みんなのシネマレビュー
飛鳥さんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 1723
性別
自己紹介 今まで観た映画の記録を整理したくなり、レビュー開始。
物忘れが良いのでメモを残しておかないと、印象薄めのものは内容をすっかり忘れていたり、前に観た映画も初見かと思って後半にようやく気づくなんてことも。
備忘録を兼ねているので、ほとんどのレビューはネタバレで書いてます。

10 至高の殿堂入り
9 心に残る傑作 
8 もう一度観たい佳作
7 面白い
6 そこそこ面白い
5 普通
4 それほど面白くはない
3 面白くはないが見どころがなくはない
2 全然面白くない
1 酷い駄作
0 呆れ果ててもはやネタレベル

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

【製作年 : 1990年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順1234567891011121314151617181920
投稿日付順1234567891011121314151617181920
変更日付順1234567891011121314151617181920

121.  ファイト・クラブ 《ネタバレ》 自己改善より自己破壊。 「俺たちは歌って踊るだけのこの世のクズだ」 世の中にはびこるクソのような価値観の破壊。 創造のための破壊とも言えるが、主演の二人にあんなネタバラシがあったとは。 振り返ってみると、不眠症や上司の前での一人殴られ芝居など、別人格の前フリはあったわけだ。 暴走を始める自分自身との葛藤が見応えあり。 フィンチャー監督のメッセージ性の強い作品で、現代社会を批判するメタファーに満ちている。 メタファーはあまり好みではないのだが、それほど難解ではないのでエンターテイメント性も感じる。 閉塞感をぶち破りたい、今の社会や自分自身をぶち壊したい気分のときにはオススメか。[DVD(吹替)] 7点(2014-10-28 00:53:10)(良:1票) 《改行有》

122.  ソナチネ(1993) 《ネタバレ》 顔色ひとつ変えずにトリガーを引く村川。 どうしようもない虚しさが漂い、人として生きる喜びを捨てたように見える。 いつ何が起こるかわからない緊迫感。 その中にバカンスのようなのどかな時間。 土俵を作っての紙相撲の実演には顔がほころぶ。 南国の空の下での無邪気な笑顔が、その後の虚無感を更に引き立てる。 緊張と緩和、動と静、生と死、そうしたメリハリを巧みに利かせている。 「あんまり死ぬのを怖がってると死にたくなっちゃう」 死を避けようと考えること自体が、死を見つめてしまっているということか。 破滅や死へと吸い寄せられていくかのような主人公に、儚さがつきまとう。 ただ、ラストの車中での自殺はイマイチな気がする。 それにしても、犯罪ものにしては警察の存在感がまったくなかった。 北野監督は省略できるものはできるだけ省略して、立たせたいものに焦点を当てるが、ここでは警察は不要ということなのだろう。 独特の雰囲気を持つヤクザ映画だが、共感しにくい部分もあってハマるまでには至らなかった。[DVD(邦画)] 6点(2014-10-21 22:51:25)(良:1票) 《改行有》

