みんなのシネマレビュー
あにやん‍🌈さんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 2524
性別
ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

評価順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
81828384858687888990919293949596979899100
101102103104105106107108109110111112113114115116117118119120
121122123124125126127
投稿日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
81828384858687888990919293949596979899100
101102103104105106107108109110111112113114115116117118119120
121122123124125126127
変更日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
81828384858687888990919293949596979899100
101102103104105106107108109110111112113114115116117118119120
121122123124125126127

1181.  うさぎドロップ 《ネタバレ》 SABU監督だからって、無理して走るシーンいっぱい入れるってどういう事なんでしょうねぇ? こんな事をするくらいならば、この監督ではない方が良かったかも。元々は、このあまりにスクリーンやテレビでお馴染み過ぎなキャストの面々に不安いっぱいだったのですが、終わってみればキャストはみんな良くて、むしろ演出や脚本に難アリな映画でした。特に脚本のだらしなさは何とした事やら。原作の要素をかいつまんで羅列しているだけという感じなので、大吉の感情の動きがメチャクチャ。いきなり怒ったり泣いたりしている印象。そこに至るまでのエピソードの積み重ね、心の流れの変遷はまるっきり欠落しちゃってるものだからブツ切れ状態。時間経過も、家と職場と保育園とお墓の位置関係もグチャグチャだし、原作のエピソードを微妙に位置替えするものだから矛盾も生じちゃってるし(大吉が正子に会いにゆくシーンでりんを「初めて」実家に預けてますが、原作ではその前の、じいちゃんの家にゆく時に預けている訳で、映画は実家に預ける以前に大吉とりんが離れた状況を作り出しちゃってます。一体りんはどこに居たの? 二人が離れるって部分を大事に描かないといけないのに、何やってんのやら)。設定変えや原作にないエピソードは無駄ばかりで、特にクライマックスの凡庸っぷりは目も当てられない状態。居なくなった、みんなで探そう、って、なんて陳腐なネタやっているのやら。これも「走らせる」ための無理な設定って感じですし。で、そういうかなりダメな状態なのですが、キャストの存在感がドーン!ってあってそれでもイイ感じで見られちゃう、っていう。またこの人達ぃ?って思いつつもやっぱり松ケンも愛菜ちゃんも上手いのだわ。いいキャストに救われて命拾い、みたいな映画でした。[映画館(邦画)] 6点(2011-09-06 21:18:46)(良:2票)

1182.  イースターラビットのキャンディ工場 《ネタバレ》 デヴィッド・ハッセルホフがささきいさおの声で『ナイトライダー』ネタなんか披露しちゃうので、日本語吹き替え版もそれはそれでアリですねぇ。さて、それはともかく内容の方なのですが、実写との合成モノだっていうのを知ったのがワリと最近。フルCGアニメだと思ってました。なんか売り方がそういう感じだったので。そして、実写が混じる分だけフットワークが重くなるなぁ、って感じで。CGで描かれたキャラは愛らしいですし、お菓子工場の世界はカラフルで素晴らしいです。でも、実写の役者が前面に出てくると凡庸になってしまうんですね。実写の人間とCGのウサギと、それぞれが似た境遇でそれぞれの問題があって、って対比されてゆく訳ですが、人間側にそれなりに重きを置いてしまっているので、ウサギ側が意外と弾まないし、広がらないし。人間側主役は口ばかりのウザい性格でそんなに魅力的なキャラではありませんしね。ウサギ達とヒヨコ達の関係性が明確ではありませんし、そもそもイースターに馴染みがなく、この映画ではイースターエッグとお菓子の関係性もよく判りません。ヒロイン不在な映画の中にあってピンクベレーのハンパな扱いなんてガッカリって感じですし。ただ、実写にCGを溶け込ませるのではなくて、実写とCGアニメとが対等に共存するファンタジックな映像世界そのものは、なかなか魅せてくれました。『メリー・ポピンズ』や『ロジャー・ラビット』の系譜に属する(意外に少ない)このスタイルの映画の未来に期待を抱かせてくれる作品でした。[映画館(吹替)] 6点(2011-08-28 15:24:50)

