みんなのシネマレビュー |
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1261. のぼうの城 《ネタバレ》 映画として普通に面白かったので悪くはないのだと思います。 では期待していたストーリー展開だったかというとそうではなく…。史実に基づいているからある程度は仕方が無いとは思いますが、これは映画。エンターテイメント。多少の脚色はあっても良かったかなと。 『秀吉が唯一攻め落とせなかった城がある。』『20000対500』なんだかとてもわくわくさせられるキャッチフレーズではないですか。これは期待に胸が膨らみます。もちろんその期待というのは『少数精鋭』であり、『数の不利を知略で補う』という爽快感に対するものであるでしょう。 ところが蓋を開けてみるとたいした策がないまま、ほとんど『地の利』と『個人の武勇』だけで強引に戦いを進めてしまいます。予想と全然違う。だまされた気分です。唯一策っぽいところと言えば、成宮君演じる酒巻が敵を城門の中におびき寄せて、油に火矢を放つシーン。ここぐらいでしょうか。 結局石田三成が未熟ということに加え、柴咲、正木という猛者によって戦が有利に運んだだけ。挙句の果てには、石田三成が早々に水攻めに踏み切っちゃったりして…。なーんかこーゆーのが見たかったんじゃないんだよなー。 しかも水攻めと気付いたシーンで成田が『敵もバカじゃなー』とのんきに言うから水攻めを回避する策でもあるのかと思ったら、何もないんかーい。とゆーか成田、つまりのぼうがまるで活躍していない。唯一やったことと言えば小舟の上で踊って、敵に自分を狙撃させ、武士たちや百姓たちに弔い合戦をさせるというもの。なんて浅はかな。こうなってくると『のぼうの城』が落ちなかったのはただ運が良かっただけという気になってきます。 実話ベースですから限界はあるかもしれませんが、どうせコメディ調にするなら、もう少し爽快な戦い方にしても良かったんじゃないでしょうか。 甲斐姫を差し出すエピソードなんて後味が悪くなるだけなんだから、まるまる削除して良かったんじゃないでしょうか。 [ブルーレイ(邦画)] 6点(2022-04-28 04:28:28)(良:1票) 《改行有》 1262. ブリッツ 《ネタバレ》 ジェイソン・ステイサムの映画は一通り見るようにしています。まあ、いつものジェイソン・ステイサムですね。 スティーヴン・セガール、ジェイソン・ステイサム、水戸黄門はいつも同じで、それが良い。 ストーリー?悪くはないですがもう一声なんかほしかった。 ヤク中の女刑事。その女刑事を慕うギャングの少年。奥さんを亡くしたベテラン刑事。ドラマとして面白くなりそうな要素をいくつか用意した割に、ドラマパートが一様に盛り上がらない。もう少しそういった要素が映画の面白さに貢献できなかったものでしょうか。 例えば女刑事のほうでも良いですが、幸せな家庭を築いている刑事を用意してそれを惨殺させたほうが復讐のカタルシスを得られると思います。 次々と自分を捕まえたことのある警官を処刑していくワイス。逆恨みもいいとこですが、そのイカれ具合は悪くない。 ただ、ワイス演じるエイダン・ギレンの拭いきれない小者感。ジェイソン・ステイサムを相手にするにはちょーっと役不足でしたかね。せめて警察組織を逆恨みするサイコパス集団による組織的な犯行であれば、もう少し見ごたえもあったかもしれません。[DVD(字幕)] 6点(2022-04-18 00:53:25)《改行有》 1263. トガニ 幼き瞳の告発 《ネタバレ》 実話に基づいているから仕方ないとはいえ、最初から最後まで救いが無い映画っていうのは本当に辛い。 犠牲を伴ったとはいえ、変態教師はそれに相応しい最期を遂げてくれる。でも校長は?行政室長は?寮の管理人?の暴力女は?汚職刑事は?誰も罰を受けることなく終わってしまう。溜まりにたまった怒りとフラストレーションは解放されないまま映画は終焉を迎えてしまう。『実話だから・・・』いや、そうなんだけれども・・・! ショックだったのが敏腕検事の造反。メインキャラではないのに、凄まじい切れ者っぷりで圧倒的に裁判を有利に進めていく。こんなに頼りがいのある検事が味方についてくれたのが唯一の救い。だったはずなのに、最後の最後でこの人が裏切ってしまう。決定的な証拠を握りつぶされてしまうのです。 こんなに周りが醜悪な人間ばかりで、弱者がひたすらいたぶられる映画ってのもなかなかない。これもすべて『実話だから・・・』の一言で片づけられてしまう。 唯一の救いはこの映画がきっかけで、現実社会のほうで『トガニ法』なるものが制定されたこと。時効が撤廃され元ネタとなった当時の事件が再捜査。結果、一度は極刑を免れた加害者に厳罰が与えられ刑務所にぶちこまれることに。 映画の力は偉大です。そしてこーゆー映画がきっかけでよりよい国になろうとする韓国を日本も見習うべきだと思います。[DVD(字幕)] 6点(2022-04-15 01:55:00)《改行有》 1264. ゴーストバスターズ(2016) 《ネタバレ》 オリジナルのほう結構好きでした。 オレンジ色の捕獲レーザー、緑の食いしん坊ゴースト。これをオリジナルのほうで最初見たときは、そりゃあわくわくしたもんです。 こちらではどうでしょう。 おそらく映像技術はオリジナルのときより大きく進歩しているのではないでしょうか。色鮮やかで躍動感のあるゴーストたちがたくさん出てきて、それを見られるだけでも間違いなく楽しい。 でも1作目を見たときの、子供心をくすぐるわくわく感が何となく足りない気がするのです。 それは見ているこちら側の問題なのか、それとも演出やストーリー構成の問題なのか。 とはいえ、ストーリーがあってないようなもんなのは、今作もオリジナルもいっしょ。 『はみだし者が集まって何か大きなことを成し遂げる。』『世間から認められる』といったノリが守られていることが大事。こーゆーノリ好きなんです。 ラストはニューヨークの人々がゴーストバスターズに感謝の念を表してハッピーエンド。 みんなで屋上からその夜景を眺める画は悪くないんですけど、やっぱりなんかカタルシスが弱い・・・。 おそらくオーディエンスがゴーストバスターズの最後の活躍を見ているシーンがないせいだと思います。ヒーローものにオーディエンスはつきもの。観客って大事です。 4人のユーモアに富んだ会話やユニークなアイテムの数々など、エンターテイメントとしての工夫はなされているんですが、もう少し上手に盛り上げてほしかったものです。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2022-04-10 20:27:10)《改行有》 1265. GANTZ 《ネタバレ》 それぢわちいてんをはぢめる。 ねぎせいじんへん。3てん。 たなかせいじんへん。2てん。 おこりんぼうせいじんへん。1てん。 TOTAⅬ6てん。 すとーりー。かけあしすぎ。 えぴそーど。つめこみすぎ。 かとうときしもと。それどころぢゃなちすぎ。 せんじゅかんのんもまってあげすぎ。 こぢまたえ。かわいすぎ。 がいや。なにもしなちすぎ。 てきのかずすくなすぎ。 しゅぢんこうのきゃすてぃんぐ。ぢゃにーずにたよりすぎ。 みんしねのひゃうか。からすぎ 『ちっ。たった5点かよ。』by西くん。[ブルーレイ(邦画)] 6点(2022-04-07 04:46:27)(笑:1票) 《改行有》 1266. 神様のカルテ 《ネタバレ》 原作未読。映画しか見ていない人には若干不親切かも。 栗原夫婦が住んでいる場所。同居している人々。明らかに説明不足。にもかかわらず、学士さんの門出をドラマチックに演出し結構な尺を取る。いやいや。例えば連続ドラマなんかで登場人物たちに愛着が湧いていれば感動もするんでしょうけど。そもそも学士さんがどーゆー人かもよく知らない人たちにそれを見せてどーすんの。一緒に感動しろってか?無理無理。 オープニングは最高に良かった。次々に運ばれてくる救急患者に緊迫した雰囲気。医療ドラマの魅せ方を心得ていると思いました。 その時には、『この映画なんでこんなに評価が低いんだろう?』と思ったものでした。 で、見ているうちにその理由が少しずつわかってきた気がします。製作者。原作を知っているお得意様。なんか内輪だけで楽しんでいる感じです。 加賀まりこの『それは私にとって神様のカルテでした。』は凄く感動します。オープニングしかり。要所要所では良いシーンもたくさんある映画。 医療ドラマだけに絞って、1時間30分くらいにまとめれば、もっと多くの人に受け入れられるドラマになったかもしれませんね。 櫻井君演じる栗原はかなり好きなキャラクターです。クールで冷めているように見せかけて、実は誰よりも人情家。そして仕事ができる。