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121.  ラジオタウンで恋をして 《ネタバレ》 原作がバルガス・リョサ(いまではノーベル賞作家)だっていうんだけど、特別南米文学の雰囲気はない。アメリカ南部の話。ラジオでソープオペラ(まあ昼メロと思えばいいんでしょ)が流行っていた時代で、それのパロディになってるらしいけど、もとを知らなくても、まあ笑える。大袈裟な音楽、ご都合主義的なラストの畳み込み、「兄妹じゃなくてイトコだった、いやイトコでさえなかった」、と「実は」「実は」が続くあたり。アルバニア人への悪口のくすぐりもあり、ちょっとくどかったけど、笑った。ドラマの中の近親相姦、現実のなかでの叔母甥の恋、15歳の年の差、と「常識に逆らう愛の物語」というのが芯になってはいる(「愛とは常識に逆らうもの」というか)。ただ一本の映画として見どころが焦点を結んでくれないんだ。[映画館(字幕)] 6点(2013-02-17 09:50:18)

122.  息子(1991) 寅チームの役者が出ないことに気分一新の気合いを感じる。渥美清が全然出ない山田作品は二十数年ぶりだろう。原作ものだが、今でも『下町の太陽』は可能だ、という思いを感じ、この浮き足だった時代に、いや、そういう時代だからこそ、地道のほうが「いいではないか」と言っている。岩手での一周忌は『東京物語』や『寅』でのヒロシの母の死の記憶が湧き上がるが、いいのは尾久。夕方の都電沿いの風物の美しいこと。岩手の田舎の場はやや観念が先行してたようだが、こちらはフィルムにくっついちゃってる懐かしさがある。山田さんの下町のエッセンスを随所に感じた。そして繰り返される「いいではないか」。方言が出ないように気を張ってるとつい文章語になってしまうのか。この言葉の硬さが気持ちよい。[映画館(邦画)] 7点(2013-02-13 10:30:39)

123.  アリス(1990) おばさんのアリスにとっても、この世は不思議の国。カメラはいつものニクヴィストではないが、室内の光線などタッチは似てる(冒頭の室内の長回し、奥深い廊下)。現実は退屈だけど、それを覆す形式として「不思議」というものが必要になってしまう。浮気をするにも、媚薬の調合にラ・クンパルシータのBGMで促されなければならない。テレビドラマの作家になる才能もなく、自力で浮気をする勇気もなく、でもカトリック少女だった夢が、ラストで生きてくる。マザー・テレサになるんだ、カルカッタだ、って。秋の動物園、記憶の中の実家、家の前に懺悔室があって、ここらへんの秋の雰囲気が美しかった。常に平均点以上の作品を作ってるんだけど、なんかこのころから、新展開の驚きのない枠が窮屈に感じられ出した。この退屈世界では吹っ飛んだところまでいかないと、手応えを得るのは難しいよ、あたしたち現実のニューヨーカーには難しいでしょ、って嘲ってるようなところもあり。[映画館(字幕)] 7点(2013-02-12 09:54:55)

124.  心の旅 脳障害の記憶喪失から立ち直っていく話。未知の人たちをいかにファミリーとして受け入れていくか、ってところが眼目と思ってたら、仕事人間が真人間になるストーリーで、やや興ざめ。病院から退院するのを怖がるヘンリー。親の決めた知らない家へ嫁がされる花嫁のようなH・フォード。この人もともと何かに怯えているような感じがあるから自然。字も読めなくなってる。字の読めない者にとっての街の風景なんてもっと展開できたのでは。自分の過去もだんだん分かってくる怖さと面倒くささ。その面倒くささを振り捨てて再出発するとなると、その基盤はファミリーなんだな。シナリオのJ・エイブラムスは当時23歳だったそうで、基本の伏線の張り方なんかを、一生懸命型通りにやっている。ジュースをこぼすとか、犬のお座りとか。妻のA・ベニングは好きなんだけど、これはちょっとテレビ的だったかな。[映画館(字幕)] 6点(2013-02-06 09:59:16)

