みんなのシネマレビュー |
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1241. ハングリー・ラビット 《ネタバレ》 好きなストーリー。好きなキャスト。 ニコラス・ケイジは言わずもがなだけど、ガイ・ピアースの怪しい感じが好きですねぇ。 でもなんか途中中だるみしちゃったな・・・。 そもそもたいしたフォローもなければ、綿密な作戦というわけでもない殺人計画を、素人に遂行させるのは土台無理があります。 ニコラスの歩道橋でのやつは偶然うまくいきましたが、ニコラスを襲撃したおじさんは案の定失敗しちゃっているじゃないですか。こんなやりかたじゃ失敗のリスクのほうが高すぎますよ。 ・・・・なんて細かいことを気にしなければ、そこそこのクオリティで面白い映画に仕上がっていると思います。 でもニコラス演じるウィルは任務を達成したはずなのに、サイモン率いる組織から命を狙われて、なんかそこが腑に落ちなかったな… だってウィルの命を狙う理由がないよね?それともウィルがいらんこと警察に口を割らんように口封じのつもりなんでしょうか。だとしたら今まで実行犯として使われてきた一般人たちはみんな口封じに殺されちゃったってことになりません?システムとして能率が悪すぎでしょ… ハングリー・ラビットの存在を暴こうとしたテープをメディアに持ち込むラスト。 受け取ったメディア関係者もやはりハングリー・ラビット。 こんなことじゃないかと思いましたが、こーゆーよくあるオチは好物です。 それにしても親しい人を殺された人多いなぁ。物騒な街だ。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2022-11-10 01:17:32)《改行有》 1242. アフターショック 《ネタバレ》 最初の40分くらいがひどく退屈で、そんなに尺が必要だったのか疑問。登場人物たちに感情移入させるための40分なんでしょうけど、正直この個性的な面子なら15分~20分くらいで十分だったように思います。 こーゆー映画にしては生き残りゼロ。最後のねーちゃんも津波に飲まれて助からなかったものだと解釈します。 イーライ・ロス演じるグリンゴ、このザ・主役って感じの人が途中で消えてしまうのがかなり意外でした。 じゃあここからポヨに選手交代か?と思ったらポヨも戦線離脱・・・。全く先が読めない展開が続きます。 ザ・脇役かと思われた消防士は最後までちゃっかりいるし、しかもこいつがラスボスになったりと、先が読めないというよりやりたい放題のストーリー。純粋な災害ものとして見始めちゃったから、思わぬ展開に面喰います。 疑心暗鬼のおばさんがポヨに発砲しちゃうシーンなんかは、さもありなんって感じで好きなんですけどねー。 あまりに悲惨で悪趣味で救いがないから、少々ゲンナリしちゃいました。 もう少し救いを残してくれても良かったような・・・[DVD(字幕)] 6点(2022-11-10 00:55:38)(良:1票) 《改行有》 1243. シュガー・ラッシュ:オンライン 《ネタバレ》 アニメムービーとしては面白いのだけれど、ストーリーがいまいち好きになれない・・・ ラルフは前作で辛い境遇を乗り越えたのだから、もう少し精神的に成長していてほしかった。ヴァネロペを好きなのは別に構わないけれど、依存しすぎているのが見ていてイタイ。 ラルフは前作でも利己的な欲求に突き動かされて大惨事を招いたのに、今作でも同じことをやっている。いい加減にしてほしい。 この映画で好きだったのは2点。 ひとつはスローターレース。ここでのヴァネロペとシャンク達のカーレースはただひたすら楽しい。そのスピード感もアニメーションも一見の価値あり。 そして二つ目はインターネットの世界観。やたら広告が出てくるシーンが妙に笑えます。 映像やアイデア、世界観は文句なしの出来栄え。 それに対し、ストーリーやキャラクターにいまいち魅力を感じられなかったのがなんとももったいない。 序盤でラルフがヴァネロペのために新しいコースを作ります。これを伏線にはできなかったものか。 ヴァネロペニはシュガー・ラッシュを捨ててほしくなかった。ラルフのことも。 スローターレースに感銘を受け、シュガー・ラッシュにラルフたちと一緒に新しいコースやレースを作り出すみたいな、そーゆー路線だったら素直に称賛できたかもしれません。 これじゃあただのワガママで飽きっぽい尻軽な女の子だよ・・・[ブルーレイ(吹替)] 6点(2022-10-30 02:38:39)《改行有》 1244. シュガー・ラッシュ 《ネタバレ》 ゲーム版トイ・ストーリー。 ゲームセンター閉店後、実はゲームのキャラクターたちはそれぞれの人生を楽しんでいるんですよっていうお話。 で、あるゲームで悪役のラルフ。 みんなの輪に入りたくてヒーローを目指す。 なぜ自分は悪役なのか?なぜ自分はこんな人生なのか? 自分の存在意義そのものに疑問を抱き、新しい自分、新しい人生を手に入れようとする。 テーマそのものはいくらでも深く掘り下げられそう。 でもこの作品はそんなことはしない。 あくまでDisneyアニメ。問題提起はしつつも子供が対象。見るひとに楽しんでもらう。子供たちに楽しんでもらう。そんなエンターテイメントを目指している気がして好感がもてます。 そーゆースタンスは好きです。あくまで映画は娯楽です。 ただこの作品、ちょーっといろいろ詰め込みすぎではなかろうか。 特に、ターボとバグの2つの脅威を用意してしまったせいで、ずいぶんと話がとっちらかってしまったような気がするのですが… もっとレースゲームならレースゲームに的を絞ってくれたほうが良かったのではないかな… バグがシュガーラッシュのゲーム世界に来たのだって、元凶はラルフ。ラルフの利己的な目的で引き起こされたものです。 後半はともかく、前半のラルフはどーにも自分勝手が過ぎるうえに、お調子者なのであまり魅力的なキャラクターとは言えませんでした。 もっと前半から、『悪役』という役柄なのに、実はだれよりもずっと良い人っていうわかりやすい人物設定のほうが良かったのではないかな…[ブルーレイ(吹替)] 6点(2022-10-17 07:48:43)(良:1票) 《改行有》 1245. ミッション:8ミニッツ 《ネタバレ》 導入部分。「君は誰だ?」で、いきなり物語に引き込まれます。 唐突なミステリー。そしてやはり唐突な列車の大爆発。そしてまたまた唐突な謎の密室。 自分がどーいう状況なのかまるでわからない。詳しい説明が一切ないまま、再び列車の中へ… とても興味を惹かれる展開ではありますが、かなり早い段階で『この人の肉体はもう存在していなくて、脳だけが生きているのでは…』という予感が頭をよぎります。結論から言えばまったくその通りというわけではなかったのですが、かなり近いオチでした。 よくわからないのがラスト。記憶の世界での最後の8分間。‥‥だと思ったのですが、8分が過ぎても記憶の世界が終わらない。それどころか記憶の世界のはずなのに、そこから電話をかけて過去のリアルと電話がつながって、未来を変えた…?いや、この解釈は合っているのか? どうして最近のSFはやたら小難しくしたがるのか… つまらなくはなかったのですが、もっとわかりやすいストーリーのほうが好みです。 ちなみに、あくまで記憶のベースが列車爆破で亡くなった教師のものだとしたら、その教師が知りえない情報をその記憶から見つけ出すってのは土台無理だと思います。 その教師が実際に見たものの中から、犯人につながるものを発見して、それを報告して…、という展開にしてほしかったですね。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2022-09-25 22:28:41)《改行有》 1246. カラスの親指 《ネタバレ》 阿部寛は好きな役者さんですが、唯一の欠点が台詞が聞き取りづらいこと。この作品ではそれが特に顕著に感じられます。あんまり台詞が聞き取りづらいときは撮りなおしたりしないんでしょうかねぇ~。それをせずにOKが出ちゃうってのは、なんだかなぁって感じです。 原作、脚本はよくできていて面白いと思います。ただ長い。