1183.  コクリコ坂から 《ネタバレ》 キャラの視点が気になってしまうんですよね。この映画、みんな大抵、瞳孔がセンターに存在していて顔ごと体ごと動かす事が視点移動になる状態。そして、その視点が見るべきところから微妙に、あるいは大きくズレてたりして。アニメにしろ映画にしろ、その目がどこを見ているのか、というのはとても大事なワケで、『ゲド戦記』に比べるとかなり改善してはいるものの、まだ気になりました。それはこのアニメのやや平面的な空間認識に起因しているようでもあって。人物が重なりあうシーンでは平べったい二人がぺったりとくっついているような感じを受けてしまう箇所があって、平面で見つめ合う二人の表情を一度に見せるためには不自然な視線も仕方ないというマンガ的表現法が根底にありはしないかな?って。的確に空間認識をしてそれをどう映像化できるかが課題ですかねぇ。映画は舞台となった時代に実写で撮られていたらさぞかし魅力的だったんじゃないかなぁ、って感じがしてしまいまして。アニメで魅力を出すには、もっともっと描き込んでゆかないとキャラが薄く感じられてしまうなぁ、と。また記号化されたジブリアニメの法則で描かれてますしね。毎度の安心な、しかし平板なタッチ、ジブリの良心と言うよりも、ジブリの限界が透けて見えてきてるんでしょうか? 見てからしばし時間が経って、印象に残っているのは最早絵描きのメガネのおねえさんだけ。他は表情もあまり思い出せません。まあ、それでも、今回はイラついたりせず退屈もせずに見られたので、まあまあ、良かったんじゃないでしょうか。昭和30年代の終わり頃の神奈川の雰囲気、ステキに表現されてましたしね。[映画館(邦画)] 6点(2011-07-17 14:15:33)(良:1票)

1184.  127時間 《ネタバレ》 予告編から予測される内容から外れる事はなく、更なる広がりや奥行がある訳ではなかったので、ちょっと肩すかし。何が起きてどうなる、っていうのは最初から判っているので、あとは「大自然に対する畏怖」「孤立する事で認識する人との繋がり」「貪欲な生の渇望と自己との闘い」あたりをどう料理するのか?というところに興味があったのですが、主人公がポジティブでストレートな性格なせいか、映画もとてもストレートで判り易く、もう少し過去からその時に至るまでの摩擦や葛藤や闘いによる揺らぎ、歪みがあってもいいのになぁ、と思いながら見ていました。あのコマーシャルフィルム状態な渇き描写なんて、通俗的に過ぎて「これこそが欲望に直結するストレートな映像だ!」と言っているとしても、そんなんでいいのぉ?って思ってしまいます。事象の克明な描写と、回想、願望、幻覚、幻聴の描写、これらが渾然一体となって映画を形成している状態そのものはいいと思うのですが、そのバランス感覚には疑問が生じて。とりあえず、音楽うるさ過ぎ。静かに自分と対峙するような状況が大半を占める映画の中で、彼が実際に聴いているのでも、彼の記憶の中にあるのでも、幻聴でもなくガンガン鳴り出す音楽に関しては全く要らなかったんじゃないかな?と。腕を切り離す描写はG指定という事で油断しちゃってましたし(どう見てもR-15レベル)、ラスト、救助されて以降は蛇足のようにも思え。この、ごくパーソナルなエピソードを一本の映画として仕上げてみせた腕は確かです。だけど、色々な映像、心情を見せながらも、そのポジティブっぷりがアダとなって、見終わって物理的事象に対する闘争から勝利の帰還、って印象ばかりが強くて。生理的にはとっても痛そうに見えたけど、内面的には痛みのあまり感じられない映画でした。それで正解なのかな?[映画館(字幕)] 6点(2011-06-26 17:06:00)

1185.  さや侍 《ネタバレ》 今日、渋谷に見に行ったら、たまたま主演のおっちゃんの挨拶&お見送りなんてのをやっておりまして、映画が終わった後、握手して一緒に写真撮って貰いました。だけど、このおっちゃん、何者やの? さて、映画のナカミですが、万人に判って貰う映画を作ろうとする意識と、松ちゃんの笑いのオリジナリティとは何ぞや?って追及とが具体的なカタチになって表れて、そしてその葛藤のままに作品になったような感じがしました。これまでの作品よりも、マトモな映画に見えて、それは逆にちょっと居心地の悪い感じ。意識が映画から離れてゆかない分だけ、これまでよりも格段に見易くなっているんですよね。ある意味、快適。だけど、これまでの松ちゃんの映画から考えたら、その快適さってのは、なんだか気味が悪いぞ、って感じで。30日の期限の間に繰り広げられるネタの数々はコント集風で、それが映画的な物語の流れになっていて、徐々に盛り上がって行って、ってここら辺で妙に媚びている感じに思えて、だからラストのあの選択で黙らせちゃう、あそこでそれまでのノリをガクッと落としてしまう、そこに松ちゃんの、ちょっと意地の悪い意図が隠されているような気がしなくもなく。そういう、通俗的な表現を一貫させながら、最後に冷や水を浴びせる作りは多分、計算されたものなんでしょう。だけど、じゃあ、それが望まれたカタチなのかなぁ?と。映画だの映画じゃないだのって煩い連中の言葉なんぞ聞く事なんてなくて、ただ裸の松本人志ってのを突き進んでいいんじゃね?みたいに思うんですよ。イソップの『ろばをかついだ親子』である必要はないでしょ。今回は「映画」を意識し過ぎた感じかな。[映画館(邦画)] 6点(2011-06-17 20:37:17)(良:1票)

