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プロフィール
コメント数 2524
性別
ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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1181.  赤ちゃん教育 《ネタバレ》 70年前のバカ映画。女ベルーシか女ジム・キャリーか、はたまた女ドレピン警部か女ラサール校長か、いやもうそれすら遙かに上回る超迷惑キャラなキャサリン・ヘップバーンが巻き起こすメチャクチャに大笑いさせて頂きました。最初こそヘップバーンのあまりの酷さにイラつきましたが、もう突き抜けちゃってるんで見ているうちに、いっそ清々しいと感じるほどの毒々キャラっぷり。一難去ってまた一難ではなくって、一難の上に一難を重ね続け、発端から延々と事件が事件を呼び続け混乱させまくった上で、最後の最後に全てを1つところに集めて落とすというスタイルは今見ても十分に個性的で魅きつけられます。全編疾走感があって次から次へと笑いを繰り出してくる状態は、現代のヘタなコメディよりもよっぽどノリが良いくらい。オシャレさやセクシーさもいいカンジに散りばめられて、自分の好みにピッタリのちょうど良さ!って映画が70年も前に作られてたんだぁ、って。好きだわぁ、これ。[DVD(字幕)] 9点(2009-03-28 00:37:42)

1182.  或る夜の出来事 《ネタバレ》 社会的なメッセージとか、その時代の人の営みとか、そういうのが全然ないただのラブコメなので正直、今これを真正面から見るのはツラいなぁ、と。ここからどれだけのラブコメが脈々と現代まで重ねられたことでしょう、という歴史的価値の観点から評価する事は可能なのですが、今の時代の目から見たら、これアカデミー賞どころかラジー賞レベルの世界だったりして。ヒロインの父ちゃんが飛行機乗りを毛嫌いしつつ、どこの馬の骨とも判らない新聞記者は無条件で肯定してしまうのが判らんし、ヒロインがそもそもあんなニヤけた横暴な、だけど「俺ってば気が利いてる男でしょ?」みたいなオーラをわざとらしく発しまくってる男にさっさと惚れる理由も判らん、って。今ならヒロインはさしずめパリス・ヒルトンってところですか・・・余計見たくねえ・・・。ゲーブルがズボン脱ごうとするところの編集、ミスってるしね・・・。残念ながら今回は当時の人の心にまで到達する事ができませんでした。クラシックを楽しみましょうって広い心構えがあってこそですかねぇ。ってこれじゃ控え目か? あにやん、キャプラをノーラ・エフロンのできそこない扱い、ってくらいのレビューの方が良かったですかね?[DVD(字幕)] 4点(2009-03-27 17:01:00)(良:1票)

1183.  イエスマン "YES"は人生のパスワード 《ネタバレ》 ジム・キャリー、シワが増えたらどんどんウィレム・デフォーに似てきてる気が。それはともかく、ジム・キャリーがどう見ても、変化前も変化後もジム・キャリー以外のナニモノでもないって状態がどうなんだろう?と。自分に素直でない人間が自己啓発セミナーで極端に変わってしまうという内容なのに、どちらも元々彼本人じゃない?って状態はまるでリアリティがなくて、設定上の人格がまるで見えてこなくて、ミスキャストに思えてしまって、だけど彼の映画って毎回彼の芸を見せる俺様映画だから、これもそうなってしまうのは仕方のない事と割り切るべし、というか。でも、そもそも自分を偽らない事の大切さを説くとするならば、全編を貫いてしまっているジム・キャリーのニセモノくささに映画のテーマが重なっていて、ジムという存在こそがある種のアンチテーゼとして存在しているような・・・って、そこまで深くはないですか。ここは、やや密度の低い(ダレるシーンが多めです)、そこそこ笑えるジム・キャリーものとして割り切るが吉という感じ。製作会社とプロデューサーが共通する『ハリー・ポッター』のネタが、自虐ネタにしか思えないのはどうかと思いますが。メガネの彼が何故ハリーではなくロンを選んでいたのかを分析・・・するほどのモンでもないですわなぁ・・・[映画館(字幕)] 6点(2009-03-24 21:15:07)(笑:1票) (良:1票)