この内容だったら90分とは言わないまでも、2時間以内にはまとめられそうです。特に、中盤のみんなが仲良くなっていくシーンは明らかに尺を取りすぎだと思うのですがいかがでしょう? ストーリー上必要な尺は長さを感じさせないものです。途中ではっきり中だるみを感じてしまった以上、おそらく無駄な部分はあったんじゃないかな。 一番の見せ場であるヒグチ達から金をだまし取るシークエンス。緊張感を演出したいのはわかるのですが、ここはもっとテンポよく見せたほうが爽快だったように思います。冒頭のユースケ・サンタマリアをだますシーンの爽快さに負けちゃうのはいかがなものかと。 それにしてもタイトルのカラスの親指が武さんではなくて入川のほうを指していたとはね…これは一本取られました。 アパートのボヤ、嫌がらせ、脅迫、まさか全部仕込みだったとは…まんまと騙されちゃったなぁ… 石原さとみも能年玲奈もかわいいし、ストーリーも良い。好きな役者さんが揃っているのに、‥‥なんか惜しい。[ブルーレイ(邦画)] 6点(2022-09-18 21:53:56)(良:1票) 《改行有》 1247. ミスター・ガラス 《ネタバレ》 ミスター・ガラスやビーストは仕方が無いにしても、ダンにまであんな最期を用意するとはひどすぎるんじゃなかろうか。 それもあって、映画自体は決して悪い出来ではないんですが、7点はつけられないかな・・・。 それにできることならオオサカタワーで戦ってほしかったっていうのもあります。 ずっと的外れなことを言っていた精神科医。実は秘密結社の人間で、すべて承知のうえだった…。ええ~、そのサプライズいります?逆に安っぽく、つまらなくなっていませんか?私は正直がっかりしました。 3人の特性を否定してきた精神科医に、3人がその実力を見せつけあっと言わせてほしかった。 『もちろん知っているから驚きはしないわ。』なんてスタンス面白くもなんともない。ありきたりでも良いから、わかりやすいカタルシスが欲しいのです。 3作連続で見たおかげで、回想シーンなどにぐっとくるものが多くて、そこはシリーズものの良さが出ていました。 息子やケイシーの再登場も嬉しい。シリーズものとしての完成度は高いと思います。あとは純粋な好みの問題で今作の評価は分かれると思います。 すべて施設内での攻防に終始したのは盛り上がらなかった原因の1つかもしれないですね。 やっぱこーゆー映画は劇中でのオーディエンスの存在は大事だと思います。 まあシャマラン監督に、盛り上げていこうという意思がそもそも無かったかもしれませんね。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2022-09-12 02:37:52)《改行有》 1248. TIME/タイム 《ネタバレ》 設定、アイデアは好き 世界観は…どーかな~? SFはよほどうまく作ってくれないと、世界が狭く感じられてしまいますね。世界に広がりや奥行きを感じられないのが残念。こじんまりとした世界での逃避行。 そもそも富裕層と貧困層しかいないような世界の描きかたは発想が貧困じゃないでしょうかねー。中流階級が多くいて、富裕層と貧困層はマイノリティー。そのあたりは現実と同じくらいの配分にしたほうが世界を広く感じるし見ごたえもあると思いますけどね。 アマンダ・セイフライドはかわいいし、主人公も悪くはなかったのですが、感情移入するまでには至らず。 貧富の差が激しい世界を根底から覆すのかと思いきや、やっているのは強盗…。どーにもカタルシスを得づらい…。 序盤から中盤にかけては結構わくわくしながら見ていたんですけどねー。 大金(時間)をつかんだ直後に訪れる母親の理不尽な死。体制そのものに怒りを感じ、現体制を根底からひっくり返す、そんな壮大な物語を期待しちゃったのが悪かったのかなぁ‥‥[ブルーレイ(字幕)] 6点(2022-08-31 03:07:45)(良:1票) 《改行有》 1249. ポテチ 《ネタバレ》 この作品はオチが途中で読めてしまうかどうかで評価に多少差が出るかもしれません。