1186.  アリス・クリードの失踪 《ネタバレ》 登場人物が3人だけの映画、それも画面に映る人間そのものが3人のみで、他はエキストラや、たまたま写った、みたいな人すらも全く登場しないという徹底ぶり。その誘拐された一人の女と誘拐をした二人の男の心理劇は、最後まで退屈させる事なく流れてゆきます。ただし。途中、前半に二回の「映画の見方が大きく変わる意外な展開」が用意されているために、映画に対する興味が「いかに最後まで意外な展開で楽しませてくれるのか?」という状態になってしまうんですよね。結果、後半の印象はあまりにフツーで肩すかし。もうタネは他に用意されてないの?みたいな。密室の心理劇と思いきや、部屋の中だけで完結させる訳でもなくカメラはクライマックス以前にあっさりと外へ出てゆきますし。終わってみれば、ある意味古めかしい愛憎の物語。その関係こそ、ちょっと特異ではあるけれど、その辿り着くところは、まるでアメリカン・ニューシネマを見るような雰囲気。宣伝では監督をタランティーノやクリストファー・ノーランの再来みたいに持ち上げてウリにしている感じがありますが、いや、そこまでじゃあなくね?っていうのが正直なところ。「志村~、薬莢薬莢、弾痕弾痕~」って、ツッコミ入れたくなるような箇所もありますしねぇ。脚本の甘さをそのまま伏線にしてない?みたいな。二人の計画がシンメトリーの画面構成で進行し、それが狂ってゆくと共にシンメトリーが出てこなくなるあたりは、セオリー通りっぽい感じではありますが、面白いんでない?って思いました。[試写会(字幕)] 6点(2011-06-14 20:34:33)(良:1票)

1187.  ファンタスティック Mr.FOX 《ネタバレ》 アメリカ映画ってのは懐が深くて、こんな人形アニメでもメジャーの作品として成立するんだなぁ、と。日本でメジャーなアニメ映画って言ったら二次元手描きと、ごくごく限られたCGモノくらいのもんで、メジャーな人形アニメとかクレイアニメって言ったら『クレヨンしんちゃん』のオープニングくらいしか思いつかない世界だったりして。フサフサな毛の質感がステキなキツネファミリーが主役の人形アニメ。アップ用のモデルが上半身のみの演技でいかにも下半身ありません、みたいな映像になっちゃってるのはご愛嬌としても(全身でよく動くのはかなり引きの画に限定されます)、その細やかな人形達と作りこまれた美術によって描かれる世界には魅了されます。私の幼い頃からのバイブル『チョコレート工場の秘密』のロアルド・ダールが原作の作品でもあって。動物の野性と人間の理性とを相対化する事で、人間のエゴを浮かび上がらせる側面もあって。豪華な声優陣も映画ファン的に嬉しくて。『ウォレスとグルミット』や『コープスブライド』、『コララインとボタンの魔女』などの名作・傑作を手がけたスタッフが集結している作品でもあって。でも、なーんか物足らないままに終わってしまったのは、うーん、私がオタク的なるものに毒されているからなんでしょうかねぇ? この映画には「燃え」も「萌え」も成分として全く足らないなぁ、って。印象としては『チキンラン』や『カーズ』を見た時と似た感じで、技術は凄いけど、こちらが押して欲しいツボは微妙に外したままに過ぎてゆくような、そんなアニメーションでした。何が足らないんだろ? フェティズムかしら? 日本にはケモナーってフェティズムが存在しているんですが、その嗜好のある人にならカスってる・・・かなぁ? ・・・うー。作品の価値を堕した視点から語ってるようで申し訳ありません。[映画館(字幕)] 6点(2011-06-03 21:24:18)(笑:1票)

