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プロフィール
コメント数 900
性別 男性
年齢 42歳
自己紹介 最近になってまた映画を観る習慣が出来ました。
前はほとんど観なかった邦画をたくさん観るようになり
新しい映画ライフが充実しています。

昔ほど数はこなせませんが
趣味と生活のバランスをうまく保ちながら
なるべくたくさんの映画を観て、
なるべく読み応えのあるレビューを続けていきたいと思います。

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101.  初恋のきた道 《ネタバレ》 恋ってああいうものなんでしょうね。 好きな相手のために早起きして弁当を作って、ちょっとでも近くに行きたくてわざわざ遠いほうの井戸に水を汲みに行ったり。誰にでも少なからずこういう経験があるんじゃないでしょうか。好きな人に会えるようにその人に会えそうな時間に家を出たり、会えそうな所に行ったり。 最近のチャン・ツィイーは「HERO」や「LOVERS」みたいな超人的なキャラをこなしてるのが目立ちますが、オレは個人的にこういう誰でも共感できる女性を演じてる普通のチャン・ツィイーのほうが観ててとても輝いて見えます。 映画の中でディ(=チャン・ツィイー)がとってた行動ってたぶん周りの人たちからしてみれば理解できないし、特に家族にしてみればもうやめときなさいってものだったと思うんだけど、当の本人にしてみればどうしても必要なことだったんだろうと思います。 ここのところの映画っていうのは、必ずって言うぐらい普通ではありえないストーリーか 人物が出てくるもんですが、この映画にはそんな超常的なものは一切無くて、だから 感動することが出来ました。 これからの映画も、そんな無理にストーリーとかを派手に演出しない、もっと素朴な映画が出来てくれたらなと思いました。9点(2004-09-20 23:07:03)《改行有》

102.  ホーンテッドマンション(2003) 《ネタバレ》 ディズニーの配給らしい良い映画でした☆別に配給がディズニーだからって内容までディズニー的になると限ってるわけではないんだけどね。 冒頭オープニングクレジットの時の映像がとても斬新で始まってすぐに見入られました。 なんかディズニーランドのアトラクションをそのまま体感してるような感触でした。それぐらい映像が綺麗で映画に入り込むことが出来ました。 最近コメディと言っても誰かと一緒に観てると気まずくなるようなシーンがあるものが多くて、 その中でこういうホームビデオ的な「家族で楽しく観れるホラー」っていうのが出たことはとてもいいことではないでしょうか。 あっ、でもこれを一緒に観る仕事熱心なパパさんは気まずいんだろうな(笑)。 でもこれが家族サービスを始めるきっかけになってくれたらいいですね。 こういうコミカルに楽しく描かれてる映画は大好きです!ネバネバした人間関係もないし、あったとしてもすっきりと解決して終わってくれるし。単純に楽しめる映画ってここんとこ無いような気もするし。 色んな意味で最近には無いものを感じ、すごく新鮮味のある映画でした。 9点(2004-09-17 11:56:56)《改行有》

103.  ラスト サムライ 《ネタバレ》 聞いてたよりはずいぶん面白かった。さすがに最初に勝元(渡辺謙)が何の脈絡も無く英語しゃべりだした時は突っ込みたくなりましたけどね(笑)。でもこの映画には今の日本人は学ぶ所が多くあると思います。もちろんオレも。けっこう最後の方のシーンですが、アルグレン(トム・クルーズ)が天皇に勝元の剣を渡した時に天皇が言った、「西洋から色々便利なものが入ってきて、我々はどうやら日本人としての心を忘れてたようだ。」ってのがまさに今の日本へのメッセージですよね。上の天皇のセリフ、勝手に英語を日本語に訳したんで多少のニュアンスの違いは許してくださいm(__)m。でも大事なメッセージだと思います。オレの知り合いでも、いわゆる外人なのに日本人より日本らしい生活をしている人がたくさんいます。今の時代に布団で寝てる日本人がどれほどいるでしょうか?畳が敷いてある純和式の部屋で生活してる日本人がどれほどいるでしょうか?生まれてからずっと和食しか食べてない日本人がどれほど・・・。ねえ?ぶっちゃけ海外から来た人のほうが日本についてよく知ってるなんてパターンも少なくないですよ。海外から来た人に日本の事について聞きながら「へえーへえー」なんて言ってる人もけっこういるはずです。やっぱ自分の国について外人に教えてもらうなんてかっこわるいですよね。ほんとにこの映画を見ていわゆる日本の心を思い出して欲しいと思います。人に言うだけでなく、オレもそういう努力をしていきたいと思います。そういう事を思わせてくれた映画でした。9点(2004-05-16 20:44:55)