彼の実力に気づいている人たちもたくさんいる。そんなシチュエーション好きです。栗原一止をもう少し見ていたいので、次作も見ようと思います。[DVD(邦画)] 6点(2022-03-03 13:47:34)(良:1票) 《改行有》 1267. 猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー) 《ネタバレ》 1作目や2作目に比べるとなんだかパワーダウンを感じます。ドラマ性も薄い。 一番の悲劇であるはずのシーザーの息子と妻が殺されてしまったシーン。誰が誰やらわかりませんでした。てっきりシーザーが殺されちゃったのかと思ったら生きているし。シーザーの息子はどこに行ったんだと思ったら殺されているし。 オリジナルの1作目では、変わり果てた地球で出会った人類は、言葉が話せない原始人のようでした。今の状況から人類はどーやったらそこまで退化するのか。導き出された解がウイルス。ウイルス万能すぎませんか。全部ウイルスのせいにしちゃってますね。安易というかなんというか。できればもっと唸るような真実を用意してほしかったものです。 1作目や2作目はドラマ性が強く、テンポも速く、尺の長さはそこまで気になりませんでした。 この3作目はどうでしょう。本当にこの尺の長さは必要だったのでしょうか。 シーザーが復讐の旅に出てからは、正直中だるみすることもありました。この内容であれば、ここまで長くする必要はなかった気がします。 せっかく命を助けてあげた射撃兵が、なんの葛藤もないまま一兵士のままで終わってしまうのも何だかなあ。じゃあこの射撃兵の存在意義ってなんだったのでしょう。 女の子の人形から大佐が感染しちゃう流れは良かったと思います。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2022-03-02 02:41:22)《改行有》 1268. ファイナル・ガールズ 惨劇のシナリオ 《ネタバレ》 ホラー映画の世界に迷い込んでしまうっていう、なんかあったような気がしたけど、いや、意外とこーゆーのなかったな、という映画。映画の世界に入ってしまうっていうのはあったと思います。映画のキャラクターが現実世界に出てくるってのもあったと思います。でもホラー映画の世界に迷い込んでしまうってのは実は新しい試みなのか? アイデア勝負に頼りきることなく、わりと設定やら詳細やらB級にしては丁寧に作られている感じが好感が持てます。何度も同じところをぐるぐるループしたり。ファイナル・ガールは一人にならないと強くならなかったり。 更には回想シーンにまで入り込んでしまうのが凄い。ご丁寧に白黒にチェンジまでして。 アイデアを支える映像が何気に面白い。タイトルやらエンドロールまでもがタイトルの中に入ってくるのがとても楽しい。 見せ場はしっかりスローモーションに。映画で使われる手法が映画に入り込んだ自分たちにも影響を及ぼすっていう演出が面白いです。 とはいえ、映画そのものが面白かったかと問われると、何とも言えないのが正直なところ。人に勧めるかと尋ねられればおそらく勧めないでしょうし。挑戦的だし目のつけどころは良い映画だと思いますけどね。ホラーにもコメディにもヒューマンドラマにもなりきれなかった中途半端さを感じます。 主演女優が個人的にかなり好みのタイプだったので最後まで楽しく見られましたが、そうでなかったらもう少し評価が下がったかもしれません。[DVD(字幕)] 6点(2022-01-23 18:02:33)《改行有》 1269. レポゼッション・メン 《ネタバレ》 すごくわかりやすいSFで面白い。人工臓器のローンの支払いが滞ったら、人工臓器を強制回収。あるわけないのにさもありなんな雰囲気がぞくぞくして空恐ろしい。 この映画の面白さは回収する側だった主人公のレミーが回収される側になってしまうところにある。よくある話ではありますが、定番のストーリーならではの面白さを堪能できます。 ただ、この映画はきっと万人受けするタイプではないでしょう。 まず主人公のレミーに共感しづらい。前半、相棒のジェイクとまるでゲームをするかのように『ネスト(集団)』に乗り込んでかたっぱしから回収をします。この時点で人の命を何とも思っていない人間だとわかります。 立場が変われば、金は払わない、仕事はしたくない、で、金を踏み倒して逃げようとします。ラストも自分たちの記録だけ消して終わろうとします。つまり、終始自分のことしか考えない人間にはだれも共感できないのです。 この企業そのものや、企業の上司が胸糞悪くなる人間たちばかりなので、最後までなんとかレミー達の立場で見続けられるというものです。 妻や息子との関係が中途半端なまま終わっちゃうのもよろしくない。せめて事故にあったこと。販売係に移ろうとしていたこと。回収の仕事は精神的にできなくなったこと。そういったことを妻に打ち明けるような救いのシーンが欲しかったです。家族が双方向の愛情でつながれていれば悲劇の度合いはぐっと増したように思えます。 そしてなんといっても一番いかんのが夢オチ。結局はフォレスト・ウィテカーとの一騎打ちから全部夢の世界の話だったんかいと興醒めです。 夢オチに対する私の感想はいつも同じ。時間を返せ。なんでもどんでん返しすれば良いってもんじゃないでしょ。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2021-12-20 15:30:54)《改行有》 1270. シンデレラ(2015) 《ネタバレ》 良くも悪くも『シンデレラ』で、それ以上でもなければそれ以下でもありません。 新解釈もなければ、余計な付け足しもほとんどありません。 『絵本』をそのまま実写にしただけ。もちろん、だからこそ、の味わいがあるわけですが。 ただこーやって改めて見てみると、父親の罪って結構重いかも。再婚するのは良いですが、再婚相手は選ばなければ。父親にもう少しだけ人を見る目があれば、きっとシンデレラはこんな苦労をせずに済んだかもしれません。それにそんな頻繁に何カ月も家を空けるようなら、再婚しなくても良いでしょうに。 新しい発見はシンデレラの本名。本当はエラ。むしろ『シンデレラ』は継母たちがつけた蔑称だったのですね。悪口と言い換えても良いくらい。だとしたら、クライマックスで王子から名を尋ねられたとき『シンデレラ』と名乗るはかなりおかしいのでは。そこは『エラ』でしょう。 と、この映画を見たおかげで、既知のおとぎ話にケチをつける羽目になってしまいましたが、映画そのものはそれなりに面白い。ザ・定番。ハッピーエンド。期待以上のものはでないけど、期待を裏切ることもない。家族で安心して楽しめるディズニー映画の代表作になるでしょう。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2021-12-01 00:46:40)(良:1票) 《改行有》 1271. サンクタム 《ネタバレ》 実話を元にした映画だとはつゆ知らず。最初にテロップでそれが出たとき、『じゃあモンスターは出ないな・・・』となんかがっかり。なんかそっち系の映画と勘違していたので、前半がちょっとかったるくて退屈に感じちゃいました。 でも最初に犠牲になった女性調査員との酸素ボンベの奪い合い。ふいに訪れる緊張感。なるほど、それでサスペンスでありパニックなのかと妙に納得。映画の方向性を再確認。これは遭難系ですね。 一人、また一人と命を落としていく。少しずつ悪くなっていく状況。そんななか出口を探し求める緊張感は悪くなかったと思います。 「実話を元に・・・」というテロップが出たものの、実際の事故では閉じ込められた15人全員が生還したそうでして。つまり人が亡くなっていく描写はすべてフィクション。まあ何も起こらないと映画になりませんし致し方ないところでしょう。 洞窟なので仕方がないのですが、まず全体的に画が暗い。そして現在の位置情報や周りの状況がわかりにくい。これはこの映画というより洞窟ものの欠点ですね。 もう一つマイナスなのが、亡くなった調査員が着ていたスーツを着るのを頑なに拒むヴィクトリア。スタンドプレーが目立つカール。命がかかっている危機的状況で、そんなわがままばかり言いますかね?ちょっと不自然だと思いました。 最後、海に出てきたときの安堵感。手堅い作りで悪くないと思います。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2021-12-01 00:15:25)(良:1票) 《改行有》 1272. ビューティー・インサイド 《ネタバレ》 思っていたよりだいぶ変化球。 目が覚めるたびに姿が変わるというのだけは聞いていたのですが、見た目どころか性別も年齢も人種まで変わってますやん。