123.  夏時間の大人たち HAPPY-GO-LUCKY 《ネタバレ》 小学生の頃を懐かしく思い出させる映画。 子供なりに感じる疑問、悩み、成長など、うまくストーリーに絡んでいる。 担任の学級会での強引な仕切り方や、子供の将来を決め付けるような自信たっぷりの説教がとてもリアル。 この手の教師って学校にたくさんいたような気がする。 大人と子供を完全に分けて考え、大人が上に立って子供をコントロールするものだと信じている。 決して悪い人間ではなく、あながち間違ったことも言ってない。 良かれと思っての指導なのだが、子供の心を理解することはできない。 この担任と両極にあるのがアツオの両親で、アツオと同じ立ち位置にいる。 子供の頃の気持ちがまだ残っていて、子供じみた馬鹿もやってしまう。 でも、大人も子供も同じ人間なんだということを教えてくれる。 だからといって、ああいう教師が不要とは思わない。 社会にでればこの手の人間など山ほどいるし、納得できないこともたくさんある。 そうした経験を社会の縮図としての学校でしておくことは、けっして無駄ではないのだろう。 大上段に物を言う大人がいて、同じ目線でものを言う大人がいて、それが子供にとっては健全な場なのかもしれない。 妹にめちゃくちゃにされた絵が入選してしまったり、本当は巨乳好きなのに貧乳の同級生を好きになったり。 一筋縄ではいかない世の中に戸惑いながらも、子供たちは大人への道を歩んでいく。 これといった大事件が起こるわけでもなく淡々と進んでいくが、ノスタルジーに浸って温かい気持ちになれる。 中島哲也監督の『嫌われ松子』『下妻物語』も好きだが、これもいい。 この監督は時間軸の行き来が巧いし、目線に優しさとユーモアを感じる。 ペチャパイ夏子のヌード掲載雑誌を身内が懸命に買い占めようとしたのに、あの大きな看板。 呆然とする姿が可笑しかった。[DVD(邦画)] 7点(2014-10-20 21:37:30)《改行有》

124.  あの夏、いちばん静かな海。 《ネタバレ》 詩情が感じられる映画。 聾唖のカップルがメインなので、会話がほとんどない。 黙って寄り添う二人が微笑ましい。 説明的なものを一切排して、淡々と静かに映像で語りかける。 茂の事故場面や貴子の涙も見せず、行間を読ませるような作り。 その行間を垣間見せるラストの回想シーンと音楽が切ない。 ただ、そこに至るまでが静かで淡々としすぎて少し退屈。 サーフィンが好きならもっと楽しめただろうけど。 障碍者を描きながら、障碍者を意識させない青春映画。 北野映画にはバイオレンスのイメージのほうが強いが、こういう引き出しも持っていることに懐の深さを感じる。[DVD(邦画)] 5点(2014-10-19 05:59:01)《改行有》

125.  初恋のきた道 《ネタバレ》 ウッチャンが絶賛していた中国映画。 田舎娘の素朴で一途な思いに心打たれる。 愛する人のために一生懸命料理を作ったり、必死で馬車を追いかけて走ったり、失くした髪留めを探し回る姿が健気。 付き合っていたわけでもなく許婚でもないのに、待って待ってようやく結ばれて、深く愛し慈しみ合って添い遂げた二人。 夫の亡骸を思い出の道を辿って家に戻したいという老いた女の切なる思いが泣かせる。 そんな母の願いを叶えようとする息子の情愛に共感せずにはいられない。 駆けつけた教え子たちに運ばれ、愛する息子に見送られる人生は、名や金がなくとも本望だろう。 大恋愛に至る特別な出来事があったわけではなく、始まりはただの一目惚れのような形。 それがあそこまで情熱的に燃え上がるかという疑問もあるが、恋愛ズレしていない田舎の純真娘ということで消化できる。 夫の声を聞くために40年間学校に通い続けた。 何年か経てば冷める夫婦が腐るほどいる中で、奇跡のような関係、まるでおとぎ話だ。 ただ、うまくいったからおとぎ話になったけれど、そうでなかったら執着心の強烈な怖い女になった可能性もあるような…。 ストーリーはシンプルで何ということもないのだが、大自然の風景とともにその情愛が心に染みてくる。[地上波(字幕)] 8点(2014-10-17 01:20:24)《改行有》