映画をよく見る、あるいは小説をよく読む人ならオチはわりと早めに想像がつくかもしれないですね。 だとしても、ポテチの塩とコンソメのくだりで濱田岳が涙するシーンはぐっとくるものがあります。 ちょっとサスペンス臭漂う入り方で映画が始まりますが、中身はヒューマンドラマに終始したことが良かったように思えます。 濱田岳演じる今村忠司が、自分のことより自分の母親の心配をするのが良かったです。球場で尾崎が代打で出場したときに、母親に本当の息子の姿を見せてあげようと一生懸命なのはなかなかの名シーンです。 で、そうなってくると主人公の空き巣設定がなんか邪魔になってきます。 オープニングで親分・・・いや、専務か。専務が『自分たちは義賊だ』みたいなことを言っていますが、やっていることは立派な犯罪です。どーもそれが感情移入のジャマになって仕方が無い。 木村文乃さん演じる若葉さん、凄く良かったです。何も知らない母親も、ザ・母親って感じで良い味出ていました。 できることなら主人公には空き巣などせず真っ当な仕事に就いてもらって、若葉さんと結婚し、3人で末永く幸せに暮らしてほしいものです。って思っている時点で、しっかり感情移入しているじゃないか、自分。[DVD(邦画)] 6点(2022-07-20 07:34:23)(良:1票) 《改行有》 1250. モンスター・ホテル クルーズ船の恋は危険がいっぱい?! 《ネタバレ》 今回はドラさんの恋のお話。 そーなってくるとお相手の魅力が大事になってくるわけですが、このお相手が魅力的とは言い難い人物。特にビジュアル。 恋のお相手が敵であるという設定は良かったんですけどね。このストーリーでヒロインに魅力が感じられないと面白さは半減するでしょう。3作の中では上記理由により一番ストーリーに惹かれなかったかな。 アニメーションは抜群の出来。 豪華クルーズ船が登場したとき。アトランティスに着いたとき。海底火山に行ったとき。数々のトラップを、行きはダンスで、帰りは猛スピードで駆け抜けたとき。わくわくポイントは盛りだくさんです。 クラーケンとヴァン・ヘルシングのコンビもラスボスとして良い味出していましたね。 だから見ていて飽きるということはないのですが、個人的に一番ぐっときたのがメイヴィスのやきもちだったりするもので。 悪くはないのですが、今一つ『面白かった』と心の底からは言えない感じです。 ほほえましい作品ではあるんですけどね。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2022-07-15 03:58:37)《改行有》 1251. ハンガー・ゲーム FINAL:レジスタンス 《ネタバレ》 もはやハンガー・ゲームではなくなりましたが、望んでいた革命の始まり。 まさに副題の『レジスタンス』に相応しい内容。 今作ではピーターに代わりゲイルがカットニスのそばに付き添います。 正直このシリーズがなぜ世界でヒットしているのかさっぱりわかりませんが、もしかすると両手に花状態のカットニスに自分を重ね合わせて、世界中の女子たちが悦に浸っているのかもしれませんね。 それにしてもカットニスはそばにいる男にすぐなびいちゃうんですね。これは付き合う相手は大変だ。 恋愛パートはともかく、ストーリーは今までの中では一番マシ。 ハンガー・ゲームという理不尽と独裁の象徴のようなゲームがきっかけでこの反乱が起きているのだとしたら、75年間全く何も反乱が起きなかったことには疑問符がつきます。 そして思っていた以上に狭い世界。 第12地区の人口が10,000人。他の地区も同じくらいの人数だと考えても全地区あわせて120000人しかいません。福岡の約50分の1の人口です。そんなに生産性が良さそうでもないのに、たったこれだけでの人口でキャピタルの人たちと自分たちの生活を支えられるほどの経済活動ができるのでしょうか。しかもただでさえ数少ない貴重な労働力ためらいもなく次々と殺してしまう。いやいや、何十億というなかの10,000人ならまだしも。なんとお粗末な世界設定なんでしょう。 まあそーいったファンタジーに目をつむれば、数少ないアクションを最大限に活かしたエンターテイメント作品として悪くない出来だと思います。 スター・ウォーズが好きな人とは相性が良さそうです。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2022-07-12 03:39:30)(良:1票) 《改行有》 1252. BLACK & WHITE/ブラック&ホワイト(2012) 《ネタバレ》 軽いノリのライトアクションコメディ。1980年代から1990年代にかけて流行った刑事バディもののノリ。今作の2人の主人公はCIAの特殊捜査官ですが、たとえ刑事でも全く同じ内容の映画になりそうです。 一応悪いやつもいるにはいますが出番はオープニングでほぼ終わり。物語の9割はラブコメなので、この悪役の影は限りなく薄い。 だめじゃないけど、サスペンスアクションにもう少し力を入れてもらったほうが、よりコメディの部分が活きる気もします。激ヤバな状況を軽口を叩きながら乗り切っちゃうような、そーゆーのが好きです。 今作はサスペンス色もアクションもほとんど力を入れていないので、とにかくユルユル。コメディ全開。でもちょっとだけ犯罪組織の動きを匂わすもんだから、どーしても刺激や緊張感が欲しくなってしまいます。 ラブコメのほうはなかなかの出来だと思いますよ。特にコメディ部分ですが。卓越したCIA捜査官のスキル。科学力。組織力。それらを総動員してやることが、一般女性のストーキング。こーゆーのは大げさにやればやるほど面白いので、そーいった意味ではよくできています。特にそれぞれのチームのメンバーが大真面目にローレンス(リース・ウィザースプーン)の身辺調査をしているのが面白い。途中まではチームのメンバーも『ハインリッヒと何の関係が?』と尋ねていたのに、いつの間にかもう何となく事情を察して尋ねなくなっているのがちょっと面白い。挙句の果てにはお互いのチームをちょっとライバル視している節もあったりして。 どうせ最後は二人ともフラれるんだろうと思っていたのですが、なるほどそうきましたか。これは後味の良い終わり方ですね。 映画のラストをケンカと笑いで〆たのも好印象です。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2022-07-08 14:33:19)(良:1票) 《改行有》 1253. モンスター・ホテル 《ネタバレ》 予想以上に多種多様なモンスターがたくさん出てきてそれが楽しい。 ただアメリカのアニメって、だいたい全部同じようなノリなんですけど、とにかくドタバタ。それが許容できる範囲かそうでないかは結構大事。今作はちょっとドタバタすぎてうっとうしいなぁと感じる部分も。しかもあまり必要性のないドタバタ。よってストーリーの進行はもたもた。テンポが良いのか悪いのか。やや中だるみしちゃいます。個性あるモンスターたちのおかげで何とかもっているという感じ。 ストーリー自体はベタな家族愛、異種族間恋愛というありふれたもの。既製品大好きな私にとってはありふれた物語であっても面白ければ問題なしです。 簡単に筋を追うと、ドラキュラの妻が人間に殺されている。妻の忘れ形見の娘を守るため、モンスターだけが安心してくつろげるホテルを造る。娘がホテルから出ていかないよう画策する。そんなホテルに人間の若者が迷い込んでしまう。うん、良いと思います。 でもなぜかいまいちストーリーに乗り切れない。ドラキュラとジョナサン(人間の若者)のやりとりがくどすぎて、なかなかストーリーが進まないからかもしれない。 それだったらジョナサンがさっさと人間だということがばれちゃったほうが面白かったもしれない。そこからモンスターと人間の交流メインで少しずつ誤解を解いていくようなストーリー展開のほうが、この作品が伝えたいメッセージをよりしっかりと伝えられたんじゃないかな。 終盤、人間のモンスターフェスティバルに迷い込んじゃうのがすごく好き。でもそっから先の飛行機のくだりはちょっとくどい。長すぎます。 アイデアも映像もキャラクターも良いのに、どうにもその良さを生かし切れていないのか、感情移入しきれないまま終わっちゃいました。 私はドラキュラの妻も実は人間だったっていう真実のほうが良かったと思います。[ブルーレイ(吹替)] 6点(2022-06-20 14:37:10)《改行有》 1254. インモータルズ/神々の戦い 《ネタバレ》 序盤からわりとテンポ良くストーリーが進んでいきます。神話をベースにしているからって、もったいぶった感じを出していないのは好き。 ハイペリオンの軍勢はわかりやすいほど悪。残虐非道。この人たちが徹底的に過激でグロいから、映画がダレません。ただ、そーゆーとことん悪の限りを尽くすのが前半のストーリーなら、後半はそれを凌駕する逆襲のストーリーを用意してほしいものです。この監督さんがストーリーに拘らない監督なんてことは、こちらは知りません。私は映画を見たいのです。映像だけを見たいわけではないのです。 とにかくこの作品には逆襲、復讐のカタルシスがてんで足らないです。 テセウスは多少強いですがそれだけ。相手の数が多ければ結局やられてしまう。最初はそれでもかまいません。そこから成長してゆくのも映画の醍醐味だから。でも成長しない。テセウスも。その仲間たちも。 ピンチになれば神様がかけつけてくれる。そのシーン自体は見ごたえがあって楽しいのですが、それと同時に主人公たちも強くなってくれないと盛り上がらんのです。 伝説の武器を手に入れて強くなるのだってこの際OKです。実際に伝説の弓を手に入れて強くなった・・・・かと思ったらあっさりその弓を奪われて、ハイペリオンの最終目的のために弓は使われて消滅。いや、確かにそーゆー話ではあったけどさ。本当にその通りにしてどーすんのさ。敵の切り札であるはずの弓を主人公が手に入れて、逆にその弓で悪の軍勢を撃退して復讐を果たすっていうのが爽快なんじゃないの?わかってないなもう。なんか見たいものを絶妙にずらされて結局見れずじまいみたいなモヤモヤする映画でした。 ちなみに巫女役に立たなすぎ。この人の力で弓を見つけるのかと思ったら、なんか偶然みたいに見つけちゃってんじゃん。これじゃあ巫女はただおしり出すだけのお色気要員だよ。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2022-06-12 02:56:56)《改行有》 1255. グリーン・ランタン 《ネタバレ》 ヒーローもの好きなんですけどね。そんなヒーロー大好きな私が見ても盛り上がりそうで盛り上がり切れないヒーローもの。 イメージしたものをなんでも具現化できるチートみたいな能力があるんだったら、最初から太陽を具現化して焼き尽くしちゃえば?とか思ったらだめなんでしょうね。ってゆーかそんな反則技が使えるのに怖いとかなんとかうじうじ。いやいや、怖いものなんてないでしょ。なんでも具現化できるんだったらさ。最新戦闘機相手に無茶なドッグファイトをしていた人と同一人物と思えないんですけど。 グリーンランタンの星で突如始まるトレーニングは好き。こーゆーノリは好き。異星人たちとの交流も楽しい。グリーンランタン同士がお互いいろんなものをイメージして具現化するバトルも楽しい。 パーティーで墜落するヘリからヒロインを救出するシーンも良い。そのアイデアもヘリをスポーツカーにしてサーキットを作っちゃうていうぶっとんだアイデア。こーやってみると、見所と言えるシーンはいくつもあります。なのになぜか映画的盛り上がりがいまひとつ。 やっぱ最近のヒーローものやSFにありがちな、スピリチュアル展開が肌に合わないのかも。『恐怖を糧に・・・』とかいう曖昧なもんを武器にされるからいまいちバトルが盛り上がらん気がするのです。スーパーマンとかサム・ライミ版のスパイダーマンとか、今まで大ヒットした映画ってゴリゴリの物理VS物理のわかりやすいバトルばかり。 『だって、それってありきたり・・・』いや、ありきたり上等でしょ。使い古されていたって面白いものは面白いんだから。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2022-06-05 07:24:47)《改行有》 1256. アイス・エイジ4 パイレーツ大冒険 《ネタバレ》 突然訪れる天変地異。 氷山や氷の塊を船にして海をさすらう。目指すは妻と娘。 今作では娘の自立や父の子離れ、真の友情などのテーマが盛り込まれています。ただ、弱い。 映画自体のノリはアトラクションムービーとなってしまっているので、中途半端なドラマは相性が悪いように思われます。やるならもっと真剣にドラマパートでうならせてくれないと、映画のテンポを損なうだけの結果になってしまいかねません。 こーゆーノリの映画にシリアスなドラマを入れるギャップは嫌いではありません。できれば笑いや映像の凄さで誤魔化さずに、丁寧にドラマ部分を掘り下げてほしかったです。 また、今作で用意されているエピソード。娘ピートとイケメンマンモス、友人ルイス(モルホグ)との三角関係。キャプテンガットとガット海賊団とのバトル。ガット海賊団シーラとディエゴの恋物語。シドの祖母の秘密の友人。そう、はっきり言ってエピソード過多。キャラもパンク状態。もともと薄味気味になりつつあったのを更に薄くしちゃって、もはやほとんど味がしなくなっちゃった感じ。何でもかんでもつめこめば良いってもんじゃないでしょ。 映像的には相変わらず高い技術のアニメーションで、見ているだけで楽しい。それは間違いありません。ですが映画として、アニメとしての面白さを問われると正直物足りません。う~ん、しばらくするとその中身のほとんどを忘れてしまいそうです。[ブルーレイ(吹替)] 6点(2022-05-26 02:34:10)《改行有》 1257. マレフィセント2 《ネタバレ》 1作目のほうが好き。映像のクオリティは2作目のほうに軍配が上がるでしょう。それぐらい色彩豊かなシーンの数々は映画でしか見られない美しさを作り出しています。 で、2作目はスケールを大きくしてみました。尺も伸ばしました。おそらくやりたいことを全部詰め込んでみました。その結果、1作目に比べると冗長になり間延びした作品となりました。にも関わらず説明不足だったり、性急にストーリーを進めたり、もうなんかちぐはぐなんです。 例えば王妃に仕えていた羽をもがれた妖精が突然良い妖精になったり。オーロラ姫があっさり隠し通路を見つけてみたり。 前半のノリと丁寧な仕上がりは凄く好きです。その感じでずっといってくれたら1作目を凌ぐ名作になったかもしれません。 チキンが出てきてディアヴァルに『おいしそう』と意地悪を言うシーンみたいなのが要所要所でもう少し欲しいところ。水面に向かって挨拶の練習をするマレフィセントなんて最高です。こーゆーのをもっと見たいのです。 精霊の花と鉄粉から生成した粉。次々と消滅していく妖精たち。そんな悲しい展開はこのシリーズに求めていないんですよねー。ちょっとやりすぎちゃってます。そしてやりすぎちゃった割には、そういったアクションから得られる高揚感やカタルシスはちっとも足りません。 妖精たちの反乱。妖精たちの救出劇。ちび妖精の潜入及び脱出。1つ1つのエピソードが独立したまんまで、点が点のまま。線にならず画も描けていない、まるで群像劇です。こーゆー複数エピソード同時進行による相互作用から生み出される面白さまでは昇華できていないのが惜しい。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2022-05-16 02:39:51)《改行有》 1258. マダガスカル3 《ネタバレ》 相変わらずストーリーはめちゃくちゃ。あってないようなものです。このシリーズに整合性とか常識とかは存在しないもんだと割り切って見ています。・・・のつもりなんですが、夢にまで見た動物園に戻ってきたのに、『動物園ってこんなに小さかったっけ・・・』とか、『私とメルマンの間には檻があったっけ・・・』とか、ちょっとシリアスを挟むものだから混乱してしまいます。 まあ、それはともかく、3作品の中では圧倒的に映像と音楽を楽しめるのは間違いありません。 サーカスの公演で大成功を収めるシーンなんかもう理屈じゃない。原因不明の鳥肌が立つほど感動します。そういった意味では3作品のなかでは今作が一番好きかもしれません。 でも音楽と映像だけで押し切ってしまった感じもします。 アニメに限らず、昨今の映画はどうしてもこーゆーのが増えた気がします。映像技術の進歩とともに、そこにばかり力を入れる作品。ないがしろにされるキャラクターとストーリー。映画とアートの区別があいまいに。 映画にストーリーを、魅力あるキャラクターを求める私には、こーゆー映画を心の底から楽しいとは思えないのです。 映像技術の進歩を否定はしません。この時代だからこそ表現できる世界がそこにはあります。実際サーカスのシーンのアニメーションは最高に良かったし。でもそれに頼りきった作品ばかりになってしまうのは寂しいですね。[ブルーレイ(吹替)] 6点(2022-05-15 03:01:31)《改行有》 1259. グッモーエビアン! 《ネタバレ》 終盤30分の出来の良さに気持ちを持っていかれそうになりますが、思いとどまって6点。 『終わり良ければすべて良し。』は私の信条であり一つの真理だとは思いますけどね。 それでもこの映画の最初の1時間がどーにも好きになれない。この人たちとおよそ正反対の人生を歩んできた自分にとって、まさに肌に合わない人たち。能年玲奈がやたら『いーなー』を連発していましたが、とてもそうは思えない。たとえ離婚していても、自分の進路をちゃんと心配してくれて、こどもにお金の心配をかけない親のほうが百倍良いに決まっています。たとえ両親の仲が良くても、仕事無し、お金無しで、娘に就職を考えさせてしまう親が理想的だとは思えない。 とゆーことで、ハツキは良いとしても、アキとヤグが個人的にダメでした。 映画が面白いかどうかという以前に、価値観がまったく合わんのです。 はっきり言って小川先生(小池栄子)が言っていることのほうが正論ですからね。『そんなのはつまらん』じゃねーよ。 ヤグの境遇には同情すべき点があります。それにバンドを再結成してからエンディングまでの流れは、はっきり言って好き。やたらダラダラ好きでもない人たちの日常を見せられる最初の1時間さえ乗り越えれば、そこから先はちょっと幸せな気分になります。 ただ映画としてはいまいちだと思います。[DVD(邦画)] 6点(2022-05-08 02:08:53)(良:1票) 《改行有》 1260. アイス・エイジ2 《ネタバレ》 1作目に比べるとストーリーが物足りないです。 地球温暖化で溶ける氷河。迫りくる大洪水。こんなサスペンスフルな舞台設定をして、なぜこんなにまったりだらだらになっちゃうのか不思議。 マニーは恋愛。ディエゴは自分の弱さと向き合うのに必死。シドは謎の宗教団体とのトラブル。だから『大洪水がくる・・・!一刻も早く非難しなきゃ!』ってのが二の次になっているからかもしれません。 太古の水棲恐竜らしき二頭が多少場を盛り上げてくれはしましたが…。たった二頭か。しかもその二頭と遭遇しているのが、犠牲になった一匹を除けばマニーたちだけ。せっかくパニックものの要素を取り入れる大チャンスなのにもったいない。 『こうなれば助かる』という最終ゴールラインがあやふやなのも良くありません。そこが明確であるからこそ、ハラハラドキドキもできるし、感情移入もできるってもんです。だいたいやっとゴール地点らしきところに到着したのに、そこも氷河に囲まれているっていうのはどうなの?正解なの?前作は人間の子供を両親に会わせるという明確な最優先事項が、映画にメリハリを与えていました。多分そこが良かったのだと思います。 文句ばかり書いてしまいましたが、二頭の水棲恐竜の襲撃シーンや、間欠泉のシーンなど、見所も多いんです。アニメーションだって前作にひけをとりません。特に水に濡れたマンモスの毛の質感のクオリティたるや形容できないくらい素晴らしい。ただその一つ一つがただのアクセサリーと化していて、映画の面白さと上手く結びついていないのがなんとも惜しいのです。[ブルーレイ(吹替)] 6点(2022-05-04 23:22:55)《改行有》
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