわば晴れの見せ場として最後まで取っておく形に作ってある。最初のベムラーをウルトラマンでなく科特隊(ハヤタ)が退治したことにしていたのもそういう理由と思われる。 ところで、科特隊が最初の竜ヶ森から帰ってきたところ「次の事件が待ち受けていた」ということでいきなり多々良島に向かい、「多々良島から帰ったその翌日」にまたアラシがジョンスン島へ派遣されるといったように、劇中の日程があまりに密なのは変だが、とにかく科特隊は忙しい、ということが強く印象づけられる映画だったといえる。 また最初のベムラーに続いて多々良島のマグラーも科特隊がやっつけていたので、どうせならレッドキングも科特隊が倒せばよかっただろうという気になる。編集だけでそれをやるのはさすがに無理かも知れないが、せっかくなのでこの機会に、例えば1時間以上にわたってウルトラマンが活躍せず、人間側(イデとか)だけが死力を尽くす話にすればかえって面白かったのではないか。現代の目で見ればそういうアナザーストーリー的なものも期待してしまうわけだが、まあそれを当時の映画に言っても仕方ない。[DVD(邦画)] 3点(2014-06-11 20:27:38)《改行有》

1039.  PIECE ~記憶の欠片~ 《ネタバレ》 一応説明しておくと、仮面ライダー・戦隊シリーズにヒーロー役で出た役者を活かすためのプロジェクト“TOEI HERO NEXT”というシリーズの第1弾である。この映画では「仮面ライダーオーズ」の2人がダブル主役で出ており、ほか自分の知っている範囲では「仮面ライダーW」の園咲若菜役も出演している。ちなみに現時点で第4弾まで出ているようである。 内容としては、変身ヒーローがおらずアクションもほとんどない東映特撮といったものだが、子ども向けというより若干シビアな感じになっている。「オーズ」のTVシリーズは見ていないので、主役2人が当時とキャラクターを変えているかはわからないが、少なくとも「零」役は5つの人格を瞬時に演じ分けるということをやっているので、これはなかなか頑張っているのではないかと思われる。特に「綾さん」を熱演しているのは非常に面白い(惚れてしまいそうだ)。本来の鑑賞動機は元カノ役を見ることだったが、そのほかイマカノ役もなかなか愛嬌のあるキャラクターを演じており、最終的には主役を含めて主要人物の皆に愛着がわいて来る作りになっている。 なお最後は明らかに謎を残して終わるので、このままでは続編がなくては済まない状態になっているが、現時点でこれの続編は出ていないようである。別に続編を期待するわけでもないが、その後がどうなったのかは気にならなくもない。[DVD(邦画)] 5点(2014-06-09 20:33:17)《改行有》

1040.  ひぐらしのなく頃に 誓 《ネタバレ》 ゲームもマンガもアニメも知らないまま、前作に引続いて見た。前作では主人公の周囲がほとんど敵対勢力に見えていたので、この映画の中盤で主人公が唐突に仲間意識を語り出しても茶番としか思われなかったが、しかし最後まで見てみると、今回はどうやら本気で「仲間を信じること」をテーマにしていたらしい。劇中の人間関係は完全に初期化されていたように見えるが、一方で前作から継承された部分もあり、頬の傷や注射器といった前回の疑問点を一応解消した上で今回のテーマに結びつけた形になっている。 今回も数ある並行世界の一つのような感じらしいが、何度も繰り返すうちにやがて円環を抜けられるときが来るのかも知れず、この映画でもそういったことが窺える内容にはなっている。前作に引続き、こんな悲劇的な結末を何とか避けられないのか、という登場人物の悲痛な願いが切なく感じられたといえなくもない。 ところで登場人物としては、前作ではバカにしか見えなかった主人公が今回は結構凛々しくなっていたので少し感心した。「おまえを一人ぼっちにさせたくない」との台詞を聞けば、登場人物としても男になったなと思わせるものがある。そのほか今回のメインである竜宮レナ役はかなりハードに頑張っていたが、園崎魅音役も出番が多く、今回は悪役的な性格がないので普通にかわいい。2作にわたって見ていて次第にみんなが好きになって来たのだが、続編はなしで終わりになったようである。毎年続編を出して登場人物が次第に成長していくというのも面白かったろうが。 今回は屋根の上の対決が印象的だったので前作+1点としておく。[DVD(邦画)] 5点(2014-06-09 20:33:13)(良:1票) 《改行有》

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