126.  ラヴソング 《ネタバレ》 よくある恋愛ものかと思ったが、ありきたりではないラブストーリーが面白かった。 婚約者がいるのに香港で出会った女とセフレのような関係になる男は、純愛ものの主人公らしくはない。 そこに、綺麗ごとに収まらない人間臭さが感じられた。 婚約者にとっては、とんでもない不埒な男だろうけど。 婚約者に嫌な面が描かれていれば男への同情もできたのかもしれないが、あれでは男に同情の余地はない。 ただ、それが嫌悪感にはつながらなかったのが救い。 大陸から出てきて香港ドリームを抱いた二人の日々が貧しくも眩しい。 マギー・チャンは綺麗とは思わなかったが、表情が良い。 その演技力に魅せられる。 大晦日に初めてキスした時や、再会して別れ際に自分の気持ちが抑えきれなくなった時など、素晴らしかった。 エリック・ツァンは腹黒いヤクザ役かと思ったが、悪ぶって別れてあげようとする男気にシビレた。 その男気のせいで、逆にレイキウは別れを告げられなくなってしまったが。 シウクワンとレイキウは、惹かれあっていながらもフラフラとスレ違いの繰り返し。 じれったくてフラストレーションが募る。 それが、ラストにニューヨークの街角でバッタリ再会するなんて、どれだけ天文学的確率なんだか。 でも、そこに目をつぶってファンタジーとして楽しむのも悪くはない。 見つめ合う二人の笑顔に拍手。 外国が舞台なのに、昭和の臭いがする映画。 テレサ・テンの歌が効いているせいもあるのだろうか。[DVD(字幕)] 8点(2014-10-14 04:10:45)(良:2票) 《改行有》

127.  ラストサマー 《ネタバレ》 ストーリーが破綻しているので、怖いというより疲れる。 一体犯人は誰なのか、もったいつけて引っ張ったわりには、おまえ誰だよ状態でキョトンとしてしまう。 人間関係のネタばらしも下手で、頭に入ってこない。 ベンは車にはねられる前にデヴィッドを殺していたのだろうけど、その辺りのことがわかりやすく描けていない。 突っ込みどころも満載で、呆れるくらい穴だらけ。 カニまみれのマックスの死体が、トランクから一瞬で消えたのはマジックか? 4人が車で轢いたのは犯人のベンだったということだが、顔が潰れていたはずなのに痕跡もなくなっている。 ベンが殺されても蘇生する化け物なら話はつながるのだが、一応生身の人間の設定みたいだし。 怖がらせ方もズレている。 デヴィッドの姉メリッサの挙動が浮いて見える。 例えば、車の中のジェーンらを呼び止めるために、すごい勢いで現われて窓をありえないくらい強く叩く。 ただ観客をビックリさせたいための演出で、登場人物の行動としてチグハグ。 血のついた包丁を持って殺人鬼と紛うような演出も、わざとらしすぎて冷める。 ラストも意味不明。 シャワールームで襲い掛かるのが誰だかわからず、まさかの夢オチ? 脚本も演出もお粗末で、見て損した。[地上波(吹替)] 2点(2014-10-13 22:33:04)《改行有》

128.  アポロ13 《ネタバレ》 アポロ13号の実話は知らなかったので、その舞台裏を見る面白さはある。 11号の月面着陸でクライマックスを迎え、13号にもなると宇宙飛行に慣れてしまった世間の反応の鈍さがリアル。 テレビ中継もなく、それを知らずに一生懸命地球に呼びかける飛行士たちが切なかった。 アクシデントによる危機で、一転して注目を集めることになったのが皮肉。 当初の目的からすれば失敗だけど、筋書きのないドラマなら大成功ってところか。[DVD(吹替)] 6点(2014-10-12 00:36:01)《改行有》

129.  Kids Return キッズ・リターン 《ネタバレ》 久々に見直してみたが、北野映画では断トツで一番好き。 それぞれの人生模様が面白い。 サラリーマン、タクシードライバー、漫才師、そしてボクサーとヤクザ。 浮き沈みが激しく、力関係も絶えず入れ替わっていく。 兄貴分のマサルがスパーリングでシンジに圧倒されて、ボクシングを辞めヤクザの世界へ足を踏み入れていく姿には哀感があった。 悲しいかな、人には向き不向きがあるということ。 そのシンジも伸び悩みの先輩に悪影響を受け、ジムで期待の星とされながらもKO負けし、新たな期待の星に席を奪われる。 ヤクザの組長が優しい笑顔で子分の親御さんを気にかけている素振りを見せながら、対立組織の構成員を躊躇なく殺させ、罪をその子分になすりつける。 ヤクザの怖い裏の顔にインパクトがあったが、その組長もあっけなく敵対組織に殺されてしまう。 憧れの喫茶店の娘とようやく結ばれた真面目高校生が、タクシー会社に転職し、苛酷な労働条件が原因と思われる交通事故死。 栄枯盛衰の世の中でのほろ苦さが、この作品の底流にある。 ボクシングとヤクザの世界に分かれた二人の友情。 高校でバカやってた時には思いもしなかった挫折が、人生のどこかで待っている。 雑魚キャラの中から、不良三人組の一人がボクシングで頭角を現し、漫才コンビが客席を沸かせていたのが皮肉。 それぞれこの先どんな浮き沈みが待っているのだろうか? 夢の途中で梯子から落ちた感のある二人も、まだ負け犬の表情ではないのが救い。 とにかく全編に良いシーンが散りばめられており、説明過多にもならずに映像で語りかけてくる。 他の北野映画はそれほど好みではないのだが、この作品だけでも賞賛に値する。 脚本も兼ねてこれを作り上げたのだから、映画人として才能があることは確か。 後続の芸人たちが何人も監督業に手を出しているけど、プロと言えるのは北野武だけ。[DVD(邦画)] 9点(2014-10-10 00:36:54)(良:2票) 《改行有》

130.  天才マックスの世界 《ネタバレ》 すまし顔したマックスの言動が何かと癇に障る。 主人公に肩入れしたい向きには、この作品は合わない。 こんな15歳とは関わりあいたくないから。 憧れのマドンナ先生はとっても魅力的なのだが、付きまとうマックスは相当ウザい。 乱暴者の同級生にブン殴られるシーンでは、かえってスッキリするくらい。 ブルームとの幼稚な報復合戦は笑わせる。 部分部分は惹かれる箇所もあるのだけれど、物語として引っ張られるものがない。 対立し反感を持たれていた人たち皆と、ラストは何だか分かり合えたような格好になっているが、その過程が弱くてインパクトのあるドラマがない。 なので、なんとなく仲直りしているような印象を受ける。 また、マックスが皆に認められる劇中劇が、観客に喝采を浴びるような内容には思えない。 邦題ははなはだ疑問で、マックスのどこが天才なのかさっぱりわからず。 凡人にわからないのが天才だとすれば、そうなるのだろうけど。[DVD(吹替)] 4点(2014-10-01 23:16:28)《改行有》

131.  わが心のボルチモア 《ネタバレ》 出たばかりの白黒テレビを大家族で見る――日本でいうなら1960年頃の風景だろうか。 1914年に渡米した移民一世、その息子、孫世代が集まる家族会が壮観。 孫は楽しいだろうけど、大人はいろいろ面倒臭そう。 アメリカ移住の先駆けとなった爺さんが、七面鳥を切るのを待ってくれなかったと自分の遅刻は棚に上げていつまでも根に持っているのが笑える。 そんなつまらないことがきっかけで兄弟絶縁にまで発展してしまうのが馬鹿馬鹿しいが、珍しくはない類の話でもある。 くだらないことで争い憎み合っている兄弟など五万といるのだから。 夢と希望に満ちて渡米した男が、寝小便をするほどに老いた姿に世の無常を感じてしまう。 子供の火遊びで出火させたマイケルが、大人になって自分の息子を連れて、施設に入った祖父の見舞いに訪れるシーンは感慨深い。 世代が移り変わっていくことへの一抹の寂しさとともに余韻となって残る。 三代記なのに味気ないダイジェスト的にもならず、この時間でうまくまとめたものだ。[DVD(字幕)] 7点(2014-09-30 23:39:07)(良:1票) 《改行有》

132.  この森で、天使はバスを降りた 《ネタバレ》 謎だった主人公の辛い過去が明らかにされていくに従い、主人公への共感が増していく。 ただ、イーライがなぜ山にこもって母に姿を見せないのかが最後まで明らかにされていない。 ベトナム戦争でPTSDになって通常の生活に戻れなかったと推察されるが、もう少しそこに触れてほしかった。 米国人なら深刻な社会問題だったのでピンと来るかもしれないが、そうでなければ伝わりにくい。[DVD(字幕)] 6点(2014-09-29 00:19:50)《改行有》

133.  遥かなる大地へ 《ネタバレ》 トム・クルーズとニコール・キッドマンの共演とロン・ハワード監督ということで楽しみだったけど、ちょっと期待はずれ。 歴史ロマン大作の壮大なラブストーリーと思いきや、ラストで死んだのなしよってコントじゃないんだから。[DVD(吹替)] 5点(2014-09-28 17:05:19)《改行有》

134.  愛が微笑む時 《ネタバレ》 ハートウォーミングな話だけれど、4人のゴーストは多すぎた。 各人のエピソードが薄くなってしまったのがもったいない。 ペニーと息子の再会シーンが一番良かったが、後二人の子供とは会えないままでよかったのだろうか。 ペニーに乗り移られた主人公が、警官に抱きついてドン引きされたのは笑えた。 ラストのジュリアの話が一番消化不良。 心残りだった恋人が死んでいたからといって、急に主人公と彼女の話に振ってハッピーエンドにもっていくのは無理がある。 それで本当にジュリアが救われたとは思えない。 ゴースト4人にしたために時間が足りなくて強引にまとめてしまった感がある。[DVD(吹替)] 6点(2014-09-26 21:05:41)(良:1票) 《改行有》

135.  モニカ・ベルッチ ジュリア 意味不明の内容で、最後まで見るのは修行僧クラスの忍耐が必要。 スプラッタ・ブラックコメディのようだが、全然笑えない。 まったく見る価値のない作品で、ヘアヌードになったモニカ・ベルッチの無駄遣い。[DVD(字幕)] 0点(2014-09-25 20:53:52)《改行有》

136.  ルディ/涙のウイニング・ラン 《ネタバレ》 ルディの執着は身の程知らずで諦めが悪く危うくも見える。 自分に都合良く解釈するようなところもあり、対象が女性だとしたらストーカーになりそうなタイプ。 その言動が途中まではうっとうしく感じられる。 ところが、あまりにもひたむきで恥も外聞も関係ない情熱に、周りの人間の見る目が変わっていく。 ヘッドコーチにルディの出場を直訴するメンバーは感動もの。 でも、ラストチャンスに出場して、敵の司令塔にタックルを決めるのは、あまりにもできすぎと感じてしまう。 スポーツには感動の実話も多く、事実は小説よりも奇なりというような奇跡もあるのだけれど、映画にしてしまうとなんだか嘘っぽく見えてしまうのが残念。 実際の試合映像も見たが、映画ではルディが一人でQBを倒したように描かれているが、リアルでは二人がかりのタックルで倒している。 実話ベースとはいえ、そうした類の映画的演出はあるのだろう。 それでもルディのあくなき情熱と不屈の魂、果敢な行動力は観る者の心を揺さぶらずにはいられない。 諦めなければ夢は叶うというエネルギーを与えてくれる。 ただ一点、ルディがヘッドコーチ室を訪れて、家族や友人に証明したいからと出場を陳情したのは冷める。 アメリカではプロでも選手が監督に出場を直訴するのはよくあることだが、日本では見苦しく出しゃばりすぎの印象を与えかねない。 結局、そのヘッドコーチが辞任して約束が反故にされたため、最後は自分の力で(仲間の後押しがあったとはいえ)出場できたとも言える。 それでもこれは悪い言い方をするならお情け出場。 そこに賛否両論あるだろうけど、プロの世界ならそんなのありえないものの、大学スポーツを教育の一部と考えるならこういうのもアリかもしれない。 余談だが、ルディ・ルティガーは後年、株価を上げるために虚偽の情報を流したとしてアメリカで話題になった。 目的のためには手段を選ばない。 それが純粋にフットボールの夢だけなら良かったが、金銭が絡んでくると途端に胡散臭い話になってしまう。 光と影。夢のある話が一転せちがらい現実を見せられたようだが、ルディのキャラクターなら十分ありえることに思えてしまう。[DVD(吹替)] 9点(2014-09-24 19:38:16)(良:1票) 《改行有》

137.  ベティ・ブルー/インテグラル<完全版> 《ネタバレ》 以前見たのは2時間版だったか、女がおかしくなって片目を自傷したことだけは覚えていた。 今回、完全版を見てみたが、3時間は長かった。 男に共感するか、女に共感するかで印象が変わってきそう。 男に共感するとしんどい。 女性にとっては女の言動や男からの愛され方に共鳴する人が多そう。 そういう意味ではどちらかというと女性向きの映画に見えるし、実際女性に特に人気があるようだ。 生きていれば自分の思い通りにいかないこともよくある。 ある程度の我慢は社会に適応するためにもどうしても必要になる。 この女はその我慢がまったくできず、激情のままに行動してしまう。 願望と現実のギャップに苦しみ、精神を病んでコントロール不能に陥ったかのよう。 そうした女に振り回されるのは考えただけでたまらない。 ただ、この男も女に依存していた。 二人の愛情は共依存で成り立っているため、現状を客観的に認めてその関係を変えることができなかった。 途中で病院に診せるなどの方法を取らなかったために、取り返しのつかないところまでいってしまった。 最後に男が女を殺してしまったのは理解できる。 許されないことではあるが、心から愛する者が廃人となって生きるのは忍びないことだろう。 男が銀行強盗に女装で行ったのは、場違いなギャグかと感じるほどの失笑もの。 病院に女装で忍び込む前フリだろうが、それにしても違和感がありすぎ。[DVD(字幕)] 5点(2014-09-23 23:23:09)《改行有》

138.  プリシラ(1994) 《ネタバレ》 ドラッグクイーン3人のロードムービーだが、最初から最後まで引いた感じのまま見ることに。 小さな店でドラッグクイーンの女装した口パクショーを見たことがあるが、素人の宴会芸レベルで何が面白いんだかさっぱりわからなかった。 この作品でのステージショーもまったく同じで、あまりにもしょぼすぎる。 あれでラストの大盛り上がりのステージになるのがわからない。 下品な下ネタも多くて笑える箇所がどこにもなく、感動的なシーンも感情移入できないからホロッともできない。 マイノリティの自分探し的物語自体は嫌いではないのだが、そのストーリーに没頭できず。 生理的にダメなのかも。[DVD(吹替)] 3点(2014-09-23 00:58:50)《改行有》

139.  ザ・ペーパー スクープをめぐって戦場のような紙面づくりの現場。 新聞社の舞台裏が興味深い。 ロン・ハワード監督の職人技で計算しつくした構成と演出。 登場人物が多いのに無駄なくすべてを収集させる緻密な脚本は三谷幸喜を思わせるが、それよりもスピード感がある。 ただ、そのことが長所でもあり短所でもあるような。 息もつかせぬ展開で実に良くできていると感心するけれど、全体的にゴチャゴチャと密度が濃すぎて忙しない印象。[DVD(吹替)] 6点(2014-09-22 09:58:50)《改行有》

140.  楽園をください アン・リー監督の描く南北戦争ものは、良くも悪くもあざとさがなかった。 作りすぎたような不自然さがなく、リアルに響く言葉もある。 その反面、少し盛り上がりに欠ける物足りなさが。 戦争の不条理、憎しみの連鎖、一般人の虐殺、黒人や移民への差別意識、友情、ラブロマンスなど、欲張りすぎた感も。[DVD(吹替)] 5点(2014-09-01 01:17:48)(良:1票) 《改行有》

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS