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プロフィール
コメント数 2162
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 実は自分のPC無いので仕事先でこっそりレビューしてます

評価:8点以上は特別な映画で
全て10点付けてもいいくらい
映画を観て損をしたと思ったことはないので
酷評しているものもそれなりに楽しんで観たものです


  *****

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【製作年 : 1960年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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121.  豚小屋 《ネタバレ》 古代と現代、2つの時代を同時進行させながら、それぞれの主人公の禁断の欲望を描いてゆく。しかし、交わらない2つのエピソードが獣に食われるという最期で交わる構成の中で、欲望の哀れみ以上に欲望を作り出す環境、そして欲望を持ってしまった者を排除するエゴこそが重くのしかかる。そのことでこの作品はとんでもない深みを持ち得た。とくに現代のエピソードは古代以上に複雑に荒んでいる。左右対称に描かれる構図の中で人間としてのバランスを欠いた、いびつな資本主義が横行する様は、進歩無き人類というよりも悪化の一途をたどる人類という感じがしました。2つの時代を描くことで人の愚かさの深遠と進行を描いている。[CS・衛星(字幕)] 6点(2006-03-16 14:20:43)

122.  アポロンの地獄 パゾリーニの作品はどれも自らの思想が反映されているが、この作品は自らの内なる世界までもが反映されている。冒頭の現代の描写は自らもエディプス・コンプレックス(マザコン)を認めるパゾリーニの自伝的要素を多分に含んでいる。『奇跡の丘』同様に時代考証を無視した衣裳や背景、そして古今東西の音楽を印象的に配置して描いた「オイディプス王」の物語を通して、冒頭の赤子の運命を描いている。古典から現代に通ずるテーマを汲み取る天才作家にとって、この世は今尚、目を潰したくなるほどの汚れた世界なのかもしれない。そして母を愛し父を憎んだ自身への罰を描いたのかもしれないとも思った。それにしても画と一致しない音楽とその挿入のタイミングが独特で、画と音、それぞれが相乗効果をもって印象度をあげているのが面白い。[CS・衛星(字幕)] 7点(2006-03-15 12:03:17)

123.  大きな鳥と小さな鳥 《ネタバレ》 下層階級の親子がカラスの先生から教えを請うが、高等な教えに嫌気がさし最後はカラスを食っちゃう。「私が死んでも誰かが後を継ぐ」というカラスの言葉はまるでイエス・キリストそのもののようにも感じるし、左翼発言にはパゾリーニの化身ともとれる。で、このカラスのおっしゃるお話ってのが私にとっても高等でして、親子の行く先々での各エピソードもストーリー的には関連性が乏しく、なかなか入っていきにくい。ただ、カラスの話にあった、「キリストの教えを鳥に説く」話で、雀にも鷹にも説くことに成功したにもかかわらずその直後に鷹が雀を襲うというオチにしても、親切を仇で返される旅すがらのエピソードにしても、必然的に政治に無関心な貧民に政治的な思想をアレコレ語ることのナンセンスさを象徴するラストにしても、全てに現代社会を皮肉るパゾリーニの思想と世界観が見えてくる。パゾリーニを知りたいなら必見。べつに知りたいとは思わないというなら観ぬほうがよい。そんな映画。[CS・衛星(字幕)] 6点(2006-03-14 15:43:22)

124.  乞食/アッカトーネ 貧困が心までをも貧しくさせてゆく、そんな現実が生々しく描写される。そこにはブニュエルの『忘れられた人々』同様にパゾリーニの社会批判が浮かび上がる。犯罪行為がごく当たり前のように身に染みついた下層階級の人々の日常は非常に荒んでいる。しかしながら実に人間らしくも描かれる。主人公アッカトーネの身勝手さもまた、生きる為に身につけたものと言える。その思想を危険視された詩人パゾリーニの処女作は、実際の貧民街の人達を起用し、その人物の怒りや苛立ちの表情を真正面から撮ることによって独自の虚構の世界を構築しながらも独特のリアリズムを形成している。イタリア・ネオレアリズモを超えた現実の露呈がそこにある。映画初体験のパゾリーニを支えたであろう助監督に、当時20歳のベルトルッチの名があるのも興味深い。[CS・衛星(字幕)] 7点(2006-03-13 18:58:48)

125.  アラバマ物語 黒人差別の激しいアメリカ南部において、偏見を持たず弁護士という仕事をこなし、二人の子供たちとは常に正面から接し、諍いの避け方をさりげなく見せ(近所のおばあさんとのやりとり)、いざというときには誰よりもたのもしく子供たちを守る(狂犬のシーン)。まさに理想の父親がいる。子供たちが黒人たちの中に違和感なくまぎれて裁判を傍観する姿や、父と黒人被疑者が町の人たちに取り囲まれた際の子供たちの行動は、子供たちの理想的な成長と理想的な親子関係を見せている。そしてそのことによってさらに理想の父親を確固たるものとしている。当時としてはかなり繊細に扱われるべきテーマを含んだ社会派でありながら「理想の父親像」を前面に描くことで受け入れやすい作品となっている。個人的には理想的すぎに感じるけど、当時のアメリカ、ましてやハリウッドにしてみれば、これくらい完璧なヒーローでもいないと作る側も観る側も受け入れられなかったのかもしれない。 異常者として恐れられるブーの逸話は差別の根源を描いていると思われる。話さないからわからない、わからないから怖い、怖いから攻撃する、という人間の持つ弱さゆえの悪循環。「ナントカ(忘れた)という鳥は殺してもいい」、コレも偏見かもしれない、ということか、、。 いい「話し」だし、演出も巧みなんだけど、差別される側の悲壮感というか、人間のおぞましさというか、ダークな部分をあえてオブラートで包んだような描き方にちょっぴりの不満。[DVD(字幕)] 6点(2006-01-19 15:27:23)(良:1票)

126.  殺しの烙印 安っぽいアメリカのハードボイルドの雰囲気を醸すも主人公はハードボイルドとはほど遠いご飯の匂いフェチ。とことんウラをかいてくる。さらに日活解雇の逸話からも想像できる美しい映画文法の破綻がそそる。生活感を一切感じさせないモダンな部屋のカットがセックス描写の合間に挿入され、そのセックス描写も後の『陽炎座』において芸術の域にまで達した感のあるデフォルメされたカタチを映すのみで性的な臭いは一切ない。唯一性的な臭いを感じるのが、本来生活感を感じさせるはずの炊飯器という観客のイメージをも混乱させるつくりに驚きと喜びがこみ上げる。イメージといえば、主人公の中で雨とともにイメージ化された女を、常にそのイメージのまま(雨とともに)登場させることにも驚いた。実体感の無い女を見事に演出していた。つくづく思った。鈴木清順は凄い! きっとこの人は我々を驚かすことだけを考えてこんなことをやっているのではないと思う。ただ映画が、テレビや演劇でもない、ましてや小説でもないということを誰よりもよく知っているだけなんだと思う。[DVD(字幕)] 8点(2005-12-22 14:00:10)(良:2票)

127.  肉体の門(1964) オープニングとエンディングにはためく星条旗が敗戦を象徴する。目的を失った人たちは、ただ生きぬくことだけを考え、己の肉体をも生きぬくための道具にする。人間の強さとしぶとさ、ずるさとしたたかさがこれでもかと露わにされる。そんな人間の本能ともいえる野蛮な世界で、人を愛するという純粋な気持ちだけが人生の勝利者となりうるという、言いかえれば負け犬としてではなく、人間として生きることの条件として「愛」があるということのようだ。しかし鈴木清順にとってはそんなことはこの野蛮な世界をどう料理し、どう表現するかという具材にしかすぎないかのように様々な方法で敗戦後の日本の背景と心情を映像化してゆく。身体を売る女たちはそれぞれのイメージカラーを身にまとい昭和初期の日本の風景に飛び出してゆく。舞台のような女たちの住処のセットとともに独特の虚構の世界を作り上げている。女にスポットライトを堂々と当てるシーンはたまげた。既存の映画作りをひっくりかえすようなことを簡単にやっちゃう。そういうところが清順の凄いところだと思う。斬新さが目をひくが、リンチのシーンのそれぞれの立ち位置とか構図とか、野蛮な世界の中で見せる女の可愛さを象徴するパイナップル缶などの小道具の使い方とかという正攻法がきっちりときまっているからまた凄い。[DVD(字幕)] 7点(2005-12-21 14:04:04)

128.  野獣の青春 モノクロ画面に赤い花が映し出されハッとして、カラー画面に変わってまたハッとする。冒頭の数分で一気に引き込まれた。キャバレーをマジックミラー越しに覗えるヤクザの事務所では店内の音を聞いたり消したりできるのですが、その音の出し入れが絶妙。対立するヤクザの事務所も壁一面がスクリーンになってて面白い。鞭打ちの刑のシーンの黄色すぎる砂嵐の画に、今につながる清順の自由な美学を感じる。映画ってこんなふうに撮っちゃったっていいんだよ、という奔放な発想の実用化がこの頃から始まる。とはいっても清順の初期作品はストーリーだけはオーソドックスに語られるほうなので、この作品も誰にでも楽しんで観ることができる作品だと思います。そのオーソドックスなストーリーの流れの中で清順だけが持ち得る空間の美を堪能できれば言うこと無し。 [DVD(字幕)] 7点(2005-12-20 14:23:58)(良:1票) 《改行有》

129.  夕陽のガンマン 『荒野の用心棒』と同じ臭い。テーマソングも同じ雰囲気。イーストウッドは同じようなキャラ。しかしリー・ヴァン・クリーフがもう一人の主人公として登場するだけで、ヒーローが悪を倒すという簡単ストーリーが、どこでどう転ぶかわからないスリルある展開へ変貌する。実際、冒頭でとてつもない強さを見せつけたヴァン・クリーフの描写は、二人の賞金稼ぎ同志の戦いを予感させるし、その圧倒的な強さはヒーローの危機を予感させる。そこにさらに賞金首が絡んで三者のサスペンスフルな関係が最後まであきさせない作品にしている。ただ、オルゴールの曲が止まったら撃ち合うってのはちょっとかっこよすぎ。だいたい初めて聞く者にしたらあの曲の終わり方は「いつ終わんねん!」って終わり方なので酷だと思います。[ビデオ(字幕)] 6点(2005-11-04 16:50:19)(良:1票)

130.  ケス 《ネタバレ》 閉鎖的な社会環境が残酷なまでに映し出される。ある時期の炭坑町ゆえの、大人も子供も希望を持ち得ない過酷な社会を冷淡に描き出し、その中で少年ビリーの日常を暖かい眼差しで描き出す。ビリー役の子が容姿も表情もこの役にピッタリで、ついつい小さな身体で過酷な社会に冒されながら賢明に生きるビリーを応援したくなるわけですが、応援なんていらない!とつき返される具合で、それでも見守らせてください、てな感じになるわけです。「ケス」という一筋の光がどんどんと大きな光となってゆく様を良識ある教師と共に感じていたところで、突然荒んだ社会に握りつぶされて映画は終わる。哀しい現実を見せてすぐに終わる。きびしい現実を再認識するとともに、悲しいけど少し大人になったビリーに「負けるな!」とつぶやく、、そんな後をひくエンディングでした。[ビデオ(字幕)] 7点(2005-09-01 13:59:21)

131.  オリバー! 一人にスポットライトを当ててその華麗なダンスを見るよりも、大勢の人達が画面の外でも踊っているくらいな大団円を見せてくれてこそミュージカル映画の醍醐味を味わえると考える私にとっては、非常に満足なシーンが2ヵ所あった。オリバーがロンドンに着いてからのロンドンじゅうで歌い踊るシーンとオリバーがもらわれていった裕福な土地での大ミュージカルシーン。酒場のシーンも盗みを教えるシーンも楽しかったけど、上にあげた2ヶ所のシーンは私の中では最もハイパフォーマンスなミュージカルシーンとして刻まれています。屋内の暗さやクライマックスの盛り上がりの足りなさがかなり気になりますが、6点にするにはしのびないほどこの2つのシーンがお気に入りなのでちょっとおまけして7点献上。ホントは2ヶ所といわず、3ヵ所4ヶ所とあってくれたら、もっと良かったんですが。[DVD(字幕)] 7点(2005-08-19 13:59:50)(良:1票)

132.  欲望(1966) 放浪三部作の始まりはロンドンを舞台とする。音楽とファッションとアートを背景にジェフ・ベック、ジミ-・ペイジの在籍時のヤードバーズのライブという貴重映像を盛り込みながら(けしてピルグリムさんと月麻呂さんのお仲間に入れてもらおうとして書いたわけではなく..ってこともなく..笑)、ゴダールのソニマージュにも通じる音楽と映像の融合からなる独特の世界観を作り上げたアントニオーニの真骨頂。あると思っているものが実は無い。幻想や夢や勘違いといったものではなく、存在するもの全てに存在の可能性を問うている。そんなこと言い出したらサスペンスなんて成立しない。しかし、そんなことお構いなしにストーリーを消し、最後には主人公まで消し去る。この映画自体がもともと無かったかのように。衝撃的です。『マトリックス』の原型はコレだった!! ウソですけど。[ビデオ(字幕)] 7点(2005-07-05 16:34:32)(笑:1票)

133.   あるとき突然、女は愛の喪失に気付く。男は納得のいかないままこの告白を受け入れざるおえないのが常なのだが、この作品では、納得がいかないまでも、一応の理由が語られる。女がその心情を言葉で説明するラストシーン、、これさえなければと思った。同じ目にあっているが故に、ちゃんと納得したいというアントニオーニの願望がついつい出てしまったのだろうと思った。それでも男と女のすれ違う想いが痛々しくもリアルだと思った。、、、と、以上がずっと昔に見たころの感想。点数にすると5~6点てとこかな。でも他のアントニオーニの作品を何本か見た今はこの作品の見方も変わっている。いくらマストロヤンニやジャンヌ・モローといったビッグネームが出ていようとも、人物を追ってばかりじゃこの作品の旨みはわからない。女が自らの愛の喪失に気付く前に、背景は彼女の心情を映し出していた。ラストの説明は観客に向けたものではなく、あくまで夫に向けたものであって、観客に見せたのはその後の悲しすぎる言葉のすれ違いにすぎない。あぁ、やっぱり痛々しくてせつない。[ビデオ(字幕)] 7点(2005-07-04 17:56:30)(良:1票)

134.  家での静かな一週間 ある男がある家に行き、ドリルで壁に穴をあけ覗き見ると、そこには摩訶不思議な世界がある。覗き終わると用意した目覚まし時計をセットし用意した枕で寝る。時計が鳴ったらすぐ起きてまた別の穴をあけて覗く。これを1週間繰り返すのですが、規則正しく繰り返すことで独特のテンポを生み出しています。テンポ以上に面白いのが現実世界と壁の向こうの異世界の対比。モノクロで見せる現実世界と色鮮やかに見せる異世界。ガサガサと雑音の入る現実世界と全く音の無い異世界。ただ走るだけ、ただ穴をあけるだけのシーンでも、細かくショットを繋いで、あわただしい様を見せつける現実世界と実際はさらに細かいショットの繋ぎ合わせ(コマ撮り)にもかかわらず、滑らかな動きを見せる異世界(残像を残すことでさらに滑らかな動きになっている)。バカみたいに規則正しい行動の現実世界と好き放題に動きまわる異世界。シュヴァンクマイエルが幻想の世界を創りつづける理由をこの対比に見出すのは強引すぎるでしょうか。とにかく、彼が独創的なアートを創り出す天才であるだけではなく、素晴らしい映像作家であることをこの作品は証明しています。現実世界と異世界、両者に共通する意味不明感がまた、たまらん。[CS・衛星(字幕)] 8点(2005-06-08 17:57:14)

135.  シュヴァルツェヴァルト氏とエドガル氏の最後のトリック 常人には考えつかない発想、それを映像にする素晴らしい技術、そしてできあがったものの独特な美術センス、、これらはシュヴァンクマイエル(ここではシュワンクマイエル)の全ての作品に言えること。彼のデビュー作である今作品は、昨今の長編と比べるとなんとも可愛らしい作品に仕上がっている。彼の作品に感じる独特な暗さはしっかりとあるんだけど、全ての動作に音が入り、その音がなんともおまぬけで、そのおまぬけな音がシュヴァルツェヴァルト氏とエドガル氏を可愛らしくし、全体を愉快なオーラで被っている。まさに音によるトリックだ。やってることは相当気味悪いはずなんですが。[CS・衛星(字幕)] 7点(2005-06-06 18:11:57)(良:1票)

136.  ローズマリーの赤ちゃん 《ネタバレ》 はっきりと幻覚と解かる妄想を描いた『反撥』とは違い、こちらはより現実的な妄想を描く。と言っても、妄想なのか現実なのかははっきりしない。この映画は、ローズマリーが提示する漠然とした証拠の数々を見せることで「現実」であると主張し、新生活と妊娠、加えて隣人の自殺による不安な心理を加速させる状況に「妄想」を主張する。この観客を引きつける曖昧加減がうまい。妄想でも現実でもどっちでもいいから彼女を助けてほしいと思わせるミア・ファローのか細さを前面に出した演技も我々を引きつけて離さない要因となっている。最後は現実なのか妄想なのかを見せて終わるのかと思いきや、そんなことをすっかり忘れさせてしまうようなローズマリーの母たる顔というとんでもない力技で終わる。うーん、うまいのか、ずるいのか..。 // 追記//↓↓うわっ!びっくりした!読まれとるやないですか!![ビデオ(字幕)] 6点(2005-06-01 18:41:57)(良:1票) 《改行有》

137.  反撥 カトリ-ヌ・ドヌ-ブ演じるキャロルが内気な性格でセックスに対し興味を持ち、またそれ以上に嫌悪しているということを、あっという間に見せ、後はひたすらに壊れてゆくキャロルとキャロルの妄想を見せてゆく。この壊れてゆく様と妄想の映像化が凄い。ドヌ-ブの顔は美しいままで、ただ生気だけが抜けてゆくというか狂気が宿ってゆくというか、その表情の演技が素晴らしい。そして妄想の映像化は、ポランスキー監督が変態であるということを確実なものとしている、、いやいやそうじゃなくて、妄想の一つ一つが斬新かつリアルで、その見せ方はサスペンスフル。キャロルが壊れてゆく様ときっちりリンクしていて、うまい!を通りこして、怖い!です。でも“壁から手”のシーンはやっぱり変態だと思います。[CS・衛星(字幕)] 7点(2005-05-31 16:07:03)(良:1票)

138.  水の中のナイフ 情熱の無い『太陽がいっぱい』ってかんじ。3人それぞれの優越感や妬み、不満といった気持ちをはっきりとは見せないんだけど、はっきりとある、ということを見せる。冒頭の車の運転シーンで夫婦の関係を示し、それゆえに若い男を招き入れ、招き入れる行動自体にまた夫婦の関係を再度示し、招き入れたことが最後には、夫婦の関係にある小さな綻びを白日のもとにする。その様をじっとりと描く。3人のなにげない行動にそれぞれの心理が覗い知れて、実にうまい!と感心してしまう。密室であるヨットが動いていないように見えて、手を水に入れると実はけっこうなスピードで動いていることが判る、というシーンは密室度をさらに上げサスペンスを盛り上げる。大きな事件が起こるわけではないのでストーリーの起伏はありませんが、それがかえってじっとりと描かれる心理描写に現実味を持たせていると感じました。[CS・衛星(字幕)] 7点(2005-05-30 18:49:51)(良:1票)

139.  ワイルドバンチ 全編で主要人物以外のたくさんの人達がバンバン殺される。そのいいわけのように、冒頭の子供達の行いに、人間の生まれながらに持つ残酷性を見せつける。しかしどんないいわけをしようと個人を無視した殺戮シーンはなんの深みもないアクション映画の域を出ることはない。しかししかし、ペキンパーは端から深みのないアクション映画を撮っているのだ。この堂々ぶりが気持ちいい。ただ娯楽作品の中で暴力シーンをいかに見せるかを極めた作品。それでもペキンパーの作品で描かれた暴力には必ず無情感というか、結局暴力ではなにも解決しないんだな、と思わせるなにかがある。この作品では、最後の「大笑い」のフラッシュバックがそれに当たる。爽快でありながらも哀しみが見え隠れする。そこが他の深みのないアクション映画と一線を為すところ。[DVD(字幕)] 7点(2005-05-23 19:02:27)

140.  昼顔(1967) まず夢がなんともエロチックなわけですがこれをどう捉えるかによって解釈が変わってきます。セヴリーヌの潜在的性願望と捉えるのが自然なのでしょうが、はたしてそうだろうか。セヴリーヌは少女時代のトラウマによって不感症となっています。そして夫を愛しています。夢は夫のために不感症を克服したいと願っているセヴリーヌの葛藤の表われではないでしょうか。そう考えるとですねぇ、夢以外のシーンは全て妄想で、不感症克服へのステップとして娼婦としてのわかりやすいステップアップが描かれ、色々な性癖を持った客たちが彼女を治療してゆく、、というのはどうでしょうか。さらに不感症という夫に対する負い目と同じく夫にも妻の介護なしでは生きられないという負い目を背負わせ、最後にはそれまで隠していたことを暴露し、二人に幸せが訪れるという彼女の妄想。全部が妄想と考えれば一番わかりやすくて楽なんですがそんな簡単、、じゃないですよねぇ。見れば見るほど引き込まれる作品です。[DVD(字幕)] 7点(2005-04-26 17:10:04)

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