1184.  ベッドタイム・ストーリー あらら、これは思わぬ拾いモノ。予告編で全部判っちゃうようなタイプのファミリー向け映画だと思ってましたが、予告編では全く触れていないホテルの経営と学校の閉鎖問題という背景があって、そこに様々な個性的な人間が絡んできて全く飽きさせません。映画全体には「大人の事情で子供につらい思いをさせちゃダメだよ」という至極真っ当なテーマや教訓の空気が流れているものの、そのクサさが全く鼻につかないのは、全編笑いに溢れているから。吹替版を見たので、ほぼ満席の映画館は子供達でいっぱい、彼ら、彼女達にウケまくること! 最初から最後まで笑いまくっていて、そして親達もウケまくっていて、みんながこのディズニーらしい夢や冒険の詰まった映画を楽しんでいるって感じがとてもいい気持ちでした。うわー、楽しい映画見てるよねー!ってファミリー映画を堪能させて貰った感じ。ガイ・ピアースはこんなところにそんな役で出てていいんかい、とも思いますが、まあ、いいんでしょう。あと、私はアダム・サンドラーとベン・スティラーとがごっちゃになっちゃうのですが、まあ、どうでもいいですか。吹替版は一部に英語ネタがあって意味が説明されていないのが残念ですが(ラジオから流れる曲がフレームやらエクスプロージョンやらな部分)、家族揃って見て安心満足な映画だと思います。この春の意外なベストムービーでした。[映画館(吹替)] 9点(2009-03-22 17:53:43)

1185.  ワルキューレ 《ネタバレ》 この作戦が失敗するってのは歴史改変SF映画じゃないワケですから、史実上、判ってるコトじゃないですか。なんで爆発後、わざわざヒトラーの生死を隠す(苦笑)。結果が判ってるがゆえに、サスペンスを成立させるのは難しいんですよ。その難しさにちゃんと向き合えないままに何もかもが半端になってしまったカンジです。まず、ドイツの内側の物語なのに、最初っからヒトラーとナチスを絶対悪として設定して、主人公が正義全開状態なので葛藤もへったくれもなく、せっかくのドラマを放棄しちゃってます。その上で作戦が実は綿密な計画の末、それでもダメだったってワケじゃなくって、あちこち穴があってドジっ子揃いのユルさだったので、当然のように失敗しちゃったのでした、なんて状態を見せられちゃ、その上、主人公が単に成功を盲信してた上に、状況が不利になってきたら家族の心配するばっかりになっちゃいました、なんてのを見せられちゃ、最後に悲愴感を漂わせたところで、なんだかなぁ、ってカンジで。娯楽映画向きの題材じゃないと思うんで、もっと真面目にえぐり込むようにドラマを描いた方が良かったんじゃないかな。メイド・イン・ハリウッドじゃ無理ですか?[映画館(字幕)] 5点(2009-03-20 19:01:31)(良:2票)

1186.  DRAGONBALL EVOLUTION 鳥山明というと『ドラクエ』や『ブルドラ』等、ゲームのキャラでは今も馴染んでおりますが、マンガは『Dr.スランプ』止まりというか、『ドラゴンボール』は悟空が小さい頃までがせいぜい。延々と続く天下一武闘会とか、死んだ人間が平気であの世とこっちとを行き来してたりとかいう状態になると、全くついて行けなくなったワケで、だから原作に全く思い入れがない分、まだ楽しめるんじゃないかなぁ、と期待しておりました。まあ、結果はほぼ思った通り。ゆる~くそこそこ楽しめるアジアンテイストB級アクション映画、ってところで。ミョーにテクノロジーが進んでるかと思うと学校は現代風だし、日本語を話してる村は弥生時代みたいだし、一体いつの時代よ?みたいなヘンな世界観は、やる気があるんだかないんだか、とにかくツッコミどころ満載って感じですし、地球の危機もへったくれも、具体的な描写がなくて、ごくごく一部の人間が「エラいこっちゃ!」って騒いでるだけなので、なんにも迫ってきません。大体、駆け足でサックリと終わり過ぎ。何しろ映画が始まって1時間15分ほどでエンドクレジット出てきちゃいますから。でも、『ベスト・キッド ファンタジー編』みたいなノリを楽しむが勝ち、ってところですかね。その、イメージを上手くまとめる力がないために、色々な素材が調和せずにごろごろ溢れ出てます、ってカオスっぷりがいっそ楽しいや。個人的には最初の方で関めぐみが出てきた時点でさっさと全肯定!ってカンジですが・・・[映画館(字幕)] 6点(2009-03-15 17:11:55)(良:1票)

1187.  ヤッターマン(2008) 《ネタバレ》 ベタなくらいに『ヤッターマン』の映画化そのもので、良く出来てます。お約束関係をほぼ網羅しておりますし、実写でよくもまあコレをやったもんです。ドロンボー側の役者は予想を遥かに上回るハマり具合ですし。でも、最良の映画化とは言えないですわぁ。美術関係は配色が重々しすぎますし、背景も全編もっと明色がいいでしょう。暗すぎ。タツノコ作品に対するオマージュはそこかしこに見られますが(あのいい加減な国名もタツノコお馴染み)、ならばシルエットを効果的に見せるカットがあって欲しかったです。タツノコ作品におけるシルエットの重要性に到達できなかったんじゃ、まだまだ。でも、なんと言っても三池作品的空気読めなさ加減がツラく。汚い映像やバランスを欠いたダレる展開、下品で観客をヒかせるネタは、ワザと入れてるでしょ?みたいな。それにドロンジョがガンちゃんに恋しちゃうネタなんかはオリジナルにもありましたが、あそこまで引っ張って映画を重たくしちゃうこたぁないんじゃないかなぁ。クライマックスの阿部サダヲの暴走芸も楽しみつつ『ヤッターマン』でやる事か?と思ったりして。全体的には『ヤッターマン』の作り出したイメージに頼り過ぎちゃってるんですけどね(最終回をそのまま引用してたり)。あと、ガンちゃん役の櫻井くんの口がポアーッと開いてるカットが多いのが気になりました。鼻が悪いのかな? そういうところを締めるのも監督の役目だと思うんですけどねぇ。ともあれ『ヤッターマン』を知っていれば楽しめる、でも下品さのバランス読めてなくて、ちっちゃい子には不向きという感じ。何より深キョンの頑張りがこの映画のカナメでした。[映画館(邦画)] 7点(2009-03-10 22:46:04)

1188.  ストリートファイター ザ・レジェンド・オブ・チュンリー 《ネタバレ》 なんじゃこら。そこら辺にゴロゴロ転がってそうな(本来ならビデオスルーされそうな)フツーのB級アクション映画。『ストリートファイター』の看板をぶら提げる意味すらないようなレベル。ゲームの映画化が陥りがちなコスプレ大会状態を避けまくったら(あ、バルログだけ例外)、なんの映画だか判らなくなっちゃいました、みたいな。少ない予算をどこか一点豪華主義で使えば良かったのに、均等にあちこち割り振ったために全てがハンパにショボい、っていうのが見て取れるのが大変イタいです。アクションはチョボチョボ、上手く繋がってないドラマがダラダラ、超人状態なゲームの技を無理して出す必要はないとは思いますが(一応微妙なスピニングバードキックと気功拳は出てきますケド)、ゲーム的な部分を排除しまくっているがゆえ、ファンを喜ばすネタも殆ど存在せず、一体誰がコレを喜ぶのよ?と。いっその事『DOA』くらいバカだとまだ楽しめるのですが、ハンパに真面目だから困っちゃう。たとえヘロヘロなアクションでも春麗が最初から最後まで頑張る映画だったらまだ面白かったのでしょうけれどもね、下手にソツなく八方美人な映画作ろうとしちゃうから・・・。個人的には原作に忠実な、極端な筋肉ボディの春麗が見てみたいものです。歴代の実写春麗は宮前真樹も水野美紀も、このクリスティンも華奢なお嬢様過ぎだぁ。[映画館(字幕)] 4点(2009-03-07 20:39:08)

1189.  チェンジリング(2008) 《ネタバレ》 大変よく出来た映画なんですけれど、構図、カット割り、カメラの移動方法、音楽の使い方、ライティング、全てがキッチリとしていて映画の教科書のようで、『名作の作り方』みたいな、映画学校用の教材みたいな映画で、その分、個人的にはちょっとつまんないなぁ、と。イーストウッドの映画はいっつも真面目に撮られていて、私にとっては大きくハズす事がない代わりに「アンタの映画、好っきやわぁ!」ってときめかせてくれるクセやアクも感じないんですよね。キチッとテーマにもキャラクターにも距離を保ってたりするものですから、心地良く最後まで運んでくれるものの、終わってみると心をギュッと掴まれたモノって案外なくない?って思ってしまったりして。白骨死体ばかりしかなかったの?発見までの期間が短い場合もあったハズなんじゃ?なんて疑問も、この監督のセオリーから言えばそれで正解なのでしょう。腐乱死体を映したり、それを感じさせたりすらNGで。アンジーの演技も「批判は許さないわよ!」ってバリバリの名演技オーラを発してるみたい。ハリウッドの優等生監督がカッチリ作った優秀な映画、でも、映画としての可愛げには欠けちゃうと天邪鬼な私は思うのでした。[映画館(字幕)] 7点(2009-03-01 18:13:24)(良:1票)

1190.  少年メリケンサック 《ネタバレ》 日頃、「桜」の歌を出す男性アーティストにロクなヤツぁいねえ!と思ってたりして(該当する諸アーティスト並びにファンの皆様、ごめんなさい)、なので、かんなの彼氏に大笑い。出だしは会話も快調、バカが突っ走っていて面白かったのですが、なんかワリとすぐにグダグダな映画になってしまいましたねぇ。つまらなくはないけれど映画の温度が期待したほど上がってゆかない感じ。キム兄の延々と温度が低い演技、アレはアリなんでしょうか? 彼が結局最後までちゃんと弾けてくれないので(佐藤浩市にしてもハジけきれてないのですが)、胸にヘンなモノがいつまで経ってもつっかえて残っちゃう。宮崎あおいとユースケの高速回転に比べて映画全体は鈍重、という印象です。『デトロイト・メタル・シティ』と部分的にカブってて、パワーが及んでないという感じですし、時代を笑えるほど今という時代を活写できてなくないか?ちょいと野暮でないか?という気もします。ついでに1979年にあのGS風はないわぁ。GS→BCR→レイジーの10年以上の年月を一絡げにしちゃっちゃあねぇ。まあしかし、笑いどころはあちこちにあったので、ユルくグダグダながらも最後まで楽しめる映画ではありました。ヒマ潰しにどうぞ。[映画館(邦画)] 6点(2009-02-21 18:00:46)

1191.  ベンジャミン・バトン/数奇な人生 《ネタバレ》 この映画の本当の主役は、あの雷に7回打たれたおじいちゃんですね。ハリケーンが近付く病院の一室から始まるこの映画は、人生を空模様によって表現しています。ほら、全編、空が印象的に描かれてるでしょ? 一定ではなくって絶えず変化していて、同じようでも実は全く同じ天気なんて一度だってない、人の一生もまた空と同様、激しく変化もするし、一人として同じ人生なんてない。ベンジャミンの特異に思える人生もまた、その一つのバリエーションでしかなくって、一人で生まれて一人で死んでゆく人間って孤独な存在が、他の孤独な存在と交わってゆくことで、この世界が織り成されてゆくんだよって、そんな映画。人生なんて空模様と同じ。だから、7回雷に打たれて、それでもずーっと生きてるあのおじいちゃんこそがこの映画のシンボル。ホントは映画の中では6回しか打たれてなかったりしますが、きっとあと1回はワザと残してあるんでしょう。[映画館(字幕)] 9点(2009-02-19 17:16:34)(良:1票)

1192.  ディファイアンス 《ネタバレ》 ナチスに追われるユダヤ人の集団を通し、戦争によって翻弄されてゆく人々の姿を描いています。そして同時に国家や民族、宗教の対立はおろか、共同体や家族の間でさえ諍いは絶えず、理解しあい、平等の下に暮らしてゆくのは大変に困難であるという映画でもあり、そこから戦争を起こす事の根源的な要因、それを回避するために必要な心を突き詰めようとしているのかな?と思いました。美しい森の中で、絶望と生への執着に足掻く人々の姿が印象的な映画です。しかし、中盤は流れを失い、エピソードが羅列される状態になってまとまりに欠け(ついでに近くの席の女性が5分くらい延々携帯メールを打ち始め、集中力ぷっつり切れちゃって。お願いですから上映中は携帯の電源を切って下さい、メールしないで下さい、それが無理ならDVD出るの待って家で見て下さい)、更にクライマックスでハリウッド娯楽映画風な展開と「え?それで終わっちゃうの?」という潔すぎな幕。それまで描いた重さに比べて、なんてスッキリ爽快なエンディング・・・。重さ苦さ、メッセージまでをも忘れ去らせてしまうようなケリの付け方に、むむぅ・・・と頭をヒネりながら映画館を後にしたのでした。あと、いくらアメリカ映画だとは言え、今から68年前のベラルーシの人間が「オーマイゴッド!」とか「ファック!」とか言うのってアリなの? それにしても、音楽とか集団の描き方とか戦闘描写とか、一体いつになったら世界の映画作家はスピルバーグの『シンドラーのリスト』と『プライベート・ライアン』の呪縛から解き放たれるのでしょう?[映画館(字幕)] 6点(2009-02-14 20:27:18)