125.  結婚記念日 結婚16年目の夫婦のショッピングモールでの一日の物語(アレンは脚本も監督もタッチせず、出てるだけ)。喜怒哀楽の揺れに無理がなかったか。自分が浮気してても妻ってものはああ居丈高に怒れるものか、というか、ああ居丈高に怒ったあとで告白できるものか。コントと思えばいい話なのかも知れないが、だとすると演出がまずい。ベット・ミドラーがいささか臭く、さらに後ろを白塗りのピエロがウロチョロするのも不愉快だった。クリスマス音楽と世界巡りが背景の趣向。日本のスシで始まって、メキシコ、イタリアン、このときバックに3拍子のアマルコルドのテーマが流れた。[映画館(字幕)] 5点(2013-02-02 10:41:15)

126.  ドク・ハリウッド 設定だけ見ると「砂の女」で、ビバリーヒルズを目指した高給取りの医者が田舎に捕まってしまう話。ところが内容はノーテンキな田舎・純朴讃歌で全然棘がない。「田舎=昔」の構図があり、けっきょく保守讃歌なんだ。現代ならではの問題を抱えている現代の田舎に対して失礼であろう、カボチャ祭りで代表させちゃ。祭りにかかっていた映画は『キートン将軍』で、ちょっとこの作品とは合ってなかった気がする。旅立ちの日、みなが見送るパターンね。戻ったらそんな町はなかった、って手もあると思うんだけど。[映画館(字幕)] 5点(2013-01-31 09:58:25)

127.  メル・ブルックス/逆転人生 《ネタバレ》 ドシラソの音形に靴の進行が絡む冒頭。その靴はやがて浮浪者たちに奪われ、しかしラストではその浮浪者たちの行進がドシラソと鳴り響く。金持ちが賭けで30日間スラムで暮らすって趣向。黒人少年のタップを真似たりするギャグが続く。彼が本当は金持ちと知ったときに、浮浪者仲間にもうちょっと否定的なリアクションがあっていいんじゃないか。このころ日本企業がゴッホを大枚で買って話題になってたんでドキッとする場もある。いざりの男をショベルカーに轢かれたと思わせるので笑ったが、きつい笑いではあった。[映画館(字幕)] 6点(2013-01-29 10:29:29)

128.  バカヤロー!4 YOU!お前のことだよ 二話の潔癖症ものはまあまあだが、どれも話が拡がらないのが辛い。別に社会問題を扱えってんじゃないよ。話が映画のなかだけで閉じて、「それだけ」になってしまってる。観てる客が、映画の世界をパンすると社会に拡がっていってんだろうな、という気分になることが必要だろう。一話の、田舎の罠に落ちる都会もん、って視点はいいんだけど、単にオーナーの性格だけにしちゃってるんで、拡がらない。でこの春風亭小朝が、悪いけど、駄目なんだ。落語家って一人で全体を構成する癖が付いてるから、映画の演技者には向かないんじゃないか。くどくなる。一人ですべての笑いを引き受けちゃおうとし、関係で笑わせることが出来ない。これ、オーナーがもっと善意を振りまかなくちゃ面白くない話だと思う。[映画館(邦画)] 4点(2013-01-23 09:17:07)

129.  愛を殺さないで 《ネタバレ》 『テルマ&ルイーズ』を陽とすれば、これは陰。男運の悪い二人組で、亭主よりも友人優先いう生き方。しょせん男なんで籤みたいなもの、確かなものは自分が生んだ子どもと、子ども時代からの友人よ、って感じ。このころまでは『ゴースト』とか、そういう無個性な正統ハリウッド女優狙いだったD・ムーアが、太い女と言うか、不貞腐れた女と言うか、少しG・クローズ系がはいって軌道修正し始めた作品か。遊園地へのドライヴの何か起こりそうな気配あたりが味。けっきょくこの二人の友情がきらめくという展開ではないので、スッキリした気分にはならない。駄目男でも亭主は亭主。当時の女房に頼まれたのかB・ウィリス出てるが、なんか人のよさが出ちゃって暴力亭主に見えない。そういうとこが好きでもあるけど。[映画館(字幕)] 6点(2013-01-21 10:13:03)

130.  12人の優しい日本人 『12人の怒れる男』って、これ日本だったら、ってついつい考えつつ見てしまう。三谷さんもそうだったんだろうな、と凄く腑に落ちた。その感想文をドラマにしたような本作は、単なるパロディではなく、日本人論として良く出来ている。①まず情から入ってくること。被告に同情するか否かが、ポイントになる。②個人より団体戦になる。チームが出来てしまい、無罪派は有罪派に負けるなっ、で気勢が上がる。③傷害致死で妥協しようと、落としどころを探る。ここらへん、いちいち笑ったが、日本社会のいろんな場面で目にしていることばかりで、そうそう笑っててもいられない。④休憩時間で雑談っぽくなると、みなけっこう喋りだすのもリアル。一番分身のように感じたのは上田耕一で、議論とか会議とかは向いてないんです、と逃げ腰。議論がほとんど喧嘩として神経を傷めつけてくる。でも何か役に立たなくちゃと思い、有罪・無罪と書かれた専用の投票用紙をせっせと作ってる。「縁の下の役割りなら一生懸命手伝います、そっちやりますから議論は勘弁して」というスタンス。これ分っかるなあ。[CS・衛星(邦画)] 8点(2013-01-17 09:55:48)(良:4票)

131.  無能の人 いろいろ小津ごっこをやっていたが、話は成瀬的な侘しさ狙い。後ろ姿が印象に残る作品。顔が見えない家人、表情のうかがえない身内、自分から表情を隠そうとしている妻。侘しさが極まった果てでユーモアに弾ける、ってのを狙ったようだが、別々になってしまった。安易な言葉だけの笑いで済ませてしまったと言うか。個性派の役者を使ったことが裏目に出たよう。甲州への石拾いのあたりが一番良かった。サルマタが干してある縁側の向こうで虚無僧が尺八を吹くあたりは、侘しさと笑いがうまく絡み合った。こういう貧窮作家ものってジャンルが日本文学の伝統にあるよね。節を曲げず妻には苦労をかけ、その侘しさを味わいにしちゃう伝統。ひねくれたオノロケと言うか。東京という街を「侘しさ」で見るのはいいことだ。[映画館(邦画)] 7点(2013-01-16 10:45:34)

132.  真夜中の恋愛論 何かを突き詰めようとしてるな、というのは感じるが、その仕掛けのほうに主題が移ってしまった気がする。男女の一夜だけで映画を作ってみよう、ってのは、あくまで仕掛けであって主題にはならないんじゃないか。心理的な探り合いが続いて、これエスプリってやつでリアリズムじゃないんでしょうね、それともフランス人ってのは「ああいう状況下」でも喋ってばかりなのか。主題が仕掛けに吸収されちゃってる。男が帰るのかどうか、ってのもサスペンスにするわけではない。あくまで言葉で世界を構築していく。市民社会は写真の中の教師生活のみ、完全にプライベートな時間だけ。たぶん他人を理解する・理解しようとする時間が始まる、それが恋の誕生というラストなんでしょうなあ。意外とよかったのはサン=サーンスの弦楽四重奏で、オーケストラ曲だけ聴いて馬鹿にしてはいけなかった。[映画館(字幕)] 4点(2013-01-09 10:20:52)