104.  ロード・オブ・ザ・リング 《ネタバレ》 いやー、つい最近まで「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズには全く興味なかったんですけど、暇な時間が出来て、「まあこれでも見てみよっか~」程度の意識で観てみたら、めっちゃおもしろいじゃないすか!!でもこれ、ほんとにこれ実際に観てみるまで全く基礎知識がなかったので、キャラとか種族とかそんな固有名詞を覚えるのがけっこうしんどい作業でした。内容の濃い映画って大作なのはいいけどこういうとこでつらいんですよね。長いからってシーンカットするぐらいなら最初っからスペシャルエディションの方を見せて欲しかった。長くても、またよくわからんかったからってそっちを観直すよりはよっぽどいい。フロド(イライジャ・ウッド)は案外弱いっすね(^^ゞ もっとフロドが暴れるシーンとか期待してたんだけど。ってゆーかあの指輪はとりあえず捨てに行くんだ・・・。付けたらめっちゃ強くなるとか、観る前までそんなんを期待していた・・・(苦笑)。代わりといっちゃーなんですが、アラゴルン(ヴィゴ・モーテンセン)やレゴラス(オーランド・ブルーム)がかなりかっこいい!!基本的に自分、アクション好きな人間でなので、戦闘シーン大好きです★★だからだろうか、フロドをはじめとするホビットの四人はどうも好きになれなかった。全然闘えないし、知らんと焚き火たいて黒騎士呼び寄せるし、鉱山ででっかい音立ててくさるほどの数のオーク呼び寄せてそのせいでガンダルフ(イアン・マッケラン)がバルログを足止めしなあかんくなって、落ちるし。ああ、ダメダメじゃんこいつら。でもすごく綺麗な絵がたくさんあった!鉱山の神殿みたいな場所もすごく荘厳としてて雰囲気あったし、雪山とかエルフの街とか、壮大な景色が多かったのが、テレビの画面なのに「うわぁ・・・」と感動できた。あ、あとこれ観る数時間前まで「マトリックス・レボリューションズ」観てて、これ観てみてびっくり。「うわっ、エージェントスミスじゃん!!」・・・ちゃっかりヒューゴ・ウィービング出てました(笑)。リブ・タイラーも出てたし、キャストにも満足です。最後にサムが湖で死ななくてほんとに良かった(苦笑)。あそこでサムを死なせてたらオレのこの映画に対する評価は今の9点から4点ぐらいまで下がってるとこでした。ふう、危なかった。9点(2004-04-18 02:32:46)

105.  タイタンズを忘れない 《ネタバレ》 この映画はずいぶん前から人に勧められてたんだけどなかなか見る機会がなく(というより見る気がなく)、こないだふとしたことからようやく見ました。そしたらおもしろいじゃん!!すごく感動しました!! これを見て思ったのは、スポーツでも何でも一緒に何かに夢中になれば「差別」なんて言葉自体すごく意味のないものだってのがわかるってことです。オレなら、例えば黒人のように、「青人」とか、「赤人」みたいな人がいたとしてもその人たちが同じ人間なら全然普通にコミュニケーション取る自信があります。個人的に性格が嫌いとかはどうしょーもありませんけどね。「タイタンズを忘れない」はそういうオレの考えをより一層強めてくれました。あとテーマ曲の「Ain't no mountain high enough」はかなり映画とマッチしててあれ以来CD買ってしょっちゅう聴いてます。9点(2004-03-10 11:22:35)《改行有》

106.  戦場のピアニスト 《ネタバレ》 最近この映画のDVDを友達に貸しました。返ってきた言葉が、「おまえこれほとんどホラー映画やんけ!!」  ・・ホラー映画と見まがうぐらいあの時代はすさまじかったってことなんですよねきっと。俺はこの映画を二回見ました。変は言い方だが長いわりに見やすかったからだろうか。歴史の勉強をしてる感じでした。作り物ではない、史実にのっとった話だからとても説得力がありました。そしてそんななかで生きて帰ることができ、ピアニストとして一生を終える事が出来た故シュピルマン氏に本当に感動の念を覚えました。そしてもうひとつ俺がこの映画の中で思ったことは、なんでも見た目では判断するべきではないということです。これは、ユダヤ人に対し、残忍という言葉を超えるほどの差別を行っていたドイツ軍の中にも将校ホーゼンフェルトのようなきちんとした倫理を持つ人物が居たという事です(追記:ユダヤ・ポーランド人にも悪い人間はいる。ドイツ人にも良い人はいる。これだけでも、国籍で人を判断することの愚かさがわかります。これは何も国籍だけの話ではありません。肌の色、性別、体格、年齢など。どれもそれだけで人を差別する材料にはなり得ません。そういったメッセージ性がこの映画には強烈に込められています。「アメリカは愚かだ。北朝鮮は危ない」。そういった考えを持つ人はこの映画を観て一度考え直して欲しいと思います。そこにいる全ての人がそういうわけではないのですから。)このような歴史的にもすさまじい話を映画というツールを通して体験できた事がとても満足です。ほんとは10点つけたいんですが、ピアノがあまり聴けなかったのが少々残念だったので1点だけ減らします。(ほんとは9.7点です)9点(2004-03-10 08:49:16)

107.  マイノリティ・リポート 《ネタバレ》 冒頭でプリクライムがどういうものかを見てる人に伝えるためのプリコグを使っての逮捕シーン。あの時点でけっこうどきどきしてました。いやなかなかおもろいよ。なんで画面が全体的にフィルムかかったみたいに暗いのかとか、レイプとかは予測できないとか言いながら途中で入ったプリクライムのCMにはちゃっかりレイプでも助けてくれそうなCMになってたし、アガサは殺人以外のことでもしっかり予知しちゃってるし、などなど色々つっこみたいところもそりゃあるが、SFなんて今の技術ではありえないことが出てくるからSF(Science Fiction)なんだし。よって全て容認。いい映画でした。あ、でもやっぱプリコグの人権という問題に関しては容認できないかな。あんなとこ閉じ込められて唯一大切そうにしてくれてるのがマニアっぽいあの兄ちゃんじゃね・・・。9点(2003-12-12 15:57:09)

108.  ロッキー 小学校の時マラソンの練習の時間になると必ず「ロッキーのテーマ」が流れた。そのぐらいの全く映画なんか知らない子供の時は「ロッキーのテーマ」と聞きすぐ思いついたのが「ロッキー山脈」。で、出た結論が「あー、山登りの映画なんだー」でした。 これを見た時いままでそう思ってた自分が妙に恥ずかしくなりました。でもいい話だ。ほんとに。これを見る前に「DRIVEN」を見て、それでシルベスタースタローンに興味を持ちました。いや彼はいい。しゃべり方がすごい好きです。そして問題の「ロッキーのテーマ」が流れるシーン、なるほど、走ってました。しかも全速力で!シルベスタースタローンが製作に絡んだ映画って俺は好きです。彼が製作に絡むと例外なく男くさくなるから(笑)。そして彼の才能も。シルベスターが脚本して自分が出てるということをあまりよく思ってない人が最近は多いようですがそれは穿った見方ですね。ではそう言ってる人の何人が、シルベスターのように学校を中退させられて全く教育を受けていない状態からあれほど人を感動させる脚本を書けるでしょうか??そういう点からも彼の才能を高く評価します。これからも応援します。9点(2003-11-20 01:33:38)《改行有》

109.  ゼニガタ 《ネタバレ》 不死身の男・静香と、彼を弟に持つ居酒屋銭形の店主であり金貸しの富男の二人の話。「銭形」という名前からストーリーを作ったのであろうが、これがなかなか、面白い映画でした。20万は20万でも、働いて稼いだ20万、サラ金や闇金で借りた20万、誰かから盗んだ20万、弟を救うために母親に渡す20万。。。全部20万なのに、そこにある価値は変わってないのに、確かにそれぞれ全部形が異なってるなと思いました。わかっているはずのことなのに、改めてゼニの形というものを意識させられた気がしました。 OLの世界、と言うか女性の世界は男の私にはイマイチわかりませんが、ああいう集まりの中ではやはり身なりや社交の場でどれだけ見栄を張れるか、つまりお金を使うかが重要なんでしょうか。私には性別やお金の問題ではなく、そう言うグループに属してしまう本人の問題なのかなと思ってしまいましたが。ともあれそんな世界に住む珠さんは闇金で借金し、職場で窃盗を繰り返し、それがバレ、職を追われ、結果極道の女になってしまうことに。極道の磯ケ谷のお金の保管の仕方は正直おいおいと思いましたが。ただのマンションの一室の冷蔵庫に億のお金と拳銃置いておくとか、セキュリティガバガバ過ぎじゃないですか?珠でなくても、ある日空き巣に入られてそれら全部取られてもおかしくないし。あの管理の仕方はありえないなぁ。。。 とにかく世界観が見応えあります。独特な雰囲気の金貸しと、その不死身の弟と、そこにひょんなことから入ったボクサー崩れの若者。金貸しには彼なりの礼儀やルールがあって、それがかっこいい。不死身の弟は謎めいていて、一見ただのチンピラだけど彼の葛藤も見えたりしてしっかりキャラが立っている。それをある種客観的に見つめる元ボクサーの彼も大事な役回り。 極め付けはラストのエンディングテーマ。Tsukemenのvolcano、ハマってしまいました。最初から最後まで良い味を出してる映画でした。[インターネット(邦画)] 8点(2023-03-23 05:02:08)《改行有》

110.  詩季織々 《ネタバレ》 三本のショートストーリーの中では、「陽だまりの朝食」が一番好きだったかな。食べ物系って個人的に好きです。食べたくなるから(笑)逆に言うと、食べたくなるようにうまく見せてくれた作品だったと思います。 全て中国が舞台。という割には、あまり外国感はありません。名前が中国的なくらいはあとはほぼ日本の造り。顔の造形も、同じアジアなので当然ですが、人の考え方も。実際の生活の中だと、同じ地域の同じ顔の作りの人たちだけど、文化や考え方は結構違うのかなあとか思ってたので。なんとなく内容が日本的で、実際中国であんなふうに思ったりなるのかなあと疑問に思いながらの鑑賞でした。知らないので、憶測であり勝手な違和感ですけどね。 それにしてもビーフンは美味しそうだった!おばあちゃの思い出のビーフンも、学生の時の思い出のビーフンも、どちらも食べたい。いっそ自分で作ろうかな。そう思うほどに。時が経ち、人も変わり、ビーフンも変わる。好きだったお店も急に無くなっていたりする。そう言った人生の切なさのようなものを見ることができました。 他のエピソードも似たり寄ったりという感じですが、最後のエピソードもけっこう切なかったですね。カセットテープレターのやり取りなんて、憧れます。 全体的にとても感情に訴えかけてきて、とても面白かったと思います。それぞれのエピソードも綺麗にまとまっていて、楽しめました。[インターネット(邦画)] 8点(2023-02-18 07:55:48)《改行有》

111.  映画 深夜食堂 《ネタバレ》 ああもう、この雰囲気がすでに良い。映画としても楽しめるし、実際にこんな食堂に通いたいという思いも抱く、素敵な映画です。 大きく3つのパートに分かれます。「ナポリタン編」と「とろろご飯編」、そして「カレーライス編」。個人的には「とろろご飯編」が一番好きかな。ホームレスのように街をさまよう女の子の人生や人柄に触れ、とてもあったかい気持ちになれる。食い逃げをするまでの展開、謝罪とともに押しかけそのまま深夜食堂に雇われる展開、かつての恋人との決別・周囲に認められ雇い口を見つけるまでの展開。そして最後、以前食い逃げをしたとろろご飯をマスターに頼む展開・・・。しっかり土鍋で炊かれたご飯にとろろをかけていただく。最高の食事だな。涙が出るわけでもない、とんでもない事件が起きるわけでもない、でもこのとろろご飯のように心にじーん、、、と染みる、いい話でした。 「ナポリタン編」はたまこに引っかかったはじめちゃんに感情移入してしまって、なんか見ていられなかったな。いや見ましたけどね。 寡聞にして存じ上げず、小林薫さんという俳優を知りませんでした。たぶん何かの映画やドラマでお目にかかったことはあるんでしょうが、名前と顔を一致させたのは今回が初めて。でもこの『深夜食堂』のマスターをするために俳優になったのかなってくらい似合っていました。一ミリも文句のつけどころのないキャスティングです。 原作やドラマバージョンもほとんど知らず鑑賞しましたが、全く問題なく楽しめた。ゆったりとした夜の飲み屋の雰囲気を味わいたくなったら、是非。[インターネット(邦画)] 8点(2023-02-03 22:07:26)《改行有》

112.  あのこは貴族 《ネタバレ》 現代の日本でもこういうことってあるのかなーって目線で見ていました。作中の台詞にあるように、こういう貴族階級の人たちと一般人って棲み分けがされていて、お互いがほとんど関わらないようになってるのかなと映画を見ながら考えてしまいました。慶應の内部生と外部生のように。 五章に分かれて作られているストーリー。急に過去に戻ったり現在になったり少し時系列を掴むのが難しい映画でした。基本的に上流階級の家でいわゆる箱入り娘的な華子を中心に、その婚約相手となってくるさらに上流階級出の青木幸一郎、そしてその遊び相手の美紀の3人を中心に話は進みます。 印象に残ったシーンやセリフはいくつもありました。上述のものもその一つだし、橋の反対側を歩いていただけの通りがかりの女子高生と手を振り合ったシーン、「女同士すり減らす必要はない」や「結婚に縛られず、いつでも別れられる自分でいたい」という考え方も共感できました。 特に印象に残ったのは最後の方のシーンで、「みんな決まった場所で生きてる。親の人生をトレースして、そっちの世界もうちの地元もなんだか一緒。」政治家の世襲のニュースなんかを思い出したりして。そういえば岸田首相の息子も翔「太郎」だったなあとか。でも、そこが上流階級の家だろうが一般家庭の家だろうが貧困家庭の家だろうが、それが環境であれば基本的にそこに疑問を持って生活する人のほうが特殊なんでしょうね。例えば我々現代の日本人が、日常に戦争のある生活なんかリアルに想像できないように。 環境に逆らって生きることが別にいいことだとも思いません。その逆もしかり。極論どっちでもいいかと。ただそのどっちかをきちんと自分で選択し、そしてその結果を自分の選択の責任としてしっかり受け入れる、そういう心持ちだけあればそれでいいと思いました。 ずっと落ち着いたトーンでじっくり考えられる、良い映画でした。[インターネット(邦画)] 8点(2023-01-17 10:46:37)(良:1票) 《改行有》

113.  宇宙でいちばんあかるい屋根 《ネタバレ》 近所のお兄さんへの憧れ、複雑な家庭環境、学校でのSNS絡みのゴタゴタ、など題材としては昨今よく見るもので特に真新しいとは思わないんですが、つばめと星ばあのやり取りが秀逸すぎて楽し過ぎた(笑)実際会ったこともない誰かと誰かのやり取りだけで笑ったのっていつぶりだろうか。とても楽しく、心が和むやり取りだった。 特に個人的な感想として、つばめがすごく大人だなぁと感じた。あの家、つばめの態度次第では崩壊してますよね。なのに父親はつばめの側に立ってる気配がほとんどなくて自分の都合と新しい奥さんと子供のことが優先のように思えて、そこがすごく違和感でした。母親のひばりと会ったと伝えた時ももっとなんか言うことなかったのか。つばめに対しても、自分の恋愛事情を棚に上げてやたらつばめの恋愛事情をいじろうとするが、自分の立場わかってるんだろうか?娘の立場なら普通不快ないじりでしかないことがわからないのかな。つばめ側にそれを受け入れてる様子もありませんでしたし。つばめの態度が軟化したことにかこつけて距離をつめにきたように見えた。なんか、ずっこい。あの父親だけ不満です。 桃井かおりさんの星ばあはとっても良かった。ぐだぐだとくだを巻きながら時々核心をつくそのしゃべりや、なぜか不思議なことができるところ、そして謎の包容力。見ていて安心できますね。登場シーンこそ不安だらけでしたけど(笑) 「屋根を見ればどんな人が住んでるか大体わかる」 ふとそれを思い出して周りの屋根を見てみました。意外と屋根なんて見ないもんですね。こんな色してたんだ、瓦かな、スレートかな、あの材質はどっちだろう、などよく見ると色々普段見えてないことがわかりました。 映画とかだとよく屋上のシートンとかありますが、現実にはなかなか屋上に行ける建物とかないもので…少し、憧れます。[インターネット(邦画)] 8点(2022-11-11 17:55:29)《改行有》

114.  アルプススタンドのはしの方 《ネタバレ》 とてもこだわりを感じる映画です。タイトルのとおり、アルプススタンドのはしを中心に映し続け、出演するのは数名の生徒と一人の先生、その他応援の生徒のみ。野球の試合であるにもかかわらず選手やグラウンドは一切映されません。出てくるのは名前のみ。相手の4番、松永くんと、こちらのエース園田くん、そしてヘタクソな努力家、矢野くん。名前しか出てこないにもかかわらず、この三人は驚くくらいキャラクターが立っていました。一瞬たりとも顔どころか姿も見せない、声すらもない、そんなままでここまで人を描くことができるのかと、感動を覚えました。素晴らしい映画です。 私も彼らのように「アルプススタンドのはしのほう」に陣取るタイプです。賑やかに応援するエリアを避け、やや静かな空間を見つけてそこを自分の居場所にする、そんなタイプ。そんなタイプの四人が集まって、「なんで野球だけ特別扱いなんだろう?」とか「送りバントって何?」とかあまり真剣に野球を見るでもなく応援するでも無かった。しかしそんな四人のうちの一人が先生の熱意に同調し、園田くんを応援する秀才・宮下さんもそれに続き、二番手ピッチャーを運命付けられて部を辞めた藤野も続き、最終的にみんな気づいたら声を張り上げて応援していた…。 ある意味グラウンドとスタンドは別世界なのかなと思いました。選手たちはグラウンド内で自分たちの闘いをするわけですが、スタンドのほうはある意味で試合そのものとは関係なく、そこにいる人たちがそれぞれ自分と野球、それと選手たちとの関わりを見つけそれを試合や選手に投影して楽しんだり応援するものなのかな、と。 私も正直野球の応援というのがそんなに好きではない。サッカーやバスケは学校をあげて応援なんて全国レベルの強豪校でもない限り無いのに、なんで野球だけは一回戦から、しかもそれほど強くも無い無名の学校でもみんなで応援に行くのが当たり前のような雰囲気があるんだろう、と、作中のセリフそのままのことを私も思ってたので、強く同調しました。この映画を見てもそのあたりの疑念を払拭はできませんが、でも頑張る誰かや好きな誰かを一生懸命応援するというのも良いもんだなと思いました。姿も声も聞こえてきませんが、矢野くん、最高です。[インターネット(邦画)] 8点(2022-11-08 21:12:41)《改行有》

115.  娼年 《ネタバレ》  [娼婦」ならぬ「娼夫」。たいていの場合は体であるが、それを含めて自らを商売道具として売る一人の男性の話。    まず個人的には、不特定多数の女性それぞれと真剣に向き合ってかつ、その場限りの関係で終えられるという感覚が私には理解し難かった。単純に、自分は一人の女性のことばかり考え、良くも悪くもその人以外のことに目が向かなくなる性格だからということもあるだろう。相手の女性に囚われずに、ある意味「器用に」女性の相手ができるこの森中領という人物に、宇宙人かな、と感じるくらい距離を覚えた。  「女なんてつまらない」「セックスなんて手順の決まったただの運動」という領に、仕事を通して女性の多様さや深さを教えようとする静香。少し考えたことは、少々言葉が悪いが、この話は単に一般的な風俗で男が女を買う、というのを入れ替えただけなんだろうか、それとも女が男を買うとなったときにそこに込められる意味も変わってくるんだろうか、ということが気になってきた。私の感覚では、女性が相手を求める感覚も男性が相手を求める感覚も、そんなに違いはないと思っている。男性のほうがあからさまで直接的な場合が多いので、ことさら単純・シンプルと思われがちであろうが、それこそこの物語の森中領くんのような複雑さや深さを持った男性もいるだろう。逆に、男よりあからさまに性を求める女性だっているだろう。そういう意味では「女性は~」という言い回しは私にはさして響かなかった。ただ私自身は男性であり、「異性としての女性」はやはり特別な存在で、その中でも特定の女性には自分の身を半分以上持っていかれるような想いを抱いている。そのように一般的な意味の上での「女性」と私にとっての「女性」では見方が変わるので一概には言えないが、女性だろうが男性だろうがある程度の年齢を生きてきて複雑でも深くもない人間なんていないだろう、というのが私の感想だ。領と東くんの絡みでもあったように、男同士の同性でも感じるものがあってああいうことに発展する場合もある。そういうものも描くあたり、別に「女性」一本槍で押してくる映画でもないんだなと少しほっとした。  「子どもの頃から大人の女性が大好きで、だから歳を重ねた女性がどうしてそのことを罪のように感じるのかがわからない」  この台詞が心に残りました。私はそこまで相手が何歳でも良いとまでは言いませんが、結局その人に魅力を感じるかどうかが大事だと思っています。それ次第では自分より年下を好きになることもあるかも知れないし、その逆も充分あり得るだろう。ただやはり限界はあって、いくら年下でも高校生や中学生にはそんな感情は湧いたりしないし、それは彼ら彼女らはまだ子どもで、自分自身の判断能力も未熟なうちにそんなことをするべきではないと少なくとも私が考えているからだ。私はそうだが、果たしてこの領くんがどこまでそういったことを許容できるのかが知りたいと思った。一般的な美的感覚で言うところの造形が良くない女性であったり、体形が崩れた女性に対しても同じようにできるのか、汚い話ですが排尿はOKでも排便は?など、彼の限界値がどこにあるかが少し気になりました。色々考察する機会をくれるいい映画だと思います。[インターネット(邦画)] 8点(2022-09-21 20:56:34)《改行有》

116.  羊とオオカミの恋と殺人 《ネタバレ》 宮市さんが本当におとぎ話から出てきた人のように綺麗で人形のようで、実写映画なのに逆に現実味がなくてそれが物語ともうまくマッチしていたように思う。 殺人をネタとして扱うこの映画の手法にはひょっとしたら賛否あるのかもしれない。世間的な悪者だけ殺されてるってわけでもなさそうだし。彼女がただ気に食わなかっただけの犠牲者もたくさんいたことだろう。それでも特に不快感に襲われることもなく鑑賞することができた。いい意味で、殺人と殺人鬼というものを受け入れて見ることができた映画だと思う。 たまーにテレビやネットの世間の人の声で聞こえるのは、「教育に悪いからドラマで未成年(という設定の人物)にタバコ吸わせるな」「自転車にノーヘルで2ケツするな」とか聞きますが、ナンセンス極まりないと思う。そんな声を聞くたびに、「じゃあ火サスで殺人とか、名探偵コナンは何故いいの?ワイスピには何にも言わないの?」などと思ってしまう。誰かが殺人を犯したって事件が起ころうが、殺人を扱うドラマや映画は全然普通にメディアに流されます。真剣に作品を楽しんではいるが、作り物、ということはきちんと認識して一線を引きながら楽しむことが何故できないのか。この映画はそういう一線の画し方を少し身近に感じさせてくれたと思いました。 少し物足りなかった点は二つ。宮市さんが黒須が叫ぶまで殺人を見られていたことに気づいていなかったことと、春子が兄の川崎さんの本当の部屋を見なかったこと。 前者は、あれだけ手の込んだ死体処理をする人たちがあんな壁の穴に気づかないのは話の流れ上不自然と思ったこと。殺した後、壁紙や壁の絵まで入れ替えたりするのに、穴に気づかないって、いやいや。 後者はやはり妹にも兄の異常性に気づいて欲しかったかな。別にタイまで行ったとかいう設定にしなくても、兄が異常ということを知ればその時点で彼がどこで何してようが居場所がどうこうなんてことは忘れられるんじゃなかろうか。ということよりも、信じてた兄があんなんだったと知った家族の反応が気になった。ひょっとしたらそこから他の家族もおかしいとわかっていったりして、という勝手なストーリーも妄想しました。 殺人というものをテーマに据えながら同時にコメディのように見せるこういうやり方は、本当なら個人的には好きではない流れだと思ったんですが、想定していたよりとても面白かったです。黒須くんが羨ましいとか思ってしまったりして。 殺人鬼が面白い、なんてあまり世間的に言えたことではありませんが、だからこそ作品として楽しめました。[インターネット(邦画)] 8点(2022-08-30 09:40:35)《改行有》

117.  37セカンズ 《ネタバレ》 ひたすら脳性麻痺の人はかわいそうだねみたいな内容の映画だったら嫌だな、という感想を持ちながら前半を観ていた。好きな人と結ばれたいと思うのは誰しも願うこと。だけどどんなに容姿が良くて性格が良くてお金があって秀才だったとしても、本当に自分が好きな人と自分の思い通りのタイミングで結ばれるなんてほぼほぼあり得ない。少し厳しい言い方になるかもしれないが、そういうことが思い通りにならないのが障害のせいだなんて、逆に意識しすぎだと感じる。脳性麻痺ではないが、自分も障害を持つ人に恋をしたことがあるので、余計にそう感じる。結局は自分に合うか合わないかというシンプルなことだと思うのだが。 そんなふうに思っていたら、車椅子で人生を謳歌している人が現れその連れ合いの女性と仲良くなり、脳性麻痺の障害を持つ女性ユマは新しいドアを開けることになった。その連れ合いの女性舞さんはユマには最初刺激が強かったとは思うが、23くらいの女性にとって知っていても別段不思議ではない大人の世界を見せてあげる。ただ面白がって夜遊びに連れ回すだけではなく、ユマと母親の関係性まで考えてくれる、とても出来た女性だと思った。介護士?の俊君も立派だとは思うが、彼についてはあまりどんな人か描写されるシーンが少なくて、ユマについてタイまで一緒に行って仕事は?、とかある意味この映画で一番謎なキャラクターだったかもしれない。 映画だから少し大袈裟に表現したのであろうが、仕事のパートナーのサヤカという子はひどかったな。いや性格はもちろんなんですが、あんな扱いをしたら自分が捨てられるってわかりそうなものだが。どうせユマにはそんなことできないとでもたかを括っていたんだろうか。ユマが独立しようとしている動きに気付いていたはずなのに、それであの対応しか出来ないとか終わっている。あれは要らなかったな。 人の内面から来る良さに、障害なんて関係ないと思う。五体満足無障害の人でも内面が腐ってる人なんていくらでもいるし。だがやはり、実際の生活ではいろんな苦労があるだろう。そういった生活に関わる難しさを持ちながら、存在も知らなかった双子の姉に会いにタイに行くというのは、すごいエネルギーを感じた。その行動力に感動した。自分も、何かに対してそれくらいの行動力を出してもいいんじゃないかと刺激になりました。 てかどうでもいいことですが、彼女パスポートは持ってたんですね。あの母親の性格からしてそんなもの持たせなさそうですけど。そんな重箱の隅に残った栗きんとんのかけら程度のことが少し気になりました。失礼しました。良作です。[インターネット(邦画)] 8点(2022-08-20 01:10:15)(良:1票) 《改行有》

118.  サイダーのように言葉が湧き上がる 《ネタバレ》 これを書いてる時点でまだ誰かのレビューを見たわけではないですが、なんだか「作画が…」とか書かれてそうだな。個人的にはそれも含めて楽しかった。なんだか学生の文化祭を観ているような気持ちで見ていました。もちろん、良い意味で。 その上で身もふたもないことを言わせてもらえば、映画を楽しんだというよりも、そこに込められたメッセージやテーマに思案を巡らせることを楽しむようになってきてしまっている私がいます。この映画で言えば、チェリーの俳句への創作意欲とそれを誰かに認めてほしい承認欲求、さらにスマイルの出っ歯へのコンプレックス。それらが交互に混ざり合って、一つのストーリーになっていたと思いました。チェリーとスマイル以外は丁寧に描かれていたのは藤山さんくらいかな。ジャパンとかビーバーとか、なぜその名前?とか思うキャラはたくさんいたし、スマイルの家の裕福具合とか色々気になることはあったけど、あえて説明は削ったのかな。書籍もあるようだがそちらでは描かれているんだろうか。モールの物品をかっぱらったり想い出のレコードを割ってしまったりなど、割と洒落にならないことをやっているがコミカルに描けているのはアニメの特性かな。なんにせよ、単体の映画としても楽しめる作品だった。 私もスマホのカバーに小さな辞書を仕込みたくなりました。すぐに検索しましたが、あんな造りになってるカバーは無いようです(もちろん本も、泣)私もデジタル画面より、紙のほうが好きだなあ。自分のルーティンにを大事にしていたり、探し物に夢中になったり、好きな子に見られないかもと分かっていながらこっそりメッセージを発信してその行方を気にしたり。。。色々共感できるシーンがありました。 上述したように、映画を楽しんだ、と言うよりもそこに込められていたメッセージやそれに共鳴した自分の何かにひどく反応してしまった、そういう作品だったと思う。だから、私の感想は多分他の人には伝わらないかもな。そんなレビューですんません(汗) 一点だけ不満を述べさせてもらうなら、最後の俳句を詠み上げるシーンは、ちゃんと五七五のリズムで詠んで欲しかったな。[インターネット(邦画)] 8点(2022-08-16 00:58:20)《改行有》

119.  HELLO WORLD 《ネタバレ》 少し先に他の方のレビューを拝見してしまいました。そっか、そんなに評価高くないんだな。京都ということと、あの青臭い感じが自分はそれほど嫌いではない。何故ならいまだに自分がかなり青臭いから。青臭い恋愛を信じ、青臭い展開をずっと期待しているから。だから、他人のそんな願望を鼻で笑うことはできない、ただそれだけ。 二人の「堅書直実」、どちらの感情も理解できる。高校生として今を生きる堅書直実も、過去に最愛の人を失い彼女を取り戻すために奔走する大人の堅書直実も。どっちの、どの行動にも共感できた。高校生の直実が、大人の直実をぶん殴るシーンでさえ、両方の直美の気持ちがわかるというのは少しおかしいかもしれないが。 ただ一点、分からないというかそんな伝え方ではダメだろうと思ったのは、「こうすれば彼女は好意を抱く予定だから必ずそうしろ」というシーン。当の高校生の直実も違和感を覚えたようだが、純粋にその人のためにと思った行動に、こうすれば彼女が好意を抱くから、という打算が生まれた時点でそれは彼女の気持ちに対して不純物となる。そうなった時点でそれは同時に利己的な面を持ち、自己のためにそんな行動をしたいわけじゃないという葛藤が生まれ、彼女が純粋に好きであればあるほどその行動に躊躇いが生じる。大人直実はそんなこともわからなかったのかな。誰かが誰かを愛する気持ちを最強だかなんだか知らんが「マニュアル」なんかに支配されたくはない。そんな気持ちは強く感じた。 でも一方で、 マニュアルだろうがなんだろうが何にでも従うから、彼女と一緒にいたい。 そんな気持ちも自分にないかと言えば嘘になる。そのためなら、マニュアルくらい受け入れてしまうかもしれない。矛盾、ですね。 個人的に、単純に京都が好きです。特に京都市内。ラストで頻出する堀川五条、七条堀川、京都駅などは垂涎もの。学生時代いつも通っていた道で、すぐわかった。 通った道、というわけではないが伏見稲荷大社も、駅ビルの上層も出町柳も、懐かしい場所だ。 無限容量の記録媒体「アルタラ」。今聞くと何を馬鹿らしいって思うのですが、また何十年もしたら何をそんな当たり前のこと、みたいな感覚になるのかな。今の世界ですら、20年前には想像できている人はほぼいなかっただろう。電波は空を飛び回り、フロッピーの何千倍何万倍の容量のUSBが安価で手に入るこの時代だ。 そんな備忘録としても、このレビューがいつ書かれて、自分が何歳の時の話だったのかということが残っていて欲しいと思う。 映画のテーマとは違うかもしれないが、 『こんにちは、世界』 そう思える時はまだまだあるんだろうか。[インターネット(邦画)] 8点(2022-08-02 03:00:58)《改行有》

120.  わたしは光をにぎっている 《ネタバレ》 ゆったり、ゆっっっ、、、たりと流れるストーリー。100分にも満たない、映画としては短めの時間ながらも、良い意味で時間の流れがゆっくりと感じられる映画。 小さな町の小さな銭湯、小さな映画館、小さなラーメン屋、小さなエチオピア料理店、それらのお店に少しずつ関わる澪という女の子を中心に話は回ります。とても内気でお世辞にも社交性があるとは言えない澪ちゃんですが、作中でコミュ障が治ってめっちゃ元気に!なんてことは起きません。基本的には初めのキャラクターから変わらず、しかし段々と「芯」が通ってきたような印象を与える、とても繊細な様子を描いていました。 できること、小さなことから始めた銭湯の仕事。思ったより自分に合っていて最終的には自分で別の銭湯を開くまでに。何が自分にとって「ハマる」のかなんて誰にも分かりません。だって自分でもわからないのに。だからこそ、立ち止まるのではなく、失敗してもいい、不器用でもいい、少しずつでも前進しようとする様の必要性・重要性をしっかりと教えられた気がしました。 そしてそういった全てをひっくるめて一つのドキュメンタリーとした上映会。私もあの観客の一人だったんだなと実感しました。実際に住んだこともない知らない町のドキュメンタリーであれなので、もし直接深く関わった町のそれであれば、もっと気持ちが入って何も言えなくなるだろうな。感動できました。心にスッと、しかししみじみと沁みる、良い映画でした。[インターネット(邦画)] 8点(2022-07-08 00:45:54)《改行有》

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