1193.  マンマ・ミーア! なんだか酷く雑な映画だなぁ、って。半分観光気分のロケでだらーって撮りました、って感じでメイクとかヘアメイクとか衣装とかカメラワークとかめちゃくちゃテキトーだし、振り付けって言えるだけのレベルのモノも映ってないし、みんなテキトーな演技しかしてないし(ブロスナンなんか、それでいいんかい?ってレベルだ)、そもそも中身なんてなーんにもない、ミュージカルって言っちゃいけない、ミュージカルごっこしてるだけってレベルの映画で。全ての歌がABBAのオリジナル楽曲に比べたらシロートのカラオケ大会レベルでしかなくって。でも、途中で気付きました。ほぼ自分がソラで歌える「ダンシングクイーン」のところで。これって映画と観客とがABBAを共有するモノなんだって。だから、本当は観客も歌ってナンボなんでないの?みたいな(歌詞字幕付き上映っていうのが存在するのも、多分そのためでしょう)。だから、他愛もない映画だけれども、ABBA心があれば楽しめるし、それがなければキツい、って。世代的にど真ん中な私は、以降は画面の登場人物達と共に歌う事を楽しみました。もちろん、500人以上は入ってるシネコン、周り誰も歌ってやしませんから、心の中で、ですが。一体化して楽しむって点じゃ舞台にゃ敵わないでしょう。とても受動的なメディアの映画じゃ客席の温度だって一定にゃならないでしょう。そういう点で、これを映画化した事はどうなんだろ?とは思うのですが、参加型映画なんてものが今の時代に成立しそうにない気がしないではないのですが、でもそういう「歌声映画」があってもいいんでないの?[映画館(字幕)] 7点(2009-02-07 19:31:09)(良:1票)

1194.  20世紀少年 -第2章- 最後の希望 前作から一転、かなり楽しませてもらいました。ただしカンナ限定。カンナが出てるトコだけ楽しんでるとゆー。相変わらず「ともだち」に関わる部分の展開は退屈です。「ともだち」の正体とか延々引っ張られたって、こんなつまらんドラマじゃ別に誰だっていいわ、みたいな。んで、今回はバカ臭さが一段とグレードアップ。あり得なさ全開。ともだちランドの中と外をさっくり行き来できちゃうマヌケさ加減ったら、真面目に映画作る気ないでしょ?みたいな。まあ、つまり前作の見方が違ってたのかぁ、シリアスなドラマだと思ってたけれど、実は荒唐無稽なバカ映画だったんだなぁ、って。バカ映画ならばバカ映画なりに楽しみ方は違ってきますからねぇ。前作の欠点は時代を描いた映画なのに、ちっともそれぞれの時代の空気が伝わって来ないからだと思ったのですが、今回はもうそんなレベルで語れるモンですらなくなっていて、あり得なさ加減を、さすがにマンガ原作だねぇ、アニメならともかく実写だとキツいモンがあるねぇ、って苦笑しながら見てればいいってレベル。んで、カンナと、あと小池栄子だけイケイケ(死語)で。カンナが動いてるシーン(あとイっちゃってる小池栄子)は理屈抜きで楽しいです。カンナいなかったら、この映画どうなってるんだろ? 救世主って、作品的に救世主って事? 平愛梨さん&小池栄子さんに5点。[映画館(邦画)] 5点(2009-02-01 22:24:19)

1195.  チェ 39歳 別れの手紙 《ネタバレ》 今回も積極的に映画に向き合う姿勢でいないと何も入ってこないという作りは変わりません。いや、むしろ前作ではまだ時代背景や政治的背景が見えておりましたが、今回はゲバラがボリビアに渡るものの革命に失敗して敗走し処刑されるまでの1年足らずの出来事だけしか描かれていません。前作からちゃんと繋がっているという訳でもなく(前作がシネスコだったのに対して、今回はビスタと、サイズも変えてありますし)、下手をすると中東地域の映画みたいな突き放し方とB級アクション映画の如きダラダラとした戦場描写ばかりに映ります。前作と合わせても『ゲバラに見る革命が成功する理由・失敗する理由』ってハウトゥものみたいな印象。ゲバラが何をし、何が起こったのかが描かれるだけで、ここからゲバラの人としてのドラマを得られる事はありません。映画の目的もドラマ性なんてところにはないのでしょう。いたずらにゲバラを神聖化したり肯定したりするつもりもないのでしょう。ゲバラを通して歴史の中にあった革命の真実から、理想や平和を考える切欠になれば、みたいな。でも、いかんせん映画としての味付けが絶対的に不足してしまっているように思え、通してみて結局この程度の映画だったのか、という肩透かし感を抱いた事は否めません。ゲバラの生き様が妙に軽く感じられてしまったのは、映画世界が革命によって流された血までも巧妙に避けてしまっているがゆえかと。公正さは場合によっては物事を軽薄で退屈なものに見せてしまうのですね。[映画館(字幕)] 6点(2009-02-01 22:04:05)(良:1票)

1196.  感染列島 《ネタバレ》 多くの人が頑張って、苦労して作ったであろう事が画面に表れていて、だけどそういう人々には申し訳ないのですが、酷い映画です。あまりに酷いので文句だけで本一冊書けてしまいそうですけど、スペースは限られているのでポイントだけ。映画製作の核になる方の中に「観客はとてつもなく馬鹿」って思ってる人がいるようで。映画の殆どが「説明」で作られてます。説明のための映像、説明のための台詞、説明のためのキャプション。「本当の事を言うと」って台詞に、あなたは最初から最後まで本当の事しか言ってないですよ、気持ち全部台詞にしてますよ、って。説明的な要素1つは見ている人の心を数センチ映画から遠ざけます。一体この映画、最終的に何十メートル遠ざけたやら。鳥インフルエンザを意味あり気に出しながら実は単なるミスリードの道具、余分なキャラが多すぎ(存在する意味が薄かった脇キャラにまでキャプション付ける意味がどこにあったの?)、全編説明ばっかりなのにキャラの行動は突飛で理解不能、本質はただの悪趣味な娯楽エンターテイメントだった映画は、最後、まるでデキの悪い韓国映画みたいに単なる男女の悲劇へと矮小化し収束しちゃう・・・。本題が最後には蛇足みたいになっていて、一体どういう感性がこういうモノを作り出しちゃうんだろ?と頭をヒネるばかりなのでした。ところで、ごく一部の「キレイに死ぬ人」は他の多くの「血まみれで死ぬ人」と一体ナニが違うのぉ?[映画館(邦画)] 2点(2009-01-25 18:21:31)(良:3票)

1197.  007/慰めの報酬 《ネタバレ》 前作に比べると遥かに毎度のジェームズ・ボンドに近付きました。お約束がいっぱい復活してますからね。今回思ったのは、ダニエル・クレイグのボンドはショーン・コネリーのボンドへの回帰を目指しているのかな、という感じ。ベッドのオイル美女は『ゴールドフィンガー』のオマージュなのでしょうし、『ドクター・ノオ』に次ぎ、シリーズで二番目に短い尺も、コネリーボンド的(レイゼンビー以降は2時間超が当たり前になってます)。そんな、007映画を見てるという感覚でいられるのは嬉しいのですが(前作では007として見るのが困難過ぎて途中で諦めたような状態でした)、冒頭から前半のアクションシーンでのカメラの音痴さ加減には辟易。何やってんだかワケ判りません。また、短尺ながら間延びして退屈な展開や、前作見てないとちゃんと判らない物語もマイナス、っていうか、前作を見ていながら結構忘れてて、ちゃんと思い出せないままに終わってしまいました。あと、カットバック多用し過ぎ。でも、なんと言っても粗暴な荒くれクレイグボンドは、やっぱりまだまだスマートなボンド像からは遠い気がしてしまいます。結構エージェント姿がサマになってきていますが、映画全体に漂う湿りっ気共々、シリーズを重ねたら、マティーニのように、もう少しクール&ドライな方向へ移行してくれるのでしょうかねぇ。[映画館(字幕)] 6点(2009-01-17 21:00:15)

1198.  チェ 28歳の革命 《ネタバレ》 チェ・ゲバラって写真で見るとデル・トロと言うよりもグレゴリー・ペックみたいな顔ですよね。さて、この映画、いくら続きがあるとは言え、ちょっと半端なシロモノです。そこにはドラマがなくて、ただ事象が羅列されるだけ。ヒゲ面な上に引きの画が多くて表情すらマトモに見えない状態ですから、ゲバラの内面は映像からは見えてきません。その代わりにカメラがずっとゲバラに寄り添う事でゲバラの人となりを外側から見せようと。結局、そこで積極的に映画に付き合ってゆこうとする意志がないと何も入ってきませんし、かなり観客を突き放している状態。ならば徹底的にそうすればいいのに、状況説明のためにたまに唐突にカメラがゲバラから離れちゃうんですよ。そこがハンパです。しかし、アメリカ産でありながら、アメリカの俺様主義に対してはあくまで批判的。ゲバラが正義であったのかどうか、それはまだ歴史が結論を出せてはいませんが、戦後、アメリカフィルターを通してしか物事を見せられていないような日本人が、本当に正しいこと、平和であることを考えるのにはゲバラはちょうどいい存在なのかもしれません。とりあえず現実の方は、まだまだですよ、ゲバラさん。個人的にはアメリカのトップにあんなのが立っている状態が、あとたった10日でもガマンならんですよ。[映画館(字幕)] 7点(2009-01-10 19:52:27)

1199.  K-20 怪人二十面相・伝 《ネタバレ》 良く出来てます。深みは全くないけれど、こんなベタベタな娯楽映画に深みなんて必要だとも思いませんし。アメコミものみたいな世界ですが、ヘンにドラマ性高め過ぎちゃって、爽快感もクソもなくなっちゃってるようなヘタなアメコミものよりもずっと楽しめます。何より、ここには体を使ったアクションが生み出す気持ち良さっていうのがありますし、ここ一番ってところでキチンとここ一番な展開を見せてくれる、っていうのが気持ちいいです。第二次世界大戦を回避した日本、っていう設定が凝っていて「なんとなく、感覚的に、見立てて」ではなくって、ちゃんと隅々までCGとセットで作り出されている世界観が魅力的です。小林少年が最後までいけ好かないヤツだったりするのは、ちょいとアレですが(明智探偵に関しては、なんだか最初っから胡散臭いワケですが、結局コレは元々そういう映画なんですよねぇ?)、勇壮にしてゴージャスなテーマ曲に乗せてガンガンとアクションシーンが展開されると、日本映画でもできるんじゃん、単に今までやらなかっただけなんじゃん、と。このレベルで安定して日本映画のヒーローアクションものが出てくるのならば、別に日本人の方を向いてないようなハリウッドものは要らないんじゃない?くらいに思ったのでした。実写の強みを感じさせてくれる映画です。[映画館(邦画)] 9点(2009-01-05 20:40:43)

1200.  ラースと、その彼女 《ネタバレ》 コメディのように思えて、実際に前半は結構クスクス笑えたりするんですが、実はかなりマジメな映画だったりして、見ている間、深く考えさせられました。ラースにとってのビアンカは、母でありオモチャであり友であり恋人であり、それは大人になる過程の中に本来は存在しているハズのもの。ラースは育ちが特殊であったために、それらを一体のリアルドールに全て込めてしまう事になるのですが、実のところ、全ての人間はラースと同じ体験を、子供時代に経て大人になってきているのですね。それは、大人になりきれていない会社の同僚達のフィギュアやクマのぬいぐるみにも象徴されています(最初のシーンでラースが顔を半分覆っている母の手編みのショールも、ライナスの毛布と同じ存在なのでしょう)。自分の中の子供に訣別するためのつらさ、痛さを描いた物語。彼を支える大人達の優しさが印象に残る映画でした。もちろん、その優しさは現実的ではないけれど、せめてそうありたいと思わせてくれました。[映画館(字幕)] 8点(2008-12-29 22:01:02)(良:3票)

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