あまりにファンタジーすぎて感情移入しづらい設定でした。せめて人種や年齢は変わらないほうが良かったのでは。性別までにしてくれたらもう少し感情移入しやすかったかもしれません。 ただ、何が出るかわからない、パルプンテみたいな設定は確かに面白いです。 イケメンが出るまで待って、それからデートに誘うとか、ちゃんとこの設定が活かされているのが良い。 イスがウジンを追っかけてチェコまで来たとき、ウジンが『どちら様ですか。』ととっさに誤魔化すくだりなんかは特に好き。 その一方で、さすがにこれだけの役者さんを使っちゃうと、どーしてもウジンに見えない人たちも出てきます。 個人的に決定的なのは上野樹里と子供で、ウジンともはや別人格に見えてしまってせっかくの設定が台無しです。 やっぱりこーゆー設定にする以上は、誰が演じてもウジンだと感じ取れるようにしないと失敗だと思います。 まあ最後はハッピーエンドでめでたしめでたしなので良しとしよう。 ところでウジンの寿命ってどーなるのでしょう。[ブルーレイ(吹替)] 6点(2021-11-30 19:53:14)《改行有》 1273. Lost Harmony ロストハーモニー 《ネタバレ》 今では有名な女優さんたちが出ているので、ちょっと興味が出て鑑賞。 特に高畑充希なんかコメディの印象しかなかったので、どんな役をするのかと興味津々。 これが意外にちょい悪ちょい悪女キャラ。しかも結構堂に入った演技。おとぼけキャラの印象が強かっただけに、演技の幅が広い役者さんだと知りました。 さて、映画の中身もまあまあ面白い。携帯の占いで出てきた体の部位を順番に取られていくいくっていう演出はシンプルながらゾクゾクさせてくれる怖さがあります。おじぞーさんとか、時折見える少女の影とか、雰囲気作りも王道で良い。 その一方で、終わらせ方、そして終盤みんなどーなったのかの描き方があまりに雑で不親切。体の部位を奪われた部員の多くは命までは落としていないだろうに、その後どーなったかが描かれないのでモヤモヤします。 エンドロール後の『呪いは続くよ、どこまでも』みたいな終わり方は結構すきなんです。 ですがそれより知りたいのは生き残った人たちのその後。 なげっぱなしは良くない。[DVD(邦画)] 6点(2021-11-26 09:25:11)《改行有》 1274. まほろ駅前狂騒曲 《ネタバレ》 ドラマとしては前作のほうが、コメディとしては今作のほうが好き。 『小銭ちょーだい。』 『持ってるじゃねーかよ。』 みたいなやりとりが好き。 はるちゃんを預かるってことを内緒にしていたのに、はるちゃんが自己紹介してあっさりばれちゃう展開も好き。 なんかずっと笑っていた気がします。 中盤くらいまでは7点~8点くらいかなー、前作より好きかもー、なんて思っていたのですが、終盤が良くない。 バスジャックしてまでは良いとして、警察とのやりとりがありえなさすぎて興醒めです。 『けが人がいるんだー』って丸腰で降りてきた人間を撃たないでしょう、普通。それにさっさと救急車や担架やら医者やら看護師やらをまわしてください。そのために病院に来たんですから。 このドラマって絶妙にありそうなリアル加減が親近感湧いて好きだったのですが、最後で台無しにされた気分です。 行天と多田とはるちゃんの交流がメインの物語でそこがとても良かっただけに、雑味がうるさすぎる感じでした。[DVD(邦画)] 6点(2021-11-26 09:15:03)《改行有》 1275. ソルト 《ネタバレ》 うーん。こーゆー映画で後味が良くないっていうのはどーもなー。 その過程において理不尽だったりフラストレーションが溜まったりするのは別に良い。その分あとで盛り返してくれるのであれば問題ない。ですがこの物語は早々にその芽を摘んでしまいます。 イブリン・ソルトの最優先事項は愛する旦那の救出。そのためのプロローグの北朝鮮救出エピソードではないんでしょうか。実際あれで私はソルトというよりソルト夫妻の幸せを願うようになったわけです。短いエピソードですがラブストーリーとして良かったと思います。 だとしたら、あんなに早く旦那を始末してしまうっていうのは完全に映画として失敗だったように思うのです。 それはソルトにとっての最終目標にすべきだったんじゃないでしょうか。 例えば、『核ミサイルと旦那、どっちを選ぶ?』みたいな展開にもできたと思うんです。 愛する夫が殺された挙句、その復讐まで早々と終わってしまいます。 仕方なく旦那を殺すしかないシナリオになっちゃったのなら、せめて復讐のカタルシスを感じさせてほしい。旦那の死もあっさりなら復讐もあっさりで、その後の展開なんてどーでもよくなっちゃいました。 それに、ロシアの大統領を狙うのは、夫の命を救うためだからわかります。 じゃあ夫を失い、復讐も果たしたソルトはいったい何をモチベーションにスパイを続行したのか。その流れも動機も理解できず、この辺から自分の気持ちは映画から離れてしまったのでした。 ストーリーが面白い、面白くないという以前にあまり好きじゃないです。 でもそれでも最後まで見せきるテンポの良さと、立体的かつスピード感のあるアクションは良かったと思います。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2021-11-21 16:11:08)(良:1票) 《改行有》 1276. マネー・ショート 華麗なる大逆転 《ネタバレ》 難しい。話の半分くらいしか理解できんかった。 とりあえず「空売り」のことは調べてみました。 現物は持っていない。でも持っていることにして売っちゃう。数年後にそのときの相場でその商品を買い戻す約束をするのが「空売り」。例えば1000ドルで売ったものが10ドルにまで値下がりしていたら買い戻すときに支払う額は10ドルで済むわけで、その差額分の990ドルが利益となる。 で、その空売りで儲けようとしているのかと思ったらどうやら違うらしい。CDSやらCDOやらモーゲージ債やらが出てきて、それを買ってそれに対する保険も買ってってとこで、何をどうしてどーやって儲けようとしているのかがわからなくなり、ついていけなくなりました。 ただ、サブプライムローンをはじめとした住宅ローンの債務不履行がアメリカ全土で起こり、株価が急落すれば、それにいちはやく気付いていたマイケルやらマークやらが大儲けするっていうのはなんとなくわかりました。 ほぼ無審査で通っちゃうサブプライムローン。格付け企業は銀行とズブズブの関係。ろくに調査もしないまま危険な金融商品にもAAAをつける始末。なんとも怖い世界だということだけは感じました。 この映画は面白いとか面白くないとかではなく、経済史の教科書的作品だと思います。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2021-11-17 14:42:22)《改行有》 1277. まほろ駅前多田便利軒 《ネタバレ》 ものすごく面白いとか、そーゆータイプの映画ではありません。ですが最後までずっと見ちゃいます。 瑛太と松田龍平。二人が演じる多田と行天のキャラがなんだか凄く魅力があって目が離せません。 便利屋を営む多田のもとに依頼が舞い込みます。その依頼を通して多田は自分とは違う親子関係とそこにある家族の問題に触れていきます。そして行天。彼もまた多田とは違う親子関係に苦しんでいます。自分を虐待した親。だから父親になることを恐れ、精子だけ提供し、子供に会うことさえしようとしない。 コメディだと思って見始めたのですが、ストーリーや登場人物の背景はどれも深刻なものばかりです。これはコメディとは言えないかもしれません。 最近プライベートで辛いことがありました。そんなときにこの映画を見たのはなんか意味があるのかもしれない。 私にとってはこれはコメディというより人間再生ドラマ。 非日常的すぎるきらいはあるものの、基本的には誰にでも起こりうるエピソードばかりだと感じます。 映画としての面白味や旨味は薄いと言わざるをえません。 だから高い点数はつけ難いです。でもこーゆー映画って必要な気がします。[DVD(邦画)] 6点(2021-11-08 01:42:56)《改行有》 1278. クリード 炎の宿敵 《ネタバレ》 親同士の因縁が子供に引き継がれる今作。ロッキーシリーズを見ていない私にとっては感慨とか感じることもできないわけですが、ストーリーはわかりやすいので不便はないです。 前作ではボクシングを始めるところからでしたが、今作はいきなりベルトを賭けた頂上決戦からスタート。しかも勝っちゃうし。あっという間にヘビー級チャンプ。そして彼女にプロポーズして即OK。子供もできて順風満帆。そんな最高のスタートで始まるのですが、そこへ最強の挑戦者現るです。アドニスは挑戦を受けるもコテンパンにやられて大怪我し、自分の殻に閉じこもっちゃいます。そこで再び手を差し伸べるのがロッキー。 スポ根ものはこれくらいわかりやすいほうがぐっときますね。それとも自分が歳を取ったのか、真新しいものを望まなくなってきているのかも。 アドニスとロッキーは雪辱を果たすためトレーニングを始めます。それもなんかボクサーの虎の穴みたいなところで。 前作とは違い、今作では戦う理由に重みがあったのは良かったと思います。自分の父親のことだけでなく、『自分も父親になるから』というアドニスの思いがなんか伝わってきました。 さきほども言いましたが、スポーツや格闘技はこーゆーベタな展開のほうが、奇をてらったストーリーよりかはよほど良いと思います。少なくとも私の好みです。 ただ、肝心の試合のほうが、ヴィクターとの1戦目は良かったのですが2戦目のほうが少々物足りなさを感じてしまいました。イワンがタオルを投げ入れるというオチは良かったのですが、タオルを投げ入れるほどにはイワンが消耗しているように見えないのです。もう少し説得力のある試合展開にしてほしかったですね。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2021-10-24 04:31:48)《改行有》 1279. ロビン・フッド(2010) 《ネタバレ》 なんか自分が知っているロビン・フッドとは違うものでした。 どちらかと言えば前日譚。『僕がロビン・フッドになるまで』を描いたストーリーでした。 で、そのボリュームに対して時間が長い長い。どうりでダラダラ進むわけだ。ラッセル・クロウが大好きなので、とりあえず見ている間は楽しいのですが、ラッセル・クロウじゃなければきつかっただろーな。 イギリスは十字軍遠征して成果が上がらず、帰国する羽目に。その帰国の道中他国の城を略奪しながら帰るというクソみたいな国。だからリチャードⅠ世にそもそも共感できないわけで、その王が死んでバカ息子が跡を継いだところでどっちもどっちだろうと思ってしまいます。リチャードⅠ世が立派な王で、その死後息子が国をダメにしていくのを見かねたロビン・フッドが遂に立ち上がるとか、そんなベタなストーリーのほうがよほど盛り上がる気がします。 森の子供たちといつ合流するんだろうと楽しみにしていたので、それがなかったのはとても残念。いや、合流したんですがそこで物語が終わってしまったのでそこから先を見せてほしかったです。 ついでに言うと、森の子供たちがマリアンと村を助けるのはまだ理解できますが、最後のフランス戦に参戦するのは無理があると思います。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2021-09-17 01:48:44)《改行有》 1280. マチェーテ・キルズ 《ネタバレ》 悪くはないですが前作のほうが好きです。 ジェシカ・アルバが好きなのに、彼女が早々と退場しちゃってテンション下がります。 ストーリーは話が飛びまくり。前作はまだ良かったのですが、今作のお話は支離滅裂です。 こちらが1作目であれば、おバカ映画と割り切って楽しむこともできたでしょう。1作目をなまじ真面目なストーリーにしちゃったことで、あの世界観を壊してほしくないという心理が働いたのかもしれません。 あと前作では感じなかったのですが、今作は登場人物がやけに多く感じてしまいました。数が多いわりに本筋と絡まない人物も結構いるので、せっかくの豪華キャストがなんだかもったいないです。前作に比べると随分捨てキャラや一発キャラが多い気がして、映画そのものが散らかりすぎている感じがします。 宇宙とか大統領とか、あまりにスケールがでかくなりすぎたのも良くなかったのかもしれません。 マイナスなことばかり言っちゃいましたが、決して駄作というわけではありません。映画の出来はともかく、目を見張るほどの豪華キャストがこんなおばかなB級映画で共演するシチュエーションがまずお目にかかれない。そういった意味では貴重な作品と言えそうです。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2021-09-05 19:07:46)《改行有》
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