1188.  少女たちの羅針盤 《ネタバレ》 「なんで殺人事件なんだろう?」って。羅針盤という4人の少女で構成された演劇集団のうちの一人が死んだ、そして犯人もその羅針盤の中のメンパーらしい、というミステリー要素が核に存在しているので、過去に戻っての物語が、じゃあ一体どういう経緯で壊れやすい繊細な束の間の時を過ごす4人の中で殺人が起きてゆくのだろう?そこにどんな悲劇があったのだろう?って思う訳じゃないですか。結果として青春物語としてのその繊細なひとときと殺人事件とがまるっきり融合していなくて。少女達が演劇集団を立ち上げ、路上ライブ、コンクールへと至ってゆく道はいちいち唐突な展開が多いという難点(省略の妙と言うよりは行間空け過ぎ)がありながらも、とても魅せてくれて、だけど内部で殺人にまで至る、その若さの中での破滅への道って一体・・・って思っていると、実はそこには至らずにアンフェアなミスリードによる陳腐なミステリーの姿が露わになる訳で。メンバーの一人を失った事から続いてゆく喪失と再生のドラマをそこに見る事もなく、もうミステリー部分は全く必要なかった、単にジャマだったんじゃ?と。メンバーひとりひとりが抱えた苦悩、問題、それらがキャストの好演によって痛みを伴って伝わってくるだけに、安っぽいクライマックスの復讐劇からラストにかけての無粋さには頭を抱えたくなるのでした。なんてもったいない事を・・・。[映画館(邦画)] 6点(2011-05-21 00:11:22)

1189.  阪急電車 片道15分の奇跡 《ネタバレ》 阪急今津線、ウチの近所で言うところの東急多摩川線みたいなものですかね。こっちは7駅12分って事で、もう少し短いですが。微妙に鉄分を含む私、去年は関西に二度行って阪急の京都線や嵐山線の茶色い電車を堪能させて頂きました。それはともかく。映画はあちこちにジーンとする感動的な要素が散りばめてあって、ちょっとホンワカしたキモチになっちゃうようなカンジがあって、だけど映画としてはかなり音痴。まず最大の難点は、ドラマとしてみーんなハンパ。メインの登場人物だけで8人存在するのですが、みんなちゃんとドラマを成立させきってないんですよね。電車で他の人と触れ合う事によって、少しだけ状況が変化しました、って描かれるのはそれだけ。じゃあ、その変化によって具体的にどういう結果になりました?っていうこちらの関心事には触れてくれません。「袖触れ合うも他生の縁」を描いた映画としても、映画の視点そのものが袖触れ合う程度でツッコんで行ってくれないのがもどかしくて。そのクセ、リンク関係はゴチャついていて、ラストの二人なんか、きっちり絡んだシーンあったっけ???みたいに自分の記憶を疑うハメになったりもして。それから沢山の「嫌な人間」が登場するのはドラマを盛り上げるために不快感を煽る安いテでしかありませんし(関西のオバちゃん達は個人的にはそんなに不快ではなかったですしねぇ)、頻出するテロップを始めとして説明的な映像が多すぎるのもなんとも。なので、映画としての完成度はかなり低いカンジです。でも、役者がみーんな、いい演技を見せるのですよね。子役からベテランまで、揃いも揃って上手いの。そりゃ泣かされるわ、って状態で。だから映画の印象も良く感じられたりして。実のところ、芸達者に救われ続けな映画ではありました。[映画館(邦画)] 6点(2011-05-01 17:06:46)(良:1票)

1190.  ガリバー旅行記(2010) 《ネタバレ》 散りばめられた映画パロディとか様々な固有名詞の羅列によってアメリカンナイズされてゆく世界とか、笑えはするのだけれども、本当に見たいのはこういうモノとは違うよね・・・って感じで。現代アメリカを基準に翻訳された物語は、視野がアメリカのライフスタイルに限定されるがゆえにあまりに表現の幅が狭く、その上ジャック・ブラックという俺様的個性の強い存在が更にそれを狭めているようで、普遍性などとは無縁の一発芸映画。ここまで矮小化されて一過性の作品として送り出されてしまうと、もう少しちゃんと作ろうよ、って思ってしまいます。ファンタジーですからサイズの違いによる質感の差なんてところまで拘ってケチ付けるつもりはありませんが、CGのレベルがやたらに低い(お姫様を救って掌に乗せるシーンやロボットに吊り下げられるシーンでの不自然な合成っぷりは前世紀レベル)あたりも「ちゃんとしてない映画」って感じを醸してしまって。それに短すぎな上映時間はキャラクター造形もドラマも世界の背景も全てが申し訳程度にしか描かれず、映画全体が目の前をササッと通り過ぎていったようで。ガリバーが触れる驚異の世界を、最新技術できっちりがっつりと見せてくれる「ちゃんとした映画化」が良かったんだけどなぁ。それでも退屈はしなかったのでこの点数で。[映画館(字幕)] 6点(2011-04-21 20:59:28)

1191.  トゥルー・グリット 《ネタバレ》 思ってた以上に『勇気ある追跡』で、そして、だったら正直『勇気ある追跡』(声:小林昭二)の方が面白いよねぇ、って。コーエン兄弟の映画が苦手で、そんな中では今回は普通に見られる映画(普通にって言葉を使うのは嫌いなんですけど、この場合は本当に普通に、ってカンジで)でした。対話シーンや暴力シーンにイガイガしたモノを感じるのは確かだけれども、お話は判りやすいし、映像は1ショット1ショットがキマっていてイイし。だけど、ヘビ以降、『勇気ある追跡』とは違うヨ!って主張し始めて、それがまあ、なんて言うか、余計な事をして・・・みたいに感じられて。『勇気ある追跡』はヘビで実質的な終わりみたいなモノなワケですが(はい、キム・ダービーの面白キャラ状態はここで終了、って)、今作ではハッピーエンドでは終わらせないぞとばかりに夢の中へ消えた男と現実を生きる女、みたいなハナシになって。アレを描く事で、この映画は何かご立派なモノへと変化したんでしょうかねぇ? ジョン・ウェインとキム・ダービーのシンプルなアンバランスっぷりに比べると、今作はちょいと複雑化した感じもしますが、それが必ずしも魅力には繋がってない気がするんですよね。単純にジェフ・ブリッジスよりジョン・ウェインのルースター・コグバーンの方が魅力的だし。『ノーカントリー』を見た時と同様、自分にはコーエン兄弟って随分と遅れてやってきたヌーヴェルヴァーグって印象なんですよね。[映画館(字幕)] 6点(2011-03-29 23:55:34)

1192.  ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島 《ネタバレ》 製作会社が変わっても、味付けがこれまでと同じなので少々食傷気味になってきました。せっかく原作は一作一作に違う個性があるというのに、なんで映画化に伴って同じようなフォーマットに無理矢理はめ込んでしまうのでしょう? 子供向けの平易な文体で書かれたおとぎ話を、娯楽大作へと変換するためのアレンジが、毎回、必ずしも良い事だとは思えないのですよね。原作にはないけれど映画では核になっている謎の霧や7本の剣の設定が、逆に類型的なファンタジー映画にしてしまっている感じ。オリジナルな親子のエピソードを入れた事、ユースチスのドラゴン化解除と海蛇襲来(マシュマロマンかいな)をクライマックスに持ってくる事、アスラン登場をラストまで引っ張った事(水戸黄門かいな)で娯楽映画としての見栄えは良くなったかもしれませんが、原作の、島をめぐってゆくワクワク感も牧歌的な味わいもすっかり消えてしまいました。基本、一話完結なので、パターン化されてしまうとつまらなくはないですが結構キツいモノがあります。ただ、打ち切りの危機を乗り越えて、こうして続きが製作された事は歓迎しますし、更なる続きに繋がってゆく事も期待してます(世に継続できそうにもないシリーズものファンタジー映画が大挙して存在している悲しさ)。さっさと作らないと、子役がどんどん大きくなっちゃいますが。それにしてもウィル・ポールターはユースチスといい『リトル・ランボーズ』といい、見事なクソガキっぷり。あ、次回作は2Dでいいです。3D加工前提にしてはカメラゆらゆら動き過ぎ。つーか、『タイタンの戦い』と印象が似てしまって、後でごっちゃになりそう。[映画館(字幕)] 6点(2011-03-29 23:21:37)

