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121.  愛妻記 《ネタバレ》 フランキー堺と司葉子の二人が夫婦だなんて、あぁぁぁ、良いなあ!もう、それだけで半分以上の点数はやりたくなる。そして、二人のやりとりを見ているだけでも物凄く楽しい。フランキー堺と最初に出逢った司葉子がくしゃみをする場面における司葉子の何と可愛いこと、可愛いこと、あの「くしゅん」てくしゃみの仕方、女としての可愛さにとにかく司葉子、司葉子、本当に司葉子が可愛い。フランキー堺とのやりとりがとにかく微笑ましい。仕事で帰りの遅いフランキー堺を待ちながら寝てしまう司葉子のあの首筋、寝顔を見ているだけであぁぁぁぁ、なんて可愛いんだろうと思ってしまう。そんな司葉子がフランキー堺のことをノートに「バカ、バカ」と書きつづけてるのも良いなあ!私も司葉子になら「バカ、バカ」て言われてみたい。本当にそう思う。フランキー堺が司葉子の鼻にキスした時の司葉子のくすぐったそうな表情も良い。布団に隠れ、顔を出す時の司葉子もこれまた物凄く可愛い。フランキー堺に司葉子、この二人のやりとりだけでも見ていて物凄く楽しい。タイトル通りの愛妻家であるフランキー堺も司葉子の魅力同様、ここでもフランキー堺という俳優の持っている人柄の良さが見られる。ラストの二人で空を見ながら富士山の話をする場面に二人の夫婦が本当に愛し合っているのがよく解る。この二人の共演て言うと「社長」シリーズや「駅前」シリーズがあるけど、あちらは二人共脇役、今作では二人が主役であって、二人揃って主役である作品となるとそうはない。滅多に見れない二人揃って主役のこの作品、とにかく二人の夫婦の絆、愛情のようなものを何ともコミカルに描いているのも良い。二人が出ている作品でこんな良い話の作品がまだあったとは知らなかった。フランキー堺と司葉子ファンにとっては間違いなく楽しめるはずだと自信をもってお奨めしたいが、この作品ってビデオ化されてるのかな?あぁぁぁぁ!それにしても司葉子の何と言う可愛さ、この司葉子を見ても可愛いとも何とも感じない奴は男じゃないと言いたくなるぐらい司葉子の魅力でいっぱいの作品です。食べちゃいたくなるぐらいの司葉子の可愛いさ、これを見たら司葉子ファンは益々、司葉子が好きになること間違いなしです。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2008-08-14 11:04:42)(良:2票) 《改行有》

122.  地獄門 長谷川一夫と京マチ子の二人を見ると真っ先に溝口健二監督の名前を思い出す。この二人共、溝口作品において、インパクトのある演技を見せている。そして、今作でも印象に残るであろうこの二人、長谷川一夫のどこまでもしつこい男ぶり、女からしてみたらこんなしつこい男はごめんであろうし、男の私からしてもこのしつこさは異常であるとしか思えないぐらいのしつこさである。そんなしつこい男に好かれる女、京マチ子はまるで百人一首に出てくるような女の感じが凄くする。映像的な美しさは皆さん指摘の通りで本当に素晴らしい。しかし、物語としてはそれほど面白くもない。けして、つまらないわけでもないし、まずまず楽しめるものの、期待したほどのドロドロさ、凄みはあまり感じられなかった。[ビデオ(邦画)] 6点(2008-07-28 21:44:49)

123.  灰とダイヤモンド 《ネタバレ》 戦時中、レジスタンスの一員として精一杯生き抜き、テロリストとしての使命を全うし、国の為に亡くなった(暗殺された)一人の若者の切なくも悲しい物語です。時代背景から浮かび上がってくる何とも惨酷な世界、人間として生まれた以上は一度や二度は人を好きになり、恋もする。そんな若者の苦悩、悲しみが見ていても辛い。好きな人が出来ても国の命令に従わなければならないという惨酷さと解放を祝い打ち上げられる花火の美しさを対比するかのような主人公のやりきれない思い、あの洗濯場で暗殺される主人公の場面においても美しい。人が殺される場面をこうも美しく描き、それでいて人間の惨酷さ、やりきれない気持ちをここまで美しく描く作品はなかなかないと思うぐらいどの場面も本当に美しい。けして楽しい映画でもないし、何度も観たい映画でもない。しかし、国を愛する者、それは例えどんな国の人間であろうともけして、変わらない。気持ちは同じであるはず!この映画は単なる政治向きのお堅い映画ではない、青春映画としても見応え十分の作品です。[ビデオ(字幕)] 8点(2008-07-21 22:25:06)

124.  桃の花の咲く下で 《ネタバレ》 笠置シヅ子演じる紙芝居屋さんと大勢の子供達が歌いながら歩いてやって来る場面を見て、思わずマキノ正博監督の大傑作「鴛鴦歌合戦」を思い浮かべてしまった。何とも軽快な感じの始まりも日守新一が出てきた途端、急に湿っぽくなってしまい、どうも日守新一が出てくるとその顔付きがいつでも暗く感じてしまう。しかし、その一方でこの映画は何と言っても笠置シヅ子の紙芝居と歌による明るさとそれを観て、または聞いて楽しそうにしている子供達の健気さが作品全体の空気をとても良い雰囲気に変えてくれている。清水宏監督の映画を観るのはこれで3本目だが、どの作品も全編に流れる空気と懐かしさ、心地の良い音楽と本当にそこにあるCGなんかじゃない、本物の大自然を生かした映像とが観ていて心癒される。それほど大した面白味のある話でもない今作にしてもやはり自分が子供の頃に楽しんだ紙芝居や桃の花の咲く下でとタイトルにもあるように木の下で大人達と歌ったり遊んだりした懐かしい思い出が甦ってきて、それでけでもこの監督の映画は観ていても嫌な気持ちにはならないし、観て良かったと言えるものがある。ラストの桃の木の下で聞えてくる歌声の響き、ここでスッパと終わらせることで残る余韻、清水宏監督は余韻の残せ方も上手いと感じる終わり方、いつまでもぐたぐたと引っ張らない所もこの映画の良いところです。[CS・衛星(邦画)] 7点(2008-07-21 11:44:36)

125.  何故彼女等はそうなったか 清水宏監督の作品を観るのは「有りがたうさん」に次いでこれが2作目だが、これはもう、話そのものよりも香川京子、香川京子あってこその作品です。小津映画でもなく、溝口映画でもなく、成瀬映画でもなく、黒澤映画でもない、なかなか観ることの出来ない姿がここに映されているだけでも観て良かったと思える。話としての面白さや会話、フレーズとでも言うべき方が良いかもしれない言葉による可笑しさ、楽しさはあまり感じられなかったし、同じ清水宏監督の「有りがたうさん」のような滲み出る笑いと皮肉のようなものもないし、作品としての完成度もそれほど感じない。それでも良いのだ!ただただ香川京子の美しさ、それが観れればファンとしてはこんなにも嬉しいことはない。そういう作品だというのが、この作品に対する感想です。それにしても、にじばぶさんの香川京子への想い、ふくらはぎとかかとに対する執着心とでも言うべきか?足フェチぶりとでも言うべきか?同じ香川京子ファンとして、尊敬する以外、ございません。[CS・衛星(邦画)] 6点(2008-07-20 23:37:51)(良:1票)

126.  遠い雲 高峰秀子が二人の男から愛される女を演じている。かつての恋人ともう一人の別の男、この二人から受ける愛に対して苦しむ姿を演じてるのたが、こういう役柄を演じても全くもって嫌味なく演じることの出来るところが、この女優の凄さであるとこれを観るとそう感じます。話そのものはごく普通の男と女のメロドラマっぽい作りで平凡な出来ではあるが、高峰秀子という女優の素晴らしさ、凄さを体験出来るという意味において、この映画は高峰秀子の映画だ![ビデオ(邦画)] 6点(2008-07-17 21:07:17)

127.  刑事(1959) まず何と言ってもあの音楽、アモーレ♪アモーレ♪は一度、見ただけで絶対に頭に残るし、一生、忘れることはないであろう!サスペンス映画とてし見た場合は、ちょっと弱い気がしなくもないが、この映画は雰囲気が良い。ピエトロ・ジェルミ演じる刑事が渋い。そして、かっこ良い。更にもう一人、クラウディア・カルディナーレの美しさ、あのちょっと太いけど、足も何だか男心を刺激する。渋い男と美しい女、そこに素晴らしい音楽てだけでも観るに値する作品になっていると私は思う。[ビデオ(字幕)] 7点(2008-07-12 17:13:42)

128.  我が家は楽し(1951) 《ネタバレ》 笠智衆と山田五十鈴が夫婦でその娘に高峰秀子と岸恵子ってどんな家庭や?何だかそれだけで凄いドラマが待っていると期待せずにはいられない。期待通りの出来栄えです。勤続二十五年の祝いをしてもらうこととなった笠智衆が山田五十鈴の前で表彰状を受け取る時の練習風景が何とも笑える。まるでチャップリンのようなコミカルな動きと表情、そんな楽しい前半が電車の中でスリの被害に会ってお金を全て盗まれてしまってから不幸の連続へと進んで行く中で、妹二人と弟がそんなこととは知らずにいる中で、偶然にもそのことを聞いてしまった高峰秀子が自分の書いた絵を売ろうとする姿に何だか泣けてきて仕方ない。毎度ながら高峰秀子という女優さんは見る者に対し感情移入させるのが本当に上手い。ただ上手いだけでなくつい、応援したくなるそんな魅力を持った数少ない女優、それが高峰秀子だと思う。山田五十鈴の果せなかった夢を二人で語るシーンの母と娘の会話、やれとりもこれまた良い。このまま不幸で終わるかと思ったら最後は再び幸せが待っている。一度は家族全員、家を追い出されなくなったものの山田五十鈴の母の一言で再び絵を書くことにし、その絵が認められ、更にその一枚の絵が原因で家を出なくてすむようになった家族達、そこで元気いっぱいに歌う岸恵子、それに釣られるようにして歌う笠智衆と山田五十鈴の二人の表情の素晴らしさ、お金よりも大切な何かを得ることの出来た人達、見ている私にもお金よりも家族の愛、絆の方が大切であることを改めて教えてくれたこの家族達の名演技ぶり、言葉に出さなくても背中で演技する笠智衆と家族を支える山田五十鈴の名演技ぶりに高峰秀子という女優の凄さ、美しさに見入ってしまうこと間違いなしのこれまた見応え十分のホームドラマを見せてもらった思いでいっぱいになりました。[ビデオ(邦画)] 8点(2008-06-22 11:20:08)(良:1票)

129.  姉妹(1955) 《ネタバレ》 野添ひとみと中原ひとみの二人のひとみコンビによる姉妹の物語で、これがまた何とも素朴な感じが二人の演技とその周りの人達の温かさから感じる良い映画です。この話の中では姉が野添ひとみで妹が中原ひとみですが、実際のところ、二人の年齢を見ると野添ひとみより中原ひとみの方が姉ではある。そんな二人がとにかく本当に良い。しっかり者の姉と天真爛漫で思ってることは何でもぽんぽん口にする活発な妹、性格の違うこの二人が色んな悩みな苦しみを超えて、最後は結婚する姉とそんな姉を見送る妹、姉と妹の喧嘩もするけど本当に心の通っている姉妹である様子が観ていても解る。妹が姉に対して言う台詞「私も私なりに幸せになるから、お姉ちゃんはお姉ちゃんらしく幸せにね」「お姉ちゃん、本当の主婦みたいだったもの、あはははは」て笑いながら泣くあの顔は忘れられなくなりそうなぐらい本当に良い妹ぶりを発揮している。そして、花嫁姿でバスに乗り去っていく姉を一人、丘の上から「お姉ちゃん~~~」と叫ぶ妹の姿に姉と妹、妹が姉を心から応援しているという妹から姉に対する励まし、応援とも取れるラストシーン、これは間違いなく妹から姉への応援メッセージと共に姉の妹への私は結婚して嫁いで行くけど、けして、妹のことは忘れないという正しく「姉」と「妹」タイトル通りの「姉妹」の絆を美しく描いた作品だ![ビデオ(邦画)] 8点(2008-06-20 22:01:23)

130.  浮草日記 《ネタバレ》 おっ!オープニングからいきなり軽快な音楽、これはひょっとして?とかなりの期待!何とも快調なスタートに出演者の顔ぶれ、演技、中でも東野英治郎と津島恵子が素晴らしく良い。旅芸人の一座の物語として良い感じで進んでいたのに、途中から急にお金の問題がどうだの、組合がどうだの、ストライキがどうだのと、この監督らしい社会派の顔が覗いてしまい、折角の人情話も何だか説教臭さく感じて残念でならない。人情ものなら下手に社会派のようなものなど入れないで描いてくれる方が私は好きです。5点にしようか6点にしようかで迷うけど、津島恵子をはじめとする役者達の演技には好感が持てたのと、それなりに楽しむことも出来たので6点にしたいと思う。[ビデオ(邦画)] 6点(2008-06-15 14:12:45)

131.  嘆きのテレーズ 《ネタバレ》 シモーヌ・シニョレていうと「悪魔のような女」でのあの本当にぞっとするような正しく悪魔のような女があまりにも強烈すぎて、最初のうちは何だか違和感を感じてしまったものの、そこは流石はフランスを代表する名女優!観ているうちに彼女のあの苦悩する演技にどんどん惹き付けられていく。夫がいながらも別の男に愛されると同時に愛してしまったというその苦しみ、愛人と共謀して夫を殺す。いや、彼女の場合は相手の男がやっただけで、本当は殺してはいないのだが、罪の意識の深さに苦しむ姿が何とも哀しい。恋愛映画ではあるけど、男と女の特に女の心理状態の不安さがテーマとも言えるような内容で、本当は8点にしようかで迷うものの、私にはシモーネ・シニョレという女優の持っている本来の悪魔的女の恐さというものにおいて考えるとどうしてもこういう役より「悪魔のような女」で見せた彼女の方が持ち味があるような気がしてならないので1点マイナスの7点てことにしたいと思う。[ビデオ(字幕)] 7点(2008-06-07 11:03:03)

132.  私は告白する 久しぶりのヒッチコック作品の鑑賞!でもって、やはり上手い。冒頭から正にヒッチコックらしい、モノクロの映像のセンスが漂っていて自然と作品に釘付けとなる。あの斜めからの角度による教会の映し方、下から斜めからとそのアングルによる撮影により緊張感というものが効果を得ているところなど流石はヒッチコック!映像の魔術師と言われるだけのことはあります。あの不安定な建物がモノクロの映像と共に忍び寄る恐さ、教会の中での会話の場面と外の風景とを交互に素早いカット割りで映すことで生まれる心理的恐さ、教会の上に流れるあの雲などただそれでけで恐い。そして、この映画では主人公、殺人の罪をかぶせられる男を演じているモンゴメリー・クリフトの表情から感じられる苦しみ、怯える姿などは正しくこの俳優ならではのものを感じることが出来る。「陽のあたる場所」で見せた何かに怯えているような表情こそこの俳優の持ち味ではないかとここでもまたそんな素晴らしい演技が見られる。サスペンス映画として見たら確かに少し弱い部分がなくもないが、人間の心理というものを捉えた一つの作品として観ると凄く面白い。やはりヒッチコックの作り出す世界は私は好きだ。これも私にとっては満足のいく仕上がりになってます。[ビデオ(字幕)] 8点(2008-06-01 13:38:29)

133.  日本の悲劇(1953) 《ネタバレ》 木下恵介監督と言えば日本人の優しさ、情感豊な作品が多いが、これはそんな木下恵介監督作品らしさの全く感じない何とも非情な作品です。ここまで徹底して非情に成り切っているのには深い訳がなくてはなれないであろうと観ていて感じるほどの冷たさ、とにかく出てくる人物がどこまでも冷たい。大事に育ててきた二人の子供に見捨てられる母、望月優子の演技の凄さ、子供達の為にしてきたことが子供達から反感の眼で見られ、挙句の果てに子供達に見捨てられる。こういう事は実際に、世の中にはあるであろう事実として、まずは考えさせられる。子供達に裏切られる母の苦しみを本当に理解していた者は果たしていたのか?佐田啓二だけが理解していたのか?人間なんて生きものは所詮は自分のことで頭の中はいっぱいなんだ。例え親だろうが、子だろうが親と子の関係など単なる親と子でしかないのだろうか?と我々に対して、訴えている。問いかけを行なっているような何とも観ていても人間の惨酷な一面が見えてやれきれない思いになる。時折、流れるニュース映像がまるでドキュメンタリー映画でも観ているようなリアリティーを生んでいることだけは間違いなだろうし、そういう映像を流すことで人間の人生なんて、ドキュメンタリーのようなものである。あの母親の人生、列車の中に飛び込み、自殺をはかり死んで行く母の人生の厳しさ、木下恵介監督が本当に言いたかったことは、人生は楽なことばかりではない。むしろ、苦しいことの方が圧倒的に多いのだ。望月優子演じる母親の自殺は我々、全ての人間に苦しくても自殺などしたらそれで終わりである。自殺したからって、何も報われはしないとこの映画を通して伝えたかったのではないでしょうか![ビデオ(邦画)] 7点(2008-05-22 21:23:56)

134.  結婚行進曲(1951) 《ネタバレ》 何とハイテンション!何という言葉の応酬!その凄まじさときたらまるでエディ・マーフィの映画でも見ているかのような凄さです。杉葉子のあの早口は凄い。よく舌を噛まないもんだと呆れんばかりの猛スピード!上原謙と二人で観に行った映画館、そこで上映されている映画の中に上原謙が出てくる辺りの面白さ、皮肉の利いたこの作品の中において、また、あれだけのハイテンションの中にあっても相変わらずマイペースなゆっくりとした口調を壊すことなく演技をしている浦辺粂子もこれまた凄い。話としては大して面白味のある内容ではないものの、出てくる俳優陣の演技だけでも観て損のない作品だと思います。こんなテンポの良い作品まで撮ってしまうこの市川崑監督の手腕は流石名監督です。[CS・衛星(邦画)] 7点(2008-05-13 21:46:06)

135.  ひめゆりの塔(1953) 《ネタバレ》 「ひめゆりの塔」というこの作品があることは知ってました。沖縄師範学校の女子生徒達の眼を通して描かれるこの実話のドキュメンタリー映画!冒頭から物凄い戦闘シーンが繰り広げられる。実話だからこそのリアリティのあるこの作品、今井正監督がどうしても言いたかった。伝えなくてはならなかったものとは何か?この映画の彼女達は死ぬ時も生きる時も一緒であるという津島恵子演じる女教師の台詞から感じる重み、戦争の犠牲となって亡くなっていった彼女達が素直であれば、あるほどその悲惨さというものが伝わってきて見ていてやりきれない気持ちにさせられる。今井正監督の好む清純な乙女達の中にあって、一際、香川京子の存在が目立つ。香川京子がみんなの前で歌を披露する場面でのあのアップにこそ秘められた思いのようなものが伝わるだけに余計、悲しみというものが大きく、また、津島恵子の存在の大きさも忘れることは出来ない。戦争の悲惨さを知るという意味とあの実話における重さを考えるという意味でも貴重な作品であることはやはり認めなくはならないだろうが、個人的好みからしたら私の好きな今井正監督作品とはやはりどこかが違って見えてしまい、もう一度、観たいとは思わない。[DVD(邦画)] 6点(2008-05-11 20:00:04)

136.  神阪四郎の犯罪 《ネタバレ》 森繁久彌に左幸子と日本映画の歴史において、演技の上手さにおいてはトップスリーに間違いなく入るであろうこの二人、更には新珠三千代に轟夕起子って、このキャストを見て私は真っ先に川島雄三監督の顔が浮かぶ。この四人の共通点は全員が川島雄三作品に出演しているということ!それだけで興味深い上にサスペンスもの、裁判ものであるというだけでも観たい。どうしても観たいという思いが強く、どこの店にもレンタルされてない。偶々昨日、この映画のDVDを売ってるのを見つけて迷わず買ってきた。これは本当に人間誰しも持っているエゴイズム、他人から見たら解らない真実、真相とは何か?という問いに応えた力作です。これだけの作品に出来たのは何と言っても森繁久彌と左幸子のこの二人の名演技、演技力があればこそ成り立つ作品だと観ていて感じずにはいられない。森繁久彌に対し心中を迫る左幸子の狂気、凄い演技はまるで有名な落語「品川心中」のお染めを想像せずにはいられないし、男に弄ばれながら殺されしまう女を演じると余計、凄み、上手さというものを発揮する凄い女優さんだ!これを観て改めて日本一、演技の上手い女優は左幸子であるという思いにさせられた。そんな左幸子に心中と聞いて川島雄三ファンなら誰もが「幕末太陽傅」を思い浮かべるだろう!左幸子に心中を迫られ、もがき苦しむ森繁久彌もこれまた流石の名演技ぶり!裁判のシーンでの最後に真相とは何かを語るシーンの息詰る演技力、裁判を終えて輸送車に乗り、去っていく神阪四郎(森繁久彌)を遠くから見つめる妻、新珠三千代もこういう女、駄目な男を愛して病まない哀しい女を演じると本当に上手い。いや、上手いというよりはそういう女が何故かよく似合う。いずれにしてもこの作品は人間とは何か?やはり自分が一番、可愛いんだというようなものを感じせずにはいられなくなるそんな作品です。[DVD(邦画)] 8点(2008-05-11 10:22:20)(良:1票)

137.  あらくれ(1957) これは凄い喧嘩だなあ!高峰秀子の演技がとにかく凄い。ここまで気の強い女が主人公の成瀬映画で観たのは初めてかもしれない。加東大介との喧嘩も凄いがとにかくよく喋る。あの凄い台詞の応酬はまるで喜劇のようである。上原謙に愛想つかして出て行く高峰秀子が見せるあの顔付き、これを観て男のだらしなさと女の強さを改めて思い知らされた気がする。成瀬作品では大変珍しいこのヒロインのもたらす意味会い、強い女の前に男は何も出来ないという成瀬映画を見ている感覚であると同時に川島映画のような感じもする何とも不思議な作品!それにしても高峰秀子は上手い。これを観ると成瀬監督が如何に高峰秀子という女優を気に入っていたか?またこの演技を見せ付けられるとこれは成瀬監督でなくても高峰秀子を主演に強い女がヒロインの映画を撮りたいと思わずにはいられなくなるだろう![CS・衛星(邦画)] 8点(2008-05-07 22:57:51)(良:3票)

138.  人間の壁 《ネタバレ》 学校とは何か?教育とは何か?教師の立場からと学校に子供を預ける立場にある親の視点から見た人間のエゴイズム、自分たちのそれぞれの言い訳により教師とは教え子の中にしか喜びを見出すことの出来ないものです。と宇野重吉演じる教師が語る場面は教師としての苦しみと一人の人間としての苦しみのようなものを感じることが出来る。教師といえども一人の人間であって、子供と同じく人には相談出来ない何か人間である以上、そこには誰もが抱える悩み、苦しみを宇野重吉の演技から感じることが出来る。そして、また、もう一人、香川京子演じる女教師のこれまた苦しみ、自分本位な夫を持ったことの苦しみ、いつの時代においてもやはり男社会、男が優位で女は弱い。教育問題、政治色など強すぎて観ていて息苦しく感じるなどの欠点があるものの、ただそれだけでは済まされないものをこの作品の中に見出すことが出来る。この作品の二人の教師、宇野重吉、香川京子の好演技ともう一人、正義感溢れる宇津井健、更に子供達の素朴さこそ人間にとって最も必要なことではないかと思う。[ビデオ(邦画)] 7点(2008-05-06 11:52:23)

139.  暁の脱走 脚本に黒澤明って名前があるだけあって、物凄く男臭さを感じる。更に戦争ものでありつつも、雰囲気は完全に西部劇です。ジョン・フォード監督を尊敬するだけあって、とにかく風景、描写といい、何から何まで西部劇です。戦時中における男、池部良と女、山口淑子の恋愛模様が繰り広げられる中にあって、小沢栄(後の小沢栄太郎)の副官の何とも嫌な奴ぶりは凄まじい。あの嫌な男ぶり、悪人ぶりは「妻は告白する」の滝川亮吉以上です。これだけ女を敵に回す嫌な奴を演じて似合う。ハマル俳優は他にはいないと思えるぐらいの悪人ぶり!この小沢栄の悪人ぶりがあまりにも際立っていて、他の俳優の存在感が薄く思えるなど欠点も多い。また、力作なのかもしれないけど、個人的感想としてはそれほど好みの作品ではない。それはそうと、やはりここでも若山セツ子は可愛かった。[CS・衛星(邦画)] 6点(2008-05-04 14:39:17)

140.  月形半平太(1956) 出た!モテモテ男の本領発揮の長谷川一夫!本当にモテモテです。観ていて羨ましい限りです。山本富士子にあれだけ思われりゃあ、幸せだろうなあ!また、この作品、もう一人、木暮実千代の色っぽいことといったらない。日本で一番、和服の似合う女優、木暮実千代の色気に吸い込まれそうになります。一方で長谷川一夫の他に出てくる男優陣に眼を向けると市川雷蔵の使い方が勿体無い気がする。長谷川一夫ファン向けの作品だなあ!とこれは観ていてそう思った。長谷川一夫に気を使いすぎてるような気がして、もっと他の俳優陣も上手く使いこなして欲しいと言う不満が残る。それでもけして、つまらなくはない。女優陣の美しさを観るにはもってこいの作品なのかもしれない。それにしても長谷川一夫、モテすぎだ![CS・衛星(邦画)] 6点(2008-05-03 14:34:18)

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