133.  私がウォシャウスキー 《ネタバレ》 女探偵と女の子が悪を暴くの。男じゃなく「女・子ども」が果敢になる面白さなんだろうが、このころでももうそれほど目新しくは感じられなくなっていた。K・ターナーの魅力に負った企画だろうが、これも新鮮さの点ではもう弱くなっていた。でもこういう年頃になった女優って日本では主人公任されないのが、邦画の駄目なとこだよな。主人公に個性的な弱点をもう一つ欲しいところ。舞台がシカゴで、ニューヨークに比べると地方都市の味がちょっとある。母親として失格した彼女と、自分の子を殺そうとする女とが対比されていたのかなあ。犯罪に何かと日本人が絡んでいたころ。モーターボートの追っかけがありました。[映画館(字幕)] 5点(2012-12-30 09:08:31)

134.  双旗鎮刀客 中国映画いくら元気がいいからって、娯楽映画の分野では20世紀中には世界に追いつけまい、と思ってたら、本作でやられた。1991年。中国映画が娯楽に手を出すとしたら香港映画の流れが合流する形かと想像してたんだけど、また西安電影から来た。ここが新中国映画すべての発祥地のようだ。香港のように脂ぎってなく乾いている。音楽が馬具の音や足音と絡んで面白い効果。悪党に苦しめられる砂漠の町、青年と娘じゃなくて少年と少女が軸になり、昔話的な伝説性が高まる。直射日光のはっきりした影、テーブルの端に座っている娘と机上の鶏、悪漢どもが砂丘の上に立ったときボスだけ馬を横に向けている、などこれ見よがしでない程度にキザ。援助に駆けつけるかと思わせていた人物がとんだ食わせ者という設定は、深読みすれば天安門事件の傷と通じ合いそう。[映画館(字幕)] 8点(2012-12-22 09:46:52)

135.  プラスティック・ナイトメア/仮面の情事 《ネタバレ》 これ「大方の予想をくつがえす意表をつく結末」って宣伝で、まあそういうので本当に意表をついてくれるのは少ないんだけど、これなんかどういう「大方の予想」を宣伝部は想像してたんだろう、ってことのほうに興味が行ったぐらい。顔の整形のとこ見せちゃうのは、フェアにやりたいって作者の良心の現われなのかな、あれは伏せといてもアンフェアじゃないと思うよ。ラストでばらせばいいんで、スリラーで迷宮感出せなかったら、いくらフェアでもしょうがない。演出も、不安におののく主人公の顔に、いくつかのイメージカットがダブってきたり、陳腐。廃船のセットのとこだけ雰囲気がよろしい。秘書がもしかして自分の浮気相手かと確認するあたり、ちょっとおかしい。[映画館(字幕)] 5点(2012-12-21 09:57:08)

136.  愛を止めないで 遠くの恋人に会うためにスクールバスジャックした気のいい青年のコメディ(と見ていいんだろ?)。本人はダーティハリーみたいな緊迫を期待してたのかもしれないが、そうはいかない。いたってノドカ。まずなかなか「世間」が顔を現わしてくれない。窓の外には牧歌的な風景が続くばかり、人質たちも自分を憎んでくれない。ピクニック気分。どれだけ進んだのか目印になるような建築物がなく(こういう話だとだいたい途中に一度は橋を渡って別の生活圏に進んでいくってイメージがあるものだが)、それがないから同じところをグルグル回ってる感じ。で「遠くの恋人より近くの人質」ってな親近感の移行が起こってくる。恋人が「世間」になり、人質が「隣人」になってしまう。困ったものだ。バスに置き去りにされ広いところで子ども二人の保護者のようにポツンと立ってるあたり秀逸。子どもがピストルで遊ぶあたりもおかしい。女教師に「ちゃんと保管しといてよ」と叱られて、ピストルを返される。車体に書かれたSOSが子どものいたずらと思われちゃうってのもあったな。犯人自身が子どものようなもので。[映画館(字幕)] 7点(2012-12-16 10:15:08)

137.  ホット・ショット 《ネタバレ》 『トップガン』のパロディということで、あまり期待してなかったんだけど、そうパロディに頼ってなかったんじゃないか。本家を必ずしも必要としない笑いになっていた。いいぞいいぞと思い出したのは、馬上の美女が枝につかまって鉄棒の離れ業を見せるあたりからか。あと順不同で思い出すと、窓の外で訓練していた兵士たちが踊り去っていくとこ、表情が見えないのがいい。二枚目が「おごってやるぜ」と言うと、ドアやロープからワーッと人々がなだれ込んでくるとこ。二人が険悪になると店中が険悪になり、和解すると店中が和解する。吹き替えの歌が続いている間に、水を一口。唐突に歌いだすオンリーユー。猫が走り過ぎ、梯子の下をくぐい、鏡が割れ、ケネディ暗殺の真相をポケットに秘めたまま明るく離陸していく奴。サダムが出てきたのは仕方ないのかなあ、純度が少し落ちた。固い軍隊と柔らかなものを単純に対比したギャグはさして面白くないが、完全にドタバタやってるシュールな「有り得ない世界」が具体的に展開しているのが、面白い。[映画館(字幕)] 8点(2012-12-15 09:58:02)(良:1票)

138.  アイアン・メイズ/ピッツバーグの幻想 《ネタバレ》 日本人がハリウッドで監督するってのに、わざわざまた「藪の中」を使うのは芸がないと思ってたんだけど、そう気にならなかった。もう「羅生門」型ってジャンルがあるってことか。これではみんなが誰かをかばって藪の中になっている。しかもアメリカ映画ですから結論が出ます。人によって見方は違う、ということを経て相互理解への道はある、って。滅んでいく町の人間の目に映る嫌味な金持ちの日本。このころは経済摩擦が問題化していて、コメディではよく扱われたが、この手のミステリー風のにまで登場したか、と思わされ、けっこう現地の雰囲気を出してたんじゃないか、よく知らないけど。彼が作ろうとしていた遊園地より、廃工場のほうが魅力的に見える。[映画館(字幕)] 6点(2012-12-14 09:45:06)

139.  イヤー・オブ・ザ・ガン 社会派でいくのかサスペンスでいくのか立場をはっきりしないので、中途半端になった。両方の観客を呼ぼうとして「二兎も得ず」になっちゃったのか。サスペンスでいくんなら自分の小説が現実になっていく怖さを中心に据えるべき。でも社会派要素が入り込んでるんで、このアメリカ人二人組の軽率さがやけに気になってしまう。「赤い旅団」に絡んでると思われる教授に話しちゃうって口が軽すぎるでしょ。社会派でいくのなら、そこらへんのジャーナリズムの冷酷さをもっと突っ込むべきでしょうね。でもこの二人をそう非難してるようにも見えない(ラストでちょっとそれらしい気配はかもす)。正義派人間の嫌らしさみたいなものを突けるんだけど。モロ誘拐のときって、乳母車を車道に飛び出させて車止めたんじゃなかったっけ。あれは違う事件か?[映画館(字幕)] 5点(2012-12-10 09:51:59)

140.  愛の選択 アメリカのメジャー系の映画で、撮影に対する興味だけで最後まで引きずられたのは珍しい体験。ファン・ルイス・アンシアってスペインの人? ライティングがいいの。だから室内シーン、病人の部屋の冷たさや窓からの黄色い光だけの隠れ家や、ラスト近くのパーティ会場でロウソクの合い間からJ・ロバーツをじっと見ながら歩いてたりするとこ、などに当然とさせられた。話は「同情は愛に変わる」で、暗い人生に諦めてた男が生きようと思う、っての。インテリの生命力枯渇男と労働階級の前向き女、いう対比がちょいと陳腐。このインテリがクリスマスに労働者男にクイズ出す嫌味なシーン、嫌味であることを止められなくなってしまうモルヒネ中毒シーンあたりに、陳腐な均衡を崩しかける力が見え隠れしたけれども。人生に希望を持ってしまうのが怖い、ってのはなんか分かりますなあ。[映画館(字幕)] 6点(2012-12-04 09:46:57)

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