1193.  ツーリスト 《ネタバレ》 スターで映画を見るという事があまりないので、ジョニー・デップとアンジェリーナ・ジョリーが共演!みたいなところでワクワクする事もなく、予告編から予想される内容もありきたりに思えて決して心ときめかせるようなものではありませんでした。でも、結果的にはヒッチコック映画みたいな昔の娯楽サスペンス映画のノリで意外とまあまあ楽しめました。美しいベニスの街を舞台にしたサスペンスは、昨今のタイトでハードなものとは違って、なんだかのんびりしたムード。音楽もワザと前時代的にロマンチックに、また大仰に鳴って。ああ、肩の力を抜いて見て、って映画なのねって、その今時の映画らしくない大らかな空気を堪能しました。もっとも、アンジーをキレイキレイに撮りきれてないとか(メイクが作り過ぎで『サンダーバード』のペネロープみたいだし、ライティングがマズくてコワいカオが何か所も)、最初から予想付いちゃうオチとか、ミスリードの方法が強引過ぎるとか、難点はいっぱいあるので素晴らしい映画!とは言えませんが。どうせならもう少しコメディ寄りにしちゃって良かったんじゃないかな。完全に古き時代ののどかなサスペンスでも。狙撃隊とかタイトルの出し方とか、現代的なニオイがせっかくの雰囲気に水を差しちゃってて。どうせハナからリアリティなんて無きに等しいのだから、何をやったっていいのですしね。[映画館(字幕)] 6点(2011-03-06 15:06:40)(笑:1票) (良:1票)

1194.  ザ・タウン 《ネタバレ》 凶悪な犯罪者のドラマなので、基本的に感情移入はできず。だから自分の中では追われるシーンや包囲されるシーンでも、少なくともサスペンスものとしては成立してないんですよねぇ。悪い奴らなんだから、さっさと捕まってくださいな、って思いながら見ておりました。環境や生まれ、血のせいにすんなよ、みたいな感じで。ゆえにラストは、あれってアリなのか?って。結局、彼は最後に花屋で一線を越えてしまった訳じゃないですか。たとえ倒すべき悪であっても。あの時点で最早歩むべき道はないよ、と思ったら・・・。でも、これってつまりはかつてベンが脚本を書いた『グッドウィル・ハンティング』のダークなマイナスベクトル版。この映画の内容じゃあ、とてもじゃないけれど「悪いのは君のせいじゃない」とは言えないんですけどね。ベン、90年代のセンスをずーっとひきずってるんじゃない?みたいな。映画を見ていて他に思い出したのって、同じ90年代の『パーフェクト・ワールド』『ヒート』『ショーシャンクの空に』だし。こういう犯罪映画が予め定石を踏んでゆくのが見えているっていうのって、なんかどうも毎回ピンと来なくて、だからってラストだけ意外?で納得できるかって言うと、そんなワケもなくて。ただ、映画的にはテンポ良く、見せ場もあって退屈はしませんでした。街の空気を匂わせるような風景描写も生きていましたし。そして、それだけ。[映画館(字幕)] 6点(2011-02-09 15:07:54)

1195.  ちょんまげぷりん 《ネタバレ》 タイムスリップものとしての面白さ、要素が絶対的に不足しているような気がしました。安兵衛が体験する事になるカルチャーギャップの描写が、なんか薄いんですよ。彼の演技の硬さのせいもあると思うのですが、そこが弱いためにギャップから生じる笑いやドラマの温度が上がってゆかず、そんなモンでいいのかなぁ?って感じに思ってしまって。スイーツに出会う事で、彼の才能が開花するっていう部分、当然、お侍さんとスイーツってところのギャップの面白さこそがキモになる訳ですが、彼があまりにも平然とこなし過ぎちゃってるんですね。もうさっさと現代の日常生活に慣れ、独学でどんどんスイーツを作り上げていっちゃう。言葉も文字もそう簡単には理解できないでしょうにねぇ。侍としてのスキルがスイーツに反映されて、っていうような部分もあまりないですし(コンテストの雪くらいですよね)、あれが侍以外の何者か、宇宙人とかでも別に物語は成立しちゃうんじゃない?っていう。最後の最後にタイムスリップものらしいエピソードが登場しますが、アレとてこれまで何十何百と繰り返されてきたパターンのモノで当初から予想できた、意外性はまるでないものですし、もう少しヒネリが欲しかったと思います。シングルマザーの問題や会社での地位の問題、更に周囲の人々等、色々描いた事を全放置で終わらせてしまった感もありますし。映画全体の雰囲気は良かったので、クライマックスの暴力的なシーンなんかはナシで、そのホンワカとした部分をもっと克明に、長く見せてくれればもっと楽しめたと思います。[映画館(邦画)] 6点(2011-02-07 21:54:04)

1196.  毎日かあさん 《ネタバレ》 あららら。コレ、同じエピソードを元にした映画『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』と逆なんでないの? 『毎日かあさん』ってのは毎日新聞に連載されてるマンガにしてテレ東で放映されているアニメ。サイバラながらバリバリのファミリー向けなワケですよ。ところが、それを原作とする映画はPG-12が相応しいんじゃない?って凄絶な描写が続出するシロモノになっちゃって。『毎日かあさん』と言えば、サイバラの実生活を元にしたエッセイマンガで、だけど、その凄絶な部分の描写は意識的に避けてた訳ですよ。でも、これは離婚に至るアル中暴走部分をしっかと描いていて、何度か突如として登場する幻覚シーンの暴力性がザラッとした感触を与えて、とてもではありませんがファミリー映画として相応しいとは言えないシロモノになっていて。『酔い~』はアルコール依存症が主題として存在しているがゆえに、その描写がもっと欲しかった訳ですが、『毎日かあさん』は家族の日常の面白さが主題でないの? キョンキョンは出てきた瞬間にサイバラだ(笑)ってくらいに化けてましたし、それ以上に永瀬正敏の鴨ちゃんは凄みすら感じさせる鬼気迫る鴨ちゃんっぷりで、ファンとして心動かされまくりでしたが、でも、あまりにいじり過ぎな映像表現(現実と回想、現実と幻覚を舞台的に同一画面上で描く、説明なく時間が戻る)も含めて、コレは『毎日かあさん』なのか?と。サイバラ映画は毎回若手監督の自慰的実験用素材か? サイバラ史上最もメジャーなタイトルで観客を巻き込んでソレをやっていいのか? むー。きっちり鴨ちゃんとサイバラのエピソードをそのままの名前で描いた点自体は良かったのですけど、『毎日かあさん』としては暗過ぎ。ゲージツ性は原作にある叙情だけで十分。あと、エンドクレジットの最後の1つ前の写真は反則。蛇足ですが、愛ちゃん役が『酔い~』では市川実日子、今回は田畑智子。いちいちこちらのツボを突いてきます(笑)。[映画館(邦画)] 6点(2011-02-05 21:35:31)(良:1票)

1197.  RED/レッド(2010) 《ネタバレ》 「意味あり気な表情をアップでナメてパン」みたいな、全編『凡作の撮り方』の教科書通りに撮ってみましたって風情がかなり残念な感じの映画ではあります。もっと面白くできるであろう素材に溢れていながら、それを十分に活かす事なくそこそこに仕上げたような。モーガン・フリーマンなんて、せっかく最初に不死身キャラ的ポジションを見せたのに、そのキャラクターを活かす事なく、あんな退場の仕方をさせるなんて肩透かしもいいところ。最後の最後まで、いつまた出てくるのかと期待したのに。でも、現役を退いた人々の物語という事で、無理した見せ場インフレ状態の騒がしいばかりなアクション映画にはならなかった点は良かったと思います。危機的状況下でも経験と熟練に裏打ちされた的確な対処をしてゆく面々、ゆえにキャラ的には表情の豊かさに欠ける嫌いがあるものの、そこは場数を踏んで達観した者ゆえの安定感であると好意的に解釈させて貰いましょう。ギリギリのスリルとサスペンスばかりってのは、逆に未熟者だからって事ですもんね。それにしても、70年代から映画を見てる身にとっては、ボーグナインこそ往年の名優ですが、ウィリスとかマルコビッチとかの80年代に出てきた人々を勇退したジジィ扱いするのには呆然。まだせいぜい中堅くらいじゃない?ってくらいで、でも、じゃあベテランは誰?って思い返した時に、もう多くのスターがこの世を去ってしまった現実に、自分のトシを思い知るのでした・・・。[映画館(字幕)] 6点(2011-02-02 21:44:47)(良:2票)

1198.  相棒 -劇場版Ⅱ- 警視庁占拠!特命係の一番長い夜 《ネタバレ》 まだ前作よりはまとまっていたと思うものの、面白かったのは前作の方なんですよねぇ。前作を見た時はテレビの『相棒』を全く見ていない状態、今回は再放送を含め、かなり見ている状態だったという事で、まるっきり映画に臨む姿勢が違ったというのもあるのですが。派手な見せ場は最初の人質籠城事件(あっさり終わります)と何度か登場する船内での銃撃戦くらいで、残りは地味な捜査シーン。真実に徐々に近づいてゆくという展開は前作よりもいいのですが(前作は捜査の殆どが実は無駄という)、結局今回も「盗聴された音声」という、特命係にとっても(事件解明の直接的な、あからさまな証拠)組織にとっても(私ですら盗聴されたものに証拠能力はないって事は知ってるのに、何故、特命係はあえてああいう方向に持って行ったのか、ちょっと意味不明)やたら都合のいいシロモノが登場してしまう点で、あまり褒められた脚本ではないです。もっとも、今回最大の難点は、ラストが明らかに蛇足だという事。このエピソードの存在によって本筋は翳んでしまい、テレビでの続きをお楽しみに!という宣伝色が強くなり、テレビ局主導のファンムービーですよ、と強調されてしまったようで。映画は映画だけで勝負して欲しいものです。それにしても、右京のキャラが未だによく判っておりません。右京は情に流されず、法と正義を貫くキャラゆえに、時として冷酷にも思えてしまう、みたいな存在なのかと思っていると、この映画と年始のスペシャルでは犯罪を未然に防ぐのはいいとして、その未遂犯を見逃してしまうんですよね。女には弱い、という事なのかしら?[映画館(邦画)] 6点(2011-01-10 09:29:19)

1199.  ロビン・フッド(2010) 《ネタバレ》 頭の上のリンゴは?・・・って、そりゃウイリアム・テルだ。ラッセル・クロウの演技がずーっと一本調子でキャラに面白味が欠けているのが大きな難点なのですが、予想していたよりはシンプルな娯楽映画として楽しませて頂きました。リドリーとラッセルで時代モノですよ、って言ったら、それだけでもうヘヴィだ・・・ってカンジですけど、そんなには歴史的背景を語る政治シーンとか続いたりしなくて(あるにはありますが)、物語がどんどんと転がっていって。クライマックスを迎える前のタメがクドい感じはあるものの、悪いヤツをやっつける痛快活劇ってカンジで。CGもそーんなに目立つような使い方はなくて、自然の中で展開するダイナミズム溢れる映像で魅せます。ブランシェット姐様は相変わらずステキだしね。ただ、前世紀の終わり頃に発病したリドリーの『プライベート・ライアン』好き好き病は治らないどころか悪化しちゃってますねぇ。今回は笑っちゃうくらいにロコツで、どれだけ影響を受けてるんだ?っていう。それまでの彼のセンスだけで十分通用すると思うんですけどねぇ。[映画館(字幕)] 6点(2010-12-26 14:20:21)(笑:1票)

1200.  バーレスク 《ネタバレ》 「アギレラ」って、怪獣の名前か『ドラクエ』の呪文みたいやね。でも歌はパワフルで聴かせるわぁ。で、だけど映画にちゃんと彼女の個性を生かせたのか?って言うと、必ずしも・・・って感じがして。マリリン・モンローをリスペクトした前半は大変に楽しませて頂いたんですよ。今の時代の感覚の中に『紳士は金髪がお好き』を織り込んでみせるって、その音の鳴らし方も含めてステキやわぁ、って。ところが中盤、物語がどうもアヤシクなってしまって、それはヴァーホーヴェンのラジー賞映画や、踊るバーテンダー姐さん達の映画を強く強く思い出してしまって、そしてそれらから抜き出る事なく、いや、それどころか、それらよりももっとぬる~く進行したまま終わってしまったなぁ、という感じで。彼女は役者としては大根なので、前半の無邪気な田舎娘って役どころには合っていても、後半の舞い上がって調子コイたあたりはただのバカに見えてしまうんですよね。メイクやヘアで変化させるにも限界があるよなぁ、って感じだし。店長の盲目的な店への拘り(そもそも何が彼女をそこまで拘らせるのかは不明)や、バーテン兄さんの二股バカっぷりも含めて、なんだか軽薄な人々の浅はかな物語という印象で。まあ、そんなところはどうでもいい、ただステージの歌と映像だけで十分、って事なのかもしれませんけど、いちいちエロティックなネタばっかりだしねぇ。歌で魅せるにはエロがジャマ、って。彼女の歌は良かったけれど、でもこの映画よりもライブの映像の方がもっと良さそうな気がして仕方ないのですが。あ、手持ちカメラの多用とカット割り細かすぎなのがウザい映画なのですが、そのワリに構図がキマってるカットが結構あったのが見モノではありました。[映画館(字幕)] 6点(2010-12-23 21:30:07)(笑:1票) (良:1票)

080.32%
1220.87%
2421.66%
31234.87%
431912.64%
548519.22%
654821.71%
745618.07%
830011.89%
91827.21%
10391.55%

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS