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プロフィール
コメント数 901
性別 男性
年齢 42歳
自己紹介 最近になってまた映画を観る習慣が出来ました。
前はほとんど観なかった邦画をたくさん観るようになり
新しい映画ライフが充実しています。

昔ほど数はこなせませんが
趣味と生活のバランスをうまく保ちながら
なるべくたくさんの映画を観て、
なるべく読み応えのあるレビューを続けていきたいと思います。

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121.  ジーサンズ はじめての強盗 《ネタバレ》 コメディにしたいのか、シリアスな社会派ドラマにしたいのか、どっちも考えさせられてどっちにも感情を入れにくいストーリーでした。 この映画では銀行が一番の悪で、だからジーサンズはこの銀行に報復するために銀行強盗を企みますが、銀行は一応ちゃんとリスクも説明した上で貸し付けたと主張している。認識能力の低いお年寄りにわからない単語を並べ立てて上手いことだけ言って有耶無耶に貸し付けた可能性もありますが、そこまではこの映画からは分かりません。銀行員が悪意を持って騙そうとしたかもしれませんし、ちゃんと説明を受けたのに借りて側が「そんなの聞いてない」と、駄々をこねてるだけかもしれない。つまり、どっちの味方にもなれない。 個人的にはむしろ、何十年も勤め上げた自分の会社が、仕組みが変わったからとそれまで支払ってきた年金を全て無かったことにしてしまう、この会社の方がより社会悪で制裁対象なのではと思ってしまいました。この会社の金庫盗めばよかったのに。 あと、ジーサンズそれぞれに大切な家族や恋人との描写があるにも関わらず、盗みを働いてそのお金ではい幸せ!と言われても釈然としないですね。それこそルパン三世のように、盗みを働く相手がとびっきりの悪者とか、そのお宝を悪用されたら世界が滅びるとか、そういう展開なら受け入れやすいのですが。上述の銀行とのやりとりや、結局我欲で強盗してしまうところがエンターテイメントとして少しきつかったですね。あの可愛い孫娘たちが、祖父が犯罪者だと知ったらこの話は全く違うテイストに変わってしまいますよね。そこを無視して楽しむことはできない、難しい映画でした。[インターネット(字幕)] 5点(2021-08-22 21:43:37)《改行有》

122.  さよならくちびる 《ネタバレ》 歌詞を噛みしめながら曲を聴くのが好きです。とりわけこの映画の歌はなんだか歌詞に心を奪われてしまいました。観賞後Amazon musicで検索したら登録されていて、喜び2倍! ハルレオの最後のツアーとして日本全国を回るのですが、色んなところで色んなドラマを観ながら歌う、「誰にだって訳がある」はストレートに刺さりました。みんな何かしらあんだろうけど私たちもそれでもギター弾いてんだよ、歌を歌ってんだよということをあんな風にライブで聴けたら嬉しいですね。聴きながら、その歌声がとても心地よいけど、彼女らと自分を重ね合わせて考えさせられる、良い歌でした。 「たちまち嵐」も気に入りました。解散したはずのハルレオが「とりあえず」メシに行くために乗った車の中で、レオがゆっくりと口ずさみ始めたこの歌。〜 きっとこの先も 嵐は 必ず 来るがきっと大丈夫さ 〜 この歌詞から想像するとやっぱりハルレオ続投を決めたのだろうか。個人的には続けることになっていて欲しいと思いますが、このメンツだとなかなか難しいかもしれませんね。 ハル→レオ、レオ→シマ、シマ→ハルという三角関係も、三人組のユニットでこの関係性って、もうわざととしか(笑)好きな人が自分ではない誰かを見ていて、それを終始自分が見てないといけないってどういう気持ちなんだろうか。恋敵と自分を比べてしまったり、誰かにそれを比べられたり、好きな相手が恋敵のために自分に優しくしてくれることに耐えられなかったり、気持ちが揺さぶられすぎて自分ならもう耐えられないかもしれない。誰かが幸せになれば誰かが幸せになれないこの構図が、見ていて苦しかった。[インターネット(邦画)] 8点(2021-08-22 21:06:28)《改行有》

123.  劇場版ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん 《ネタバレ》 かなり面白かったです!大杉漣さん演じるドラマverも観ていたので入り込みやすかったことも手伝って、すぐに世界観にハマれました。自分はあまり人とコミュニケーションを取るのが得意ではないタイプなので、いまいちこういうチャットで仲間を作るネットゲームというものの良さがよくわかりません。ゲームならリアルの友達とその場で盛り上がるやつか、それこそ一人でRPGをするかくらいなものです。ですが、そんな私でもこれを観ると少しやってみたくなりますね。 突然仕事を辞め、昔から距離があって理解し難かった父親とゲームを通して絆を作ろうという「光のお父さん計画」。息子は息子であることを隠しながら父親をゲーム内でサポートします。はじめは経験者である息子が父親のアドバイザーとして常に側で支えてあげる役割を果たしていたが、現実の仕事に悩む息子を、そうとは知らない父親が逆に支えてあげたり。父親は父親で相手が息子とは知らず家庭に対して父親がどう考えているかをゲームを通して知ってしまったり。決して一方的ではなく、相互に絆を作っていく過程が見ていてとても良かったですね。 どの話も良かったのですが、特にお茶漬けのエピソードと、娘の彼氏のお笑いライブを見に行くシーンはなんだかジーンときました。 最後、病院を抜け出した父親をネット内で見つけた時、もう息子はそこで自分が息子だとばらし病院に戻るよう説得するのかと思いました。「なんでそうしない!?」と心で叫ぶ自分もいて。ゲームどころじゃないだろうと。しかし、「ツインタニア」という敵に対して、ただのゲームの敵として以上の価値を見出している父親を止めることはできず、そのままバトルへ。正直バトル中はずっと「そんなこと親子でしてる場合じゃないだろう…」とイライラのような感情も沸いてきましたが、バトル勝利後の父親の語った想い、そしてようやくきちんと「息子」と出会い、約束を果たせたことに感動しました。結果オーライといったところですが、探して心配しまくった奥さんと娘は気が気じゃなかったでしょうね。 とても良かった。自信を持って人に勧められる映画です。[インターネット(邦画)] 9点(2021-08-13 02:48:13)《改行有》

124.  マスカレード・ホテル 《ネタバレ》 豪華なキャストが代わる代わる出演する、そんな話題作りの映画かと思ってましたが、中身のほうも充分に楽しめました。思ったよりここでの評価が低くて意外でした。他の方が指摘されてるような「一流ホテルはこうあるべし!」みたいなのがそんなところに泊まったことがない自分にはわからなかったからそれがよかったのかな。普通に面白い映画でした。 物語の本筋は連続殺人犯の追跡なんですが、それに絡んだり絡まなかったりする枝葉の話もひとつひとつが緊張感があってよかった。おそらく豪華キャストを出すための流れだったんでしょうが、そういった製作側の都合がうまく見る側の楽しみにつながってマッチしていたとも思いました。月曜から夜ふかし準レギュラー?の青山めぐちゃんが高嶋政宏さんと出ていたことにびっくりしました。あそこで新田(=木村拓哉さん)が刑事ならではの観察眼でトラブルを未然に防ぎ、山岸(=長澤まさみさん)との距離が縮まって二人の奇妙なコンビが出来上がりましたね。 ストーリーは基本的にホテルを訪れる面倒な客たちを、刑事は連続殺人犯と疑いながら、ホテルマンたちは大事なお客様として扱いながら処理していくお話。中でも生瀬さんの演じる客は一等面倒くさい人でしたね。実際一流ホテルならあそこまで対応するんでしょうかね。PCの消えた(と客が勝手に言っている)データなんか知ったこっちゃないけどな。映画だから最後は本人が悔い改めましたが、現実にはあんなクレームはあり得てもあんな風に自分の行いを悔いる人なんていない。と言うか、あんなことができる人はそもそも自分が悪いと思っていないから。[インターネット(邦画)] 7点(2021-08-08 05:47:16)《改行有》

125.  新聞記者 《ネタバレ》 ジャーナリズム、マスメディア、政府による情報操作の可能性、などについて考える機会となりました。もちろんこれは映画なので、やや荒唐無稽に思える設定や状況があるのですが、ある意味そう言うものが映画だと分かっているのでそこはスルー。 大事なことは出てくる情報は必ず誰かの手が入っていて、手が入っているということはそこには必ず何らかの狙いがあって、情報を受け取る側はそこを見極める必要があるということ。現代は超情報化社会と言っても差し支えがないくらい情報に溢れていて、その情報一つひとつも嘘なのか誠なのか、はたまた30%だけ嘘であとは本当だとかグレーなものもあり、文字通り玉石混交。それを「見極める」なんて至難の業だがそれをしていかないといけない。ほんと、大変な時代です。 冒頭、薄暗いオフィスで内閣情報調査室、いわゆる内調が時の内閣の都合の良い内容のつぶやきをSNSで投稿しまくる、というシーンがあります。「そんなアホらしい仕事そんな立場の人達がやるのか」とは思いつつも、あんな黒い仕事はそこらへんのアルバイトとかにはさせられないなとも思う。実際近年の報道ではTwitterやヤフコメの書き込みを記事に引用することはしょっちゅうあり、その影響力の大きさを目の当たりにすると、内調にこんな部署があってもそれほど可笑しい話ではないとも感じました。内調であればどこからどんな記事が出るかとかはある程度わかっていそうですしね。 ただ本当にそんな仕事をする部署があるとして、役中の杉原(=松坂桃李さん)と同じくそこに確かなモチベーションを持って業務に就ける人なんかいるのかな。SNSの誘導書き込み、政敵となる人間(それが一般人でも)の個人攻撃のための情報捏造とその拡散、そして組織を守るためのスケープゴート役… どこかのタイミングで「何やってんだ俺」って神崎さんのように虚しくなってしまって自己嫌悪に陥ってしまいそうなもんだが、そういう仕事が意外にハマったり代わりに甘い汁を吸えたり、何らかの運や巡り合わせで普通の人なら感じる違和感を何の疑問も持たなくなるとか、どんな仕事でもあるんでしょうねきっと。この間も少し知り合いが以前勤めていたブラックな営業をしていた会社の話を聞いた。この映画の話はなんらありえない話では無いと思った。 昔、報道とは事実と客観的事実のみを世間に知らせる完全に中立なものであるべきだと思っていました。今もそれが理想だと思っているしその考え自体はまだあるんですが、誰かが何かを意見したり論じる時、100%全ての人に公平で中立なものなんてあり得ないんだなということも最近思います。何かを報道すればそれで得をする人損をする人は必ず存在して、その数や割合が平等になることなんて無い。同時に、報道をする側もその報道で影響を受ける人たちのことを計算に入れて報道を出す。きっとその記事は誰かにとってメリットになり、他の誰かにとってデメリットになるものなんだろう。最近実感として思います、完全に客観的な記事なんてきっと無いんだろうな。だからこそ、「中立」「中庸」を目指したいと思っているのですが。 色んな社会問題が、この超情報化社会の中で私たちの目の前に簡単に出てきて、「こうあるべき」「こうするべき」と示してきます。多様性を謳いながら一つの解答に誘導する圧を感じます。本当、本当に生きにくい社会になった。この映画を観て、なにかそう強く思ってしまいました。[インターネット(邦画)] 8点(2021-08-03 23:53:53)(良:1票) 《改行有》

126.  蜜蜂と遠雷 《ネタバレ》 原作未読です。 幼い頃からピアノの英才教育を受けたサラブレッドの天才、生活者としてのピアノにこだわる努力家、七年前に突如姿を消し今回のコンテストで復活をかける天才少女、そして「ピアノの神」が残した異端児。この四者四様の若きピアニスト達がしのぎをけずる演奏場面を見れるだけでも眼福もの。いや耳福とでも言うべきか。面白い映画でした。私には楽器を奏でる才能はまるでありませんが、ピアノが弾けたらいいな、あんな風に弾いてみたいなと思わせられる作品でした。感情を乗せて表現できる道具があるって素晴らしいですよね。 個人的には最後の本戦の優勝者は栄伝亜夜、準優勝は風間塵、第三位はマサルでした。まあ盛り上がる順番に見せられたそのままの流れで魅せられてしまったというだけかも知れませんが。でも風間と栄伝の、自分の抱えている感情を全てぶつけきって粉々になるまで表現しきったようなあの激しい演奏には心が震えました。 カデンツァや本戦のようにそれぞれがそれぞれの趣の曲を演奏するのも良いんですが、同じ曲を別々のピアニストがどんなふうに表現するのかの違いなんかも見たかったですね。サントラ買おうかな。 映画としての映像の見せ方も良かった。演奏前に曲名紹介の字幕が入ったり、鹿賀丈史さん演じる指揮者の登場で、ちょうど英語で彼のことを「第2の刺客」と呼ばわっていた時にその字幕が彼の真下に出るように演出したり。 ただの音楽映画ではない、映像としての作り込み・奥の深さも感じられました。良作です。[インターネット(邦画)] 8点(2021-07-28 19:51:13)《改行有》

127.  コンテイジョン 《ネタバレ》 2回目の鑑賞です。初めて観た時はもう10年近く前で、まさかその時はこんなに現実とリンクした映画になるなんて夢にも思わなかった。 映画の感染症はもちろんコロナではないし症状も違いますが、未知のウィルスに対する人々の恐怖や、対処の仕方がとてもリアルだった。専門家批判が起きたりWHOが何かに忖度して情報隠しをしてるんじゃないかとか、いくつかはコロナで実際にあったことと全く一緒で、Rノート係数の話など、映画がかなり入念に作り込まれたものなんだということを変に実感しました。作り込みで唯一気になったのは、感染が広がって咳き込む人を見て危ないと思うのに映画の中では医療関係者以外ほとんどマスクを付けないこと。まあこれは今だから言えることでお国柄の問題もあるかもですが。 感染症の、いわゆるパンデミックって、おそらく人がそれこそ機械のように完全に統制されたコントロール下で動くことができれば簡単に収まるんでしょうね。その考えの下で映画でも現実でも共通して思うことは、やっぱり人の心なんて完全に制御なんてできないんだなということ。自分のでもコントロールしきれてないのに、ましてや他人の行動なんて制御出来るわけがない。感染症を止めるためにまさに粉骨砕身で働いていたチーヴァー博士も、家族を助けたい一心で妻に内部情報をリークして公開情報より一足先に避難させようとする。そこにあるのは、「感染を止めたい、しかし家族を危険に晒させたくもない」といういたって真っ当な人間の考え方。人間がまともであればあるほど感染は止められないというジレンマを見た気がした。ワクチンにしても、理路整然と人々に順番に支給されるわけではない。奪い合いがあり、譲り合いがあり、騙し合いがある。形は違えど、今のコロナとそう変わらない状況に心がざわざわしながら鑑賞しました。 DAY1の描写はただただ見事。最後の最後で感染源・経路が明かされることで視聴者は感嘆しつつスッキリできましたが、これも今となっては現実に対する皮肉のようになってしまって映画の出来に対してではないモヤモヤを抱えながらのエンドクレジットとなりました。[インターネット(字幕)] 9点(2021-07-26 00:32:52)(良:1票) 《改行有》

128.  ちょっと今から仕事やめてくる 《ネタバレ》 ほとんど予想通りの展開なのに、うるっときてしまった。 仕事が辛ければ辞めればいい、自分の命を捨てて周りの人を悲しませてまで仕事を続けなくていい。今どきはよく聞くようなメッセージを持った映画ですが、青山(=工藤阿須加さん)の追い詰められる描写をひたすら見せられた後だと、「あー、よく聞く話だよね」と一般論のように見ることはできなくなってしまう。それくらい青山の追い詰められ感、会社のブラック感が鬼気迫るものでした。あんな社訓や部長のパワハラなど、それこそ今どきならSNSで労基にでもすぐ訴え出られそうなものとも思うんですが、日本には何百万もの会社があって、ああいう社風がまかり通るようなところもきっとゼロではないんだろうなという気持ちで見ていました。最後、「ちょっと仕事をやめた」青山くんの同僚たちは、きっと「次の標的は自分になるんじゃないか」と戦々恐々としながら仕事をすることになるんでしょうね。部長はきっと次の怒られ役を作るんだろう。個人的にはあの会社のその後がどうなったのかがとても気になります。 ひとつのことがうまくいかず、連鎖するように他のことも回らなくなり、いつしか自分のことを心配してくれる誰かの声を聞くことも億劫になり、そんな自分を嫌悪してまた悪い方に考えて…というマイナスのスパイラルに陥る気持ちがとてもよくわかって、痛かった。そういう時は、この映画のタイトルのように「ちょっとやめてくるわ」なんて考えには至れないし、至ったとしても踏み出すエネルギーも無い。そのエネルギーを与えてくれたのが「ヤマモト」であるのだが、実際にはこんな風に「ヤマモト」が現れてくれるわけではない。青山はまだ独身で決断がしやすかったと思うが、これが妻帯者や子持ちだったらと思うとまた難しくなってくる。この映画が「ヤマモト」のように同じような立場の人にエネルギーを与えてくれるものになってくれれば嬉しいが。[インターネット(邦画)] 7点(2021-07-25 14:05:31)《改行有》

129.  冷たい熱帯魚 《ネタバレ》 『狐狼の血』を観た影響で、なんとなくグロいヤクザものを観たくなり、それっぽいなと思って選択しました。ヤクザ映画っていうか、サイコパス映画でした。この手の映画は、作中の人物に性格なり考え方が少しでも同調できるものがなかったらただただしんどい。社本一家も、村田も村田妻も、気持ちとか感情が何一つ理解できなかった。何をもって『冷たい熱帯魚』なのかも、ずっと考えながら見てたけどわからなかった。映像描写よりも、出てくる人間たちの性格がグロすぎて正視に耐えない映画でした、ってちゃんと見ましたけどね。 特に何が理解できなかったんだろうか。ノリや何らかの狙いの上で簡単に誰とでも寝る村田嫁?ちょっとのせられたくらいであんな店であんな格好で嬉々として働く娘?意味のわからない理屈で頬をはたかれながら抱かれる社本嫁? 「なんかすごい」と言わせるようなパワーがある映画だとは思いますが、私にはあまり刺さらなかった。有名な監督さんの作品がなにからしいのですが、すみません、良さが分かりませんでした。[インターネット(邦画)] 3点(2021-07-22 23:59:31)《改行有》

130.  ボーダー 二つの世界 《ネタバレ》 彼らはトロルだった。その辺から急に『ロード・オブ・ザ・リング』感が出てきました。もちろん『ロード~』の方はいわゆるファンタジー活劇で、この映画のようにトロルという種族が現代の人間社会でどのように生きていくかというところには話がいかないのであっさりした仕上がりになっていますが、こっちのほうはと言うとまあ、、、ディープなところまで表現しましたね。 これまでは少し変わったただの人、というスタンスで生活を送っていたティーナが、同族のヴォーレと出会って自分の出自についてだんだん理解していく。と同時に人である自分とトロルである自分とのバランスについて悩みながら考えていく。これまではずっと人として生きてきたのだから、一度は思いっきり100%トロルとしての生活を送ってみないとですよね。そう言う意味で色々あったディープな描写は理解できます。 トロルの容姿は顔がゴツゴツしていて毛深くて、ボテッとしたまあ人間で言うとだらしない体型、そして虫を好んで食す、と。まあその設定からして人の嫌悪感を誘うような感じに(わざと?)なっていましたが、もしこれがすごく美男美女のトロルのお話しだったら見る人の評価ってやっぱり変わっちゃうんですかね?美男美女っていってすぐいい例えが出ませんが、例えばティーナをエマ・ワトソンさんや日本人なら綾瀬はるかさんが演じたら、例えばヴォーレをジェイソン・ステイサムさんや日本人なら佐藤健さんが演じたら?(←思いついたのをテキトーに並べただけです、すみません汗) 決して自分がそうじゃないとは言いませんが、物事をを美醜で見るような感じに誘導されてるな、と感じました。まあそれをさっ引いても完全に乳児の形をした無精卵、とかショッキングなものが多かったですけどね。 個人的にはあの感情のにおいが分かる嗅覚で、税関職員ではなくマジシャンや弁護士などの職について成功するサクセスストーリーなどが見たいと思った。ちょっと重いし、一度の鑑賞で全ては飲み込み切らん。かといって二度目を見ようとは思わないし。もう少し違う切り口で見てみたい映画だと思いました。[インターネット(字幕)] 6点(2021-07-19 10:37:55)《改行有》

131.  空(カラ)の味 《ネタバレ》 自分には摂食障害になった経験なんてないので、気持ちがわかる、とかそういう類のことは一切言えません。ただ、どうにもコントロールできない自分自身を理解?というかとにかく受け入れてくれて、解放してくれたのは紛れもなくマキさんなんでしょうね。マキさん、言ってることは支離滅裂だしとにかくテンションが高くて受け止めるのも大変な感じの人なんだが、話し方がすごく良かった。多分個人的にああいう話し方の人が好きなだけなんだろうな。言ってる内容は滅茶苦茶なのに、何故だか心の内側に沁みて入ってくる、そんな喋り方でした。 ほとんどBGMもなく、主人公さとこがだんだんと摂食障害に陥っていく過程をひたすらゆっっっ、、、、、くりと描いていきます。おそらく最初は自分でも変だな、おかしいなくらいのレベルだったものがじっくりとしかし着実に体と心を蝕んでいきます。私は知りませんでしたが、この映画みたいに過食&拒食の複合パターンみたいなのもあるんですね。食欲あるのに吐いてしまうって、すごいな。そんなのが両立することに驚いた。家族の無理解を嘆く描写がありましたが、家族は家族でただただ心配してるだけで、わからないから本人に聞くしかなくて、何だかこの歳になってそっち側の立場でものを見ることが多くなってきたように思う。歳かな(笑)[インターネット(邦画)] 5点(2021-07-17 19:40:55)《改行有》

132.  ジョーカー 《ネタバレ》 期待通りのインパクトがあった。ジョーカーは『ダークナイト』でも出てきますが、アメコミ映画でありながらお決まりの超能力や超常現象は一切起きたりしません。ただの人間がいかにして「ジョーカー」になってゆくのか、それを淡々と描いています。生来持っているものや立場でその人の人生がほぼ決まってしまう街、ゴッサムシティ。その中で障害を持ちながらピエロとして生計を立てる「ハッピー」ことアーサー・フレック。恐怖や緊張、不安を感じると笑い出してしまう障害のため生きにくさを感じながらもコメディアンとしてショーに出て成功を夢見る一人の男。もちろんジョーカーに共感はできませんが、リアルな犯罪者として、冒頭に書いたようにインパクトのあるキャラクターとなっていました。 ジョーカーは、アーサーの抱える他人から認められたいという願望と、にもかかわらず不当に貶められ悪い意味で笑い物にされることに対する怒り、世の中の理不尽への不満などをゴッサムシティやトーマス・ウェインにぶつけようとした結果誕生してしまったんですね。またその過程でたまたまピエロメイクをしている状態でこれまたたまたま銃を持っていて仕事をクビになったところで、ちょっかいを出してきた三人を銃殺してしまったところ、同じように日常や街に不満を持っている貧困者たちのダークヒーローになってしまうという。コメディアンとしてショーに出て成功したかったアーサーには悪名といえど人から称賛されることが快感だったようで、そのまま彼はジョーカーに… 彼と同じように体が小さいことでバカにされてきた職場の仲間には敬意を持って接したりする人間性が垣間見えるところが、余計にリアルでした。ただ無差別に人を殺したりするのではなく、むしろ誰をなぜ殺すのかという理由がわかってしまうところがジョーカーらしい。 思ったことは、真っ当に生きていようとそうでなかろうと、それがショースターであっても寝たきりの老婆であっても、誰しもみんな人に認められたい、愛されたいと思っていて、それが動機になってエネルギーが湧くんだな、湧いてしまうんだな、と思いました。[インターネット(字幕)] 8点(2021-07-17 12:28:08)《改行有》

133.  RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語 《ネタバレ》 以前にも一度観たはずなのですが、ただただ感動してしまった。ジーンとさせようとしてるなーって何となく感じてるんですけどね。分かっててもジーンとしてしまう。それはもう仕方ない(笑) 一流企業に勤めセカセカと働くことに何の疑問も持たず生きてきて、それが友人の死と家族の状況の変化を受け一大決心をする49歳のおじさんの話。こんな歳のおじさんだからこそ魅力的な話の展開になっています。仕事仕事で家族も蔑ろにしていたら気持ちにも余裕がなかったのが、夢だったバタ電の運転士になってからはまるで憑き物が落ちたよう。家族ともゆったりとしかし誠実に向き合い、運転士の仕事にもまっすぐに取り組む。「仕事?楽しいよ。恥ずかしいくらいにな。」縁側で娘とスイカを頬張りながらこう答える父はなんだかとても格好良い。また中井貴一さんっていうのもぴったり合っていたので良かったんでしょう。あの歳でも精悍な佇まいで、地元の人にも愛されそうだ。 多少古い映画ですが、こんな田舎の牧歌的な地方電車ですら、時代の変遷も感じてしまった。少し遅れてくる乗客のために電車を待たせたり、乗客の荷物を運んであげて電車を止めてしまったら、失礼ながらこんな田舎の電車でもやはりあのくらい怒られるんですね。それにSNSも。当たり前ですが、なんだか昭和的に寛容に許されてきたことはもう許されなくなってきてるんだなーと感じてしまった。実生活でもそれはすごく実感することが多いですが、この時代・このロケーションですでにそうなっていたことに、いささかショックを受けました。そしてやはりこれは映画なので、中井貴一さん演じる筒井さんは地元の方の応援のおかげで事なきを得るんですが、実際は筒井さんと同程度の人が現実にいたとしてもああはならないだろうなとも思ってしまう。冒頭に書いたように分かってはいるんですが、そこはうまくいきすぎですよね。 ある程度それまでに稼いでいたり、奥さんが今バリバリ働いているから父親がこんな自由にできるんだろうとは思いますが、それを差し引いてもこの昔の夢を再度追いかける行動力や、仕事に真摯に向き合う姿勢は見習いたいと思いました。色々立ち帰るところを思い出せた映画となりました。[インターネット(邦画)] 9点(2021-07-17 01:35:05)《改行有》

134.  ひとよ 《ネタバレ》 まず、DVで子どもの腕を折り、顔にアザが残るまで殴る。そんな父親が母親に故意に車で轢き殺されるところから始まる。暴力を振るう父から解放され、「これで自由よ。何にでもなりたいものになれる」と言う母。そこから殺人者の母を持つ子どもたちの人生が始まる、、、というストーリー。 それほど大きくない町で一つの場所で暮らす家族にとっては、母が殺人罪で捕まった、というのは実際すごいハンデになったんだろうと推測します。母の立場、子どもたちの立場、職場の人たちの立場、新たに家族になる人の立場、それぞれによってこのことをどう受け止めてどう反応するかは違うと思う。ただ私自身の個人的立場から言わせてもらうなら、殺す必要がある人はやはりいると思う。東野圭吾著の「さまよう刃」で娘をレイプした男たちや、今作のようなDV男、それもかなり悪質な。法の裁きでは不十分、任せられないと思った時点でそれも仕方ないと個人的には思う。特に前述のような目にあった娘の父親の立場なら、殺意しかないだろう。そういう意味で、この母親の行動は納得がいく。自分でもそうするという思いがある。その一方で、それをしてしまったら残った家族はどうなるかということも気になる。結局何もできないのかもしれない。[インターネット(邦画)] 7点(2021-07-13 18:15:14)《改行有》

135.  夜明けまで離さない 《ネタバレ》 映画ではこういう謎めいた男、出てきますよね。ただ、現実にはこんな男いないわけですが。そういうお店に来ておいてそういうことしないとか、逆に怪しまれて本当の目的も果たせなくなりますし。店に来た変な男が、たまたま自分の息子が万引きするところに居合わせて仲良くなるってのも、まあ映画ですよね。少し、ご都合的かなとも感じました。時に、現実にもそういう時があるということも分かってはいるつもりですが。 結局宮地真緒さん演じる美咲も、謎の男も、美咲に想いを寄せる刑事(=甲本雅裕さん)も誰も幸せにならない話でしたね。「何年でもあなたを待つ」という美咲の淡い願いくらい叶えさせて欲しかった。 終盤、美咲が夜の街に入った理由が語られますが、どんな事情があれ夜の街に入った人たちは幸せになれないんでしょうか。願っても抜けられないんでしょうか。そんな解釈をすることは極端かもしれませんが、なんだか救われない話を見てしまった後だとそんなふうに感じてしまう。せっかく息子も認めてくれて、あとは刑務所で刑期を終えるのを待つだけだったのに、、、切ないな。 社会では、女として生きようとする母や、母として生きようとする女のことを批判的に語る雰囲気がありますが、どちらも両立させようとした美咲は清々しくていいなあと思いました。こういう女性像は好きです。[インターネット(邦画)] 7点(2021-07-05 20:37:22)《改行有》

136.  ピエロがお前を嘲笑う 《ネタバレ》 なんでこういうパソコン得意です系の映画はお約束のように現実ではコミュ障でオタクキャラが定番なんでしょうか。また、そんなコミュ障を表舞台に引っ張り出すコミュ強が出てくるのもなんだかお決まりの展開。もっと言えば、「クレイ」なるハッカー集団を結成してもやってることは子供のいたずらレベルというのもよく見る展開で、しかも個人的にそういうのが別に好きではないのであまり話に入っていけなかった。彼らハッカー、クラッカーたちの中ではきっと「○✖️に侵入した」「△◻︎を乗っ取った」という実績が重要なんであって、そこで何をしたかはあまり関係ないんでしょうね。身内で盛り上がったり、現実逃避できるという点では例えばソーシャルゲームやカードゲームなどでも同じような感覚を持ってる人はいるんでしょうが、ネット犯罪となると規模が爆発的で、しかも多大な人々に迷惑がかかる。そういうのを面白がってる人たちを見ても別に面白くない。「そういう映画なんだから…」と言われればおしまいです、すみません笑 「クレイ」とユーロポールの攻防ももっとヒリヒリさせて欲しかった。あまり山場もなく、「クレイ」たちはいつも割と簡単に逃げおおせてしまって、淡々としすぎてこちらもあまり楽しめなかった。捜査官側もあまり有能では無い設定だったので、あんなもんなのかな。。。 こんな感想を持ちながら鑑賞していって、最後のベンヤミンのウィンクはキツかったです。[インターネット(字幕)] 5点(2021-07-01 21:48:50)《改行有》

137.  ローリング 《ネタバレ》 昔盗撮で職を追われた教師がかつての教え子たちと再会し、その盗撮動画をきっかけにさらに転落していく人生を描いた物語。 タイトルはこの「転落」ということかな。または色々合った結果鳥の巣になってしまったという意味で「流転」ということなのかなとも思ったり。権藤の生き方はまさしくROLLINGだなと感じました。 でもあまり共感だったり感情移入できることが少ない話でした。誰の気持ちもわからん。権藤も、貫一も、みはりも、かつての同級生たちも。教師を辞めても教師であった自分に葛藤し続ける権藤もよくわからんし、そんな男について行くみはりもよくわからない。貫一も一見みはりを愛してるように見えて、態度がそっけなかったりやたら束縛したり、いなくなってもあまり気にしてなかったり、それほどみはりのことを大切に思ってなかったのかな。愛に対しても、お金に対しても、それぞれの生き様に対しても、その時だけのいっときの感情の発露だけで生きていく人間たちを描いた物語。そんなふうに見えました。そりゃあ人間なのでいっときの感情に振り回されることはあるでしょうが、時が過ぎれば無くなってしまうような感情なら持たなければいいのに。と、特に貫一には思ってしまった。権藤も大概ですが。 映画としてはそのROLLINGっぷりをただただ見る映画、って感じですかね。最後何がどうなって鳥の巣に辿り着くのかだけは気にしながら鑑賞できました。あとは別に…って感じかな。[インターネット(邦画)] 5点(2021-07-01 03:07:54)《改行有》

138.  ユリゴコロ 《ネタバレ》 自分の出自を知るってそこまでショックを受けてしまうものなのかな。動揺のしかたが少し極端かなと感じた。さすがに親が人殺しだったわけではないですが、いやたぶんね笑、でも成人してそこそこ歳食っていれば清濁合わせ飲むではないがそんなにみんな清廉潔白なわけ無いってうまく処理できそうなもんですが。 自分なら出自なんかより、自分やその周りの人の「今」のほうがよほど大事です。自分が生まれる前の親の過去なんて知ったところで別にそこまで考えない。過去の親の犯罪のせいで付き合ってる女性と別れることになってしまったとかならまだ理解できる。しかしそんなことも起こらず、五体満足ですくすく成長し、自分の店が持てるまでになれたならそれで充分では。殺人鬼の血をひいていたから車の運転が乱暴とでも言いたげな描写も少し引いた。それこそ安直だわ。 「ユリゴコロ」=「揺り心」ってことなのかな。なぜあんな精神科のようなところに行かなければいけなかったのかは定かではありませんが、あのくらいの子があまり喋らないとかまあ普通にあるんではないだろうか。穴に色々生き物を入れてしまうような行動も、描き方が暗すぎて不気味な気がするだけで、普通では。昆虫の標本とか、蟻の巣にイタズラする子どもに似たような演出付ければそれなりに不気味になるでしょう。それよりもそのあと人を殺してしまったことで彼女の運命はもう方向づけられてしまった。そう感じました。 設定では木村多江さんは主役の松坂桃李さんの「親くらい歳が離れてる」と自分で言ってましたが、どう見てもそこまで歳が離れてるようには見えない。なんだったら婚約者の千絵さんと同世代でも通じるくらい。母親役にはちょっと若すぎて違和感でした。 はじめは「ユリゴコロ」を持たなかった美紗子も、洋介と出会って徐々に良い意味でのユリゴコロを持てるようになっていったことが見ていてわかりました。人を好きになって、その人からも愛され必要とされて、人は変わるんだなと思いました。愛する人や子どもの大切さを確認できた映画でした。[インターネット(邦画)] 7点(2021-06-28 21:16:39)《改行有》

139.  ディープ・ブルー2 《ネタバレ》 メガロドンの映画を観てしまった影響でなんとなく観始めてしまった映画。あまり何も考えずただ眺めるように鑑賞していました。生まれたばかりでサイズの小さいサメがピラニアのように襲ってくるというのが「2」の特徴でしょうか。通常サイズの頭の良いサメと一緒に人間を脅かします。観る側としてはもっとサメを倒すシーンを見たかったかな。終盤でサメに閃光弾撃つ以外は基本的にただサメから逃げるのみで面白くなかった。主人公の海中でのアクションや意外な展開などが光った前作ですが、そこは今作でトーンダウンを感じます。キャストの魅力もイマイチ…だったかな。魅力とは違いますが、仲間から「イカレてる」と罵られていた黒人の人、あの人が良くも悪くも一番印象に残った。俳優としては一番良かったってことかな。 映画のほうはまあ、時間潰しにちょうど良い感じでした。[インターネット(字幕)] 5点(2021-06-26 04:17:51)《改行有》

140.  メランコリック 《ネタバレ》 思っていたよりずっと良い映画でした。 そして松本くんを演じていた磯崎義知さん。彼が抜群に良かったので印象に残りました。髪の毛マッキンキンでいかにもまともに仕事とかできなそうな彼ですが、人当たりはとても良くて、言葉は不器用ながらも周りのことをちゃんと考えて気遣いができる、好青年でした。鍋岡くんが殺しの仕事についてどんなに無知でどんなに使えない人だとわかっても彼は常に鍋岡くんを「和彦さん」と呼び敬意を忘れず接していました。最後、撃たれて怪我をした松本くんを必死になって助けたくなるのもわかります。プロフィールを見ると磯崎さんは武道の心得もあるとかで、作中のアクションも素人目からも動きが違うと思いました。いろんな要素が輝いている俳優さんという印象でした。これから注目したい。 舞台は銭湯。通常は普通の銭湯として営業してるそこは、深夜には殺し屋の殺人スペースとして借り出されている、というなんだか面白そうな設定。他だと、中身が設定についてきていない映画とかもあるんですが、これは設定と中身の雰囲気もバッチリ合っていました。松本くんと和彦くんが「黒い仕事」を終えた後に二人で肩を並べて銭湯の湯に浸かってる様はなんだかほっこりします。ロケーション、良いですよね。 そして、和彦くんの最後のナレーションが心に響きました。すごく共感できる、いい言葉でした。自分のための備忘録的に、ここに文面を起こしておきます。 「人生には何度か、一生これが続けばいいのにって思う瞬間がある。何もかもが完璧で、幸福で、この瞬間のために俺は生きてきたんだ。そう思える瞬間が、本当に何度か。そして僕たちはまさしく、その瞬間のためだけに生きてるんだと思う。その、何度か訪れる瞬間のためだけに。それで充分。うん、それで充分だと思う。」[インターネット(邦画)] 9点(2021-06-25 22:07:12)(良:2票) 《改行有》

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