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プロフィール
コメント数 3878
性別 男性
年齢 53歳

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1181.  ヘラクレス(2014) ヘラクラスが本当は人間なんだとか、プロレスラーだって生身の人間なんだとか、それ「だけ」が言いたいんだったら、もうどうでもいい訳で。 それを踏まえた上で、その先に何があるのか、あるいは何もない、ありきたりな陰謀劇しかないのか。 肉体美以外にたいして魅力の無いヘラクレスに、これまた魅力の無い仲間たち。 大勢の軍隊をそれなりにロングショットで捉えるのは、それなりにスペクタル感を出そうとしているのだろうけれど、いざ戦闘が始まれば、これまたありきたりなゴチャゴチャした乱闘シーンが、判で押したように繰り返される。 退屈でした。[CS・衛星(邦画)] 3点(2017-11-04 14:10:55)《改行有》

1182.  下宿人(1926) 《ネタバレ》 連続殺人鬼を扱った一種のサイコ・スリラー。ロンドンに現れた、「アヴェンジャー」を名乗る謎の殺人鬼。被害者は決まって、金髪の女性。と来りゃ、その後のヒッチコックを知る我々にしてみればコレ、犯人はきっと、監督さん自身じゃないの~と思っちゃうのですが。いや実際、きっとそうだと思う。 ともかく本作、サスペンス映画という、物語性の強い作品でありながら、多くの場面で字幕セリフの使用が抑制されていて、しっかりと「見せる」映画になってます。冒頭、女性が悲鳴を上げる顔に始まり、次にはもう死体となっている、という断片的な怪しさ(この描写は中盤でも繰り返される)。そこに現れる、謎の下宿人。その挙動を事細かに描く怪しさ。殺人鬼の正体は果たして彼なのか? 二階を歩き回る姿を、床を透かして階下から眺める、なんていう有名なシーンを始めとした、二重露出のもたらす怪しさ。 まあでも、一番アヤシイのは、クライマックスで主人公が群衆に追い詰められる場面ですかね。この場面、正直、なーんか変です(笑)。しかしここも、セリフを挟むことなく、主人公をいたぶるように、いくつものショットを執拗に連ねていく。 で、唐突に大団円。え~うそ~、まさか、そのまま終わっちゃうの~と思っちゃう我々は、昨今のヘンな映画に毒されてしまってるのかどうなのか。当然のように期待してしまうのは、「事件を通じて、殺人への衝動に目覚めてしまった主人公」というラストなんですが、ねえ。[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-11-03 03:13:26)《改行有》

1183.  ジョン・ウィック だいぶ「総合格闘技」からヘンな影響を受けてしまった感のあるアクションですが、それが何とも小気味よいというのも事実。昨今、格闘シーンが細切れで撮影されることへのアテツケなのか何なのか、異常なまでに長回しの格闘シーンが映画に取り入れられることがあり、観てるとこちらも緊張してしまうというか、やらされてる俳優さんが気の毒になってくるというか、あまりやり過ぎるとかえって、自己目的化した「長回し」そのものが気になってしまいかねません。その点、本作は、いいバランス保ってるんじゃないでしょうか。高度な身体アクションを見せるためにこそ存在する、見事な長回し。ホントにキアヌ・リーブスが強そうに見えるではないですか。 本作、復讐譚の体裁をとっているのですが、「飼い犬が殺されたこと」がキッカケになっている、というのが何とも思い切った設定。これも場合によっちゃ「そんな大袈裟な」と言われかねないところですが、まずそれ以前にこの映画を支配する雰囲気を見れば、実は「キッカケ」なんていうのはどうでもいいんだなあ、と(愛犬家にとっては、どうでもよくないかも知れませんが)。むしろ、これがあくまで「キッカケ」に過ぎないからこそ、主人公が闇と暴力の世界へと向かって行く流れも、より強く、より避けがたいものとなる・・・。[CS・衛星(吹替)] 8点(2017-10-29 15:27:48)《改行有》

1184.  座頭市逆手斬り ニセ座頭市登場の巻。って、TVの水戸黄門じゃあるまいし。 この憎めない男を演じているのが寛美さんで、どうしてもこういう人が映画に出てしまうと、少々浮いた感じにはなってしまうのですが、とは言え、これも一種の映画史における奇跡でも言いますか、二人の名優が噛み合わない演技をぶつけ合う、なかなか貴重な光景ですから、それも含めて何だか憎めないんですね。それにしても寛美さんが大映に出演、どういう背景なのでしょうか。ちなみに同年の次作(地獄旅)には、今度は子役で直美さんが出演してたりするのですが。 本作、海辺に佇み、見えない目で海を「見よう」とする座頭市、なんていうちょっとポエムなシーンもあるけれど、百叩きの刑を受けながら涼しい顔をしていたり、本人がそばにいると知らずに自分の悪口を言ってる連中に、わざわざイヤガラセをしてみたり、だいぶお茶目な座頭市が登場します。なのに、いざ殺陣となると、まー斬るわ斬るわ。クライマックスの斬り合いでは、もはや収拾がつかなくなってしまった印象のまま、早々に映画が終わってしまいます。早っ。[CS・衛星(邦画)] 6点(2017-10-29 14:52:32)《改行有》

1185.  大冒険 ニセ札犯人と間違われて警察に追われる主人公が、誘拐された恋人(?)を奪還しようと奮闘する。と聞けば、真っ当なサスペンス映画のようですが、なにせクレージーキャッツ映画、主演が植木等。ハチャメチャで奇想天外な内容で、中盤以降はどうでもいいような追跡劇がどこまでも続いていきます。しかしスゴイのは植木等。見たところ、かなりのスタントを自らこなしています。しかも、ノリはいつものスーダラ節。必死さは皆無で、何かと言えば高笑い。アクション映画の主人公が必死になってみせるのもいいけれど、こうやって、どんな危険な目にあっても涼しい顔で高笑いし続けるというのもまた、実に頼もしく見えるものです。 高所を舞台にした場面では、一体どこからカメラを構えているんだろう、というシーンもあり、また終盤には大掛かりなセットも登場してハチャメチャ度もスケールアップ。 ホント、よくやるよね~、と、感心します。[CS・衛星(邦画)] 7点(2017-10-22 08:12:04)《改行有》

1186.  タクシードライバー(1976) ご多分に漏れず、私も学生の頃とかには、この映画にハマったもんです。カッコいい、あまりにカッコいい狂気。ああ、こんな映画を考え出すなんて、ホント、世の中には頭のいい人がいるもんだ、なんてね。 で、今見ると、何だか懐かしく、そして何だかちょっと恥ずかしい。過去の自分の青臭さと向き合う恥ずかしさ、ってのも当然あるんですけれど、それだけじゃなくって、映画自体が少々薄っぺらいような、やっぱりコレじゃあダメなんじゃないの、という気持ちも。トラヴィスという特異なキャラに寄りかかり過ぎていて、思い付きの一発ネタで作られた作品、という感じがしてくるんですね。で、「俺は誰にも理解されねえ!」「理解されなくて結構!」という映画を作ることによって、結果的に、世界の若者からの共感を得る、ってのも、何だか、ねえ。ラストの修羅場も、いささか露悪趣味が見え透いていて。 でもでもやっぱり、コレじゃあダメということはなくって、コレでいいんだよなあ、と思い直す(本作観て、大統領暗殺未遂みたいな暴走事件を起こさなければ、ですが)。単なる思い付きだろうと一発ネタだろうと、いいじゃないの。それで、映画がこんなにも光ってるんだから。カッコいいんだから。芸術作品のすべてがすべて、「老成」していなければいけない、などという事は無い訳で。今日もまた世界のどこかで、この映画にハマった若者がいるんだろうし、明日もまた、誰かが新たにこの映画にシビレるんだろう、そういう映画を、使い捨てのごとく悪く言う気には、なれないのです。さあみんな、一度はハマってよ、と言いたいのです。だからやっぱり私はこの映画を支持するのです。[CS・衛星(字幕)] 10点(2017-10-15 23:06:06)(良:1票) 《改行有》

1187.  荒野の復讐 80年代に入って、まだマカロニやってるのかよ、などと言うなかれ。いや、言ってもいいけど。でも本作、ただのマカロニ・ウェスタンじゃない、なんと「3D」というギミックを備えた珍品であります。と言っても、別に私も3Dで観た訳じゃないんですけどね、でも、観ればコレ、3Dとして作られたことは一目瞭然。何せ、弓矢やらダーツやら、飛んでくるものはすべてコチラに向いて飛んでくる。尖ったものはすべてコチラを向いている。落ちるモノはことごとく、下から構えたカメラに向かって落とされる。しまいにゃ、赤ちゃんのお尻までコチラに向かって突き出され、いくら何でもそこまでやるか、と。 内容はと言うと、悪党たちに花嫁を奪われた主人公が、妻を奪還すべく戦いを挑む、ってなオハナシですが、主演(かつプロデューサー)のトニー・アンソニーが、フニャフニャしてるばかりで凄みも何もあったもんじゃない。何だか情けなく見えるばかりで、ちっとも魅力が感じられません。そうなると、物語もまるで引き締まらないのですが、一方で、本作には独特の情緒を感じさせるものもあって、これは、3Dを別にしても、パートカラーがあったりパートモノクロがあったり、スローモーションが多用されたり、妙なコダワリが独特のマッタリ感を出しているんですね。あと、コウモリが襲ってきたり(ハリボテだけど)、ネズミが襲ってきたり(これは本物)、といったあたりは、ちょっとオカルトテイストも感じさせます。要するに、雰囲気重視で策に溺れて、中身が無くなっちゃった、という感じ(「狩人の夜」みたいに、指の背に書いた「LOVE」の文字を見せたりするのも、雰囲気作りの一環、のつもりですかね)。 でもこの雰囲気、『シン・シティ』なんかが好きな人なら、結構、楽しめるかも[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-10-15 12:13:53)《改行有》

1188.  座頭市千両首 やはり柱となるのは、若山富三郎と勝新太郎の兄弟対決、ってことになるのでしょうが、それにしてもまあ、それ以外のエピソードがサッパリ伸びなくって。とある墓の前に座頭市がやってくる冒頭からして、いかにも因縁話っぽいニオイを漂わせるけれど、それは結構どうでもよかったりして、オハナシは千両箱強奪事件へと。 さらには島田正吾演じる国定忠治が登場するも、これがどうにも貧乏臭くって。いやこれはそういう役柄なんだからしょうがないんですけれども、存在感自体が薄くって。他の登場人物も同様で、何しに出てきたのかよくわからないキャラが多いんです。 だから、話が伸びない。広がらない。 で、しょうがないので否応なく、兄弟対決となる訳ですが、これはさすがに気合が入ってる。体を張っている。弟・勝新が馬に引きずられてみせれば、兄・若富は(それとも城健と呼ぶべきか?)馬から真っ逆さまに転落してみせる(←顔が鮮明に写ってるわけじゃないけど多分、代役じゃなくて本人っぽい)。いや、さすが。 見せ場と言えば、野山のロングショットに巨大な雲の影が広がっていったり(こりゃほとんどインデペンデンス・デイですな)、闇の中に無数の提灯行列がうごめいたり。と、印象的な場面もいろいろあって、そういう意味では、座頭市を取り囲み罵倒し小突き回す村人たち、なんてのは、印象に残るシーンであり、存在感ある脇役、ともいえるでしょう。[CS・衛星(邦画)] 6点(2017-10-14 15:32:48)《改行有》

1189.  すてきな片想い 私もかつては「モリー・リングウォルド=美形」と思ってた時期が確かにあったハズなのですが、本作を観てると、あの思い込みは一体何だったのかと。いや、まあ、コレはコレで、いいのですが。 姉の結婚式を迎え、自分の誕生日を家族に忘れられた少女が主人公。学校の上級生に憧れているけれど、その上級生にはグラマーな彼女がいて・・・で、だからどうというワケではなく、妙なドタバタばかりが続いていくのですが、主人公もサエないし、彼女が憧れる上級生も、何だかイケすかない。ましてやそれ以外の登場人物なんて、謎の留学生とか(こうやってすぐ東洋人を笑いものにするのもどうか、と思わんでもないけど)、例によって例のごとくアンソニー・マイケル・ホールとか、ほとんど妖怪みたいな連中ばかり。で、まあ、バカバカしい割に、そんなにオモシロくもないのですが、ひたすらとっ散らかしていく(ストーリー面だけでなく画面上も)この雰囲気、要するに「青春」ってキレイなもんでも何でもなくって、要するにこの感じ、なんだよな~、と。 登場人物たちの誰ひとりとして、積極的な好感は持てないけれど、誰もが何となく、憎めない。で、こういう町があって、こういう家族がいて、そんな中で、人間関係が微妙に変わっていく、人が成長するって、そういうもんだよね、という軽いタッチで、やっぱり映画自体もまた、何となく憎めないのです。[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-10-09 15:36:18)《改行有》

1190.  ロスト・イン・トランスレーション ビル・マーレイってこんなにデカい人だったんだね~。大きな図体で、飄々としていて。どこまで本気なのかわからない軽口をたたいて見せるけれど、でも決して陽気というわけじゃない。むしろどこか寂しげ。 この人、普段からこんな感じなのかなー。出演する人みな、そんな風に「素」を感じさせるものがあって(あ、藤井隆以外、ね)、映画自体に、作り込み過ぎない、即興的な印象があります。映画は、新しいもの古いもの何でもゴチャマゼになった街、東京を、さまざまな面から切り取り、そっけない感じで並べてみせる。その中で、物語の中心となる男と女も、何となく揺らいでいて、遠くアメリカにいる妻子、自分よりも仕事に夢中の夫、そして言葉の通じない、目新しく奇妙な、今の自分を取り巻く環境、それらに対し、微妙な距離感を感じている。どうしても映画で描写される日本がデフォルメされてしまう部分はありますが、主人公の受ける「印象」というものを映像に反映させて描くとなれば、これは要するに「主人公には、こう、見えた」ということなんでしょう。その描写とて飾らない素っ気なさがあり、一方でビル・マーレイのトボけた味わいがあり、そこから生まれるユーモアが、この作品の大きな魅力になってます。 何でもゴチャマゼ、何でもアリアリの、この日本という国は、主人公の前に様々な側面を見せ、それがしばしば主人公の揺らぐ気持ちとも呼応する。そのたゆたいが、何だか、心地いい。やっぱり、日本に生まれ育った我々って、結構、貴重な経験してるんじゃないのかなあ、なんて。[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-10-07 14:52:15)《改行有》

1191.  ラスト・ショー 《ネタバレ》 どこぞの田舎町を舞台にした人間模様が描かれていて、ストーリーらしいストーリーもないんですが、独特の映像と、赤裸々でありながら微妙な人間関係が、我々を映画に引きこんでくれます。若い人たちがいて、かつて若かった人たちがいて、何だか大してロクなこともしてなくって、田舎町ではずっと前からこういうのが続いていて今後も続いていくんだろうな、と思いつつも、どうやらそうではなくって。劇中、何人かの人物が姿を消していき、そして、決して「町の中心」という程の存在感を主張している訳ではないんだけど、映画館がひっそりと最後を迎えて、この作品も終わりを迎える。静かであるが故に引き返せない流れを、しっかりフィルムに焼き付けておこうとするかのような、そんな切なさを感じさせる映画でもあります。[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-10-01 12:27:06)

1192.  裏切りの荒野 《ネタバレ》 邦題からするといかにもマカロニウェスタンなんですけど、実際にはサッパリ西部劇じゃなくって、雰囲気は何だか、なんちゃってアート系のお色気映画。だけど濡れ場が無くって(もう一息でそっち方面に行きそうなんだけど・・・)その代わりに中盤にちょっとしたアクションシーンを加えてみました、ってな感じ。マカロニ的な期待感を持って見ると、どうも物足りないんですが、それでも崖を爆破したりしてみせるのはなかなかに大胆です。 で、男の名前がホセ、女の名前がカルメン、そんでもって冒頭からのこの展開、とくると、まさかこれは「カルメン」なのか、とイヤな予感が。そういやたまにオペラ「カルメン」の一節を思わせる音楽も挿入されるし。たしか出演者の中にクラキンの名前があったけど、中盤までなかなか登場しないし、まさかまさか、クラキンがエスカミーリョ役なのか。そんなバカな。⇒と思ってると、さすがにそんな事は無くってホッとします。もっとも、何しに登場したのかよくわかりませんが。 「カルメン」を下敷きにしつつ、物語はどんどん離れていって、オモシロくなる方向ならいくらでも離れてくれて結構なんですが、ツマラナイ方向にどんどん離れていっちゃう。一体この先どこまでツマラナくなるのか、と思うと、逆に何だか楽しくなってきたりして。 終盤、突然、闘牛シーンが登場し、製作側もこれが「カルメン」だったことを急に思い出したかのような。だいじょうぶ、我々はちゃんと覚えてますから。だから、わかりきったラストをわざわざ見せてくれなくてもいいんです。ラストのやりとりがいちいち、クドくてしょうがない。その埋め合わせなのか何なのか、ホセも波打ち際で絶命してみせてくれるのだけど、私の横で観ていた子供が冷たい声で「全然死んでないやん。お腹動いてるやん」。ネロさんしっかりしてくれ。死ぬシーンで息を止めるのは、基本です。[CS・衛星(字幕)] 4点(2017-10-01 11:49:13)《改行有》

1193.  トカレフ(2014) 若い頃チンピラギャングだった主人公、今では足を洗って平穏な家庭の親父となっているが、ある日突然、娘を殺害される。で、かつての仲間の手を借りて、復讐に乗り出すのだけど、だんだん歯車が狂いはじめて・・・というオハナシ。 ってのはわかるんだけど、前提となる「平穏な生活」も弱いし、「娘を失った父親の慟哭」という面でも弱いし、「向き合わざるを得ない過去の自分の罪」という面でも弱いし、なんとも張り合いのない展開。見せ場というものにずいぶん無頓着だと思う。それなりに陳腐なオチを活かすも殺すも、中盤の見せ場次第だと思うんですけど。 カーチェイスなんかも、見づらいばかりで面白味がなく、あんまりおカネも手間暇もかかってないのかなーと。おカネがなくても少しでも派手に盛り上げようと頑張ってくれるのは、大いに結構なのですが、ゴチャゴチャさせてそれをごまかそうとするのは、感心しません。[DVD(字幕)] 5点(2017-09-24 09:07:22)《改行有》

1194.  座頭市喧嘩旅 クライマックスでのヤクザ同士のニラミ合いなんかを見ると、もしかして『用心棒』にだいぶ影響されてるのかな、と思う一方、やっぱり大きく異なる雰囲気というものもあって、本作のユニークさというものは、もちろん座頭市というキャラの特殊性にも起因するし、それ以上に本作が一種のラブストーリーになってる点が、ミソですね。 座頭市、盲目という割には、初めての場所だろうとどこだろうと(カメラが回っていないところでは)独りでスタスタ行ってしまったり、時々自分が盲目であることを忘れてるんじゃないか、とも思うのですが、それでもやっぱり、この設定と、この所作が、映画におけるアクセントになってます。普段の不器用な印象と、凄まじいばかりの殺陣のコントラストに、少し恋愛模様のようなものが加わってくる。そこにさまざまな人物の思惑も加わっての思わぬ展開にハラハラさせられつつ、一大抗争へと発展していくあたり、なかなかの盛り上がりです。[CS・衛星(邦画)] 8点(2017-09-18 18:44:14)《改行有》

1195.  怪盗グルーのミニオン大脱走 今回は、悪役のノリが80年代風、ってのがあって、しかも巨大ロボみたいなのが出てきたりすると、少し『20世紀少年』なんかを思い起こしたりもするし(←80年代じゃないけど)、さらにビックリドッキリメカみたいなのがウジャウジャ出てくると、タイムボカンとかヤッターマンとかを思い起こしたりもして(←80年代じゃないけど)。 それにしても本作、実に実に豪快にとっ散らかしてくれました。例によってエキセントリックな悪役が登場するのはいいとしても、シリーズ初登場の「こんな人が登場したら一ドラマも二ドラマもありそうな」キャラが、当たり前のような顔をして加わるやら、その一方ミニオンたちはどこかに行っちゃって勝手な事ばかりするやら、どこまでも物語は広がり、とっ散らかり、楽しいことこの上なし。これだけ散らかしたんだからいっそのこと、このまま無限に発散して映画を終わらせちゃったら、一大迷作として殿堂入りさせようものを、映画が進むに従い、チャッカリ見事に収束させてくる。あーどうせこうやって伏線がどんどん収束していくんだろう、くそー、ウマイことやりやがって、と、大いに楽しみつつ、何だか少し腹が立ってくる(笑)。 CGアニメの面白さも格別。悪役がムダにダンスしたりして、とにかくこのムダな動きの数々、「すべて人工的なCGのはずなのに、予想のつかない動き」になってるのが、これまた楽しいんですね。 あ~、楽しかった。[映画館(吹替)] 8点(2017-09-18 18:16:27)(良:1票) 《改行有》

1196.  龍拳 こういう映画観てると、師匠格の人ってだいたい、長髪のカツラに付け髭つけて、ギクシャクした動きのカンフーを繰り広げる。それってきっと、これ以上速く動くとカツラが取れちゃうからなんじゃないの~と思っちゃうのですが、いえいえ決してそんな事はありません。本作などでは、結構激しい動きも、時々は見せてくれて、ああ、意外にしっかりとしたカツラなんだな、と。そこに感心するべきなのかどうかわかりませんが。 師匠格の動きがギクシャクしてようと、ジャッキーの動きはさすがにスピーディ。さらに、内容が比較的シリアスな復讐物語ということもあり(シリアスと言っても荒唐無稽ですが)、ジャッキーの怒りの表情なども見ることができて、後の『ポリス・ストーリー/香港国際警察』などを思い起こさせるモノもあります。 安っぽい感じが否めないのも、いつも通りで、投げやりな感じのするカットもありますが、一方で、登場人物が身をかがめることでカメラにピタリと全身像を収めたり、カメラがグルッと移動しつつ複数の人物像を収めたり、と、意外に構図を気にしている部分もあったりして。 終盤の死闘、トンファーvs松葉杖なんていうのも、小道具の面白さが出ています。戦いとともに杖の白木がむき出しになっていくあたりとか。[地上波(吹替)] 7点(2017-09-18 10:10:19)《改行有》

1197.  るろうに剣心 伝説の最期編 前作の最後に出てきた「謎の男」福山雅治が、実は主人公の師匠でした、ということなんですが、どうもこの師匠、貫録がない。しゃべり過ぎ。師匠なんだったら、長いアゴヒゲをさすりながら、ただうなずいていればよいものを(←それは別の映画ですが)、こうもペラペラしゃべると、いくら強くったって、弟子と同格に見えてしまう。師匠たるもの、時には背中で語ってみせろ! と思うのですが、そこがスター・福山のかなしさで、せっかく背中をカメラに向けていてもすぐに振り返ってしまうし、振り返らなければカメラの方がわざわざカットを切り替えて彼の前面にまわってしまう。 この3作目も、あいかわらず「ほらスピーディでしょスゴイでしょ」といわんばかりのチャンバラが続きますが、クライマックスは妙なコスチュームの5人が一堂に会して戦いを繰り広げ、その意味ではインパクトのあるシーンになってます。 ラストの海岸の場面、夕日でも差していれば、サマになったかも。[CS・衛星(邦画)] 6点(2017-09-13 22:49:54)《改行有》

1198.  リング(1998) ものすごーく久しぶりに観て、そういや初めて観た時に何だか妙な映画だなーと思ったことを思い出しました。で、今観ると、すべて納得、という訳じゃないんだけど、何となく、なるほどなー、とも。 そもそも主演がどうしてまたよりにもよって松嶋菜々子なんだ、と。そこまで言われる筋合いは無いかも知れませんが(笑)。でも原作のイメージとはかけ離れてる。で、映画の印象はというと、ああこれは「女性の映画」なんだなあ、と。呪いのビデオの噂をする少女たちがいて、主人公も女性で(真田広之は強い男性のイメージかも知れないけれど、あくまで彼女を励ます立場)、貞子姐さんもどうやらアンドロギュヌスではないのか、普通に女性として登場しウラメシヤとのたまう(言ってないけど)。 少々後ろめたいラストも、あんまり後ろめたくなくって、どっちかっていうとターミネーターのラストのサラ・コナー。 本作観てて、背景でエキストラが何やらモゾモゾやってたりするのが、何となく違和感あったんですけど、その後『女優霊』を観て、あーこういうのが好きなのね、と思ったり。背景にいるのが普通の人かそれともオバケか、という違いだけで。 あと、古井戸の蓋を開ける場面って、何が起こるやらという緊張の場面なんだろうけど、どこか淡々としている。こういう場面、アメリカ映画なら井戸の中からカメラを構える感じで、ギギーって蓋が開いて光が差し込んでくる、ってなカットを入れそうな気もしたんですが。ここ、本作ではもっと順序立てていて、井戸を開け、中に入り、その後で見上げる。この世とあの世の境目に徐々に踏み込んでいく感じ。で、じゃあそれって面白いのか、コワいのか、という話にもなるんですけど、まあ、どうなんでしょ(笑)。嵐の場面と、例の「飛び出すテレビ」の場面(はは、こりゃデモンズ2だ)とに挟まれて、こういう静かな見せ方も、アリだよなあ、と、今回、思ったのでした。[CS・衛星(邦画)] 7点(2017-09-09 04:00:18)《改行有》

1199.  るろうに剣心 京都大火編 一作目を見て「その『ござる』『ござる』という物言い、何とかならんか」と思ってたら、案の定、二作目の中で注意されちゃいましたね。 それはともかく本作、一作目に続いて、スピーディなチャンバラアクションを見せてやろう、ということなんでしょうけれど、二作目となると目新しさは薄れる上、本作の中でも乱発しまくりで、飽和気味、食傷気味。 それに、かなり埋め草的なクサいセリフが多く、引き延ばし感も満点。 どうもイマイチ、薄味でした。[CS・衛星(邦画)] 5点(2017-09-09 02:59:50)《改行有》

1200.  ドミノ・ターゲット 刑務所に収監されている主人公のもとに、何やらワケありそうな連中がやってきて、何やら協力を求めてくる。何やら協力すれば、自由の身になれるという。って「何やら」ばっかりで、こういうオハナシ、小説だったらかなり不満が溜まってきてしまいます。もっとしっかり現実に取材して、固有名詞も出して、「へぇ、実はそんな裏側があったのか」と驚かせて欲しい。そういうのが無いと、いかにも「単なる思い付きで書いてみました」という安っぽい感じになっちゃう。 で、まあ、本作も正直、社会派風のニオイを漂わせた以上は、もう少し踏み込みが欲しくもなったりします(社会派っぽさが皆無なら、どうでもいいんですが)。だけど、それでもやっぱり、これが小説というものと映画というものとの違いなのか、こういう漠然とした「何やら」感が、映画だと結構、面白かったりします。正体不明。いいじゃないの。 実際、このシンプルな感じが、かえってワクワクするんですね。背景の説明など抜きにして、ただ主人公の抜き差しならなくなっていく姿を、映画が追い続ける。突然、主人公がヘリに乗せられ、そもそもここでヘリに乗る必要ってのがあるのかないのか、何だかよくわからないんだけど、とりあえず妙にカッコいいんですな。ジーン・ハックマンがヘリから身を乗り出して。 最後の方は、この物語どこで終わらせたらいいんだろう、みたいな感じが無きにしもあらずで、若干、蛇足気味ですが、そこがまあ、ドミノのドミノたる所以、ということで。[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-09-03 18:37:44)《改行有》

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