みんなのシネマレビュー |
|
1301. エアポート’77/バミューダからの脱出 《ネタバレ》 前作「エアポート’75」のヒットを受けて製作された映画だが、私個人はこっちの方が好き。パニックとしては前作に劣るかもしれないし、スーパーマンみたいなヒーローも登場しない。だが現実離れした映画よりも、現実に起こりそうな内容を映画にした方がリアルだ。とくに救出作戦には実際の米国海軍が行っている。 前半の人物描写も良い。私たち年代には往年のスターがたくさん登場して超豪華。ジェームス・スチュアートやジョセフ・コットン、オリヴィア・デ・ハヴィランドからリー・グラント、贅沢すぎて困るほど。主人公はジャック・レモンだろうが、特定の誰かが大活躍でなく、それぞれが好演している。そのためかこういった映画に欠かせないジョージ・ケネディの活躍が物足りなくなったのはやむを得ないだろう。 この映画には盲目の歌手トム・サリバンが乗客として出演し、「Beauty is in the eye of the beholder」を歌っている。[映画館(字幕)] 7点(2012-05-09 10:05:15)《改行有》 1302. エアフォース・ワン おもしろいけど、大統領が強すぎてつまらない。米国万歳の映画。[地上波(吹替)] 4点(2012-05-08 20:08:23) 1303. 若草の頃 太平洋戦争中に作られた米国映画は、戦後になってようやく日本でも公開された。だからこの映画も戦後作られたジューン・アリソン主演の若草物語より後になってしまった。共通するのは4人姉妹、天才子役マーガレット・オブライエン。ストーリーも何となく似ているが、私はこっちの方が好き。ジュディもオズの魔法使よりさらに輝いていた。有名な歌の数々もすばらしい。家族愛も、みんなで万博をという街の姿も。ダンスパーティでの爺ちゃんの粋な計らいには、思わず拍手した。[DVD(字幕)] 8点(2012-05-08 08:53:43)(良:1票) 1304. 橋の上の娘 ラブストーリーとしても大変すばらしいが、圧巻なのは何度も出てくるナイフ投げシーン。その緊迫感は白黒のコントラスト画面に映えて大変すばらしい。ナイフ投げはもちろん投げる人の技術だろうが、的となる人もちょっとでも動くと当たってしまうので、絶対に動いてはならない。投げ手と的の度胸と信頼が不可欠だろう。 そしてまたすばらしいのが音楽と挿入曲、「キエン・セラ」「シング・シング・シング」など情熱的な曲がいっぱいだし、マリアンヌ・フェイスフルが歌う「who will take my dreams away」はすごく印象的。[DVD(字幕)] 8点(2012-05-07 06:53:13)《改行有》 1305. 仕立て屋の恋 《ネタバレ》 最初は変態じみた主人公が好きでなかったけど、こうも一途に愛する姿を見ていると気持ちも揺らいでくる。女の方は犯罪を起こした婚約者をいつまでも思っているのに、それどころか男に罪をなすりつけようとしたのに・・・。最後はとても・・・ ところで、彼が彼女の部屋を覗くときいつも流れる曲、あれはブラームスのピアノ四重奏曲だと思うのだけど、第4楽章のしかも途中の部分なんだよね。レコードの針を落として同じ所から聴けるのは神業なのだけど・・・。 [DVD(字幕)] 7点(2012-05-06 22:27:11)《改行有》 1306. 別離(2011) 数々の映画賞を得た「別離」がとうとうイラン映画初となる米国アカデミーの外国語映画賞に輝いた。前作「彼女が消えた浜辺」で、人間の心理を描くのがうまい監督だと思っていたが、今回はそれ以上。イランの社会的・政治的な側面、宗教や階級問題などが根底に人間関係を見事なまでに表現している。 [映画館(字幕)] 8点(2012-05-06 17:59:16)《改行有》 1307. シカゴ(2002) 歌と踊りは大変素晴らしい。本職のダンサーや歌手に混じって、経験を積んだキャサリン・ゼタ=ジョーンズと訓練を受けたレネー・ゼルウィガーが健闘、アカデミー賞を受賞したかノミネートだけに終わったかは経験の差か。 金さえあれば黒も白になるというストーリーは好きではないが、米国社会に対する皮肉を込めたものと捉えれば悪くはない。[DVD(字幕)] 6点(2012-05-06 10:09:07)《改行有》 1308. ムーラン・ルージュ(2001) 滑稽でもあり、愛の物語でもある何ともへんてこなストーリーに派手な映像と有名な歌の数々、見事とも言えるアンバランス。それをユアンとニコールらが歌うのだが、これが上手か下手かが問題。この方面の音楽に長けていない私には判断ができない。私が聴いていてもよかったなと思ったのは、ロクサーヌのタンゴ、高橋大輔のスケートで流れる曲。いろいろ善し悪しはあるけど、まあまあ楽しめる映画だろう。 ロートレックの「赤い風車」の方が私は断然好きだが・・・。 [DVD(字幕)] 6点(2012-05-05 22:09:38)《改行有》 1309. はだしのゲン 涙の爆発 「あのピカドンは死ぬも地獄、生きるも地獄。あのピカさえなかったら・・・」 広島の原爆投下は生き残った者に対しても大きな苦しみと傷跡を残した。食べるものも住むところもない。人々は次々と死んでいく。そして被爆者に対する偏見と差別。 家族をなくしたゲンと母君江、生まれたばかりの赤ん坊友子、そして広島の原爆孤児たち・・・。彼らはあらゆる困難に負けず力強く生きていく、感動のドラマだ。ある意味前作のの原爆までよりも、もっとすごい。[DVD(邦画)] 8点(2012-05-05 14:34:11)《改行有》 1310. はだしのゲン(1976) 大手映画会社ではなく、独立プロの作品。低予算で作られ、子役らも学芸会的な感じもするが、それはそれでよく、味がある。戦争とは何か、原爆とは何かを問い、学校教育映画向けでもある。 原作にほぼ忠実に描かれているが、むごたらしさは押さえられていると思う。[DVD(邦画)] 7点(2012-05-05 05:13:26)《改行有》 1311. エディット・ピアフ~愛の讃歌~ 「ばら色の人生」「愛の讃歌」「パリの空の下」 「私の回転木馬」「水に流して」など多くのシャンソンを歌ったエディット・ピアフ。小さな身体で独特の巻き舌でスケール大きく歌うピアフ。歌もさることながら、47年の生涯はまさに波瀾万丈の人生だった。 そのピアフを演じたマリオン・コティヤールはたいへんすばらしく、深く印象に残った映画だった。[映画館(字幕)] 8点(2012-05-04 21:52:47)《改行有》 1312. 魔笛(2006) 歌っている曲はドイツ語と英語の違いはあっても同じ、それは問題にはならない。しかし歌と歌の間をつないでいる台詞は、演出によってずいぶん変わる。 映画は第一次世界大戦という設定をしたので、台詞を作り替えそれらしくしたのだが、歌う歌詞はそのままなので、映像と歌詞が合わない所が多数有り、目をつぶる他はない。しかしそこを除くと舞台では表現できない映像の技術を使ってずいぶん楽しめるものとなっている。 もう一つ目をつぶらなければならないのは、オペラが歌える役者(演技ができて見栄えが良い歌手)という難題、映画は健闘している方だと思うが・・・。[DVD(字幕)] 6点(2012-05-04 17:16:34)《改行有》 1313. 萌の朱雀 こういう会話が少なく、雰囲気で見せる映画は嫌いではないし、好きな方ではある。しかしこうも会話が少なくシーンが断片的になると、物語のつながりを捉えるのがむずかしい。いやその前に人物像や人間関係を捉えるのもむずかしく、その人が何をどう思っているか、憶測するほかない。後で関連のHPを見て、ある程度は理解はできたが・・・。 この映画は國村隼さん以外は、素人に毛が生えた程度の役者さんと地元の住民らしい。自然の良さは出ているが、少ない会話がまた聞き取りにくいし、大事な部分も聞き逃しそう。女の子がとてもかわいいと思ったら、後にカーネーションで主役を張った尾野真千子さんと知りびっくり。[DVD(邦画)] 5点(2012-05-03 08:49:26)《改行有》 1314. 歌え!ロレッタ 愛のために ロレッタを演じるシシー・スペイセクには文句の付けようがないが、時には強引に売り込み、時にはそっと見守るドゥーリトルのトミー・リー・ジョーンズが良い。いや見直してしまった。[映画館(字幕)] 8点(2012-05-02 21:25:08)(良:1票) 1315. エビータ(1996) ペロンが良い大統領だったかどうか別にして、妻エビータの力が大きかったことは事実だろう。あの歌で表現された演説には実に説得力がある。そのエビータを演じたマドンナもまたすばらしい。彼女は最低演技賞の常連だそうだが、得意の歌で堂々と演じゴールデングローブ賞では、最優秀主演女優賞に輝いたとか。 そして忘れてはならないのがアントニオ・バンデラス、歌もなかなかだが、辛口批評家ならぬ語り手として、映画全体を引き締めている。役者のこういう使い方も良い。 とにかく批判はあろうとなかろうと、アルゼンチン国民から慕われているのは間違いないだろう。それがはっきりとわかる。音楽が文句なく素晴らしいので点も加点。[DVD(字幕)] 8点(2012-05-01 22:16:23)《改行有》 1316. JAWS/ジョーズ2 1を見たら2が見たくなる。2を見たら3は見たくなくなる。監督も役者も内容もすべて下回って、人食い鮫が出てきても慣れてしまっておもしろくない。[映画館(字幕)] 4点(2012-04-30 18:39:36) 1317. JAWS/ジョーズ 前半のそれぞれの人物描写、後半の化け物鮫との格闘劇、どちらもすばらしい。昔大型スクリーンで見たときの大迫力は、言葉で表現できないほどだった。 それにしても安全より金儲けという考えは、昔も今も同じ。想定外の大津波と原発事故が起こった今も。[映画館(字幕)] 8点(2012-04-30 17:35:31)《改行有》 1318. 江分利満氏の優雅な生活 《ネタバレ》 ところどころ非常におもしろくなったり、退屈になったり、悲しくなったり、いろいろな味がある映画だと思う。少年の頃見た映画だったけど、非常に鮮明に記憶残っている部分と、まったく忘れてしまっていて初めて見るような部分とあって、悲喜こもごも。 「Everyman」というと一般にはどこにもいるような普通の人という意味だと思うが、「Ordinary man」とはちょっと違う。戦争でばか儲けをする人がいたり、つきあいで嫌々長話につきあう人もいる。いろんな人という意味なのだろう。 [映画館(邦画)] 7点(2012-04-30 12:15:17)《改行有》 1319. 灼熱の魂 《ネタバレ》 民族の違いや宗教の違い、はたまた権力争いか、いろいろな原因で戦争や内戦は起こる。そして多くの人々に様々な形で不幸を呼び寄せる。この映画の主人公ナワルの不幸は、何と言って表現したらよいかわからないほどだ。 彼女は子供たちに遺言を残したが、きわめて奇妙、大きな謎だった。それが映画では、子供たちの謎解きの現在の旅と母親が生きていた時代とが交互に描かれることによって、少しずつ解き明かされる。そしてまたその真実が大変なものだった。 [映画館(字幕)] 8点(2012-04-29 19:12:01)《改行有》 1320. 理想の彼氏 ちょっと無理な設定かと思いつつもまずまず。時々出てくる下品なことばにはちょっとだけ顔をしかめたが・・・。それはそうと、性格は良くてもいつまでも両親が登場してくるアラムは成長したのだろうか。[DVD(字幕)] 5点(2012-04-29 17:20:41)
|
Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS