みんなのシネマレビュー |
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【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
101. クロニクル 《ネタバレ》 POV方式にありがちな、画面の揺れなどはそこまでひどくない。むしろ、空を飛ぶシーンやラストのパニックシーンでは、POVだからこその臨場感を味わえます。わざわざテーマパークまで行かなくとも、ここまでの映像体験ができるなんて良い時代になったものです。 ストーリーは青春サクセスストーリー風ながら、終盤は一気にサスペンスへと模様替えしていきます。主人公のアンドリューが、まるで共感できない人間なので、見ていてイライラしたり、辛い気分になったりすることもしばしば。友人のマットとスティーヴが良いやつなので余計に辛い。 スティーヴがアンドリューを誘って、マジックを披露させるまでの流れがかなり好き。 虐げられ続けてきたアンドリュー。怒りをため込み続け、常に被害者意識に囚われている。そのアンドリューが、最も強いサイキックパワーを持ったことで、いつ爆発するかわからない緊張感がずっとあります。 そのストッパーになっていたのがスティーヴ。アンドリューが車を誤って転落させてしまい、そのせいでマットとアンドリューが気まずい感じになってしまった翌日、2人の前で空を飛んで明るい空気に変えてしまうスティーヴ。そのスティーヴが途中退場してしまったことで、アンドリューの暴走は歯止めが効かなくなっていきます。 こーゆー破滅への暴走を見ているのは、引きこまれますがやはり辛い。 個人的にはアンドリューの置かれた環境は、恵まれてはいないがよくある話で。その後スーパーパワーと親友二人を手に入れたのなら、むしろ普通の人より恵まれているわけで。もう少し前半に、これ以上ないってくらい理不尽な暴力や圧力を受けるアンドリューを描いてくれていたら、キャリーのような歪んだカタルシスを得ることもできたかもしれないです。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2023-09-25 00:25:09)《改行有》 102. ボディ・ハント 《ネタバレ》 7点か8点かくらいで迷うくらい面白かった。終盤のどんでん返しまでストーリーがよく練られていて面白いです。 ラストは「妹思いの兄が妹と共に死ぬ」、そんな物悲しいホラーを想像していたのですが、全然違いました。 ヤク中でサイコパスな母に育てられた、サイコパスな兄の、サイコパスなサスペンス。 あるシーンで、「あ、妹は終始暴れているわけではないし、鍵を取るような知恵もあるんだぁ~」と思ったら、まったく違いましたね。そもそも妹ですらないし。部屋に入ってきた兄に襲い掛かったのも納得。そういえばライアン以外の人間に襲い掛かるシーンはひとつもない。よくできてるな~。部屋から抜け出すときに包丁を手にしたのも、ライアンを刺すため?じゃあライアンに見つかって口を塞がれたときに、ライアンを刺すことはできなかったんだろうか?う~ん。 あと、視聴者をミスリードさせるためとはいえ、少女のあの走り方はいただけない。逃げようとする人の走り方じゃないでしょ。なんか獲物に襲い掛かるかのような走り方。少女がなにもしゃべらないのも不自然。エリッサの家まで来たなら、「助けて~」の一言くらいあっても良さそう。 とまあ、振り返ればツッコミどころはわんさかあるのですが、観ているときはもちろん気付かないわけで。 エリッサとライアンのハッピーエンドを期待していた身としては、気持ち良いくらいに騙されました。 両親は女装させられたライアンに殺されちゃったのねぇ~。そりゃ両親が悪いわ。 ・・・・・Σ(゚□゚;) なんか見覚えある女優さんだと思ったら・・・・カットニス・エヴァディーン演ってた人だ~[ブルーレイ(字幕)] 7点(2023-09-24 22:58:24)《改行有》 103. HATCHET After Days/ハチェット アフターデイズ 《ネタバレ》 思ったよりずっと良かった。まさかの前作からの続き。前作のボートでヴィクターに襲われた直後からのスタート。 「前作のことなんてぼやっとしか覚えていない・・・」大丈夫。 「そもそも前作見ていない・・・」大丈夫。 今作は今作で楽しめます。 まあそうは言っても、前作を見ていたほうが良い気はします。なにせ前作の関係者がそろって参加。前作では高みの見物を決め込んでいた聖ゾンビをまきこんじゃう。だから前作を見ていたほうが、ちょっとだけ楽しめるかもしれません。 聖ゾンビだけでなく、前作で殺されたツアーガイドの兄ちゃんも参加。前作と違い、今作ではヴィクターの存在を確信しているメンバーが、ヴィクター殺しに沼へ行く。1作目はゴリゴリのホラーで、2作目からアクションっぽくなっちゃうのはよくある話。 ただねぇ、聖ゾンビとメアリー・ベス以外は、そこまでヴィクターの存在を信じちゃいないんですよね。 だから雰囲気がなんだかゆるい。油断しているところにヴィクター登場。なすすべもなくやられていくみなさん。銃で応戦する人たちもいますが効くわけもなく。ハゲの強面、トレントっていうおっさんだけは頑張っていましたが。あとはヴィクターの一人舞台。彼の殺戮ショーを楽しむだけの、悪趣味全開映画です。 13日の金曜日とか、そーゆースラッシャーもの、スプラッタものが好きな人のための映画です。 昔のスプラッタ映画はまだ家族で見られるレベルでしたが、最近の今作くらいの内容になってくると、家族で見るのはギリアウトかもしれないな~。[DVD(字幕)] 6点(2023-09-24 22:39:24)《改行有》 104. ハミングバード 《ネタバレ》 ジェイソン・ステイサム主演のサスペンスアクション。・・・となると、いつものB級エンターテイメントを期待するじゃないですか。でも今作はなんか違う。毛色がちがう。どちらかというとドラマ色の強い作品。 過去に戦場で仲間を殺された報復に、民間人を殺害してしまった主人公。軍法会議から脱走し、アル中ホームレスに。ホームレス中に親切にしてくれた女性イザベル。イザベルは後に変わり果てた姿となって川で発見される。ジェイソン・ステイサムは偶然逃げ込んだ家に住み着いて、裏社会で富を築いていく。その一方で、シスターと恋に落ちる。その一方で、イザベルを殺した犯人を捜す。その一方で、元妻と娘のことを気にかけ、稼いだ金と写真を届ける。 ・・・・・・・・・・そう、盛り込みすぎ、盛り込みすぎなのです。 メインはシスターとのラブロマンスのような気がするのですが、なんだかサスペンス色も強いんです。シスターはシスターで訳アリの過去あり。シスターも主人公も、それぞれが自分の人生を取り戻す、たぶんそんなストーリーなのです。 でもあまりにいろんなジャンルを盛り込んで、いったいどーゆー気持ちで見たらいいんだろうと思っていたら映画が終わってしまいました。 つまり、そんな映画です。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2023-09-20 02:42:43)(良:2票) 《改行有》 105. セブンス・サン ~魔使いの弟子~ 《ネタバレ》 こーゆーRPGのような世界観の映画はハズレも多く、それがわかっていてもついつい見ちゃうのはドラクエ世代だから。ファイナルファンタジー世代だから。このジャンルには心惹かれてしまいます。それに、『この映画はアタリかも』という期待もあります。 で、今作。数多くある同ジャンルの映画のなかでは、どちらかと言えばアタリだと思います。もちろん、この世界観にそもそも興味がない人にまでウケルような、そんな映画ではございません。 野良ゴーストやボガートなどのクリーチャー。あ、スケルトンナイトみたいなのに襲われるのも良かったですね。まぁなぜそんな物騒なモンスターが家のなかにいるんだとか、そーゆー疑問はすべてスルーされていますが。 魔女軍団も、熊や豹や竜に変身したり、4本腕で剣をふるったり、個性あふれるキャラクターたちがなかなか楽しませてくれます。 ヒロインが魔女サイドってのも良い。禁断の恋的な盛りあがり。自分が思春期だったらドキドキしちゃうシチュエーションです。 ヒロイン魔女アリシアを演じるアリシア・ヴィキャンデルさん、とってもキュートで魅力的。主人公のトム・ウォードを演じるベン・バーンズも負けず劣らずのイケメン。まさに美男美女カップル。ラストは二人別れちゃいましたが、アリスがトムの馬に跨って、2人で旅に出るような終わり方でも良かったんじゃないかな。 この映画で難を言うなら、魔使いグループの攻撃のレパートリーの乏しさでしょうか。杖や剣をぶん回すだけ。ときどき投げナイフ。多種多様な魔女軍勢やクリーチャーたちに対し、あまりに貧相。終盤は、ペンダントの力と杖の力がリンクして、杖でつつくだけで魔女の幹部たちが灰になっちゃうチート仕様。せっかく訓練のシーンに尺をとったのに、戦闘面での主人公の成長が感じられないのでカタルシスに欠けます。最後、杖の先からぼっと火が出て、マルキンを焼くシーンはチャッカマンかよって思っちゃいました。 主人公たちにもう少し華のある闘いをさせてほしかったものです。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2023-09-19 14:31:51)《改行有》 106. LOOPER/ルーパー 《ネタバレ》 タイムトラベル系SFにしてはかなりわかりやすい。ただし細かいことを考えないことが条件。 前半はサスペンス色がかなり強め。ルーパーを逃してしまった親友セスが処刑されていくのは、なかなかのホラー。直接的な描写はありませんが、オールドセスの体が次々と欠けていくことで、セスの身に恐ろしいことが起こっているのを視聴者に連想させます。この映画で一番恐ろしくも、一番良かったシーンかもしれません。それに、失敗するとただでは済まないことを印象付けるうえでも効果的です。 おおまかな設定は、未来では殺人を犯すと必ず捕まってしまうため、過去にターゲットを送り込んで、過去の人間に始末してもらうというもの。その始末屋がルーパー。 この映画では過去=現在の時間軸としてストーリーが展開される。欲を出して未来のシーンも放り込んでごちゃごちゃになっちゃうよりよほど良いです。 もうひとつの設定がTKと呼ばれる、全人類の10パーセントが目覚めたサイキック能力。SF感を出すためのアクセサリー的な設定かと思いきや、終盤この設定が大きな意味を持ち始めます。これには賛否両論あるみたいですが、個人的には物語を多重構造にできて面白かったんじゃないかと思っています。 唯一の難点は、ジョセフ・ゴードン=レヴィットとブルース・ウィリスがどうしても同一人物には見えないことか・・・。とくに後半、ブルース・ウィリスが暴れだしちゃうと、もうダイ・ハードにしか見えない・・・。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2023-09-17 17:51:38)(良:1票) 《改行有》 107. エンド・オブ・ステイツ 《ネタバレ》 前2作とは若干路線変更の3作目。 今までと違うのは、ターゲットの一人がマイク・バニングになったこと。 とはいえ、命を狙われたわけではなく、マイクはスケープゴート。大統領暗殺の濡れ衣を着せられるのであります。 ただまあ結局、マイクは犯人グループに拉致される寸前で逃げだし、結果命を狙われるといういつものパターンになっていくわけですが。 いつもと違うのは、FBIもマイクを追っかけっているってとこでしょう。 つまりは冤罪もの?ってか四面楚歌状態。逃亡サスペンス。 普通は濡れ衣系のサスペンスってミステリー要素も楽しめるのですが、今作は皆無。なにしろ早い段階で犯人グループの正体明かしちゃいますから。ミステリーにする気はさらさらないようです。 前作では大統領がマイクの相棒のような立ち位置でした。 今作ではなんと父親が相棒に。マイクと父親のかけあいは漫才のようで面白いです。 序盤の見せ場はドローン爆撃。時代ですねぇ。これが画的にはとても見ごたえがあるのですが、前2作と比較するとスケールダウン感は否めません。 後半の見せ場は病院内アクション。これが明るくきれいな施設でのアクションなのでなにしろ見やすい。個人的にかなり良かったです。病院大爆破までのカウントダウンもなかなかハラハラさせてくれます。 今作ではFBIが重要な役割を果たすのですが、ちょっとピエロにさせすぎでしょう。いくらなんでも頭が悪すぎます。ちょっとイライラさせられちゃったのでそこはマイナス。女捜査官がやられちゃったときなんか、ちょっと胸がスッとしちゃったくらいです。 あ、ただのモブキャラと思われた頼りなさそうな副大統領が黒幕だったっていうのは意外性があってよかったです。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2023-08-09 03:52:22)《改行有》 108. エンド・オブ・キングダム 《ネタバレ》 ははは、評価ひっっっく。 私はこれぞエンターテイメントって感じで、存分に楽しんじゃいました。 舞台がホワイトハウスからロンドンに移っただけで、やってることはほぼ同じっていうのも良かったです。 ロンドンに集まった各国首脳を同時多発テロで一網打尽。ここでまず観客の度肝をぬいてから、マイク・バニングの『ダイ・ハード』モード突入。今回は大統領のおまけつき。いや、もう2作目にして早くも安定の面白さです。 意外だったのはリン・ジェイコブス長官の死。『まさかあなたより先に死ぬとはね』、いや、ほんとそうです。基本『死なない側の人間』だと思っていたので、驚きました。 実は事前に次作のキャストだけちらっと見ちゃってたので、次作の大統領がモーガン・フリーマンになっているということは知っていました。・・・・つまり、もしかして大統領やられちゃうんじゃないの~、って、終始ハラハラしながら見られました。なぜならリン・ジェイコブス長官が死んじゃったことで、もう誰が死んでもおかしくないって思ったからです。 途中でⅯI6の美人工作員と合流するので、一緒に戦ってくれるのかと思ったのですが、それはナシ。残念です。 そして最後まで映画を見終わると、結局アメリカが一番怖ぇよ、っていう結論に至る次第です。 それにしても今作のレビュー拝見しますと、みなさまのこの作品に対する切れ味鋭いつっこみが本当に面白くて、お腹抱えて笑っちゃいました。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2023-07-29 00:49:44)(良:1票) 《改行有》 109. スター・トレック/BEYOND 《ネタバレ》 相変わらずワクワクさせてくれるオープニング。オープニングの出来が一番良いんじゃないかっていうくらい楽しい。 5年探査の旅に出て3年目。その他大勢のモブクルーのみなさんの日常や人間関係をちらっとでも見せてくれるのが嬉しいじゃないですか。 そしてもうひとつワクワクさせてくれたのがヨークタウン。これは映画館や3Dで見てみたかったです。最高の未来都市。公衆転送装置とか、アトラクションのような動きを見せる乗り物とか、面白そうな仕掛けにワクワクが止まりません。でも結局このヨークタウン、あんまり見せてはくれないんですよねー。 さて、ストーリーが動き出す中盤。ここがはっきり言ってつまらない。 まずいくらなんでも一方的にやられすぎ。バリアも効かない。フェザー砲も効かないんだっけ?あまりに相手がチートすぎて、逆に手に汗握らない。ただただ不快な気分にさせられるだけです。 で、惑星に不時着したあと夜のシーンがくるのですが、もう暗すぎて何やっているのかわかりません。そして眠くなる。 後半になるとみんな合流、反撃開始。なのでちょっとだけ面白くなります。ホログラム映像のおとりや、茶色のなんかよーわからんやつなど、便利ギミックも楽しい。 更には、原理はよーわかりませんが、ロックを流して敵を撃破していくのがスーパーご都合主義で爽快。 ヨークタウンの重力が不安定になっているところでのバトルも見た目に楽しい。 よってアイデア満載で、これぞSFっていう楽しさが感じられるのは良いところ。 ただやっぱ中盤はひどくて、絶賛はしづらい映画。他の人にも勧められない。ピンチになるにしても、ピンチのなり方ってもんがあると思います。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2023-07-27 03:29:19)《改行有》 110. エンド・オブ・ホワイトハウス 《ネタバレ》 なんか既視感があると思ったら、これダイ・ハードと同じシチュ。できればホワイトハウスの内部を知り尽くしているからこそできる、地の利を活かした戦いみたいなものがもっとあれば良かったかなと。隠しアイテム見つけるだけじゃね。それはそれでちょっとテンション上がるけどサ。 テロリストの総大将カンが、『我々は死んだと思われている』って大統領に言っていましたが、ケルベロスコード入力しちゃったら『まだ生きています』って言っているようなもんじゃん。あのヘリに搭乗した仲間と人質は無駄死にもいいとこ。そんな死に方させるなら、テロリスト側の紅一点のお姉ちゃんに華々しい死に場所を用意させてほしかったです。 こうしてみると、終盤は脚本の詰めの甘さが結構ひどいかもです。 ですがホワイトハウスが陥落するまでは圧巻の迫力。このシークエンスだけでも見る価値ありです。 そっからさきは、特殊部隊出身のマイク・バニングのダイ・ハードアクションを満喫。一粒で二度おいしい映画です。 そうは言っても裏切者君の動機が、国家反逆罪を背負うにはすげぇ曖昧だったり、やっぱ気になる点は多々ありでして。せめて裏切者君の大切な家族が人質にとられていてやむを得ずって感じなら、また深みも出たんでしょうけど。動機ぐらい納得いくものを用意してほしかったです。 とゆーことで、脚本重視の方や完璧な整合性を求める方には向かない映画と言えそうです。 あ、ただし、ちょっと誤解されている方がいらっしゃるみたいなので、1点だけ補足説明を。 アッシャー大統領は自分のケルベロスコードを言ってしまったわけではありません。最後のケルベロスコードは暗号解読ソフトかなんかで解読されちゃったのです。ただ3つのコードをすべて解読するには数日かかると、最後のほうのシークレットサービス長官と誰かのやりとりでさらっと説明されています。だから、大統領以外のコードは拷問や脅迫で吐かせたわけです。確かに説明不足でわかりにくいとは思いますけどね。[ブルーレイ(字幕)] 9点(2023-07-18 15:11:05)《改行有》 111. SAFE/セイフ 《ネタバレ》 ジャンル『ステイサムもの』っていうのがあってもいいくらい、ステイサムものです。 今作のステイサムは特に強く、もはやスティーブン・セガールがのりうつっています。 愛する妻が殺されて茫然自失とはいえ、冒頭やられっぱなしになっているのが不自然なほど驚くべき強さです。 ただ前半にフラストレーションをためるだけためさせといて、後半いっきに爆発させるっていうストーリー展開は嫌いじゃないです。 これぞ間違いなくカタルシスを感じる王道パターン。 まさかの四つ巴戦ってのもアツい。チャイニーズマフィア、ロシアンマフィア、悪徳警官ズ、ステイサム(笑)。 ステイサム以外は全員悪党。更には市長、その市長とつながっている刑事、少女に親切にした女性も全員悪党。 いや、きもちいいくらいクズばっかりです。 対するステイサムは一人。仲間、協力者、いません。しかも女の子のお守りつきのハンデマッチ。 にもかかわらず、銃で、素手で、時には皿で、どいつもこいつもかたっぱしから皆殺し。まさに鬼神のごとき活躍ぶり。こーゆー感じのスカッとするアクション映画はスティーブン・セガール以来でしたので、とにかく爽快でした。 不満点を挙げるなら、チャイニーズマフィアのボス、ロシアンマフィアのボス、汚職警官のウルフ警部、市長、この人たちが生き残っているのが気に入らない。せめて妻を殺したロシア野郎くらいはやっちゃって良かったんじゃない?セガールなら有無を言わさず秒殺なのに、ジェイソン・ステイサム演じるヒーローは、妙なところで紳士的なのが玉に瑕だ。 ちなみに市長がウルフ警部に、ルークがいかに凄い人物か説明するシーン。『切り札』みたいなこと言っちゃって。ここ、個人的に胸アツ激アツシーンです。だからてっきり市長はルークの理解者で味方になるかと思いきや、こいつはこいつで悪い奴なのね。残念。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2023-07-16 20:56:05)(良:1票) 《改行有》 112. デンジャラス・ラン 《ネタバレ》 ミステリアスな雰囲気のプロローグ。これは小難しい感じのやつかと不安に・・・。 いえいえ、実際はそんなことはなく、いたってよくある・・ごほんごほん、失礼(^_^;) まあ悪く言えばありきたり。良く言えばシンプルでわかりやすい。そのぶん新鮮さや斬新さとは無縁ですが。でも人の好奇心をくすぐるくらいのミステリー要素はあるんですけどね。定番ならではの面白さだって約束されています。 私は個人的にトビン・フロストが持っているブツが気にはなっていたのですが。要はCIAやM16といった諜報機関の不正・汚職詰め合わせファイル。CIAの役付きが、そんなものを暴露されているとは困ると暗殺者グループを差し向けただけっていう、小者臭漂う真相なのは拍子抜けでした。テロから市民を守るとか、そーゆーのだったらもう少し大儀を感じられてアツくなれるんですけどねぇ。フロストの体験談で、ぎりぎり大儀を感じられるくらいです。 ある程度映画を見慣れている人からすれば、すべて予想の範囲内でしかストーリーが動きません。 私は定番・王道・ありきたり、嫌いじゃないのでそれなりに楽しめますが。そーじゃない人には物足りないかもしれませんね。 アクションが、アップの多用。激しいカメラの切り替わり。そして暗い。だから総じてとても見づらい。特に追っかけっこのときがひどい。驚かせるのも、油断したところで突然車ドーン。狙撃バーン。の繰り返し。いや、それ自体は良いんですが、そればっかりだとあまりに芸がない・・・。技術とセンスの無さを、テンポと勢いで誤魔化しているかのよう。 ・・・・まあ、最近のアクション映画ってこんなのばかりですが。 そろそろ作り手の自己満足、独りよがりは卒業してもらって、見る側のことを考えたアクションを撮ってほしいものです。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2023-07-16 05:56:55)(良:1票) 《改行有》 113. ヒッチコック 《ネタバレ》 そーいえばヒッチコックの映画って見たことない・・・ どーしてもモノクロ映画ってなかなか見る気が起きなくて・・・ そんな私が『サイコ』を見たくなってしまう、そんな映画です。 なんかこの映画見て、俄然興味が湧いてきちゃいました。 ライトな伝記ものとして、大変そつなく簡潔にまとめられています。『サイコ』の制作の裏側に限定したことで、90分という短さにまとめられたのも良かったのかもしれません。 当時の映倫は非常に厳しかったんだとか、配給会社のパラマウントとの確執だとか、当時としてはきっと珍しかったであろう猟奇サスペンスを撮るのは大変だったんですねぇ。 ( ゚д゚)ハッ!もしかして『サイコ』だけモノクロなのは、パラマウントが出資してくれなかったから?単なる資金不足? それにしても、ヒッチコックは奥さんも映画製作に協力していたのですね。お互いの仕事のことがわかっているから、反発しながらも苦しいことも嬉しいことも分かち合えている様子がなんか良かったです。私も妻と同じ職場なので、なんだかすごく共感しちゃいました。 ・・・だからこそ、奥さんがウィットに惹かれていくようなエピソードって必要だったのか、これこそ蛇足じゃないかと思う次第です。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2023-07-12 14:53:36)《改行有》 114. スター・トレック/イントゥ・ダークネス 《ネタバレ》 とっても厳しいご意見が多いなか、旧シリーズを知らない私はおおいに楽しめました。 前作のように、カークがなし崩し的船長になっちゃうような不自然な流れはありません。 カークはもうすでにキャプテンで、仲間たちとある星を救うところから物語は始まります。このオープニングから見所満載。火山の迫力、それが一瞬で凍り付くシーン、そんなクライマックスのような見せ場を惜しげもなく導入部分で見せちゃう。最近の娯楽映画のよいところが出ているように感じました。 星を救い、仲間を救ったが、干渉するのは重大なルール違反。船長の任を解かれ、スポックとは離れ離れに。あーあと思いましたが、ここで新たな脅威襲来。だれも気付いていないなか、カーク一人だけがこの罠に気づいている展開が何気にアツい。 そう、今作はストーリーがイケています。マーカスとハリソン(カーン)という二大悪を用意。更にはその二大悪同士が敵同士という設定。マーカスもハリソンもそれぞれ陰謀があるから、ストーリーが二転三転して面白い。前作とは違い、中盤以降はとにかく目が離せません。 アクションシーンで好きなのは、ハリソンがグリンゴン相手に無双するシーン。 正直ここでのハリソンはかっちょよく、そしてなんか理性を感じ、そんなハリソンが仲間なのかと思わせるほどにマーカス提督は極悪。でもマーカス提督が極悪にならざるをえないほどハリソンは超危険人物で。 旧作のスター・トレックを知らない身としては今作単体での評価とはなりますが、非常に面白かったデス。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2023-07-10 01:04:03)(良:1票) 《改行有》 115. パラノーマル・アクティビティ5 《ネタバレ》 『第一夜』のフレーズが出てくると、ぐっとパラノーマルっぽくなります。「呪いの印」ではそのフレーズが出てこなかったし、そもそも定点カメラもなかった。なんか足りないな~と思った原因はそれか。今作を見てわかりました。 さて、今作ではまた設定をいじくっております。 『あの人』=『トビー』を復活させるためには6月6日生まれの子供二人の血が必要・・・。とうとう男の子である必要もなくなりました。まあ、いい加減な後付け設定はこのシリーズの持ち味ですね。 今作ではついにトビーが黒いもやもやで視覚化されます。そのぶん突然「わあっ」って驚かされる感覚は軽減されたように感じます。ここにきて真っ当なホラー映画っぽくなってきたと感じるのですがいかがでしょう。 更には1988年のビデオテープに映るケイティが、こちらの家の様子を見ているというアイデアが斬新。なんかぞっとする恐ろしさを感じて好きでした。パターン化されたなかに、新しい試みを取り入れていて、個人的には良かったです。 最後がいつも通りのパワーゲームで終わってしまったのはなんだかなぁ。まあ映画としては正解なんでしょうけど。 結局はいつも通りのバッドエンドか。両親も神父もみんな殺しちゃってかわいそうに。 まあでもトビー君、ようやく体を手に入れられて良かったですね。ごくろうさまでした。[DVD(字幕)] 7点(2023-07-08 15:11:40)《改行有》 116. パラノーマル・アクティビティ/呪いの印 《ネタバレ》 もう真相だとか真実だとかはどーでもよくなった感じ。 実は、謎は謎のままだったほうが面白かったりするものです。特にホラーは、真相がわからないほうが次に何か起こるかわからない予測不能の面白さってのを演出できたりします。 この映画もまたしかり。アナがなぜ優等生君やジェシーを狙ったのか。18歳男子なら誰でも良いのか。肝心なことは何ひとつ教えてくれず、思わせぶりなヒントを餌に、ただひたすら驚かせ、怖がらせてくる。だいたい、ジェシーたちの母親が身籠っていたときから何やら怪しい儀式を妊婦にしてたんだぜ~みたいなとんでもないこと言いだすし。かと思いきや、ラストはもうしっちゃかめっちゃかで、魔女たちにとりかこまれるわ、ケイティたちの家にワープするわで、もうやりたい放題。 ま、要するに開き直っちゃっているわけですね。整合性とか前作の関連付けとかストーリーとかどうでも良いだろうと。とにかくびびらせておけば観客は喜ぶだろうと。・・・つまりアトラクションです。5分待ちくらいのアトラクションです。 で、ここまで割り切られちゃうと、それはそれで楽しかったりするのです。出てくるオネーチャンもかわいくて良い感じです。 見て損はないのではないでしょうか。 いや、人によるか。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2023-07-07 14:41:45)《改行有》 117. 新しき世界 《ネタバレ》 ひさしぶりに映画を見ていて時間を忘れましたね~。 韓国マフィアの後継者争い+潜入捜査もの。 一言で言うならそれだけなんですが、まあ見せ方が凄い。 潜入捜査官が、気づけばマフィアのトップにおどりでる。そんなバカな話があるかというストーリーを、二の句を継がせない説得力で描いてしまう。 それにしても、韓国映画のキャラは強いです。個性が強い。人間を描かせたら韓国映画の右に出るものはいないかもしれません。この映画こそまさにその代名詞と言えるでしょう。 こーゆー容赦なく血生臭い映画で、よもや最後にカタルシスにも似た感覚を味わうとは夢にも思いませんでした。てっきりバッドエンドで終わるものだとばかり。いや、ほとんどの人間にはバッドエンドが訪れるのですが・・・。 ジャソンをとりまく人間関係をとにかく丁寧に、詳細に描き、ラストまでにはそのすべてをかたっぱしから壊してしまう。ジャソンを知る警察関係者、ジャソンを慕う兄貴チョンチョン、そのライバルのジュング、最後に出てきた序列2位のじじいまで、メインキャラは一人残らずあの世逝き。ジャソンを知る人間はすべていなくなってしまうわけです。これほどタイトルと中身の合った映画があるでしょうか。 うん?いや、まてよ・・・監視役の嫁が生きているじゃないか。ドン引きされるかもしれませんが、監視役の妻までなんらかの形で退場してもらえたら、真の新世界の始まりだったのに・・・。 しかし囲碁の先生になりすました連絡係の女デカ。一番安全圏にいると思っていたのに、まさかあんなむごい殺され方をするとは・・・・。韓国映画、まじでスゲェぜ・・・。[DVD(字幕)] 10点(2023-07-06 23:30:51)《改行有》 118. トータル・リコール(2012) 《ネタバレ》 他作品のパクリとか、そんなのはあまり気にしません。結果、映画が面白くなるならそれでよい。 ただ、この映画、前半は良いんですが後半が圧倒的につまらない。誰が何の目的で今何をしようとしているのかがごちゃごちゃしてよくわからない。敵のボスを倒せばよいの?ロボットたちの機能を停止させればよいの?なんかいろいろお互いに画策していたようですが、結局安直に爆破して終わりって。なんか拍子抜けです。 この手の映画は最後にカタルシスとか達成感とか、そーゆーものを感じさせてほしいものです。 それがダメなら映像面で楽しませてほしいのですが、それもいまいち。 いや、映像技術はオリジナルより格段に上なのですが、映像面でもワクワクさせてくれたのはオリジナルのほうなのです。まあ多少思い出補正はかかっているかもしれませんが。 いつ火星に行くのだろうかと思っていたのですが、結局火星には行かないストーリーだったのでそこもがっかり。 ヒロインも、敵の性悪女幹部のほうが絵的に美しいってどーなの?ミスキャストじゃないですか?どちらにせよヒロインに華がないのは致命的です。[ブルーレイ(字幕)] 5点(2023-07-06 01:42:46)《改行有》 119. ネイビーシールズ(2012) 《ネタバレ》 ただ淡々と軍事作戦を描いた映画。9.11を凌ぐ同時多発テロを画策しているテロリストグループ。それを阻止するため、文字通り体を張り命をかけるネイビーシールズ。今日も世界は何事もなく平和だけれど、その平和は実は命をかけて守られているものなんですよ~っていうのが一番伝えたいメッセージのようです。 CIAの女性の救出任務までは手に汗握り見ていたのですが、そっから先はやや冗長に感じてしまいました。 救出した女性CIAから、大規模テロの情報が手に入り、今度はそのテロを阻止するために動くわけですが・・・。女性救出に比べるとなんだかいろいろわかりにくかったです。テロの脅威と、それを阻止する方法を、もう少し明確に描いてくれたらもっと緊張感をもって見られたのかもしれないのですが・・・。 女性を救出して脱出するところまでは8点。後半6点。あいだをとって7点といったところです。 あとやたら大尉の死亡フラグをたてるので、『もうやめたげて~』『それ以上死亡フラグたてないであげて~』って、ずっと思っていました。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2023-07-03 23:51:19)《改行有》 120. パラノーマル・アクティビティ4 《ネタバレ》 今作ではついに無関係の家族が巻き込まれてしまいます。これには賛否あるかもしれませんが、まあ私的にはアリかなと。もともとホラーに整合性なんて求めてないし。ホラーなんて理不尽でルール無用なものだし。教訓としては、隣人には必要以上に親切にするなってことですね。 今回は家族全員+娘の彼氏までやられちゃう容赦のなさ。これはシリーズでも初のような気がします。今までは第三者はなんだかんだいって犠牲にはなってませんでしたから・・・。 ストーリー的にちょっとまずかったのは、ロビーとワイエット、子供を2人も出してしまったこと。てっきりロビーがハンターなのかと思いきや、ワイエットの様子がおかしくなっていき???。この映画を作っている側はわかっているのかもしれませんが、観ている側はワケがわかりません。 結局ハンターの魂がワイエットを乗っ取ったの?それともワイエットは始めからハンターだったの?だとしたらロビーは何者なのさ?とまあムダに話を複雑にしたのはマイナスポイント。 もうひとつマイナスポイントを挙げるとしたら、撮った映像を全然両親に見せない。だから両親が全然聞く耳をもたない。これが無駄にイライラさせられます。 ただ、女の子はかわいかったし、この子中心で話が進んでいくので、そこは良かったと思いマス。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2023-07-02 23:37:12)《改行有》
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